JP2015143174A - ガラス板の製造方法、シートガラスのスクライブ装置、及びガラス板の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダウンドロー法において薄いシートガラスを成形する際に、摩耗したカッターであっても、均一なスクライブ線を形成でき、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることが出来るガラス板の製造方法の提供。【解決手段】成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形し、成形したシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う。さらに、カッター部62をシートガラスに押圧した状態で、シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成する。この後、スクライブ線に沿ってシートガラスを切断してガラス板を製造する。このとき、スクライブ線を形成したカッター部62の摩耗度を決定する。スクライブ線を形成するとき、決定されたカッター部62の摩耗度に基づいて、カッター部62をシートガラスに押圧する押圧力を制御するガラス板の製造方法。【選択図】図5
Description
本発明は、ガラス板の製造方法、シートガラスのスクライブ装置、及びガラス板の製造装置に関する。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイに用いるガラス板には、厚さが例えば0.5〜0.7mmと薄いガラス板が用いられている。この薄いガラス板を製造する方法として、ダウンドロー法が知られている。ダウンドロー法では、成形体に熔融ガラスを流し込んだ後、この熔融ガラスを成形体からオーバーフローさせる。熔融ガラスは、その後、成形体に沿って流下する。熔融ガラスは、成形体の下端部で合流し、その後、成形体を離れてシート状のガラス(シートガラス)となる。シートガラスは、流下する過程において炉内でローラによって挟み込まれ、下方に引き下げられながら冷却される。その後、シートガラスは、所望の大きさに切断(折割)され、さらに加工されてガラス板となる。
例えば、特許文献1には、シートガラスを所望の大きさに切断するために、予めシートガラスの表面にスクライブ線を形成(スクライブ加工)することが開示されている。スクライブ線は、成形体から下方向に搬送されるシートガラスに対して、例えば、シートガラスに切れ込みを入れるためのカッターを、シートガラスに押し当ててシートガラスの幅方向に移動させることで形成される。
シートガラスの厚さを0.5〜0.7mmよりさらに薄くしようとする場合、シートガラスを下方に引き下げる速度を上げる必要がある。シートガラスの引き下げ速度を上げるためには、シートガラスにスクライブ線を形成する速度を上げて、シートガラスを所望の大きさに切断する速度を上げる必要がある。
しかし、スクライブ線を形成する速度を上げると、カッターとシートガラスとの抵抗が増すため、カッターの摩耗が早まっていた。摩耗したカッターでスクライブ線を形成しようとすると、シートガラスに不均一な力がかかり、シートガラスには波打ったような不均一なスクライブ線が形成されるおそれがあった。そして、不均一なスクライブ線に沿ってシートガラスを切断(折割)すると、この不均一となった部分からシートガラスが割れるおそれがあった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ダウンドロー法において薄いシートガラスを成形する際に、摩耗したカッターであっても、均一なスクライブ線を形成でき、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができるガラス板の製造方法、シートガラスのスクライブ装置、及び、ガラス板の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、ガラス板の製造方法であって、
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形工程と、
前記成形工程で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷工程と、
カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ工程と、
前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断工程と、
前記スクライブ工程でスクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を決定する決定工程と、を備え、
前記スクライブ工程では、前記決定工程で決定されたカッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する、
ことを特徴とする。
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形工程と、
前記成形工程で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷工程と、
カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ工程と、
前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断工程と、
前記スクライブ工程でスクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を決定する決定工程と、を備え、
前記スクライブ工程では、前記決定工程で決定されたカッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する、
ことを特徴とする。
前記決定工程では、前記スクライブ線が形成された回数または距離に基づいて、前記カッター部の摩耗度が決定される、ことが好ましい。
前記決定工程では、前記スクライブ線が形成された距離、前記スクライブ線が形成された回数、前記カッター部の駆動時間、及び、前記カッター部と前記シートガラスとの接触面積、の少なくともいずれか1つを測定することにより、前記摩耗度が決定される、ことが好ましい。
前記スクライブ工程では、前記摩耗度が増大するにしたがって、前記押圧力が、徐々に、あるいは段階的に増加するように前記押圧力が制御される、ことが好ましい。
前記スクライブ工程では、前記シートガラスの厚さに応じて前記押圧力が制御される、ことが好ましい。
前記スクライブ工程では、前記シートガラスの幅方向の両端部の領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力と、前記シートガラスの両端部に挟まれた幅方向中央領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力を異ならせることが好ましい。
前記スクライブ工程では、前記シートガラスの幅方向の両端部の領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力を、前記シートガラスの両端部に挟まれた幅方向中央領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力に比べて高くする、ことが好ましい。
前記幅方向中央領域の板厚が、0.05〜0.4mmである場合、
前記シートガラスと接触する前記カッター部の先端の角度は、100度〜110度であり、
前記押圧力は、20kPa〜200kPaである、ことが好ましい。
前記シートガラスと接触する前記カッター部の先端の角度は、100度〜110度であり、
前記押圧力は、20kPa〜200kPaである、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、シートガラスのスクライブ装置であって、
シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するカッター部と、
前記カッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するカッター部と、
前記カッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
さらに、前記スクライブ線が形成された回数または距離に基づいて、前記カッター部の摩耗度を決定する決定部を備える、とが好ましい。
前記決定部は、前記スクライブ線が形成された距離、前記スクライブ線が形成された回数、前記カッター部の駆動時間、及び、前記カッター部と前記シートガラスとの接触面積、の少なくともいずれか1つを測定することにより、前記摩耗度を決定する、ことが好ましい。
前記制御部は、前記摩耗度が増大するにしたがって、前記押圧力を、徐々に、あるいは段階的に増加させるように前記カッター部を制御する、ことが好ましい。
前記制御部は、前記シートガラスの厚さに応じて前記押圧力を制御する、ことが好ましい。
前記制御部は、前記シートガラスの幅方向の両端部の領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力と、前記シートガラスの両端部に挟まれた幅方向中央領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力を異ならせるように、前記カッター部を制御する、ことが好ましい。
前記シートガラスの幅方向の両端部の領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力は、前記シートガラスの両端部に挟まれた幅方向中央領域に前記スクライブ線を形成するときの前記カッター部の押圧力に比べて高い、ことが好ましい。
本発明のさらに他の一態様は、ガラス板の製造装置であって、
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形装置と、
前記成形装置で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷装置と、
カッター部を有し、前記カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ装置と、
前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断装置と、
前記スクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を測定する測定装置と、を備え、
前記スクライブ装置は、前記測定装置で測定されたカッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する、
ことを特徴とする。
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形装置と、
前記成形装置で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷装置と、
カッター部を有し、前記カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ装置と、
前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断装置と、
前記スクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を測定する測定装置と、を備え、
前記スクライブ装置は、前記測定装置で測定されたカッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する、
ことを特徴とする。
前記決定部は、前記スクライブ線が形成された距離、前記スクライブ線が形成された回数、前記カッター部の駆動時間、及び、前記カッター部と前記シートガラスとの接触面積、の少なくともいずれか1つを測定することにより、前記摩耗度を決定する、ことが好ましい。
前記制御部は、前記摩耗度が増大するにしたがって、前記押圧力を、徐々に、あるいは段階的に増加させるように前記カッター部を制御する、ことが好ましい。
本発明によれば、ダウンドロー法において薄いシートガラスを成形する際に、摩耗したカッターであっても、均一なスクライブ線を形成でき、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができる。
以下、本実施形態にかかるガラス板の製造方法、スクライブ装置及びガラス板の製造装置について図面を参照しながら説明する。図1は、ガラス板の製造装置100を模式的に示す図である。また、図2は、成形装置300、徐冷装置370の概略、および、スクライブ装置500の側面図である。
ガラス板の製造方法は、熔解工程と、清澄工程と、均質化工程と、供給工程と、成形工程と、徐冷工程と、スクライブ工程と、切断工程と、研削工程と、研磨工程と、を主に有する。この他に、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有し、梱包工程で積層された複数のガラス板は、納入先の業者に搬送される。
ガラス板の製造方法は、熔解工程と、清澄工程と、均質化工程と、供給工程と、成形工程と、徐冷工程と、スクライブ工程と、切断工程と、研削工程と、研磨工程と、を主に有する。この他に、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有し、梱包工程で積層された複数のガラス板は、納入先の業者に搬送される。
ガラス板の製造装置100は、主に熔解装置200と、成形装置300と、切断装置400と、スクライブ装置500と、を有する。熔解装置200は、熔解槽201と、清澄槽202と、攪拌槽203と、ガラス供給管204、205と、を有する。
熔解工程では、熔解槽201内に供給されたガラス原料を、火焔および電気ヒータで加熱して熔解することで熔融ガラスを得る。
清澄工程は、ガラス供給管204、清澄槽202において主に行われ、清澄槽202内の熔融ガラスを加熱することにより、熔融ガラス中に含まれるO2等の気泡が、清澄剤の酸化還元反応により成長し液面に浮上して放出される、あるいは、気泡中のガス成分が熔融ガラス中に吸収されて、気泡が消滅する。
均質化工程では、ガラス供給管204を通って供給された攪拌槽203内の熔融ガラスを、スターラを用いて攪拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。
供給工程では、ガラス供給管205を通して熔融ガラスが成形装置300に供給される。
熔解工程では、熔解槽201内に供給されたガラス原料を、火焔および電気ヒータで加熱して熔解することで熔融ガラスを得る。
清澄工程は、ガラス供給管204、清澄槽202において主に行われ、清澄槽202内の熔融ガラスを加熱することにより、熔融ガラス中に含まれるO2等の気泡が、清澄剤の酸化還元反応により成長し液面に浮上して放出される、あるいは、気泡中のガス成分が熔融ガラス中に吸収されて、気泡が消滅する。
均質化工程では、ガラス供給管204を通って供給された攪拌槽203内の熔融ガラスを、スターラを用いて攪拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。
供給工程では、ガラス供給管205を通して熔融ガラスが成形装置300に供給される。
成形装置300では、成形工程及び徐冷工程が行われる。
成形工程では、熔融ガラスをシート状ガラス(シートガラス)Gに成形し、シートガラスGの流れを作る。シートガラスGの成形方法として、スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法等が挙げられる。徐冷工程では、成形されて流れるシートガラスGが所望の厚さになり、内部歪が生じないように冷却される。成形工程を行う成形炉40および徐冷工程を行う徐冷炉50は、耐火レンガ、耐火断熱レンガ、あるいはファイバー系断熱材等の耐火物で構成された炉壁に囲まれて構成されている。成形炉40は、徐冷炉50に対して鉛直上方に設けられている。なお、成形炉40および徐冷炉50をあわせて炉30という。炉30の図示されない炉壁で囲まれた成形炉40の炉内部空間には、成形体310と、冷却ローラ330とが設けられ、徐冷炉50の炉内部空間には、搬送ローラ350が設けられている。成形炉40の炉内部空間と徐冷炉50の炉内部空間との間には仕切り板45が設けられ、仕切り板45に設けられた細長いスリット孔を通してシートガラスGが徐冷炉40の炉内部空間に導入される。徐冷炉50の炉内部空間と切断装置400の空間との間には仕切り板55が設けられ、仕切り板55に設けられた細長いスリット孔を通してシートガラスGがスクライブ装置500(切断装置400)の空間に導入される。スクライブ装置500は、切断装置400の1ユニットとして装備され、切断装置400の空間内に配されている。
成形工程では、熔融ガラスをシート状ガラス(シートガラス)Gに成形し、シートガラスGの流れを作る。シートガラスGの成形方法として、スロットダウンドロー法、オーバーフローダウンドロー法等が挙げられる。徐冷工程では、成形されて流れるシートガラスGが所望の厚さになり、内部歪が生じないように冷却される。成形工程を行う成形炉40および徐冷工程を行う徐冷炉50は、耐火レンガ、耐火断熱レンガ、あるいはファイバー系断熱材等の耐火物で構成された炉壁に囲まれて構成されている。成形炉40は、徐冷炉50に対して鉛直上方に設けられている。なお、成形炉40および徐冷炉50をあわせて炉30という。炉30の図示されない炉壁で囲まれた成形炉40の炉内部空間には、成形体310と、冷却ローラ330とが設けられ、徐冷炉50の炉内部空間には、搬送ローラ350が設けられている。成形炉40の炉内部空間と徐冷炉50の炉内部空間との間には仕切り板45が設けられ、仕切り板45に設けられた細長いスリット孔を通してシートガラスGが徐冷炉40の炉内部空間に導入される。徐冷炉50の炉内部空間と切断装置400の空間との間には仕切り板55が設けられ、仕切り板55に設けられた細長いスリット孔を通してシートガラスGがスクライブ装置500(切断装置400)の空間に導入される。スクライブ装置500は、切断装置400の1ユニットとして装備され、切断装置400の空間内に配されている。
成形体310は、ガラス供給管205を通して熔解装置200から流れてくる熔融ガラスを、シートガラスに成形する。これにより、成形装置300内で、鉛直下方(長手方向)のシートガラスの流れが作られる。成形体310は、耐火レンガ等によって構成された細長い構造体であり、図2に示すように断面が楔形状を成している。成形体310の頂部には、熔融ガラスを導く流路となる溝312が設けられている。溝312は、成形装置300に設けられた図示されない供給口においてガラス供給管205と接続され、ガラス供給管205を通して流れてくる熔融ガラスは、溝312を伝って流れる。溝312から溢れ出た熔融ガラスは、成形体310の両側の側壁を伝わって鉛直下方に流下する。側壁を流れた熔融ガラスは、図2に示す成形体310の下方端部で合流し、1つのシートガラスGが成形される。これによって、シートガラスGは、徐冷炉50に向かって流下する。徐冷炉50の炉内部空間には、複数の搬送ローラ350が所定の間隔で設けられ、シートガラスGを下方向に牽引する。搬送ローラ350のそれぞれは、ローラ対を有し、シートガラスGの厚さ方向の両側を挟むようにシートガラスGの幅方向の両側端部に設けられている。シートガラスGが下方向に移動する速度は、例えば、50〜80mm/秒である。
スクライブ工程では、スクライブ装置500において、成形装置300から供給されたシートガラスGにスクライブ加工を施すことで、シートガラスGの表面にスクライブ線Sを形成する。
切断工程では、切断装置400において、スクライブ装置500によって形成されたスクライブ線Sに沿って所定の長さに切断することで、板状のガラス板を得る。
さらに、図示されないが、シートガラスGの幅方向両端に形成された耳部が切断される。ここで、耳部は、徐冷工程においてシートガラスGの幅方向(短手方向)両端近傍に形成される領域であり、シートガラスGを下方に搬送する複数の一対のローラと接触する部分である。また、耳部の厚さは、耳部に挟まれたシートガラスGの幅方向中央部の厚さよりも厚く形成されている。
さらに、耳部の切断後のシートガラスGが所定のサイズに切断されることにより、目標のサイズのガラス板が作製される。この後、ガラス端面の研削・研磨が行われた後、洗浄が行われ、さらに、気泡や脈理等の異常欠陥の有無が検査された後、検査合格品のガラス板が最終製品として梱包される。
さらに、図示されないが、シートガラスGの幅方向両端に形成された耳部が切断される。ここで、耳部は、徐冷工程においてシートガラスGの幅方向(短手方向)両端近傍に形成される領域であり、シートガラスGを下方に搬送する複数の一対のローラと接触する部分である。また、耳部の厚さは、耳部に挟まれたシートガラスGの幅方向中央部の厚さよりも厚く形成されている。
さらに、耳部の切断後のシートガラスGが所定のサイズに切断されることにより、目標のサイズのガラス板が作製される。この後、ガラス端面の研削・研磨が行われた後、洗浄が行われ、さらに、気泡や脈理等の異常欠陥の有無が検査された後、検査合格品のガラス板が最終製品として梱包される。
ガラス板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス板(例えば、液晶ディスプレイ用ガラス板、プラズマディスプレイ用ガラス板、有機ELディスプレイ用ガラス板)、カバーガラスや磁気ディスク用などの強化ガラス用ガラス板、ロール状に巻き取られるガラス板、半導体ウエハ等の電子デバイスが積層されたガラス板が挙げられる。また、ガラス板に用いるガラスは、例えば、ボロシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダライムガラス、アルカリシリケートガラス、アルカリアルミノシリケートガラス、アルカリアルミノゲルマネイトガラスなどを適用することができる。
また、ガラス板の幅方向の長さは、例えば500mm〜3500mmである。
また、ガラス板の幅方向の長さは、例えば500mm〜3500mmである。
次に、シートガラスGにスクライブ線Sを形成するスクライブ装置500について説明する。図3は、図2のスクライブ装置500を背面側から見て示す図である。スクライブ装置500のうち、シートガラスGと向い合う側がスクライブ装置500の正面の側であり、その反対側がスクライブ装置500の背面の側である。図4は、図2のスクライブ装置500を底面側から見て示す図である。図5は、スクライブ装置500の構成を示す図である。
スクライブ装置500は、カッター支持台61と、ホイールカッター62、搬送機構63と、制御ケーブル64と、制御部65と、測定部66と、を備える。
スクライブ装置500は、カッター支持台61と、ホイールカッター62、搬送機構63と、制御ケーブル64と、制御部65と、測定部66と、を備える。
カッター支持台61は、シートガラスGに切り込みを入れてスクライブ線S(図2参照)を形成するホイールカッター62を支持する。ホイールカッター62は、回転駆動しながらシートガラスGにスクライブ線Sを形成するものであり、市販のものを用いることができる。制御ケーブル64は、制御部66から延びて、カッター支持台61に案内されている。制御ケーブル64は、外部の電源および制御部66とカッター支持台61およびホイールカッター62とを接続するケーブルであり、制御部66からの指示に基づいて、ホイールカッター62の回転数、位置、押圧力を制御するためのものである。
また、カッター支持台61には、スクライブ加工中にホイールカッター62のシートガラスGに対する押圧力を保つためのシリンダが設けられている。シリンダには、例えば、エア供給管が接続され、スクライブ加工中、エアの供給を受ける。ホイールカッター62は、シリンダからの空気圧を受けて、シートガラスGに対する押圧力が制御される。ホイールカッター62の押圧力、回転速度は、制御ケーブル64を通じて任意に設定できる。また、ホイールカッター62の径は、回転速度に応じて任意に変更できる。
制御部65は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、スクライブ装置500の動作を制御する。例えば、制御部65は、制御ケーブル64を介して、ホイールカッター62の位置、ホイールカッター62がシートガラスGを押圧する押圧力、ホイールカッター62の回転速度、搬送機構63がホイールカッター62(カッター支持台61)を搬送する搬送速度を制御する。また、制御部65は、後述する測定部66の測定結果に基づいて決定したホイールカッター62の摩耗度に基づいて、押圧力を制御する。
測定部66は、ホイールカッター62の摩耗度を測定するセンサー等から構成され、測定した値に基づいてホイールカッター62の摩耗度を決定する決定工程を行なう。したがって、測定部66は、ホイールカッター62の摩耗度を決定する決定部でもある。ここで、摩耗度とは、ホイールカッター62の初期状態からの変形度合をいい、ホイールカッター62がスクライブ線Sを形成した形成距離、スクライブ線Sを形成した形成回数、ホイールカッター62の回転駆動時間、ホイールカッター62がシートガラスGと接触する接触面積等が増大するにつれて、摩耗度は増加していく。すなわち、測定部66は、測長センサー、形状計測センサー、変位センサー等によって、スクライブ線Sの形成距離、スクライブ線Sの形成回数、ホイールカッター62の回転駆動時間、及び/又は、ホイールカッター62とシートガラスGとの接触面積等を測定することにより、ホイールカッター62の摩耗度を決定する。ホイールカッター62の摩耗度を決定する決定工程において、測定部66が決定部として機能する。
搬送機構(搬送装置)63は、スクライブ加工を行う際に、カッター支持台61を、シートガラスGの幅方向の一方の端から他方の端に搬送して、シートガラスGに直線状のスクライブ線Sを形成する。搬送機構63は、ベルト部材71と、ベルト部材71が掛け渡されたローラ72,73(図3参照)と、ローラ72を駆動するための図示されないモータと、を有する。ベルト部材71は、環状の連結部材である。
カッター支持台61は、図3および図4に示されるように、ベルト部材71のうち、ローラ72,73の回転中心より下方の部分に固定されている。ベルト部材71の当該下方の部分は、スクライブ加工が行われるときは一方の回転方向(図3の紙面中の右向きの矢印側の方向)に駆動され、スクライブ加工後、カッター支持台61を元の位置に搬送する場合に、逆側の回転方向(図3の左向きの矢印側の方向)に駆動される。
図6は、進行方向から見たホイールカッター62の拡大図である。ホイールカッター62は、回転することによりシートガラスGの表面にスクライブ線Sを形成する円板状のカッター部81と、カッター部81を支持する軸部82と、軸部82を回転自在に保持するホルダー部83と、を備える。
カッター部81は、例えば、超硬合金、焼結ダイヤモンドなどの材質で製作されたホイールカッターから構成され、制御ケーブル64に接続された制御部65から指示に基づいて回転駆動し、シートガラスGにスクライブ線Sを形成する。カッター部81の先端部81aがシートガラスGと接触して、シートガラスGを削り取ることによりスクライブ線Sが形成される。しかし、引っかき硬度(JIS−K5600−5−4)が4H以上あるシートガラスGを削り取り続けると、先端部81aは摩耗していき、先端部81aの形状が変化していく。図7は、カッター部81の先端部81aが摩耗した状態を示す図である。同図において、先端部81aの点線は、先端部81aが摩耗する前の形状を示し、先端部81aの実線は、先端部81aが摩耗した後の形状を示している。先端部81aが摩耗する前(初期状態)におけるシートガラスGと接触する面積A1は、先端部81aが摩耗することにより徐々に広がり面積A2となる。つまり、摩耗前と摩耗後とで先端部81aとシートガラスGとが接触する面積を比較すると、面積A1<面積A2となる。ホイールカッター62(カッター部81)からシートガラスGにかかる圧力Pは、圧力P=押圧力F/面積Aで求められるため、カッター部81にかける押圧力Fが一定の場合、先端部81aとシートガラスGとが接触する面積が広がると、シートガラスGにかかる圧力Pは減少していく。このことが、スクライブ線Sが均一に形成できない原因となっている。一方、シートガラスGの厚さが0.05mm〜0.4mmである場合、シートガラスGに圧力Pをかけすぎると、この圧力PによりシートガラスGが撓み、スクライブ線Sが均一に形成できない可能性もある。このため、先端部81aとシートガラスGとが接触する面積に応じた押圧力Fにする必要がある。
シートガラスGにかかる圧力Pを抑えるためには、カッター部81にかける押圧力Fを抑制する方法がある。カッター部81にかける押圧力Fは、シートガラスGの厚さが0.05mm〜0.4mmである場合、例えば、20kPa〜200kPaである。シートガラスGが薄い場合には、押圧力Fを抑制することにより、シートガラスGにかかる圧力Pを抑え、シートガラスGが撓むことを防止することができる。すなわち、制御部65は、シートガラスGの厚さに応じて、スクライブ工程における押圧力Fを制御する。一方、押圧力Fを抑制するだけでは、スクライブ線Sが均一に形成できないため、先端部81aの刃先角度Dを鋭角にし、シートガラスGにかかる圧力Pを制御する。角度Dを鋭角にすることにより、押圧力Fを抑制しながら、シートガラスGにかかる圧力Pを制御することができる。図8は、角度Dと押圧力Fとの関係を示す図である。同図に示すように、制御部65は、先端部81aの刃先角度Dが鋭角になるほど、押圧力Fを抑制することにより、シートガラスGにかかる圧力Pが一定になるように制御する。
先端部81aの角度Dが鋭角になった場合、シートガラスGにスクライブ線Sを形成することによりカッター部81の先端部81aが摩耗すると、角度Dが鈍角である場合と比較して、先端部81aの面積A1から面積A2への変化量が大きい。このため、制御部65は、先端部81aの摩耗度に応じて押圧力Fを強めて、シートガラスGにかかる圧力Pが一定になるようにする。具体的には、制御部65は、測定部66が測定した、スクライブ線Sの形成距離、スクライブ線Sの形成回数、カッター部81の回転駆動時間、先端部81aの面積差(A2−A1)に基づいて、ホイールカッター62(カッター部81)の摩耗度を求め、この摩耗度に応じた押圧力Fをホイールカッター62(カッター部81)にかける。図9は、ホイールカッター62の摩耗度と押圧力Fとの関係を示す図である。また、図10は、ホイールカッターの摩耗度とシートガラスにかかる圧力Pとの関係を示す図である。図9に示すように、制御部65は、摩耗度の増大に応じて、カッター部81にかける押圧力Fを強める。先端部81aが摩耗することにより、先端部81aの面積が、面積A1から面積A2に増大するが、圧力P=押圧力F/面積Aから求まるように、面積の増大量(A2−A1)に応じて押圧力Fを強めることにより、図10に示すように、シートガラスGにかかる圧力Pは一定となる。これにより、カッター部81の先端部81aが摩耗しても、シートガラスGに均一な力がかかり、均一なスクライブ線Sを形成できる。また、制御部65は、例えば、スクライブ線Sの形成回数が一定の回数増えるごとに押圧力Fを増加させることもでき、また、回転駆動時間が一定の時間増えるごとに押圧力Fを増加させることもできる。すなわち、制御部65は、先端部81aの摩耗度が増大するにしたがって、押圧力Fを、段階的に増加させるようにスクライブ工程においてカッター部81を制御する。押圧力Fを段階的に増加させるとは、摩耗度のレベルがある範囲にあるときは押圧力Fを一定とし、摩耗度のレベルが上記範囲を超えた場合、押圧力Fを増加させることをいう。また、図9に示すように、先端部81aの摩耗度が増大するにしたがって、押圧力Fを徐々に、すなわち連続的に増加させるようにスクライブ工程においてカッター部81を制御することもできる。これにより、先端部81aの面積が変化した摩耗したカッター部81であっても、均一なスクライブ線Sを形成することができる。なお、先端部81aの摩耗度に応じた押圧力Fの増加度合は、先端部81aの角度Dによって変化するものであり、上記増加度合は適切に調整される。
カッター部81がスクライブ線Sを形成するシートガラスGは、複数の一対のローラで挟まれる幅方向両端に形成された耳部の領域と、両耳部の領域に挟まれたシートガラスGの幅方向の中央領域と、を有する。中央領域は製品となる厚さがほぼ均一な部分であり、ここでは、厚さが0.05mm〜0.4mmであり、耳部の厚さは、中央領域よりも厚くなっている。スクライブ線Sを形成するシートガラスGの幅方向では厚さが異なっており、シートガラスGにかける圧力が、耳部の領域と中央領域とで同一であると、スクライブ線Sが均一に形成できない可能性がある。このため、中央領域より厚みのある耳部の領域にスクライブ線Sを形成する場合には、例えば、中央領域より押圧力を1kPa増加する。シートガラスGの厚さに応じて、押圧力を異ならせる(変更する)ことにより、具体的には中央領域より厚みのある耳部にスクライブ線Sを形成する場合には、中央領域にスクライブ線Sを形成する場合より、押圧力を増加させることによって、シートガラスの両耳部から中央領域にかけて均一なスクライブ線Sを形成することができる。なお、耳部と中央領域との押圧力の差は、耳部と中央領域との厚さの差によって任意に変更することができる。
以上説明したように、薄いシートガラスを成形する際に、摩耗したカッターであっても、均一なスクライブ線を形成でき、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができる。また、シートガラスの厚さに応じたカッターの刃先角度とカッターにかける押圧力とを決定することにより、均一なスクライブ線を形成できる。
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
カッター部81の先端部81aの角度Dが、95度、100度、105度、110度、115度、120度のそれぞれの場合において、厚さが0.3mm及び0.4mmのシートガラスGにスクライブ加工を行い、スクライブ線が均一か否かの結果を比較した。カッター部81の回転速度は15000〜20000rpm、カッター部81の移動速度は800〜1000mm/秒、シートガラスGへの押圧力Fは55〜65kPaである。結果を表1に示す。
カッター部81の先端部81aの角度Dが、95度、100度、105度、110度、115度、120度のそれぞれの場合において、厚さが0.3mm及び0.4mmのシートガラスGにスクライブ加工を行い、スクライブ線が均一か否かの結果を比較した。カッター部81の回転速度は15000〜20000rpm、カッター部81の移動速度は800〜1000mm/秒、シートガラスGへの押圧力Fは55〜65kPaである。結果を表1に示す。
表1に示すように、先端部81aの角度Dが100度、105度、110度、115度の場合、厚さが0.3mm、0.4mmであってもシートガラスGが割れることなく、スクライブ線が均一に形成された。一方、先端部81aの角度Dが95度、120度の場合、スクライブ線は形成されたが、一部に不均一な部分がみられた。
以上の結果から、シートガラスGの厚さが0.4mm以下(0.05mm〜0.4mm)である場合、先端部81aの角度Dが100度〜115度の範囲で、スクライブ線が均一になり、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができることがわかった。また、先端部81aの角度Dが95度、120度では、スクライブ線の一部が不均一になったが、シートガラスを切断したときの切断面には切断不良が見られなかった。このため、先端部81aの角度Dが95度、120度であっても、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができることがわかった。
(実施例2)
先端部81aの角度Dが105度のカッター部81を用いて、スクライブ線Sの形成回数が1回目、4000回目、8000回目における、スクライブ線Sの形成結果を比較した。このとき、シートガラスGへの押圧力Fを一定とした場合と、押圧力Fを、4000回目以降では1回目〜3999回目より2kPa増加させ、8000回目以降では1回目〜3999回目より4kPa増加させた場合についても比較を行った。シートガラスGの厚さは0.4mm、カッター部81の回転速度は15000〜20000rpm、カッター部81の移動速度は800〜1000mm/秒である。結果を表2に示す。
先端部81aの角度Dが105度のカッター部81を用いて、スクライブ線Sの形成回数が1回目、4000回目、8000回目における、スクライブ線Sの形成結果を比較した。このとき、シートガラスGへの押圧力Fを一定とした場合と、押圧力Fを、4000回目以降では1回目〜3999回目より2kPa増加させ、8000回目以降では1回目〜3999回目より4kPa増加させた場合についても比較を行った。シートガラスGの厚さは0.4mm、カッター部81の回転速度は15000〜20000rpm、カッター部81の移動速度は800〜1000mm/秒である。結果を表2に示す。
表2に示すように、押圧力を徐々に増加させることにより、スクライブ線が均一に形成された。一方、押圧力が一定の場合、カッター部81の先端部81aが摩耗していくと、シートガラスGに均一に力がかからなくなるため、スクライブ線に不均一な部分が見られた。
以上の結果から、カッター部81の先端部81aの摩耗度に応じて押圧力を強めることにより、スクライブ線が均一になり、シートガラスの切断面に切断不良が生じるのを抑えることができることがわかった。
500 スクライブ装置
61 カッター支持台
62 ホイールカッター
63 搬送機構
64 制御ケーブル
65 制御部
66 測定部
71 ベルト部材
72、73 ローラ
81 カッター部
81a 先端部
82 軸部
83 ホルダー部
G シートガラス
S スクライブ線
61 カッター支持台
62 ホイールカッター
63 搬送機構
64 制御ケーブル
65 制御部
66 測定部
71 ベルト部材
72、73 ローラ
81 カッター部
81a 先端部
82 軸部
83 ホルダー部
G シートガラス
S スクライブ線
Claims (6)
- ガラス板の製造方法であって、
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形工程と、
前記成形工程で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷工程と、
カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ工程と、
前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断工程と、
前記スクライブ工程でスクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を決定する決定工程と、を備え、
前記スクライブ工程では、前記決定工程で決定されたカッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する、
ことを特徴とするガラス板の製造方法。 - 前記決定工程では、前記スクライブ線が形成された回数または距離に基づいて、前記カッター部の摩耗度が決定される、請求項1に記載のガラス板の製造方法。
- 前記決定工程では、前記スクライブ線が形成された距離、前記スクライブ線が形成された回数、前記カッター部の駆動時間、及び、前記カッター部と前記シートガラスとの接触面積、の少なくともいずれか1つを測定することにより、前記摩耗度が決定される、請求項1に記載のガラス板の製造方法。
- 前記シートガラスの両端部に挟まれた幅方向中央領域の板厚が、0.05〜0.4mmである場合、
前記シートガラスと接触する前記カッター部の先端の角度は、100度〜115度であり、
前記押圧力は、20kPa〜200kPaである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス板の製造方法。 - シートガラスのスクライブ装置であって、
シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するカッター部と、
前記カッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とするシートガラスのスクライブ装置。 - ガラス板の製造装置であって、
成形体を用いて熔融ガラスをシートガラスに成形する成形装置と、
前記成形装置で成形されたシートガラスを下方向に搬送しながら徐冷を行う徐冷装置と、
カッター部を有し、前記カッター部を前記シートガラスに押圧した状態で、前記シートガラスの幅方向に移動自在に移動させてスクライブ線を形成するスクライブ装置を含み、前記スクライブ線に沿って前記シートガラスを切断して前記ガラス板を製造する切断装置と、を備え、
前記スクライブ装置は、前記スクライブ線を形成したカッター部の摩耗度を決定する決定部と、前記決定部で決定された前記カッター部の摩耗度に基づいて、前記カッター部を前記シートガラスに押圧する押圧力を制御する制御部と、を備える
ことを特徴とするガラス板の製造装置。
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