JP2016123925A - ナノバブル生成促進剤及びナノバブル生成方法 - Google Patents

ナノバブル生成促進剤及びナノバブル生成方法 Download PDF

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佐和子 工藤
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Abstract

【課題】より容易にナノバブルを生成できるナノバブル生成促進剤、及びこれを用いたナノバブル生成方法を提供する。【解決手段】両性界面活性剤及びソホロリピッドからなる群より選択される少なくとも1種を含有する水溶液である、ナノバブル生成促進剤。該ナノバブル生成促進剤と気体とを気泡生成装置に供給してナノバブルを生成する、ナノバブル生成方法。前記気泡生成装置は、ナノバブル生成促進剤が流れる流路と該流路内に設けられた平均細孔径2〜30μmの多孔体とを備える、又はエジェクター、ベンチュリ管もしくはオリフィス板を備える。【選択図】なし

Description

本発明は、ナノバブル生成促進剤及びナノバブル生成方法に関する。
直径が1000nm以下の微細な気泡はナノバブル又はウルトラファインバブルと呼ばれる。このナノバブルについては、大きな径の気泡と比較して特殊な効果が期待されることから、その研究が盛んに行われている。
ナノバブルを生成するための様々な方法が提案されている。
ナノバブルを生成する一般的な方法としては、大気圧の約2倍以上の圧力を加えて気体を加圧溶解させた溶液を、ベンチュリ管等のテーパー構造を有するノズルに供給して減圧する方法が挙げられる。
例えば特許文献1には、クラフト点が40〜90℃である界面活性剤と、臨界ミセル濃度が5〜200mmol/Lである界面活性剤と、を含有する液体組成物に、高圧(0.2〜10MPa程度)を加えて気体を加圧溶解させた溶液を減圧する方法が開示されている。
また、ナノバブルを生成する方法としては、多孔体を介して気体を液体中に圧入分散させる方法も提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2007−314463号公報 特開2005−169359号公報
しかしながら、前記の一般的な方法においては、気体を加圧溶解させるために、大気圧の約2倍以上の圧力を加える必要がある。
また、前記の多孔体を利用する方法によってナノバブルを生成できるのは、多孔体がナノメートルオーダーの超微細な細孔を有する場合に限られる。超微細な細孔を有する多孔体に気体を通過させるには、高圧ガスを使用する必要がある。
このように、従来、ナノバブルの生成は、高圧条件が必要であり、産業的に非常に大きなエネルギーを要し、煩雑であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、より容易にナノバブルを生成できるナノバブル生成促進剤、及びこれを用いたナノバブル生成方法を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、気体を、特定の界面活性剤水溶液に混ぜることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のナノバブル生成促進剤は、両性界面活性剤及びソホロリピッドからなる群より選択される少なくとも1種を含有する水溶液であることを特徴とする。
本発明のナノバブル生成方法は、前記本発明のナノバブル生成促進剤と気体とを気泡生成装置に供給してナノバブルを生成することを特徴とする。
本発明のナノバブル生成方法においては、前記気泡生成装置が、前記ナノバブル生成促進剤が流れる流路と、該流路内に設けられた平均細孔径2〜30μmの多孔体と、を備え、前記流路に前記ナノバブル生成促進剤を通流しつつ、前記気体を、前記多孔体を通じて前記ナノバブル生成促進剤に混入させてナノバブルを生成することが好ましい。
本発明のナノバブル生成方法においては、前記気泡生成装置が、エジェクター、ベンチュリ管又はオリフィス板を備えることが好ましい。
本発明のナノバブル生成促進剤及びナノバブル生成方法によれば、より容易にナノバブルを生成できる。
本発明のナノバブル生成方法に用いられる気泡生成装置の一実施形態を示す模式図である。 気液混合部の一実施形態を示す模式図である。 気液混合部の他の実施形態を示す模式図である。
(ナノバブル生成促進剤)
本発明のナノバブル生成促進剤(以下単に「促進剤」ともいう。)は、両性界面活性剤及びソホロリピッドからなる群より選択される少なくとも1種(以下これを「(A)成分」ともいう。)を含有する水溶液である。
<(A)成分>
本発明における(A)成分は、両性界面活性剤(以下「(A1)成分」ともいう。)及びソホロリピッド(以下これを「(A2)成分」ともいう。)からなる群より選択される少なくとも1種である。
(A)成分は、用途等を勘案して適宜選択され、例えば、より多量のナノバブルを生成するという点から、(A1)成分が好ましい。
また、(A)成分は、例えば、より少ない促進剤の添加量でナノバブルを生成するという点から、(A2)成分が好ましい。
促進剤中の(A)成分の含有量は、促進剤の総質量100質量%に対して、0.001質量%超0.05質量%以下が好ましく、0.002質量%以上0.02質量%以下がより好ましい。
(A)成分の含有量が前記の好ましい範囲内であれば、低圧条件でナノバブルの生成がより促進される。また、(A)成分の含有量が前記の好ましい下限値を下回ると、ナノバブルが生成しにくくなる。一方、(A)成分の含有量が前記の好ましい上限値以下であれば、ナノバブルへの過剰な(A)成分の吸着によって、ナノバブル界面が不安定になり、ナノバブルが生成しにくい。
≪(A1)成分≫
(A1)成分は、両性界面活性剤である。
(A1)成分としては、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホキシベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
アルキルカルボキシベタインとしては、例えばラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルアミノジ酢酸塩、ヒドロキシアルキル(炭素数12〜14)ヒドロキシエチルサルコシン、ラウリルジメチルアミノエチルグリシン、N−アシルN−アルキル−β−アラニン塩などのアルキルアラニン塩が挙げられる。
アルキルスルホキシベタインとしては、例えばラウリルヒドロキシスルホベタインが挙げられる。
アルキルアミドプロピルベタインとしては、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが挙げられる。
イミダゾリニウムベタインとしては、例えばヤシアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン塩が挙げられる。
(A1)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
上記の中でも、(A1)成分としては、イミダゾリニウムベタイン、アルキルカルボキシベタイン、アルキルアミドプロピルベタインが好ましい。
これらの中でも、ヤシアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン塩、ラウリルアミノジ酢酸塩、ラウリルジメチルアミノエチルグリシン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、及びラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。この中でも、低圧条件でナノバブルの生成がより促進されることから、ヤシアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン塩、ラウリルアミノジ酢酸塩、ラウリルジメチルアミノエチルグリシン、及びラウリン酸アミドプロピルベタインからなる群より選択される少なくとも1種がさらに好ましく、ヤシアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン塩、ラウリルアミノジ酢酸塩、及びラウリルジメチルアミノエチルグリシンからなる群より選択される少なくとも1種が特に好ましい。
促進剤中の(A1)成分の含有量は、促進剤の総質量100質量%に対して、0.002〜0.05質量%(20〜500mg/L)が好ましく、0.005〜0.02質量%(50〜200mg/L)がより好ましい。
(A1)成分の含有量が前記の好ましい範囲内であれば、低圧条件でナノバブルの生成がより促進される。
≪(A2)成分≫
(A2)成分は、ソホロリピッドである。
ソホロリピッドとは、バイオサーファクタントの一種であり、パーム油と糖とを栄養として天然酵母が発酵する際に作り出される天然の界面活性剤をいう。
(A2)成分としては、ウィルヘルミー法により測定される臨界ミセル濃度0.01〜0.04mg/mL程度のものが好ましい。
また、(A2)成分としては、濃度3質量%水溶液とした際のpH4.8〜6.8程度のものが好ましい。尚、本発明において、溶液のpHは、溶液を25℃に調整し、pHメーターにより測定される値を示す。
(A2)成分は、例えば、アライドカーボンソリューションズ社製の商品名ACS−Sophor等の市販品を用いて配合される。
(A2)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
促進剤中の(A2)成分の含有量は、促進剤の総質量100質量%に対して、0.001〜0.05質量%(10〜500mg/L)が好ましく、0.002〜0.02質量%(20〜200mg/L)がより好ましい。
(A2)成分の含有量が前記の好ましい範囲内であれば、低圧条件でナノバブルの生成がより促進される。
<その他成分>
本発明のナノバブル生成促進剤は、溶媒として水が用いられる。
該ナノバブル生成促進剤は、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて上記(A)成分及び水以外の成分(任意成分)を含有してもよい。
かかる任意成分としては、例えば、pH調整剤、金属捕捉剤、無機塩、ハイドロトロープ剤、高分子等が挙げられる。
本発明のナノバブル生成促進剤のpHは、特に制限されず、用途等を勘案して適宜決定すればよい。ナノバブル生成促進剤のpHは、例えばpH3.5〜13.5が好ましい。
特にナノバブルの生成がより促進される点から、ナノバブル生成促進剤のpHは、中性からアルカリ性の範囲であることが好ましく、pH7〜12がより好ましく、pH7.5〜11.5がさらに好ましい。
(ナノバブル生成方法)
本発明のナノバブル生成方法は、前記本発明のナノバブル生成促進剤と気体とを気泡生成装置に供給してナノバブルを生成する方法である。
以下、本発明のナノバブル生成方法について、例を挙げて説明するが、本発明は本実施形態に限定されない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係るナノバブル生成方法は、前記気泡生成装置が、前記ナノバブル生成促進剤が流れる流路と、該流路内に設けられた平均細孔径2〜30μmの多孔体と、を備え、前記流路に前記ナノバブル生成促進剤を通流しつつ、前記気体を、前記多孔体を通じて前記ナノバブル生成促進剤に混入させてナノバブルを生成する方法である。
第1の実施形態に係るナノバブル生成方法を、図1及び図2を参照して説明する。
図1の気泡生成装置100は、貯水槽10と気液混合部20と循環路30とを備える。図1において、貯水槽10には、本発明を適用したナノバブル生成促進剤50が収容されている。循環路30の途中には、ポンプ40が設けられている。
循環路30は、貯水槽10から取り出されたナノバブル生成促進剤50を再び貯水槽10に戻すものであり、配管32と配管34と配管36とからなる。
貯水槽10とポンプ40とは、配管32で接続されている。ポンプ40と気液混合部20とは、配管34で接続されている。気液混合部20と貯水槽10とは、配管36で接続されている。
図2は、図1における気液混合部20の一実施形態を示す。
図2において、気液混合部20は、チーズ配管21と、チーズ配管21内に設けられた多孔体23と、を備える。
この実施形態において、チーズ配管21には、SUS304チーズ配管が用いられている。多孔体23には、細孔が形成されたガラスボールフィルターが用いられている。多孔体23は、チーズ配管21内の流路に配置されている。チーズ配管21における分岐部21aには、多孔体23に接続する配管23aが挿入されている。
多孔体23の平均細孔径は、好ましくは2〜30μmであり、より好ましくは2〜10μmである。
多孔体23の平均細孔径が前記の好ましい下限値以上であれば、チーズ配管21外から気体を、多孔体23の細孔を通じて、ナノバブル生成促進剤50に圧入させる際に必要な圧力をより低く抑えることができる(省エネルギー化が図られやすくなる)。多孔体23の平均細孔径が前記の好ましい下限値を下回ると、チーズ配管21外から気体をナノバブル生成促進剤50に混入させる際、高圧条件が必要となってくる。
一方、多孔体23の平均細孔径が前記の好ましい上限値以下であれば、ナノバブルが生成しやすくなる。
次に、気泡生成装置100を用いたナノバブル生成方法を説明する。
ポンプ40を起動する。ポンプ40を起動すると、貯水槽10に収容されたナノバブル生成促進剤50は、貯水槽10から配管32及び配管34を通じて気液混合部20へ送られる。
この際、チーズ配管21内を通流するナノバブル生成促進剤50の流速は、特に制限されないが、流速が高いほど、ナノバブルの生成量は増大するものの、多量のエネルギーを消費することから、流速の上限値は、好ましくは10.0m/s以下、より好ましくは2.0m/s以下であり、該流速の下限値は、好ましくは0.1m/s以上、より好ましくは0.2m/s以上である。
気液混合部20では、配管34からチーズ配管21内にナノバブル生成促進剤50が連続的に供給され、配管36へ排出される。多孔体23(ガラスボールフィルター)には、ナノバブル生成促進剤50が接触し続ける。
また、圧力ボンベ等(不図示)により、気体Gが、チーズ配管21外から多孔体23(ガラスボールフィルター)へ配管23aを通じて矢印方向に導入される。
かかる気体Gとしては、適宜選択され、例えば、空気、オゾンガス、酸素、窒素、水素、塩素、二酸化炭素、希ガス(アルゴン、ネオン等)などが挙げられる。
気体Gをチーズ配管21外から多孔体23へ導入する際、気体Gに加える圧力条件(気体導入の圧力)は、0.1MPa以下の低圧でよく、好ましくは0.01〜0.1MPa、より好ましくは0.02〜0.08MPaである。
そして、気液混合部20に導入された気体Gは、多孔体23の細孔を通じてナノバブル生成促進剤50に混入される。このとき、ナノバブル生成促進剤50中でナノバブルが生成する。
この後、気液混合部20から配管36へ排出された、ナノバブルを含有するナノバブル生成促進剤50は、貯水槽10へ戻される。
以上のように、気液混合部20でナノバブル生成促進剤50と気体Gとが混合されることで、ナノバブルが生成する。
尚、所望のナノバブル濃度に制御するなど、必要に応じて、該循環を繰り返してもよい。
第1の実施形態に係るナノバブル生成方法においては、特定の界面活性剤水溶液中で、比較的細孔径が大きい多孔体に気体を導入することで、特殊な装置を使用せずに既存の気泡生成装置によって、充分に多量のナノバブル(さらには直径が500nm以下のナノバブル)を生成できる。
第1の実施形態に係るナノバブル生成方法によれば、直径が500nm以下程度、好ましくは100〜400nm程度、より好ましくは100〜200nm程度のナノバブルが生成される。
加えて、第1の実施形態に係るナノバブル生成方法によれば、気体Gを気液混合部20に導入する際に0.1MPa以下の低圧で足りる。また、循環路30を流れるナノバブル生成促進剤50の流速を2.0m/s以下に抑えても、微細な径のナノバブルが生成される。このように、産業的に低エネルギーでナノバブルを生成できる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係るナノバブル生成方法は、前記ナノバブル生成促進剤と気体とを、エジェクターを備える気泡生成装置に供給してナノバブルを生成する方法である。
第2の実施形態に係るナノバブル生成方法を、図1及び図3を参照して説明する。
第2の実施形態に係るナノバブル生成方法で用いられる気泡生成装置は、図1の気泡生成装置100における気液混合部20がエジェクターを備えるものであり、気液混合部20以外の構成については気泡生成装置100と同様である。
図3は、エジェクターを備える気液混合部の実施形態を示す。
図3において、気液混合部20は、配水管22と気体供給管24とを有するエジェクター26を備える。
配水管22は、一方の端部22aが配管34に接続され、他方の端部22bが配管36に接続されている。また、配水管22にはオリフィス部22cが形成され、配水管22は、端部22a側の径が大きく、オリフィス部22cに向かって先細り、オリフィス部22cから端部22bに向かって徐々に径が大きくされている(すなわち、ベンチュリ機構を有する)。
気体供給管24は、配水管22に、オリフィス部22cの下流側直後で接続されている。
次に、第2の実施形態に係るナノバブル生成方法を説明する。
ポンプ40を起動する。ポンプ40を起動すると、貯水槽10に収容されたナノバブル生成促進剤50は、貯水槽10から配管32及び配管34を通じて気液混合部20へ送られる。
この際、ナノバブル生成促進剤50の流速の上限値は、10.0m/s以下でよく、好ましくは2.0m/s以下であり、該流速の下限値は、好ましくは0.1m/s以上である。
気液混合部20では、配管34から配水管22内にナノバブル生成促進剤50が連続的に供給され、配管36へ排出される。
また、圧力ボンベ等(不図示)によって、気体Gが、気体供給管24へ矢印方向に導入される。
かかる気体Gとしては、適宜選択され、例えば、空気、オゾンガス、酸素、窒素、水素、塩素、二酸化炭素、希ガス(アルゴン、ネオン等)などが挙げられる。
気体Gを気体供給管24へ導入する際、エジェクターにおけるオリフィス部22cの前後の差圧を利用した自吸により気体Gを導入してもよい。また、気体Gを配水管22内へ圧入する場合、気体Gに加える圧力条件は、0.1MPa以下の低圧でよく、好ましくは0.01〜0.1MPa、より好ましくは0.02〜0.08MPaである。
そして、気体供給管24へ導入された気体Gは、配水管22内に供給されてオリフィス部22cの開口部を通過したナノバブル生成促進剤50に混入される。このとき、オリフィス部22cの開口部を通過した箇所で圧力が低くなることで、ナノバブル生成促進剤50中でナノバブルが生成する。
この後、気液混合部20から配管36へ排出された、ナノバブルを含有するナノバブル生成促進剤50は、貯水槽10へ戻される。
以上のように、気液混合部20でナノバブル生成促進剤50と気体Gとが混合されることで、ナノバブルが生成する。
尚、所望のナノバブル濃度に制御するなど、必要に応じて、該循環を繰り返してもよい。
第2の実施形態に係るナノバブル生成方法においては、特定の界面活性剤水溶液とベンチュリ機構とを組み合わせることによって、従来の気泡生成装置に比べて低機械力でナノバブルを生成することができる。
第2の実施形態に係るナノバブル生成方法によれば、充分に多量のナノバブル(さらには直径が500nm以下のナノバブル)を、産業的に低エネルギーで生成できる。
<他の実施形態>
上述した第1の実施形態では、多孔体23としてガラスボールフィルターを用いて気液混合する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、多孔体23にはその他の多孔体を用いてもよい。その他の多孔体としては、例えば、ガラス焼結体、セラミックス製多孔体などが挙げられる。
上述した第2の実施形態では、気液混合部20がエジェクターを備える場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、気液混合部20にはベンチュリ機構を有するその他のものを用いてもよい。ベンチュリ機構を有するその他のものとしては、例えばベンチュリ管、オリフィス板が設けられた配管が挙げられる。
また、上述した第1の実施形態では、循環路30の途中に設けられた気液混合部20でナノバブル生成促進剤50と気体Gとが混合されているが、これに限定されず、貯水槽10内で、ナノバブル生成促進剤50と気体Gとが混合されてもよい。例えば、貯水槽10に収容されたナノバブル生成促進剤50中に多孔体23を浸漬し、水中ポンプ又は撹拌羽根等で撹拌してナノバブル生成促進剤50に流動性を付与することにより、多孔体23で生成した気泡をナノバブル生成促進剤50に混入させ、ナノバブルを生成してもよい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本実施例において「%」は特に断りがない限り「質量%」を示す。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
<(A1)成分:両性界面活性剤>
A1−1:ヤシアルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン塩、ライオン株式会社製。
A1−2:ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、日油株式会社製。
A1−3:ラウリルジメチルアミノエチルグリシン、日油株式会社製。
A1−4:ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ライオン株式会社製。
A1−5:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ライオン株式会社製。
<(A2)成分:ソホロリピッド>
A2−1:ソホロリピッド、ACS−Sophor、アライドカーボンソリューションズ社製、ソホロリピッド純分48質量%。
<比較成分>
S1−1:ラウリル硫酸ナトリウム、関東化学株式会社製。
S1−2:ステアリン酸カリウム、関東化学株式会社製。
S1−3:ラウリン酸カリウム、関東化学株式会社製。
S2−1:ラウリルジメチルアミンオキシド、ライオン・アクゾ株式会社製。
S2−2:ラウリルジメチルアミドプロピルアミンオキシド、ライオン・アクゾ株式会社製。
S2−3:塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、東京化成工業株式会社製。
S2−4:塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、東京化成工業株式会社製。
S2−5:塩化セチルピリジニウム、東京化成工業株式会社製。
S2−6:塩化ベンザルコニウム、東京化成工業株式会社製。
S3−1:ポリオキシエチレン(10)ドデシルエーテル、日本エマルジョン株式会社製。
S3−2:デカグリセリンモノカプリレート、阪本薬品工業株式会社製。
S3−3:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウラート、Tween20、東京化成工業株式会社製。
S3−4:ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、Tween80、東京化成工業株式会社製。
S3−5:ポリオキシエチレン(50)ラウリルエーテル、C12BRE(50)、日本エマルジョン株式会社製。
S3−6:ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油、日油株式会社製。
pH調整剤:水酸化ナトリウム(鶴見曹達株式会社製)、塩酸(関東化学株式会社製)。
溶媒:超純水。
<ナノバブル生成促進剤の製造>
(実施例1〜13、比較例1〜17)
表1〜2に示す組成(配合成分、含有量(mg/L))となるように、容量2Lのガラス製ビーカー内で、(A1)成分、(A2)成分又は比較成分を、溶媒である超純水に溶解して溶液を得た。この後、得られた溶液に、pH調整剤を添加して、表に示すpHに調整し、各例の水溶液2Lをそれぞれ得た。
比較例17では、(A1)成分、(A2)成分又は比較成分を配合していない。
溶液のpHは、溶液を25℃に調整し、pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製の製品名HM−30P)を用いて測定した。
表に示す含有量は、配合成分の含有量(純分換算量)を示す。
表中、空欄は、その配合成分が配合されていないことを意味する。
水の含有量を示す「バランス」は、ナノバブル生成促進剤(水溶液)に含まれる全配合成分の合計の含有量が100質量%となるように加えられる残部を意味する。
<ナノバブル生成方法(1)>
各例のナノバブル生成促進剤(水溶液)をそれぞれ20nmのフィルターに通して、前処理を施した。この前処理を施したナノバブル生成促進剤を用い、上述の第1の実施形態に係るナノバブル生成方法によって、ナノバブルの生成を行った。
・気液混合部20
チーズ配管21として、1/2インチのSUS304チーズ配管を用いた。
多孔体23として、直径10mmの木下式ガラスボールフィルター(G4、平均細孔径5〜10μm)を用いた。
ポンプ40として、株式会社ニクニ製の渦流ポンプを用いた。
ポンプ40を起動し、循環路30に、貯水槽10に収容したナノバブル生成促進剤50を、流速0.2m/sで15分間循環させた。
その際、気液混合部20において、コフロック株式会社製マスフローコントローラーで流量を制御しながらコンプレッサーにより、気体導入の圧力50kPaで、空気を、チーズ配管21外から配管23aを通じて多孔体23へ導入した。
[ナノバブルの生成数、及び、個数平均気泡径の測定]
各例のナノバブル生成促進剤(水溶液)を循環路30に循環させる前と後において、水溶液中に存在するナノサイズの微細気泡の個数(×10個/mL)と、気泡の粒子径分布と、をナノサイト社製の装置NanoSight LM14により測定した。
ナノバブルの生成数は、循環させた後の個数から、循環させる前の個数を差し引いて求めた。この差が0.5×10個/mL超である場合を合格とした。個数平均気泡径は、気泡の粒子径分布から算出された。これらの結果を表1〜2に示した。
尚、表中、「n.d.」は、装置の検出限界を下回っていたこと;「−」は、測定不可であったこと、を示す。
Figure 2016123925
Figure 2016123925
表1〜2に示す結果から、本発明を適用したナノバブル生成促進剤によれば、低圧条件でナノバブルの生成が促進されることが分かる。
<ナノバブル生成方法(2)>
実施例3の水溶液(ナノバブル生成促進剤)及び比較例17の水溶液(界面活性剤なし)をそれぞれ20nmのフィルターに通して、前処理を施した。
これらの前処理を施した各水溶液を用い、上述の第2の実施形態に係るナノバブル生成方法によって、ナノバブルの生成を行った。
・気液混合部20
エジェクター26として、エジェクター(Mazzei社製)を用いた。
ポンプ40として、渦流ポンプ(株式会社ニク二製)を用いた。
エジェクター26とポンプ40とを連結し、これらを、貯水槽10内のナノバブル生成促進剤50(水溶液)中に配置した。
ポンプ40を起動し、循環路30に、ナノバブル生成促進剤50を、流速0.2m/sで15分間循環させた。
その際、気液混合部20において、コフロック株式会社製マスフローコントローラーで流量を毎分100mLに制御しながら、自吸で、空気を、気体供給管24へ導入し、3nmのフィルターを通して配水管22内に供給した。
[ナノバブルの生成数、及び、個数平均気泡径の測定]
実施例3及び比較例17の各水溶液を循環路30に循環させる前と後において、水溶液中に存在するナノサイズの微細気泡の個数(×10個/mL)と、気泡の粒子径分布と、をナノサイト社製の装置NanoSight LM14により測定した。
ナノバブルの生成数は、循環させた後の個数から、循環させる前の個数を差し引いて求めた。個数平均気泡径は、気泡の粒子径分布から算出された。
その結果、実施例3の水溶液における、ナノバブルの生成数は、1.88×10個/mL±0.18×10個/mL;個数平均気泡径は、118±10.4nmであった。
比較例17の水溶液における、ナノバブルの生成数は、0.1×10個/mL未満であった。
上述したように、本発明を適用することで、より容易にナノバブルを生成できる。
10 貯水槽、20 気液混合部、21 チーズ配管、22 配水管、23 多孔体、24 気体供給管、26 エジェクター、30 循環路、40 ポンプ、50 ナノバブル生成促進剤、100 気泡生成装置。

Claims (4)

  1. 両性界面活性剤及びソホロリピッドからなる群より選択される少なくとも1種を含有する水溶液である、ナノバブル生成促進剤。
  2. 請求項1に記載のナノバブル生成促進剤と気体とを気泡生成装置に供給してナノバブルを生成する、ナノバブル生成方法。
  3. 前記気泡生成装置が、前記ナノバブル生成促進剤が流れる流路と、該流路内に設けられた平均細孔径2〜30μmの多孔体と、を備え、
    前記流路に前記ナノバブル生成促進剤を通流しつつ、前記気体を、前記多孔体を通じて前記ナノバブル生成促進剤に混入させてナノバブルを生成する、請求項2に記載のナノバブル生成方法。
  4. 前記気泡生成装置が、エジェクター、ベンチュリ管又はオリフィス板を備える、請求項2に記載のナノバブル生成方法。
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