JP2016123422A - 電動歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】ブリッスルの毛先部分の振動を歯や歯茎の狭い部分に届き易くして、これらの狭い部分の刷掃効果やマッサージ効果を向上できる電動歯ブラシを提供する。
【解決手段】回転軸11aに偏心錘12が設けられた回転モータ11が収容された本体部13と、ブラシヘッド部21と首部22とを含むブラシ部20とを具備する電動歯ブラシ10であって、ブラシヘッド部21には、複数のブリッスル24を束ねてなる毛束23a,23bが複数植毛されており、ブリッスル24は、テーパー形状部分を備えるテーパーブリッスルとなっている。回転モータ11を駆動させた際に、ブラシヘッド部21は、毛束23a,23bの植毛面21aに沿った幅方向の振動の振幅よりも、毛束23a,23bの毛先方向の振動の振幅の方が大きくなるように設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動歯ブラシに関し、特に、回転軸に偏心錘が設けられた回転モータが内部に収容されている本体部と、該本体部に取り付けられたブラシ部とを具備する電動歯ブラシに関する。
電動歯ブラシは、ブラシヘッド部に振動を与えながら歯磨きを行えるようにする歯ブラシとして公知のものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。電動歯ブラシは、回転モータやリニアオシレータ(リニアアクチュエータ)を駆動させることにより本体部に振動を生じさせて、生じた振動を本体部から首部を介してブラシヘッド部に伝達し、ブラシヘッド部に植毛された毛束を継続的に振動させることによって、人の手の動きのみによることなく、歯面部や歯間部等に対する刷掃や、歯茎部に対するマッサージを効率良く行うことができるようになっている。
また、特許文献1の電動歯ブラシでは、回転軸に偏心錘が設けられた回転モータが、把持部となる本体部に配設されており、ブラシヘッド部と本体部との間の首部(軸部)に、断面形状が扁平な扁平部が設けられている。これによって、回転モータによる振動のうちの特定方向の振動を強調してブラシヘッド部に伝達することで、回転モータによる回転エネルギーを有効に利用して、歯磨き効果を向上させることができるようになっている。特許文献2の電動歯ブラシでは、歯磨き時にブラシヘッド部に負荷される荷重に応じて、リニアオシレータによる駆動部の振動に対する物理的抵抗値を増大させることで、ブラシヘッド部の毛束が歯や歯茎に強く押し付けられた際の振動の振幅を減少させて、歯や歯茎を痛めないようにしている。
特開平8−257043号公報 特開2003−93416号公報
電動歯ブラシは、ブラシヘッド部に植毛された毛束を構成するブリッスルの毛先部分を、歯や歯茎に押し当てて、静止した状態を保持したり、上下左右にゆっくりと動かしたりすることによって、特に歯間部や歯周ポケット部、歯肉縁上部、歯肉縁下部等の狭い部分に、ブリッスルの毛先部分を丁寧に届かせながら、細かい振動を与えることで、これらの狭い部分の歯や歯茎に対する刷掃効果やマッサージ効果を向上できるものと考えられる。
しかし、従来の電動歯ブラシによれば、例えば特許文献1の回転モータによって駆動する歯ブラシでは、ブラシヘッド部の毛束を歯や歯茎に強く押し付けると、振動の振幅が小さくなり過ぎて、歯や歯茎の狭い部分にブリッスルの毛先部分が届き難くなることで、狭い部分の歯や歯茎に対する刷掃効果やマッサージ効果が十分に得られなくなる。また、例えば特許文献2のリニアオシレータによって駆動する歯ブラシでは、ブラシヘッド部の毛束を歯や歯茎に押し付けただけでは、振動の振幅を減少させることができないため、上述のように、歯や歯茎に強く押し付けられた際に振動の振幅を減少させるための機構が必要になって、その構造が複雑になると共に、より強く押し付けると、歯や歯茎を痛め易くなるため、狭い部分の歯や歯茎に対する一層高い刷掃効果やマッサージ効果を得ることが困難になる。
本発明は、ブラシヘッド部に植毛された毛束を構成するブリッスルの毛先部分の振動を歯や歯茎の狭い部分に届き易くして、これらの狭い部分の刷掃効果やマッサージ効果を向上させることができると共に、振動の振幅を減少させる複雑な機構を設けなくても、歯や歯茎を痛めることなく使用することのできる電動歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明は、回転軸に偏心錘が設けられた回転モータが内部に収容されている本体部と、該本体部に取り付けられた、ブラシヘッド部と首部とを含むブラシ部とを具備しており、前記本体部を把持して用いる電動歯ブラシであって、前記ブラシヘッド部には、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が複数植毛されており、前記ブリッスルは、毛先に向かってその断面積を減少させたテーパー形状部分を備えるテーパーブリッスルとなっており、且つ、前記回転モータを駆動させた際に、前記ブラシヘッド部は、前記毛束の植毛面に沿った幅方向の振動の振幅よりも、前記毛束の毛先方向の振動の振幅の方が、大きくなるように設定されている電動歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の電動歯ブラシによれば、ブラシヘッド部に植毛された毛束を構成するブリッスルの毛先部分の振動を歯や歯茎の狭い部分に届き易くして、これらの狭い部分の刷掃効果やマッサージ効果を向上させることができると共に、振動の振幅を減少させる複雑な機構を設けなくても、歯や歯茎を痛めることなく使用することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る電動歯ブラシの、(a)は部分透視略示正面図、(b)は部分透視略示側面図である。 毛束が植毛されたブラシヘッド部の、図1(a)を上方から視た略示拡大上面図である。 毛束が植毛されたブラシヘッド部の略示拡大側面図である。 毛束が植毛されていない状態のブラシヘッド部の略示拡大正面図である。 本体部の長さ方向の中央部分の断面図である。
図1(a)、(b)に示す本発明の好ましい一実施形態に係る電動歯ブラシ10は、回転モータ11が収容された本体部13と、本体部13に取り付けられたブラシ部20とからなり、本体部13を把持して、回転モータ11を回転駆動させることでブラシ部20のブラシヘッド部21に継続して振動を与えながら、歯磨き操作を行えるようにするものである。回転モータ11は、偏心錘12と、偏心錘12が設けられた回転軸11aとを備えている。本実施形態の電動歯ブラシ10は、回転モータ11の駆動によって振動するようになっている。本実施形態の電動歯ブラシ10は、ブラシヘッド部21に植毛される毛束23a,23bを強く歯や歯茎に押し付けることによって、振動の振幅を減少させることが可能である。また、本実施形態の電動歯ブラシ10は、毛束23a,23bの束径やブリッスル24の形状等を調整すると共に、ブラシヘッド部21の振動のさせ方を調整することによって、ブリッスル24の毛先部分の振動を歯や歯茎の狭い部分に届き易くして、歯や歯茎を痛めることなく、これらの狭い部分に対する刷掃効果やマッサージ効果を向上させる機能を備えている。なお、図1(a)、(b)においては、本体部13やブラシ部20の内部に設けられた、後述する回転モータ11、電池14、スイッチボタン15、及び接続シャフト軸17が、透視した状態で示されている(点線参照)。また、各図において、植毛面21aと対向する方向から正面視した状態を正面図とし、正面視から90°回転した方向から側面視した状態を側面図とする。
そして、本実施形態の電動歯ブラシ10は、図1(a)、(b)及び図2〜図4に示すように、回転軸11aに偏心錘12が設けられた回転モータ11が内部に収容されている本体部13と、本体部13に取り付けられたブラシ部20とを具備し、本体部13を把持して用いる電動式の歯ブラシである。ブラシ部20は、ブラシヘッド部21と首部22とを含んでいる。ブラシヘッド部21には、複数本のブリッスル24を束ねてなる毛束23a,23bが複数植毛されており、ブリッスル24は、毛先に向かってその断面積を減少させたテーパー形状部分を備えるテーパーブリッスルとなっている。また、回転モータ11を駆動させた際に、ブラシヘッド部21は、毛束23a,23bの植毛面21aに沿った幅方向X(図2参照)の振動の振幅よりも、毛束23a,23bの毛先方向Y(図2参照)の振動の振幅の方が、大きくなるように設定されている。幅方向Xは、ブラシヘッド部21を植毛面21aと対向する方向から正面視した際のブラシ部20の長手方向と直交する方向であり、植毛面21aに沿った方向である。また、毛束23a,23bの毛先方向Yは、植毛面21aに対して垂直な方向であり、毛元から毛先に向かう方向だけでなく、毛先から毛元に向かう方向も含み、ブリッスル24の配向方向を示す。なお、各毛束23a,23bが植毛面21aに対して複数の方向に植毛されている場合には、ブラシヘッド部21の厚み方向を毛先方向Yとみなす。
本実施形態では、植毛面21aと対向する方向から正面視した際の、首部22の横幅が最も小さくなった部分22a(図1(a)、(b)参照)において、首部22は、横幅W1が、首部22を側面視した際の縦幅(厚さ)T1よりも大きくなった扁平な断面形状を備えており、且つ横幅W1の縦幅T1に対する割合である縦横比率(横幅W1/縦幅T1)が、好ましくは1.05〜1.45、更に好ましくは1.15〜1.30となっている。横幅W1は、ブラシヘッド部21の幅方向Xと同じ方向における首部22の幅であり、縦幅T1は、ブラシヘッド部21の毛先方向Yと同じ方向における首部22の厚さ(高さ)である。
また、本実施形態では、ブラシヘッド部21には、毛束23a,23bが植毛される複数の植毛穴25a,25bが形成(図4参照)されており、これらの植毛穴25a,25bのブラシヘッド部21の植毛面21aにおける各々の面積が、好ましくは0.4〜1.6mm2、更に好ましくは0.6〜1.4mm2となっている。なお、図4では、植毛穴25a,25bに毛束23a,23bが植毛されていない状態のブラシヘッド部21が示されている。各々の植毛穴25a,25bには、後述する好ましくは融着植毛等の公知の各種の植毛方法によって、毛束23a,23bが植毛される。
本実施形態では、電動歯ブラシ10の本体部13は、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等の合成樹脂からなる金型成形品となっている。本体部13は、片手で把持して歯磨き操作を行い易い形状として、外径が好ましくは16〜22mm程度の円形、楕円形、丸みのある三角形状(図5参照)等の断面形状を備えると共に、例えば90〜120mm程度の長さを備える、上端部分が先端基台部13aによって閉塞された中空の筒形状に形成されている。本体部13の長さは、接続シャフト軸17を含まない長さである。また本体部13は、上下の端部から中央部分に向けて外径を徐々に拡径させた、滑らかな凸形状に湾曲する外周面形状を有している。なお、図5においては、図の下方側がスイッチボタン15側であり、スイッチボタン15側の方が緩やかに湾曲する外周面形状となっており、また本体部13の内部構造については図示を省略した。
電動歯ブラシ10の本体部13は、少なくとも長さ方向の中央部分の断面形状が、本体部13を側面視した際の縦幅T2(図1(b)参照)よりも、植毛面21aと対向する方向から正面視した際の横幅W2(図1(a)参照)の方が大きくなった、扁平な形状を備えていることが好ましい。なお、中央部分の断面形状は、本体部13の長手方向と直交する切断面による横断面形状である。また本体部13の長さ方向の中央部分の断面形状は、本体部13を側面視した際の縦幅T2に対する、植毛面21aと対向する方向から正面視した際の横幅W2の割合である縦横比率(横幅W2/縦幅T2)が、好ましくは1.03〜1.35、より好ましくは1.05〜1.25となった扁平な形状を備えていることが好ましい。これらによって、ブラシヘッド部21が、幅方向Xの振幅よりも毛先方向Yの振幅の方が大きくなった状態で振動するように、さらに容易に設定することが可能になる。また回転モータ11を回転駆動させた際に、本体部13に伝わる振動を抑制して、さらに安定した状態で本体部13を把持し易くすることが可能になる。また、本実施形態では、断面形状が扁平となっている首部22の横幅が最も小さくなった部分22aにおける幅広の方向と、断面形状が扁平となっている本体部13の長さ方向の中央部分における幅広の方向とが、同じ方向となっており、且つこれらの幅広の方向が、ブラシヘッド部21の植毛面21aに沿った幅方向Xとなっている。これによって、ブラシヘッド部21への振動の伝達を阻害することなく、回転モータ11からブラシヘッド部21に効率良く振動を伝達することが可能になる。
ここで、本体部13の長さ方向の中央部分の断面形状の縦横比率(横幅W2/縦幅T2)は、扁平にすることで幅方向Xの振幅よりも毛先方向Yの振幅を大きくするという観点から、更に好ましくは1.17以下である。また本体部13の長さ方向の中央部分の断面形状の縦横比率(横幅W2/縦幅T2)は、横幅W2が大きくなり過ぎず、安定して把持し易いという観点から、更に好ましくは1.08以上である。
さらに、本体部13の長さ方向の中央部分の断面形状は、安定して把持し易いという観点から、例えば図5に示すように、丸みを帯びた三角形状とすることが好ましい。また本体部13の長さ方向の中央部分の横幅W2は、安定して把持し易いという観点から、は17〜21mmとすることが好ましく、18〜20mmとすることが更に好ましい。
本体部13の中空内部には、公知の電動歯ブラシと同様に、回転モータ11や、電源となる電池14や、制御基板等が配設されている。また、好ましくは正面側の外周面に臨んで、回転モータ11を駆動させたり、駆動を停止させたりするためのスイッチボタン15が、外側に向けて付勢されて、カバー材により覆われた状態で設けられている。本体部13の下端開口は、当該本体部13の下端部に着脱可能に係着される下部キャップ16によって、開閉可能に閉塞されている。上端部分の先端基台部13aには、これの中央部に下端部分を埋設させて、ブラシ部20を着脱交換可能に接続させる金属製の接続シャフト軸17が、平坦な上面から上方に突出して設けられている。
電動歯ブラシ10のブラシ部20は、本体部13と同様に、例えばポリプロピレン、ABS樹脂等の合成樹脂からなる金型成形品であって、ブラシヘッド部21と首部22とを含んで形成されている。首部22は、切頭円錐形状(略切頭円錐形状を含む)の接続基部22bの上端部から上方に連続して、細長い首本体22cを延設させた形状を備えている。首本体22cの上端部から上方に連続して、好ましくは長円形(対向配置した一対の半円の両端部を、平行に配置した一対の直線で結んだ細長の円形、略長円形を含む。)の正面形状を備えるブラシヘッド部21が、一体として形成されている。首部22の接続基部22bには、これの底面部から内部に向けて、接続嵌着部22dが形成されている。この接続嵌着部22dに、本体部13の先端基台部13aから突出する接続シャフト軸17を嵌着させることによって、ブラシ部20を、本体部13に着脱交換可能に一体として接続できるようになっている。
また、本実施形態では、首本体22cは、接続基部22bからブラシヘッド部21に向けて横幅や縦幅を徐々に減少させた、先細りの形状を備えていると共に、ブラシヘッド部21を植毛面21aと対向する方向から正面視した際の首本体22cの横幅よりも、ブラシヘッド部21を側面視した際の首本体22cの縦幅の方が小さくなった、横長の扁平な断面形状を有している。首本体22cが、横長の扁平な断面形状を備えていることにより、回転モータ11の回転軸11aに取り付けられた偏心錘12の回転に伴って、ブラシヘッド部21を、幅方向Xよりも、毛先方向Yに、大きく振動し易くすることが可能になる。
特に、本実施形態では、上述のように、ブラシ部20を植毛面21aと対向する方向から正面視した際の横幅が最も小さくなった部分22aにおいて、首部22は、横幅W1の縦幅T1に対する割合である縦横比率(横幅W1/縦幅T1)が、好ましくは1.05〜1.45となっており、より好ましくは1.15〜1.30となっているので、ブラシヘッド部21を、幅方向Xよりも、垂直な毛先方向Yに、大きく振動させ易くするとともに、振幅が過度に大きくなりすぎず、適度な振幅で振動するため、歯や歯茎を痛めないようにしながら、後述する束径の小さな毛束23a,23bを形成するテーパーブリッスル24の毛先部分による、歯や歯茎の狭い部分に対する刷掃効果やマッサージ効果を、効果的に向上させることが可能になる。
ここで、横幅が最も小さくなった部分22aにおける、首部22の横幅W1の縦幅T1に対する割合である縦横比率(横幅W1/縦幅T1)は、歯間部や歯周ポケット部に対してブリッスルの毛先部分が入りこみ易くなるという観点から、更に好ましくは1.15以上である。また横幅が最も小さくなった部分22aにおける、首部22の横幅W1の縦幅T1に対する割合である縦横比率(横幅W1/縦幅T1)は、振動が大きくなって、歯や歯茎を痛めるのを防止するという観点から、更に好ましくは1.3以下である。
さらに、回転駆動させた回転モータ11からの振動をブラシヘッド部21に安定した状態で伝えるようにする観点から、ブラシ部20の首部22における、横幅が最も小さくなった部分22aを挟んだ上下に隣接する部分もまた、横幅よりも縦幅の方が小さくなった、横長の扁平な断面形状を有していることが好ましい。
さらに、回転駆動させた回転モータ11からの振動をブラシヘッド部21に安定した状態で伝えるようにする観点から、ブラシ部20の首部22における、横幅が最も小さくなった部分22aを挟んだ上下に隣接する部分もまた、横幅よりも縦幅の方が小さくなった、横長の扁平な断面形状を有していることが好ましい。
ここで、ブラシ部20を植毛面21aと対向する方向から正面視した際の首部22の横幅が最も小さくなった部分22aは、首部22における、ブラシヘッド部21に形成された最も首部22側の植毛穴25b’の首部22側の縁部から、L1=5mm〜L2=20mm離れた領域22e(図4参照)に配置されていることが好ましい。これによって、回転モータ11を回転駆動させることでブラシヘッド部21を振動させる際に、ブラシヘッド部21に適度な振幅となる振動を与えることが可能になる。
さらに、本実施形態では、首部22は、ブラシヘッド部21と共に、曲げ弾性率が1200〜1600MPaの合成樹脂を用いて形成されていることが好ましい。これによって、回転モータ11を回転駆動させることでブラシヘッド部21を振動させる際に、ブラシヘッド部21に振動が伝わりやすくなり、ブラシヘッド部21が適度な振幅で振動することになるため、歯や歯茎を痛めないようにしながら、後述する束径の小さな毛束23a,23bを形成するテーパーブリッスル24の毛先部分による、歯や歯茎の狭い部分に対する刷掃効果やマッサージ効果を、一層効果的に向上させることが可能になる。
ここで、首部22やブラシヘッド部21を構成する合成樹脂の曲げ弾性率は、プラスチック−曲げ特性の試験方法(JIS K7171:1994)に準拠して測定されたものである。すなわち、(長さ)80mm×(幅)10mm×(厚み)4mmのサイズの試験片を用いて、温度23℃、相対湿度50%の環境下で試験を行って測定されたものである。
本実施形態では、ブラシヘッド部21は、上述のように、好ましくは縦長の長円形(対向配置した一対の半円の両端部を、平行に配置した一対の直線で結んだ細長の円形、略長円形を含む。)の正面形状を有するように形成されている。ブラシヘッド部21の植毛面21aには、後述するように、多数の植毛穴25a,25bが開口形成されている。これらの植毛穴25a,25bに、複数のブリッスル24を束ねて形成される毛束23a,23bが、平線植毛や融着植毛等の公知の植毛方法を用いて、後述する所定の毛丈となるように植設されている。
そして、本実施形態では、ブラシヘッド部21は、上述のように、首本体22cが、少なくとも横幅が最も小さくなった部分22a、及びこれと隣接する部分に、横長の扁平な断面形状を備えていることにより、幅方向Xよりも、毛先方向Yに、大きな振幅で振動し易くなるように設定されている。
ここで、ブラシヘッド部21は、回転モータ11を駆動させた際に、毛先方向Yの振動の振幅の、幅方向Xの振動の振幅に対する割合(毛先方向Yの振幅/幅方向Xの振幅)が、1.5〜3.2となるように設定されていることが好ましい。これによって、束径の小さな毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24の、テーパー形状部分によって細くなっている毛先部分を、歯間部や歯周ポケット、歯肉縁上部、歯肉縁下部等の狭い部分に届かせた状態で、これらの毛先部分に効率良く振動を伝えることが可能になって、歯や歯茎を痛めるのを防止しつつ、細い毛先部分による狭い部分の汚れ落ち効果やマッサージ感を、さらに効果的に向上させることが可能になる。
また、ブラシヘッド部21は、回転モータ11を駆動させた際に、毛先方向Yの振動の振幅が0.7〜1.5mmとなるように設定されていることが好ましく、0.8〜1.3mmとなるように設定されていることが更に好ましい。これによって、束径の小さな毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24の、テーパー形状部分によって細くなっている毛先部分を、歯間部や歯周ポケット、歯肉縁上部、歯肉縁下部等の狭い部分に届かせた状態で、これらの毛先部分に効率良く振動を伝えることが可能になる。またこれによって、歯や歯茎を痛めるのを防止しつつ、細い毛先部分による狭い部分の汚れ落ち効果やマッサージ効果を、さらに効果的に向上させることが可能になる。また、ブラシヘッド部21は、歯の表面の汚れ落ち効果の観点から、回転モータ11を駆動させた際に、幅方向Xの振動の振幅が0.3〜0.6mmとなるように設定されていることが好ましく、0.35〜0.5mmとなるように設定されていることが更に好ましい。
また、首部22を介してブラシヘッド部21を振動させる、偏心錘12を備える回転モータ11は、8000〜15000rpmの回転数で駆動するようになっていることが好ましく、9000〜12000rpmの回転数で駆動するようになっていることが更に好ましい。これによって、モータの回転数が大きくなり、毛先方向Yの振幅も大きくなることから、適正な回転数を効率良く確保することが可能になって、歯や歯茎を痛めるのを防止しつつ、狭い部分の汚れ落ち効果やマッサージ感を、さらに効果的に向上させることが可能になる。
ブラシヘッド部21を振動させる回転モータ11としては、コアド・ブラシモータ、コアド・ブラシレスモータ、コアレス・ブラシモータ、コアレス・ブラシレスモータ等を用いることができる。
本実施形態では、ブラシヘッド部21の植毛面21aに開口して、複数の植毛穴25a,25bが形成されており、各々の植毛穴25a,25bに、図1〜図3に示すように、複数本のブリッスル24を束ねてなる毛束(タフト)23a,23bが植毛(植設)されている。本実施形態では、全てのブリッスル24が、先端部分にテーパー形状部分を有するテーパーブリッスルとなっている。
本実施形態では、ブラシ部20の先端部分を構成するブラシヘッド部21の平坦な植毛面21aには、これの中央部分に、長軸方向及び短軸方向を備えた開口形状を有する長円形(対向配置した一対の半円の両端部を、平行に配置した一対の直線で結んだ細長の円形、略長円形を含む。)の中央植毛穴25a(図4参照)が、これらの長軸方向をブラシヘッド部21の短手方向に配置すると共に、ブラシヘッド部21の長手方向に例えば1.5〜1.9mm程度の中心間ピッチで、一列に連設して5箇所に形成されている。また、ブラシヘッド部21の平坦な植毛面21aには、これらの中央植毛穴25aを取り囲むようにして、円形の開口形状を有する外側植毛穴25bが、ブラシヘッド部21の略全体に亘って略均等に分散配置されて43箇所に形成されている。中央植毛穴25a及び外側植毛穴25bには、各々の植毛穴25a,25bの横断面積に応じた本数のテーパーブリッスル24を束ねてなる中央毛束23a及び外側毛束23bが、各々挿入固定されて植設される(図1〜図3参照)。
毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24は、好ましくは合成樹脂からなる。テーパーブリッスル24を形成する合成樹脂としては、ブリッスルに用いられている公知の各種のものを、特に制限なく用いることができ、例えば、ナイロン(登録商標)、ナイロン6等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリオレフィン等が挙げられ、好ましくはポリブチレンテレフタレートである。テーパーブリッスル24のテーパー形状部分を除いた部分の直径は、例えば150〜250μmとなっており、好ましくは160〜220μm、より好ましくは160〜200μmとなっている。テーパーブリッスル24のテーパー形状部分は、ブリッスルの先端部分を公知の研磨装置用いて研磨することでテーパー状に先鋭加工したり、ブリッスルの先端部分を公知の溶解溶媒中に所定の深さまで浸漬することでテーパー状に先鋭加工したりすることによって、容易に設けることができる。
ここで、毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24のテーパー形状部分の長さは、5mm以上とすることが好ましく、6mm以上とすることが更に好ましい。また、テーパー形状部分の長さは、10mm以下とすることが好ましく、8mm以下とすることが更に好ましい。そして、テーパー形状部分の長さは、5〜10mmとすることが好ましく、6〜8mmとすることが更に好ましい。テーパーブリッスル24のテーパー形状部分の長さが、5〜10mmとなっていることにより、毛先の歯周ポケットへの到達感や挿入実感に優れた電動歯ブラシ10を提供することが可能になる。また、テーパーブリッスル24のテーパー形状部分の長さは、後述する毛束23a,23bの植毛高さに対して、30〜60%の長さとなっていることが好ましい。さらに、テーパーブリッスル24のテーパー形状部分は、全てのテーパーブリッスル24で同じ長さとなるように、その長さを揃えて形成されていることが好ましい。
各々の植毛穴25a,25bに毛束23a,23bを植毛する方法としては、公知の各種の植毛方法を採用することができる。例えば、(1)毛束を平線で2つ折りにして打ち込む方法や、(2)毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成した後、その溶融塊を配置した金型内に溶融樹脂を注入して植毛台を射出形成する方法、(3)植毛孔(貫通孔)を有する植毛基部の該植毛孔に毛束を挿入する挿入工程、該植毛孔から突出する毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成する熱加工工程、及び該溶融塊を被覆する被覆工程を経て、毛束が植設された状態の植毛台や歯ブラシを得る方法等を用いることができる。
毛束23a,23bを植設する方法は、比較的小径の植毛穴に毛束を効率良く植毛でき、しかも植毛台の厚さを小さくできることにより、奥歯の磨きやすさ、操作性が向上する観点、及び外観に優れる等の観点から、毛束の片端部に溶融塊を形成する上記(2)、(3)の方法を含む融着植毛を採用することが好ましく、上記(3)の方法を採用することがより好ましい。上記(3)の方法の具体例としては、特開平9−182632号公報や特開2003−310353号公報に記載の方法等を挙げることができる。特開2003−310353号公報の記載の方法においては、毛束の片端部を、レーザービーム等の非接触熱源で加熱して、溶融塊を形成すると共にその溶融塊と植毛孔の開口周縁部とを融着させるようになっている。
毛束23a,23bの植毛穴25a,25bへの充填率(テーパーブリッスル24のテーパー形状部分を除いた部分の横断面積の合計/植毛穴の横断面積)は、60〜85%となっていることが好ましく、65〜85%となっていることがさらに好ましい。
植毛穴25a,25bに植設される毛束23a,23bは、ブラシヘッド部21の植毛面21aからテーパーブリッスル24の先端までの高さ(植毛高さ)が、各々の毛束23a,23bごとの平均高さとして、例えば10〜15mmとすることができ、12〜14mmとすることが好ましい。植毛穴25a,25bに植設された複数の毛束23a,23bは、ブラシヘッド部21の植毛面21aからテーパーブリッスル24の先端までの高さの毛束23a,23bごとの平均高さが、毛束23a,23bごとのブラッシング圧のばらつきを防止し、テーパーブリッスル24に特有の尖鋭なブリッスルによる刺激を防止する観点から、当該毛束23a,23bごとの平均高さの最小値と最大値との差が3mm以下となるように植設されていることが好ましく、最小値と最大値との差が2.5mm以下となるように植設されていることがより好ましく、最小値と最大値との差が2mm以下となるように植設されていることがさらに好ましい。
本実施形態では、ブラシヘッド部21に形成された、毛束23a,23bが植毛される複数の植毛穴25a,25bは、これらの植毛穴25a,25bのブラシヘッド部21の植毛面21aにおける各々の面積が、好ましくは0.4〜1.6mm2となっている。植毛穴25a,25bの面積は、植毛面21aにおける横断面積(開口面積)である。ここで、毛束23a,23bが植毛される複数の植毛穴25a,25bの、ブラシヘッド部21の植毛面21aにおける各々の面積は、0.4mm2以上となっていることが好ましく、0.6mm2以上となっていることが更に好ましい。また、複数の植毛穴25a,25bの植毛面21aにおける各々の面積は、1.6mm2以下となっていることが好ましく、1.5mm2以下となっていることが更に好ましい。本実施形態では、複数の植毛穴25a,25bの植毛面21aにおける各々の面積は、0.4〜1.6mm2となっており、特に0.6〜1.5mm2となっていることが好ましい。複数の植毛穴25a,25bの各々の面積が上述のようになっていることにより、歯茎への柔らかい感触や、歯肉縁上部及び歯肉縁下部に対する磨き心地の良さや、或いは毛先の歯周ポケットへの到達感や挿入実感に優れ、且つ、歯茎が傷付きにくい電動歯ブラシ10を提供することが可能になる。
また、本実施形態では、ブラシヘッド部21の中央部分に形成された中央植毛穴25aの植毛面21aにおける各々の面積が、好ましくは1.0〜1.6mm2となっている。中央植毛穴25aの面積を1.0mm2以上とすることにより、歯面及び歯間に対して充分な刷掃圧を確保することができ、しっかり磨けている感覚(清掃感)を感じ易くなる。また、歯垢や歯に付着した汚れ等の除去性能も優れたものとなる。他方、中央植毛穴25aの面積を1.6mm2以下とすることにより、中央植毛穴25aに植毛された中央毛束23aによる歯間部の清掃性や、外周毛束23bによる歯肉溝の清掃性が向上する。即ち、中央毛束23aが、歯面に当たってつっぱり、該毛束23aが歯間部に入りにくくなったり、外周毛束23bやテーパーブリッスル24が歯肉溝に深く入りにくくなったりすることが防止され、歯間部や歯肉溝へのテーパーブリッスル24の挿入性に優れる。
中央植毛穴25aの植毛面21aにおける面積は、歯面及び歯間の全体に対して一定の清掃圧を確保し、歯間及び歯肉溝への挿入性が良好でありながら歯肉への清掃圧を抑え、歯肉へのソフトな感触と清掃性の両立を図る点から、より好ましくは1.1〜1.5mm2であり、更に好ましくは1.2〜1.4mm2である。
電動歯ブラシ10によるブラッシングでは、外周植毛穴25bに植毛された外周毛束23bが歯肉溝に挿入されやすい。外周植毛穴25bの植毛面21aにおける横断面積は、外周植毛穴25bに植毛された外周毛束23bを歯肉溝に挿入容易とし、かつ歯肉への当たりをソフトにするとともに、歯間部と歯面の清掃性を良好とする点から、0.4〜1.0mm2であり、より好ましくは0.5〜0.9mm2であり、更に好ましくは0.6〜0.8mm2である。
また、毛束23a,23bが植毛される複数の植毛穴25a,25bの開口面積の総和の、ブラシヘッド部21の植毛面21aにおける植毛領域R(図4参照)の面積に対する割合は、25%以上となっていることが好ましく、27%以上となっていることが更に好ましい。また、複数の植毛穴25a,25bの開口面積の総和の、植毛領域Rの面積に対する割合は、45%以下となっていることが好ましく、43%以下となっていることが更に好ましい。本実施形態では、複数の植毛穴25a,25bの開口面積の総和の、植毛領域Rの面積に対する割合は、25〜45%となっていることが好ましく、27〜43%となっていることが更に好ましい。複数の植毛穴25a,25bの開口面積の総和の、植毛領域Rの面積に対する割合が、25〜45%となっていることにより、歯茎への柔らかい感触や、歯肉縁上部及び歯肉縁下部に対する磨き心地の良さや、或いは毛先の歯周ポケットへの到達感や挿入実感に優れる電動歯ブラシ10を提供することが可能になる。
なお、テーパーブリッスル24を束ねてなる毛束23a,23bの植毛領域Rの面積は、ブラシヘッド部21に植毛された複数の毛束23a,23bのうち、最外周部分に配置される毛束23bが植設された植毛穴25bの、外側縁部を連ねた環状線Sによって囲まれる領域の面積である。
そして、本実施形態の電動歯ブラシ10では、図1(a)の上方からブラシヘッド部21を上面視した際に、テーパーブリッスル24の先端を連ねて形成される仮想の先端ブラシ面30は、図2に示すように、滑らかに連続して前方に凸の弧状に湾曲する、湾曲凸面となっていることが好ましい。一方、ブラシヘッド部21を側面視した際には、歯や歯茎へのブラッシング圧が集中することを防止し、テーパーブリッスル24に特有の尖鋭なブリッスルによる刺激を防止する観点から、先端ブラシ面30は、滑らかに連続する平坦な面となっていることが好ましい。ブラシヘッド部21を側面視した際の先端ブラシ面30は、滑らかに連続して前方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面とすることもできる。滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面とした場合には、テーパーブリッスル24の毛束23a,23bごとの平均高さの最小値と最大値との差は、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下であり、さらに好ましくは0.2mm以下である。
本実施形態では、複数の植毛穴25a,25bに植設された複数の毛束23a,23bは、当該毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24の先端を連ねて形成される仮想の先端ブラシ面30が、歯と歯茎へのブラッシング圧を軽減し、テーパーブリッスル24に特有の尖鋭なブリッスル先端による刺激を防止する観点、及びよりなめらかな感触を歯茎に与える観点から、図1(a)の上方からブラシヘッド部21を上面視した際に、好ましくは滑らかに連続する平坦な面となっているか、より好ましくは、滑らかに連続して前方に凸の弧状に湾曲する、湾曲凸面となっている。
そして、上述の構成を備える本実施形態の電動歯ブラシ10によれば、ブラシヘッド部21に植毛された毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24の毛先部分の振動を歯や歯茎の狭い部分に届き易くして、これらの狭い部分の刷掃効果やマッサージ効果を向上させることが可能になると共に、振動の振幅を減少させる複雑な機構を設けなくても、歯や歯茎を痛めることなく使用することが可能になる。
すなわち、本実施形態の電動歯ブラシ10は、回転軸11aに偏心錘12が設けられた回転モータ11の駆動によってブラシヘッド部21に振動が与えられるようになっており、ブラシヘッド部21に複数植毛された毛束23a,23bを構成するブリッスル24が、毛先に向かってその断面積を減少させたテーパー形状部分を備えるテーパーブリッスルとなっていると共に、回転モータ11を駆動させた際に、ブラシヘッド部21は、植毛面21aに沿った幅方向Xの振動の振幅よりも、毛束23a,23bの毛先方向Yの振動の振幅の方が、大きくなるように設定されている。
これらによって、本実施形態の電動歯ブラシ10によれば、ブラシヘッド部21に植毛された毛束23a,23bを構成するテーパーブリッスル24のテーパー形状部分による毛先部分を、歯や歯茎に押し当てて、静止した状態を保持したり、本体部13を把持した手を上下左右にゆっくりと動かしたりすることによって、特に歯間部や歯周ポケット部、歯肉縁上部、歯肉縁下部等の狭い部分に、テーパーブリッスル24のテーパー形状部分による毛先部分を丁寧に届かせることが可能になる。またこれによって、回転モータ11による振動の振幅を減衰させることなく有効に活用しながら、細かい振動を与えることで、軽く押し当てた場合でも、また強く押し当てた場合でも、これらの狭い部分の歯や歯茎に対する汚れ落ち効果やマッサージ効果を、効果的に向上させることが可能になる。さらに、毛先部分を歯や歯茎に強く押し当てた場合には、回転モータ11の駆動による振動の振幅が小さくなって止まった感じになるため、強く押し当てすぎても歯や歯茎を痛めることがないので、リニアオシレータ(リニアアクチュエータ)の駆動によって振動させる電動歯ブラシのように、押付け過ぎを防止するセンサー等を設ける必要がなく、簡易な構成によってブラッシング時の安全性を確保することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、植毛台に形成された、毛束が植毛される植毛穴は、長円形の5箇所の中央植毛穴と、円形の43箇所の外側植毛穴である必要は必ずしも無く、その他の形状や配置となるように植毛穴を設けることもできる。全ての植毛穴が、円形の開口形状を有していても良い。また、テーパーブリッスルのテーパー形状部分は、同じ長さを有している必要は必ずしも無い。テーパーブリッスル以外のブリッスルによる毛束をブラシヘッド部に補助的に植毛して、本発明の電動歯ブラシとすることもできる。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1、比較例1〕
ブラシ部、ヘッド部、首部、ブリッスル、本体部、回転モータ(コアド・ブラシ)、及び電池について表1に示すような構成となっている、図1〜図5に示す上記実施形態と同様の電動歯ブラシを、実施例1の電動歯ブラシとした。ブラシ部、ヘッド部、首部、ブリッスル、本体部、回転モータ(コアド・ブラシ)、及び電池について表1に示すような構成となっている市販品を、比較例1の電動歯ブラシとした。実施例1及び比較例1の電動歯ブラシについて、以下のようにして、振幅、振幅比、及び振動周波数を測定又は算出すると共に、洗浄感、歯間・歯周への届き具合、及びマッサージ感を官能評価によって評価した。測定値等及び評価結果を表1に示す
Figure 2016123422
〔振幅及び振動周波数の測定〕
振幅及び振動周波数の測定方法を表2に示す。測定装置として、(株)キーエンス製のレーザー変位計を使用した。ブラシ部における測定位置を、ブラシヘッド先端より6mm内側で幅方向の中心部とした。測定方法として、80mm×200mm×厚み5mmのスポンジを用い、本体部を被覆し、アクリルパイプ(内径φ34mm、厚さ2mm)に入れて測定した。振幅比は、毛先方向Yの振幅Aを幅方向Xの振幅Bで除した値(A/B)として算出した。
〔官能評価〕
官能評価の評価方法を表2に示す。評価者(評価n数)は5名とした。実施例1と比較例1の電動歯ブラシを別々に1回あたり約3分間で、1日2回で1週間使用してもらった。歯磨き剤は花王(株)製のディープクリーンを使用した。洗浄感(汚れ落ち)、歯間・歯周への届き具合、マッサージ感について、5段階(5名の)平均値で評価を行った。
Figure 2016123422
表1に示す結果から、ヘッド部の毛先方向Yの振幅、及び幅方向Xに対する毛先方向Yの振幅が、比較例1の電動歯ブラシと比較して実施例1の電動歯ブラシの方が大きくなっており、実施例1の電動歯ブラシの特長を表している。また、官能評価では、洗浄感(汚れ落ち)、歯間・歯周への届き具合、マッサージ感のいずれの効果感についても、実施例1の電動歯ブラシの方が、比較例1の電動歯ブラシと比較して評価が高かった。
10 電動歯ブラシ
11 回転モータ
11a 回転軸
12 偏心錘
13 本体部
13a 先端基台部
14 電池
15 スイッチボタン
16 下部キャップ
17 接続シャフト軸
20 ブラシ部
21 ブラシヘッド部
21a 植毛面
22 首部
22a 横幅が最も小さくなった部分
22b 接続基部
22c 首本体
22d 接続嵌着部
22e 最も首部側の植毛穴の首部側の縁部からL1〜L2離れた領域
23a 中央毛束
23b 外側毛束
24 ブリッスル(テーパーブリッスル)
25a 中央植毛穴
25b 外側植毛穴
25b’ 最も首部側の植毛穴
X 植毛面に沿った幅方向
Y 植毛面と垂直な毛束の毛先方向
R 植毛領域
S 外側縁部を連ねた環状線

Claims (9)

  1. 回転軸に偏心錘が設けられた回転モータが内部に収容されている本体部と、該本体部に取り付けられた、ブラシヘッド部と首部とを含むブラシ部とを具備しており、前記本体部を把持して用いる電動歯ブラシであって、
    前記ブラシヘッド部には、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が複数植毛されており、
    前記ブリッスルは、毛先に向かってその断面積を減少させたテーパー形状部分を備えるテーパーブリッスルとなっており、
    且つ、前記回転モータを駆動させた際に、前記ブラシヘッド部は、前記毛束の植毛面に沿った幅方向の振動の振幅よりも、前記毛束の毛先方向の振動の振幅の方が、大きくなるように設定されている電動歯ブラシ。
  2. 前記植毛面と対向する方向から正面視した際の、前記首部の横幅が最も小さくなった部分において、前記首部は、横幅が、前記首部を側面視した際の縦幅よりも大きくなった扁平な断面形状を備えており、且つ横幅の縦幅に対する割合である縦横比率(横幅/縦幅)が、1.05〜1.45となっている請求項1記載の電動歯ブラシ。
  3. 前記首部の横幅が最も小さくなった部分は、前記首部における、前記ブラシヘッド部に形成された最も前記首部側の植毛穴の前記首部側の縁部から、5〜20mm離れた領域に配置されている請求項2記載の電動歯ブラシ。
  4. 前記毛束が植毛される複数の植毛穴は、前記ブラシヘッド部の植毛面における各々の面積が、0.4〜1.6mm2となっている請求項1〜3のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
  5. 前記回転モータは、8000〜15000rpmの回転数で駆動するようになっている請求項1〜4のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
  6. 前記ブラシヘッド部は、前記回転モータを駆動させた際に、前記毛先方向の振幅の、前記幅方向の振幅に対する割合(毛先方向の振幅/幅方向の振幅)が、1.5〜3.2となるように設定されている請求項1〜5のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
  7. 前記ブラシヘッド部は、前記回転モータを駆動させた際に、前記毛先方向の振幅が0.7〜1.5mmとなるように設定されている請求項1〜6のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
  8. 前記首部は、曲げ弾性率が1200〜1600MPaの合成樹脂を用いて形成されている請求項1〜7のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
  9. 前記本体部の長さ方向の中央部分の断面形状は、前記本体部を側面視した際の縦幅に対する、前記植毛面と対向する方向から正面視した際の横幅の割合である縦横比率(横幅/縦幅)が、1.03〜1.35となった扁平な形状を備えている請求項1〜8のいずれか1項記載の電動歯ブラシ。
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