JP2016121845A - バーナコントローラおよび燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るバーナコントローラ(3)は、スパークロッドとフレームロッドとを兼ねた一本の電極棒(4)を点火トランスの二次側コイルの一端に接続する点火装置(2)を駆動して、電極棒にスパークを発生させる点火回路(30)と、点火トランスの二次側コイルを経由して電極棒に流れる電流に基づいて火炎検出信号を生成する火炎検出回路(31)と、点火回路と火炎検出回路とを制御する制御部(32)とを有し、制御部は、バーナ(5)を点火するとき、バーナへの燃料(8)の供給が可能な期間(Tp)が終了する前に点火回路によるスパークの発生を停止させ、スパークの発生が停止してから上記期間が終了する前に、火炎検出回路による火炎検出信号に基づいて火炎の有無を判定することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、特許文献1に開示された燃焼制御装置では、一本のロッドの接続先を点火回路と火炎検知回路との間で切り替えるための切り替えリレーが必要となる。
そのため、本願発明者らが開発した上記燃料制御装置のようにロッドの接続先を切り替えず火炎電流とスパーク電流とが一部共通の電流経路を流れる構成では、火炎発生中にスパークが発生すると、スパーク電流によって火炎検出回路内の検出用容量の電荷が不安定になり、正確な火炎検出を行うことができなくなるおそれがある。例えば、火炎電流によって検出用容量が充電されている状態において、スパークが発生すると、検出用容量の充電されていた電荷が、スパーク電流によって引き抜かれてしまうおそれがある。
そこで、本願発明者らが開発した上記燃焼制御装置では、スパーク電流による検出用容量への電荷の充放電が無視できる程度にまでスパークのパワーを十分に小さく設定していた。これにより、切り替えリレーを用いることなく、一本のロッドによるバーナの点火と、正確な火炎判定とを実現することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るバーナコントローラを備えた燃焼制御装置の構成を示す図である。
同図に示される燃焼制御装置1は、例えば、燃焼炉や乾燥炉、ボイラ等の燃焼装置において、燃焼室内のバーナによる燃焼を制御するための装置である。
燃焼制御装置1は、燃焼装置の燃焼室内に配置されたバーナを点火するためのスパークロッドと、燃焼室内のバーナによる火炎を検出するためのフレームロッドとを一本の電極棒で兼用した構造を有している。具体的に、燃焼制御装置1は、点火装置2、バーナコントローラ3、および電極棒(ロッド)4を備えている。点火装置2とバーナコントローラ3とは、例えば、別個にパッケージングされた別々の装置であり、信号線を介して互いに接続されている。
バーナコントローラ(プロテクトリレー)3は、バーナ5の点火制御、バーナ5の燃焼監視、およびバーナへの燃料の供給と停止を制御する安全遮断弁の制御を行う装置である。具体的に、バーナコントローラ3は、図1に示すように、複数の外部端子IGp、IGn、F、およびGと、点火回路30と、火炎点火回路31と、制御部32と、その他の図示されていないインターフェース回路等を有している。
図2は、火炎検出回路の回路構成の一例を示す図である。
同図に示されるように、火炎検出回路31は、火炎電流Ifを検出するための検出用容量Csと、抵抗R0と、フィルタ回路311と、比較回路310と、トランス312とを含む。
例えば、バーナ5が点火し、火炎が発生している状態において、トランス312の二次側コイルの一端(容量Csに接続される端子)に正の電圧が発生した場合を考える。この場合、火炎電流Ifが、容量Csを介して、外部端子F、信号線6、外部端子P4、点火トランス20の二次側コイルL2、外部端子P3、電極棒4、およびバーナ5の火炎を通り、グラウンド電位(アース)を介して外部端子Gから抵抗R0に流れ込む。この火炎電流Ifにより、検出用容量Csに対する電荷の充電が行われる。検出用容量Csの充電電圧(外部端子Fの電圧)は、フィルタ回路311を介して比較回路310に入力される。フィルタ回路311を介して入力された電圧が閾値電圧VTHを超えている場合には、例えばハイレベルの火炎検出信号Vfが比較回路310から出力され、入力された電圧が閾値電圧VTHを超えていない場合には、ローレベルの火炎検出信号Vfが比較回路310から出力される。
具体的に、制御部32は、点火回路30および火炎検出回路31を制御する。
例えば、制御部32は、点火回路30を制御することにより、点火装置2を動作させて電極棒4からスパークを発生させる。
また、制御部32は、火炎検出回路31による火炎検出信号Vfに基づいて、バーナ5による火炎の有無を判定する(火炎判定)。具体的には、制御部32は、火炎検出信号Vfが例えばハイレベルである場合に、バーナ5によって火炎が発生していると判定し、火炎検出信号Vfが例えばローレベルである場合に、火炎が発生していないと判定する。詳細は後述するが、制御部32は、点火装置2によるスパークの発生を停止させた後に、火炎判定を行う。
更に、制御部32は、バーナ5を点火する場合に、バーナ5への燃料8の供給と停止を制御する安全遮断弁(ガスバルブ)7を制御し、燃料8をバーナ5に供給するとともに、バーナ5による燃焼を停止する場合に、安全遮断弁7を制御し、バーナ5への燃料8の供給を停止する。
次に、燃焼制御装置1の動作について説明する。ここでは、燃焼制御装置1による燃焼制御に係る動作のうち、点火時の動作について具体的に説明する。
図3は、本発明に係るバーナコントローラを備えた燃焼制御装置によるバーナ点火時の動作を説明するための図である。同図には、点火動作によってバーナが点火した場合における燃焼制御装置の動作シーケンスが示されている。
なお、点火期間Tpは規格で定められた時間(例えば、5秒間または10秒間)であり、変更することは許されない。
より点火し易くするためには、イグニッショントライアル期間Tigを長くするとともに、火炎の有無を判定するタイミングを点火期間Tpが終了するタイミングに近づけることが望ましい。しかしながら、実際には、イグニッショントライアル期間Tigが終了してから検出用容量Csの充電電圧が閾値電圧VTHに到達するまでの充電時間と、火炎判定によって火炎が発生していないことを検出してから点火時間Tp内に燃料の供給を停止させるまでの停止時間が必要であることから、イグニッショントライアル期間Tigの終了タイミングと火炎判定を行うタイミングは、上記充電時間と上記停止時間とを考慮して決定する必要がある。
例えば、上記充電時間は、火炎電流Ifの大きさ、検出用容量Csの容量値、フィルタ回路311の回路定数、および閾値電圧VTHの大きさ等のパラメータによって決定されるので、イグニッショントライアル期間Tigの終了タイミングを決定する際には、上記のパラメータを考慮して適宜設定すればよい。一例としては、点火期間Tigが5秒であるときに、点火期間Tigの終了時(または直前のタイミング)に火炎判定を行う場合には、点火期間Tigの終了時よりも例えば1〜2秒の前のタイミングでイグニッショントライアル期間Tigを終了させればよい。
図4は、本発明に係るバーナコントローラを備えた燃焼制御装置によるバーナ点火時の動作を説明するための別の図である。同図には、点火動作によってバーナが点火しなかった場合における燃焼制御装置の動作シーケンスが示されている。
図4の場合、イグニッショントライアル期間Tigにバーナ5が点火せず、火炎が発生していないことから、イグニッショントライアル期間Tigではスパーク電流による検出用容量Csに対する充放電が行われ、火炎検出信号Vfは不安定になる。
その後、点火期間Tpが終了する直前のタイミングt7において、制御部32が、火炎検出信号Vfに基づいて火炎判定を行う。同図の場合、バーナ5が点火していないことから、タイミングt7において火炎検出信号Vfはローレベルとなり、制御部32は火炎が発生していないと判定する。そして、制御部32は、安全遮断弁7を制御してバーナ5への燃料8の供給を停止する。これにより、点火期間Tpを過ぎる前に燃料供給を遮断することができる。
以上、本発明に係るバーナコントローラによれば、スパークロッドとフレームロッドとを兼用した一本ロッド方式の燃焼制御装置において、バーナを点火するとき、点火期間が終了する前に点火動作を停止させ、点火動作を停止してから点火期間が終了する前に火炎検出信号に基づいて火炎の有無を判定するので、スパーク電流の影響を受けない精度の高い火炎判定を実現することができる。また、本発明に係るバーナコントローラによれば、火炎判定に与えるスパーク電流の影響を小さくするために、スパークのパワーを小さくする必要がないので、大容量の燃焼装置にも適用することができる。
すなわち、本発明に係るバーナコントローラによれば、火炎の有無の判定を正確に行うことができ、且つ大容量の燃焼装置にも適用可能な一本ロッド方式の燃焼制御装置を提供することができる。
Claims (2)
- バーナを点火するためのスパークロッドと火炎検出を行うためのフレームロッドとを兼ねた一本の電極棒を点火トランスの二次側コイルの一端に接続する点火装置を駆動して、前記電極棒にスパークを発生させる点火回路と、
前記点火トランスの二次側コイルを経由して前記電極棒に流れる電流に基づいて火炎検出信号を生成する火炎検出回路と、
前記点火回路と前記火炎検出回路とを制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記バーナを点火するとき、前記バーナへの燃料の供給が可能な期間が終了する前に前記点火回路による前記スパークの発生を停止させ、前記スパークの発生が停止してから前記期間が終了する前に、前記火炎検出回路による火炎検出信号に基づいて火炎の有無を判定する
ことを特徴とするバーナコントローラ。 - 請求項1に記載のバーナコントローラと、
前記電極棒と、
前記点火装置と、を備える
ことを特徴とする燃焼制御装置。
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