JP2016121339A - 組成物、及び光学フィルム、並びに組成物、及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(2−1)及び式(2−2)で表される重合性液晶化合物、並びに溶剤を含む組成物。
m及びnは1以上の整数;B及びEはCH2、O、S、COO、OCO等;GはC3〜16の2価の脂環式炭化水素;AはC3〜16の2価の脂環式炭化水素又はC6〜20の2価の芳香族炭化水素;FはC1〜12のアルカンジイル;PはH又は重合性;WはC1〜13の2価の脂肪族炭化水素、C3〜13の2価の脂環式炭化水素、C6〜20の2価の芳香族炭化水素等;XはC6〜20の2価の芳香族炭化水素又はC3〜20の2価の芳香族複素環)
【選択図】図1
Description
[1] 式(2−1)で表される重合性液晶化合物、式(2−2)で表される重合性液晶化合物、及び溶剤を含む組成物。
[式(2−1)及び(2−2)中、
m11、m12、m21、m22、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
B11、B12、B21、及びB22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
E11、E12、E21、及びE22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。
G11、G12、G21、及びG22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−NH−で置換されていてもよい。R3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
A11、A12、A21、及びA22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
F11、F12、F21、及びF22は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR3又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表す。ただしP11およびP12のうち少なくとも1つは重合性基であり、P21及びP22のうちの少なくとも1つは重合性基である。
Wは、それぞれ独立に、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、もしくは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表すか、または炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が連結基で連結された基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基、又はニトロ基で置換されていてもよい。
X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。]
[2] X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、π電子を10〜30個有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である[1]に記載の液晶組成物。
[3] X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの原子を有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、置換基として芳香族複素環基を有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基である[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] 芳香族複素環基がベンゾチアゾール基である[4]に記載の組成物。
[7] 芳香族複素環基がベンゾチアゾール基である[5]に記載の組成物。
[8] G11、G12、G21、及びG22が、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基である[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9] Wが、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基であるか、または、1〜5個の炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、1〜5個の炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、および1〜5個の2価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR1−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−またはイミド結合を介して連結した基であり、前記脂肪族炭化水素基、前記脂環式炭化水素基、及び前期芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された式(2−2)で表される化合物の面積値が、式(2−1)で表される化合物、及び式(2−2)で表される化合物の面積値の総和に対して0.01〜50%である[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] さらに重合開始剤を含有する[1]〜[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれかに記載の組成物から形成される光学フィルム。
[13] 式(2−1)で表される重合性液晶化合物の重合物と、式(2−2)で表される重合性液晶化合物の重合物を含む光学フィルム。
[式(2−1)及び(2−2)中、
m11、m12、m21、m22、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
B11、B12、B21、及びB22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
E11、E12、E21、及びE22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。
G11、G12、G21、及びG22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−NH−で置換されていてもよい。R3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
A11、A12、A21、及びA22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
F11、F12、F21、及びF22は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR3又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表す。ただしP11およびP12のうち少なくとも1つは重合性基であり、P21及びP22のうちの少なくとも1つは重合性基である。
Wは、それぞれ独立に、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、もしくは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表すか、または炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が連結基で連結された基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基、又はニトロ基で置換されていてもよい。
X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。]
[14] [12]又は[13]に記載の光学フィルムを含むカラーフィルタ。
[15] [12]又は[13]に記載の光学フィルムを含む偏光板。
[16] [14]に記載のカラーフィルタまたは[15]に記載の偏光板を含む液晶表示装置。
[式(2−1)及び(2−2)中、
m11、m12、m21、m22、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
B11、B12、B21、及びB22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
E11、E12、E21、及びE22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。
G11、G12、G21、及びG22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−NH−で置換されていてもよい。R3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
A11、A12、A21、及びA22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
F11、F12、F21、及びF22は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR3又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表す。ただしP11及びP12のうち少なくとも1つは重合性基であり、P21及びP22のうちの少なくとも1つは重合性基である。
Wは、それぞれ独立に、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、もしくは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表すか、または炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が連結基で連結された基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基、又はニトロ基で置換されていてもよい。
X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。]
さらに化合物(2−1)及び化合物(2−2)の液晶性が優れるという点で、m11、m12、m21、及びm22は、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
化合物(2−2)の液晶性が優れるという点で、nは1〜2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
また、m11とm12との和は1〜6であることが好ましく、m21とm22とnの和は1〜6であることが好ましい。
化合物(2−1)の合成が容易であるという点で、B11、及びB12が複数存在する場合、複数のB11は同一の基であることが好ましく、複数のB12は同一の基であることが好ましい。同様に、化合物(2−2)の合成が容易であるという点で、B21、及びB22が複数存在する場合、複数のB21は同一の基であることが好ましく、複数のB22は同一の基であることが好ましい。さらにB11及びB12は同一の基であることがより好ましく、B21及びB22は同一の基であることがより好ましい。より少ない工程により組成物(1)を製造できるという点で、B11、B12、B21、及びB22は、全て同一の基であることが特に好ましい。
化合物(2−1)の合成が容易であるという点で、E11及びE12は同一の基であることが好ましい。化合物(2−2)の合成が容易であるという点で、E21及びE22は同一の基であることが好ましい。より少ない工程により組成物(1)を製造できるという点で、E11、E12、E21、及びE22は、すべて同一の基であることがより好ましい。
[上記式(g−1)〜式(g−10)で示される基中の水素原子は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等の炭素数1〜4のフルオロアルキル基;トリフルオロメトキシ基等の炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。]化合物(2−1)の合成が容易であるという点で、G11及びG12は同一の基であることが好ましい。化合物(2−2)の合成が容易であるという点で、G21及びG22は同一の基であることが好ましい。より少ない工程により組成物(1)を製造できるという点で、G11、G12、G21、及びG22は、すべて同一の基であることがより好ましい。
A11、A12、A21、及びA22で表される炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基は、それぞれ独立に下記式(a−1)〜(a−8)のいずれかで表される基が好ましく、式(a−1)で表される基が好ましく、p−フェニレン基がより好ましい。
[上記式(a−1)〜(a−8)で表される基の水素原子の一部は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基;トリフルオロメチルオキシ基;シアノ基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。]
化合物(2−1)の合成が容易であるという点で、F11及びF12は同一の基であることが好ましい。化合物(2−2)の合成が容易であるという点で、F21及びF22は同一の基であることが好ましい。より少ない工程により組成物(1)を製造できるという点で、F11、F12、F21、及びF22は、すべて同一の基であることがより好ましい。
重合性基とは、本発明の組成物(1)に含まれる重合性液晶化合物の重合反応に関与し得る基であればよく、ビニル基、ビニルオキシ基、スチリル基、p−(2−フェニルエテニル)フェニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、カルボキシ基、アセチル基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、炭素数1〜4のN−アルキルアミノ基、アミノ基、オキシラニル基、オキセタニル基、ホルミル基、イソシアナト基、イソチオシアナト基等が挙げられる。P11、P12、P21、及びP22は、F11、F12、F21、及びF22とそれぞれエーテル結合又はエステル結合を介して結合している基が好ましい。さらに光重合に適するという点で、ラジカル重合性基又はカチオン重合性基が好ましい。中でも取り扱いが容易で、化合物(2−1)及び化合物(2−2)の製造が容易であるという点で、P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることが好ましく、アクリロイルオキシ基であることがより好ましい。
1〜5個の炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、1〜5個の炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、1〜5個の2価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる2つ以上の基が連結基を介して連結した基に含まれる、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基の数は、あわせて2以上10以下であることが好ましく、2以上6以下であることがより好ましい。
Wが有する炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基及び、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基は、式(W−1)〜(W−19)のいずれかで表される基が好ましい。さらに、Wが有する炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基は、式(W−20)〜(W−27)のいずれかで表される基が好ましい。
中でもWは、式(W−4)または式(W−20)で表される基を有することが好ましく、シクロヘキサン−1,4−ジイル基を有することがより好ましく、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基を有することがさらに好ましい。化合物(2−2)の合成が容易であるという点で、Wが複数存在する場合、複数のWは同一の基であることが好ましい。
化合物(2−1)及び化合物(2−2)の液晶性が優れるという点で、X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、π電子を10個〜30個有する芳香族基であることが好ましい。X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有することができる。ヘテロ原子の数は、1つ以上であるのが好ましく、2つ以上であるのがより好ましい。通常、ヘテロ原子の数は4つ以下である。X11、X21、及びX22がヘテロ原子を有する場合、X11、X21、及びX22は、置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基または芳香族複素環基を有する2価の芳香族基であることができる。当該芳香族複素環基は、ベンゾチアゾール基であることが好ましい。
[式(X−1)中、Z1及びZ2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Q1は、−CR4R5−、−S−、−NR4−、−CO−又は−O−を表す。
Q2は、−CR4=または−N=を表す。
R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Y1は、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基又は1価の芳香族複素環基を表す。
*は、結合手を表す。]
化合物(2−1)及び化合物(2−2)の液晶性が優れるという点で、Z1、及びZ2が表す炭素数1〜6のアルキル基の少なくとも一方は、炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基が好ましく、tert−ブチル基がより好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。中でもZ1が炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基であり、かつZ2が水素原子であるか、又はZ2が炭素数3〜6の分枝鎖状アルキル基であり、かつZ1が水素原子であることがさらに好ましい。
化合物(2−1)及び化合物(2−2)の液晶性に優れるという点で、Q1は、それぞれ独立に、−S−、−NH−、−N(CH3)−又は−O−であることが好ましい。Q2は、−N=であることが好ましい。Q1、Q2中のR4、R5が表す炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
[式(Y3−1)〜(Y3−3)中、
Z3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、−R8、シアノ基、ニトロ基、−SO2R6、−SOR6、−SR6、−OR6、カルボキシ基又は−NR4R7を表す。
それぞれのZ3は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
R6は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
R7は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
R8は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
J3は、−CR1R2−、−S−、−NR2−、−CO−又は−O−を表す。
R1、R2及びR4は、それぞれ上記と同じ意味を表す。
*は、結合手を表す。]
R6が表す炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。R7が表す炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。R8が表す炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
Y1が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、−R6、シアノ基、ニトロ基、−SO2R4、−SOR4、−SR4、−OR4、カルボキシ基又は−NR1R5が挙げられる。
[式(X−2)中、Z3及びZ4は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Q3は、−CR4R5−、−S−、−NR4−、−CO−又は−O−を表す。
Q4は、−CR4=または−N=を表す。
Y2は、−S−、−NR6−、−NR6−N=CR4−又は−O−を表す。
R4及びR5は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。R6は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。該アルキル基を構成する炭素原子は第二級アミノ基、酸素原子、硫黄原子に置換されても良く、該アルキル基を構成する水素原子は、−O−(C2H4O)n−R7で置換されていても良い。nは0〜4の整数を表し、R7 は炭素数1〜10のアルキル基を表す。
*は、結合手を表す。]
本発明によれば、例えば25℃にけるN-メチルピロリドンに、化合物(2−1)と化合物(2−2)を溶解させたとき、化合物(2−1)のみを溶解させた場合に比べて、化合物(2−1)は1.05倍以上溶解する。
組成物(1)に含まれる化合物(2−1)及び化合物(2−2)は、Methoden der Organischen Chemie、Organic Reactions、Organic Syntheses、Comprehensive Organic Synthesis、新実験化学講座等に記載されている公知の有機合成反応(例えば、縮合反応、エステル化反応、ウイリアムソン反応、ウルマン反応、ウイッティヒ反応、シッフ塩基生成反応、ベンジル化反応、薗頭反応、鈴木−宮浦反応、根岸反応、熊田反応、檜山反応、ブッフバルト−ハートウィッグ反応、フリーデルクラフト反応、ヘック反応、アルドール反応等)を、化合物(2−1)及び化合物(2−2)の構造に応じて、適宜組み合わせることにより、製造することができる。
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(一部水溶性カルボジイミド:WSCとして市販されている)、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、等のカルボジイミド、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1(4−ニトロベンゼンスルフォニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−カルボベンゾキシスクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、トリクロロ酢酸ペンタクロロフェニルエステル等が挙げられる。
反応性、コスト、使用できる溶媒の選択肢が多いという点で、縮合剤としてはジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾールが好ましい。
組成物(1)は溶剤を含む。溶剤としては、組成物(1)中の固形分を溶解し得る溶剤であって、重合反応に不活性な溶剤であればよく、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非塩素化脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン、フェノール等の非塩素化芳香族炭化水素溶剤;アセトニトリル等のニトリル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤;クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤;フェノール;N−メチルピロリドン等のアミド溶剤等が挙げられる。溶剤は、単独で使用してもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。組成物(1)は、相溶性に優れ、アルコール溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、非塩素化脂肪族炭化水素溶剤、及び非塩素化芳香族炭化水素溶剤に溶解し得るため、クロロホルム等の塩素化炭化水素溶剤を使用することなく、製膜することができる。
逆に、本発明の組成物中の固形分の濃度は、組成物(1)の全量に対して、好ましくは2〜50質量部であり、より好ましくは5〜50質量部である。組成物(1)から得られる光学フィルムが薄くなりすぎず、液晶パネルの光学補償のために必要な複屈折率を有する光学フィルムが得られやすいという点で、固形分の濃度が2質量部以上であることが好ましい。また、組成物の粘度が小さくなりすぎず、光学フィルムの膜厚のムラが生じにくくなるという点で、固形分の濃度が50質量部以下であることが好ましい。なお固形分とは、組成物(1)から溶剤を除いた量を意味する。
光学フィルムの膜厚のムラが生じにくくなるという点で、組成物(1)の粘度は、0.1〜10mPa・sが好ましく、0.1〜7mPa・sがより好ましい。このような範囲になるように溶剤の種類と量を選択することが好ましい。
組成物(1)は、組成物(1)から得られる光学フィルムの光学特性を調節しやすいという点で、化合物(1−1)及び化合物(1−2)以外の液晶化合物(以下「液晶化合物(A)」という場合がある。)を含有することが好ましい。
化合物(A)は、以下の化合物が好ましい。
組成物(1)は、重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は、光重合開始剤を含むことが好ましく、光重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
組成物(1)は、光増感剤を含有してもよい。光増感剤としては、キサントン及びチオキサントン等のキサントン化合物(例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等)、アントラセン又はアルコキシ基等の置換基を有するアントラセン系化合物(例えば、ジブトキシアントラセン等)、フェノチアジン或いはルブレン等を挙げることができる。
組成物(1)は、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン又はアルコキシ基等の置換基を有するハイドロキノン化合物、ブチルカテコール等のアルキル基等の置換基を有するカテコール化合物、ピロガロール化合物、2,2、6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤、チオフェノール化合物、β−ナフチルアミン化合物、β−ナフトール化合物等を挙げることができる。
組成物(1)は、レベリング剤を含有してもよい。レベリング剤としては、放射線硬化塗料用添加剤(ビックケミージャパン製:BYK−352,BYK−353,BYK−361N)、塗料添加剤(東レ・ダウコーニング株式会社製:SH28PA、DC11PA、ST80PA)、塗料添加剤(信越化学工業株式会社製:KP321、KP323、X22−161A、KF6001)、フッ素系添加剤(DIC株式会社製:F−445、F−470、F−479)等を挙げることができる。
(a)化合物(2−1)及び化合物(2−2)の含有量が異なる組成物(1)を2〜5種類程度調製する、
(b)調製したそれぞれの組成物(1)について、同じ膜厚で光学フィルムを製造する、(c)(b)で得られた光学フィルムの位相差値を求める、
(d)(c)で得られた位相差値に基づいて、化合物(2−1)及び化合物(2−2)に由来する構造単位の含有量と光学フィルムの位相差値との相関を求める、
(e)(d)で得られた相関関係から、上記膜厚における光学フィルムに所望の位相差値を与えるために必要な化合物(2−1)、及び化合物(2−2)に由来する構造単位の含有量を決定する。
Re(λ)=d×Δn(λ) (7)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表わす。)
によって決定されるため、所望のRe(λ)を得るためには、膜厚d、及びΔn(λ)を調整すればよい。
ラビング時に、摩擦等による剥がれが起きない配向膜であることがさらに好ましい。かかる配向膜としては、配向性ポリマー又は配向性ポリマーを含有する組成物からなることが好ましい。
複屈折率Δn(λ)は、重合時の露光量、加熱温度、加熱時間適宜調整することにより、所望の位相差を与えるように調製することができる。
広帯域λ/4板又はλ/2板として使用する場合には、光学フィルム中の化合物(2−1)、及び化合物(2−2)に由来する構造単位の含有量を上記方法により調節し、膜厚を調節すればよい。λ/4板に使用する場合、光学フィルムのRe(550)は、通常113〜163nmであり、好ましくは135〜140nmであり、特に好ましくは137.5nmである。λ/2板に使用する場合、光学フィルムのRe(550)は、通常250〜300nmであり、好ましくは273〜277nmであり、特に好ましくは275nmである。
本発明の光学フィルムは1枚でも優れた光学特性を示すが、複数枚を積層して使用してもよし、他のフィルムと組み合わせて使用してもよい。他のフィルムと組み合わせた具体例としては、偏光フィルムに本発明の光学フィルムを貼合させた楕円偏光板、偏光フィルムに本発明の光学フィルムを広帯域λ/4板として貼合させた広帯域円偏光板等が挙げられる。
カラーフィルタ1は、本発明の光学フィルム2が、配向膜3を介して該カラーフィルタ層4上に形成されてなるカラーフィルタである。
特に、光学フィルムの光学測定正面位相差値の比[Re(450)/Re(550)]であるαは、化合物(2−1)のみを用いた場合、すなわち化合物(2−2)を含まない場合に比べ、組成物(1)を用いた場合の方が0.001以上低くなる。
図2に示す液晶表示装置5では、偏光板6上に、例えばバックライトと対向するガラス基板等の基板7が接着剤を介して固定されている。基板7上に作成されたカラーフィルタ層4’上に配向膜3’を介して光学フィルム2’が形成されている。さらに光学フィルム2’上に対向電極8が形成され、対向電極8上に液晶層9が形成されている。バックライト側の構成においては、偏光板10にガラス基板等の基板11が接着剤を介して固定されており、さらに基板11には液晶層9をアクティブ駆動させるための薄膜トランジスタ(TFT)、及び絶縁層12が形成され、さらにTFT上にAg、Al又はITO(Indium Tin Oxide)による透明電極、及び/又は反射電極13が形成されている。図2に示す液晶表示装置5の構成は、従来の液晶表示装置と比較して、光学フィルムの枚数が少ない構成であり、より薄型の液晶表示装置の製造が可能となる。
かかる偏光板も液晶表示装置に好適に組み込むことができる。本明細書において、粘接着剤層とは、接着剤層と粘着剤層との両方を意味し、適宜好ましい方を選択すればよい。以下、図3を参照して、本発明の偏光板について説明する。
図3(a)に示す本発明の偏光板30aは、積層体14と、偏光フィルム15とが直接貼り合わされており、積層体14は、基材16、配向膜17、及び本発明の光学フィルム18からなる。偏光板30aは、基材16、配向膜17、本発明の光学フィルム18、偏光フィルム15の順に積層されている。
図3(c)に示す本発明の偏光板30cは、積層体14と積層体14’とが直接貼り合わされ、さらに積層体14’と偏光フィルム15とが直接貼り合わされている。積層体14’は、基材16’、配向膜17’、本発明の光学フィルム18’からなる。
図3(d)に示す本発明の偏光板30dは、積層体14と積層体14’とが粘接着剤層19を介して貼り合わされ、さらに積層体14’上に偏光フィルム15が直接貼り合わされている。
図3(e)に示す本発明の偏光板30eは、積層体14と積層体14’とを粘接着剤層19を介して貼り合わせ、さらに積層体14’と偏光フィルム15とを粘接着剤層19’を介して貼り合せた構成を示す。
例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
<HPLC測定>
カラム(L−Column ODS、内径3.0mm、長さ150mm、粒径3μm)を備えた島津製作所製HPLC LC−10ATにより、以下の測定条件でHPLC分析を行った。
(測定条件)
温度:40℃
移動相A:0.1%(v/v)−TFA/水
移動相B:0.1%(v/v)−TFA/アセトニトリル
グラジエント:0min 70%−B
30min 100%−B
60min 100%−B
60.01min 70%−B
75min 70%−B
流速:0.5mL/min
注入量:5μL
検出波長:254nm
(実施例1)
下記のスキームにしたがって組成物(1)を製造した。なお式(1−1−1)で表される化合物(以下、化合物(1−1−1)という場合がある。)は化合物(1−1)の一例であり、式(1−2−1)で表される化合物(以下、化合物(1−2−1)という場合がある。)は化合物(1−2)の一例であり、式(1−3−1)で表される化合物(以下、化合物(1−3−1)という場合がある。)は化合物(1−3)の一例であり、式(2−1−2)で表される化合物(以下、化合物(2−1−2)という場合がある。)は化合物(2−1)の一例であり、式(2−2−1)で表される化合物(以下、化合物(2−2−1)という場合がある。)は化合物(2−2)の一例である。
化合物(1−1−1)79.6g(190mmol)、化合物(1−2−1)0.41g(2.38mmol)及びクロロホルム429gを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、60℃で1時間撹拌して、化合物(1−2−1)を溶解させた。その後該混合液を0℃に冷却した。
前記混合液を25℃に加熱し、化合物(1−1−1)2.02g(4.82mmol)を加えた。
化合物(1−1−1)79.6g(190mmol)、化合物(1−2−1)0.65g(3.78mmol)、及びクロロホルム643gを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、60℃で撹拌して、化合物(1−2−1)を溶解させた。その後混合液を30℃に冷却した。前記混合液の減圧濃縮を行い、溶媒214gを留去した。得られた混合液を0℃に冷却した。
下記のスキームにしたがって組成物(1)を製造した。なお式(1−2−2)で表される化合物(以下、化合物(1−2−2)という場合がある。)は化合物(1−2)の一例であり、式(2−2−2)で表される化合物(以下、化合物(2−2−2)という場合がある。)は化合物(2−2)の一例である。
化合物(1−1−1)13.0g(31.2mmol)、化合物(1−2−2)0.39g(0.63mmol)及びクロロホルム64.3gを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、60℃で1時間撹拌した。その後混合液を0℃に冷却した。
下記のスキームにしたがって組成物(1)を製造した。式(1−2−3)で表される化合物(以下、化合物(1−2−3)という場合がある。)は化合物(1−2)の一例であり、式(2−2−3)で表される化合物(以下、化合物(2−2−3)という場合がある。)は化合物(2−2)の一例である。
化合物(1−1−1)13.0g(31.2mmol)、化合物(1−2−3)0.32g(0.63mmol)、及びクロロホルム64.3gを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、60℃で撹拌して、化合物(1−2−3)を溶解させた。その後混合液を0℃に冷却した。
化合物(1−1−1)13.0g(31.2mmol)、化合物(1−2−3)0.83g(1.60mmol)、及びクロロホルム64.3gを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、60℃で撹拌して、化合物(1−2−3)で表される化合物を溶解させた。その後混合液を0℃に冷却した。
0℃に冷却したN-メチルピロリドンに組成物(1−1)を懸濁するまで加え、1時間撹拌した。その後、該懸濁液を25℃まで加温し、1時間以上保温した。
[配向膜形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、配向膜形成用組成物(1)を得た。下記光配向性材料は、特開2013−33248号公報記載の方法で合成した。
光配向性材料(5部):
溶剤(95部):シクロペンタノン
シクロオレフィンポリマーフィルム(COP)(ZF−14、日本ゼオン株式会社製)を、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)により出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回処理した。コロナ処理を施した表面に、配向膜形成用組成物(1)をバーコーターにより塗布し、80℃で1分間乾燥し、偏光UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)により、100mJ/cm2の積算光量で偏光UV露光を実施した。得られた配向膜の膜厚をレーザー顕微鏡(LEXT、オリンパス株式会社製)で測定したところ、100nmであった。続いて、配向膜上に表2に示す成分を混合した組成物(1−1−1)を、バーコーターをにより塗布し、120℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュア(登録商標)VB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)をにより、紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm2)することにより光学フィルムを作製した。
配向膜上に塗布する組成物を、表2に示す組成物(1−2−1)としたこと以外は、実施例6と同じようにして光学フィルムを作製した。
配向膜上に塗布する組成物を、表2に示す組成物(1−0−1)としたこと以外は、実施例6と同じようにして光学フィルムを作製した。
・レベリング剤:ポリアクリレート化合物(BYK−361N;ビックケミージャパン製)
・添加剤:多官能イソシアネート化合物(Laromer LR9000;BASF社製)
・溶剤:N-メチルピロリドン(NMP)
光学フィルムの正面位相差値を測定機(KOBRA−WR、王子計測機器社製)により測定した。尚、基材に使用したガラス基板には、複屈折性が無いため、ガラス基板付きフィルムを測定機で計測することにより、ガラス基板上に作製した光学フィルムの正面位相差値を得ることができる。得られた光学測定正面位相差値は、波長450nm、550nm、及び627nmにおいて、それぞれ測定し、[Re(450)/Re(550)](αとする)及び[Re(627)/Re(550)](βとする)を算出した。また、光学フィルムの膜厚d(μm)をレーザー顕微鏡(LEXT(登録商標)、オリンパス社製)により測定した。結果を表3に示す。
2、2’、18、18’ 光学フィルム
3、3’、17、17’ 配向膜
4、4’ カラーフィルタ層
5 液晶表示装置
6、10 偏光板
7、11 基板
8 対向電極
9 液晶相
12 絶縁層
13 透明電極、及び/又は反射電極
14、14’ 積層体
15 偏光フィルム
16、16’ 基材
19、19’ 粘接着剤層
30a、30b、30c、30d、30e 偏光板
Claims (16)
- 式(2−1)で表される重合性液晶化合物、式(2−2)で表される重合性液晶化合物、及び溶剤を含む組成物。
[式(2−1)及び(2−2)中、
m11、m12、m21、m22、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
B11、B12、B21、及びB22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
E11、E12、E21、及びE22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。
G11、G12、G21、及びG22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−NH−で置換されていてもよい。R3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
A11、A12、A21、及びA22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
F11、F12、F21、及びF22は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR3又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表す。ただしP11およびP12のうち少なくとも1つは重合性基であり、P21及びP22のうちの少なくとも1つは重合性基である。
Wは、それぞれ独立に、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、もしくは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表すか、または炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が連結基で連結された基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基、又はニトロ基で置換されていてもよい。
X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。] - X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、π電子を10〜30個有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である請求項1に記載の液晶組成物。
- X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも一つの原子を有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である請求項1又は2に記載の組成物。
- X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、置換基として芳香族複素環基を有する、置換基を有していてもよい2価の芳香族基である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- X11、X21、及びX22が、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族複素環基である請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- 芳香族複素環基がベンゾチアゾール基である請求項4に記載の組成物。
- 芳香族複素環基がベンゾチアゾール基である請求項5に記載の組成物。
- G11、G12、G21、及びG22が、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイル基である請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- Wが、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基であるか、または、1〜5個の炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、1〜5個の炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、および1〜5個の2価の炭素数6〜20の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR1−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−またはイミド結合を介して連結した基であり、前記脂肪族炭化水素基、前記脂環式炭化水素基、及び前期芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
- 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって測定された式(2−2)で表される化合物の面積値が、式(2−1)で表される化合物、及び式(2−2)で表される化合物の面積値の総和に対して0.01〜50%である請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
- さらに重合開始剤を含有する請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の組成物から形成される光学フィルム。
- 式(2−1)で表される重合性液晶化合物の重合物と、式(2−2)で表される重合性液晶化合物の重合物を含む光学フィルム。
[式(2−1)及び(2−2)中、
m11、m12、m21、m22、及びnは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。
B11、B12、B21、及びB22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
E11、E12、E21、及びE22は、それぞれ独立に、−CR1R2−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−CO−NR1−、−NR2−CO−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−CH2−、−CH2−S−又は単結合を表す。
G11、G12、G21、及びG22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−S−又は−NH−で置換されていてもよい。R3は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
A11、A12、A21、及びA22は、それぞれ独立に、炭素数3〜16の2価の脂環式炭化水素基、又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
F11、F12、F21、及びF22は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、−OR3又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
P11、P12、P21、及びP22は、それぞれ独立に、水素原子又は重合性基を表す。ただしP11およびP12のうち少なくとも1つは重合性基であり、P21及びP22のうちの少なくとも1つは重合性基である。
Wは、それぞれ独立に、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、もしくは炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基を表すか、または炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜13の2価の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも2つの基が連結基で連結された基を表し、該脂肪族炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、−R3、−OR3、シアノ基、又はニトロ基で置換されていてもよい。
X11、X21、及びX22は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表す。] - 請求項12又は13に記載の光学フィルムを含むカラーフィルタ。
- 請求項12又は13に記載の光学フィルムを含む偏光板。
- 請求項14に記載のカラーフィルタまたは請求項15に記載の偏光板を含む液晶表示装置。
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