JP2016120955A - 密閉ラベル、包装材及び包装体 - Google Patents

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小野 信一
Shinichi Ono
信一 小野
吉田 雅彦
Masahiko Yoshida
雅彦 吉田
雄介 江頭
Yusuke Egashira
雄介 江頭
寛樹 古澤
Hiroki Furusawa
寛樹 古澤
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Abstract

【課題】加熱処理の際に、内圧の調整が容易な密閉ラベル、包装材およびそれを用いた包装体を提供する。【解決手段】容器本体2の上部開口2aを塞ぐ蓋体3には、開口部3aが形成されており、この開口部3aを密閉するように密閉ラベル4が、蓋体3に貼着される。密閉ラベル4は、裏面に粘着剤層7が形成された基材層8と、この基材層8の粘着剤層7に、剥離層6を介して貼着され、かつ、加熱によって変形する変形層として少なくともシュリンクフィルム5を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、電子レンジ等を使用して加熱処理される食品等を包装する包装容器や包装袋等の包装体、この包装体に使用される蓋体や包装用フィルム等の包装材、及び、包装材に貼着される密閉ラベルに関する。
電子レンジでそのまま加熱調理することができるように、各種の食材や加工食品等の内容物を包装用フィルム等で構成された包装袋内に密封したり、内容物を収容した包装容器の開口部を包装用フィルム等で密封した食品が多く販売されている。
この種の食品をそのまま電子レンジで加熱調理すると、内容物等から生じる水蒸気等によって包装袋や包装容器の内圧が過剰に上昇し、これによって包装袋を構成する包装用フィルムや、包装容器の開口部を密封する包装用フィルムが破裂し、収容されている内容物が外部に飛散することになる。
このため、加熱時に袋面や容器の蓋部に自然に蒸気抜き用の孔が形成されるようにした技術が、従来から種々提案されている。
例えば、特許文献1には、包装袋のヒートシール部の一部を、電子レンジで食品を加熱した際の水蒸気等の発生に伴う内圧の上昇によって剥離させることによって、孔を開口させ、この孔を通して内部の水蒸気等を排出するようにした包装袋が開示されている。
特開平10−101154号公報
しかしながら、上記のようにヒートシール部の一部の接着強度を弱くして内圧の上昇によって剥離させて孔を開口させる従来例では、適度に剥離させて孔を開口させるという調整が容易ではなく、剥離部分の面積が適切でなく、孔が小さ過ぎると、内圧が過大となって包装袋が破裂したり、逆に、孔が大き過ぎると、包装袋から水蒸気が必要以上に排出されて調理が不十分となって食感が低下するといった課題がある。
本発明は、上述のような点に鑑みて為されたものであって、加熱処理の際に、適切な内圧に調整するのが容易な密閉ラベル、それを用いた包装材及び包装体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明の密閉ラベルは、加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有する包装材の前記蒸気抜き部を塞ぐように前記包装材に貼着される密閉ラベルであって、裏面に粘着剤層が形成された基材層と、前記基材層の前記粘着剤層に、剥離層を介して貼着され、かつ、加熱によって変形する変形層とを備え、前記変形層は、加熱によって収縮変形するシュリンクフィルムを少なくも有し、前記基材層は、前記変形層よりも面積が大きく、前記変形層が前記蒸気抜き部を覆うように、前記変形層の周辺部の前記粘着剤層によって、前記包装材に貼着される。
本発明の密閉ラベルでは、加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有する包装材の前記蒸気抜き部を塞ぐように、当該密閉ラベルが貼着されるので、各種の食材や加工食品等の内容物を、この包装材によって構成される包装容器や包装袋に収納して密封することができる。
そして、このように内容物を収納した包装容器や包装袋を、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、蒸気抜き部を覆う変形層が、該変形層のシュリンクフィルムによって収縮変形し、変形層と蒸気抜き部の周辺部の包装材との間に隙間が生じると共に、変形層の収縮変形及び内容物から生じる蒸気等による内圧の上昇によって、変形層の周辺部の粘着剤層と包装材との間に隙間が生じる。すなわち、蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との間に隙間が形成されると共に、変形層の周辺部の包装材と粘着剤層との間に隙間が形成され、これによって、蒸気抜き部が、該蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との間に生じた隙間、及び、変形層の周辺部の包装材と粘着剤層との間に生じた隙間によって、粘着剤層外、すなわち、当該密閉ラベル外と部分的に連通する。
したがって、内容物から生じた蒸気等を、包装材の蒸気抜き部、該蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との隙間、及び、変形層の周辺部の包装材と粘着剤層との隙間を介して当該密閉ラベル外へ排出することができる。
蒸気抜き部を覆うと共に、シュリンクフィルムを有する変形層のサイズや形状、シュリンクフィルムの材質、変形層よりも面積が大きく、粘着剤層によって包装材に貼着される基材層の形状やサイズ、あるいは、剥離層の剥離性などを適宜設定することによって、蒸気抜き部の周辺部の変形層と包装材との間に生じる隙間、あるいは、変形層の周辺部の粘着剤層と包装材との間に生じる隙間の形成を調整することができ、隙間からの蒸気の逃がし量、したがって、包装容器や包装袋の内圧や温度の調整が容易となる。
これによって、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、内容物から生じる水蒸気等によって、包装容器や包装袋の内圧が過剰に上昇するのを防止して、包装容器や包装袋を構成する包装材が膨れて破裂するのを防止することができる一方、包装容器や包装袋から水蒸気が必要以上に排出されて加熱処理が不十分となるのを防止することができる。
(2)本発明の密閉ラベルの好ましい実施態様では、前記蒸気抜き部が、前記包装材に形成された開口部である。
この実施態様によると、包装材の開口部、例えば、包装容器の蓋体に開口部が予め形成されているような場合には、その開口部を、加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部として利用することができる。
また、密閉ラベルは、包装材の開口部を覆う変形層よりも大きな面積の基材層の裏面の粘着剤層によって、変形層の周辺部で包装材に貼着されるので、粘着剤層が、変形層で覆われた前記開口部に臨むことはなく、包装材で包装される食品等の内容物が粘着剤層と接触することがない。
(3)本発明の密閉ラベルの一つの実施態様では、前記変形層が、前記シュリンクフィルムのみからなる。
この実施態様によると、シュリンクフィルムのみからなる変形層が、加熱によって収縮変形して凹凸状の皺となり、この皺の形成によって、変形層と包装材との間に上記隙間が形成されると共に、変形層の周辺部の粘着剤層を歪ませ、
粘着剤層と包装材との間に上記隙間を形成することができる。
(4)本発明の密閉ラベルの他の実施態様では、前記変形層は、前記シュリンクフィルムと、加熱によって変形しない基材フィルムとの積層フィルムからなる。
この実施態様によると、加熱によって収縮しない基材フィルムによって、シュリンクフィルムの熱収縮による変形を規制することができ、加熱時に、より適切な形態に変形させて隙間を形成することができる。
(5)本発明の密閉ラベルの好ましい実施態様では、前記基材層の前記変形層が貼着されている領域には、前記粘着剤層に至る切込みが形成される。
この実施態様によると、剥離層の上層である粘着剤層及び基材層には、切込みが形成されているので、加熱によって変形層が収縮した際に、該変形層と共に、剥離層が粘着剤層から剥離して、剥離層と粘着剤層との間に隙間が生じると、この隙間と切込みとが連通し、この切込みを介して基材層外、すなわち、当該密閉ラベル外と部分的に連通することが可能となる。
これによって、内容物から生じた蒸気等を上記の排出経路、すなわち、包装材の蒸気抜き部、該蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との隙間、及び、変形層の周辺部の包装材と粘着剤層との隙間を介して当該密閉ラベル外へ排出する排出経路以外に、包装材の蒸気抜き部、該蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との隙間、変形層の上層の剥離層と粘着剤層との隙間、及び、粘着剤層及び基材層に形成された前記切込みを介して当該密閉ラベル外へ排出する排出経路が形成され、内容物から生じた蒸気等を円滑に排出することができる。
(6)本発明の包装材は、加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有し、該蒸気抜き部が、上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の密閉ラベルによって密閉される包装材であって、内容物を収容する容器本体の開口を塞ぐ蓋体を構成する。
本発明の包装材は、容器本体の開口を塞ぐ蓋体を構成するものであって、この蓋体の蒸気抜き部を、上記(1)〜(5)の密閉ラベルで密閉することによって、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、内容物等から生じる水蒸気等によって、包装容器の内圧が過剰に上昇するのが防止されて、包装容器が破裂するのを防止することができる一方、包装容器から水蒸気が必要以上に排出されて加熱処理が不十分となるのを防止することができる。
(7)本発明の包装材は、加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有し、該蒸気抜き部が、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の密閉ラベルによって密閉される包装材であって、内容物を包装する包装袋の一部を構成する。
本発明の包装材は、包装袋の一部を構成するものであって、包装袋の蒸気抜き部を、上記(1)〜(5)の密閉ラベルで密閉することによって、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、内容物等から生じる水蒸気等によって、包装袋の内圧が過剰に上昇するのが防止されて、包装袋が破裂するのを防止することができる一方、包装袋から水蒸気が必要以上に排出されて加熱処理が不十分となるのを防止することができる。
(8)本発明の包装体は、上記(6)の包装材と、内容物を収容する前記容器本体とを備える。
本発明の包装体は、密閉ラベルで蒸気抜き部を密閉した蓋体によって容器本体の開口を塞ぐことによって、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、内容物等から生じる水蒸気等によって、包装容器の内圧が過剰に上昇するのが防止されて、包装容器が破裂するのを防止することができる一方、包装容器から水蒸気が必要以上に排出されて加熱処理が不十分となるのを防止することができる。
本発明の密閉ラベルで蒸気抜き部が塞がれた包装材によって構成された包装容器や包装袋を、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、蒸気抜き部を覆う変形層が収縮変形し、蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との間に隙間が生じると共に、変形層の収縮変形及び内圧の上昇によって、変形層の周辺部の粘着剤層と包装材との間に隙間が生じ、内容物から生じた蒸気等を、包装材の蒸気抜き部、該蒸気抜き部の周辺部の包装材と変形層との隙間、及び、変形層の周辺部の包装材と粘着剤層との隙間を介して当該密閉ラベル外へ排出することができる。
蒸気抜き部を覆う変形層のサイズや形状、変形層を構成するシュリンクフィルムの材質、包装材に貼着するための粘着剤層を有する基材層の形状やサイズ、あるいは、剥離層の剥離性などを適宜設定することによって、蒸気抜き部の周辺部の変形層と包装材との間に生じる隙間、あるいは、変形層の周辺部の粘着剤層と包装材との間に生じる隙間の形成を調整することができ、隙間からの蒸気の逃がし量、したがって、包装容器や包装袋の内圧や温度の調整が容易となる。
これによって、電子レンジ等を用いて加熱処理した場合に、内容物から生じる水蒸気等によって、包装容器や包装袋の内圧が過剰に上昇するのを防止して、包装容器や包装袋を構成する包装材が膨れて破裂するのを防止することができる一方、包装容器や包装袋から水蒸気が必要以上に排出されて加熱処理が不十分となるのを防止することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る包装容器の断面図である。 図2は図1の平面図である。 図3は図1の要部の拡大断面図である。 図4は加熱調理状態を示す図3に対応する断面図である。 図5は本発明の他の実施形態に係る密閉ラベルを示す図2に対応する平面図である。 図6は図5の要部の拡大断面図である。 図7は加熱調理状態を示す図6に対応する断面図である。 図8は本発明の更に他の実施形態に係る密閉ラベルを示す図2に対応する平面図である。 図9は図8の要部の断面図である。 図10は加熱調理状態を示す図9に対応する断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る包装体としての包装容器1の断面図であり、図2は、その平面図である。
この実施形態の包装容器1は、電子レンジ調理食品等の図示しない内容物が収納された容器本体2と、該容器本体2の上部開口2aを塞ぐ包装材としての蓋体3と、該蓋体3の中央に形成された円形の開口部3aを密閉する密閉ラベル4とを備えており、加熱調理前の状態では、容器本体2は、蓋体3及び密閉ラベル4によって密封されている。
容器本体2及び蓋体3は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂からなり、平面視矩形である。蓋体3は、薄い板状であって、例えば、ヒートシールによって容器本体2の上部開口2aの周辺部に接着される。なお、容器本体2と蓋体3は、その周縁部に互いに嵌合密着する嵌合部をそれぞれ形成し、嵌合させて密封するようにしてもよい。
蓋体3の中央には、包装容器1の製造工程上や内容物の保存上の要請などから円形の開口部3aが形成されている。この開口部3aが、後述の電子レンジによる加熱調理の際に、内容物から生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部として機能する。
この開口部3aを閉塞する密閉ラベル4は、図1及びその一部拡大断面図である図3に示されるように、裏面に粘着剤層7が形成された基材層8と、基材層8の粘着剤層7に、剥離層6を介して貼着され、かつ、加熱によって収縮変形する変形層としてのシュリンクフィルム5とを備えている。
シュリンクフィルム5及びその上層の剥離層6は、平面視矩形、具体的には正方形であって、互いに同じサイズである。シュリンクフィルム5及び剥離層6は、矩形に限らず、円形、三角形、その他の形状であってもよい。
シュリンクフィルム5は、例えば、一軸延伸のポリスチレンフィルム(OPS)であり、加熱によって図2の矢符Bで示される収縮方向(図の左右方向)に沿って収縮する。
このシュリンクフィルム5は、上記一軸延伸のポリスチレンフィルムに限らず、他のシュリンクフィルム、例えば、シュリンクPETフィルム、シュリンクPE(ポリエチレン)フィルム、シュリンクPP(ポリプロピレン)フィルム、シュリンクPV(ポリ塩化ビニル)フィルム、あるいは、PS(ポリスチレン)とPET(ポリエチレンテレフタレート)の積層系であるハイブリッドシュリンクフィルム等を使用することができ、一軸延伸に限らず、二軸延伸のシュリンクフィルムを使用してもよい。
シュリンクフィルム5の上層の剥離層6は、後述のように、シュリンクフィルム5が加熱によって収縮変形する際に、粘着剤層7から容易に剥離してシュリンクフィルム5の収縮変形を妨げないようにするものであり、例えば、シリコーン樹脂などからなる。
この剥離層6の上層の粘着剤層7及び基材層8は、平面視矩形、具体的には正方形であって、互いに同じサイズの矩形であり、剥離層6及びシュリンクフィルム5よりも大きな面積を有し、剥離層6及びシュリンクフィルム5を覆うように周辺部まで延出している。
粘着剤層7及び基材層8の正方形の中心は、同じく正方形のシュリンクフィルム5及び剥離層6の中心に略一致している。
粘着剤層7及び基材層8は、矩形に限らず、円形、三角形、その他の形状であってもよい。
最上層の基材層8は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムからなる。この基材層8は、PETフィルムに限らず、他の樹脂フィルム、例えば、OP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルム、PEフィルム等を使用することができる。
密閉ラベル4は、シュリンクフィルム5及び剥離層6の周辺部まで延出する粘着剤層7によって蓋体3に貼着され、このとき、蓋体3の開口部3a及びその周辺部をシュリンクフィルム5が覆い、開口部3aを密閉する。
このように蓋体3の開口部3aは、シュリンクフィルム5で覆われ、このシュリンクフィルム5が、容器本体2内の食品等の内容物に臨むので、粘着剤層7の粘着剤に、容器本体2に収容された内容物である食品等が接触することがない。したがって、粘着剤層7を構成する粘着剤として、食品用途以外の粘着剤を使用することができる。
以上のように構成された包装容器1を、電子レンジによって加熱調理すると、加熱によって、シュリンクフィルム5が、熱による収縮方向である図2の矢符B方向に沿って収縮しようとする。このとき、シュリンクフィルム5の下面は、蓋体3に接着しておらず、また、密閉ラベル4を蓋体3に接着している粘着剤層7とシュリンクフィルム5との間には、剥離層6が設けられているので、シュリンクフィルム5が、熱によって収縮方向の両端部から中央部側へ引っ張られるように収縮しようとすると、剥離層6が粘着剤層7から剥離して、図4に示すように、シュリンクフィルム5が剥離層6と共に収縮し、歪んで皺が生じる。
この皺の凹凸によって、蓋体3とシュリンクフィルム5との間に部分的に隙間が生じると共に、シュリンクフィルム5の周辺の粘着剤層7及び基材層8が、シュリンクフィルム5が収縮する際の応力、及び、容器本体2の内容物から生じる水蒸気等による内圧の上昇を受けて部分的に歪み、蓋体3と粘着剤層7との間にも部分的な隙間が生じる。
これによって、図4の矢符Cで示されるように、蓋体3の中央の開口部3aは、シュリンクフィルム5と蓋体3との隙間、及び、その周辺の粘着剤層7と蓋体3との隙間を介して密閉ラベル4の外側の空間と部分的に連通し、容器本体2の内容物から生じる水蒸気等が、蓋体3の開口部3a、開口部3aの周辺部のシュリンクフィルム5と蓋体3との隙間、及び、シュリンクフィルム5の周辺部の粘着剤層7と蓋体3との隙間を介して密閉ラベル4外へ排出される。
したがって、包装容器1における内圧が過剰に上昇するのを防止し、包装容器1が破裂して内容物が外部に飛散するのを防止することができる。
包装容器1から密閉ラベル4外へ排出される蒸気は、密閉ラベル4の形状やサイズ、特に、シュリンクフィルム5の、蓋体3の開口部3a周辺部におけるサイズ、及び、粘着剤層7を有する基材層8のシュリンクフィルム5周辺部におけるサイズ、シュリンクフィルム5の材質、粘着剤層7の粘着力、あるいは、剥離層6の剥離性などを適宜選択することによって、調整することができる。
これによって、包装容器1における内圧が過剰に上昇するのを防止しつつ、包装容器1内の蒸気が必要以上に排出されるのを防止することができるので、包装容器1内を所要の内圧に維持して内容物を蒸らすことができ、適切な加熱調理を行うことができ、蒸気を過剰に排出して食感が低下するといったこともない。
図5〜図7は、本発明の他の実施形態の図2〜図4に対応する図であり、図2〜図4に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
上記実施形態では、加熱時に容器本体2の内容物から生じて開口部3へ達した水蒸気等を逃がすための排出経路を予め形成することなく、シュリンクフィルム5の収縮変形によって生じる隙間を利用したが、この実施形態の密閉ラベル41では、図5及び図6に示すように、加熱時に容器本体2の内容物から生じる水蒸気等を逃がすための排出経路となる複数の切込み9を、基材層81及びその裏面の粘着剤層71に形成している。
すなわち、基材層81及び粘着剤層71のシュリンクフィルム5が貼着されている正方形の領域には、粘着剤層71に至るX字状の切込み9が、複数形成されている。具体的には、シュリンクフィルム5が存在する正方形の領域であって、その正方形の中心、及び、正方形の4つの角部にそれぞれ形成されている。
このように密閉ラベル41の基材層81及び粘着剤層71には、X字状の切込み9が、複数形成されているので、包装容器11を、電子レンジによって加熱調理すると、加熱によって、シュリンクフィルム5が、上記のように変形収縮し、剥離層6と共に歪んで皺が生じる。
この皺によって、蓋体3とシュリンクフィルム5との間に部分的な隙間が生じると共に、剥離層6と粘着剤層71との間にも部分的な隙間が生じる。この剥離層6と粘着剤層71との間の隙間が生じた部分の上方に位置する切込み9によって、図7に示すように、蓋体3の中央の開口部3aは、シュリンクフィルム5と蓋体3との隙間、剥離層6と粘着剤層71との隙間、及び、切込み9を介して密閉ラベル41の上方の空間と部分的に連通し、容器本体2の内容物から生じる水蒸気等を、矢符C1で示すように、蓋体3の開口部3a、シュリンクフィルム5と蓋体3との隙間、剥離層6と粘着剤層71との隙間、及び、切込み9を介して密閉ラベル41の上方へ排出することができる。
この実施形態においても、上記実施形態と同様に、容器本体2の内容物から生じる水蒸気等が、矢符Cで示すように、蓋体3の開口部3a、開口部3a周辺部のシュリンクフィルム5と蓋体3との隙間、及び、シュリンクフィルム5周辺部の粘着剤層71と蓋体3との隙間を介して密閉ラベル41外へ排出される。
上記のように、この実施形態では、シュリンクフィルム5周辺の粘着剤層71と蓋体3との隙間以外に、剥離層6と粘着剤層71との隙間、及び、切込み9からなる別の排出経路が形成されることになり、蒸気等の排出がより円滑に行われる。
切込み9の形状は、X字状に限らず、V字状、C字状、その他の形状であってもよく、その数や形成位置も任意に選択することができ、シュリンクフィルム5が存在する正方形の領域に限らず、シュリンクフィルム5が存在しない領域に形成してもよい。
図8〜図10は、本発明の更に他の実施形態の上記図2〜図4に対応する図であり、図2〜図4に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
上記各実施形態では、密閉ラベル4,41は、加熱によって変形する変形層が、シュリンクフィルム5のみで構成されたけれども、この実施形態の密閉ラベル42では、加熱によって変形する変形層を、加熱によって収縮変形するシュリンクフィルム5と、その上層の加熱によって変形しない基材フィルム11との積層フィルム10で構成している。このように加熱によって収縮するシュリンクフィルム5と、加熱によって収縮しない基材フィルム11とを積層することによって、シュリンクフィルム5の熱収縮による変形を規制することができ、加熱時に、より適切な形態に変形させることができる。
シュリンクフィルム5は、上記実施形態と同様である。
基材フィルム11は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムや他の樹脂フィルム、例えば、OP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルム、PEフィルム等からなる。
シュリンクフィルム5と基材フィルム11との組合せとしては、上記のシュリンクOPSとPET以外に、例えば、シュリンクPETとPET、ハイブリッドシュリンクとPET、シュリンクPETとOP、シュリンクOPSとOP、ハイブリッドシュリンクとOPの組合せなどが好ましい。
この実施形態の積層フィルム10は、その上層の剥離層6と共に、図8に示すように、シュリンクフィルム5の収縮方向Bに直交する方向(図8の上下方向)に長く形成されており、後述のように、加熱によって積層フィルム10が芯状に丸まったときに、蒸気等を前記直交する方向へ逃がし易くすると共に、丸まって芯状となった積層フィルム10が、開口部3aから容器本体2内に落ちることがないようにしている。
この密閉ラベル42によって開口部3aが塞がれた包装容器12を、電子レンジによって加熱調理すると、シュリンクフィルム5が、熱による収縮方向である図8の矢符B方向に沿って収縮しようとする。このとき、シュリンクフィルム5の下面は、蓋体3に接着していないのに対して、上面は基材フィルム11に接着してその収縮変形が規制されており、シュリンクフィルム5が、収縮方向の両端部から中央部側へ引っ張られるように収縮しようとすると、前記両端部の上層の剥離層6が、粘着剤層7から剥離し、図10に示すように、積層フィルム10が剥離層6と共に、蓋体3側へ内巻きで丸まって中央側へ巻き取られるように収縮変形する。
このように積層フィルム10が、粘着剤層7から剥離して内巻きで丸まって芯状に巻き取られることによって、粘着剤層7と剥離層6と蓋体3の表面との間に、シュリンクフィルム5の収縮方向Bに直交する方向(図10の紙面に垂直な方向、図8の上下方向)に沿って隙間が形成されることになる。
また、積層フィルム10が丸まって芯状になることで、積層フィルム10の周辺部の粘着剤層7、特に、前記収縮方向Bに直交する方向(図8の上下方向)の両端部における粘着剤層7と蓋体3との間に隙間が生じる。これによって、容器本体2の内容物から生じる水蒸気等が、蓋体3の開口部3a、積層フィルム10が芯状に丸まることによって、前記収縮方向Bに直交する方向に沿って生じる隙間を介して図8の矢符C2で示すように密閉ラベル42外へ排出される。
なお、上記各実施形態と同様に、水蒸気等が、粘着剤層7と蓋体3との隙間を介して矢符Cで示すように密閉ラベル42外へ排出される。
この実施形態では、積層フィルム10は、シュリンクフィルム5を下層、基材フィルム11を上層にしたが、シュリンクフィルム5を上層、基材フィルム11を下層としてもよい。
上記各実施形態では、容器本体2は、薄い板状の蓋体3によって密閉されたけれども、他の実施形態として、蓋体3に代えて、フィルム状の包装フィルムで密閉してもよい。
また、包装容器1,11,12に限らず、包装フィルムを重ねて合せて、その周縁部をヒートシールして構成した包装袋に適用してもよい。
この場合、包装フィルムには、蒸気抜き部として、各種形状の切込み、貫通孔、あるいは、内圧の上昇によって破断するハーフカットなどを形成すればよく、それらを組合せて形成してもよい。
これらの切込みや貫通孔等のサイズ、数、形状や位置等を適宜設定することによって、蒸気抜き部による蒸気の逃がし量、したがって、包装袋や包装容器の内圧や温度の調整が容易となる。
本発明は、電子レンジ等による食品の加熱調理に限らず、内容物としての医療器具等を包装した包装袋や包装容器を、加熱殺菌処理するような場合にも適用できるものである。
1,11,12 包装容器
2 容器本体
3 蓋体
3a 開口部
4,41,42 密閉ラベル
5,52 シュリンクフィルム
6 剥離層
7,71 粘着剤層
8,81 基材層
9 切込み
10 積層フィルム
11 基材フィルム

Claims (8)

  1. 加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有する包装材の前記蒸気抜き部を塞ぐように前記包装材に貼着される密閉ラベルであって、
    裏面に粘着剤層が形成された基材層と、前記基材層の前記粘着剤層に、剥離層を介して貼着され、かつ、加熱によって変形する変形層とを備え、
    前記変形層は、加熱によって収縮変形するシュリンクフィルムを少なくも有し、
    前記基材層は、前記変形層よりも面積が大きく、前記変形層が前記蒸気抜き部を覆うように、前記変形層の周辺部の前記粘着剤層によって、前記包装材に貼着される、
    ことを特徴とする密閉ラベル。
  2. 前記蒸気抜き部が、前記包装材に形成された開口部である、
    請求項1に記載の密閉ラベル。
  3. 前記変形層が、前記シュリンクフィルムのみからなる、
    請求項1または2に記載の密閉ラベル。
  4. 前記変形層は、前記シュリンクフィルムと、加熱によって変形しない基材フィルムとの積層フィルムからなる、
    請求項1または2に記載の密閉ラベル。
  5. 前記基材層の前記変形層が貼着されている領域には、前記粘着剤層に至る切込みが形成される、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の密閉ラベル。
  6. 加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有し、該蒸気抜き部が、前記請求項1ないし5のいずれかに記載の密閉ラベルによって密閉される包装材であって、
    内容物を収容する容器本体の開口を塞ぐ蓋体を構成する、
    ことを特徴とする包装材。
  7. 加熱によって生じる蒸気が逃げる蒸気抜き部を有し、該蒸気抜き部が、前記請求項1ないし5のいずれかに記載の密閉ラベルによって密閉される包装材であって、
    内容物を包装する包装袋の一部を構成する、
    ことを特徴とする包装材。
  8. 前記請求項6の包装材と、内容物を収容する前記容器本体とを備える、
    ことを特徴とする包装体。
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