JP2016119305A - 組成物、当該組成物から得られる導電体 - Google Patents

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直子 荒井
Naoko Arai
直子 荒井
佳美 町田
Yoshimi Machida
佳美 町田
文起 深津
Fumioki Fukatsu
文起 深津
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Abstract

【課題】安定した表面抵抗を示す導電膜が形成可能な組成物を提供する。【解決手段】平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物、当該組成物から得られる導電体に関する。
透明導電膜は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス(OLED)、太陽電池(PV)及びタッチパネル(TP)等の透明電極、帯電防止(ESD)フィルム並びに電磁波遮蔽(EMI)フィルム等の種々の分野で使用されており、低い表面抵抗、高い光線透過率、高い信頼性が要求される。
これらの透明電極に用いられる透明導電膜には、従来、ITO(酸化インジウム錫)が用いられてきた。
しかしながら、ITOに用いられるインジウムは供給不安と価格高騰の問題を抱えている。また、ITOの製膜には、高真空を必要とするスパッタ法が用いられているため、製造装置が大規模となり、製造時間とコストが大きい。さらに、ITO膜は曲げ等の物理的な応力によってクラックが発生し壊れ易い。ITO膜のスパッタの際に高熱が発生するため、フレキシブル基材の高分子がダメージを受けるので、フレキシブル性を付与した基材に対して適用することは困難である。
そのため、これらの問題点を解消したITOに代わる導電層材料の探索が活発に進められている。
ITOに代わる導電層材料の中でも、スパッタリングが不要で塗布成膜可能な材料が注目を集めており、例えば金属ナノワイヤを含有する導電性材料(特許文献1及び非特許文献1)が報告されている。
特開2009−505358号公報
Shin−Hsiang Lai,Chun−Yao Ou,"SID 08 DIGEST",2008、P1200−1202
本発明の目的は、安定した表面抵抗を示す導電膜が形成可能な組成物を提供することである。
本発明によれば、以下の組成物等が提供される。
1.平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む組成物。
2.前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである1に記載の組成物。
3.前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が1.0未満である1又は2に記載の組成物。
4.前記第一の金属ナノワイヤの含有量をWとし、前記第二の金属ナノワイヤの含有量をWとしたとき、W:Wが99.5:0.5〜20:80である1〜3のいずれかに記載の組成物。
5.前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである1〜4のいずれかに記載の組成物。
6.組成物中の金属ナノワイヤの短軸径の原点を0とする5nm刻みの度数分布が、二以上のピークを有する組成物。
7.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである6に記載の組成物。
8.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が1.0未満である6又は7に記載の組成物。
9.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤの含有量をWとし、前記第二の金属ナノワイヤの含有量をWとしたとき、W:Wが99.5:0.5〜20:80である6〜8のいずれかに記載の組成物。
10.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである6〜9のいずれかに記載の組成物。
11.金属ナノワイヤの平均長軸長が、1μm〜100μmである1〜10のいずれかに記載の組成物。
12.さらにバインダを含む1〜11のいずれかに記載の組成物。
13.前記バインダが、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含有する12に記載の組成物。
14.前記アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である13に記載の組成物。
(B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−2)テトラアルコキシシラン化合物
(B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
(B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
15.さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む1〜14のいずれかに記載の組成物。
16.組成物に含まれる前記金属ナノワイヤ、前記バインダ、前記有機高分子微粒子及び前記無機微粒子に対する前記金属ナノワイヤの含有量が5質量%〜98質量%である1〜15のいずれかに記載の組成物。
17.1〜16のいずれかに記載の組成物から得られる導電体。
18.互いに平均短軸径が異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む導電体。
19.前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである18に記載の導電体。
20.前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が、1.0未満である18又は19に記載の導電体。
21.前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである18〜20のいずれかに記載の導電体。
22.導電体中の金属ナノワイヤの短軸径の原点を0とする5nm刻みの度数分布が、二以上のピークを有する導電体。
23.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである22に記載の導電体。
24.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が、1.0未満である22又は23に記載の導電体。
25.前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである22〜24のいずれかに記載の導電体。
26.金属ナノワイヤの平均長軸長が、それぞれ1μm〜100μmである17〜25のいずれかに記載の導電体。
27.金属ナノワイヤの合計含有量が5質量%以上98質量%以下である17〜26のいずれかに記載の導電体。
28.アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含有する17〜27のいずれかに記載の導電体。
29.前記アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である28に記載の導電体。
(B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−2)テトラアルコキシシラン化合物
(B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
(B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
30.さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む17〜29のいずれかに記載の導電体。
31.平均表面抵抗が5〜500Ω/□である17〜30のいずれかに記載の導電体。
32.全光線透過率が85〜100%であり、ヘイズが5%以下である17〜31のいずれかに記載の導電体。
33.厚さが10nm〜500nmである17〜32のいずれかに記載の導電体。
34.透明導電膜である17〜33のいずれかに記載の導電体。
35.金属ナノワイヤを含まない層がさらに積層してなる17〜34のいずれかに記載の導電体。
36.前記金属ナノワイヤを含まない層の厚さが5nm〜200nmである35に記載の導電体。
37.前記金属ナノワイヤを含まない層が、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含む35又は36に記載の導電体。
38.前記金属ナノワイヤを含まない層中のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である37に記載の導電体。
(B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−2)テトラアルコキシシラン化合物
(B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
(B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
39.前記金属ナノワイヤを含まない層が、さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む35〜38のいずれかに記載の導電体。
40.17〜39のいずれかに記載の導電体を備える基材。
41.17〜39のいずれかに記載の導電体、又は40に記載の基材を用いた電子機器。
本発明によれば、安定した表面抵抗を示す導電膜が形成可能な組成物が提供できる。
[組成物]
本発明の組成物は、金属ナノワイヤを含む組成物であって、平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む。
金属ナノワイヤを含有する導電層膜において、含まれる金属ナノワイヤの繊維径が小さいほど導電膜の表面抵抗を低減できる。しかしながら、繊維径の小さい金属ナノワイヤを含む導電膜上に例えばオーバーコート層を設けた場合に、表面抵抗が局地的に大きくなるなど安定した表面抵抗が示せなくなる問題があった。本発明の組成物は、繊維径が相対的に小さい金属ナノワイヤと繊維径が相対的に大きい金属ナノワイヤの両方を含むことで、得られる導電層の表面抵抗を安定化させることができる。 以下、本発明の組成物が含む各成分について説明する。
(A)金属ナノワイヤ
金属ナノワイヤはネットワークを形成することにより導電性を示し、組成物から導電体が得られる。本発明の組成物では、平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む。
金属ナノワイヤの形状としては、例えば円柱状、直方体状、断面が多角形となる柱状等の任意の形状をとることができるが、高い透明性が必要とされる用途では、円柱状や断面が5角形以上の多角形であるものが好ましい。
組成物中の金属ナノワイヤの平均短軸径及び平均長軸長は、金属ナノワイヤのサイズに応じ、透過型電子顕微鏡(TEM)や走査式電子顕微鏡(SEM)又は光学顕微鏡を用い、TEM像やSEM像、光学顕微鏡像を観察することにより測定できる。
金属ナノワイヤの平均短軸径は、300個の金属ナノワイヤを観察し、それぞれの短軸方向の測定で最も短い箇所の長さ(短軸径)を測定する。得られた測定結果を0を原点とした5nm刻みの度数分布表に表し、各ピークの頂点の短軸径を平均短軸径とする。例えば、20nm以上25nm未満の度数分布にピークを有する場合、22.5nmを平均短軸径とする。そして、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径とする。
金属ナノワイヤの平均長軸長は、300個の金属ナノワイヤを観察し、それぞれの長さを測定し、その平均値を平均長軸長とする。金属ナノワイヤが曲がっている場合、それを弧とする円を考慮し、その半径、及び曲率から算出される値の平均値を平均長軸長とする。
本発明の組成物から導電体が得られるが、導電体中の金属ナノワイヤの平均短軸径及び平均長軸長は、例えば導電体の上面が四角形の場合は、その対角線の交点を中心とした視野中にて観察される金属ナノワイヤについて測定するとよい。視野中に300個の金属ナノワイヤがない場合はさらに視野を広げて測定を行うとよい。
第一の金属ナノワイヤの平均短軸径をAiとし、第二の金属ナノワイヤの平均短軸径をAiiとした場合、AiとAiiの比であるAi/Aiiは、1.0未満であることが好ましく、より好ましくは0.7以下、さらに好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.4以下である。ただし、Ai<Aiiとする。
第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤの平均短軸径の組み合わせとしては、例えば50nm未満と50nm以上であり、好ましくは第1の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、第2の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmであり、さらに好ましくは第1の金属ナノワイヤの平均短軸径が15nm〜50nmであり、第2の金属ナノワイヤの平均短軸径が60nm〜150nmであり、特に好ましくは第1の金属ナノワイヤの平均短軸径が20nm〜40nmであり、第2の金属ナノワイヤの平均短軸径が90nm〜130nmである。
金属ナノワイヤの平均長軸長は、1μm〜100μmであり、より好ましくは5μm〜50μmである。金属ナノワイヤの平均長軸長が長すぎると導電体の製造時に凝集物が生じる懸念があり、平均長が短すぎると、十分な導電性を得ることができない場合がある。
ここで「金属ナノワイヤの平均長軸長」とは、組成物に含まれる全ての金属ナノワイヤの長軸長の平均であり、平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤと第二の金属ナノワイヤの長軸の平均とは一致しない場合がある。
金属ナノワイヤを構成する金属としては、金、銀、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウムからなる群から選択されるいずれか1つ、又は当該群から選択される2以上からなる合金である。金属ナノワイヤは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
高い全光線透過率及び高い導電性を得る観点から、第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤは、好ましくはいずれか一以上が銀ナノワイヤであり、より好ましくは両方が銀ナノワイヤである。
第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が第2の金属ナノワイヤの平均短軸径より小さい場合であって、第一の金属ナノワイヤの含有量をWとし、第二の金属ナノワイヤの含有量をWとしたとき、W:Wは好ましくは99.5:0.5〜20:80である。
組成物に含まれる金属ナノワイヤ、バインダ、有機高分子微粒子及び無機微粒子に対する金属ナノワイヤの合計含有量(金属ナノワイヤ/(金属ナノワイヤ+バインダ+有機高分子微粒子+無機微粒子))は、好ましくは5質量%〜98質量%である。
金属ナノワイヤ、バインダ、有機高分子微粒子及び無機微粒子中の金属ナノワイヤの合計含有量が5質量%未満の場合、十分な導電性が得られないおそれがあり、98質量%を超える場合、バインダ成分が少なくなるため、密着性が悪くなるおそれがある。
(B)バインダ
本発明の組成物は好ましくはバインダを含む。
バインダは特に限定されず、導電体を形成するために用いられる公知の材料であってよい。バインダは、非感光性のものでも、感光性のものでもよいが、非感光性のものが好ましい。
非感光性のバインダとしては、有機高分子又は無機高分子を含むものが挙げられる。有機高分子又は無機高分子は下記の1種又は2種以上を用いてもよい。
有機高分子の具体例としては、ポリメタクリレート(例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エステルを含む共重合体)、ポリアクリレート(例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エステルを含む共重合体)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート)、フェノール又はクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂(例えば、Novolacs(登録商標))、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリフェニレン、及びポリフェニルエーテル等の高芳香性を有する高分子、ポリウレタン(PU)、エポキシ樹脂、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオレフィン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、セルロース誘導体、シリコーン、シリコン含有高分子(例えば、ポリシルセスキオキサン及びポリシラン)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアセテート、ポリノルボルネン、合成ゴム(例えば、EPR、SBR、EPDM)、含フッ素重合体(例えば、ポリビニリデンフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン(TFE)、ポリヘキサフルオロプロピレン)、及び炭化水素オレフィン(例えば、旭硝子株式会社製「LUMIFLON」(登録商標))、及び非晶質フルオロカーボン重合体又は共重合体(例えば、旭硝子株式会社製の「CYTOP」(登録商標)又はデュポン社製の「Teflon」(登録商標)AF)等が挙げられる。
無機高分子としては、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物、並びにTi、Zr及びAlからなる群から選ばれた元素のアルコキシド化合物(以下、「特定アルコキシド化合物」ともいう。)を加水分解及び重縮合し、さらに所望により加熱、乾燥して得られるゾルゲル硬化物を挙げることができる。これらの無機高分子は、1種又は2種以上を用いてもよい。
上記ゾルゲル硬化物は、キズ及び磨耗に対して高い耐性を有するものが容易に製造できるという点から好ましい。
上記バインダとして、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含むと好ましい。当該アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物は、(B−1)〜(B−5)から選択される1以上を含む。
(B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−2)テトラアルコキシシラン化合物、
(B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
(B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
本発明の組成物は、(B)成分として(B−1)〜(B−5)から選択される1以上を含む場合、さらに(B−6)及び(B−7)から選択される1以上を含んでもよい。
(B−6)炭素間に二重結合を有するシラン化合物
(B−7)メルカプト基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
(B−1)〜(B−5)成分は、加水分解縮合物であり、(B−6)〜(B−7)成分は、加水分解縮合物であってもよい。加水分解縮合物は(B−1)〜(B−7)成分の単独の化合物の加水分解縮合物であってもよいし、(B−1)〜(B−7)成分の中の任意の2種以上からなる混合物の加水分解縮合物であってもよい。
本発明において、アルコキシ基を含むシラン化合物とは、アルコキシシラン化合物及び/又はその部分縮合物であり、アルコキシシラン化合物の部分縮合物とは、アルコキシシラン化合物の一部が縮合し、分子内にシロキサン結合(Si−O結合)を形成してなるポリアルコキシシラン化合物又はポリオルガノアルコキシシラン化合物を指す。
また、アルコキシ基を含むシラン化合物の加水分解縮合物とは、アルコキシ基を含むシラン化合物の加水分解縮合物の他に加水分解縮合前の該アルコキシ基を含むシラン化合物を含んでもよい。
アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物は、好ましくは(B−1)〜(B−5)の全てを含む。
(B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物は、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないアルコキシシラン化合物である。また、その部分縮合物(アミノ基含有ポリオルガノアルコキシシラン化合物)も用いることができる。これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物である、アミノ基含有オルガノアルコキシシラン化合物及びその部分縮合物は、例えば下記式(3)で表わすことができる。
Si(OR4−b ・・・(3)
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基;フェニル基;又はアミノ基(−NH基)、アミノアルキル基〔−(CH−NH基(ただし、xは1〜3の整数)〕)、アルキルアミノ基〔−NHR基(ただし、Rは炭素数1〜3のアルキル基)〕の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であり、Rの少なくとも1つは、アミノ基、アミノアルキル基又はアルキルアミノ基のいずれかで置換された炭素数1〜3のアルキル基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、bは1又は2である。Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のORは同一でも異なっていてもよい。]
上記式(3)において、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基については、後述する式(1)又は(2)と同じである。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基又はアミノ基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基である。好ましくはbは1である。
式(3)で表わされるアミノ基含有オルガノアルコキシシラン化合物の具体例としては、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N―(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、アミノ基含有ポリオルガノアルコキシシラン化合物としては、例えば、信越シリコーン株式会社製の「KBP−90」等が挙げられる。
(B−2)テトラアルコキシシラン化合物
テトラアルコキシシラン化合物としては、テトラアルコキシシラン化合物又はシロキサン結合(Si−O結合)で結合された部分縮合物(ポリアルコキシシラン化合物)を用いることができる。これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
テトラアルコキシシラン化合物及びその部分縮合物は、例えば下記式(1)で表すことができ、特に下記式(6)で表される化合物が好適である。
Si(OR (1)
[式中、Rは、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシアルキル基である。複数のRは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2016119305
[式中、Rは、上記と同じであり、nは1〜15の整数である。]
式(1)及び(6)において、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、各種ブチル基が挙げられ、また、Rが炭素数1〜4のアルコキシアルキル基であるORとしては、例えば、2−メトキシエトキシ基、3−メトキシプロポキシ基等が挙げられる。
テトラアルコキシシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン等が挙げられる。
また、ポリアルコキシシラン化合物としては、多摩化学工業株式会社製の「Mシリケート51」「シリケート40」「シリケート45」、コルコート株式会社製の「メチルシリケート51」「メチルシリケート53A」「エチルシリケート40」「エチルシリケート48」等が挙げられる。
(B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
オルガノアルコキシシラン化合物としては、オルガノアルコキシシラン化合物又はその部分縮合物を用いることができる。オルガノアルコキシシラン化合物は、アミノ基、エポキシ基、及びイソシアネート基を含まない。
これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
オルガノアルコキシシラン化合物として、オルガノアルコキシシラン化合物及びその部分縮合物は、好ましくは2官能アルコキシシラン、3官能アルコキシシランであり、例えば下記式(2)で表わすことができ、特に下記式(7)で表される化合物が好適である。
Si(OR4−a ・・・(2)
[式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフッ素化アルキル基又はフェニル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシアルキル基であり、aは1又は2である。Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のORは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2016119305
[式中、R及びRは上記と同じであり、mは1〜15の整数である。]
式(2)及び(7)において、炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基等が挙げられ、フッ素化アルキル基としては、例えば、トリフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基等が挙げられる。また、炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。炭素数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシアルキル基については、式(1)で説明した通りである。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基である。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基である。好ましくはaは1である。
式(2)で表わされるオルガノアルコキシシラン化合物の中で、3官能アルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリプロポキシシラン、ヘキシルトリブトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリプロポキシシラン、デシルトリブトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフッ素化アルキル(トリアルコキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。また2種類のアルコキシ基を含むメチルジメトキシ(エトキシ)シラン、エチルジエトキシ(メトキシ)シラン等も挙げられる。
2官能アルコキシシランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(2−メトキシエトキシ)ジメチルシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が挙げられる。
ポリオルガノアルコキシシラン化合物の具体例としては、多摩化学工業株式会社製の「MTMS−A」、コルコート株式会社製の「SS−101」、東レ・ダウコーニング株式会社製の「AZ−6101」「SR2402」「AY42−163」等が挙げられる。
(B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物は、エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物であって、アミノ基及びイソシアネート基を含まないアルコキシシラン化合物である。また、その部分縮合物(エポキシ基含有ポリオルガノアルコキシシラン化合物)も用いることができる。これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物である、エポキシ基含有オルガノアルコキシシラン化合物及びその部分縮合物は、例えば下記式(4)で表わすことができる。
Si(OR4−c ・・・(4)
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基;フェニル基;又はグリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であり、Rの少なくとも1つは、グリシドキシ基又は3,4−エポキシシクロヘキシル基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、cは1又は2である。Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のORは同一でも異なっていてもよい。]
上記式(4)において、炭素数1〜4のアルキル基については、前記式(1)で説明した通りであり、炭素数1〜6のアルキル基は前記式(2)の炭素数1〜10のアルキル基のうち炭素数1〜6のものである。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基又はグリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基又はグリシドキシ基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基である。好ましくは、bは2である。
式(4)で表わされるエポキシ基含有オルガノアルコキシシラン化合物の具体例としては、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアネートシラン化合物
アルコキシ基を有するブロック化イソシアネートシラン化合物(一般的にブロック化イソシアナトシラン化合物、ブロック化イソシアナートシラン化合物とも称される)は、アルコキシ基及びブロック化イソシアネート基を含むが、アミノ基及びエポキシ基を含まないアルコキシシラン化合物である。また、その部分縮合物(ブロック化イソシアネート基含有ポリオルガノアルコキシシラン化合物)も用いることができる。これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
尚、ブロック化イソシアナトシラン化合物とは、イソシアネート基をオキシム等のブロック剤で保護して不活性としておき、加熱により脱ブロック化してイソシアネート基が活性化(再生)されるイソシアナトシラン化合物(一般的にイソシアネートシラン化合物とも称される)である。
アルコキシ基を有するブロック化イソシアネートシラン化合物である、ブロック化イソシアネート基含有オルガノアルコキシシラン化合物及びその部分縮合物は、例えば下記式(5)で表わすことができる。
Si(OR4−d ・・・(5)
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基;フェニル基;又はブロック化イソシアネート基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であり、Rの少なくとも1つは、ブロック化イソシアネート基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、dは1又は2である。Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なっていてもよく、複数のORは同一でも異なっていてもよい。]
上記式(5)において、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜6のアルキル基、については、前記式(1)又は(4)で説明した通りである。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基又はブロック化イソシアネート基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。好ましくはRは炭素数1〜4のアルキル基である。好ましくはdは1である。
前記式(5)で表わされるブロック化イソシアネート基含有オルガノアルコキシシラン化合物の具合例としては、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン等の化合物におけるイソシアネート基を、ブロック化剤で保護したものが挙げられる。これらの中で、好ましい化合物としては、3−ブロック化イソシアナトプロピルトリエトキシシランを挙げることができる。
イソシアネート基のブロック化剤としては、アセトオキシム、2−ブタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルイソブチルケトオキシム等のオキシム化合物、ε−カプロラクタム等のラクタム類、モノアルキルフェノール(クレゾール、ノニルフェノール等)等のアルキルフェノール類、3,5−キシレノール、ジ−t−ブチルフェノール等のジアルキルフェノール類、トリメチルフェノール等のトリアルキルフェノール類、マロン酸ジエチル等のマロン酸ジエステル、アセチルアセトン、アセト酢酸エチルのようなアセト酢酸エステル等の活性メチレン化合物類、メタノール、エタノール、n−ブタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等の水酸基含有エーテル類、乳酸エチル、乳酸アミル等の水酸基含有エステル類、ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類、アセトアニリド、ダイマー酸アマイド等の酸アミド類、イミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイミダゾール類、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール類、1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール類、コハク酸イミド、フタル酸イミド等の酸イミド類等を使用できる。またブロック化剤の解離温度を制御するため、ジブチル錫ジラウレート等の触媒を併用してもよい。
(B−6)炭素間2重結合を有するシラン化合物
(B−6)成分は、ビニル基、アクリル基、メタクリル基等の炭素間2重結合を有する基を含むシラン化合物であって、好ましくはアルコキシ基を含む。また、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基は含まない。
尚、(B−6)成分の「炭素間2重結合」は、芳香族二重結合を含まない。本明細書において、芳香族二重結合とは、4n+2個(nは0以上の整数)のπ電子を有する環状共役化合物における二重結合である。
本発明の組成物は(B−6)炭素間2重結合を有するシラン化合物を含む場合、熱硬化に加え、光硬化(UV硬化)、電子線硬化(EB硬化)が可能となる。
炭素間2重結合を有するシラン化合物としては、その部分縮合物(炭素間2重結合を有する基を含有するポリオルガノアルコキシシラン化合物)も用いることができる。これら化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
炭素間2重結合を有するシラン化合物及びその部分縮合物は、例えば下記式(20)で表すことができる。
20 Si(OR214−e ・・・(20)
[式中、R20は炭素数1〜4のアルキル基;ビニル基;又はビニル基、アクリル基及びメタクリル基の中から選ばれる1以上の基を有する置換基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であり、R20の少なくとも1つは、ビニル基、アクリル基及びメタクリル基の中から選ばれる1以上の基を有する置換基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。R21は炭素数1〜4のアルキル基であり、eは1又は2である。R20が複数ある場合、複数のR20は同一でも異なっていてもよく、複数のOR21は同一でも異なっていてもよい。]
上記式(20)において、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基については、式(1)又は(4)で説明した通りである。好ましくは、R20は炭素数1〜4のアルキル基、又はビニル基、アクリル基及びメタクリル基の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。好ましくは、eは1である。
ビニル基、アクリル基及びメタクリル基の中から選ばれる1以上の基を有する置換基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基は、好ましくは、ビニル基、ビニルオキシ基、アクリル基、アクリロキシ基、メタクリル基及びメタクリロキシ基の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基であり、より好ましくは、アクリル基、アクリロキシ基、メタクリル基及びメタクリロキシ基の中から選ばれる1以上の基で置換された炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキル基である。
式(20)で表される化合物の具体例として、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のアクリルシラン化合物(アクリル基含有シラン化合物)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シラン化合物が挙げられる。
(B−7)メルカプト基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
メルカプト基及びアルコキシ基を有するシラン化合物は、チオール基(IUPAC;別名は水硫基、メルカプト基、スルフヒドリル基)を有する基を含むシラン化合物であって、アルコキシ基を含む。また、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基は含まない。また、トリアジンチオール基を有する基を含むシラン化合物であってもよい。
(B−7)成分の具体例としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランが挙げられる。アルコキシオリゴマーとしては、信越化学工業株式会社製X−41−1805、X−41−1818、X−41−1810等が挙げられる。さらに、トリアジンチオール基含有シリコーンアルコキシオリゴマーとしては、信越化学工業株式会社製X−24−9451、X−24−9452,X−24−9453,X−24−9454が挙げられる。
(C)有機高分子微粒子及び/又は無機微粒子
本発明の組成物は、好ましくは有機高分子微粒子及び/又は無機微粒子を含む。即ち、本発明の組成物は、有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一方を含めばよく、有機高分子微粒子及び無機微粒子の両方を含んでもよい。
有機高分子微粒子としては、エチレン系不飽和化合物(アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの誘導体、スチレン、酢酸ビニル等)を重合させたものが例示される。
有機高分子微粒子は、製造性、組成物中における分散性、組成物の塗工性及び塗膜の透明性等の観点から、平均粒子径が1〜200nmの範囲にあるものが好ましく、1〜100nmの範囲にあるものがより好ましい。尚、この有機高分子微粒子の平均粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。また、動的光散乱法によって測定できない場合は、X線小角散乱法によって測定してもよい。
上記動的光散乱法は、例えば有機高分子微粒子をイオン交換水で100倍希釈した液を動的光散乱法粒子径分布測定装置(ベックマンコールター株式会社製、コールターカウンターN5)を用いて測定を行い、ユニモーダル解析(単分散モード解析)による平均粒子径を求める。これを5回繰り返し行い、5回分の平均粒子径の平均値を有機高分子の平均粒子径とすることができる。
本発明においては、当該有機高分子微粒子は、分散媒体に分散させた形態で用いることが好ましく、分散媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール等の低級アルコール、メチルセロソルブ等のセロソルブ類等が好ましく挙げられる。このような分散媒体を用いることにより、有機高分子微粒子の分散性が向上し、沈降を防ぐことができる。さらに好ましくは分散媒体が水のものである。分散媒体が水の場合、前述した(B−1)〜(B−5)成分由来のSi−O結合を含むマトリックスの形成の際の、シラン化合物の加水分解、縮合反応にも使用できる。
有機高分子微粒子の製造方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えば、乳化重合法や微細懸濁重合法等を採用することができる。
乳化重合法は、エチレン性不飽和単量体、水性分散媒体、アニオン性又はノニオン性界面活性剤からなる乳化剤及び水溶性重合開始剤を用いて、微細な液滴に乳化させて上記単量体混合物を包む界面活性剤ミセル層内で重合を進め、有機高分子微粒子の分散液を得る方法である。
一方、微細懸濁重合液は、まず、水性媒体中に、前記単量体、油溶性重合開始剤、乳化剤及び必要に応じその他添加剤を加えてプレミックスし、ホモジナイザにより均質化処理して、油滴の粒子径調節を行う。次いで均質化処理した液を重合器に送り、重合反応を行い、有機高分子微粒子の分散液を得る方法である。
上記いずれかの方法も、重合温度は30〜80℃程度である。
乳化重合に用いる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性過酸化物、これらの開始剤又はクメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシドに、酸性亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸等の還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩等の水溶性アゾ化合物等を挙げることができる。
一方、微細懸濁重合に用いる油溶性重合開始剤としては、例えば、ジアシルパーオキシド類、ケトンパーオキシド類、パーオキシエステル類、パーオキシジカーボネート類等の油溶性有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができる。
有機高分子微粒子の具体例としては、一方社油脂工業株式会社製のエマルション系高分子紫外線吸収剤ULS−700、ULS−1700、ULS−383MA、ULS−1383MA、ULS−383MG、ULS−385MG、ULS−1383MG、ULS−1385MG、ULS−635MH等、日信化学工業株式会社製ビニブラン700、701、711、日本ゼオン株式会社製ニポールシリーズ等が挙げられる。
前記有機高分子微粒子を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機微粒子としては、銀や銅等の金属微粒子、コロイダルシリカ、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、ITO、ATO(三酸化アンチモン)等の金属酸化物微粒子が挙げられる。
無機微粒子は好ましくはコロイダルシリカである。コロイダルシリカとは、コロイドシリカ、コロイド珪酸ともいう。水中では、水和によって表面にSi−OH基を有する酸化ケイ素のコロイド懸濁液をいい、珪酸ナトリウムの水溶液に塩酸を加えると生成する。最近は、新しい調製法が次々に開発され、非水溶液中に分散したものや、気相法で作った微粉末状のものがあり、また、中空タイプのものもあり、粒子径も数nmから数μmのものまで多彩である。
無機微粒子の平均粒子径としては1〜200nm程度のものが好ましい。粒子の組成は不定で、シロキサン結合(−Si−O−、−Si−O−Si−)を形成して、高分子化しているものもある。粒子表面は多孔性で、水中では一般的に負に帯電している。
尚、上記平均粒子径は例えば無機微粒子を乾燥・焼成・粉砕した後、BET比表面積測定装置(モノソーブMS−17)を用いて、窒素吸着法によりBET比表面積を求め、真状粒子と仮定したときの粒子径に換算することで測定できる。BET比表面積により平均粒子系が測定できない場合は、X線小角散乱法によって測定してもよい。
コロイダルシリカの市販品としては、扶桑化学工業株式会社製「超高純度コロイダルシリカ」クォートロンPLシリーズ(品名:PL−1、PL−3、PL−7)、同社製「高純度オルガノゾル」や、日産化学工業株式会社製「コロイダルシリカ(品名:スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40、スノーテックスO、スノーテックスO−40、スノーテックスC、スノーテックスN、スノーテックスS、スノーテックス20L、スノーテックスOL等)」や「オルガノシリカゾル(品名:メタノールシリカゾル、MA−ST−MS、MA−ST−L、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、IPA−ST−UP、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−MS、MIBK−ST、XBA−ST、PMA−ST、DMAC−ST、PGM−ST等)」が挙げられる。
(C)成分として、コロイダルシリカを、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)硬化触媒
本発明の組成物は好ましくは硬化触媒を含む。
硬化触媒は、前述したシラン化合物(B−1)〜(B−7)成分を加水分解及び縮合(硬化)させる触媒であり、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜硝酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、グルタミン酸、乳酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。
また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、n−ヘキシルアミン、ジメチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、酢酸エタノールアミン、ギ酸ジメチルアニリン、安息香酸テトラエチルアンモニウム塩、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸ベンゾイルトリメチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウムアセテート、オクチル酸スズ等の有機金属塩、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、SnCl、TiCl、ZnCl等のルイス酸等が挙げられる。
これらの硬化触媒のうち、(C)の配合量を増量しても高分散化でき、得られる膜の透明性を向上できることから、有機酸が好ましく使用できる。特に有機カルボン酸、中でも酢酸が好ましく使用できる。
(D)成分として、前記硬化触媒を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)分散媒体
本発明の組成物は、好ましくは分散媒体を含む。
本発明の組成物は、金属ナノワイヤや無機微粒子、有機微粒子等が分散媒体中に分散された状態で使用される。分散媒体は、金属ナノワイヤ等を均一に混合し分散できるものであればよく、特に限定されないが、例えば、水の他、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、エステル類等の有機系分散媒体を挙げることができる。これら有機系分散媒体のうち、アルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、プロピレンモノメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ベンジルアルコール等を挙げることができる。
その他の分散媒体の具体例としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、キシレン、ジクロロエタン、トルエン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸エトキシエチル等が挙げられる。
これらの分散媒体の中で、分散媒体としての性能の観点から、水及びアルコール類が好ましい。
(E)成分として、前記分散媒体を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(任意添加成分)
本発明の組成物には、上記成分以外に、必要に応じ、従来組成物に用いられる公知の各種添加成分を適宜含有させることができる。
必要に応じ含有させることのできる添加成分としては、例えば、分散安定剤、レベリング剤、可とう性付与剤、さらには潤滑性付与剤、酸化防止剤、硫化防止剤、金属腐食防止剤、防腐剤、ブルーイング剤、消泡剤(発泡防止剤)、光安定化剤、耐候性付与剤、着色剤、粘度調整剤、微粒子の分散剤(沈降防止剤)や微粒子表面活性の改質剤等を挙げることができる。
〈レベリング剤〉
組成物には、得られる塗膜の平滑性、並びにコートの際のフロー性を向上させるために、レベリング剤を添加することができ、それらの添加剤として、シリコーン系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、ビニル系レベリング剤、並びに、フッ素系とアクリル系が複合化されたレベリング剤等が挙げられる。全て、塗膜表面に働き、表面張力を低下させる。各々特徴があり、目的に応じて使用することができる。表面張力の低下能力は、シリコーン系とフッ素系が強いが、アクリル系とビニル系はリコートを行う場合、濡れ不良が生じにくく有利である。
シリコーン系レベリング剤の具体例としては、ポリオキシアルキレンとポリジメチルシロキサンの共重合体等を用いることができる。シリコーン系レベリング剤の市販品としては、東レ・ダウコーニング株式会社製FZ−2118、FZ−77、FZ−2161等、信越化学工業株式会社製KP321、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341等、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製TSF4440、TSF4441、TSF4445、TSF4450、TSF4446、TSF4452、TSF4453、TSF4460等、ビックケミー・ジャパン株式会社製BYK−300、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−320、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−341、BYK−344、BYK−345、BYK−346、BYK−348、BYK−377、BYK−378、BYK−UV3500、BYK−3510、BYK−3570等のポリエーテル変性シリコーンオイル(ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル)等を挙げることができる。
また、150℃以上の耐熱性が必要な場合は、ポリエステル変性やベンゼン環を有するアラルキル変性シリコーンオイルが適している。ポリエステル変性シリコーンオイルの市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製BYK−310、BYK−315、BYK−370等、ベンゼン環を有するアラルキル変性シリコーンオイルの市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製BYK−322、BYK−323等が挙げられる。
フッ素系レベリング剤としては、ポリオキシアルキレンとフルオロカーボンとの共重合体等を用いることができる。
フッ素系レベリング剤の市販品としては、DIC株式会社製のMEGAFACシリーズ、住友スリーエム株式会社製のFCシリーズ等を挙げられる。
アクリル系レベリング剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−350、BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK358N、BYK−361N、BYK−380N、BYK−381、BYK−392等、フッ素を導入したBYK−340等が挙げられる。
このようなレベリング剤を配合することにより、塗膜の仕上がり外観が改善され、薄膜としても均一に塗布することができる。レベリング剤の使用量は、組成物全量に対して、好ましくは0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.02〜5質量%である。
レベリング剤を配合する方法としては、組成物を調製する際に配合してもよいし、塗膜を形成する直前に組成物に配合してもよく、さらには組成物の調製と塗膜の形成直前の両方の段階で配合してもよい。
〈可とう性付与剤〉
組成物には、得られる塗膜の柔軟性を向上させるために、応力緩和剤として可とう性付与剤を含有させることができる。
可とう性付与剤としては、例えば、シリコーン樹脂等を用いることができる。
シリコーン樹脂の市販品としては、Wacker社製Resin MKシリーズ、例えば、Belsil PMS MK(CHSiO/2の繰り返し単位(単位T)を含むポリマーであって、1質量%までの(CHSiO/2単位(単位D)をも含むもの)や、信越化学工業株式会社製KR−242A(98質量%の単位Tと2質量%のジメチル単位Dを含みSi−OH末端基を含むもの)、KR−251(88質量%の単位Tと12質量%のジメチル単位Dを含みSi−OH末端基を含むもの)、KR−220L(式CHSiO/2の単位Tからなり、Si−OH(シラノール)末端基を含むもの)等が挙げられる。
(組成物における各成分の含有量)
組成物における各成分の含有量は、適宜選定することができるが、各成分の含有量が、例えば、以下に示す範囲になるように選定することが好ましい。
(E)成分の分散媒体を除き、(A)、(B)[(B−1)〜(B−7)]及び(C)の合計量に対する、各成分含有量を質量%で表わす。尚、分散状態として好ましく用いられる(C)成分は固形分のみを用いて計算し、各成分に含まれる分散媒体は(E)成分に含まれるものとする。
(A)成分である金属ナノワイヤの含有量については上述した通りである。
(B−1)成分の含有量は、通常、0〜30質量%、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%である。
(B−2)成分の含有量は、通常、0〜40質量%、好ましくは0.01〜40質量%、より好ましくは1〜20質量%である。
(B−3)成分の含有量は、通常、0〜40質量%、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%である。
(B−4)成分の含有量は、通常、0〜30質量%、好ましくは0.1〜30質量%程度、より好ましくは1〜20質量%である。
(B−5)成分の含有量は、通常、0〜50質量%、好ましくは0.1〜50質量%程度、より好ましくは1〜40質量%である。
(B−6)成分の含有量は、通常、0〜50質量%程度、好ましくは0.1〜40質量%である。
(B−7)成分の含有量は、通常、0〜50質量%程度、好ましくは0.1〜40質量%である。
(C)成分である有機高分子微粒子の含有量は、通常、0〜50質量%程度、好ましくは0.1〜20質量%である。
(C)成分である無機微粒子の含有量は、通常、0〜70質量%程度、好ましくは1〜50質量%である。
(D)成分の含有量は、通常、0.001〜30質量%程度、好ましくは0.001〜20質量%である。
(E)成分の含有量は、(A)、(B)、(C)及び(D)成分の合計質量部に対して、通常、5〜100000質量部程度、好ましくは100〜50000質量部である。
尚、(B−1)成分と(B−5)成分の配合モル比としては特に制限はないが、好ましくは1:1〜1:5であり、より好ましくは1:2〜1:4である。(B−1)成分と(B−5)成分との配合モル比が上記範囲にあれば、得られる塗膜の耐久性がより向上する。
本発明の組成物は、実質的に(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)のみ、又は(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)のみからなっていてもよい。
他の成分としては、上述した任意添加成分が挙げられる。
ここで、「実質的」とは、組成物の95質量%以上100質量%以下(好ましくは98質量%以上100質量%以下)が(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)であることを意味する。
本発明に用いる組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の他に不可避不純物を含んでいてもよい。
[組成物の調製方法]
本発明の組成物は、(B−2)、(B−3)成分及び(B−4)成分と、(C)〜(E)成分とを接触させて得られた反応液に、(B−5)成分を加えて反応させた後、さらに(B−1)成分を加えて反応させて組成物を調製し、当該組成物に(A)成分を加えて製造することが好ましい。ここで(A)成分としては、短軸径が互いに異なる2種類の金属ナノワイヤを用意すればよく、例えば短軸径が互いに異なる3種類以上の金属ナノワイヤを用いてもよい。
また、(B−2)、(B−3)成分及び(B−4)成分と、(C)〜(E)成分を含む混合物を加熱することにより得られる反応生成物に、(B−5)成分を加えて反応させた後、さらに(B−1)成分を加えて反応させて組成物を調製し、当該組成物に(A)成分を加えて製造することがより好ましい。
具体的には、少なくとも(B−2)、(B−3)成分及び(B−4)成分と、(C)成分である有機高分子微粒子、(D)及び(E)成分を含む第1混合液を調製し、次に(C)成分及び(E)成分からなる無機微粒子分散液を混合して第2混合液を調製し、さらに(B−5)成分を加えて第3混合液を調製する。この第3混合液に(B−1)成分を加えて組成物を調製する。当該組成物に(A)成分及び(E)成分からなる金属ナノワイヤ分散液を添加して製造することがより好ましい。
このように、各成分を分離して調製すると、組成物の液保存安定性(ゲル化しない等)が向上するため好ましい。
特に、(C)成分の添加量増により液中の水の量が増加した際に、この効果がより発揮される。例えば、(B−2)、(B−3)、(B−4)、(C)成分である有機高分子微粒子、(D)及び(E)成分を混合した後、(C)成分である無機微粒子を加える。次に、(B−5)成分を混合し、さらに(B−1)成分を加えて、組成物を調製するとよい。
尚、(E)成分は、組成物を調製後、さらに加えることにより組成物を希釈することができる。
上記組成物のような混合材料の液保存安定性は、液pHに影響し易いことが知られている(例えば、「ゾル−ゲル法のナノテクノロジーへの応用/監修:作花済夫」シーエムシー出版)。組成物の調製においては、(D)成分として酸性成分が、(B−1)成分及び(C)成分である無機微粒子として塩基性成分が混合されるため、混合順序によって液pHが変化する。液pH値、例えば、校正用pH標準液で補正したポータブルpHメーター(ハンナ社製:商品名 チェッカー1)で評価した液pH値としては、上記の第一の混合液及び第二の混合液はpH≦6、第三の混合液及び最終の混合液はpH≦7とすることが好ましい。特に、第三の混合液、即ち(B−1)成分の混合時に液pHが8を越えると、液安定性が低下する恐れがある。組成物の調製開始時から調製終了時まで、液は酸性状態に保つことが好ましい。即ち、このような条件が維持されるような手順で、組成物を調製することが好ましい。
また、上記の第1の混合液、第2の混合液、及び第3の混合液は、各成分の混合後、加熱処理することが好ましい。温度は、好ましくは30℃〜130℃、より好ましくは、50℃〜90℃であり、加熱処理時間は、好ましくは30分〜24時間、より好ましくは、1時間〜8時間である。混合、加熱手段については、均一に混合、加熱できる手段であれば特に制限はない。
このように加熱することで、液内の(B−1)、(B−2)、(B−3)、(B−4)及び(B−5)成分の縮合反応が進み、耐久性が向上する。(B−1)、(B−2)、(B−3)、(B−4)及び(B−5)成分の反応は、溶液Si−NMRで解析可能であり、それにより適した構造に設計できる。30℃未満や30分未満では反応が極端に遅い場合が多く、また130℃超や24時間超の場合には、(B−1)、(B−2)、(B−3)、(B−4)及び(B−5)成分の反応が進みすぎ、液がゲル化したり高粘性化し、塗布できなくなる恐れがある。
(B−1)成分を混合した後の組成物も、加熱処理することが好ましい。室温での混合の場合、攪拌効率の影響を受けやすく、これに起因して(B−1)成分の分散度が低い場合は、塗膜の透明性(全光線透過率低下、ヘイズ上昇)が低下する恐れがある。温度は、好ましくは30℃〜130℃、より好ましくは50℃〜90℃であり、時間は、好ましくは5分〜10時間、より好ましくは15分〜6時間である。混合、加熱手段については、均一に混合、加熱できる手段であれば特に制限はない。30℃未満や5分未満では加熱処理の効果が乏しい場合が多く、また130℃超や10時間超だと、液がゲル化したり高粘性化し、塗布できなくなる恐れがある。
[導電体]
本発明の組成物から導電体が得られ、例えば本発明の組成物を塗布・乾燥することにより透明導電膜が得られる。
具体的には、本発明の組成物を、基材上に塗布することで塗膜を形成する。例えば、スピンコーター、スプレー、浸漬、カーテンフロー、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、グラビアコーター又は、ロールコーティング等の公知の方法により塗布する。
塗膜の厚みとしては、好ましくは10〜500nm、より好ましくは30〜200nmになるように調整する。
その後、適当な乾燥条件、通常室温〜190℃、好ましくは、80〜140℃にて、1分〜24時間程度、好ましくは、2〜60分加熱乾燥することにより、透明導電膜が得られる。
得られる透明導電膜の厚さは、好ましくは10nm〜500nm、より好ましくは30nm〜200nm、さらに好ましくは40nm〜150nmである。
また、本発明の組成物が、炭素間2重結合を有するシラン化合物((B−6)成分)を含む場合、光硬化(UV硬化)及び電子線硬化(EB硬化)が可能である。
本発明の組成物から得られる導電膜は、膜中に平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第2の金属ナノワイヤ((A)成分)が分散している。
膜中の金属ナノワイヤが、平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第2の金属ナノワイヤを含むことは、透明導電層の対角線の交点を中心とした顕微鏡視野中にて観察される金属ナノワイヤの平均短軸径を上述の方法で測定することで確認できる。具体的には短軸径の0を原点とする5nm間隔の度数分布図において、2以上のピークを有することを確認することにより確認できる。視野中に300個以上の金属ナノワイヤがない場合はさらに視野を広げて測定を行う。
導電膜中の第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤの好ましい平均短軸径等は、上述した組成物の第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤと同じである。
本発明の組成物から得られる導電膜は、好ましくはバインダを含み、当該バインダは好ましくはアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物((B)成分)を含む。アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物は、上述した組成物のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物と同じである。
本発明の組成物から得られる導電膜は、有機高分子微粒子及び無機微粒子((C)成分)を含む場合はこれらは分散している。
尚、分散媒体及び硬化触媒は、導電体の作製の過程で消失する。
基材に用いることができる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィン系樹脂(例:JSR株式会社製「ARTON」、日本ゼオン株式会社製「ZEONOR」「ZEONEX」)、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート等のセルロース系樹脂、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等のケトン系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のスルホン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、プラスチックレンズ用樹脂ポリメチルメタクリレート、脂環式ポリオレフィン、アクリロニトリルスチレン共重合体、メタクリルスチレン共重合体、脂環式アクリル、ジグリコールジアリルカーボネート、ジアリルフタレート、ポリウレタン、ポリチオウレタン、エピスルフィド等を挙げることができ、前記ポリマーを複数混合したポリマーアロイ・ポリマーブレンドでもよい。また、上記樹脂を複数積層した積層構造体でもよい。上記樹脂の中でも、ポリエステル系樹脂(特にポリエチレンテレフタラート)、ポリオレフィン系樹脂及びポリカーボネート樹脂が好ましい。
これらの樹脂を素材とする基材は、透明、半透明のいずれであってもよく、また着色されていてもよいし、無着色のものでもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。透明性に優れ、無着色のものが好ましい。
また、基材は樹脂製基材に限定されず、ガラス基材であってもよい。
基材の厚さに特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常、5μm〜30mm程度、好ましくは15μm〜10mmである。
本発明の組成物は、基材との密着性を向上させるために、基材の少なくとも塗膜が形成される側の表面に所望により、酸化法や凹凸化法等により表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、低圧プラズマ法や大気圧プラズマ法等のプラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理、電子線処理、イトロ処理等が挙げられ、また凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性等の面から好ましく用いられる。また、シランカップリング剤での表面処理やプライマー層を設けることもできる。
導電体上に金属ナノワイヤを含まない層を積層してもよい。当該金属ナノワイヤを含まない層としては、保護層(オーバーコート層)、金属層、金属酸化物層が挙げられる。
上記オーバーコート層は、導電体を保護する機能を有する層である。
オーバーコート層を構成する材料としては、公知の材料が使用でき、本発明の組成物の(B)バインダと同様のものが使用できる。これらのうち、オーバーコート層を構成する好ましい材料としては、ポリエステルウレタン樹脂やアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である。
オーバーコート層は、さらに微粒子を含んでもよく、当該微粒子としては本発明の組成物の(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上が挙げられる。
上記金属ナノワイヤを含まない層の厚さは、好ましくは5nm〜200nmであり、より好ましくは10〜100nm、さらに好ましくは、15nm〜70nmである。
本発明の組成物から得られる導電体の全光線透過率は、好ましくは85〜100%であり、より好ましくは90〜100%である。
本発明の組成物から得られる導電体のヘイズは、好ましくは5.0%以下であり、より好ましくは3.0%以下であり、さらに好ましくは2.0%以下である。
本発明の組成物から得られる導電体の表面抵抗は、好ましくは5〜500Ω/□であり、より好ましくは5〜200Ω/□であり、さらに好ましくは5〜100Ω/□であり、特に好ましくは5〜60Ω/□である。
これら物性は、公知の方法で確認でき、例えば全光線透過率及びヘイズはヘイズメーターで、表面抵抗は低抵抗計を用いた四探針測定法や四端子測定法により確認できる。
本発明の組成物から得られる導電体は、表面抵抗が局地的に大きくなる問題がなく、安定した表面抵抗を示すことができる。
安定した表面抵抗を示すことができることの指標は次の通りである。透明導電膜が例えば四角形の場合、対向する二辺の中点を結んだ線分と、他の対向する二辺を三等分する点をそれぞれ平行に結んだ線分により、分割された6つの四角形を作る。そしてその6つのそれぞれの四角形の対角線の交点において低抵抗率計を用い、JIS K 7194に基づき、四探針測定法により、表面抵抗を測定した際に、10秒以内に安定した数値を示すことをいう。
[透明導電膜のパターニング]
本発明の組成物から得られる透明導電膜はパターニングされていてもよい。パターニングは公知のフォトリソグラフィ等のウェットエッチング工程やレーザーエッチング工程をそのまま適用できる。パターニング工程は特に限定されないが、ウェットエッチング、レーザーエッチングを好適に用いることができる。また、スクリーン印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷等で直接パターンを印刷することも可能である。
本発明の組成物から得られる透明導電膜や、透明導電膜を備える透明導電膜付き基材は、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、有機EL照明、太陽電池、調光フィルム、調光ガラス、透明ヒーター等の電気機器に好適に使用される。また、当該タッチパネルは表示装置に好適に用いられる。
[組成物]
製造例1
表1に組成を有する組成物を調製した。
尚、表1の商品名で記載した成分は、具体的には以下である:
ULS−1385MG有機高分子微粒子、一方社油脂工業株式会社製(水分散/固形分濃度30質量%)、平均粒子径55〜75nm(前述の動的光散乱法により測定))
Mシリケート51:テトラメトキシシランの部分縮合物(平均3〜5量体)であるポリアルコキシシラン、多摩化学工業株式会社製
IPA−ST−L:コロイダルシリカ、日産化学工業株式会社製(イソプロパノール(IPA )分散、コロイダルシリカ濃度30質量%、平均粒子径40〜50nm(前述のBET比表面積測定装置を用いた測定法で測定))
容積50mlのサンプル管に、有機高分子微粒子:ULS−1385MG((C)成分+(E)成分)0.80gを仕込み、500rpmで撹拌しながら、1−メトキシ−2−プロパノール((E)成分)4.25g、水((E)成分)0.50g、酢酸((D)成分)0.50g、Mシリケート51((B−2)成分)0.40g、メチルトリメトキシシラン((B−3)成分)1.51g、ジメトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン((B−4)成分)0.55g、20質量%p−トルエンスルホン酸メタノール液((D)成分+(E)成分)0.05gの順に、それぞれ1分間かけて滴下した。引き続き、室温、500rpmで60分撹拌後、一日静置し、これをA液とした。
容積20mlのsサンプル管に、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン1.10g及び2−ブタノンオキシム(イソシアネート基のブロック化剤)0.35gを仕込み、室温、500rpmで10分撹拌後、一日静置し、これをC液とした。イソシアネート基がブロック化されたことについては、13C−NMRでイソシアネート基のシグナルが消失することにより確認した。3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランと2−ブタノンオキシムの配合量の合計をブロック化イソシアナトシラン化合物:(B−5)成分の量とした。
冷却管を取り付けた200ml三口フラスコに、A液と撹拌子を入れ、500rpmで撹拌しながら、B液としてIPA−ST−L((C)成分+(E)成分)6.50gを5分間かけて滴下し、室温で60分間撹拌した。続いて、窒素気流下、600rpm、80℃で3時間加熱した。引き続き、C液を加え、同条件にて80℃で4時間撹拌後、室温で一晩静置した。
さらに、これにD液として3−アミノプロピルトリメトキシシラン((B−1)成分)0.40gを2分間かけて滴下した。室温で10分撹拌後、さらに窒素気流下、700rpm、80℃で3時間加熱した。
製造例2
表1に示す成分及び配合量を用いた他は製造例1と同様にして組成物を調製した。
Figure 2016119305
[銀ナノワイヤ分散液の調製]
表2に示す銀ナノワイヤ分散液を調製した。
具体的には、平均短軸径が22.5nmで平均長軸長が20μmである銀ナノワイヤを0.25g含む銀ナノワイヤ分散液(商品名:AgNW−25;IPA分散、銀ナノワイヤ濃度0.5質量%)、及び平均短軸径が117.5nmで平均長軸長が35μmである銀ナノワイヤを0.25g含む銀ナノワイヤ分散液(商品名:AgNW−115;IPA分散、銀ナノワイヤ濃度0.5質量%)を混合して銀ナノワイヤ分散液Aを調製した。
また、AgNW−25中の銀ナノワイヤ含有量が0.35gである銀ナノワイヤ分散液、及びAgNW−115中の銀ナノワイヤ含有量が0.15gである銀ナノワイヤ分散液を用いた他は銀ナノワイヤ分散液Aの場合と同様にして、銀ナノワイヤ分散液Bを調製した。
Figure 2016119305
実施例1
製造例1で調製した組成物1.65gにイソプロピルアルコール(IPA)93.90gを加え、調製した銀ナノワイヤ分散液Aを95.50g添加し、室温で撹拌することで透明導電膜形成用組成物を調製した。
得られた組成物を、バーコーターを用いて基材であるガラスに塗布し、室温で3分、100℃で1分乾燥することにより、透明導電膜を形成した。
得られた透明導電膜上に製造例2で調製した組成物1gにIPAを116g加えて希釈したものをバーコーターを用いて塗布し、室温で3分、100℃で1分乾燥することによりオーバーコート層を形成した。
実施例2
銀ナノワイヤ分散液Aの代わりに銀ナノワイヤ分散液Bを用いた透明導電膜形成用組成物で透明導電膜を形成した他は実施例1と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
実施例3
製造例2で調製した組成物をIPAで希釈したものの代わりにポリエステルウレタン樹脂(バイロンUR3200、東洋紡製、固形分濃度30wt%)を固形分濃度0.25wt%になるまでトルエンとMEK(メチルエチルケトン)の1:1(重量)の混合溶媒で希釈した組成物を用いてオーバーコート層を形成した他は実施例1と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
実施例4
製造例2で調製した組成物をIPAで希釈したものの代わりにポリエステルウレタン樹脂(バイロンUR3200、東洋紡製、固形分濃度30wt%)を固形分濃度0.25wt%になるまでトルエンとMEK(メチルエチルケトン)の1:1(重量)の混合溶媒で希釈した組成物を用いてオーバーコート層を形成した他は実施例2と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
比較例1
銀ナノワイヤ分散液Aの代わりに平均短軸径が22.5nmで平均長軸長が20μmである銀ナノワイヤを0.25g含む銀ナノワイヤ分散液(商品名:AgNW−25;IPA分散、銀ナノワイヤ濃度0.5質量%)を用いた透明導電膜形成用組成物で透明導電膜を形成した他は実施例1と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
比較例2
銀ナノワイヤ分散液Aの代わりに平均短軸径が22.5nmで平均長軸長が20μmである銀ナノワイヤを0.25g含む銀ナノワイヤ分散液(商品名:AgNW−25;IPA分散、銀ナノワイヤ濃度0.5質量%)を用いた透明導電膜形成用組成物で透明導電膜を形成した他は実施例3と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
比較例3
銀ナノワイヤ分散液Aの代わりに平均短軸径が117.5nmで平均長軸長が35μmである銀ナノワイヤを0.25g含む銀ナノワイヤ分散液(商品名:AgNW−115;IPA分散、銀ナノワイヤ濃度0.5質量%)を用いた透明導電膜形成用組成物で透明導電膜を形成した他は実施例1と同様にして、ガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を製造した。
得られたガラス、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体について、以下の評価を行った。結果を表3に示す。
(1)全光線透過率
ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用い、ASTM D1003に基づき、基材、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を用いて基材を基準に透明導電膜の全光線透過率を測定した。
(2)ヘイズ
ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH5000)を用い、ASTM D1003に基づき、基材、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体を用いて基材を基準に透明導電膜のヘイズ値を測定した。
(3)表面抵抗測定
低抵抗率計(Loresta-GP MCP-T-610、三菱化学製)を用い、JIS K 7194に基づき、四探針測定法により透明導電膜の表面抵抗を測定した。
この際、基材、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体のオーバーコート層上の所定箇所にプローブを押し当てて、10秒以上後に一定となった表面抵抗の値を測定値とし、6箇所の平均値を表面抵抗値とした。測定値が一定しなかった場合は「−」と評価した。また、表面抵抗が局所的に大きくなっており、表面抵抗値そのものが測定できなかった場合を「測定不可」とした。
ここで所定箇所とは、次の通りである。基材の対向する二辺の中点を結んだ線分と、他の対向する二辺においてそれぞれを三等分する点をそれぞれ平行に結んだ線分により、分割された6つの四角形を作る。そしてその6つのそれぞれの四角形の対角線の交点を所定の場所とした。
(4)密着性評価
市販のセロハンテープ(ニチバン製CT‐24(幅24mm))を基材、透明導電膜及びオーバーコート層からなる積層体のオーバーコート層上に貼り、指の腹でよく密着させたのち、セロハンテープを剥離した。セロハンテープ剥離後の積層体の表面抵抗を測定し、500Ω/□未満のものを「○」、500Ω/□以上のものを「×」とした。
Figure 2016119305

Claims (41)

  1. 平均短軸径が互いに異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む組成物。
  2. 前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである請求項1に記載の組成物。
  3. 前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が1.0未満である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記第一の金属ナノワイヤの含有量をWとし、前記第二の金属ナノワイヤの含有量をWとしたとき、W:Wが99.5:0.5〜20:80である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 組成物中の金属ナノワイヤの短軸径の原点を0とする5nm刻みの度数分布が、二以上のピークを有する組成物。
  7. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである請求項6に記載の組成物。
  8. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が1.0未満である請求項6又は7に記載の組成物。
  9. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤの含有量をWとし、前記第二の金属ナノワイヤの含有量をWとしたとき、W:Wが99.5:0.5〜20:80である請求項6〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである請求項6〜9のいずれかに記載の組成物。
  11. 金属ナノワイヤの平均長軸長が、1μm〜100μmである請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. さらにバインダを含む請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. 前記バインダが、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含有する請求項12に記載の組成物。
  14. 前記アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である請求項13に記載の組成物。
    (B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−2)テトラアルコキシシラン化合物
    (B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
    (B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
  15. さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。
  16. 組成物に含まれる前記金属ナノワイヤ、前記バインダ、前記有機高分子微粒子及び前記無機微粒子に対する前記金属ナノワイヤの含有量が5質量%〜98質量%である請求項1〜15のいずれかに記載の組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の組成物から得られる導電体。
  18. 互いに平均短軸径が異なる第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤを含む導電体。
  19. 前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである請求項18に記載の導電体。
  20. 前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が、1.0未満である請求項18又は19に記載の導電体。
  21. 前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである請求項18〜20のいずれかに記載の導電体。
  22. 導電体中の金属ナノワイヤの短軸径の原点を0とする5nm刻みの度数分布が、二以上のピークを有する導電体。
  23. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径が10nm〜150nmであり、前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径が50nm〜200nmである請求項22に記載の導電体。
  24. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiと前記第二の金属ナノワイヤの平均短軸径Aiiとの比Ai/Aiiの値が、1.0未満である請求項22又は23に記載の導電体。
  25. 前記二以上のピークのうち、最も短軸径の小さいピークを第一の金属ナノワイヤの平均短軸径とし、最も短軸径の大きいピークを第二の金属ナノワイヤの平均短軸径としたとき、
    前記第一の金属ナノワイヤ及び第二の金属ナノワイヤのいずれか一以上が銀ナノワイヤである請求項22〜24のいずれかに記載の導電体。
  26. 金属ナノワイヤの平均長軸長が、それぞれ1μm〜100μmである請求項17〜25のいずれかに記載の導電体。
  27. 金属ナノワイヤの合計含有量が5質量%以上98質量%以下である請求項17〜26のいずれかに記載の導電体。
  28. アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含有する請求項17〜27のいずれかに記載の導電体。
  29. 前記アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である請求項28に記載の導電体。
    (B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−2)テトラアルコキシシラン化合物
    (B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
    (B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
  30. さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む請求項17〜29のいずれかに記載の導電体。
  31. 平均表面抵抗が5〜500Ω/□である請求項17〜30のいずれかに記載の導電体。
  32. 全光線透過率が85〜100%であり、ヘイズが5%以下である請求項17〜31のいずれかに記載の導電体。
  33. 厚さが10nm〜500nmである請求項17〜32のいずれかに記載の導電体。
  34. 透明導電膜である請求項17〜33のいずれかに記載の導電体。
  35. 金属ナノワイヤを含まない層がさらに積層してなる請求項17〜34のいずれかに記載の導電体。
  36. 前記金属ナノワイヤを含まない層の厚さが5nm〜200nmである請求項35に記載の導電体。
  37. 前記金属ナノワイヤを含まない層が、アルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物を含む請求項35又は36に記載の導電体。
  38. 前記金属ナノワイヤを含まない層中のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物が、下記(B−1)〜(B−5)から選択される1以上のアルコキシ基を有するシラン化合物の加水分解縮合物である請求項37に記載の導電体。
    (B−1)アミノ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−2)テトラアルコキシシラン化合物
    (B−3)アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基を含まないオルガノアルコキシシラン化合物
    (B−4)エポキシ基及びアルコキシ基を有するシラン化合物
    (B−5)アルコキシ基を有するブロック化イソシアナトシラン化合物
  39. 前記金属ナノワイヤを含まない層が、さらに(C)有機高分子微粒子及び無機微粒子のいずれか一種以上を含む請求項35〜38のいずれかに記載の導電体。
  40. 請求項17〜39のいずれかに記載の導電体を備える基材。
  41. 請求項17〜39のいずれかに記載の導電体、又は請求項40に記載の基材を用いた電子機器。
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