JP2016118210A - 高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で高信頼性の高圧燃料ポンプを提供する。【解決手段】加圧室が形成されたポンプハウジング(1)と、ダンパー収納室(111)に収納されたダンパー(90)と、前記ダンパー(90)を覆って前記ダンパー収納室(111)の開口を塞ぐダンパーカバー(14)と、前記ダンパーカバー(14)と前記ダンパー(90)との間に配置されるダンパーホルダー(91)と、を備えた高圧燃料ポンプにおいて、前記ダンパーホルダー(91)に、燃料が流通可能な連通穴(91d)を複数形成する。【選択図】 図2

Description

本発明は、筒内直接燃料噴射型内燃機関の高圧燃料供給装置に関し、特に低圧燃料通路に装着される低圧脈動減衰機構としてのダンパー機構あるいは当該ダンパー機構を一体に備えた高圧燃料供給ポンプに関する。
特開2010−106740号公報においては、高圧燃料供給ポンプの上部低圧燃料室に低圧脈動減衰機構であるダンパーが設けられ、その上部にカップ上のカバーを載せ、そのカバーをポンプハウジングと接合した高圧燃料供給ポンプが記載されている。
特開2010−106740号公報
しかしながら、上記従来技術では、カバーがカップ状となっているため、カバーを形成する母材の厚みの分だけ低圧脈動減衰機構であるダンパー機構の全高が高く、外径も大きくなるという問題があった。
これは高圧燃料供給ポンプに一体にダンパー機構を取り付けた場合は、高圧燃料供給ポンプの全高が高くなり、外径も大きくなるという問題を来たす。
本発明の目的は、低圧脈動減衰機構であるダンパー機構の体格を小さく抑えるものであり、高圧燃料供給ポンプに一体に低圧脈動減衰機構であるダンパー機構が装着される場合は、高圧燃料供給ポンプの全高を低くすることにある。
ダンパーハウジング若しくは高圧燃料供給ポンプのポンプハウジングに形成した低圧燃料室の開放側端部の内周にカバー外縁が嵌合する筒状部を設け、当該筒状部にカバーの母材の厚み方向外周面が嵌合する構成とした。
このように構成した本発明によれば、低圧脈動減衰機構であるダンパーの全高を低くでき、また径方向寸法を小さくでき、小型の低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が提供できる。
さらに、低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が高圧燃料供給ポンプに一体に形成する場合、高圧燃料供給ポンプの全高を低くでき、またダンパー部の径方向寸法を小さくでき体格の小さい高圧燃料供給ポンプを提供できる。
本発明が実施された第一実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図である。 本発明が実施された第一実施例のカバー回りを説明するための部分拡大図である。 本発明が実施された第一実施例の組立てを説明するための図である。 本発明が実施された第一実施例の高圧燃料供給ポンプを用いた燃料供給システムの一例である。 本発明が実施された第二実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図である。 本発明が実施された第三実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図である。 本発明が実施された第四実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図である。 カバーの肉厚と成形加工の限度を説明した図である。 カバーの肉厚と剛性の関係を説明した図である。
以下図面に示す実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
以下、図1乃至図4を参照して本発明の第一実施例を説明する。
図4に示すシステムの全体構成図を用いてシステムの構成と動作を説明する。
破線Pで囲まれた部分が高圧ポンプ本体を示し、この破線Pの中に示されている機構、部品は高圧ポンプハウジング1に一体に組み込まれていることを示す。
燃料タンク20の燃料はフィードポンプ21によって汲み上げられ、吸入配管28を通してポンプハウジング1の吸入ジョイント10aに送られる。
吸入ジョイント10aを通過した燃料は低圧脈動減衰機構9(ダンパーあるいはダンパー機構とも呼ぶ),吸入通路10dを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁30の吸入ポート30aに至る。低圧脈動減衰機構9については後で詳しく説明する。
電磁吸入弁30は電磁コイル30bを備え、この電磁コイル30bが通電されている状態では電磁プランジャ30cのアンカー30dがコア34に吸引されて図1の左方に移動し、ばね33が圧縮された状態が維持される。このとき電磁プランジャ30cの先端に取り付けられた吸入弁体31が高圧ポンプの加圧室11につながる吸入口32を開いている。
電磁コイル30bが通電されていない状態で、かつ吸入通路10d(吸入ポート30a)と加圧室11との間の流体差圧が無い時は、このばね33の付勢力により、吸入弁体31は閉弁方向に付勢され吸入口32は閉じられた状態となっている。所謂ノーマルクローズタイプの電磁弁として構成されている。
具体的には以下のように動作する。
後述するカムの回転により、プランジャ2が図1の下方に変位して吸入工程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この工程で加圧室11内の燃料圧力が吸入通路10d(吸入ポート30a)の圧力よりも低くなると、吸入弁体31には燃料の流体差圧による開弁力(吸入弁体31を図1の左方に変位させる力)が発生する。
この流体差圧による開弁力により、吸入弁体31は、ばね33の付勢力に打ち勝って開弁し、吸入口32を開くように設定されている。
この状態にて、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと称す)からの制御信号が電磁吸入弁30に印加されると電磁吸入弁30の電磁コイル30bには電流が流れ、アンカー30dとコア34との間に発生する磁気付勢力により電磁プランジャ30cが図1の左方に付勢され、吸入弁3体1が完全に開いていない場合は完全に開くまで電磁プランジャ30cは図面左に移動する。吸入弁体31が流体差圧で完全に開いている場合はその位置に吸入弁体31を保持する。その結果、ばね33が圧縮された状態が維持され、吸入弁体31が吸入口32を開いた状態が維持される。
電磁吸入弁30に入力電圧の印加状態を維持したまま、プランジャ2が吸入工程を終了し、圧縮工程へと移行した場合、プランジャ2が圧縮工程(図1の上方へ移動する状態)に移ると、電磁コイル30bへの通電状態を維持したままなので磁気付勢力は維持されたままであり、依然として吸入弁体31は開弁したままである。
加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少するが、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁体31を通して吸入通路10d(吸入ポート30a)へと戻されるので、加圧室の圧力が上昇することは無い。この工程を戻し工程と称す。
この状態で、ECU27からの制御信号を解除して、電磁コイル30bへの通電を断つと、電磁プランジャ30cに働いている磁気付勢力は一定の時間後(磁気的,機械的遅れ時間後)に消去される。吸入弁体31にはばね33による付勢力が働いているので、電磁プランジャ30cのアンカー30dに作用する電磁力が消滅すると吸入弁体31はばね33による付勢力で吸入口32を閉じる。吸入口32が閉じるとこのときから加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇する。そして、加圧室11の燃料圧力が燃料吐出口12内の圧力以上になると、吐出弁機構8の吐出弁8bが開弁し、加圧室11に残っている燃料が燃料吐出口12内に吐出され、コモンレール23へと供給される。この工程を吐出工程と称す。すなわち、プランジャ2の圧縮工程(下始点から上始点までの間の上昇工程)は、戻し工程と吐出工程からなる。
かくして、電磁吸入弁30の電磁コイル30bへの通電を解除するタイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル30bへの通電を解除するタイミングを早くすれば、圧縮工程中の、戻し工程の割合が小さく、吐出工程の割合が大きい。すなわち、吸入通路10d(吸入ポート30a)に戻される燃料が少なく、高圧吐出される燃料は多くなる。一方、入力電圧を解除するタイミングを遅くすれば、圧縮工程中の、戻し工程の割合が大きく、吐出工程の割合が小さい。すなわち、吸入通路10dに戻される燃料が多く、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル30bへの通電を解除するタイミングは、ECUからの指令によって制御される。
以上のように構成することで、電磁コイル30bへの通電を解除するタイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することができる
加圧室11の出口には吐出弁機構8が設けられている。吐出弁機構8は吐出弁シート8a,吐出弁8b,吐出弁ばね8cを備え、加圧室11と燃料吐出口12に燃料差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力で吐出弁シート8aに圧着され閉弁状態となっている。加圧室11の燃料圧力が、燃料吐出口12の燃料圧力よりも大きくなった時に始めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに逆らって開弁し、加圧室11内の燃料は、燃料吐出口12を経てコモンレール23へと高圧吐出される。
かくして、燃料吸入口10aに導かれた燃料はポンプハウジング1の加圧室11にてプランジャ2の往復動によって必要な量が高圧に加圧され、燃料吐出口12からコモンレール23に圧送される。
コモンレール23には、インジェクタ24,圧力センサ26が装着されている。インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、ECU27の制御信号にてしたがって開閉弁して、燃料をシリンダ内に噴射する。
以下に高圧燃料ポンプに形成された低圧脈動低減機構(ダンパ機構)の構成、動作を図1乃至図4を用いて詳しく説明する。
上述したように、ポンプ本体には中心に加圧室11が形成されており、さらに加圧室11に燃料を供給するための電磁吸入弁30と加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8が設けられている。また、プランジャ2の進退運動をガイドするシリンダ6が加圧室11に臨むようにして取り付けられている。
シリンダ6は外周がシリンダホルダ7で保持され、シリンダホルダ7の外周に刻設された雄ねじを、ポンプハウジング1に螺刻された雌ねじにねじ込むことによってポンプハウジング1に固定される。シリンダ6は加圧室内で進退運動するプランジャ2をその進退運動方向に沿って摺動可能に保持する。
プランジャ2の下端には、エンジンのカムシャフトに取り付けられたカム5の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット3が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット3に圧着されている。これによりカム5の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に進退(往復)運動させることができる。
また、シリンダホルダ7の内周下端部に保持されたプランジャシール13がシリンダ6の図中下端部においてプランジャ2の外周に摺動可能に接触する状態で設置されており、これによりプランジャ2とシリンダ6との間のブローバイ隙間がシールされ、燃料が外部に漏れることを防止する。同時にエンジンルーム内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がブローバイ隙間を介してポンプハウジング1の内部に流入するのを防止する。
ポンプ本体(ポンプハウジング)には吸入通路10cの一部に有底(110)筒状凹所111が形成され、当該有底(110)筒状凹所111はダンパー収納室を兼ねる。有底(110)筒状凹所111の開放端111A側には平板状のダンパーカバー14の外周面14Sが有底(110)筒状凹所111の内周面に嵌合されている。平板状のダンパーカバー14で隔絶された有底(110)筒状凹所111にはポンプ内で発生した低圧側の圧力脈動が燃料配管28へ波及するのを低減させる低圧脈動低減機構9(ダンパー機構)が設置されている。ダンパー収納室はポンプ本体の外周囲に形成された有底(110)筒状凹所111と、この有底(110)筒状凹所111の開放端111A側を塞ぐ平板状のダンパーカバー14との間に形成される。
一度加圧室11に吸入された燃料が、容量制御状態のため再び開弁状態の吸入弁体31を通して吸入通路10d(吸入ポート30a)へと戻される場合、吸入通路10d(吸入ポート30a)へ戻された燃料により吸入通路10には圧力脈動が発生する。しかし、吸入通路10に設けたダンパー収納室としての吸入通路10cには、断面が波板状の円盤型金属ダイアフラム2枚(90a,90b)をその外周で溶接(91w)することで張り合わせ、内部にアルゴンのような不活性ガスを注入した金属ダンパー90が取り付けられており、圧力脈動はこの金属ダンパー90が膨張・収縮することで吸収低減される。
さらに、ダンパーカバー14周辺構造を詳細に説明する。
ダンパーカバー14は図1に示すように、平板形状をしており、上部には吸入ポート10aを形成する吸入ジョイント101が接合されている。
ダンパーカバー14は、弾性体であるダンパーホルダー91を押し縮め、ポンプハウジング1に接合される。
図2に示すようにダンパーホルダー91はばねのように荷重を蓄え、金属ダンパー90をポンプハウジングの筒状凹所の段部1Dに押し付けることで金属ダンパー90をポンプハウジングに固定保持する。具体的にはドーナツ状のダンパーホルダー91の下方縁部91aを金属ダンパー90の外周に形成されたつば部90fに当接し、ダンパーカバー14の下端面をダンパーホルダー91の上方縁部91bに当接してダンパーカバー14を段部1Dに向けて押圧する。
段部1Dのコーナー部には環状溝191が形成されており、この環状溝191は金属ダンパー90の溶接部90wを受け入れる深さに形成されている。したがって、ダンパーホルダー91の下方縁部91aで金属ダンパー90のつば部90fを押下しても金属ダンパー90の外周溶接部90wには力がかからない。
吸入ポート10aから入った低圧燃料は、フィルター102で規定以上の大きさの異物が除去され、ダンパーホルダー91の周囲にある燃料通路91dを通過し、吸入通路10dへ流れる。かくして金属ダンパー90の表裏には低圧燃料の圧力が満遍なく作用する。
図2に本実施例図1のダンパーカバー14を詳細に説明する部分拡大図を示す。図3にはダンパーカバー14をポンプハウジング1に接合する前の状態を示す。
ポンプ本体(ポンプハウジング)には吸入通路10cの一部に底110を有する筒状凹所111が形成され、筒状凹所111はダンパー収納室を兼ねる。底110を有する筒状凹所111の開放端111A側の内周面には平板状のダンパーカバー14の外周面14Sが嵌合されている。平板状のダンパーカバー14で隔絶された筒状凹所111には金属ダンパー90が収納されている。
ダンパーカバー14がダンパーホルダー91を押下してダンパーカバー14の下端面がポンプハウジング1の段付部1Aの上端面に当接された状態で、レーザーをポンプハウジング1の内周面とダンパーカバー14の外周面14Sとの嵌合部の境界に照射し、両者を溶接接合する。境界を形成する嵌合面の深さ方向には上端から中ほどにかけてわずかな環状隙間1Cが形成されている。この環状隙間1Cはレーザーが嵌合部の奥まで届くようにするためのものである。この環状隙間1Cは筒状凹所111の開放端111A側の内周面112の径を奥の部分の内径より少しだけ大きくして形成する。ダンパーカバー14の外周面14Sの径を筒状凹所111の奥の方よりも開放端111A側で小さくしても、ダンパーカバー14の外周面14Sと筒状凹所111の内周面112との間で、開放端側に環状隙間1Cを形成することができる。
レーザーの照射は上部から矢印に示す方向から環状隙間1Cに当てられる。レーザー装置はダンパーカバー14の上方で嵌合部の環状隙間1Cに沿って1周することで、溶接ができるので、レーザー装置の設置スペースが少なくて良いという効果が得られる。
ポンプハウジング1の段付部1Aの上面には、上記溶接によるスパッターが逃げるための環状溝1Bが全周に亘って設けられている。レーザーによって溶融した金属はこの環状溝1Bに捕獲されるので、低圧燃料通路の一部である吸入通路10c内へ飛散することがない。
図5に、本発明が実施された第二実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図を示す。吸入ジョイント101はポンプハウジングの別の場所に設けて低圧燃料通路で吸入通路10cと接続する。こうすればダンパーカバー14は完全に平板のみの形状とすることができ、構成が簡単で、加工性が向上する。
図6に、本発明が実施された第三実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図を示す。ダンパーカバーは完全に平板形状でなく、更なる剛性向上や他の機能目的のため環状リブ形状部14Gがあっても良い。また、リブは同心上に1ないし複数個であってもよく、波形状でも良い。また半径方向あるいは放射方向のリブでも良い。
図7に、本発明が実施された第三実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図を示す。
ポンプ本体(ポンプハウジング1)には吸入通路10cの一部に有底(110)筒状凹所111が形成され、当該有底(110)筒状凹所111は金属ダンパー90の収納室を兼ねる。有底(110)筒状凹所111の開放端111A側には平板状のダンパーカバー14の外周面14Sが有底(110)筒状凹所111の内周面に嵌合されている。平板状のダンパーカバー14で隔絶された有底(110)筒状凹所111にはポンプ内で発生した低圧側の圧力脈動を低減させる低圧脈動低減機構9(ダンパー機構)が組込まれている。金属ダンパー90の収納室はポンプハウジング1の上部外壁に凹設された有底(110)筒状凹所111と、この有底(110)筒状凹所111の開放端111A側を塞ぐ平板状のダンパーカバー14との間に形成される。
金属ダンパー90は金属ダンパー90の収納室内に配置された金属ダンパー90を載せる台92を有する。金属ダンパー90はその外周に設けられたつば部が第の上に載置される。このつば部の上面にドーナツ状のダンパーホルダー91が載せられ、その上にダンパーカバー14をあてがって上記の実施例と同様にダンパーカバー14を収納室の底に向かって押し下げる。有底(110)筒状凹所111の開放端111A側の内周面にダンパーカバー14の外周面14Sが嵌合される。
このようにポンプの他の部分の構成やダンパーの構造が違う場合でも、本発明を実施することができる。
図8は、ダンパーカバーの材料板厚と、絞り成形加工の限度を説明した図である。本図は一般的な鋼材による例で、板材の肉厚と無理なく絞り成形できる内径の限度を示した物である。絞り成形したい内径が決まると、使用できる板厚の上限が決まるため、カップ形状のダンパーカバーは強度や剛性の設計の自由度が低い。例えば図によると、板厚2mmが欲しい場合、絞り内径はφ60mm以上必要となってしまう。本発明の場合は、ダンパーカバーを平板形状とし、絞り加工を不要とするため、板厚は自由に設計できる。
また、絞り加工をしない場合は、加工による残留応力も無くなるため、従来寸法安定性や塩害による応力腐食割れ防止のための実施していた焼鈍工程を省くことができるという利点もある。
すなわち、本発明のダンパーカバー平板形状では、絞り加工と焼鈍工程の2つの工程を省くことができるため、生産性を向上させることができる。
図9は、ダンパーカバーの肉厚と剛性の関係を説明した図である。本図はポンプの他の部位から伝わる振動エネルギーが一定の場合の、肉厚による平板の振動速度の変化を表したものである。肉厚が大きいほど、平板の振動速度が小さくなる。放射される音圧はこの振動速度に比例するため、結果として外部へ放射される放射音が小さくなり、ダンパーカバーの肉厚は可能な限り肉厚を大きくすることが望ましい。
以上の説明では、ダンパー機構が高圧燃料供給ポンプのポンプハウジングに形成されるものについて説明したが、高圧燃料ポンプとは別体に、低圧燃料通路部に設けられたダンパーハウジングを設け、このダンパーハウジングに上記と同様の低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)を構成することができる。この場合、上記実施例の説明のポンプボディー若しくはポンプハウジングはダンパーボディー若しくはダンパーハウジングと読み替えて、その低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)の実施例とする。
以上説明した実施例によれば以下の作用効果が得られる。
従来のようにカバーがカップ形状の場合、カバー自身の平板部の振動を抑制するためにカバーの母材の肉厚を厚くした場合、成形加工しにくいという問題があったが、本実施例によれば、カバーが平板形状のため絞りや曲げ加工が不必要なため、母材の厚みを厚くしても加工が困難になることがないので、カバーの厚みを厚くして、カバー自身の振動を抑制することができるという効果もある。
以上のように構成した本実施によれば、低圧脈動減衰機構であるダンパー機構の全高を低くでき、また径方向寸法を小さくでき、小型の低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が提供できる。
さらに、低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が高圧燃料供給ポンプに一体に形成される場合、高圧燃料供給ポンプの全高を低くでき、またダンパー部の径方向寸法を小さくでき体格の小さい高圧燃料供給ポンプを提供できる。結果的に取付けフランジの位置からの高さが低くできるので、高圧燃料供給ポンプをエンジンに固定したときポンプ本体がエンジンの振動によって頭を振る現象が緩和できるという利点がある。その結果振動に強い高圧燃料供給ポンプを提供できる。
以上説明した実施例の一つによれば、ダンパー収納室の開放側端部の内周にカバー外縁が嵌合する筒状部を設け、当該筒状部とカバー外縁との間の対向面部をレーザー溶接したものである。
その結果溶接痕がカバーの上面部に形成されている。レーザーをカバーの上面から照射できるので、レーザーをカバーの側周面に照射して溶接していた従来のカップ型カバーに比べ、レーザー装置の直径が小さくでき溶接設備の接地スペースを小さくできる利点が有る。
また、筒状部には段部が設けられており、段部のコーナー部にはレーザー溶接時に発生するスパッターを捕獲するための環状の空隙が、カバーの底面と段部の上面との間に設けられている。このため、レーザー溶接時にカバーやハウジングの部材が溶融してダンパー収納室にスパッターが飛散する可能性を低下できる。ダンパー収納室に飛散するスパッターが少なくなることで、燃料通路に入る異物が少なくなり、流量制御弁の故障や流体通路の詰りあるいはポンプの摺動部の破損といった事故を低減できる。
カバーの固定は、カバーとダンパー間に挟持した弾性体を押し下げ装置によって押し縮めた状態で、カバーの外縁とこれに対面するダンパー収納室の内周面との間をレーザー溶接などにより固定する。この際の固定方法は、レーザー溶接だけでなくカバーの外周面に対面するハウジングの筒状部の内壁面に少なくとも1条の環状の溝を設け、カバーの外縁上面部を加圧治具によって加圧し、カバー部材を塑性流動させて環状溝内を埋め、所謂塑性結合の緊迫力で固定し、シールしても良い。
また、カバーとハウジングとの嵌合部において、内側に位置するカバーの外周上端縁部と外側に位置するハウジングの内周上端縁部に跨って、回転治具を押し付けて環状の嵌合部に沿って摩擦攪拌接合し、両者を接合すると友の接合部によってダンパー収納室をシールするようにしても良い。
いずれにしても、ハウジングに有底筒状凹所として形成されたダンパー収納室に金属ダイアフラムを2枚張り合わせた金属ダイアフラムダンパーを収納し、カバーとダンパーとの間に弾性体を設置し、ダンパーをカバーとハウジングとの間に挟持する。ハウジングの有底筒状凹所として形成されたダンパー収納室の開放側端部の内周にカバー外縁を嵌合する。有底筒状凹所には段部が設けられており、カバーは段部に向かって治具により押下された状態で、嵌合部において全周を固定される。
レーザー溶接する場合は、レーザー周壁のレーザー溶接箇所がダンパーの外周溶接部より外側に形成される。このように構成すると、カバーとハウジングとの間の溶接熱がダンパーの外周溶接部に熱的影響を与えない。
本発明はガソリンエンジンの高圧燃料供給ポンプを例に説明したが、ディーゼル内燃機関の高圧燃料供給ポンプにも用いることができる。
また、容量制御機構の型式あるいは設置位置には左右されず、どのようなタイプの容量制御機構を備えたものにも実施できる。
また、低圧脈動減衰機構の型式あるいは設置方法には左右されず実施できる。
本発明は、必ずしも高圧燃料供給ポンプに低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が一体に形成されているものでなくても良い。低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)が高圧燃料供給ポンプとは別に低圧燃料通路に固定されるものでも低圧脈動減衰機構(ダンパー機構)を小型にできるという基本的な効果は同じである。
1 ポンプハウジング
2 プランジャ
8 吐出弁機構
9 低圧脈動減衰機構
11 加圧室
14 ダンパーカバー
24 インジェクタ
30 電磁吸入弁
90 金属ダンパー
91 ダンパーホルダー
101 吸入ジョイント

Claims (7)

  1. 加圧室が形成されたポンプハウジングと、
    ダンパー収納室に収納されたダンパーと、
    前記ダンパーを覆って前記ダンパー収納室の開口を塞ぐダンパーカバーと、
    前記ダンパーカバーと前記ダンパーとの間に配置されるダンパーホルダーと、を備え、
    前記ダンパーホルダーには、燃料が流通可能な連通穴が複数形成されることを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  2. 請求項1に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記ダンパーホルダーは、前記ダンパーカバー側に形成された上方縁部と、前記ダンパー側に形成された下方縁部と、前記上方縁部と前記下方縁部とを接続する湾曲部と、を有することを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  3. 請求項2に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記ダンパーは、内部にガスを封入するように外周で溶接された2枚の金属ダイアフラムを有し、
    前記ダンパーホルダーの前記下方縁部は、前記ダンパーの溶接部よりも内周側のつば部に当接することを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  4. 請求項2又は3に記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記ダンパーカバーは、前記ダンパーホルダーの前記上方縁部を押圧するように構成されていることを特徴とする。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記連通穴は、前記湾曲部に形成されることを特徴とする燃料ポンプ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の高圧燃料ポンプにおいて、
    前記ダンパーホルダーは、ドーナツ状の部材であることを特徴とする高圧燃料ポンプ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載に高圧燃料ポンプにおいて、
    前記ダンパーホルダーは、前記ダンパーを押圧する弾性体として構成されることを特徴とする高圧燃料ポンプ。
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