JP2016117529A - キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 - Google Patents

キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 Download PDF

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【課題】開栓操作が容易になるキャップを提供する。【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ1を提供する。筒部3には、周方向に交互に形成されたナール凹部16とナール凸部17とからなるナール部14が形成されている。ナール凹部16の最上部とナール凸部17の頂点との高低差は、ナール凸部17の頂点と最下点との高低差よりも大きくされている。ナール凹部16は、筒部3の外面の周方向長さ10mmあたりの形成数が2.5〜4である。【選択図】図1

Description

本発明は、容器の口元部を閉止するキャップ、前記キャップを用いた閉止装置、および飲料入り閉止装置に関する。
図4は、従来のキャップの一例を示すもので、このキャップ31は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とからなるキャップ本体34と、天板部2の内面に設けられたライナー5とを備えている(例えば、特許文献1を参照)。
キャップ本体34は、アルミニウム合金などの金属からなる。
筒部3は、水平スコア6(弱化ライン)によって、主部8と、ブリッジ7を介して主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
筒部3の上部には、ナール部44が形成されている。
ナール部44は、キャップ31を把持して回転させる際の滑り止めを目的として形成されたもので、周方向に交互に並んで形成された複数のナール凹部36および複数のナール凸部37からなる。
各ナール凹部36の最上部には、キャップ31内のガスを外部に排出する孔部35が形成されている。孔部35は、筒部3の周方向に沿うスリット状とされている。
ライナー5には、容器の開口端部に内側から当接する内側シール突起12と、開口端部に外側から当接する外側シール突起13とが形成されている。
特開2003−192006号公報
しかしながら、キャップ31には、合成樹脂製キャップに比べて、把持して開栓方向に回転させる際に滑りやすいという問題がある。特に、表面が濡れている場合には滑りが生じやすく、いっそう開栓しにくくなる。このため、握力が弱い利用者、例えば高齢者や年少者には開栓操作が難しくなることがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、開栓操作が容易になるキャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明は、容器の口元部に装着されるキャップであって、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有する金属製のキャップ本体と、前記天板部内面に設けられた合成樹脂製のライナーとを備え、前記筒部に、前記筒部の周方向に沿って交互にナール凹部とナール凸部とが形成され、前記ナール凹部には、孔部が形成され、前記孔部の上縁部は、下縁部に比べて外方寄りの位置にあり、前記孔部の上縁部と前記ナール凸部の頂点との高低差は、前記ナール凸部の前記頂点と最下点との高低差よりも大きくされ、前記ナール凹部およびナール凸部は、前記筒部外面の周方向長さ10mmあたりの形成数がそれぞれ2.5〜4であるキャップを提供する。
前記天板部および前記筒部の外面に塗膜が形成され、前記塗膜には、この塗膜の表面に凸部を形成することでこの表面を粗化する粗化粒子が含まれ、前記粗化粒子の平均粒径は1μm以上、10μm未満であり、前記塗膜中の粗化粒子の添加量は、3〜10質量%であることが好ましい。
前記孔部は、前記キャップの周方向に沿うスリット状であることが好ましい。
本発明は、飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、前記キャップが上述の構成を有する閉止装置を提供する。
本発明は、飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、前記キャップが上述の構成を有する飲料入り閉止装置を提供する。
本発明によれば、孔部によって、ナール凹部の上部は十分に深く形成される。
また、孔部と、ナール凸部の頂点との高低差が比較的大きくされるため、ナール凹部の下部においても十分な凹凸が形成される。
さらに、ナール凸部の頂点と最下点との高低差は比較的小さくされるため、ナール凸部の下面の傾斜は大きくなり、キャップを把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止しやすくなる。
これらに加えて、キャップ1では、ナール凹部およびナール凸部の形成数が多いため、キャップを把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止する箇所が多くなる。
ナール凹部およびナール凸部は、数を多くしても、十分な幅寸法を確保できなくなることなどによって、かえって係止力が弱くなる場合がある。
しかし、本発明では、前記高低差が適切に設計されているため、上下方向の広い範囲にわたって十分な凹凸を確保し、ナール凹部への手指の食い込みが生じやすくなるため、係止力を弱めることなく係止箇所の数を多くすることができる。
よって、キャップの表面のグリップ性を高め、キャップを開栓しやすくすることができる。
本発明のキャップの一実施形態を示す部分断面図である。 図1に示すキャップの拡大断面図である。(A)は図1にI−Iで示すナール凹部の断面を示す図であり、(B)は図1にII−IIで示すナール凸部の断面を示す図である。 図1に示すキャップを用いた閉止装置を示す一部断面図である。 従来のキャップの一例を示す部分断面図である。 図4に示すキャップの拡大断面図である。(A)は図4にIII−IIIで示すナール凹部の断面を示す図であり、(B)は図4にIV−IVで示すナール凸部の断面を示す図である。 開栓角度と開栓トルクとの関係を示すグラフである。 開栓角度と開栓トルクとの関係を示すグラフである。 開栓角度と開栓トルクとの関係を示すグラフである。 開栓角度と開栓トルクとの関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るキャップの一例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明のキャップの一実施形態であるキャップ1を示す部分断面図である。図2(A)は図1にI−Iで示すナール凹部の断面を示す図であり、図2(B)は図1にII−IIで示すナール凸部の断面を示す図である。図2(A)および図2(B)は、図1に示すキャップ1の中心軸C1を通る断面を示す。
以下の説明において、「上」および「下」とは図1および図2における上下方向に応じて定められる。上下方向は、図1に示すキャップ1の中心軸C1に沿う方向である。
「軸高さ方向」および「軸方向」とは中心軸C1の方向である。「径方向」とはキャップ1の径方向であり、「周方向」とはキャップ1の周方向(筒部3の周方向)である。「水平方向」とは中心軸C1に垂直な方向である。
図1および図2に示すように、キャップ1は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とからなるキャップ本体4と、天板部2の内面に設けられたライナー5とを備えている。
キャップ本体4は、アルミニウム合金、スチールなどの金属からなる。
筒部3は、水平スコア6(弱化ライン)によって、主部8と、ブリッジ7を介して主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
図1および図2におけるキャップ1は、まだ筒部3にネジ部および裾部(図3参照)形成されていない未成形の状態にある。
筒部3の上部には、ナール部14が形成されている。
ナール部14は、キャップ1を把持して回転させる際の滑り止めを目的として形成されたもので、複数のナール凹部16と、複数のナール凸部17とからなる凹凸である。ナール凹部16とナール凸部17とは周方向に交互に並んで形成されている。
ナール凹部16は、幅(図1に示す幅W1)が上下方向に一定とされた底部16aを有する形状とされている。
複数のナール凹部16は、互いに同じ(または略同じ)軸高さ位置に、周方向に一定の間隔ごとに形成するのが好ましい。
ナール凹部16の周方向の寸法(図1に示す幅W1)は、例えば0.5〜3mm(好ましくは0.5〜2mm)とすることができる。この幅W1は、ナール凹部16の底部16aの周方向の寸法に等しい。
ナール凹部16の幅は、小さすぎれば、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止しにくくなり、大きすぎればナール凹部16の数が制限されて手指の係止箇所が少なくなる。これに対し、この幅を前記範囲とすることによって、手指をナール凹部16に確実に係止させ、かつ、その係止箇所の数を多くできる。よって、グリップ力を高めることができる。
ナール凹部16の、単位周方向長さあたりの形成数(筒部3外面の周方向長さ10mmあたりの数)は、2.5〜4(好ましくは2.5〜3.5)とすることができる。
例えば、外径28mmのキャップ1では、筒部3外面の周方向長さは約88mmとなるため、ナール凹部16の全数は22〜35(好ましくは26〜35)が好ましい。
ナール凹部16の単位周方向長さあたりの形成数は、少なすぎれば、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指の係止箇所が少なくなり、多すぎればナール凹部16の幅が小さくなって手指がナール凹部16に係止しにくくなる。これに対し、ナール凹部16の形成数を前記範囲とすることによって、手指をナール凹部16に確実に係止させることができ、かつ、その係止箇所の数を多くできる。よって、グリップ力を高めることができる。
ナール凸部17は、隣り合うナール凹部16、16の間の部分に形成された凸部である。
複数のナール凸部17は、互いに同じ(または略同じ)軸高さ位置に、周方向に一定の間隔ごとに形成するのが好ましい。
ナール凸部17の周方向の寸法(図1に示す幅W2)は、例えば0.5〜3mm(好ましくは0.5〜2mm)とすることができる。
ナール凸部17の幅は、小さすぎれば、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止しにくくなり、大きすぎればナール凸部17の数が制限されて手指の係止箇所が少なくなる。これに対し、この幅を前記範囲とすることによって、手指をナール凸部17に確実に係止させ、かつ、その係止箇所の数を多くできる。よって、グリップ力を高めることができる。
図2(B)に示すように、ナール凸部17は、下方に行くに従って徐々に突出寸法を増して頂点17aに達し、頂点17aから下方に行くに従って突出寸法を減じ、最下点17bに至る形状である。ここでいう「突出寸法」は水平方向の寸法である。
図示例では、ナール凸部17の外面のうち、頂点17aより上方の領域である上面17cは、下方に行くに従って直線的に拡径するように傾斜し、頂点17aより下方の領域である下面17dは、下方に行くに従って直線的に縮径するように傾斜している。
ナール凸部17は、孔部15の上縁部15aと同じ高さの位置から最下点17bまでの高さ範囲に形成された凸部である。
ナール凸部17の突出寸法、すなわち、ナール凹部16の底部16aからの、ナール凸部17の頂点17aの突出寸法L1(図2(B)参照)は、例えば0.2〜0.5mm(好ましくは0.25〜0.4mm)である。
ナール凸部17の突出寸法は、小さすぎれば、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止しにくくなり、大きすぎれば成形が容易でなくなる。この突出寸法を前記範囲とすることによって、手指をナール凸部17に確実に係止させ、グリップ力を高めるとともに、成形を容易にすることができる。
ナール凹部16の最上部(孔部15の上縁部15a)と、ナール凸部17の頂点17aとの軸方向の高低差H1は、頂点17aと最下点17bとの軸方向の高低差H2よりも大きくされている。
これによって、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に、手指を確実にナール凹部16に食い込ませるとともに、手指を確実にナール凸部17に係止させることができる。よって、グリップ力を高めることができる。
高低差H1は、例えば1.3mm以上(例えば1.3〜2.0mm)である。これによって、開栓の際に手指を確実にナール凸部17に係止させ、グリップ力を高めることができる。
高低差H2は、例えば1.3mm未満(例えば0.2mm以上、1.3mm未満)である。これによって、開栓の際に手指を確実にナール凸部17に係止させ、グリップ力を高めることができる。
各ナール凹部16の最上部には、キャップ1内のガスを外部に排出可能な孔部15が形成されている。孔部15は、キャップ1の周方向に沿うスリット状とされている。
孔部15の周方向の寸法は、ナール凹部16の周方向の寸法に等しい。
図2(A)に示すように、孔部15の上縁部15aは、下縁部15bに比べて外方寄りにある。
孔部15がナール凹部16の最上部に形成されることによって、孔部15の上部には十分な深さが確保される。
このため、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に、手指を確実にナール凹部16に食い込ませるとともに、手指を確実にナール凸部17に係止させることができる。よって、グリップ力を高めることができる。
また、孔部15が、キャップ1の周方向に沿うスリット状に形成されることによって、ナール凹部16は、十分な幅寸法および深さを有する形状となる。
キャップ本体4の外面、すなわち天板部2および筒部3の外面には、塗膜18が形成されている。
塗膜18は、キャップ1を把持して開栓する際に滑りにくくするもので、ベース樹脂に粗化粒子が添加された塗料を塗布して得られたものである。
ベース樹脂としては、金属製キャップ用の塗料として汎用のものを使用でき、例えばエポキシ・フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂を例示できる。これらは単独で使用してもよいし、2以上を併用してもよい。
粗化粒子は、特に限定されないが、例えば、無機材料からなる粒子であってもよいし、有機材料からなる粒子であってもよい。
無機材料としては、シリカ、ガラス、酸化アルミニウムなどが使用できる。有機材料としては、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂などが使用できる。これらの材料は単独で使用してもよいし、2以上を併用してもよい。
粗化粒子の平均粒径は、1μm以上、10μm未満(好ましくは2μm以上、10μm未満)が好ましい。
この平均粒径を1μm以上とすることによって、塗膜18表面に十分な大きさの凸部を形成でき、塗膜18表面を滑りにくくすることができる。
また、この平均粒径を10μm未満とすることによって、キャップ本体4の加工性を良好にし、形成不良を防ぐことができる。すなわち、粗化粒子の粒径が大きすぎると、筒部3を成形する際に、筒部3に金型により大きな力が加えられ、シワや欠けが生じやすくなるが、平均粒径を前記範囲とすることで、筒部3に加えられる力が軽減され、形成不良が起こりにくくなる。
なお、平均粒径はレーザ回折・散乱法などにより測定でき、例えば島津製作所社製の粒度分布測定装置SALD−2000Jを用いて測定することができる。
塗膜18における粗化粒子の添加量は、3質量%以上(好ましくは4質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上)とすると開栓時に滑りが起こりにくくする効果を高めることができる。
粗化粒子の添加量は、10質量%以下とすると、キャップ本体4の成形がしやすくなるため好ましい。
塗膜18は、成形前の平板状の金属板の外面に、ロールコート、コイルコート、スプレー塗装などにより塗布することで形成できる。
塗膜18表面の算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)は、0.4μm以上、1.3μm以下であることが望ましい。
算術平均粗さRaを0.4μm以上とすることによって、塗膜18表面に十分な大きさの凸部を形成でき、この塗膜18表面を滑りにくくし、キャップ1の開栓性を高めることができる。
また、算術平均粗さRaを1.3μm以下とすることによって、加工性を良好にし、形成不良を防ぐことができる。すなわち、算術平均粗さRaが大きすぎると、平板状の金属板を加工して筒部3を成形する際に、筒部3に金型により大きな力が加えられ、シワや欠けが生じやすくなるが、算術平均粗さRaを前記範囲とすることで、筒部3に加えられる力が軽減され、形成不良が起こりにくくなる。
図1に示すように、ライナー5は、天板部2内面(下面)に設けられており、ライナー5の下面には、カール部24(図3参照)に内側から当接する環状の内側シール突起12と、カール部24に外側から当接する環状の外側シール突起13とが形成されている。
内側シール突起12は、断面略台形状とされ、外面12aは下方に向かって径が小さくなるように傾斜している。内側シール突起12は外面12aでカール部24に当接する。
ライナー5の材料としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂と、熱可塑性エラストマとを含む樹脂組成物が使用できる。
図3は、キャップ1を用いた閉止装置を示すもので、この閉止装置は、キャップ1が容器20の口元部21に装着されて構成されている。
容器20の口元部21は、キャップ1が装着される略筒状の部分であり、その外面には雄ネジ22と膨出段部23が形成されている。
口元部21の開口端部は、容器20を構成する金属板の端縁部が外方に曲げられて形成されたカール部24となっている。
容器20は、アルミニウム合金、スチール等の金属で構成することができる。
キャップ1の主部8には、口元部21に装着される際に、雄ネジ22に沿うネジ部10が形成される。
TEリング部9の下部は、開栓時に膨出段部23に係止する裾部11が形成される。
天板部2の周縁に近い部分は、カール部24の上部に沿って曲げられ、カール部24に沿う形状となる。
キャップ1の製造にあたり、ナール部14を形成する際には、筒部3の一部(ナール凸部17に相当する箇所)を内側から支えつつ、筒部3の他の一部を外側から内方に押圧してナール凹部16および孔部15を形成する。
次に、キャップ1を閉栓する操作について説明する。
図1に示す未成形のキャップ1を、図3に示す容器20の口元部21に被せ、プレッシャブロックにより天板部2に下方への荷重(トップ荷重)を与えつつ、キャップ装着装置のネジ部形成ローラ(図示略)で筒部3を内方に押圧することによって、雄ネジ22に沿う形状のネジ部10を形成する。
この際、裾部形成ローラ(図示略)によってTEリング部9の下部を内方に湾曲させて裾部11を形成する。
キャップ1の外面に洗浄水を供給すると、その一部は孔部15を通してキャップ1内部に導入されるため、口元部21外面を洗浄することができる。
次に、キャップ1を開栓する操作について説明する。
図3に示すように、キャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1は上昇し、内側シール突起12がカール部24から離れ、密封が解除される。
この開栓過程においては、主部8は回転に従って上昇する一方、裾部11が容器20に係止してTEリング部9の上方への移動が阻止され、その結果、ブリッジ7に引張力が作用して破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。これによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
本実施形態のキャップ1は、ナール凹部16の最上部に孔部15が形成されるため、ナール凹部16の上部は十分に深く形成される。
また、孔部15と、ナール凸部17の頂点17aとの高低差H1が比較的大きくされるため、ナール凹部16の下部においても十分な凹凸が形成される。
さらに、頂点17aと最下点17bとの高低差H2は比較的小さくされるため、ナール凸部17の下面17dの傾斜は大きくなり、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止しやすくなる。
これらに加えて、キャップ1では、ナール凹部16およびナール凸部17の形成数が多いため、キャップ1を把持して開栓方向に回転させる際に手指が係止する箇所が多くなる。
ナール凹部16およびナール凸部17は、数を多くしても、十分な幅寸法を確保できなくなることなどによって、かえって係止力が弱くなる場合がある。
しかし、キャップ1では、高低差H1、H2が適切に設計されているため、上下方向の広い範囲にわたって十分な凹凸を確保し、ナール凹部16への手指の食い込みが生じやすくなるため、係止力を弱めることなく係止箇所の数を多くすることができる。
よって、キャップ1の表面のグリップ性を高め、キャップ1を開栓しやすくすることができる。
上記閉止装置は、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料等の飲料に適用することができる。飲料を容器20に充てんし、口元部21にキャップ1を装着することによって、飲料入り閉止装置が得られる。
[試験1](ナール凹部およびナール凸部の形状)
(実施例1)
図1および図2に示すキャップ1を作製した。キャップ本体4はアルミニウム合金製とした。
図1に示すように、ナール凹部16の幅W1は1.5mmとし、ナール凸部17の幅W2は1.5mmとした。ナール凹部16およびナール凸部17の全数はそれぞれ29(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約3.0)とした。キャップ1の外径は28mmとした。
図2に示すように、ナール凹部16の最上部(上縁部15a)と、ナール凸部17の頂点17aとの高低差H1は1.5mmであり、頂点17aと最下点17bとの高低差H2は1.2mmである。
ナール凸部17の突出寸法L1は、0.36mmである。
塗膜18に用いた塗料は、ベース樹脂(エポキシ・フェノール系樹脂)に、5質量%の粗化粒子を添加したものである。粗化粒子はシリカからなり、平均粒径は3.9μmとした。算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)は、0.54μmであった。
このキャップ1を容量約300mlの容器20の口元部21に装着した。
なお、平均粒径は島津製作所社製の粒度分布測定装置SALD−2000Jを用いて測定した(以下の各例においても同様)。
(実施例2)
ナール凹部16の最上部(上縁部15a)と、ナール凸部17の頂点17aとの高低差H1が2.0mmであり、頂点17aと最下点17bとの高低差H2は0.7mmであること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。
このキャップ1を容量約300mlの容器20の口元部21に装着した。
(比較例1)
図4および図5に示すキャップ31を作製した。
図5はキャップ31の部分断面図であり、図5(A)は図4にIII−IIIで示すナール凹部36の断面を示す図であり、図5(B)は図4にIV−IVで示すナール凸部37の断面を示す図である。
図4に示すように、ナール凹部36の幅W3は2mmとし、ナール凸部37の幅W4は2.6mmとした。ナール凹部36の全数は19(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約2.2)とした。キャップ31の外径は28mmとした。
ナール凹部36の最上部(上縁部35a)と、ナール凸部37の頂点37aとの高低差H3は0.4mmであり、頂点37aと最下点37bとの高低差H4は2.0mmである。
ナール凸部37の突出寸法L2は、0.36mmである。
塗膜38に用いた塗料は、粗化粒子を使用しないこと以外、実施例1で用いたものと同じである。
その他の条件は、実施例1に準じた。
キャップ31を容量約300mlの容器20の口元部21に装着した。
(比較例2)
ナール凹部36の最上部(上縁部35a)と、ナール凸部37の頂点37aとの高低差H3が1.0mmであり、頂点37aと最下点37bとの高低差H4は1.4mmであること以外は比較例1と同じキャップ31を作製した。
このキャップ31を容量約300mlの容器20の口元部21に装着した。
(比較例3)
ナール凹部36の幅W3が1.5mmであり、ナール凸部37の幅W4が1.5mmであり、ナール凹部36の全数が29であること以外は比較例1と同様のキャップを作製した。
このキャップを容量約300mlの容器20の口元部21に装着した。
上記実施例および比較例のキャップを、次の試験に供した。
(1)開栓官能試験
10人の女性パネラーに、実施例1および比較例1〜3を、いずれも3つずつ連続して開栓させ、実施例1、比較例1〜3のうち最も開栓しやすいキャップを選択させた。サンプルは試験直前まで5℃に冷却しておき、キャップ表面に結露が生じた状態で、室温下で試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2016117529
表1に示すように、パネラー全員が実施例1の方が比較例1〜3よりも開栓しやすかったと評価した。
同様の試験を実施例2について行った結果、パネラー全員が実施例2の方が比較例1〜3よりも開栓しやすかったと評価した。
(2)滑り性試験
自動トルクメータ(京都技研工業株式会社製)を用いてキャップを開栓方向に回す際に、チャック圧を低く設定することによって(0.03MPa)、チャックがキャップに対し滑りやすい状態として、開栓トルクを測定した。サンプルは試験直前まで5℃に冷却しておき、キャップ表面に結露が生じた状態で、室温下で試験を行った。なお、一般的な開栓トルク測定時のチャック圧は約0.20MPaである。
図6は、実施例1における開栓角度(チャック回転角度)と開栓トルクとの関係を示す。サンプル数は各チャック圧につき5とした。
図7は、比較例1における開栓角度と開栓トルクと関係を示す。
これらの図より、実施例1の方が、滑りが起こりにくいことが確認された。
[試験2](ナール凹部およびナール凸部の形成数)
(実施例3)
ナール凹部16およびナール凸部17の全数をそれぞれ22(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約4)とすること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。
(実施例4)
ナール凹部16およびナール凸部17の全数をそれぞれ26(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約3.4)とすること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。
(実施例5)
ナール凹部16およびナール凸部17の全数をそれぞれ35(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約2.5)とすること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。
(比較例4)
ナール凹部16およびナール凸部17の全数をそれぞれ20(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約4.4)とすること以外は実施例1と同じキャップを作製した。
(比較例5)
ナール凹部16およびナール凸部17の全数をそれぞれ40(周方向長さ10mmあたりのナール凹部16の数は約2.2)とすること以外は実施例1と同じキャップを作製した。
実施例3〜5および比較例4、5について、自動トルクメータを用いて滑り性試験を行った。結果を図8に示す。
これらの結果より、ナール凹部16およびナール凸部17の周方向長さ10mmあたりの形成数が2.5〜4であるキャップ実施例1、3〜5では、比較例4、5に比べて滑りが起こりにくいことが確認された。
[試験3](粗化粒子添加量)
(実施例6)
粗化粒子の添加量を3質量%とすること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)は、0.42μmであった。
(実施例7)
粗化粒子の添加量を4質量%とすること以外は実施例1と同じキャップ1を作製した。算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)は、0.47μmであった。
実施例6、7について、自動トルクメータを用いて滑り性試験を行った。結果を図9に示す。
図9および図6の結果より、粗化粒子の添加量を4質量%以上とすることによって、滑りが起こりにくくなることが確認された。
1…キャップ
2…天板部
3…筒部
4…キャップ本体
5…ライナー
14…ナール部
15…孔部
15a…孔部の上縁部(ナール凹部の最上部)
16…ナール凹部
17…ナール凸部
17a…ナール凸部の頂点
17b…ナール凸部の最下点
18…塗膜
19…凸部
H1…孔部と、ナール凸部の頂点との高低差
H2…ナール凸部の頂点と最下点との高低差

Claims (5)

  1. 容器の口元部に装着されるキャップであって、
    天板部とその周縁から垂下した筒部とを有する金属製のキャップ本体と、前記天板部内面に設けられた合成樹脂製のライナーとを備え、
    前記筒部に、前記筒部の周方向に沿って交互にナール凹部とナール凸部とが形成され、
    前記ナール凹部には、孔部が形成され、
    前記孔部の上縁部は、下縁部に比べて外方寄りの位置にあり、
    前記孔部の上縁部と前記ナール凸部の頂点との高低差は、前記ナール凸部の前記頂点と最下点との高低差よりも大きくされ、
    前記ナール凹部およびナール凸部は、前記筒部外面の周方向長さ10mmあたりの形成数がそれぞれ2.5〜4であるキャップ。
  2. 前記天板部および前記筒部の外面に塗膜が形成され、
    前記塗膜には、この塗膜の表面に凸部を形成することでこの表面を粗化する粗化粒子が含まれ、
    前記粗化粒子の平均粒径は1μm以上、10μm未満であり、
    前記塗膜中の粗化粒子の添加量は、3〜10質量%である請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記孔部は、前記キャップの周方向に沿うスリット状である請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする閉止装置。
  5. 飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする飲料入り閉止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007045452A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Japan Crown Cork Co Ltd 内圧開放特性を有する金属製容器蓋
JP2011121609A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Csi Japan:Kk 金属製キャップおよびその製造方法、閉止装置、ならびに飲料入り閉止装置

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