JP2016114130A - 圧力容器 - Google Patents

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竜太 青江
俊哉 宇野
Toshiya Uno
俊哉 宇野
吉則 宮崎
Yoshinori Miyazaki
吉則 宮崎
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【課題】シール部材の交換を可能にする。【解決手段】圧力容器は、容器本体部13と筒状部14を有する合成樹脂製のライナー10と、筒状部14の内周に密着した口金20と、筒状部14と口金20の界面Sを通過した流体の漏出を規制するシール部材35と、容器本体部13の外面を覆う繊維強化樹脂層40を備える。リテーナ30は、筒状部14を覆い且つ繊維強化樹脂層40で覆われた筒状の周壁部31と、容器本体部13のうち筒状部14に連なる領域を覆い且つ繊維強化樹脂層40で覆われた拡径部34と、繊維強化樹脂層40で覆われずにシール部材35を取付け状態に保持する保持部32を有する。リテーナ30は、拡径部34が一体形成された第1部品30Aと、保持部32が一体形成された第2部品30Bを軸線と平行に合体して構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、圧力容器に関するものである。
特許文献1には、容器本体部から筒状部を突出させた形態の合成樹脂製のライナーと、筒状部の内周に密着して取り付けられた筒状の口金と、筒状部の外面のうち軸線と直交する先端面に形成されたシール溝と、シール溝内に取り付けたシール部材と、口金内に取り付けられたバルブとを備えた圧力容器が開示されている。バルブには、シール部材がシール溝から離脱しないようにするための押さえ部が形成されている。
特開2013−036603号公報
この圧力容器では、口金の外周面と筒状部の内周面の界面が、容器本体部内に貯留されている流体のリーク経路となり得る。そのため、リーク対策として、筒状部の外周面に密着する周壁部を有する金属製のリテーナを取り付けることが考えられる。周壁部で筒状部を包囲すれば、筒状部が外周側へ膨らむように変形することが規制されるので、界面に隙間が生じるのを防止できる。
このリテーナには、さらに、容器本体部のうち筒状部の基端部に連なる領域の外周面に密着する拡径部と、シール部材をシール溝から離脱しないように保持するための保持部を、一体に形成することも考えられる。リテーナに拡径部を形成すれば、容器本体部が流体圧によって外面側へ膨らむように変形することを防止できる。また、保持部を形成すれば、バルブには押さえ部を形成せずに済むので、バルブの形状を簡素化できる。
ところが、ライナーの外面は繊維強化樹脂層で覆われるようになっているため、リテーナの拡径部が、容器本体部の外面と繊維強化樹脂層の内面との間で挟まれることになる。拡径部が挟まれる方向は、筒状部及び周壁部の軸線と平行な向きであるから、ライナーの外面に繊維強化樹脂層を形成した後は、リテーナを外すことができない。そのため、保持部によってシール溝からの離脱を規制されているシール部材は、交換できなくなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シール部材の交換を可能にすることを目的とする。
本発明の圧力容器は、
容器本体部及び前記容器本体部の内外を連通させる筒状部とが形成された合成樹脂製のライナーと、
前記筒状部の内周に密着して同軸状に取り付けられた筒状の口金と、
前記筒状部の内周面と前記口金の外周面との界面を通過した流体の漏出を規制するシール部材と、
前記容器本体部の外面を覆うように形成された繊維強化樹脂層と、
前記筒状部の外周面を覆うように配され且つ前記繊維強化樹脂層で覆われた筒状の周壁部を有するリテーナと、
リテーナに形成され、前記容器本体部のうち前記筒状部の基端部に連なる領域の外面を覆い且つ前記繊維強化樹脂層で覆われた拡径部と、
前記繊維強化樹脂層で覆われないように前記リテーナに形成され、前記筒状部及び前記口金の外面と対向するように配されて前記シール部材を取付け状態に保持する保持部と、
前記リテーナを構成し、前記拡径部が一体に形成された第1部品と、
前記保持部が一体に形成され、前記第1部品に対し前記筒状部及び前記周壁部の軸線と平行に合体されることで前記リテーナを構成する第2部品とを備えているところに特徴を有する。
第1部品に一体形成されている拡径部は、容器本体部と繊維強化樹脂層との間で軸線方向に挟まれているため、第1部品はライナーや口金から外すことはできない。一方、第2部品は、繊維強化樹脂層では覆われず、筒状部及び口金の外面と対向するように配されているので、ライナー及び口金に対して着脱することができる。シール部材を取付け状態に保持する保持部は第2部品に形成されているので、第2部品を着脱することによってシール部材を交換することができる。
実施例1の圧力容器の部分拡大断面図 図1の部分拡大断面図 リテーナを構成する第2部品を外してシール部材を交換する様子をあらわす部分拡大断面図 実施例2のリテーナの部分拡大断面図
(a)本発明の圧力容器は、
前記第1部品が、前記周壁部における基端側領域と前記拡径部とを一体に形成した形態であり、
前記第2部品が、前記周壁部における先端側領域と前記保持部とを一体に形成した形態であってもよい。
もし、第2部品が周壁部を有しない形態である場合、第2部品が、第1部品に対して径方向に位置ずれした状態で取り付けられることが懸念される。しかし、本発明によれば、第2部品が周壁部の一部を含んでいるので、周壁部を筒状部の外周面と繊維強化樹脂層との間に嵌入することにより、第2部品を径方向に位置決めすることができる。
(b)本発明の圧力容器は、(a)において、
前記基端側領域の先端面と前記先端側領域の基端面が、前記筒状部及び前記口金の軸線に対して斜めをなすテーパ面となっており、
前記第1部品と前記第2部品が、前記テーパ面同士を突き当てた状態で合体されていてもよい。
この構成によれば、第2部品が第1部品に対して径方向に位置ずれすることを防止できる。
(c)本発明の圧力容器は、(a)又は(b)において、
前記保持部には、前記口金に対して径方向に当接する当接部が形成されていてもよい。
この構成によれば、第2部品が口金に対して径方向に位置決めされるので、第2部品に一体形成されている先端側領域も、口金に対して径方向に位置決めされる。これにより、筒状部が口金に対して径方向に位置決めされるので、筒状部の内周面と口金の外周面との界面が拡がるのを防止できる。
(d)本発明の圧力容器は、(d)において、
前記当接部が、前記シール部材を収容するシール溝の開口部に嵌入されるようになっていてよい。
この構成によれば、当接部が、シール部材の離脱を規制する機能を兼ね備えているので、シール部材の離脱を規制するための専用の手段を別に形成する場合に比べると、第2部品の形状を簡素化できる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図3を参照して説明する。図1に示すように、本実施例1の圧力容器は、機能的には、内部が流体(図示省略)を貯留するための収容空間12となっている貯留部11と、貯留部11(収容空間12)に対する流体の流入出経路となる口金構造とを備えて構成されている。また、圧力容器は、構造的には、合成樹脂製のライナー10と、口金20と、リテーナ30とを備えて構成されている。
貯留部11は、ライナー10を構成する合成樹脂製の容器本体部13と、容器本体部13の表面を覆う繊維強化樹脂層40とからなる2層構造となっている。ライナー10の材料の一例として、高密度ポリエチレン(HDPE)とエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)の混合樹脂を用いることができる。繊維強化樹脂層40の材料の一例として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いることができる。
ライナー10は、容器本体部13と、容器本体部13の外面側へ突出した形態の筒状部14と、容器本体部13と筒状部14の基端とを繋ぐ弧状円環部15(請求項に記載の(容器本体部のうち筒状部に連なる領域))とを備えており、射出成形により所定形状に一体成形されたものである。容器本体部13と筒状部14と弧状円環部15は、口金20と同軸の円形をなしている。弧状円環部15をライナー10の軸線を含む切断面で切断したときの形状は、容器本体部13及び筒状部14に滑らかに連なる略四半円弧状をなしている。
口金構造は、ライナー10を構成する筒状部14と、口金20と、リテーナ30と、シール部材35と、ナット36とを備えて構成されている。口金20は、全体として円筒形をなし、その中空内には、図示しないバルブが取り付けられるようになっている。図1に示すように、口金20の外周のうち最も先端側(図1における上側)の領域には、工具(図示省略)を嵌合するための一対の平行二面部21が形成されている。口金20の外周のうち平行二面部21の基端側(図1における下側)に隣接する領域には、口金20と同軸の雄ネジ部22が形成されている。
口金20の外周のうち雄ネジ部22の基端側に隣接する領域は、口金20の軸線と直角な断面形状が円形であって口金20と同軸をなす大径部23となっている。口金20の外周のうち大径部23の基端側に隣接する領域には、口金20と同軸であり、大径部23よりも外径寸法の大きい円形のフランジ部24が形成されている。大径部23の外周とフランジ部24の外面は、弧状部25によって滑らかに連なっている。
口金20は、ライナー10(容器本体部13と筒状部14)をインサート成形する工程で、ライナー10と一体化される。ライナー10と口金20が一体化した状態では、筒状部14の内周面が、大径部23の外周面に対し気密状又は液密状に密着する。弧状円環部15の内周面は、弧状部25の外周面に対し気密状又は液密状に密着する。容器本体部13の内面のうち弧状円環部15に隣接する領域は、フランジ部24の外面に対し気密状又は液密状に密着する。また、大径部23における雄ネジ部22側の端面は、口金20の軸線と直角な段差面26となっている。段差面26は、筒状部14の先端面よりも径方向内側であり、且つ筒状部14の先端面より僅かに高い位置に隣接するように配されている。
ライナー10の内面と口金20の外面との界面Sは、その基端部が12内に臨んでいる。したがって、界面Sは、本来は、収容空間12内の流体が通過できないように気密状又は液密状に密着すべきである。しかし、温度変化の大きい環境下での線膨張率の違い、貯留部11内の圧力上昇、ライナー10の経年劣化等が原因となり、界面Sには僅かな隙間が生じ得る。この場合、この隙間の生じた界面Sは、収容空間12内の流体を筒状部14の先端面及び段差面26に到達させるリーク経路となり得る。そこで、本実施例1には、界面Sを通過した流体が、圧力容器の外部へ漏出することを防止するシール手段が設けられている。
シール手段は、シール用凹部28と、シール用凸部16と、シール溝27と、シール部材35と、リテーナ30と、ナット36とを備えて構成されている。シール用凹部28は、弧状部25の外周を全周に亘って連続して凹ませた形態てある。シール用凸部16は、ライナー10の弧状円環部15の内周を全周に亘ってリブ状に突出させた形態である。シール用凸部16は、ライナー10と口金20をインサート成形によって一体化させることにより、シール用凹部28内に気密状に嵌入されている。
シール溝27は、大径部23の外周面と、筒状部14の内周面とを凹ませた形態であり、筒状部14の先端面及び段差面26において上向きに開口している。界面Sの先端部はシール溝27の下端面に臨んでいる。シール溝27には、リング状をなすゴム製のシール部材35が収容されている。シール部材35は、口金20(大径部23)の外周面と筒状部14の内周面とに対し、気密状又は液密状に密着している。シール溝27内には、シール部材35の上方に位置するようにバックアップリング37が収容されている。収容空間12内の流体が、筒状部14の内周面と口金20の外周面との界面Sを通って上方へ流動した場合、その流体は、シール溝27内に流入したところでシール部材35によってそれ以上の流動を阻止される。これにより、流体の圧力容器外への漏出が防止される。
リテーナ30は、アルミニウム合金等の金属材料からなる。リテーナ30は、機能的には、周壁部31と、保持部32と、拡径部34とを備えて構成されている。周壁部31は、全体として筒状部14及び口金20と同軸の円筒状をなす。周壁部31は、基端側領域31A(図1〜3における下側の領域)と先端側領域31B(図1,2における上側の領域)とを軸線方向に合体して構成されている。基端側領域31Aの上向きに先端面は、周壁部31と同心状であり、軸線に対して傾斜した第1テーパ面38A(請求項に記載のテーパ面)となっている。第1テーパ面38Aは、径方向内側に向かって下るように傾斜している。また、先端側領域31Bの下向きの基端面は、周壁部31と同心状であり、軸線に対して傾斜した第2テーパ面38B(請求項に記載のテーパ面)となっている。第2テーパ面38Bは、第1テーパ面38Aと同じく、径方向内側に向かって下るように傾斜している。
保持部32は、周壁部31の先端縁(図1,2における上端縁)から径方向内向きに円環形の板状に張り出した形態である。保持部32の下面(筒状部14の先端面及び段差面26と対向する面)には、突起状をなす当接部33が周壁部31と同心の円形に形成されている。当接部33の断面形状は台形状である。また、拡径部34は、周壁部の基端縁(図1〜3における下端縁)から径方向外向きに張り出した形態である。
上記リテーナ30は、構造的には、第1部品30Aと第2部品30Bとを合体して構成されている。第1部品30Aと第2部品30Bは、互いに別体をなす部品であり、合体した状態から分離することが可能である。第1部品30Aは、周壁部の基端側領域31Aと拡径部とを一体に形成して構成されている。第1部品30Aには保持部32は形成されていない。また、第2部品30Bは、周壁部の先端側領域31Bと保持部とを一体に形成して構成されている。第2部品30Bには、拡径部34は形成されていない。
圧力容器を製造する際には、まず、ライナー10をインサート成形して口金20と一体化させる。次に、シール溝37にシール部材35とバックアップリング37が収容し、リテーナ30を組み付けてナット36で固定する。このとき、第1テーパ面38Aと第2テーパ面38Bを面当たりさせた状態で、第1部品30Aと第2部品30Bを合体させておく。この後、繊維強化樹脂層40を成形する。以上により、圧力容器の製造工程が完了する。
リテーナ30を組み付けた状態では、周壁部31が、筒状部14の外周面を、全周に亘り当接した状態で包囲する。また、保持部32は、口金20の段差面26と筒状部14の先端面とシール溝27を覆うように位置し、段差面26に当接する。保持部32の下面の当接部33は、シール溝27内に嵌入され、バックアップリング37に対して上から当接又は接近して対向する。
シール溝27内のシール部材35を交換する際には、まず、ナット36を外す、次に、リテーナ30を組み付けて構成する第2部品30Bを外す。このとき、周壁部31のうち第2部品30Bに一体形成されている先端側領域31Bは、筒状部14の軸線と平行な円筒形をなしているので、この先端側領域31Bを筒状部14と繊維強化樹脂層40との間から抜き取るようにすればよい。保持部32は、繊維強化樹脂層40で覆われていないので、先端側領域31Bの抜取り作業に妨げになることはない。
一方、第2部品30Bに一体形成されている拡径部34は、弧状円環部15と繊維強化樹脂層40との間で軸線方向に挟み付けられる。そのため、第2部品30Bを外しても、第1部品30Aは外れずに残る。シール部材35を交換した後は、バックアップリング37をシール溝27に収容するとともに、第2部品30Bを取り付ける。そして、ナット36で第2部品30Bを固定すれば、第2部品30Bが第1部品30Aと合体してリテーナ30が構成される。
上述のように本実施例1の圧力容器は、合成樹脂製のライナー10と口金20とシール部材35は金属製のリテーナ30と繊維強化樹脂層40とを備えている。ライナー10には、容器本体部13と、容器本体部13の内外を連通させる筒状部14とが形成されている。口金20は、筒状部14の内周に密着して同軸状に取り付けられている。シール部材35は、筒状部14の内周面と口金20の外周面との界面Sを通過した流体の漏出を規制する。繊維強化樹脂層40は、容器本体部13の外面を覆うように形成されている。
リテーナ30は、筒状部14の外周面を覆うように配され且つ繊維強化樹脂層40で覆われた筒状の周壁部31を有する。また、リテーナ30には、容器本体部13のうち筒状部14の基端部に連なる領域(弧状円環部15)の外面を覆い且つ繊維強化樹脂層40で覆われた拡径部34が形成されている。さらに、リテーナ30には、繊維強化樹脂層40で覆われないような形態(つまり、繊維強化樹脂層40と非接触の状態)で保持部32が形成されている。保持部32は、筒状部14及び口金20の外面(段差面26)と対向するように配されて、シール部材35を取付け状態に保持する。
また、リテーナ30は、第1部品30Aと第2部品30Bを筒状部14及び周壁部31の軸線と平行に合体して構成される。第1部品30Aには、拡径部が一体に形成されている。第2部品30Bには、保持部32が一体に形成されている。第1部品30Aに一体形成されている拡径部34は、容器本体部13(弧状円環部15)と繊維強化樹脂層40との間で軸線方向に挟まれているため、第1部品30Aはライナー10や口金20から外すことはできない。
一方、第2部品30Bは、繊維強化樹脂層40では覆われず、筒状部14及び口金20の外面と対向するように配されているので、ライナー10及び口金20に対して着脱することができる。シール部材35を取付け状態に保持する保持部32は第2部品30Bに形成されているので、第2部品30Bを着脱することによってシール部材35を交換することができる。
また、第1部品30Aは、周壁部31における基端側領域31Aと拡径部34とを一体に形成した形態であり、第2部品30Bは、周壁部31における先端側領域31Bと保持部32とを一体に形成した形態である。もし、第2部品30Bが周壁部31を有しない形態である場合、第2部品30Bが、第1部品30Aに対して径方向に位置ずれした状態で取り付けられることが懸念される。しかし、本実施例の圧力容器によれば、第2部品30Bが周壁部31の一部(先端側領域31B)を含んでいるので、周壁部31を筒状部14の外周面と繊維強化樹脂層40との間に嵌入することにより、第2部品30Bを径方向に位置決めすることができる。
また、基端側領域31Aの先端面と先端側領域31Bの基端面が、筒状部14及び口金20の軸線に対して斜めをなすテーパ面38A,38Bとなっており、第1部品30Aと第2部品30Bが、テーパ面38A,38B同士を突き当てた状態で合体されている。この構成によれば、第2部品30Bが第1部品30Aに対して径方向に位置ずれすることを防止できる。
また、保持部32には、口金20に対して径方向に当接する当接部33が形成されている。この構成によれば、第2部品30Bが口金20に対して径方向に位置決めされるので、第2部品30Bに一体形成されている先端側領域31Bも、口金20に対して径方向に位置決めされる。これにより、筒状部14が口金20に対して径方向に位置決めされるので、筒状部14の内周面と口金20の外周面との界面Sが拡がるのを防止できる。
また、当接部33が、シール部材35を収容するシール溝27の開口部に嵌入されるようになっている。この構成によれば、当接部33が、シール部材35の離脱を規制する機能を兼ね備えているので、シール部材35の離脱を規制するための専用の手段を別に形成する場合に比べると、第2部品30Bの形状を簡素化できる。
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図4を参照して説明する。本実施例2の圧力容器は、リテーナ50を構成する第1部品50Aの第1テーパ面51A(請求項に記載のテーパ面)の形状と、第2部品50Bの第2テーパ面51B(請求項に記載のテーパ面)の形状を、夫々、上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
周壁部31の基端側領域31Aの上端面(先端面)は、三角形断面の溝状をなしており、第1テーパ面51Aは、この溝を構成する内周側内面52Aと外周側内面53Aとから構成されている。この内周側内面52Aと外周側内面53Aは、いずれも、筒状部14及び口金20の軸線に対して斜めをなしている。一方、周壁部31の先端側領域31Bの下端面(基端面)は、三角形断面の突起状をなしており、第2テーパ面51Bは、この突起を構成する内周側外面52Bと外周側外面53Bとから構成されている。内周側外面52Bと外周側外面53Bは、いずれも、筒状部14及び口金20の軸線に対して斜めをなす。
第1部品51Aと第2部品51Bは、第1部品51Aの内周側内面52Aと外周側内面53Aに、夫々、第2部品51Bの内周側外面52Bと外周側外面53Bを面当たり状態で当接させた状態で合体される。このとき、第2部品51Bの下端部(基端部)が第1部品51Aの上端部(先端部)に楔状に嵌入される。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、第2部品の当接部が、シール部材の離脱を規制する機能を兼ね備えているが、当接部とは別に、シール部材の離脱を規制するための専用の手段を形成してもよい。
(2)上記実施例では、当接部が、シール溝の開口部に嵌入することによって口金の周面に当接するようになっているが、当接部は、シール溝内に嵌入しない形態で口金の周面に当接するようになっていてもよい。
(3)上記実施例では、保持部に、口金の周面に当接する当接部を形成したが、保持部は、このような当接部を形成しない形態であってもよい。
(4)上記実施例では、基端側領域の先端面と先端側領域の基端面が、筒状部及び口金の軸線に対して斜めをなすテーパ面となっているが、基端側領域の先端面と先端側領域の基端面は、軸線と直角な平面であってもよい。
(5)上記実施例では、第2部品が、周壁部の一部(先端側領域)を一体に形成した形態であるが、第2部品は、周壁部が一体形成されておらず、保持部のみで構成されていてもよい。
(6)上記実施例では、シール部材を収容するシール溝が、口金の外周面と筒状部の内周面の両方を凹ませた形態であるが、本発明は、シール溝が、口金の外周面のみを凹ませた形態や、筒状部の内周面のみを凹ませた形態である場合にも適用できる。
(7)上記実施例では、シール部材を収容するシール溝を、筒状部と口金の界面に直接臨むように1箇所のみに形成したが、本発明は、シール溝が、筒状部と口金の界面に直接臨まない2箇所(口金の外面と筒状部の外面)に形成されている場合にも適用できる。
10…ライナー
13…容器本体部
14…筒状部
15…弧状円環部(容器本体部のうち筒状部に連なる領域)
20…口金
27…シール溝
30,50…リテーナ
30A,51A…第1部品
30B,51B…第2部品
31…周壁部
31A…周壁部の基端側領域
31B…周壁部の先端側領域
32…保持部
33…当接部
34…拡径部
35…シール部材
38A,51A…第1テーパ面(テーパ面)
38B,51B…第2テーパ面(テーパ面)
40…繊維強化樹脂層
S…界面

Claims (5)

  1. 容器本体部及び前記容器本体部の内外を連通させる筒状部とが形成された合成樹脂製のライナーと、
    前記筒状部の内周に密着して同軸状に取り付けられた筒状の口金と、
    前記筒状部の内周面と前記口金の外周面との界面を通過した流体の漏出を規制するシール部材と、
    前記容器本体部の外面を覆うように形成された繊維強化樹脂層と、
    前記筒状部の外周面を覆うように配され且つ前記繊維強化樹脂層で覆われた筒状の周壁部を有するリテーナと、
    リテーナに形成され、前記容器本体部のうち前記筒状部の基端部に連なる領域の外面を覆い且つ前記繊維強化樹脂層で覆われた拡径部と、
    前記繊維強化樹脂層で覆われないように前記リテーナに形成され、前記筒状部及び前記口金の外面と対向するように配されて前記シール部材を取付け状態に保持する保持部と、
    前記リテーナを構成し、前記拡径部が一体に形成された第1部品と、
    前記保持部が一体に形成され、前記第1部品に対し前記筒状部及び前記周壁部の軸線と平行に合体されることで前記リテーナを構成する第2部品とを備えていることを特徴とする圧力容器。
  2. 前記第1部品が、前記周壁部における基端側領域と前記拡径部とを一体に形成した形態であり、
    前記第2部品が、前記周壁部における先端側領域と前記保持部とを一体に形成した形態であることを特徴とする請求項1記載の圧力容器。
  3. 前記基端側領域の先端面と前記先端側領域の基端面が、前記筒状部及び前記口金の軸線に対して斜めをなすテーパ面となっており、
    前記第1部品と前記第2部品が、前記テーパ面同士を突き当てた状態で合体されていることを特徴とする請求項2記載の圧力容器。
  4. 前記保持部には、前記口金に対して径方向に当接する当接部が形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の圧力容器。
  5. 前記当接部が、前記シール部材を収容するシール溝の開口部に嵌入されるようになっていることを特徴とする請求項4記載の圧力容器。
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