JP2016023654A - 圧力容器 - Google Patents

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竜太 青江
Ryuta Aoe
竜太 青江
吉則 宮崎
Yoshinori Miyazaki
吉則 宮崎
俊哉 宇野
Toshiya Uno
俊哉 宇野
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Abstract

【課題】ライナーと口金との界面におけるシール性能を高める。
【解決手段】圧力容器Aは、内部が収容空間12となっている容器本体部13及び容器本体部13から突出した筒状部14を構成する合成樹脂製のライナー10と、筒状部14の内周に取り付けられた口金20と、ライナー10と口金20との界面Sに配され、口金20の外周に形成されたシール溝28と、ライナー10の内周面から突出してシール溝28に嵌入され、収容空間12側に面する受圧面17と、受圧面17とは反対側に面していて受圧面17よりも面積の小さい押圧面18とが形成されたシール部16とを備え、受圧面17に作用する収容空間12内の流体圧によって押圧面17がシール溝28の内面を押圧したときに、押圧面18の押圧力が、受圧面17に作用する流体圧を上回る。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力容器に関するものである。
特許文献1には、容器本体部及び容器本体部の内外を連通させる筒状部を構成する合成樹脂製のライナーと、筒状部の内周に取り付けられた筒状の口金とを備えた圧力容器が開示されている。ライナーは、筒状部の内周が口金の外周に密着するようにブロー成形されている。
特開2012−189106号公報
ブロー成形によってライナーの筒状部と口金を一体化させる製造方法では、シール性能アップのために口金の外周形状を複雑にしても、その複雑なシール形状に合わせて筒状部を成形することは困難である。したがって、口金の外周形状は凹凸の殆ど無い単純な面とせざるを得ない。そのため、上記従来の構造では、容器本体内の圧力が上昇した場合に、内部の流体が、筒状部の内周面と口金の外周面との僅かな隙間を通って容器外部へ漏出することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ライナーと口金との界面におけるシール性能を高めることを目的とする。
本発明の圧力容器は、
内部が収容空間となっている容器本体部及び前記容器本体部から外面側へ突出した形態の筒状部を構成する合成樹脂製のライナーと、
前記筒状部の内周に同心状に密着して取り付けられた筒状の口金と、
前記ライナーの内面と前記口金の外面との界面に配され、前記口金の外周に形成された周方向のシール溝と、
前記ライナーの内周面から突出して前記シール溝に嵌入され、前記収容空間側に面する受圧面と、前記受圧面とは反対側に面していて前記受圧面よりも面積の小さい押圧面とが形成されたシール部とを備え、
前記受圧面に作用する前記収容空間内の流体圧によって前記押圧面が前記シール溝の内面を押圧したときに、前記押圧面からの圧力が、前記受圧面に作用する流体圧を上回るところに特徴を有する。
この構成によれば、押圧面が流体圧よりも大きい圧力でシール溝の内面を押圧するので、ライナーと口金との界面におけるシール性能が高められる。
実施例1の圧力容器の断面図 図1におけるシール手段の部分拡大断面図 図2の部分拡大断面図 口金の斜視図 実施例2の口金の斜視図 実施例3の口金の斜視図
(1)本発明の圧力容器は、前記受圧面が前記界面に対して鈍角をなして連なり、前記押圧面が、前記界面に対し、前記受圧面と前記界面とのなす角度よりも小さい角度をなして連なっていてもよい。この構成によれば、受圧面の面積が押圧面の面積よりも大きくなるので、押圧面からの圧力が、受圧面に作用する流体圧を確実に上回る。
(2)本発明の圧力容器は、前記口金には、前記ライナーを前記口金との間で挟んで固定するリテーナが取り付けられており、前記リテーナには、前記ライナーのうち前記シール部と対応する領域を前記シール溝側へ押圧する押圧部が形成されていてもよい。この構成によれば、押圧部がシール部をシール溝側へ押圧するので、シール溝内の圧力が上昇したときに、シール部がシール溝から離脱する方向へ変位する虞がない。
(3)本発明の圧力容器は、前記界面のうち前記シール部を挟んで前記収容空間とは反対側の位置に、Oリングが設けられていてもよい。収容空間内の流体圧が小さい場合は、押圧面による押圧力が不十分となってシール部でシールできなくなることが懸念される。しかし、界面のうちシール部を挟んで収容空間とは反対側の位置にOリングを設けたので、流体圧が比較的低圧であっても、界面におけるシール性能を保つことができる。
(4)本発明の圧力容器は、前記シール溝が、周方向に対して交差する斜行部を有していてもよい。この構成によれば、ライナーと口金に対して相対回転を生じさせるような外力が作用しても、シール溝の斜行部にシール部が当接することにより、相対回転を防止することができる。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図4を参照して説明する。図1に示すように、本実施例1の圧力容器Aは、機能的には、内部が流体(図示省略)を貯留するための収容空間12となっている貯留部11と、貯留部11(収容空間12)に対する流体の流入出経路となる口金構造とを備えて構成されている。また、圧力容器Aは、構造的には、合成樹脂製のライナー10と、口金20とを備えて構成されている。
貯留部11は、ライナー10を構成する合成樹脂製の容器本体部13と、容器本体部13の表面を覆う外層体(図示省略)とからなる2層構造となっている。ライナー10の材料の一例として、高密度ポリエチレン(HDPE)とエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)の混合樹脂を用いることができる。外層体の材料の一例として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いることができる。
ライナー10は、容器本体部13と、容器本体部13の外面側へ突出した形態の筒状部14と、容器本体部13と筒状部14の基端とを繋ぐ弧状円環部15とを備えており、射出成形により所定形状に一体成形されたものである。容器本体部13と筒状部14と弧状円環部15は、口金20と同軸の円形をなしている。弧状円環部15をライナー10の軸線を含む切断面で切断したときの形状は、容器本体部13及び筒状部14に滑らかに連なる略四半円弧状をなしている。
口金構造は、ライナー10を構成する筒状部14と、口金20と、リテーナ30と、Oリング35と、ナット36と、バルブ(図示省略)とを備えて構成されている。口金20は、全体として円筒形をなし、その中空内には、図示しないバルブが取り付けられるようになっている。図4に示すように、口金20の外周のうち最も先端側(図1,4における上側)の領域には、工具(図示省略)を嵌合するための一対の平行二面部21が形成されている。口金20の外周のうち平行二面部21の基端側(図1,4における下側)に隣接する領域には、口金20と同軸の雄ネジ部22が形成されている。
口金20の外周のうち雄ネジ部22の基端側に隣接する領域は、口金20の軸線と直角な断面形状が円形であって口金20と同軸をなす大径部23となっている。口金20の外周のうち大径部23の基端側に隣接する領域には、口金20と同軸であり、大径部23よりも外径寸法の大きい円形のフランジ部24が形成されている。大径部23の外周とフランジ部24の外面は、弧状部25によって滑らかに連なっている。
口金20は、ライナー10(容器本体部13と筒状部14)をインサート成形する工程で、ライナー10と一体化される。ライナー10と口金20が一体化した状態では、筒状部14の内周面が、大径部23の外周面に対し気密状又は液密状に密着し、弧状円環部15の内周面が、弧状部25の外周面に対し気密状又は液密状に密着し、容器本体部13の内面のうち弧状円環部15に隣接する領域が、フランジ部24の外面に対し気密状又は液密状に密着する。
大径部23における雄ネジ部22側の端面は、口金20の軸線と直角な段差面26となっている。段差面26は、筒状部14の先端面よりも径方向内側に位置し、筒状部14の先端面に対してほぼ面一状(軸線方向において同じ位置)に隣接するように配されている。そして、筒状部14の先端面と段差面26には、ライナー10の内面と口金20の外面との界面Sの先端が臨んでいる。そして、この界面Sの先端部には、口金20の大径部23の外周と筒状部14の内周とで区画された周方向の収容凹部27が、上向きに開放された形態で形成されている。一方、界面Sの基端は、フランジ部24の外周縁部において収容空間12に臨んでいる。
したがって、界面Sは、本来は、収容空間12内の流体が通過できないように気密状又は液密状に密着すべきである。しかし、温度変化の大きい環境下での線膨張率の違い、貯留部11内の圧力上昇、ライナー10の経年劣化等が原因となり、界面Sには僅かな隙間が生じ得る。この場合、この隙間の生じた界面Sは、収容空間12内の流体を筒状部14の先端面及び段差面26に到達させるリーク経路となり得る。そこで、本実施例1には、界面Sを通過した流体が、圧力容器Aの外部へ漏出することを防止するシール手段が設けられている。
シール手段は、リテーナ30と、ナット36と、Oリング35と、口金20に形成したシール溝28と、ライナー10に形成したシール部16とを備えて構成されている。リテーナ30は、アルミニウム合金等の金属材料からなる。リテーナ30は、全体として筒状部14及び口金20と同軸の円筒状をなし、円筒形の周壁部31と、周壁部31の先端縁から径方向内向きに円環形の板状に張り出した形態の覆い部32とを有する。リテーナ30は、口金構造の先端側から口金20及び筒状部14に組み付けられ、雄ネジ部22にねじ込んだナット36で覆い部32を押圧することにより組み付け状態に固定される。
リテーナ30を組み付けた状態では、周壁部31のうち下端部を除いた部分が、筒状部14の外周面を、全周に亘り当接又は接近して対向する位置関係で包囲する。また、覆い部32が、口金20の段差面26と筒状部14の先端面と収容凹部27を覆うように位置する。収容凹部27内にはOリング35が収容されている。Oリング35は、口金20(大径部23)の外周面と筒状部14の内周面とに対し、気密状又は液密状に密着している。また、収容凹部27内には、Oリング35の上方に位置するようにバックアップリング37が収容されている。覆い部32の下面には周方向の保持突起33が形成されている。保持突起33は、収容凹部27内に嵌入されて、バックアップリング37に対し上から当接又は接近して対向している。このOリング35は、低圧用のシール手段として機能する。
また、リテーナ30を組み付けた状態では、周壁部31の下端部は、弧状環状部の外面を、全周に亘って当接した状態で包囲する。弧状環状部の外面に当接する周壁部31の下端部は、押圧部34として機能する。口金20の弧状部25とライナー10の弧状円環部15は、押圧部34と対応するように位置する。つまり、弧状円環部15は弧状部25と押圧部34との間で挟み付けられた状態となっている。そして、弧状部25には、全周に亘って連続したシール溝28が形成されている。シール溝28は、口金20の軸線方向において押圧部34と対応する領域に配されている。口金20の軸線を含む切断面において、シール溝28は、口金20の外周を口金20の軸線とほぼ直角方向に凹ませた形態となっている。
また、ライナー10の弧状円環部15には、シール溝28に嵌入された形態のシール部16が一体に形成されている。シール部16は、インサート成形により口金20と一体化される工程で、所定形状に成形されると同時にシール溝28内に嵌入した形態となる。シール部16は、ライナー10(口金20)の軸線を含む切断面において、軸線とほぼ直角をなすように径方向内向きに細長く突出した形状である。シール部16の外面(シール溝28の内面と対向する面)のうち収容空間12側(図1〜3における下側)に面する領域は、受圧面17となっている。また、シール部16の外面のうち収容空間12及び受圧面17とは反対側に面する領域は、受圧面17と平行をなす押圧面18となっている。シール溝28の内面のうち押圧面18と対向する領域は、シール面29となっている。
シール溝28が形成されている弧状部25の外面及びシール部16が形成されている弧状円環部15の内面は、口金20とライナー10の軸線、及び受圧面17と押圧面18に対して斜めをなしている。つまり、界面Sのうち弧状部25の外面と弧状円環部15の内面とが密着する領域は、収容空間12側(図1における下側)に向かって拡がっている。したがって、図3に拡大して示すように、弧状円環部15の外面(界面S)に対する受圧面17のなす角度は、鈍角となっている。一方、弧状円環部15の外面に対する押圧面18のなす角度は、略直角(受圧面17と界面Sとのなす角度よりも小さい角度)となっている。これにより、ライナー10(弧状円環部15)の内面(界面S)を基準とする押圧面18の突出寸法Lpは、ライナー10(弧状円環部15)の内面(界面S)を基準とする受圧面17の突出寸法Lrよりも小さくなっている。したがって、押圧面18の面積は受圧面17の面積よりも小さい。
また、シール部16の厚さ寸法T(受圧面17と押圧面18との距離)は、ライナー10の材質や圧力容器Aに充填される流体の圧力に応じて適宜、設定することが好ましく、具体例としては、1〜3mm程度とすることができる。界面Sからの受圧面17の突出寸法Lrの具体例としては、3〜5mm程度とすることができる。界面Sからの押圧面18の突出寸法Lpの具体例としては、例えば、1〜3mm程度とすることができる。また、受圧面17の突出寸法Lrと押圧面18の突出寸法Lpとの比(つまり、受圧面17と押圧面18の面積比)としては、例えば、2:1とすることができる。さらに、シール部16の厚さ寸法Tと受圧面17の突出寸法Lpとの比としては、例えば、1:2とすることができ、1:1.5〜1:2とすることが好ましい。
さらに、シール溝28は、単純な円形経路に沿って形成されているのではなく、図4に示すように、周方向に沿って波形に延びた形態となっている。シール溝28に嵌入されているシール部16も、シール溝28と同様、波形をなしている。そして、シール溝28のうち周方向に対して交差している領域は、斜行部28aとなっている。
次に、収容空間12内の流体が、ライナー10と口金20の界面Sを通ってシール溝28内に浸入したときのシール機能について説明する。流体圧が比較的高い場合は、シール部16には、流体の圧力に受圧面17の面積を乗じた大きさの押圧力が作用する。この押圧力の向きは、受圧面17及び押圧面18と直角であり、受圧面17から押圧面18に向かう方向(つまり、シール部16の厚さ方向と平行な向き)である。この押圧力は、押圧面18がシール面29を押圧するシール力となる。
ここで、押圧面18の面積は受圧面17の面積よりも小さいので、押圧面18からシール面29に作用する単位面積当たりの力(つまり、シール圧)は、流体から受圧面17に作用する単位面積当たりの力(つまり、収容空間12内の流体圧)よりも大きい。したがって、押圧面18とシール面29とが密着する領域では、流体の流動が遮断され、確実にシールされる。また、シール圧と流体圧との差は、流体圧が高くなるほど拡がるので、収容空間12内の流体圧が高くなるほど、シール部16とシール溝28によるシール性能が向上する。
また、上記のように収容空間12内の流体圧が低くなると、シール部16とシール溝28によるシール性能が低くなるため、流体がシール部16の外面とシール溝28の内面との微少な隙間を通過する虞がある。この場合、界面Sに沿って先端側へ移動した流体は、Oリング35によってシールされる。このとき、Oリング35に作用する流体圧は、比較的小さいので、Oリング35によるシール性能は、十分に信頼性を有する。
尚、流体が水素ガスのように分子の小さい気体である場合、Oリング35は、圧力変動による疲労破壊を生じることが懸念される。即ち、収容空間12内の気体が高圧になると、その気体がOリング35内に浸透し、その後、収容空間12内の圧力が低下してOリング35が膨張するのに伴い、Oリング35内に浸透していた気体が気泡に成長し、その結果、Oリング35を破壊するのである。しかし、本実施例1では、流体圧の高低に応じて役割分担を行い、高圧の流体はライナー10のシール部16材によってシールし、流体が低圧であるときにOリング35でシールするようになっている。したがって、Oリング35に対して高圧の気体が、直接、接触する虞がなく、高圧流体に起因するOリング35の疲労破壊を回避することができる。
また、シール溝28は、単純な円形をなすのではなく、周方向に対して斜めをなす斜行部28aを有している。つまり、シール部16とシール溝28は、口金20の軸線と平行に見た投影面上において波形をなしているとともに、口金20の軸線と直角に見た投影面上においても波形をなしている。したがって、口金20とライナー10の相対回転が規制されている。この相対回転規制の技術的意義として、次のような利点がある。例えば、CFRP製の外層体を成形する際に、外層体の素材としてCFRP製のフィラメントをライナー10の外周に螺旋状に巻き付ける工程で、ライナー10に対し連れ回りを生じさせるような摩擦力が生じる。しかし、ライナー10は口金20に対して相対回転を規制されているので、口金20を固定した状態で、CFRP製のフィラメントをライナー10の外周に螺旋状に巻き付ける際にライナー10が連れ回りすることがない。これにより、CFRP製フィラメントをライナー10に巻き付ける作業を、支障なく行うことができる。
上述のように本実施例1の圧力容器Aは、内部が収容空間12となっている容器本体部13及び容器本体部13から外面側へ突出した形態の筒状部14を構成する合成樹脂製のライナー10と、筒状部14の内周に同心状に密着して取り付けられた筒状の口金20とを有する。ライナー10の内面と口金20の外面との界面Sには、口金20の外周に形成された周方向のシール溝28が配されている。そして、ライナー10の内周面から突出したシール部16が、シール溝28に嵌入されている。シール部16には、収容空間12側に面する受圧面17と、受圧面17とは反対側に面する押圧面18とが形成されている。受圧面17は界面Sに対して鈍角をなして連なり、押圧面18は、界面Sに対し、受圧面17と界面Sとのなす角度よりも小さい角度をなして連なっている。これにより、押圧面18の面積は、受圧面17の面積よりも小さくなっている。
上記の構成によれば、受圧面17に収容空間12内の流体圧が作用すると、押圧面18がシール溝28のシール面29を押圧し、このときの押圧面18からの圧力は、受圧面17に作用する流体圧を上回っている。この構成によれば、押圧面18が流体圧よりも大きい圧力でシール溝28の内面を押圧するので、ライナー10と口金20との界面Sにおけるシール性能が高められる。
また、口金20には、ライナー10を口金20との間で挟んで固定するリテーナ30が取り付けられている。そして、リテーナ30には、ライナー10のうちシール部16と対応する弧状円環部15をシール溝28側へ押圧する押圧部34が形成されている。この構成によれば、押圧部34がシール部16をシール溝28側へ押圧するので、シール溝28内の圧力が上昇したときに、シール部16がシール溝28から離脱する方向へ変位する虞がない。したがって、シール部16とシール溝28による強いる機能の信頼性に優れている。
また、収容空間12内の流体圧が小さい場合は、押圧面18による押圧力が不十分となってシール部16でシールできなくなることが懸念される。しかし、界面Sのうちシール部16を挟んで収容空間12とは反対側の位置(先端部)にOリング35を設けたので、流体圧が比較的低圧であっても、界面Sにおけるシール性能を保つことができる。
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図5を参照して説明する。本実施例2は、口金40を上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。本実施例2の口金40に形成されたシール溝41は、単純な円形をなすのではなく、周方向に対して斜めをなす斜行部41aを有している。つまり、シール溝41は、口金40の軸線と平行に見た投影面上において複数の台形を連ねた形状をなしているとともに、口金40の軸線と直角に見た投影面上においても台形を連ねた形状をなしている。したがって、口金40とライナー(図示省略)の相対回転が規制されている。
<実施例3>
次に、本発明を具体化した実施例3を図6を参照して説明する。本実施例3は、口金50を上記実施例1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。本実施例3の口金50に形成されたシール溝51は、単純な円形をなすのではなく、周方向に対して斜めをなす斜行部51aを有している。つまり、シール溝51は、口金50の軸線と平行に見た投影面上において、周方向に延びる円弧状領域と、斜行部51aを構成する三角形状領域とを交互に連ねた形状をなしている。また、口金50の軸線と直角に見た投影面上においても、シール溝51は、周方向に延びる円弧状領域と、斜行部51aを構成する三角形状領域とを交互に連ねた形状をなしている。したがって、口金50とライナー(図示省略)の相対回転が規制されている。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、シール溝とシール部に斜行部を設けたが、シール溝とシール部は、斜行部を有しない周方向に沿った円形をなしていてもよい。
(2)上記実施例では、受圧面と押圧面との間の厚さ寸法を、均一としたが、受圧面と押圧面との間の厚さ寸法は、不均一であってもよい。
(3)上記実施例では、ナットとリテーナを別体部品としたが、ナットとリテーナを一体部品としてもよい。
(4)上記実施例では、ライナーと口金との界面にOリングを設けたが、Oリングを設けずに、シール溝とシール部だけでシールしてもよい。
(5)上記実施例では、界面と押圧面とのなす角度を略直角としたが、界面と押圧面とのなす角度は、界面と受圧面とのなす角度よりも小さい角度であれば、鋭角と鈍角のいずれであってもよい。
A…圧力容器
S…界面
10…ライナー
12…収容空間
13…容器本体部
14…筒状部
16…シール部
17…受圧面
18…押圧面
20…口金
28…シール溝
28a…斜行部
34…押圧部
35…Oリング
40,50…口金
41a,51a…斜行部

Claims (5)

  1. 内部が収容空間となっている容器本体部及び前記容器本体部から外面側へ突出した形態の筒状部を構成する合成樹脂製のライナーと、
    前記筒状部の内周に同心状に密着して取り付けられた筒状の口金と、
    前記ライナーの内面と前記口金の外面との界面に配され、前記口金の外周に形成された周方向のシール溝と、
    前記ライナーの内周面から突出して前記シール溝に嵌入され、前記収容空間側に面する受圧面と、前記受圧面とは反対側に面していて前記受圧面よりも面積の小さい押圧面とが形成されたシール部とを備え、
    前記受圧面に作用する前記収容空間内の流体圧によって前記押圧面が前記シール溝の内面を押圧したときに、前記押圧面からの圧力が、前記受圧面に作用する流体圧を上回ることを特徴とする圧力容器。
  2. 前記受圧面が前記界面に対して鈍角をなして連なり、
    前記押圧面が、前記界面に対し、前記受圧面と前記界面とのなす角度よりも小さい角度をなして連なっていることを特徴とする請求項1記載の圧力容器。
  3. 前記口金には、前記ライナーを前記口金との間で挟んで固定するリテーナが取り付けられており、
    前記リテーナには、前記ライナーのうち前記シール部と対応する領域を前記シール溝側へ押圧する押圧部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の圧力容器。
  4. 前記界面のうち前記シール部を挟んで前記収容空間とは反対側の位置に、Oリングが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の圧力容器。
  5. 前記シール溝が、周方向に対して交差する斜行部を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の圧力容器。
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