JP2016113117A - 車両用ハブユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】外方部材の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが可能な車両用ハブユニットを提供する。【解決手段】車両の懸架装置のナックル9に回転不能に固定される外輪2と、車輪が取り付けられる車輪取付フランジ301を有し、外輪2に対して回転可能に支持される内方部材3と、外輪2と外方部材3との間に介装された複数の転動体41,42とを備えたハブユニット1において、外輪2の車輪取付フランジ301とは反対側の端部における外周面をナックル9の取付孔900に嵌合する嵌合面として形成し、ナックル9への取り付けのための複数の取付アーム21を嵌合面よりも外方に突出して設け、複数の取付アーム21のうち周方向に隣り合う少なくとも一組の取付アーム21の間における外輪2の外周面22aと嵌合面との間の段差寸法dを1mm以下とする。【選択図】図1
Description
本発明は、車両の懸架装置に対して車輪を回転可能に支持する車両用ハブユニットに関する。
車両の懸架装置に対して車輪を回転可能に支持するハブユニットは、車両の懸架装置を構成するナックルに固定される外方部材と、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有する内方部材と、外方部材に形成された外側軌道面と内方部材に形成された内側軌道面との間に介装された複数の転動体とを備えている。外方部材には、懸架装置のナックルへの取り付けのための車体取付フランジが設けられている。内方部材は、複数の転動体が外側軌道面及び内側軌道面を転動することで、外方部材に対して車輪と共に回転可能である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車輪用軸受装置(ハブユニット)は、外方部材における車体取付フランジよりも車体側に延びる円筒状のパイロット部の外周面に、複数の凹部が形成されている。パイロット部は、車体への取り付けの際に外方部材を案内し、ナックルの内径面に嵌合する。そして、このパイロット部の外周面に複数の凹部を形成することにより、外方部材を軽量化できるとされている。
特許文献1に記載の車輪用軸受装置は、パイロット部に凹部を形成することにより軽量化が図られている。しかし、このパイロット部の内側に転動体が配置される場合には、凹部を設けることにより転動体が転動する軌道面における外方部材の厚みが薄くなってしまい、外方部材の強度が低下する。このため、外方部材の強度を維持しながら軽量化を図るためには、転動体が転動する軌道面よりも車体側の端部における狭い範囲に凹部を形成しなければならず、軽量化の効果が十分に得られない。このように、特許文献1に記載のものでは、外方部材の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが困難であった。
そこで、本発明は、外方部材の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが可能な車両用ハブユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、車両の懸架装置の構成部材に回転不能に固定される外方部材と、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有し、前記外方部材に対して回転可能に支持される内方部材と、前記外方部材に形成された外側軌道面と前記内方部材に形成された内側軌道面との間に介装された複数の転動体とを備え、前記外方部材には、前記車輪取付フランジとは反対側の端部における外周面が前記懸架装置の構成部材の取付孔に嵌合する嵌合面として形成されると共に、前記懸架装置の構成部材への取り付けのための複数の取付アームが前記嵌合面よりも外方に突出して設けられ、前記複数の取付アームのうち周方向に隣り合う少なくとも一組の取付アームの間における前記外方部材の外周面と前記嵌合面との間の段差が1mm以下である、車両用ハブユニットを提供する。
本発明によれば、外方部材の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが可能となる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ハブユニットについて、図1乃至図4を参照して説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ハブユニットについて、図1乃至図4を参照して説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るハブユニット1を取付対象物である車両の懸架装置のナックル9と共に示す断面図である。図1(b)は、ハブユニット1を車体側から見た背面図である。図1(a)は、図1(b)のA−A線断面を図示している。
このハブユニット1は、車両の懸架装置に対して車輪を回転可能に支持するために用いられる。以下の説明では、ハブユニット1の車輪が取り付けられる側(図1(a)の左側)を車両アウタ側とし、その反対側(図1(b)の右側)車両インナ側とする。
ハブユニット1は、ナックル9に回転不能に固定される外方部材としての外輪2と、外輪2に対して回転可能に支持される内方部材3と、外輪2に形成された外側軌道面2a,2bと内方部材3に形成された内側軌道面3a,3bとの間に介装された複数の転動体41,42とを有している。
ナックル9は、車両の懸架装置の構成部材であり、図示しないサスペンションストラット及びサスペンションアームを介して車体に支持されている。ナックル9には、ハブユニット1を取り付けるための円筒状の取付部90が設けられている。
外輪2は、内面に外側軌道面2a,2bが形成された円筒状の本体部20と、ナックル9への取り付けのための複数の取付アーム21とを有している。本実施の形態では、外輪2が3つの取付アーム21を有している。以下の説明において、3つの取付アーム21のそれぞれを特定する必要がある場合には、これら3つの取付アーム21を第1乃至第3の取付アーム21A,21B,21Cとして区別する。3つの取付アーム21(第1乃至第3の取付アーム21A,21B,21C)は、本体部20の周方向に沿って、本体部20の外周側に所定の間隔をあけて設けられている。外輪2は、鍛造によって成形され、本体部20と3つの取付アーム21とを一体に有している。
3つの取付アーム21のうち、本体部20の周方向に隣り合う一組の取付アーム21の間には、それぞれ帯状突起22が形成されている。より具体的には、第1の取付アーム21Aと第2の取付アーム21Bの間、第2の取付アーム21Bと第3の取付アーム21Cの間、及び第3の取付アーム21Cと第1の取付アーム21Aの間に、それぞれ帯状突起22が所定の範囲に亘って形成されている。
第1取付アーム21Aと第3取付アーム21Cとの間には、回転センサ50の取付部23が形成されている。これにより、第1取付アーム21Aと第3取付アーム21Cとの間における帯状突起22は、第1の取付アーム21Aと第2の取付アーム21Bの間、及び第2の取付アーム21Bと第3の取付アーム21Cの間における帯状突起22よりも狭い範囲に形成されている。
回転センサ50は、外輪2の本体部20を径方向に貫通する図略の貫通孔に磁界を検出する検出部が挿入され、内方部材3と共に回転するパルサーリング51の磁界を検出する。回転センサ50は、内方部材3の回転をパルサーリング51との相対回転による磁界の変化によって検出し、検出信号を図略のABS(Antilock Brake System)コントローラに出力する。
内方部材3は、車輪が取り付けられる車輪取付フランジ301を有するハブ輪30と、第1内輪部材31及び第2内輪部材32からなる内輪33とを有して構成されている。ハブ輪30は、第1内輪部材31及び第2内輪部材32が外嵌された円筒状の胴部300と、車輪取付フランジ301とを一体に有している。胴部300の内面には、図略の車軸を相対回転不能に連結するためのセレーション300aが形成されている。車輪取付フランジ301には、複数のボルト孔301aが形成され、それぞれのボルト孔301aにハブボルト302が圧入によって固定されている。
第1内輪部材31及び第2内輪部材32は、内方部材3の回転軸線O方向に並列して配置されている。第1内輪部材31は車輪取付フランジ301側に配置され、第2の内輪部材32はその反対側に配置されている。第1内輪部材31の外周には内側軌道面3aが形成され、第2内輪部材32の外周には内側軌道面3bが形成されている。第1内輪部材31と第2内輪部材32とは、胴部300の端部に形成された加締め部300bによってハブ輪30に固定されている。この加締め部300bは、胴部300の車両インナ側の端部を外方に押し広げることにより形成されている。
外輪2の本体部20の車両アウタ側の端部と第1内輪部材31との間には、第1シール部材61が配置されている。外輪2の本体部20の車両インナ側の端部と第2内輪部材32との間には、第2シール部材62が配置されている。第1シール部材61及び第2シール部材62は、複数の転動体41,42が配置された外輪2と第1内輪部材31及び第2内輪部材32との間の軸受内部空間を密封している。
複数の転動体41は、環状の保持器43によって保持され、外輪2の外側軌道面2a及び第1内輪部材31の内側軌道面3aを転動する。複数の転動体42は、環状の保持器44によって保持され、外輪2の外側軌道面2b及び第2内輪部材32の内側軌道面3bを転動する。それぞれの転動体41,42は、円錐ころであり、その中心軸が回転軸線Oに対して傾斜するように配置されている。
外輪2の取付アーム21には、ナックル9の取付部90に形成されたネジ孔901に螺合するボルト91を挿通させるボルト挿通孔210が形成されている。外輪2は、ボルト91の締め付けにより、取付アーム21の軸方向端面21bが取付部90の先端面90aに押し付けられてナックル9に固定される。
外輪2をナックル9に取り付ける際には、本体部20における車両インナ側の端部を取付部90の取付孔900内に挿入して嵌合する。そして、外輪2を回転させてボルト挿通孔210とネジ孔901との位置を合わせ、ボルト91をボルト挿通孔210に挿入してネジ孔901に締め付ける。この際、取付孔900に嵌合された本体部20の車両インナ側の端部における外周面は、取付孔900の内周面900aに対向する。
すなわち、外輪2には、3つの取付アーム21よりも車両インナ側(車輪取付フランジ301とは反対側)の端部における本体部20の外周面が、ナックル9の取付孔900に嵌合する嵌合面20aとして形成されている。3つの取付アーム21は、この嵌合面20aよりも外方に突出し、それぞれの取付アーム21の軸方向端面21bが取付部90の先端面90aに当接する。帯状突起22は、3つの取付アーム21の間において周方向に延在し、嵌合面20aよりも僅かに外方に突出している。
帯状突起22の外周面22aは、本体部20の嵌合面20aと同じく、回転軸線Oを中心とする周方向に沿って形成されている。取付アーム21は、本体部20の径方向外方に突出し、その根元部ほど周方向の幅が広くなるように形成されている。この根元部における取付アーム21の外周面21aは、回転軸線Oを中心とする周方向に対して傾斜し、取付アーム21の先端側に向かうほど、周方向に対する傾斜角が大きくなっている。すなわち、外輪2の周方向における取付アーム21の存在範囲は、その根元部における外周面21aが周方向に対して傾斜した領域を両端部に含む範囲である。
外輪2における嵌合面20aの内周側には、複列の転動体41,42のうち、車両インナ側の転動体42を転動させる外側軌道面2bが形成されている。外輪2は、内方部材3が車輪から受ける荷重を転動体41,42を介して受け、この荷重をナックル9に伝達する。取付アーム21及び帯状突起22は、回転軸線Oに平行な軸方向において、車両アウタ側の外側軌道面2aと車両インナ側の外側軌道面2bとの間の領域を含む外輪2の軸方向中央部に設けられている。
図2は、帯状突起22の周辺部を拡大して示すハブユニット1の断面拡大図である。帯状突起22の外周面22aにおける外輪2の外径は、嵌合面20aにおける外輪2の外径よりも大きい。これにより、帯状突起22の外周面22aと嵌合面20aとの間には段差が生じ、この段差の部分に後述する研削加工のための盗み部20bが形成されている。
外輪2の嵌合面20a及び帯状突起22の外周面22aは、回転軸線Oと平行に形成されている。帯状突起22の外周面22aと嵌合面20aとの段差の寸法を段差寸法dとすると、この段差寸法dは0mm以上1mm以下である。すなわち、周方向に隣り合う一組の取付アーム21の間における外輪2の外周面(帯状突起22の外周面22a)と、ナックル9の取付孔900に嵌合する嵌合面20aとの間の段差は、1mm以下である。
この段差寸法dは、後述する外輪2の研削加工における削り代を確保すべく考慮されたものである。段差寸法dの上限値である1mmの寸法は、外輪2の鍛造成型後における寸法公差に応じた値である。
つまり、鍛造のみによって外輪2の各部の寸法を精度よく仕上げることは困難であり、外輪2の嵌合面20aを高精度に仕上げるために、鍛造成型後に研削加工を行う。外輪2の嵌合面20aには高い寸法精度が求められ、嵌合面20aにおける外径が取付孔900の内径よりも大きいと、ナックル9への取り付けができなくなる。また、嵌合面20aの外径が小さすぎると、取付孔900との嵌合隙間が大きくなり、ハブ輪30の胴部300にセレーション嵌合される車軸との芯ずれが生じてしまう等の問題が発生するおそれがある。
このように、本実施の形態では、研削加工工程における削り代を確保しながらも、帯状突起22の径方向の厚みを可及的に削減して外輪2を軽量化すべく、段差寸法dを1mm以下に規制している。
(外輪2の製造方法)
次に、図3及び図4を参照して、外輪2の製造工程について説明する。図3(a)〜(c)は、外輪2における取付アーム21の加工工程を示し、図4(a)〜(c)は、外輪2における帯状突起22の加工工程を示している。なお、以下に示す製造方法は、外輪2の製造に適した一具体例として示すものであり、これ以外の製造方法によっても、外輪2を製造することは可能である。
次に、図3及び図4を参照して、外輪2の製造工程について説明する。図3(a)〜(c)は、外輪2における取付アーム21の加工工程を示し、図4(a)〜(c)は、外輪2における帯状突起22の加工工程を示している。なお、以下に示す製造方法は、外輪2の製造に適した一具体例として示すものであり、これ以外の製造方法によっても、外輪2を製造することは可能である。
外輪2は、軸受鋼、浸炭鋼、又は炭素鋼等の鋼材からなる素材を鍛造して得られた成形体200を旋削加工及び研削加工して製造される。図3(a)及び図4(a)は、鍛造成型された成形体200の形状を示し、図3(b)及び図4(b)は、旋削加工後の成形体200の形状を示している。図3(c)及び図4(c)は、研削加工後における外輪2の最終的な形状を示している。
成形体200は、金型により素材に圧力を加えて塑性流動させる鍛造によって成形される。この成形体200は、図3(a)に示すように、外輪2の本体部20となる略円筒状の円筒部201と、取付アーム21となる突起202とを有している。また、成形体200は、図4(a)に示すように、帯状突起22の外周面22aとなる円筒部201の第1の外周面201aと、突起202よりも車両インナ側にあたる部分の円筒部201の第2の外周面201bとの間に段差が形成されていない。すなわち、鍛造後における成形体200の円筒部201は、第1の外周面201aにおける外径と、第2の外周面201bにおける外径とが同一である。
成形体200は、旋削加工により削り取られる削り代を有している。図3(a)及び図4(a)では、この削り代201A,202Aをクロスハッチングで示している。削り代201Aは、円筒部201の内周側に設けられ、削り代202Aは、突起202の車両インナ側にあたる端面に設けられている。
成形体200の旋削加工により、円筒部201の削り代201Aが削り取られると、外輪2の外側軌道面2a,2bとなる内面201c,201dが円筒部201に形成される。また、成形体200の旋削加工により、突起202の削り代202Aが削り取られると、取付アーム21の軸方向端面21bとなる端面202aが突起202に形成される。またさらに、成形体200には、突起202の端面202a側の根元部における盗み部200a(外輪2の盗み部20b)、及びボルト挿通孔210となる貫通孔202bが形成される。
旋削加工された成形体200は、突起202よりも車両インナ側にあたる円筒部201の外周側が砥石によって研削される。この研削加工では、盗み部200aが形成されていることにより、外輪2における取付アーム21の軸方向端面21bと嵌合面20aとの間の角部に丸みが形成されてしまうことがなく、嵌合面20aを取付アーム21の軸方向端面21bに対して垂直に形成することができる。
図3(b)及び図4(b)では、研削により削り取られる研削代201Bをクロスハッチングで示している。この研削代201Bの径方向の厚みは、鍛造後における成形体200の寸法誤差によって変動するが、最小で0mmであり、最大で1mmである。研削代201Bは、円筒部201の全周に亘って環状に設けられている。この研削加工により、図3(c)及び図4(c)に示す外輪2が得られる。
(第1の実施の形態の効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、周方向に隣り合う取付アーム21の間における外輪2の外周面(帯状突起22の外周面22a)と、ナックル9の取付孔900に嵌合する嵌合面20aとの間の段差が1mm以下であるので、外輪2を軽量化することができ、ひいてはハブユニット1を軽量化することができる。また、例えば車両の走行中に車輪が縁石等に乗り上げた場合には、外輪2がナックル9の取付孔900に対して傾くような径方向の荷重を受けるが、この荷重による外輪2の軸方向における帯状突起22が設けられた範囲の変形は、複数の取付アーム21の剛性によって抑えられるので、周方向に隣り合う取付アーム21の間の厚みを薄くしても、外輪2の強度は、大きくは低下しない。これにより、外輪2の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが可能となる。
以上説明した第1の実施の形態によれば、周方向に隣り合う取付アーム21の間における外輪2の外周面(帯状突起22の外周面22a)と、ナックル9の取付孔900に嵌合する嵌合面20aとの間の段差が1mm以下であるので、外輪2を軽量化することができ、ひいてはハブユニット1を軽量化することができる。また、例えば車両の走行中に車輪が縁石等に乗り上げた場合には、外輪2がナックル9の取付孔900に対して傾くような径方向の荷重を受けるが、この荷重による外輪2の軸方向における帯状突起22が設けられた範囲の変形は、複数の取付アーム21の剛性によって抑えられるので、周方向に隣り合う取付アーム21の間の厚みを薄くしても、外輪2の強度は、大きくは低下しない。これにより、外輪2の強度の低下を抑制しながら軽量化を図ることが可能となる。
また、帯状突起22の外周面22aは、旋削加工や研削加工によることなく、素材の鍛造によって成形された成形体200の外周面201aがそのまま残されている。つまり、帯状突起22の外周面22aは、鍛造によって形成された鍛造面である。これにより、素材を鍛造した成形体200に対して取付アーム21の間の外周面を加工する必要がないため、加工工程を増やすことなく、外輪2を軽量化することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5を参照して説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、第2の実施の形態に係るハブユニット1Aを示す断面図であり、図5(b)は、ハブユニット1Aを車体側から見た背面図である。図5(a)は、図5(b)のB−B線断面を図示している。図5(a)及び(b)において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に共通する機能を有する構成要素については、第1の実施の形態について用いた符号と同一の符号を付して、その重複した説明を省略する。
第1の実施の形態に係るハブユニット1は、転動体41,42が円錐ころであったが、本実施の形態に係るハブユニット1Aは、転動体41,42が球状である。また、第1の実施の形態に係るハブユニット1は、内方部材3に形成された内側軌道面3a,3bのうち、車両アウタ側の内側軌道面3aが第1内輪部材31に形成されていたが、本実施の形態に係るハブユニット1Aは、第1内輪部材31に相当する部材を有しておらず、転動体41を転動させる内側軌道面3aがハブ輪30における胴部300の外周面に形成されている。
またさらに、第1の実施の形態に係るハブユニット1は、外輪2に3つの取付アーム21(第1乃至第3の取付アーム21A,21B,21C)が設けられていたが、本実施の形態に係るハブユニット1Aは、外輪2に4つの取付アーム21(第1乃至第4の取付アーム21A,21B,21C,21D)が設けられている。
本実施の形態に係るハブユニット1Aの外輪2は、車両に取り付けられた際、第1の取付アーム21A及び第2の取付アーム21Bがハブ輪30の胴部300よりも上方に位置し、第3の取付アーム21C及び第4の取付アーム21Dがハブ輪30の胴部300よりも下方に位置する。
第1の取付アーム21Aと第3の取付アーム21Cとの間、及び第2の取付アーム21Bと第4の取付アーム21Dとの間には、嵌合面20aとの段差寸法dが1mm以下である外周面22aを有する帯状突起22が形成されている。一方、第1の取付アーム21Aと第2の取付アーム21Bとの間、及び第3の取付アーム21Cと第4の取付アーム21Dとの間には、このような帯状突起22が形成されていない。
つまり、第1の取付アーム21Aと第2の取付アーム21Bとの間、及び第3の取付アーム21Cと第4の取付アーム21Dとの間における外輪2の外周面は、嵌合面20aとの段差が1mmを超えている。これは、外輪2の鍛造時における素材の流動性を考慮して、各取付アーム21が確実に成形されるよう、考慮されたものである。すなわち、比較的間隔が狭い第1の取付アーム21Aと第2の取付アーム21Bとの間、及び第3の取付アーム21Cと第4の取付アーム21Dとの間における外輪2の外周面と嵌合面20aとの段差を1mm以下とすると、各取付アーム21の根元部が細くなり、素材の流動性が低下して各取付アーム21の成型性の低下を招来するおそれがあるが、本実施の形態では、上記の構成により、各取付アーム21の成型性の低下を抑制している。
本実施の形態によっても、第1の取付アーム21Aと第3の取付アーム21Cとの間、及び第2の取付アーム21Bと第4の取付アーム21Dとの間における外輪2の外周面と嵌合面20aとの段差が1mm以下であるので、第1の実施の形態と同様に軽量化の効果が得られる。
(付記)
以上、本発明を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
以上、本発明を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記第1の実施の形態では、3つの取付アーム21(第1乃至第3の取付アーム21A,21B,21C)のそれぞれの間に、嵌合面20aとの段差寸法dが1mm以下の帯状突起22が形成された場合について説明したが、これに限らず、例えば第2の取付アーム21Bと第3の取付アーム21Cとの間における外輪2の外周面と嵌合面20aとの段差が1mmを超えていてもよい。
また、第2の実施の形態におけるハブユニット1Aでは、第1の取付アーム21Aと第3の取付アーム21Cとの間、及び第2の取付アーム21Bと第4の取付アーム21Dとの間における外輪2の外周面と嵌合面20aとの段差寸法dを1mm以下としたが、これに限らず、第1の取付アーム21Aと第3の取付アーム21Cとの間、又は第2の取付アーム21Bと第4の取付アーム21Dとの間の何れか一方における外輪2の外周面と嵌合面20aとの段差寸法dを1mmとしてもよい。つまり、複数の取付アーム21のうち周方向に隣り合う少なくとも一組の取付アーム21の間における外輪2の外周面と嵌合面20aとの間の段差が1mm以下であれば、本発明の効果を得ることができる。
1,1A…ハブユニット、2…外輪(外方部材)、2a,2b…外側軌道面、20…本体部、20a…嵌合面、20b…盗み部、21…取付アーム、21A,21B,21C,21D…第1乃至第4の取付アーム、21a…外周面、21b…軸方向端面、22…帯状突起、22a…外周面、23…取付部、200…成形体、200a…盗み部、201…円筒部、201A,202A…削り代、201a…第1の外周面、201B…研削代、201b…第2の外周面、201c,201d…内面、202…突起、202a…端面、202b…貫通孔、210…ボルト挿通孔、3…内方部材、3a,3b…内側軌道面、30…ハブ輪、31…第1内輪部材、32…第2内輪部材、33…内輪、300…胴部、300a…セレーション、300b…加締め部、301…車輪取付フランジ、301a…ボルト孔、302…ハブボルト、41,42…転動体、43,44…保持器、50…回転センサ、51…パルサーリング、61…第1シール部材、62…第2シール部材、9…ナックル、90…取付部、900…取付孔、900a…内周面、901…ネジ孔、90a…先端面、91…ボルト
Claims (2)
- 車両の懸架装置の構成部材に回転不能に固定される外方部材と、
車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有し、前記外方部材に対して回転可能に支持される内方部材と、
前記外方部材に形成された外側軌道面と前記内方部材に形成された内側軌道面との間に介装された複数の転動体とを備え、
前記外方部材には、前記車輪取付フランジとは反対側の端部における外周面が前記懸架装置の構成部材の取付孔に嵌合する嵌合面として形成されると共に、前記懸架装置の構成部材への取り付けのための複数の取付アームが前記嵌合面よりも外方に突出して設けられ、
前記複数の取付アームのうち周方向に隣り合う少なくとも一組の取付アームの間における前記外方部材の外周面と前記嵌合面との間の段差が1mm以下である、
車両用ハブユニット。 - 前記外方部材は鍛造によって成形され、
前記少なくとも一組の取付アームの間における前記外方部材の外周面が鍛造面によって形成されている、
請求項1に記載の車両用ハブユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014255524A JP2016113117A (ja) | 2014-12-17 | 2014-12-17 | 車両用ハブユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014255524A JP2016113117A (ja) | 2014-12-17 | 2014-12-17 | 車両用ハブユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016113117A true JP2016113117A (ja) | 2016-06-23 |
Family
ID=56140648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014255524A Pending JP2016113117A (ja) | 2014-12-17 | 2014-12-17 | 車両用ハブユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016113117A (ja) |
-
2014
- 2014-12-17 JP JP2014255524A patent/JP2016113117A/ja active Pending
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