JP2016110918A - ワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

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【課題】絶縁被覆および電線の耐久性をより向上させることができるワイヤーハーネスの提供。【解決手段】ワイヤーハーネス1は、電線4の一部の周囲に絶縁被覆3と全周にわたって接するように筒体7を設けた上で、筒体7の外周面に金型を当接させて樹脂の射出成形によりコネクタハウジング6を形成することによって製造され、ワイヤーハーネス1では、電線4の絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間に、当該コネクタハウジング6の端子5とは反対側の端面6aから外部に突出するように筒体7が介設される。【選択図】図2

Description

本発明は、芯線および当該芯線を覆う絶縁被覆を有する電線と、当該電線の芯線と端子との接合部を覆うコネクタハウジングを有するワイヤーハーネスの製造方法に関する。
従来、導電性の芯線および当該芯線の周囲を覆う絶縁被覆(ゴム被覆)を有する絶縁電線と、絶縁電線の端部で芯線と電気的に接続された金属端子と、絶縁電線の端部の周囲を覆う絶縁性の硬質部材であるカバー部材とを備えるワイヤーハーネスが知られている(例えば、特許文献1参照)。カバー部材の内部には、絶縁電線の端部における少なくとも絶縁被覆の部分が挿入されるキャビティ(空間)が形成されている。更に、カバー部材におけるキャビティの壁を形成する内側面には、複数の環状突起部が形成されている。そして、このワイヤーハーネスでは、環状突起部を絶縁被覆に対して全周に亘って食い込ませることにより、当該環状突起部を絶縁電線とその端部の周囲を覆うカバー部材の内側面との隙間を塞ぐ止水材として機能させようとしている。
特開2013−125582号公報
しかしながら、上記従来のワイヤーハーネスのように、絶縁被覆に環状突起部を全周にわたって食い込ませると、絶縁被覆および電線の耐久性を低下させるおそれがある。そして、ワイヤーハーネスにおいて、絶縁被覆および電線の耐久性を良好に確保することは極めて重要であり、ワイヤーハーネスの製造過程の段階から、絶縁被覆および電線の耐久性を損なわないように配慮する必要がある。
そこで、本発明は、絶縁被覆および電線の耐久性をより向上させることができるワイヤーハーネスの製造方法の提供を主目的とする。
本発明によるワイヤーハーネスの製造方法は、芯線および前記芯線を覆う絶縁被覆を有する電線と、前記電線の芯線と端子との接合部を覆うコネクタハウジングを有するワイヤーハーネスの製造方法において、
(a)前記電線の一部の周囲に前記絶縁被覆と接するように筒体を設けるステップと、
(b)前記筒体の外周面に金型を当接させて樹脂の射出成形により前記コネクタハウジングを形成するステップと、
を含むことを特徴とする。
この方法によりワイヤーハーネスを製造するに際しては、芯線および当該芯線を覆う絶縁被覆を有する電線の一部の周囲に当該絶縁被覆と接するように筒体を設ける。そして、筒体の外周面に金型を当接させた状態で、樹脂の射出成形により電線の芯線と端子との接合部を覆うようにコネクタハウジングを形成する。このように、電線の一部の周囲に筒体を配置した上で、筒体の外周面に金型を当接させた状態で射出成形を行えば、電線を挟持する金型に型締め荷重が加えられた際に、筒体が金型により押さえ付けられて窪む(変形する)ことになるので、型締めに伴う絶縁被覆の変形を無くすか、型締めに伴う絶縁被覆の窪み(変形)をごく小さくすることができる。そして、金型内に射出された樹脂は、筒体の窪んだ部分(変形部)に流れ込む。
すなわち、この方法によれば、射出成形によってコネクタハウジングを形成する際に、金型の型締めにより絶縁被覆が変形する(窪む)のを抑制すると共に、絶縁被覆の金型により押さえ付けられた部分に樹脂が流れ込むのを規制することが可能となり、射出成形により形成されたコネクタハウジングの一部が絶縁被覆に食い込んでしまうのを良好に抑制することができる。この結果、絶縁被覆および電線の耐久性をより向上させることができるワイヤーハーネスを容易に製造することが可能となる。そして、この方法により製造されたワイヤーハーネスを比較的大きな振動が作用するような環境下に配索しても、絶縁被覆および電線ひいてはワイヤーハーネス全体の耐久性を極めて良好に確保することができる。
また、コネクタハウジングの射出成形に際しては、筒体の端子側の端面が金型により画成されるキャビティ内に位置するように当該金型を筒体の外周面と当接させてもよい。これにより、金型と絶縁被覆との間に隙間が形成されないようにして、コネクタハウジングの内部に空隙が形成されてしまうのを良好に抑制することができる。更に、筒体は、電線が挿通される熱収縮性チューブであってもよい。これにより、射出成形の実行前に、電線が挿通された筒体すなわち熱収縮性チューブに熱処理を施すことで、概ね均一な厚みを有する筒体を電線に対して精度よく位置決めすると共に絶縁被覆の一部の全周に隙間無く密着させることが可能となる。また、筒体は、ゴムチューブや金属製のカラーであってもよく、電線の周囲にテープ等を巻回することにより構成されてもよい。更に、電線(絶縁被覆3)の周囲に一次金型を用いた射出成形により筒体を形成した後、二次金型を用いた射出成形によりコネクタハウジングを形成してもよい。
そして、本発明によるワイヤーハーネスは、芯線および当該芯線を覆う絶縁被覆を有する電線と、電線の芯線と端子との接合部を覆うコネクタハウジングを有するワイヤーハーネスにおいて、電線の絶縁被覆とコネクタハウジングとの間には、当該コネクタハウジングの端子とは反対側の端面から外部に突出するように筒体が介設されていること特徴とする。このように構成されるワイヤーハーネスは、電線の一部の周囲に絶縁被覆と接するように筒体を設けた上で、筒体の外周面に金型を当接させた状態で樹脂の射出成形によりコネクタハウジングを形成することによって製造されるものである。従って、このワイヤーハーネスでは、射出成形によってコネクタハウジングを形成する際に、金型の型締めにより絶縁被覆が変形する(窪む)のを抑制すると共に、絶縁被覆の金型により押さえ付けられる部分に樹脂が流れ込むのを規制することが可能となり、射出成形により形成されたコネクタハウジングの一部が絶縁被覆に食い込んでしまうのを良好に抑制することができる。この結果、このワイヤーハーネスでは、絶縁被覆および電線の耐久性をより向上させることが可能となる。
本発明の方法により製造されたワイヤーハーネスを含む車両の一例であるハイブリッド車両を示す概略構成図である。 本発明によるワイヤーハーネスを示す部分断面図である。 (a)および(b)は、本発明によるワイヤーハーネスの製造手順を示す模式図である。 (a),(b)および(c)は、従来のワイヤーハーネスの製造手順を示す模式図である。 本発明の変形態様に係る方法により製造されたワイヤーハーネスを示す部分断面図である。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明によるワイヤーハーネスを含む車両の一例であるハイブリッド車両10を示す概略構成図である。同図に示すハイブリッド車両10は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料を用いて動力を出力するエンジン(内燃機関)12と、当該エンジン12と共に動力出力装置20を構成するトランスアクスル21とを含む。エンジン12およびトランスアクスル21は、ハイブリッド車両10の図示しないエンジンコンパートメント内に配置される。
トランスアクスル21は、エンジン12のクランクシャフト14に接続されたダンパ22と、シングルピニオン式のプラネタリギヤ30と、主として発電機として作動するモータ(同期発電電動機)MG1と、駆動軸23に動力を出力すると共に回生制動力を出力可能なモータ(同期発電電動機)MG2と、ドライブシャフトを介して駆動輪である車輪DWに連結されるデファレンシャルギヤ24と、これらの構成要素を収容するトランスアクスルケース25とを含む。プラネタリギヤ30は、モータMG1のロータに接続されるサンギヤ(第1要素)と、駆動軸23に接続されるリングギヤ(第2要素)と、複数のピニオンギヤを支持すると共にダンパ22を介してエンジン12のクランクシャフト14に接続されるプラネタリキャリヤ(第3要素)とを有する。また、モータMG2のロータは、トランスアクスルケース25内に収容される変速機26を介して駆動軸23(リングギヤ)に接続される。更に、駆動軸23は、トランスアクスルケース25内に収容されるギヤ機構27を介してデファレンシャルギヤ24に連結される。
また、ハイブリッド車両10は、モータMG1を駆動するインバータ41と、モータMG1を駆動するインバータ42と、電力線やインバータ41,42を介してモータMG1,MG2と電力をやり取り可能なバッテリ50とを含む。バッテリ50は、例えば200〜300Vの定格出力電圧を有するニッケル水素二次電池またはリチウムイオン二次電池である。本実施形態において、インバータ41,42は、図示しない昇降圧コンバータ等と共に電力制御装置(PCU)を構成し、導電性材料からなると共にトランスアクスルケース25に固定されるパワーコントロールユニットケース(以下、「PCUケース」という)45内に収容される。そして、PCUケース45内のインバータ41,42は、当該PCUケース45に設けられた図示しないコネクタシェル(レセプタクル)と結合するワイヤーハーネス1を介してモータMG1,MG2と接続される。
図2は、ワイヤーハーネス1を示す部分断面図である。同図に示すように、ワイヤーハーネス1は、芯線2および当該芯線2を覆う略円筒状の絶縁被覆3を有する複数(本実施形態では、3本)の電線4と、それぞれ各電線4の芯線2の対応する端部に接合される複数(本実施形態では、合計6個)の端子5と、2個のコネクタハウジング6とを有する。本実施形態において、各端子5は、電線4の芯線2の端部に圧着されるかしめ部を有する圧着端子である。ただし、端子5は、例えば超音波溶接等により芯線2に電気的に接続されるものであってもよい。
コネクタハウジング6は、ワイヤーハーネス1の両端部に1個ずつ設けられる。そして、一方のコネクタハウジング6は、PCUケース45に設けられた図示しないコネクタシェルに嵌合され、他方のコネクタハウジング6は、モータMG1またはMG2に設けられた図示しないコネクタシェルに嵌合される。本実施形態において、各コネクタハウジング6は、3本の芯線2の一端部と端子5との接合部を覆うように樹脂の射出成形(インサート成形)により形成される。各端子5の先端部は、コネクタハウジング6の先端面から外部に突出しており、コネクタハウジング6が対応するコネクタシェルに嵌合されると、PCUケース45、モータMG1またはMG2に設けられた対応する端子に電気的に接続される。
更に、各電線4の絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間には、当該コネクタハウジング6の端子とは反対側の端面6aから外部に突出するように筒体7が介設されている。本実施形態において、筒体7は、例えばポリオレフィン樹脂といった熱収縮性樹脂からなる熱収縮性チューブであり、例えばコネクタハウジング6の軸長(芯線2等の延在方向における長さ)よりも短い軸長を有する。本実施形態において、筒体7の端子5側の端部は、図2に示すように、コネクタハウジング6内に位置する絶縁被覆3の端面よりも端面6a側に位置する。そして、筒体7の端子5とは反対側の端部は、上述のようにコネクタハウジング6の端面6aから外部に突出する。
なお、各コネクタハウジング6の端子5とは反対側の端部には、例えば図示しないブラケットを介して筒状のシールド部材(図示省略)が固定され、上記筒体7の端部や各電線4は、当該シールド部材により包囲される。そして、当該シールド部材は、導電性材料からなる図示しない連結部材を介してPCUケース45に電気的に接続される。また、上記ハイブリッド車両10では、モータMG1およびMG2を収容するトランスアクスルケース25上にPCUケース45が固定されることから、モータMG1,MG2とPCUケース45とを結ぶワイヤーハーネス1の全長(電線4の全長)は比較的短い。
続いて、図3および図4を参照しながら、ワイヤーハーネス1の製造方法について説明する。
ワイヤーハーネス1の製造に際しては、まず、複数の電線4の芯線2の端部に端子5を接合(圧着)する。次いで、絶縁被覆3の予め定められた部分が熱収縮樹脂製の筒体7により覆われるように各電線4を当該筒体7に挿通した上で、電線4および筒体7に対して熱処理を施す。このように、電線4が挿通された筒体7(熱収縮性チューブ)に熱処理を施すことで、図3(a)に示すように、概ね均一な厚みを有する筒体7を電線4に対して精度よく位置決めすると共に絶縁被覆3の一部の全周に隙間無くに密着させることが可能となる。
このようにして電線4すなわち絶縁被覆3の周囲に筒体7を設けた後、図3(b)に示すように、成形金型100を構成する上型101と下型102とに複数組(3組)の電線4および端子5を挟持させる。電線4および端子5を成形金型100に挟持させる際には、図3(b)に示すように、各電線4の絶縁被覆3に装着された筒体7の端子5側の端面が上型101および下型102により画成されるキャビティ105内に位置するように、上型101および下型102の側壁部を筒体7の外周面と当接させる。
そして、上型101と下型102とに型締め荷重を加えると共に図示しないゲートを介してキャビティ105内に樹脂を射出し、各芯線2と端子5との接合部を覆うようにコネクタハウジング6を形成する。なお、1本のワイヤーハーネス1における2個のコネクタハウジング6は、2個同時に形成されてもよく、1個ずつ別々に形成されてもよい。そして、射出成形(インサート成形)の完了後、成形金型100から取り出された半製品には、上述のシールド部材等が組み付けられ、それによりワイヤーハーネス1の製造が完了する。
ここで、図4に示すような電線4の絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間に筒体7が介設されていない従来のワイヤーハーネスを製造する場合、図4(a)に示すように、コネクタハウジング6の射出成形(インサート成形)に際して、成形金型100の側壁部が電線4の絶縁被覆3と直接当接することになる。このため、成形金型100に型締め荷重が印加されると、当該成形金型100により押さえ付けられることで絶縁被覆3の一部が図4(a)に示すように電線4の軸心(図中一点鎖線参照)に向けて窪み(弾性変形し)、キャビティ105内に樹脂が射出されると、図4(b)に示すように、当該樹脂の一部が成形金型100の側壁付近の絶縁被覆3の変形部(窪んだ部分)3xに流れ込む。
また、成形金型100の型締めが解除されて半製品が成形金型100から取り出されると、絶縁被覆3の成形金型100により押さえ付けられていた部分が図4(c)に示すように弾性により元に戻る。これに対して、樹脂が流れ込んだ絶縁被覆3の変形部3xは、コネクタハウジング6の剛性により元に戻らず、変形したまま(窪んだまま)となる。従って、絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間に筒体7が介設されていない従来のワイヤーハーネスでは、図4(c)に示すように、絶縁被覆3の一部にコネクタハウジング6の一部が食い込んでしまうおそれがある。そして、このようにコネクタハウジング6の一部が絶縁被覆3の一部に食い込んでしまうと、変形部3x付近で絶縁被覆3の肉厚が減ってしまい、絶縁被覆3および電線4の耐久性が低下してしまうおそれがある。
これに対して、電線4の一部の周囲に筒体7を配置した上で、当該筒体7の外周面に上型101および下型102を当接させた状態で射出成形を行えば、電線4を挟持する上型101および下型102に型締め荷重が加えられた際に、筒体7が上型101および下型102により押さえ付けられて窪む(変形する)ことになるので、型締めに伴う絶縁被覆3の変形を無くすか、型締めに伴う絶縁被覆3の窪み(変形)をごく小さくすることができる。そして、キャビティ105内に射出された樹脂は、筒体7の窪んだ部分(変形部)に流れ込む。
すなわち、上述のような方法を採用すれば、射出成形によりコネクタハウジング6を形成する際に、上型101および下型102の型締めにより絶縁被覆3が変形する(窪む)のを抑制すると共に、絶縁被覆3の上型101および下型102により押さえ付けられた部分に樹脂が流れ込むのを規制することが可能となり、射出成形により形成されたコネクタハウジング6の一部が絶縁被覆3に食い込んでしまうのを良好に抑制することができる。この結果、絶縁被覆3および電線4の耐久性をより向上させることができるワイヤーハーネス1を容易に製造することが可能となる。また、上述のハイブリッド車両10では、トランスアクスルケース25上にPCUケース45が固定されることからワイヤーハーネス1の全長(電線4の全長)が比較的短く、ワイヤーハーネス1の配索(取り回し)を工夫して振動を吸収することが困難となるが、上述のようにしてワイヤーハーネス1を製造することで、当該ワイヤーハーネス1を比較的大きな振動が作用するような環境下で用いたとしても、絶縁被覆3および電線4ひいてはワイヤーハーネス1の耐久性を極めて良好に確保することができる。
また、コネクタハウジング6の射出成形に際して、筒体7の端子5側の端面がキャビティ105内に位置するように上型101および下型102を筒体7の外周面と当接させることにより、上型101および下型102と絶縁被覆3との間に隙間が形成されないようにして、コネクタハウジング6の内部に空隙が形成されてしまうのを良好に抑制することができる。更に、筒体7として熱収縮性チューブを用いれば、射出成形の実行前に電線4が挿通された筒体7に熱処理を施すことで、概ね均一な厚みを有する筒体7を電線4に対して精度よく位置決めすると共に絶縁被覆3の一部の全周に隙間無くに密着させることが可能となる。なお、筒体7の厚み(熱収縮後の厚み)は、上型101および下型102の型締め荷重を考慮して、型締めに際して絶縁被覆3が窪む(変形する)ことなく当該筒体7のみが窪む(変形する)ように定められると好ましい。
以上説明したように、ワイヤーハーネス1は、電線4の一部の周囲に絶縁被覆3と全周にわたって接するように筒体7を設けた上で、筒体7の外周面に上型101および下型102を当接させて樹脂の射出成形によりコネクタハウジング6を形成することによって製造される。すなわち、ワイヤーハーネス1では、電線4の絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間に、当該コネクタハウジング6の端子5とは反対側の端面6aから外部に突出するように筒体7が介設される。これにより、射出成形によってコネクタハウジング6を形成する際に、上型101および下型102の型締めにより絶縁被覆3が変形する(窪む)のを抑制すると共に、絶縁被覆3の上型101および下型102により押さえ付けられる部分に樹脂が流れ込むのを規制することが可能となり、射出成形により形成されたコネクタハウジング6の一部が絶縁被覆3に食い込んでしまうのを良好に抑制することができる。この結果、ワイヤーハーネス1では、絶縁被覆3および電線4の耐久性をより向上させることが可能となる。
なお、筒体7は、ゴムチューブや金属製のカラーであってもよく、電線4(絶縁被覆3)の周囲にテープ等を巻回することにより構成されてもよい。また、図5に示すワイヤーハーネス1Bのように、絶縁被覆3とコネクタハウジング6との間に介設される筒体7Bと、芯線2と端子5との接合部を覆うコネクタハウジング6とを二色成形により形成してもよい。すなわち、一次金型を用いた樹脂の射出成形(一次成形)により電線4の一部の周囲に絶縁被覆3と接するように筒体7Bを設けた上で、当該筒体7Bの外周面に二次金型を当接させた状態で樹脂の射出成形(二次成形)によりコネクタハウジング6を形成してもよい。この場合、筒体7Bを構成する樹脂とコネクタハウジング6を構成する樹脂とを同一のものとすれば、筒体7Bとコネクタハウジング6との接合性をより向上させることができる。ただし、筒体7Bを構成する樹脂とコネクタハウジング6を構成する樹脂とは、互いに異なるものであってもよい。
更に、上述のワイヤーハーネス1は、3本の電線4を含む三相ハーネスとして構成されているが、これに限られるものではない。すなわち、ワイヤーハーネス1は、例えば6本の電線4を含むと共にモータMG1およびMG2により共用される六相ハーネスとして構成されてもよく、単相ハーネスとして構成されてもよい。また、ワイヤーハーネス1は、モータMG1およびMG2とインバータ41,42とを電気的に接続するものに限られず、これら以外の電気機器の接続に用いられてもよい。更に、上述のハイブリッド車両10は、いわゆる2モータ式の動力出力装置20を含むものであるが、ワイヤーハーネス1が、いわゆる1モータ式の動力出力装置を含むハイブリッド車両や、電気自動車、更にはエンジンのみを走行用の動力発生源として含む車両にも適用され得ることはいうまでもない。また、上述の方法および構成は、車両以外で用いられるワイヤーハーネスに適用されてもよい。
そして、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本発明は、ワイヤーハーネスの製造産業等において利用可能である。
1,1B ワイヤーハーネス、2 芯線、3 絶縁被覆、3x 変形部、4 電線、5 端子、6 コネクタハウジング、6a 端面、7,7B 筒体、10 ハイブリッド車両、12 エンジン、14 クランクシャフト、20 動力出力装置、21 トランスアクスル、22 ダンパ、23 駆動軸、24 デファレンシャルギヤ、25 トランスアクスルケース、26 変速機、27 ギヤ機構、30 プラネタリギヤ、41,42 インバータ、45 PCUケース、50 バッテリ、100 成形金型、101 上型、102 下型、105 キャビティ、DW 駆動輪、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. 芯線および前記芯線を覆う絶縁被覆を有する電線と、前記電線の芯線と端子との接合部を覆うコネクタハウジングを有するワイヤーハーネスの製造方法において、
    (a)前記電線の一部の周囲に前記絶縁被覆と接するように筒体を設けるステップと、
    (b)前記筒体の外周面に金型を当接させて樹脂の射出成形により前記コネクタハウジングを形成するステップと、
    を含むことを特徴とするワイヤーハーネスの製造方法。
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