JP2016110031A - タッチパネル付光学積層体、偏光板、画像表示装置及びニュートンリングの発生の抑制方法 - Google Patents

タッチパネル付光学積層体、偏光板、画像表示装置及びニュートンリングの発生の抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ニュートンリングの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることのできるタッチパネル付光学積層体を提供する。【解決手段】光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び低屈折率層(A)がこの順に積層された光学フィルムと、一方の面上に低屈折率層(B)を備えたタッチパネルとが対向配置されたタッチパネル付光学積層体であって、上記光学フィルムと上記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で上記低屈折率層(A)と上記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されており、上記低屈折率層(A)の上記低屈折率層(B)側の表面(A)、及び、上記低屈折率層(B)の上記低屈折率層(A)側の表面(B)には凹凸が形成されており、上記表面(A)及び表面(B)の反射Y値が0.1%以上、1.5%未満であり、上記表面(A)及び表面(B)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°であることを特徴とするタッチパネル付光学積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネル付光学積層体、偏光板、画像表示装置及びニュートンリングの発生の抑制方法に関する。
従来、液晶表示パネル等の表面に、使用者が指やペン等で触れて情報の入力ができるようタッチパネルが設けられたものが知られている。
ところで、このようなタッチパネルが設けられた液晶表示パネルは、以下のような理由から、タッチパネルと液晶表示パネルとは、僅かな隙間を設けて配設されている。
すなわち、タッチパネルと液晶表示パネルとでは製造条件が異なることから、タッチパネルと液晶表示パネルとを一体的に形成して隙間が完全にないようにすることは、事実上困難又は不可能である。また、タッチパネルと液晶表示パネルとを別々に製造し、その後タッチパネルを液晶表示パネルに取り付けることで最終製品を製造することができるため、製造後にタッチパネルに不具合が見つかった場合、タッチパネルのみを交換することができる。
しかしながら、このようなタッチパネルと液晶表示パネルとの間に隙間が存在すると、タッチパネルを視認側からペン又は指等で押圧し、たわませ、液晶表示パネルと接触する際に、ニュートンリングが発生してしまう。すなわち、押圧しているペン又は指等のポインティング冶具の周辺は、光の波長に比較し得る程の隙間が発生し、タッチパネルの隙間側の界面で反射する光と、液晶表示パネルの隙間側の界面で反射する光との干渉により、ニュートンリングが生じ、画面の視認性を低下させるという問題があった。
このニュートンリングの発生という問題に対し、例えば、特許文献1には、タッチパネルと液晶表示パネルとの隙間に樹脂材料を充填して樹脂層とし、これによりタッチパネル及び液晶表示パネルの隙間との界面における反射をなくすことを提案している。
しかしながら、樹脂材料を充填して最終的な製品を製造することは、最終製品を製造した後にタッチパネルに不具合が見つかったとしても、該タッチパネルのみを交換することはできない。また、樹脂材料をタッチパネルと液晶表示パネルとの隙間に完全に充填することは困難であり、気泡が含まれた状態となると表示画像の欠陥の原因となるものであった。
また、例えば、特許文献2には、タッチパネルと液晶表示パネルの隙間側の表面に凹凸を設け、外部光の反射率の低減を図ることが提案されている。
しかしながら、特許文献2には凹凸を設けることで反射率を低減できることの記載はあるものの、その値は3.0%程度であり、このような反射率ではニュートンリングの発生を充分に抑制することはできなかった。また、特許文献2では、凹凸の形状については全く検討されていない。
特開2004−077887号公報 特開2002−189565号公報
本発明は、上記現状に鑑み、ニュートンリングの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることのできるタッチパネル付光学積層体、該タッチパネル付光学積層体を用いてなる偏光板、画像表示装置及びニュートンリングの発生の抑制方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び低屈折率層(A)がこの順に積層された光学フィルムと、一方の面上に低屈折率層(B)を備えたタッチパネルとが対向配置されたタッチパネル付光学積層体であって、上記光学フィルムと上記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で上記低屈折率層(A)と上記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されており、上記低屈折率層(A)の上記低屈折率層(B)側の表面(A)、及び、上記低屈折率層(B)の上記低屈折率層(A)側の表面(B)には凹凸が形成されており、上記表面(A)及び表面(B)の反射Y値が0.1%以上、1.5%未満であり、上記表面(A)及び表面(B)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°であることを特徴とするタッチパネル付光学積層体である。
本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、中空状シリカ微粒子と、バインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂とを含むことが好ましい。
また、上記低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、上記バインダー樹脂の固形分100質量部に対する上記中空状シリカ微粒子の含有量が80〜200質量部であることが好ましい。
また、本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、平均粒子径が80〜300nmの中実シリカ微粒子を更に含有することが好ましい。
本発明はまた、偏光素子を備えてなる偏光板であって、上記偏光素子表面に上述のタッチパネル付光学積層体を備えることを特徴とする偏光板でもある。
本発明はまた、上述のタッチパネル付光学積層体、又は、上述の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置でもある。
本発明はまた、光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び低屈折率層(A)がこの順に積層された光学フィルムと、一方の面上に低屈折率層(B)を備えたタッチパネルとが対向配置されたタッチパネル付光学積層体を用いたニュートンリングの発生の抑制方法であって、上記光学フィルムと前記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で上記低屈折率層(A)と上記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されており、上記低屈折率層(A)の上記低屈折率層(B)側の表面(A)、及び、上記低屈折率層(B)の上記低屈折率層(A)側の表面(B)には凹凸が形成されており、上記表面(A)及び表面(B)の反射Y値が0.1%以上、1.5%未満であり、上記表面(A)及び表面(B)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°であることを特徴とするニュートンリングの発生の抑制方法でもある。
なお、本明細書において、「樹脂」とは、特に言及しない限り、モノマー、オリゴマー等も包含する概念である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、タッチパネルの低屈折率層と光学フィルムの低屈折率層とが対向配置されたタッチパネル付光学積層体において、上記各低屈折率層の対向する表面に凹凸を設けるとともに、該凹凸の形状を高度に制御することで、タッチパネルと光学フィルムとの間に隙間を設けたとしてもニュートンリングの発生を抑制することができ、良好な表示画像を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
このような構成の本発明のタッチパネル付光学積層体は、以下の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、タッチパネルシステムの構造上、ニュートンリングが生じることは原理的に防ぐことができない。従って、発生するニュートンリングを検知しにくいようにする必要がある。
ニュートンリングを検知しにくくするには、ニュートンリングの強さの絶対値を下げる、すなわち、暗線(明線)の濃度を下げるためタッチパネルシステム中の対向する二つの界面を共に反射防止層とすることで反射光量そのものを減らす。
また、明暗線を円から複雑な線に変え、シンプルな幾何学的な線は検知されにくいという人の感性を利用する。
また、迷彩されると検知される感度が悪くなるため、明(暗)線の太さを不均一にする、すなわち、タッチパネルシステム中の対向する二つの界面に表面凹凸を設けることで、該界面間の距離の2倍が波長の整数倍と半波長ずれる位置が同心円にならないようにする。
また、明暗の変化を緩やかになると検知される感度が悪くなるため、隣接する明暗線のコントラストを低下させる、すなわち、ニュートンリングの間に凹凸を持たせ、微小干渉を生じることで設置混合されて明暗差が減少する。
以上、説明した手法を用いると、発生するニュートンリングを検知しにくいようにできる。
ここで、液晶表示装置等の最表面に配置され、低屈折率層を有する光学積層体が従来から知られている。このような液晶表示装置等の最表面に配置されて使用される光学積層体の低屈折率層は、その表面に本発明のタッチパネル付光学積層体における低屈折率層の表面と同等の凹凸形状が形成されていると、耐擦傷性が劣ることとなる。このため、従来の光学積層体における低屈折率層の表面は、極力平坦なものであることが必要であった。よって、従来公知の液晶表示装置等の最表面に配置される光学積層体における低屈折率層を、本発明における上記光学フィルムの低屈折率層として用いることはできない。
なお、本発明のタッチパネル付光学積層体では、上記光学フィルムの低屈折率層は、上述したようにタッチパネルが存在するため最表面となることはない。よって、上記光学フィルムの低屈折率層には、製造工程において傷付かない程度の耐擦傷性があれば充分であり、低屈折率層の表面に上述した特定の凹凸形状が形成されていることが耐擦傷性の観点から問題となることはない。具体的には、本発明のタッチパネル付光学積層体は、上記光学フィルムの低屈折率層に対し、スチールウール(「ボンスター#0000(商品名)」、日本スチールウール社製)を用いて摩擦加重100g/cmで10往復摩擦した後に目視にて傷が確認されない程度の耐擦傷性を有するものであることが好ましい。
図1は、本発明のタッチパネル付光学積層体の一例を模式的に示した断面図である。
図1に示したように、本発明のタッチパネル付光学積層体10は、光学フィルム11と該光学フィルム11と対向配置されたタッチパネル15とを有する。
光学フィルム11は、光透過性基材12の一方の面上にハードコート層13及び低屈折率層(A)14がこの順に積層された構成を有し、タッチパネル15は一方の面上に低屈折率層(B)16を備えた構造を有する。
また、光学フィルム11とタッチパネル15とは、互いに隙間を持った状態で低屈折率層(A)14と低屈折率層(B)16とが向き合うように対向配置されている。
また、図示しないが本発明のタッチパネル付光学積層体10において、低屈折率層(A)14の低屈折率層(B)16側の表面(A)、及び、低屈折率層(B)16の低屈折率層(A)14側の表面(B)には凹凸が形成されている。
上記表面(A)及び表面(B)(以下、両者をまとめて「表面」ともいう)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°である。このような特定のパラメータを満たす凹凸形状が上記表面に設けられていることで、本発明のタッチパネル付光学積層体は、ニュートンリングの発生を極めて高度に抑制することができる。
なお、従来、防眩性付与を目的として、表面に凹凸形状を有する防眩層を備えた防眩性フィルムが知られているが、本発明の光学積層体は、このような従来の防眩性フィルムとは異なるものである。
すなわち、本発明の光学積層体は、ニュートンリングの発生を抑制するために上記表面(A)及び表面(B)に特定の凹凸形状が形成されているのであり、該表面(A)及び表面(B)に形成された凹凸形状は、従来の防眩性フィルムの表面に形成された凹凸形状と比較して、上記Rzの値が極めて小さなものである。従って、このような凹凸形状が形成された本発明の光学積層体では、従来の防眩性フィルムのような防眩性は得られない。一方で、本発明によると、ニュートンリングの発生を極めて高度に抑制することができる。
上記表面の凹凸の10点平均粗さ(Rz)が20nm未満であると、表面の凹凸が少なく、ニュートンリングの発生を充分に抑制することができず、また、基本的にはRzが大きいほど、ニュートンリングの発生の抑制を良好に行えるが、耐擦傷性は、上記Rzがある大きさとなったとたんに悪化する傾向があり、特に上記Rzが90nmを超えると、タッチパネルとして必要な耐擦傷性が保てず、また、本発明のタッチパネル付光学積層体の製造工程における傷付きの原因となる。上記10点平均粗さ(Rz)の好ましい下限は35nm、好ましい上限は70nmである。
また、上記表面の凹凸の平均傾斜角(Δa)が5°未満であると、表面の凹凸がなだらかになり、ニュートンリングの発生を充分に抑制することができない。基本的には平均傾斜角(Δa)が大きいほど、ニュートンリングの発生の抑制を良好に行えるが、耐擦傷性は、上記平均傾斜角(Δa)がある大きさとなったとたんに悪化する傾向があり、特に上記平均傾斜角(Δa)が20°を超えると、タッチパネルとして必要な耐擦傷性が保てず、また、本発明のタッチパネル付光学積層体の製造工程における傷付きの原因となる。上記平均傾斜角(Δa)の好ましい下限は7°、より好ましい下限は10°であり、好ましい上限は15°である。
なお、本明細書において、上記10点平均粗さ(Rz)及び平均傾斜角(Δa)は、いずれもエスアイアイ・ナノテクノロジー社製、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)L−traceを用い、ソフト:SPIWinにおける解析モード:SPIWin互換モード時に測定された値である。SPIWin互換モードは、1982年版JIS規格(JIS B0601:1982)を元に三次元に拡張した解析形式である。
また、本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記表面(A)及び表面(B)は、反射Y値が0.1%以上、1.5%未満である。0.1%未満であると、上記表面(A)及び表面(B)の耐擦傷性が悪化し、製造工程における傷つきの原因となり、1.5%以上であると、上記表面(A)及び表面(B)での反射光量が多くなりニュートンリングの発生を充分に抑制することできない。上記反射Y値の好ましい下限は0.3%、好ましい上限は1.2%である。
なお、上記反射Y値とは、島津製作所社製MPC3100分光光度計にて、5°正反射率を380〜780nmまでの波長範囲で測定し、その後、人間が目で感じる明度として換算するソフト(MPC3100内蔵)で算出される、視感反射率を示す値である。
ここで、基本的には上記反射Y値が小さいほど、ニュートンリングの発生の抑制を良好に行えるが、該ニュートンリングの発生の抑制の効果は、上記反射Y値と上記平均傾斜角(Δa)とが連関して発揮される。このため、例えば、上記反射Y値が小さな値であっても、上記平均傾斜角(Δa)が小さな値であると、ニュートンリングの発生の抑制の効果は小さくなり、逆に、上記反射Y値が大きな値であっても、上記平均傾斜角(Δa)が大きな値であると、ニュートンリングの発生の抑制の効果は大きくなる。
本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)(以下、両者を合わせて低屈折率層ともいう)は、中空状シリカ微粒子とバインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂とを含むことが好ましい。
なお、上記低屈折率層とは、本発明のタッチパネル付光学積層体を構成する光透過性基材等の低屈折率層以外の構成物の屈折率よりも低い屈折率であり、可視光線の優れた反射防止性能を発揮する層である。
上記中空状シリカ微粒子は、上記低屈折率層の屈折率を低くするための材料であり、このような中空状シリカ微粒子を含む低屈折率層が、バインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂を含むことで、上記低屈折率層の表面に上述したパラメータを満たす凹凸を好適に形成することができる。これは、以下の理由による。
すなわち、上記中空状シリカ微粒子とバインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂とを含む低屈折率層は、これらを含む低屈折率層用組成物を用いて塗膜を形成し、該塗膜を乾燥、硬化させることで形成される。
上記低屈折率層用組成物において、上記中空状シリカ微粒子が均一に分散した状態にあると、形成する低屈折率層の表面に上述したニュートンリングの発生を抑制できるような凹凸形状を形成することは困難である。しかしながら、上記中空状シリカ微粒子は、その表面が親水性であるのに対し、上記フッ素原子含有樹脂は疎水性の樹脂であるため、上記低屈折率層用組成物において上記中空状シリカ微粒子とフッ素原子含有樹脂とは相溶性が悪く、上記塗膜中の中空状シリカ微粒子は、空気層側(低屈折率層としたときの表面側)の界面付近に多く偏在することとなる。このように中空状シリカ微粒子が偏在した状態の塗膜を乾燥、硬化させて低屈折率層を形成すると、低屈折率層の表面付近に中空状シリカ微粒子が多く存在することとなり、該中空状シリカ微粒子による凹凸を好適に形成することができる。
このように中空状シリカ微粒子による凹凸を好適に形成することができるため、低屈折率層の表面に形成される凹凸形状を、上述したパラメータの範囲に制御することができる。
上記中空状シリカ微粒子は、低屈折率層の表面に上述したパラメータを満たす凹凸形状を形成しつつ、その屈折率を下げる役割を果たすものである。なお、本明細書において、「中空状シリカ微粒子」とは、内部に気体が充填された構造であり、シリカ微粒子本来の屈折率に比べて気体の占有率に反比例して屈折率が低下するシリカ微粒子を意味する。
上記中空状シリカ微粒子の具体例としては特に限定されず、例えば、特開2001−233611号公報で開示されている技術を用いて調製したシリカ微粒子が好ましく挙げられる。中空状シリカ微粒子は、製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、後述するバインダー樹脂と混合して低屈折率層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率が低くなるよう調整することが可能となる。
上記中空状シリカ微粒子の平均粒子径としては、5〜300nmであることが好ましい。中空状シリカ微粒子の平均粒子径がこの範囲内にあることにより、低屈折率層に優れた透明性を付与することができる。より好ましい下限は8nm、より好ましい上限は100nm、更に好ましい下限は10nm、更に好ましい上限は80nmである。
なお、上記中空状シリカ微粒子の平均粒子径とは、該中空状シリカ微粒子単独の場合、動的光散乱法により測定された値を意味する。一方、上記低屈折率層中の中空状シリカ微粒子の平均粒子径は、低屈折率層の断面をSTEM等で観察し、任意の中空状シリカ微粒子30個を選択してその断面の粒子径を測定し、その平均値として算出される値である。
また、上記中空状シリカ微粒子は、シェルの厚みが5〜20nmであることが好ましい。5nm未満であると、製造しにくく、また、中空状シリカ微粒子の強度が不充分で潰れやすくなることがあり、20nmを超えると、低屈折率層を充分に低屈折率化できないことがある。上記シェルの厚みのより好ましい下限は7nm、より好ましい上限は15nmである。なお、上記シェルとは、上記中空状シリカ微粒子の中心部分に存在する気体を除いたシリカにより構成される外殻を意味し、該シェルの厚みは、上記低屈折率層の断面顕微鏡観察により測定することができる。
上記低屈折率層における上記中空状シリカ微粒子の含有量としては、後述するバインダー樹脂の固形分100質量部に対して、80〜200質量部であることが好ましい。80質量部未満であると、中空状シリカ微粒子の含有量が少ないため、低屈折率層を充分に低屈折率化できず、また、低屈折率層の表面に上述したパラメータを満たす凹凸を形成することができないことがあり、200質量部を超えて中空状シリカ微粒子を含有させても低屈折率層の屈折率をそれ以上低くできないばかりでなく、低屈折率層の強度が不充分となることがある。より好ましい下限は100質量部、より好ましい上限は180質量部である。
また、本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記低屈折率層は、上記中空状シリカ微粒子に加えて、更に中実シリカ微粒子を含有することが好ましい。
上記中実シリカ微粒子は、低屈折率層に微小な凹凸を形成させるための材料であり、また、上記中実シリカ微粒子を含有することで、上記低屈折率層の硬度を高くすることもできる。なお、本明細書において、「中実シリカ微粒子」とは、上述した中空状シリカ微粒子とは異なり、内部に気体が充填されていない構造であり、シリカ微粒子本来の屈折率を備えたシリカ微粒子を意味する。
上記中実シリカ微粒子は、平均粒子径が80〜300nmであることが好ましい。80nm未満であると、凹凸を好適に形成できずニュートンリングの発生を充分に抑制することが出来なくなることがあり、300nmを超えると、過剰に凹凸が形成されヘイズの上昇や単位面積あたりの中空シリカが減少し、反射Y値が上昇して界面での反射光量が多くなりニュートンリングの発生が充分抑制できなくなることがある。
ここで、上記中実シリカ微粒子の平均粒子径とは、上述した中空状シリカ微粒子と同様にして測定された値を意味する。
上記低屈折率層における上記中実シリカ微粒子の含有量としては、後述するバインダー樹脂の固形分100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましい。1質量部未満であると、凹凸を好適に形成できずニュートンリングの発生を充分に抑制することができなくとなることがあり、10質量部を超えると、過剰に凹凸が形成されヘイズの上昇や単位面積あたりの中空シリカが減少し、反射Y値が上昇して界面での反射光量が多くなりニュートンリングの発生が充分抑制できなくなることがある。
更に、上記中実シリカ微粒子は、表面に後述するバインダー樹脂としてのフッ素原子含有樹脂に対する反応性を有する官能基、例えば、エチレン性不飽和結合を有する官能基等を有することが好ましい。上記反応性官能基を表面に有することで、低屈折率層の硬度が優れたものとなる。
本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記低屈折率層は、バインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂を含有することが好ましい。
上記フッ素原子含有樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物又はその重合体であることが好ましい。
上記重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、電離放射線で硬化する官能基、熱硬化する極性基等の硬化反応性の基を有するものが好ましい。また、これらの反応性の基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、重合体とは、上記のような反応性基などを一切もたないものである。
上記電離放射線で硬化する官能基を有する重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するフッ素含有モノマーを広く用いることができる。より具体的には、フルオロオレフィン類(例えば、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブタジエン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)を例示することができる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有するものとしては、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチル(メタ)アクリレート、α−トリフルオロメタクリル酸メチル、α−トリフルオロメタクリル酸エチルのような、分子中にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物;分子中に、フッ素原子を少なくとも3個持つ炭素数1〜14のフルオロアルキル基、フルオロシクロアルキル基又はフルオロアルキレン基と、少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物等も挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記熱硬化する極性基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等の水素結合形成基が挙げられる。
上記熱硬化性極性基を持つ重合性化合物としては、例えば、4−フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体;フルオロエチレン−炭化水素系ビニルエーテル共重合体;エポキシ、ポリウレタン、セルロース、フェノール、ポリイミド等の各樹脂のフッ素変性品等が挙げられる。
上記電離放射線で硬化する官能基と熱硬化する極性基とを併せ持つ重合性化合物としては、アクリル又はメタクリル酸の部分及び完全フッ素化アルキル、アルケニル、アリールエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルエーテル類、完全又は部分フッ素化ビニルエステル類、完全又は部分フッ素化ビニルケトン類等が挙げられる。
また、上記バインダー樹脂は、上記フッ素原子含有樹脂として、例えば、上記電離放射線で硬化する官能基を有する重合性化合物の含フッ素(メタ)アクリレート化合物を少なくとも1種類含むモノマー又はモノマー混合物の重合体;上記含フッ素(メタ)アクリレート化合物の少なくとも1種類と、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの如き分子中にフッ素原子を含まない(メタ)アクリレート化合物との共重合体;フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンのような含フッ素モノマーの単独重合体又は共重合体などを含有していてもよい。
また、これらの共重合体にシリコーン成分を含有させたシリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体も含有していてもよい。この場合のシリコーン成分としては、例えば、(ポリ)ジメチルシロキサン、(ポリ)ジエチルシロキサン、(ポリ)ジフェニルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシロキサン、アルキル変性(ポリ)ジメチルシロキサン、アゾ基含有(ポリ)ジメチルシロキサン、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、アルキル・アラルキル変性シリコーン、フルオロシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、メチル水素シリコーン、シラノール基含有シリコーン、アルコキシ基含有シリコーン、フェノール基含有シリコーン、メタクリル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。なかでも、ジメチルシロキサン構造を有するものが好ましい。
更には、上記バインダー樹脂は、上記フッ素原子含有樹脂として、分子中に少なくとも1個のイソシアナト基を有する含フッ素化合物と、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基のようなイソシアナト基と反応する官能基を分子中に少なくとも1個有する化合物とを反応させて得られる化合物;フッ素含有ポリエーテルポリオール、フッ素含有アルキルポリオール、フッ素含有ポリエステルポリオール、フッ素含有ε−カプロラクトン変性ポリオールのようなフッ素含有ポリオールと、イソシアナト基を有する化合物とを反応させて得られる化合物等を含有していてもよい。
上記バインダー樹脂における上記フッ素原子含有樹脂の含有量としては、バインダー樹脂の全固形分中90質量%以下であることが好ましい。90質量%を超えると、低屈折率層を形成した際、その層強度の硬度を充分に維持することができないとなることがある。上記フッ素原子含有樹脂の含有量のより好ましい上限は80質量%である。
上記フッ素原子含有樹脂自体の屈折率は、好ましくは1.37〜1.44である。1.37未満の場合、フッ素原子の割合が高くなるので、一般的な溶剤に溶けにくく、フッ素原子含有溶剤にしか溶解しなくなる。また、中空状シリカ微粒子や上述した(メタ)アクリル樹脂のモノマー成分との溶解性が悪くなり過ぎて、後述する低屈折率層用組成物自体がゲル化したり、形成する塗膜自体が白化したりすることがある。一方、1.44を超える場合は、上述したバインダー樹脂の屈折率に近くなってしまい、低屈折率化の効果が少なくなってしまうことがある。
なお、上記バインダー樹脂が上記フッ素原子含有バインダーのみであると、低屈折率層の硬度が悪くなるため、上述した(メタ)アクリル樹脂は必須となる。
また、上記バインダー樹脂は、上記したフッ素原子含有樹脂等とともに、その他の樹脂成分及び反応性基等を硬化させるための硬化剤、塗工性を向上させたり、防汚性を付与させたりするために、各種添加剤、溶剤を適宜使用することができる。
上記その他の樹脂成分としては、例えば、紫外線硬化型樹脂が挙げられ、本発明では、特に(メタ)アクリル樹脂が好適に用いられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、(メタ)アクリルモノマーの重合体又は共重合体が挙げられ、上記(メタ)アクリルモノマーとしては特に限定されないが、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート等が好適に挙げられる。
また、これら(メタ)アクリレートモノマーは、分子骨格の一部を変性しているものでもよく、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、カプロラクトン、イソシアヌル酸、アルキル、環状アルキル、芳香族、ビスフェノール等による変性がなされたものも使用することができる。
これらの(メタ)アクリルモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの(メタ)アクリルモノマーは、後述するような屈折率の範囲を満たすとともに硬化反応性に優れ、得られる低屈折率層の硬度を向上させることができる。
上記(メタ)アクリルモノマーは、屈折率が1.47〜1.53であることが好ましい。屈折率を1.47未満とすることは事実上不可能であり、1.53を超えると、充分に低い屈折率の低屈折率層を得ることができないことがある。
また、上記(メタ)アクリルモノマーは、重量平均分子量が250〜1000であることが好ましい。250未満であると、官能基数が少なくなるため、得られる低屈折率層の硬度が低下する恐れがある。1000を超えると、一般的には、官能基当量(官能基数/分子量)が小さくなるため、架橋密度が低くなり低屈折率層の硬度が不充分となることがある。
なお、上記(メタ)アクリルモノマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算により求めることができる。GPC移動相の溶剤には、テトラヒドロフランやクロロホルムを使用することができる。測定用カラムは、テトラヒドロフラン用又はクロロホルム用のカラムの市販品カラムを組み合わせて使用するとよい。上記市販品カラムとしては、例えば、Shodex GPC KF−801、GPC−KF800D(いずれも、商品名、昭和電工社製)等を挙げることができる。検出器には、RI(示差屈折率)検出器及びUV検出器を使用するとよい。このような溶剤、カラム、検出器を使用して、例えば、Shodex GPC−101(昭和電工社製)等のGPCシステムにより、上記重量平均分子量を適宜測定することができる。
上記低屈折率層は、ヘイズ値が1%以下であることが好ましい。1%を超えると、本発明のタッチパネル付光学積層体の光透過性が低下したり、解像度が低下したりして、画像表示装置の表示品質低下の原因となることがある。より好ましくは0.5%以下である。なお、本明細書において、ヘイズ値とはJIS K7136に準拠して求められた値である。
上記低屈折率層は、例えば、スチールウール(「ボンスター#0000(商品名)」、日本スチールウール社製)を用いた摩擦荷重100g/cm、10往復摩擦する耐擦傷試験で傷が生じないことが好ましい。
上記低屈折率層は、上記中空状シリカ微粒子及びバインダー樹脂等を添加してなる低屈折率層用組成物を用いて形成される。
上記低屈折率層用組成物は、更に溶剤を含有していてもよい。
上記溶剤としては特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、PGMEA等のエステル;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン等のアミド;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル;1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテルアルコール等が挙げられる。なかでも、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール(IPA)、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、PGME、PGMEAが好ましい。
また、上記低屈折率層用組成物は、必要に応じて、その他の成分を含んでいてもよい。
上記その他の成分としては、例えば、光重合開始剤、レベリング剤、架橋剤、硬化剤、重合促進剤、粘度調整剤、帯電防止剤、上述した以外の樹脂等が挙げられる。
上記光重合開始剤としては、上記低屈折率層用組成物がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系を含有する場合、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184(BASF社製)として市販されている1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等が挙げられ、これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記低屈折率層用組成物がカチオン重合性官能基を有する樹脂系を含有する場合、上記光重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられ、これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。具体的には、チバスペシャリティーケミカルズ社製のイルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア127、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、DAROCUR TPO、DAROCUR1173;日本シーベルヘグナー社製のSpeedcureMBB、SpeedcurePBZ、SpeedcureITX、SpeedcureCTX、SpeedcureEDB、Esacure ONE、Esacure KIP150、Esacure KTO46;日本化薬社製のKAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE DMBI等が挙げられる。なかでも、イルガキュア369、イルガキュア127、イルガキュア907、Esacure ONE、SpeedcureMBB、SpeedcurePBZ、KAYACURE DETX−Sが好ましい。
上記光重合開始剤の添加量は、上記バインダー樹脂の固形分100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。
上記レベリング剤、架橋剤、硬化剤、重合促進剤、粘度調整剤、帯電防止剤、その他の樹脂は、公知のものを使用することができる。
上記低屈折率層用組成物の粘度としては、好ましい塗布性が得られる0.5〜5mPa・s(25℃)であることが好ましい。上記粘度範囲であることで、可視光線の優れた反射防止性能を実現でき、均一で塗布ムラのない薄膜を形成することができ、かつ、密着性に特に優れた低屈折率層を形成することができる。より好ましくは0.7〜3mPa・s(25℃)である。
低屈折率層の層厚(nm)dは、下記式(1):
=mλ/(4n) (1)
(上記式中、
は低屈折率層の屈折率を表し、
mは正の奇数を表し、好ましくは1を表し、
λは波長であり、好ましくは480〜580nmの範囲の値である)
を満たすものが好ましい。
また、本発明にあっては、低屈折率層は下記数式(2):
120<n<145 (2)
を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
上記低屈折率層用組成物の調製方法としては特に限定されず、例えば、上述した中空状シリカ微粒子、バインダー樹脂、及び、必要に応じて添加される溶剤、光重合開始剤等の成分を混合することにより得ることができる。混合には、ペイントシェーカー又はビーズミル等の公知の方法を使用することができる。
上記低屈折率層は、後述するハードコート層上又はタッチパネルのガラス基板上に、上記低屈折率層用組成物を塗布し形成した塗膜を必要に応じて乾燥し、電離放射線の照射及び/又は加熱により塗膜を硬化させることにより形成することができる。
上記低屈折率層用組成物を塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法が挙げられる。
本発明のタッチパネル付光学積層体において、上記光学フィルムは、光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び上述した低屈折率層(低屈折率層(A))がこの順に積層されている。
上記光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものが好ましい。光透過性基材を形成する材料の具体例としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、又は、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテートが挙げられる。
上記光透過性基材は、上記熱可塑性樹脂を柔軟性に富んだフィルム状体として使用することが好ましいが、硬化性が要求される使用態様に応じて、これら熱可塑性樹脂の板を使用することも可能であり、又は、ガラス板の板状体のものを使用してもよい。
その他、上記光透過性基材としては、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)フィルムが挙げられる。これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体等が用いられる基材で、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト社製のスミライトFS−1700、JSR社製のアートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学社製のアペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製のTopas(環状オレフィン共重合体)、日立化成社製のオプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ社製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
上記光透過性基材の厚さはとしては、5〜300μmであることが好ましく、より好ましくは下限が20μmであり、上限が200μmである。光透過性基材が板状体の場合には、これらの厚さを超える厚さであってもよい。上記光透過性基材は、その上に後述するハードコート層等を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布が予め行われていてもよい。また、上記光透過性基材の材料がトリアセチルセルロースの場合には、アルカリ処理(ケン化処理)等の化学処理が予め行われていてもよい。
上記ハードコート層としては、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で2H以上の硬度を示すものをいう。上記硬度は、3H以上であることがより好ましい。また、上記ハードコート層の膜厚(硬化時)としては0.1〜100μm、好ましくは0.8〜20μmである。
上記ハードコート層としては特に限定されず、例えば、樹脂と任意成分とを含有するハードコート層用組成物により形成されてなるものが挙げられる。
上記樹脂としては、透明性のものが好適に用いられ、具体的には、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂の具体例としては、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤等が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。
上記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類等が挙げられる。
また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられ、該熱可塑性樹脂としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
上記溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。本発明の好ましい態様によれば、光透過性基材の材料がセルローストリアセテート等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例としては、セルロース系樹脂、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を更に添加して使用することができる。
上記ハードコート層は、上述した各材料を用いて調製したハードコート層用組成物を、上記光透過性基材上に塗布して形成した塗膜を、必要に応じて乾燥し、電離放射線照射又は加熱等により硬化させることで形成することができる。なお、上記ハードコート層用組成物の調製方法及び塗膜の形成方法等は、上述した低屈折率層と同様の方法が挙げられる。
上述したハードコート層には、更に公知の帯電防止剤、高屈折率剤、コロイダルシリカ等の高硬度・低カール材料等が含まれていてもよい。
上記光透過性基材と低屈折率層(A)との間に上記ハードコート層が形成された構造の上記光学フィルムは、更に、上記ハードコート層と、光透過性基材又は低屈折率層との間に、公知の帯電防止剤とバインダー樹脂とからなる帯電防止層が形成された構造であってもよい。
上記光学フィルムの全光線透過率は、90%以上であることが好ましい。90%未満であると、本発明のタッチパネル付光学積層体をディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性や視認性を損なうおそれがある。上記全光線透過率は、95%以上であることがより好ましく、96%以上であることが更に好ましい。
上記光学フィルムのヘイズは、1%未満であることが好ましく、0.5%未満であることがより好ましい。
上記光学フィルムの製造方法は、光透過性基材上に、上述したハードコート層用組成物を塗布してハードコート層を形成する工程、及び、形成したハードコート層上に上述した低屈折率層用組成物を塗布して低屈折率層を形成する工程を有する方法が挙げられる。
上記ハードコート層及び低屈折率層を形成する方法としては、上述したとおりである。
上記タッチパネルは、一方の面上に上述した低屈折率層(低屈折率層(B))を備えたものである。
上記タッチパネルとしては特に限定されず、例えば、表面にITO等の透明導電膜を形成した電極フィルムを2枚用い、透明導電膜側が向かい合うようにそれぞれの電極フィルムを対向させ、スペーサ等で一定間隔を隔てるように構成し、非入力側の電極フィルムの透明導電膜と反対側の表面に、上述した低屈折率層(B)が形成された構造が挙げられる。
なお、上記タッチパネルの低屈折率層(B)以外の構成部材としては、液晶表示パネル等の表示装置の画面上に装着された入力装置として使用されている従来公知のタッチパネルと同様のものを用いることができる。
また、上記タッチパネルは、上記非入力側の電極フィルムの透明導電膜と反対側の表面に、粘着層を介して、上記光学フィルムと同様に、光透過性基材、ハードコート層及び低屈折率層(B)がこの順に積層された構成であってもよい。上記粘着層を構成する粘着剤としては、光透過性基材や偏光板等の光学部品を強固に接着でき、しかも高温、高湿の条件下におかれても発泡しないものが好ましく、例えば、アクリル系粘着剤が好適に用いられる。
このようなタッチパネルは、静電容量式、光学式、超音波式、薄膜抵抗式等のいずれの形式であってもよい。
本発明のタッチパネル付光学積層体は、上述した光学フィルムとタッチパネルとが、互いに隙間を持った状態で上記低屈折率層(A)と上記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されている。
上記光学フィルムとタッチパネルとが形成する隙間としては特に限定されず、例えば、従来公知のタッチパネルを搭載した液晶パネルにおける隙間と同程度の範囲に適宜調整される。また、上記光学フィルムとタッチパネルとを対向配置させる方法も特に限定されず、従来公知の方法が挙げられる。
本発明のタッチパネル付光学積層体は、上記光学フィルムの光透過性基材側面を偏光素子の表面にラミネート処理等で設けることによって、偏光板とすることができる。このような偏光素子を備えてなる偏光板であって、上記偏光素子表面に本発明のタッチパネル付光学積層体を備える偏光板も、本発明の1つである。
上記偏光素子としては特に限定されず、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等が挙げられる。
上記偏光素子と本発明のタッチパネル付光学積層体とのラミネート処理においては、光透過性基材(好ましくは、トリアセチルセルロースフィルム)にケン化処理を行うことが好ましい。ケン化処理によって、接着性が良好になり帯電防止効果も得ることができる。
本発明は、上記タッチパネル付光学積層体又は上記偏光板を備えてなる画像表示装置でもある。
上記画像表示装置は、LCD、PDP、FED、ELD(有機EL、無機EL)、CRT、タブレットPC、タッチパネル、電子ペーパー等の画像表示装置であってもよい。
上記の代表的な例であるLCDは、透過性表示体と、上記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がLCDである場合、この透過性表示体の表面に、本発明のタッチパネル付光学積層体又は本発明の偏光板が形成されてなるものである。
本発明が上記タッチパネル付光学積層体を有する液晶表示装置の場合、光源装置の光源は光学積層体の下側から照射される。なお、液晶表示素子と偏光板との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
上記画像表示装置であるPDPは、表面ガラス基板(表面に電極を形成)と当該表面ガラス基板に対向して間に放電ガスが封入されて配置された背面ガラス基板(電極及び微小な溝を表面に形成し、溝内に赤、緑、青の蛍光体層を形成)とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がPDPである場合、上記表面ガラス基板の表面、又はその前面板(ガラス基板又はフィルム基板)に上述したタッチパネル付光学積層体を備えるものでもある。
上記画像表示装置は、電圧をかけると発光する硫化亜鉛、ジアミン類物質:発光体をガラス基板に蒸着し、基板にかける電圧を制御して表示を行うELD装置、又は、電気信号を光に変換し、人間の目に見える像を発生させるCRTなどの画像表示装置であってもよい。この場合、上記のような各表示装置の最表面又はその前面板の表面に上述したタッチパネル付光学積層体を備えるものである。
本発明の画像表示装置は、いずれの場合も、テレビジョン、コンピュータ、電子ペーパー、タブレットPCなどのディスプレイ表示に使用することができる。特に、CRT、液晶パネル、PDP、ELD、FEDなどの高精細画像用ディスプレイの表面に好適に使用することができる。
本発明のタッチパネル付光学積層体は、光学フィルム及びタッチパネルの対向する低屈折率層の表面に、それぞれ特定の凹凸形状が形成されているため、ニュートンリングの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることができる。
このため、本発明のタッチパネル付光学積層体は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、電子ペーパー、タブレットPC等に好適に適用することができる。
本発明のタッチパネル付光学積層体の一例を模式的に示した断面図である。
本発明の内容を下記の実施例により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
(光学フィルムの作製)
光透過性基材(セルローストリアセテートフィルム、厚み60μm、富士フイルム社製、TD60UL P)を準備し、該光透過性基材の片面に、下記に示した組成のハードコート層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。
次いで、形成した塗膜に対して、0.2m/sの流速で70℃の乾燥空気を15秒間流通させた後、更に10m/sの流速で70℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させた。
その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、紫外線を窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて積算光量が50mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより、厚さ10μm(硬化時)のハードコート層を形成した。
(ハードコート層用組成物)
ウレタンアクリレート(UV1700B、日本合成社製) 50質量部
ポリエステルアクリレート(M9050、東亜合成社製) 50質量部
重合開始剤(イルガキュア184;BASF社製) 4質量部
メチルエチルケトン 150質量部
形成したハードコート層の表面に、下記組成の低屈折率層(A)用組成物(1)を、乾燥(50℃×1分)後の膜厚が0.1μmとなるように塗布し塗膜を形成した。該塗膜を、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて、積算光量100mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて低屈折率層(A)を形成し、光学フィルムを得た。
(低屈折率層(A)用組成物(1))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 140質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
光透過性基材(セルローストリアセテートフィルム、厚み60μm、富士フイルム社製、TD60UL P)の一方の面上に、低屈折率層(A)用組成物(1)を、乾燥(50℃×1分)後の膜厚が0.1μmとなるように塗布し塗膜を形成した。該塗膜を、乾燥後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、窒素雰囲気(酸素濃度200ppm以下)下にて、積算光量100mJ/cmで紫外線照射を行って硬化させて、低屈折率層(A)と同様の凹凸形状を有する低屈折率層(B)を形成した。そして、光透過性基材の低屈折率層(B)側と反対側面と、タッチパネルセンサの基材とをアクリル系粘着剤からなる粘着層を介して粘着させ、タッチパネルを製造した。
得られた光学フィルムとタッチパネルとを、低屈折率層(A)と低屈折率層(B)との隙間が0.3mmなるように対向配置させ、タッチパネル付光学積層体を製造した。
(実施例2)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(2))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 140質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例3)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(3))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 160質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例4)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(4))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 70質量部
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 70質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例5)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(5))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 160質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例6)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(6)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(6))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 140質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 65質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 20質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例7)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(7)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(7))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 160質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(実施例8)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(8)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(8))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 140質量部
中実シリカ微粒子(平均粒径:250nm)(CIKナノテック社製) 5質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例1)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(9)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(9))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 120質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例2)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(10)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(10))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 140質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例3)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(11)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(11))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 120質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 70質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 10質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 20質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例4)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(12)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(12))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 110質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例5)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(13)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(13))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 80質量部
トリメチロルプロパントリアクリレート(TMP−A)(協栄社化学社製)100質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例6)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(14)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(14))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 60質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例7)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(15)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(15))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:50nm)(日揮触媒化成社製) 200質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 15質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 55質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 30質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
(比較例8)
低屈折率層(A)組成物(1)に代えて、下記の低屈折率層(A)用組成物(16)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル付光学積層体を製造した。
(低屈折率層(A)用組成物(16))
中空状シリカ微粒子(平均粒径:60nm)(日揮触媒化成社製) 120質量部
フッ素含有ポリマー(JN35)(JSR社製) 30質量部(固形分)
フッ素含有モノマー(LINC3A)(協栄社化学社製) 60質量部(固形分)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(日本化薬社製) 10質量部
重合開始剤(イルガキュア127)(BASF社製) 7質量部
変性シリコーンオイル(X22164E)(信越化学社製) 5質量部
メチルイソブチルケトン 7000質量部
プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート 800質量部
実施例及び比較例で製造したタッチパネル付光学積層体について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(反射Y値)
実施例及び比較例で作製した各光学フィルムの低屈折率層(A)の表面(A)、及び、タッチパネルの低屈折率層(B)の表面(B)の反射Y値を、島津製作所社製MPC3100分光光度計にて、5°正反射率を380〜780nmまでの波長範囲で測定し、その後、人間が目で感じる明度として換算するソフト(MPC3100内蔵)で算出した。なお、測定に際しては、裏面反射を防止するため、光学フィルム及びタッチパネルの測定面とは逆側に、黒テープ(寺岡社製)を貼った。
(低屈折率層(A)における10点平均粗さ(Rz)及び平均傾斜角(Δa))
エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)L−traceを用い、ソフト:SPIWinにおける解析モード:SPIWin互換モード時に、低屈折率層(A)における10点平均粗さ(Rz)及び平均傾斜角(Δa)を測定した。SPIWin互換モードは、1982年版JIS規格(JIS B0601:1982)を元に三次元に拡張した解析形式である。
(ニュートンリングの有無)
実施例及び比較例で製造したタッチパネル付光学積層体について、タッチパネル側から70mmの間隔をあけて設置面積が1cmとなるように、300gの分銅を2つ載せたときと、350gの分銅を2つ載せたときとのニュートンリングの有無を暗室、Naランプ光源下でそれぞれ観察し、以下の基準で評価した。なお、重量の異なる2種の分銅を用いて評価をするのは、タッチパネルへの一点加重ではニュートンリングを観察し難いが、2つの分銅を用いた二点加重では2つの分銅間をみればニュートンリングを観察しやすくなるためである。
◎:300gの分銅及び350gの分銅共にニュートンリングが見えなかった
○:350gの分銅を載せるとニュートンリングが薄く見えた
△:300gの分銅を載せるとニュートンリングが薄く見えた
×:300gの分銅を載せるとニュートンリングがはっきりと見えた
(耐擦傷性)
実施例及び比較例で製造したタッチパネル付光学積層体の低屈折率層(A)に対し、#0000番のスチールウールを用いて、摩擦加重200g/cmと100g/cmとで10往復摩擦した後、傷の有無を目視で観察し、以下の基準で評価した。
◎:200g/cmと100g/cmともに傷がなかった
○:100g/cmで傷がなかった
×:100g/cmで傷があった
Figure 2016110031
表1に示したように、実施例に係るタッチパネル付光学積層体は、ニュートンリングは観察されず、また、耐擦傷性にも優れていた。
これに対し、比較例に係るタッチパネル付光学積層体は、ニュートンリング及び耐擦傷性のいずれにも優れていたものはなかった。なお、比較例7に係るタッチパネル付光学積層体は、低屈折率層(A)の平均傾斜角が大きく、また、比較例8に係るタッチパネル付光学積層体は、低屈折率層(A)の10点平均粗さが大きく、いずれも耐擦傷性が実施例に係るタッチパネル付光学積層体よりも劣っていた。
なお、実施例3、4に係るタッチパネル付光学積層体と実施例5に係るタッチパネル付光学積層体とは反射Y値が同じ値であったが、低屈折率層(A)の平均傾斜角Δaのより大きな実施例3、4に係るタッチパネル付光学積層体方が、実施例5に係るタッチパネル付光学積層体よりもニュートンリングの発生の抑制効果に優れていた。
また、実施例6に係るタッチパネル付光学積層体と実施例7に係るタッチパネル付光学積層体、及び、実施例3に係るタッチパネル付光学積層体と実施例8に係るタッチパネル付光学積層体とは、低屈折率層(A)の平均傾斜角Δaが同じ値であったが、反射Y値のより小さな実施例6、3に係るタッチパネル付光学積層体方が、実施例7、8に係るタッチパネル付光学積層体よりもニュートンリングの発生の抑制効果に優れていた。
また、比較例1に係るタッチパネル付光学積層体と比較例3に係るタッチパネル付光学積層体とは、低屈折率層(A)の平均傾斜角Δaがいずれも4°と小さな値であったが、反射Y値のより小さな比較例3に係るタッチパネル付光学積層体方が、比較例1に係るタッチパネル付光学積層体よりもニュートンリングの発生の抑制効果が改善されていた。
また、比較例6に係るタッチパネル付光学積層体は、反射Y値が2.0%と大きな値であったが、低屈折率層(A)の平均傾斜角Δaが10°と大きな値であったため、ニュートンリングの発生の抑制効果が改善されていた。
本発明のタッチパネル付光学積層体は、上述した構成からなるため、ニュートンリングの発生を充分に抑制することができ、高品位の表示画像を得ることができる。そのため、本発明のタッチパネル付光学積層体は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、電子ペーパー、タブレットPC等に好適に適用することができる。
10 タッチパネル付光学積層体
11 光学フィルム
12 光透過性基材
13 ハードコート層
14 低屈折率層(A)
15 タッチパネル
16 低屈折率層(B)

Claims (7)

  1. 光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び低屈折率層(A)がこの順に積層された光学フィルムと、一方の面上に低屈折率層(B)を備えたタッチパネルとが対向配置されたタッチパネル付光学積層体であって、
    前記光学フィルムと前記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で前記低屈折率層(A)と前記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されており、
    前記低屈折率層(A)の前記低屈折率層(B)側の表面(A)、及び、前記低屈折率層(B)の前記低屈折率層(A)側の表面(B)には凹凸が形成されており、
    前記表面(A)及び表面(B)の反射Y値が0.1%以上、1.5%未満であり、
    前記表面(A)及び表面(B)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°である
    ことを特徴とするタッチパネル付光学積層体。
  2. 低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、中空状シリカ微粒子と、バインダー樹脂としてフッ素原子含有樹脂とを含む請求項1記載のタッチパネル付光学積層体。
  3. 低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、バインダー樹脂の固形分100質量部に対する中空状シリカ微粒子の含有量が80〜200質量部である請求項2記載のタッチパネル付光学積層体。
  4. 低屈折率層(A)及び低屈折率層(B)は、平均粒子径が80〜300nmの中実シリカ微粒子を更に含有する請求項2又は3記載のタッチパネル付光学積層体。
  5. 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
    前記偏光素子表面に請求項1、2、3又は4記載のタッチパネル付光学積層体を備えることを特徴とする偏光板。
  6. 請求項1、2、3若しくは4記載のタッチパネル付光学積層体、又は、請求項5記載の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置。
  7. 光透過性基材の一方の面上にハードコート層及び低屈折率層(A)がこの順に積層された光学フィルムと、一方の面上に低屈折率層(B)を備えたタッチパネルとが対向配置されたタッチパネル付光学積層体を用いたニュートンリングの発生の抑制方法であって、
    前記光学フィルムと前記タッチパネルとは、互いに隙間を持った状態で前記低屈折率層(A)と前記低屈折率層(B)とが向き合うように対向配置されており、
    前記低屈折率層(A)の前記低屈折率層(B)側の表面(A)、及び、前記低屈折率層(B)の前記低屈折率層(A)側の表面(B)には凹凸が形成されており、
    前記表面(A)及び表面(B)の反射Y値が0.1%以上、1.5%未満であり、
    前記表面(A)及び表面(B)の凹凸は、10点平均粗さ(Rz)が20〜90nm、平均傾斜角(Δa)が5〜20°である
    ことを特徴とするニュートンリングの発生の抑制方法。
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