JP2016110015A - 表示装置及びその制御方法 - Google Patents

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一菜 丸山
Kazuna Maruyama
一菜 丸山
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Abstract

【課題】ディスプレイの分光特性が変化した場合でも印刷物とディスプレイの見えのずれを抑制する。【解決手段】画像データに基づき画像を表示する表示装置であって、予め測定されたユーザの視覚特性の情報と前記視覚特性の測定時の前記表示装置の分光特性である第1の分光特性の情報とを記憶する記憶手段と、前記ユーザの視覚特性に基づき画像データを補正する補正手段と、前記表示装置の現在の分光特性である第2の分光特性の情報を取得する第1の取得手段と、を備え、前記補正手段は、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差がある場合、前記第2の分光特性と前記ユーザの視覚特性とに基づき画像データの補正を行う表示装置。【選択図】図2

Description

本発明は、表示装置及びその制御方法に関する。
デザイン制作・印刷ワークフローで用いられるカラーマネージメントディスプレイには、測色器を用いてディスプレイのキャリブレーション(色校正)を行う機能が搭載されているものがある。キャリブレーションは、印刷物の白の測色値とディスプレイの白の測色値(白色点)とが一致(測色一致)するようディスプレイを調整する処理である。印刷物の白の測色値とディスプレイの白の測色値とが一致していても、人によっては印刷物とディスプレイの見え(知覚色)が一致していないと感じられることがある。これは、等色関数(網膜上にある3種類の錐体細胞の感度曲線)に個人差があるためである。そこで、個人毎に、ディスプレイの白色点を変化させて印刷物の白と一致すると感じるディスプレイの白を求めることにより(個人視覚特性の測定)、個人毎に印刷物とディスプレイの見えを一致させることができる。例えば、印刷物の白と測色値が一致しているディスプレイの白色点から、印刷物の白と見えが一致するディスプレイの白色点にマッピングするICCプ
ロファイルを作成して利用する。ここでICCはInternational Color Consortium(国際色
彩コンソーシアム)である。キャリブレーションは、白色点だけでなく、幾つかの階調の無彩色について行うこともできる。これにより印刷物とディスプレイの見えをより一層近づけることができる。
特許文献1には、メタメリックペア(分光特性が異なるが知覚的に等しい2色)間に知覚的な誤差が生じた際に、カラーマッチング関数(3種類の錐体細胞の応答関数及び応答関数からの三刺激値XYZ導出関数)を変更する方法が記載されている。
特表2011-517783号広報
ディスプレイの分光特性は、バックライトやカラーフィルタの温度特性や経年劣化により変化する。ディスプレイの分光特性が変化するとディスプレイの見えも変化する。そのため、個人視覚特性の測定により印刷物とディスプレイの見えが一致するようにキャリブレーションしたディスプレイであっても、温度変化や経年劣化により印刷物とディスプレイの見えが一致しなくなってしまうという課題があった。
本発明は、ディスプレイの分光特性が変化した場合でも印刷物とディスプレイの見えのずれを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明は、画像データに基づき画像を表示する表示装置であって、
予め測定されたユーザの視覚特性の情報と前記視覚特性の測定時の前記表示装置の分光特性である第1の分光特性の情報とを記憶する記憶手段と、
前記ユーザの視覚特性に基づき画像データを補正する補正手段と、
前記表示装置の現在の分光特性である第2の分光特性の情報を取得する第1の取得手段と、
を備え、
前記補正手段は、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差がある場合、前記第2の分光特性と前記ユーザの視覚特性とに基づき画像データの補正を行う表示装置である。
本発明は、画像データに基づき画像を表示する表示装置の制御方法であって、
予め測定されたユーザの視覚特性の情報と前記視覚特性の測定時の前記表示装置の分光特性である第1の分光特性の情報とを記憶手段から読み出す工程と、
前記ユーザの視覚特性に基づき画像データを補正する補正工程と、
前記表示装置の現在の分光特性である第2の分光特性の情報を取得する第1の取得工程と、
を有し、
前記補正工程では、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差がある場合、前記第2の分光特性と前記ユーザの視覚特性とに基づき画像データの補正を行う表示装置の制御方法である。
本発明によれば、ディスプレイの分光特性が変化した場合でも印刷物とディスプレイの見えのずれを抑制することができる。
実施例1の表示システムの全体構成図 実施例1の表示制御装置の機能ブロック図 実施例1の保持部400の保持データ例 実施例1の制御部100の処理フロー図 実施例1の比較部300の処理フロー図 実施例1の補正部500の処理フロー図 実施例2の制御部110の処理フロー図 実施例3の表示制御装置の機能ブロック図 実施例3の比較部320の処理フロー図 実施例3の検出部700の処理フロー図 実施例3の第2保持部800の保持データ例 ディスプレイ分光特性の変化例 ディスプレイ白色点の見えの変化例
(実施例1)
(全体構成図の説明)
図1は、本発明の実施例1のシステムの全体構成図である。
キャリブレーション装置であるコンピュータ10は、入力機器であるキーボード/マウス2と、測色器3と、出力機器であるディスプレイ4と、に接続される。なお、キャリブレーション装置には、図示しない外部メモリやプリンタ等の装置が接続されていても良い。
コンピュータ10は、CPU11、RAM12、ROM13、システムバス14、入力機器コントローラ15
、測色器コントローラ16、ディスプレイコントローラ17を含む。なお、コンピュータ10は、図示しないメモリコントローラやプリンタコントローラ等を含んでも良い。
CPU11は、コンピュータ10に接続された機器をシステムバス14を介して制御し、ROM13や図示しない外部メモリに記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現し、またコンピュータ全体を制御する。
RAM12は、CPU11のメインメモリ、作業エリアとして機能する。
ROM13は、コンピュータに接続された機器を制御するBIOS(Basic Input/Output System)
、コンピュータシステム全体を管理するOS(Operating System)、キャリブレーションプログラム等を記憶している。
システムバス14は、CPU11、RAM12、ROM13、入力機器コントローラ15、測色器コントロ
ーラ16、ディスプレイコントローラ17間のデータ送受信を行う。
入力機器コントローラ15は、コンピュータ10にUSB(Universal Serial Bus)等により接
続されたキーボード/マウス2からの入力を制御する。
測色器コントローラ16は、コンピュータ10にUSB等により接続された測色器3を制御して、測色器3に対して測色指示を送ったり測色器3から測色結果を受信したりする。
ディスプレイコントローラ17は、DisplayPort(VESA:Video Electronics Standards Associationの規格)等により接続されたディスプレイ4への表示を制御する。
キーボード/マウス2は、ユーザがこれらを介して、少なくともキャリブレーションプログラムを起動したり操作したりするためディスプレイ4に表示されたGUI(Graphical User
Interface)を操作することができる。
測色器3は、分光測色器であり、少なくとも液晶ディスプレイのような発光型ディスプ
レイの分光特性を測定する機能を有する。
ディスプレイ4は、カラーマネージメント機能を有する液晶ディスプレイであり、少な
くとも測色器3を用いたキャリブレーション機能を有する。ディスプレイ4はキャリブレーションにより表示色や表示輝度の調整が可能なカラーマネージメント機能を有するディスプレイであればよく、液晶ディスプレイに限定されない。
なお、キャリブレーションプログラム及びその実行に要するCPUやメモリ等のハードウ
ェアは、ディスプレイ4本体に備わる構成でも良い。この場合、ディスプレイ4は測色器3
やユーザからの指示の入力を受け付けるボタンやリモコン、GUI表示機能を有し、ディス
プレイ4単独でキャリブレーションを実行する構成により本発明が実施される。すなわち
、この場合、ディスプレイ4はキャリブレーション装置を有する構成である。実施例1では、キャリブレーション装置がディスプレイ4の外部装置である構成を例に説明する。すな
わち、ディスプレイ4の外部のコンピュータ10のROM13に記憶させたキャリブレーションプログラムをコンピュータ10が実行することでディスプレイ4のキャリブレーションを実行
する構成により本発明を例示的に説明する。
(ブロック図の説明)
図2は、キャリブレーション装置であるコンピュータ10の機能ブロック図である。これら各ブロックの機能は、CPU11が各機能に対応するプログラムを読み込んで実行すること
により実現される。なお、これは一例であり、各ブロックの機能の他の実現方法として、各機能に対応するハードウェアがコンピュータ10に備わる構成によっても良いし、各機能に対応する機能拡張ボードがコンピュータ10に装着される構成によっても良い。
制御部100は、比較部300に過去のディスプレイの分光特性と現在のディスプレイ分光特性を比較するよう指示し、比較結果と現在のディスプレイの表示色情報(本実施例では白色点とする)を受信する。制御部100は、受信した比較結果が“不一致”(過去と現在の
ディスプレイ分光特性が一致していない)であれば、補正部500に比較に用いた現在のデ
ィスプレイの白色点を送信して個人視覚特性データを補正するよう指示する。また、制御部100は、保持部400に補正後の個人視覚特性データの適用を指示する。
ここで、個人視覚特性データとは、ユーザにとって印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致していると感じるようにディスプレイで表示を行うために、ディスプレイの制御に用いられるデータである。個人視覚特性データに基づくディスプレイの表示制御は、ディスプレイに接続された画像出力装置(例えばコンピュータ10)の制御部100により行う
。また、ディスプレイ本体に、個人視覚特性データに基づく表示制御を行う制御部が備わる構成でも良い。コンピュータ10は、ユーザの視覚特性を測定することにより、ユーザ毎に個人視覚特性データを生成する。コンピュータ10は、例えば、ディスプレイにおいて白色点を変化させながら、印刷物と一致したと感じたときの白色点をユーザに指定させること等により、ユーザの視覚特性の測定を行う。また、コンピュータ10は、ディスプレイの分光特性が変化したと判定される場合に、変化後の分光特性に基づき、個人視覚特性データを補正する。つまり、個人視覚特性データは、個人視覚特性の測定時に生成される。また、個人視覚特性データは、分光特性が変化したと判定された場合に補正される。このようにして生成され、又は補正された個人視覚特性データは、保持部400に保持される。
図3に、保持部400が保持している個人視覚特性データの内容の一例を示す。図3の例では、個人視覚特性データは、ディスプレイ分光特性401、知覚データ402、及び補正データ403を含む。
ディスプレイ分光特性401は、印刷物の白の測色値とディスプレイの白の測色値とが一
致するようキャリブレーション(色校正)されたディスプレイの分光特性である。
知覚データ402は、個人視覚特性の測定において印刷物の白の見えとディスプレイの白
の見えとが一致したとユーザが感じたときのディスプレイの白色点(XYZ値)に関連する
情報である。
補正データ403は、印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致するよう画像データを
補正するための補正データである。補正データ403は、印刷物の測色値とディスプレイの
測色値とが等しくなる画像データを、印刷物の見えとディスプレイの見えとが等しくなる画像データにマッピングするためのデータで、例えばICCプロファイル形式のデータであ
る。
「個人視覚特性データを適用する」とは、個人視覚特性データのうちの補正データ403
を有効にすることである。「補正データ403を有効にする」とは、例えば補正データ403がICCプロファイル形式のデータの場合、ディスプレイ4に接続されたコンピュータ10のOSで用いられるICCプロファイルを補正データ403のICCプロファイルに変更することである。
「個人視覚特性データを補正する」とは、現在のディスプレイの分光特性に基づき補正データを更新することである。補正された個人視覚特性データを適用することにより、経年変化等により前回の個人視覚特性の測定時からディスプレイの分光特性が変化した場合でも、印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致しているとユーザが知覚する表示を行うことができる。制御部100の詳細は、後述する。
測定部200は、比較部300からの指示に従い、ディスプレイ4の表示面に近接するよう設
置された測色器3により測定された現在のディスプレイ4の分光特性の測定結果を受信し、比較部300へ送信する。
比較部300は、制御部100からの指示に従い、保持部400から個人視覚特性データのうち
のディスプレイ分光特性401を取得するとともに、測定部200から現在のディスプレイ分光特性を取得する。比較部300は、標準等色関数を用いて、保持部400から取得したディスプレイ分光特性と、測定部200から取得した現在のディスプレイ分光特性とのそれぞれに基
づいて白色点を求めて比較し、比較結果を制御部100に送信する。比較部300の詳細は、後述する。
保持部400は、個人視覚特性データの保持及び適用を行う。保持部400は、制御部100か
らの指示に従い、個人視覚特性データのうちの補正データ403を適用するとともに、有効
な補正データとして保持する。また、保持部400は、比較部300からの要求に応じて、個人視覚特性データのうちのディスプレイ分光特性401を、比較部300に送信する。また、比較部300は、補正部500からの要求に応じて、個人視覚特性データのうちの知覚データ402を
、補正部500に送信する。また、保持部400は、補正部500から個人視覚特性データのうち
の補正データ403を受信すると、補正データを更新する。これにより有効な補正データが
更新される。
補正部500は、制御部100からの指示に従い、個人視覚特性データのうちの知覚データ402を補正し、個人視覚特性データのうちの補正データ403を、補正後の知覚データ402Aに基づき生成し、保持部400に送信する。補正部500は、制御部100より比較部300が算出した2つのディスプレイの白色点(前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイの白色点と現在の白色点)を受信する。また、補正部500は、保持部400より個人視覚特性データのうちの知覚データ402を受信する。補正部500の詳細は、後述する。
(分光特性の変化による見えの変化の説明)
ここで、ディスプレイの分光特性の変化によるディスプレイの表示色の見えの変化について説明する。図12にディスプレイの分光特性が変化した場合の例を示す。図12の“変化後”の分光特性Pafter(λ)は、“変化前”の分光特性Pbefore(λ)に対し、青(波長:380nm〜494nm)が低波長側に1nmずれており、赤(波長:588nm〜780nm)が低波長側に2nmず
れているものとする。これは分光特性の変化の一例であり、実際に生じる分光特性の変化はこれに限らない。
分光特性P(λ)は、標準等色関数


を用いて下記式により三刺激値に変換できる。


三刺激値XYZは、下記式によりL*a*b*値に変換できる。


また、ディスプレイの分光特性が変化した場合の見えの色差ΔEは、変化前後の各分光
特性から上記のようにして求めたL*a*b*値を用いて、下記式により算出できる。


ここで、添え字の1,2は、例えば、分光特性Pbefore(λ)、Pafter(λ)に対応する。
図12で示した例において

“変化前の見え”XYZbefore =(0.3290340, 0.3410182, 0.3829735)
“変化後の見え”XYZafter =(0.3385190, 0.3498362, 0.3913421)

であるとする。この場合、上記式においてXYZbeforeを基準とすると

L*a*b*before =(100, 0, 0)
L*a*b*after =(100.99134, 0.4860307, 0.2629214)

となる。従って、ディスプレイの分光特性が変化した場合の見えの色差は、

ΔE = 1.1349480

となり、分光特性の変化に起因して、ディスプレイの白色点の見えも変化していることがわかる。
図13は、ディスプレイの分光特性の変化によるディスプレイの白色点の見えの変化を色座標平面上に示した図である。図13では、印刷物の白の測色値とディスプレイの白の測色値とが一致する場合の白色点(図13の点A(○で示す))を基準(原点)とした相対的な見えの変化を示す。すなわち点AのXYZ値を基準として変換したL*a*b*値を用いて
いる。図13の点B(●で示す)は、個人視覚特性の測定により、印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致するとユーザが感じたときのディスプレイの白色点である。図13の例では、印刷物と見えが一致するとユーザが感じるディスプレイの白(点B)は、印刷物と測色一致するディスプレイの白(点A)に対して、L*a*b*空間上においてa*は-1.0、b*は+3.0ずれている。測定した個人視覚特性から生成されるICCプロファイル等の補正デ
ータにより、印刷物の測色値とディスプレイの測色値とが一致する白色点(点A)を、ユーザにとっての印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致する白色点(点B)に補正することができる。
ディスプレイの分光特性が図12のように変化した場合のディスプレイの白色点(図13の点C(◇で示す))は、点AからΔE=1.1349480ずれた点である。ディスプレイの分
光特性がPbefore(λ)からPafter(λ)へ変化した場合のディスプレイの白色点の測色値(
点C)は、基準の白(点A)に対して、L*a*b*空間上においてa*は+0.4860307、b*は+0.2629214ずれている。印刷物と測色一致する白色点(点A)を、印刷物と見えが一致する白色点(点B)に補正する個人視覚特性データには、変化したディスプレイの分光特性の情報は含まれない。そのため、分光特性変化後には、この個人視覚特性データを用いて画像を補正しても、印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致しない。そこで、実施例1では、ディスプレイの分光特性が変化した場合には、個人視覚特性の測定をし直して、印刷物と見えが一致する分光特性変化後のディスプレイの白色点(図13の点D(◆で示す))を求め、ICCプロファイル等の補正データを作成し直す。
(視覚特性適用処理の説明)
制御部100が、個人視覚特性データのうちの補正データ403を適用する際に、当該個人視覚特性データが作成されたときからディスプレイの分光特性に変化がある場合、補正データ403を作成し直し、新たな補正データ403を適用する処理について説明する。図4に制御部100の処理の流れを示す。
制御部100は、キャリブレーションアプリケーションやカラーマッチングアプリケーシ
ョン等からユーザの視覚特性をディスプレイの画像表示に適用する指示を受信すると、視覚特性を適用する処理を開始する。視覚特性を適用する指示は、カラーマッチングアプリケーション等の起動時やユーザ切り替え時等に制御部100に送信される。例えば、ディス
プレイを使用するユーザの情報が入力されることにより、ユーザ切り替えがあったと認識される。制御部100は、例えば、不図示のリモコン、マウス、キーボード等の入力機器に
より、ディスプレイを使用するユーザから、当該ユーザに関する情報の入力を受け付けることで、ユーザ切り替えがあったことを認識する。ユーザに関する情報とは、ユーザID等のユーザの識別情報である。
制御部100は、視覚特性の適用指示を受信すると、分光特性の変化によるディスプレイ
の白色点の変化を確認するため、比較部300に、分光特性を比較するよう指示する(S101)
。この比較は、前回の個人視覚特性データ作成時のディスプレイの分光特性と現在のディスプレイの分光特性との比較である。前回の個人視覚特性データ作成時のディスプレイの
分光特性は、現在、ディスプレイの画像表示に適用されている個人視覚特性データの作成時に取得されたディスプレイ分光特性401である。現在のディスプレイの分光特性の取得
方法、及び比較部300による分光特性の比較処理については、後述する。
制御部100は、分光特性の変化によりディスプレイの白色点が変化している(過去と現
在のディスプレイの分光特性が一致していない)場合(S102のY)、補正部500に個人視覚特性データを補正するよう指示する(S103)。制御部100は、保持部400に補正後の個人視覚特性データを適用するよう指示する(S104)。制御部100は、分光特性の変化によりディスプ
レイの白色点が変化していない(過去と現在のディスプレイの分光特性が一致している)場合(S102のN)、保持部400に既存の個人視覚特性データを適用するよう指示する(S104)。補正部500による個人視覚特性データの補正処理については、後述する。制御部100は、個人視覚特性データが適用されると(S104)、視覚特性の適用処理を終了する。
(分光特性比較処理の説明)
比較部300が、過去の分光特性と現在の分光特性とを比較する処理について説明する。
この処理では、ディスプレイの白色点が過去と現在とで一致するか否かを判定する。図5に比較部300の処理の流れを示す。
比較部300は、制御部100から分光特性の比較指示を受信すると、分光特性の比較処理を開始する。比較部300は、保持部400の保持する個人視覚特性データのうちのディスプレイ分光特性401であるPorg(λ)を取得し(S301)、前回の個人視覚特性の測定時のディスプレ
イの白色点XYZorgを算出する(S302)。前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイの白色点XYZorgは、印刷物の白の測色値と等しくなるようにキャリブレーションされている。ディスプレイの白色点XYZorgは、比較部300が保持する標準等色関数

より、

として算出される。図12の例では、XYZorg =(0.3290340, 0.3410182, 0.3829735)と
なる。次いで、比較部300は、測定部200から現在のディスプレイ分光特性Pnow(λ)を取得し(S303)、現在のディスプレイの白色点XYZnow
として算出する(S304)。図12の例では、XYZnow =(0.3385190, 0.3498362, 0.3913421
)となる。比較部300は、前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイの白色点XYZorg
現在のディスプレイの白色点XYZnowとの差ΔEを算出する(S305)。ΔEは、XYZorgを基準(原点)としたL*a*b*org及びL*a*b*nowとから算出される。図13の例では、点AがL*a*b*org=(100.0, 0.0, 0.0)であり、点CがL*a*b*now=(100.99134, 0.4860307, 0.2629214)であり、ΔE = 1.1349480である。比較部300は、算出したΔEを所定の閾値と比較し(S306)、ΔEが閾値以上であれば(S306のY)、分光特性Porg(λ)の場合とPnow(λ)の場合とで
ディスプレイの白色点は不一致であると判定し(S308)、比較処理を終了する。この場合、ディスプレイの分光特性が前回の個人視覚特性の測定時から変化していると判定される。比較部300は、ΔEが閾値より小さければ(S306のN)、分光特性Porg(λ)の場合とPnow(λ)
の場合とでディスプレイの白色点は一致であると判定し(S307)、比較処理を終了する。この場合、ディスプレイの分光特性が前回の個人視覚特性の測定時から変化していないと判定される。
(個人視覚特性データ補正処理の説明)
補正部500が、個人視覚特性データのうちの知覚データ402を分光特性のずれによるディスプレイの白色点のずれを加味して補正し、個人視覚特性データのうちの補正データ403
を再作成する処理について説明する。図6に補正部500の処理の流れを示す。
補正部500は、制御部100から個人視覚特性データの補正指示を受信すると、個人視覚特性データのうちの補正データ403の再作成処理を開始する。補正部500は、制御部100が比
較部300から受信した前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイ白色点XYZorgを、制御
部100より取得する(S501)。また、補正部500は、制御部100が比較部300から受信した現在のディスプレイの白色点XYZnowを、制御部100より取得する(S502)。補正部500は、前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイ白色点XYZorgを基準(原点)としてL*a*b*now(図13の点C)を算出する(S503)。算出したL*a*b*now(図13の点C)は、分光特性が変化したことによるディスプレイの白色点の変化であり、図13の例ではL*a*b*now =(100.99134, 0.4860307, 0.2629214)である。次いで、補正部500は、保持部400の保持する個人視覚特性データのうちの知覚データ402であるXYZusrを取得する(S504)。補正部500は、前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイ白色点XYZorgを基準(原点)としてL*a*b*usr(図13の点B)を算出する(S505)。図13の例では、XYZusr =(0.3270637, 0.3410182, 0.3659969)よりL*a*b*usr =(100.0, -1.0, -3.0)となる。算出したL*a*b*usr(点B)は、
印刷物と測色値が一致したディスプレイ白色点と印刷物と見えが一致したディスプレイの白色点との差である。次いで、補正部500は、L*a*b*usr(点B)とL*a*b*now(点C)の
和L*a*b*usr_A(図13の点D)を算出する(S506)。これは、印刷物の見えと分光特性変
化後のディスプレイの見えとの差である。L*a*b*usr_A(図13の点D)は、2つのベク
トル(図13の点Aから点Cへのベクトルと、点Aから点Bへのベクトル)の和により求まる。図13の例では、L*a*b*usr_A =(100.99134, -0.5139693, 3.2629214)である。
補正部500は、L*a*b*usr_A(図13の点D)から、前回の個人視覚特性の測定時のディスプレイ白色点XYZorgを基準として、印刷物と見えが一致するディスプレイ白色点XYZusr_Aを算出する(S507)。三刺激値XYZとL*a*b*値との変換は下記の式により行う。
算出されたXYZusr_Aは、前回の個人視覚特性の測定時に作成された個人視覚特性データのうちの知覚データ402を、ディスプレイの分光特性の変化を加味して補正したものであ
る。図13の例では、XYZusr_A =(0.3365110, 0.3498362, 0.3741172)である。補正部500は、XYZusr_Aに基づき補正データを再作成する(S508)。次いで、補正部500は、作成し
た補正データを、保持部400に設定し(S509)、補正データ再作成処理を終了する。
実施例1によれば、ディスプレイの分光特性の変化による表示色の変化の影響を加味し
て知覚データ402を補正し、補正データ403を再作成してディスプレイに適用する。これにより、ディスプレイの分光特性が変化しても、印刷物の見えとディスプレイの見えとが一致している状態が維持される。
(実施例2)
実施例1では、ディスプレイの分光特性の変化による白色点の変化が所定値以上あった場合に、個人視覚特性データを補正する例について述べた。実施例2では、ディスプレイ
の分光特性の変化による白色点の変化が大きすぎる場合には個人視覚特性データの補正を行わないことを特徴とする。
(視覚特性適用処理の説明)
制御部110は、印刷物の見えとディスプレイの見えを一致させるための補正データをデ
ィスプレイによる画像表示に適用する際に、当該補正データ作成時のディスプレイの分光
特性から現在の分光特性がずれていれば、補正データを再作成してから適用する。以下、この処理について説明する。図7に制御部110の処理の流れを示す。
制御部110は、図示しないカラーマッチングアプリケーション等から視覚特性の適用指
示を受信すると、視覚特性の適用処理を開始する。制御部110は、視覚特性の適用指示を
受信すると、比較部300に分光特性を比較するよう指示する(S111)。制御部110は分光特性の変化によりディスプレイの白色点が前回の個人視覚特性の測定時からずれていれば(S112のY)、比較部300から前回の個人視覚特性測定時のディスプレイの白色点と現在のディスプレイの白色点との差ΔEを取得する(S113)。制御部110は、取得したΔEが閾値以上であ
れば(S114のY)、印刷物の見えとディスプレイの見えを一致させることができない旨の警
告メッセージを表示し(S115)、視覚特性の適用処理を終了する。制御部110は、取得した
ΔEが閾値より小さければ(S114のN)、補正部500に個人視覚特性データを補正するよう指
示し(S116)、保持部400に補正後の個人視覚特性データを適用するよう指示する(S117)。
制御部110は、分光特性の変化によりディスプレイの白色点が前回の個人視覚特性の測定
時からずれていなければ(S112のN)、保持部400に既存の個人視覚特性データを適用するよう指示する(S117)。制御部110は、個人視覚特性データが適用されると(S117)、視覚特性
の適用処理を終了する。
実施例2によれば、ディスプレイの分光特性の変化による白色点の変化が所定範囲内で
あった場合に、補正データ403を再作成してディスプレイに適用する。これにより、ディ
スプレイの分光特性が変化しても、印刷物の見えとディスプレイの見えが一致している状態が維持される。また、ディスプレイの分光特性の変化による白色点の変化が大きすぎる場合、補正データ403の再作成によっては印刷物とディスプレイの見えを一致させること
ができない旨の警告が通知される。これによりユーザは、ディスプレイの特性に画像処理で補正できないほどの変化が生じていることを認識することができ、例えば修理等の対応を速やかにとることが可能となる。
(実施例3)
実施例1では、現在のディスプレイ分光特性を測定により取得する例について述べた。実施例3では、予め複数のディスプレイ分光特性を取得して記憶しておき、その中からデ
ィスプレイ内部温度に応じて選択した分光特性を現在のディスプレイ分光特性として取得する例について述べる。
(ブロック図の説明)
図8は、本発明の実施例3が適用される表示制御装置の機能ブロック図である。
制御部120は、検出部700からディスプレイの温度レベルを受信すると、第2保持部800に温度レベルを送信する。また、制御部120は、検出部700から温度レベルを受信すると、比較部320にディスプレイ分光特性を比較するよう指示し、比較結果と現在のディスプレイ
の白色点を比較部320より受信する。制御部120は、受信した比較結果が“不一致”であれば、補正部500に比較に用いたディスプレイの白色点を送信して個人視覚特性データを補
正するよう指示する。また、制御部120は、保持部400に個人視覚特性データの適用を指示する。
比較部320は、制御部120からの指示に従い、保持部400から個人視覚特性データのうち
のディスプレイ分光特性401を取得するとともに、第2保持部800から現在のディスプレイ
の白色点を取得する。比較部320は、現在のディスプレイの白色点と、現在適用されてい
る個人視覚特性データにおける印刷物と測色値が一致するディスプレイの白色点とを比較し、比較結果を制御部120に送信する。比較部320の詳細は、後述する。
保持部400及び補正部500は、実施例1と同様のため、説明を省略する。
第2測定部600は、検出部700からの指示に従い、図示しないディスプレイ内部に設置さ
れた温度センサーによりディスプレイ内部温度を測定し、現在のディスプレイ温度として測定結果を検出部700に送信する。
検出部700は、第2測定部600からディスプレイ内部温度を周期的に取得し、ディスプレ
イ内部温度から温度レベルを特定する。ここで、温度レベルとは、0℃以上10℃未満は温
度レベル0、10℃以上20℃未満は温度レベル10というように、予め定められた複数の温度
範囲の各々に対応付けられた数値である。第2保持部800は、複数の温度レベルの各々と対応付けてディスプレイ分光特性を記憶しており、温度レベルを特定することにより1つの
ディスプレイ分光特性が特定される。検出部700は、温度レベルに変化があれば、制御部120に温度レベルを送信する。検出部700の詳細は、後述する。
第2保持部800は、温度レベル毎に、予め測定したディスプレイの分光特性と標準等色関数とから算出した三刺激値を、温度レベルと関連付けて保持している。図11に、第2保
持部800の保持している温度レベル毎のデータの一例を示す。また、第2保持部800は、現
在の温度レベルを管理しており、制御部120から温度レベルを受信すると、現在の温度レ
ベルを更新する。第2保持部800は、現在の温度レベルに関連付けられた三刺激値を現在のディスプレイの白色点として比較部320に送信する。
(分光特性比較処理の説明)
比較部320が、分光特性と標準等色関数から算出した2つのディスプレイの白色点を比
較してディスプレイの白色点が一致するか否かを判定する処理について説明する。図9に比較部320の処理の流れを示す。
比較部320は、制御部120から分光特性の比較指示を受信すると、分光特性の比較処理を開始する。比較部320は、保持部400の保持する個人視覚特性データのうちのディスプレイ分光特性401であるPorg(λ)を取得し(S321)、個人視覚特性を測定した際のディスプレイ
の白色点XYZorgを算出する(S322)。次いで、比較部320は、第2保持部800から現在のディ
スプレイの白色点XYZnowを取得する(S323)。比較部320は、個人視覚特性を測定した際の
ディスプレイの白色点XYZorgと現在のディスプレイの白色点XYZnowとの差ΔEを算出する(S324)。比較部320は、算出したΔEを所定の閾値と比較し(S325)、ΔEが閾値以上であれば(S325のY)、ディスプレイの白色点XYZorgとXYZnowは一致していないと判定し(S327)、比
較処理を終了する。比較部320は、ΔEが閾値より小さければ(S325のN)、ディスプレイの
白色点XYZorgとXYZnowは一致していると判定し(S326)、比較処理を終了する。
(温度変化検出処理の説明)
検出部700が、ディスプレイ内部温度の変化を検出して、現在の温度レベルを制御部120に送信する処理について説明する。図10に検出部700の処理フローを示す。
検出部700は、図示しないカラーマッチングアプリケーション等の起動やユーザ切り替
え時等に温度変化の検出を開始する。検出部700は、定期的にディスプレイ温度を監視す
るためのタイマーカウントを開始する(S701)。検出部700は、タイマーカウンタが所定値
になったら(S702のY)、タイマーカウンタをリセットし(S703)、第2測定部600からディス
プレイ内部温度を取得する(S704)。検出部700は、取得したディスプレイ内部温度から温
度レベルを特定する(S705)。検出部700は、特定した温度レベルが現在の温度レベルから
変化していれば(S706のY)、特定した温度レベルを制御部120に送信し(S707)、温度変化検出を続けるか判定する(S708)。検出部700は、特定した温度レベルが変化していなければ(S706のN)、温度変化検出を続けるか判定する(S708)。検出部700は、図示しないカラーマ
ッチングアプリケーション等の終了が発生したら(S708のY)、温度変化の検出を終了する
実施例3によれば、ディスプレイ内部温度から現在のディスプレイの分光特性を特定す
ることで、測色器を用いてディスプレイの分光特性を測定しなくても、補正データ403を
再作成でき、印刷物とディスプレイの見えが一致している状態が維持される。
100:制御部、200:測定部、300:比較部、400:保持部、500:補正部

Claims (20)

  1. 画像データに基づき画像を表示する表示装置であって、
    予め測定されたユーザの視覚特性の情報と前記視覚特性の測定時の前記表示装置の分光特性である第1の分光特性の情報とを記憶する記憶手段と、
    前記ユーザの視覚特性に基づき画像データを補正する補正手段と、
    前記表示装置の現在の分光特性である第2の分光特性の情報を取得する第1の取得手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差がある場合、前記第2の分光特性と前記ユーザの視覚特性とに基づき画像データの補正を行う表示装置。
  2. 前記ユーザの視覚特性の情報は、前記ユーザが印刷物の色と前記表示装置の表示色とが一致していると知覚したときの前記表示装置の表示色の情報である請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記補正手段は、前記ユーザが前記画像データを印刷した印刷物の色と前記補正後の前記画像データに基づき前記表示装置に表示される画像の色とが一致していると知覚するように、前記画像データの補正を行う請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記補正手段は、前記第1の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色である第1の表示色と、前記第2の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色である第2の表示色と、の差が第1の閾値以上の場合、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差があると判定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記補正手段は、前記第1の表示色と前記第2の表示色との差が第2の閾値以上の場合、前記補正を行わず、補正ができない旨の警告をユーザに通知する請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記補正手段は、前記第1の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色と、前記第1の分光特性の表示装置の表示色と印刷物の色とが一致しているとユーザが知覚したときの前記表示装置の表示色と、前記第2の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色と、に基づき、前記第2の分光特性の表示装置の表示色と印刷物の色とが一致しているとユーザが知覚する表示色を算出し、当該算出した表示色の情報に基づき画像データの補正を行う請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記第1の取得手段は、前記表示装置の分光特性を測定する第1の測定手段から前記第2の分光特性の情報を取得する請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記表示装置の内部温度を取得する第2の取得手段と、
    前記表示装置の内部温度と前記表示装置の分光特性とを対応付けて記憶する第2の記憶手段と、
    を更に備え、
    前記第1の取得手段は、前記第2の記憶手段に記憶された、前記第2の取得手段により取得された内部温度に対応する前記表示装置の分光特性を、前記第2の分光特性として取得する請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記第2の取得手段は、前記表示装置の内部温度を測定する第2の測定手段から前記内
    部温度を取得する請求項8に記載の表示装置。
  10. 前記第2の取得手段は、定期的に前記表示装置の内部温度を取得する請求項8又は9に記載の表示装置。
  11. 画像データに基づき画像を表示する表示装置の制御方法であって、
    予め測定されたユーザの視覚特性の情報と前記視覚特性の測定時の前記表示装置の分光特性である第1の分光特性の情報とを記憶手段から読み出す工程と、
    前記ユーザの視覚特性に基づき画像データを補正する補正工程と、
    前記表示装置の現在の分光特性である第2の分光特性の情報を取得する第1の取得工程と、
    を有し、
    前記補正工程では、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差がある場合、前記第2の分光特性と前記ユーザの視覚特性とに基づき画像データの補正を行う表示装置の制御方法。
  12. 前記ユーザの視覚特性の情報は、前記ユーザが印刷物の色と前記表示装置の表示色とが一致していると知覚したときの前記表示装置の表示色の情報である請求項11に記載の表示装置の制御方法。
  13. 前記補正工程では、前記ユーザが前記画像データを印刷した印刷物の色と前記補正後の前記画像データに基づき前記表示装置に表示される画像の色とが一致していると知覚するように、前記画像データの補正を行う請求項11又は12に記載の表示装置の制御方法。
  14. 前記補正工程では、前記第1の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色である第1の表示色と、前記第2の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色である第2の表示色と、の差が第1の閾値以上の場合、前記第1の分光特性と前記第2の分光特性とに差があると判定する請求項11〜13のいずれか1項に記載の表示装置の制御方法。
  15. 前記補正工程では、前記第1の表示色と前記第2の表示色との差が第2の閾値以上の場合、前記補正を行わず、補正ができない旨の警告をユーザに通知する請求項14に記載の表示装置の制御方法。
  16. 前記補正工程では、前記第1の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色と、前記第1の分光特性の表示装置の表示色と印刷物の色とが一致しているとユーザが知覚したときの前記表示装置の表示色と、前記第2の分光特性と所定の等色関数とに基づき算出した前記表示装置の表示色と、に基づき、前記第2の分光特性の表示装置の表示色と印刷物の色とが一致しているとユーザが知覚する表示色を算出し、当該算出した表示色の情報に基づき画像データの補正を行う請求項11〜15のいずれか1項に記載の表示装置の制御方法。
  17. 前記第1の取得工程では、前記表示装置の分光特性を測定する第1の測定手段から前記第2の分光特性の情報を取得する請求項11〜16のいずれか1項に記載の表示装置の制御方法。
  18. 前記表示装置の内部温度を取得する第2の取得工程と、
    前記表示装置の内部温度と前記表示装置の分光特性とが対応付けられた情報を記憶手段から読み出す工程と、
    を更に有し、
    前記第1の取得工程では、前記第2の取得手段により取得された内部温度に対応付けられた前記表示装置の分光特性を、前記第2の分光特性として取得する請求項11〜16のいずれか1項に記載の表示装置の制御方法。
  19. 前記第2の取得工程では、前記表示装置の内部温度を測定する第2の測定手段から前記内部温度を取得する請求項18に記載の表示装置の制御方法。
  20. 前記第2の取得工程では、定期的に前記表示装置の内部温度を取得する請求項18又は19に記載の表示装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018050142A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 富士ゼロックス株式会社 指標表示装置および指標表示プログラム
JP2019060640A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 凸版印刷株式会社 表示装置判別システム、表示装置判別方法及びプログラム

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