JP2016109703A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オーバーコート層の厚みに依存する、映像の品質の低下を抑制することが可能な液晶表示装置を提供する。【解決手段】入射される光の透過状態を変化させる機能を有する液晶層40を使用して映像を表示する液晶表示装置であって、液晶層40から出射される出射光が通る光路に設けられ、透光性を有する色材13と、前記光路において液晶層40と色材13との間に設けられ、透光性を有するオーバーコート層14と、複数の画素を形成するように、前記出射光を選択的に遮るブラックマトリクス15とを備え、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xは、色材13よりも液晶層40に近い位置に設けられる。【選択図】図2
Description
本発明は、液晶層を使用して映像を表示する液晶表示装置に関する。
近年、半導体技術の進歩にともない、より高度な、情報システム、情報機器等の開発が行われている。そのため、ヒューマンインターフェースとして、映像が、より重要な役割を担うようになってきている。これにより、映像を表示する情報ディスプレイの役割もますます重要になってきている。情報ディスプレイは様々な場面で活用される。そこで、高性能および高品質な情報ディスプレイが求められるようになってきている。
情報ディスプレイのひとつであるTFT(Thin Film Transistor)−LCD(Liquid Crystal Display)は、高輝度化、低消費電力化等のために画素の開口率の向上を図る必要がある。当該開口率は、光の透過の割合である。また、一方では、表示品位を損なわないために、画素のレイアウトにおいて適切なマージンを確保する必要がある。そのため、TFT−LCDでは、開口率、マージン等を考慮した最適な設計が求められている。
また、TFT−LCDは、マトリクス状に配置された複数の画素により映像(情報、グラフィックス等)の表示を行なう。そのため、TFT−LCDにおいて、故障等により、1つの画素のみがオン状態を維持する(表示動作をしない)ことは、映像の画質劣化に関わる。特に、常時点灯している、オン状態を維持している画素(以下、「輝点欠陥画素」または「輝点画素」ともいう)は、非常に視認され易い。そのため、市場では、当該輝点欠陥画素をゼロにすること、即ち、無輝点化の要求が強い。
TFT−LCDの製造工程においては、点欠陥(輝点欠陥画素)の発生防止のために品質を高めると同時に、検査で見つかる輝点欠陥画素の修復技術(リペア技術)により生産性を高めることで、上記の要求に応えていく必要がある。
特許文献1では、輝点不良画素(輝点欠陥画素)を修復するための技術(以下、「関連技術A」ともいう)が開示されている。具体的には、関連技術Aでは、輝点不良画素に対応する色フィルタにレーザー光の照射を行なう。これにより、輝点不良画素を、不透明化(黒化)する。このように、レーザー光を用いて輝点不良画素(輝点欠陥画素)を修復する処理(技術)は、レーザー黒化リペアと呼ばれる。
しかしながら、関連技術Aでは、以下のような問題点がある。具体的には、関連技術Aでは、液晶セル(画素)が形成された後に、レーザー黒化リペアが、対向基板(カラーフィルタ基板)に対し行なわれる。そのため、レーザー光が照射されるときに発生する不純物が、液晶セルに飛散し、液晶セルの抵抗劣化による、表示不具合、信頼性低下等を引き起こす可能性がある。
関連技術Aで開示される液晶表示装置では、ブラックマトリクスおよび色材(色フィルタ)は、オーバーコート層により覆われている。また、液晶表示装置が映像を表示する際には、光源からの光が、液晶層、オーバーコート層の順に透過して、色材に到達する。この構成において、レーザー黒化リペアが行われる際の不純物の飛散等を抑制するためには、例えば、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある。
なお、関連技術Aで開示される液晶表示装置は、ブラックマトリクスのうち液晶層に最も近い部分は、色材(色フィルタ)のうち液晶層に最も近い部分よりも、当該液晶層から遠い構成(以下、「構成N」ともいう)を有する。そのため、ブラックマトリクスおよび色材を覆うオーバーコート層の厚みが大きい程、当該オーバーコート層を斜めに進む、色材に照射させる必要のない光(光漏れに関する光)の光路が長くなる。
したがって、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある場合において、当該光(光漏れに関する光)が色材に到達することを防ぐためには、隣接する各色材間に存在するブラックマトリクス(遮光部)の幅を大きくする必要がある。当該ブラックマトリクスの幅を大きくした場合、開口率が低下する、すなわち、映像の品質が低下するという問題がある。そこで、オーバーコート層の厚みに依存する、映像の品質の低下を抑制することが求められる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、オーバーコート層の厚みに依存する、映像の品質の低下を抑制することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る液晶表示装置は、入射される光の透過状態を変化させる機能を有する液晶層を使用して映像を表示する。前記液晶表示装置は、前記液晶層から出射される前記光である出射光が通る光路に設けられ、透光性を有する色材と、前記光路において前記液晶層と前記色材との間に設けられ、透光性を有するオーバーコート層と、複数の画素を形成するように、前記出射光を選択的に遮るブラックマトリクスと、を備え、前記ブラックマトリクスの少なくとも一部は、前記色材よりも前記液晶層に近い位置に設けられる。
ここで、ブラックマトリクスのうち液晶層に最も近い部分が、色材のうち液晶層に最も近い部分よりも、当該液晶層から遠い構成を、「構成N」ともいう。
本発明によれば、オーバーコート層は、液晶層から出射される出射光が通る光路において前記液晶層と前記色材との間に設けられる。前記ブラックマトリクスの少なくとも一部は、前記色材よりも前記液晶層に近い位置に設けられる。
なお、仮に、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある場合、構成Nでは、隣接する各色材間に存在するブラックマトリクス(遮光部)の幅を大きくしなければならず、開口率が低下する。
一方、本発明によれば、上記のように構成されるため、液晶層に近い位置に設けられる、ブラックマトリクスの一部により、出射光の遮光状態が決まる。そのため、本発明によれば、例えば、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある場合において、構成Nよりも、オーバーコート層の厚みに依存する、開口率の低下、すなわち、映像の品質の低下を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置100の構成の一部を示す平面図である。液晶表示装置100は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)を使用するアクティブマトリクス型の液晶表示装置である。なお、液晶表示装置100は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に限定されず、他の方式の液晶表示装置であってもよい。例えば、液晶表示装置100は、TFT以外のスイッチング素子を使用する装置であってもよい。また、液晶表示装置100は、例えば、TN方式の液晶表示装置である。液晶表示装置100は、行列状に配置された複数の画素部5P(液晶セル部)を含む。液晶表示装置100は、当該複数の画素部5Pを利用して、映像を表示する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置100の構成の一部を示す平面図である。液晶表示装置100は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)を使用するアクティブマトリクス型の液晶表示装置である。なお、液晶表示装置100は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に限定されず、他の方式の液晶表示装置であってもよい。例えば、液晶表示装置100は、TFT以外のスイッチング素子を使用する装置であってもよい。また、液晶表示装置100は、例えば、TN方式の液晶表示装置である。液晶表示装置100は、行列状に配置された複数の画素部5P(液晶セル部)を含む。液晶表示装置100は、当該複数の画素部5Pを利用して、映像を表示する。
図1において、X,Y,Z方向の各々は、互いに直交する。以下の図に示されるX,Y,Z方向の各々も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置100の一部の断面図である。具体的には、図2は、構成をわかりやすくするために、図1における1つの画素部5Pおよび当該画素部5Pの周辺部の断面図を示す。すなわち、図2は、図1のA1−A2線に沿った、液晶表示装置100の断面図である。
図1および図2を参照して、画素部5Pは、画素5R,5G,5Bから構成される。画素5Rは、必要に応じて、赤色光を出射する画素である。画素5Gは、必要に応じて、緑色光を出射する画素である。画素5Bは、必要に応じて、青色光を出射する画素である。以下においては、画素5R,5G,5Bの各々を、「画素5」ともいう。また、以下においては、画素5が形成されている領域を、「画素領域R10」ともいう。
液晶表示装置100は、カラーフィルタ10と、液晶層40と、シール材50と、板状部20とを備える。
カラーフィルタ10は、赤色光、緑色光、青色光といった色光を出射する部材である。カラーフィルタ10の詳細な構成は後述する。カラーフィルタ10は、板状部20に対向するように設けられる対向基板である。カラーフィルタ10および板状部20は、シール材50により接合される。
液晶層40は、当該液晶層40に入射される光の透過状態を変化させる機能を有する。本実施の形態では、板状部20、液晶層40の順に光が伝搬するように、板状部20の−Z方向(下方)側に、図示しない光源(以下、「光源A」ともいう)が設けられる。すなわち、光源Aは、Z方向側へ、光を放射状に出射する。以下においては、光源Aから出射される光を、「光La」ともいう。光源Aから出射された光Laは、板状部20を介して、液晶層40に入射される。
以下においては、光Laのうち、Z方向に沿って伝搬する光を、「光Laz」ともいう。光Lazは、板状部20に対して垂直な方向に進む光である。
具体的には、液晶層40は、外部からの制御に従って、光源Aから出射される光Laを透過させる量を変化させる。以下においては、液晶層40に光Laが入射されることにより、液晶層40から出射される光Laを、「出射光Lb」ともいう。また、以下においては、出射光Lbが通る光路を、「光路LPb」ともいう。例えば、画素5Rを発光させるための出射光Lbの光路LPbは、画素5Rの画素領域R10において、Z軸方向に沿った光路である。
液晶表示装置100は、液晶層40の特性を利用して、映像を表示する。すなわち、液晶表示装置100は、液晶層40を使用して映像を表示する。具体的には、液晶表示装置100は、液晶層40から出射される出射光Lbおよび後述の色材13を利用して、映像を表示する。
また、液晶層40は、複数の液晶41を含む。液晶層40は、カラーフィルタ10、板状部20およびシール材50で構成される空間に設けられる。なお、図2では、液晶層40の存在を分かりやすくするために、液晶層40の厚みを誇張して示している。実際には、液晶層40の厚みは、カラーフィルタ10等の厚みよりも、大幅に薄い。液晶層40の厚みは、例えば、3μmから5μmの範囲のいずれかである。
カラーフィルタ10は、偏光板11と、基板12と、色材13と、オーバーコート層14と、ブラックマトリクス15と、透明電極16とを含む。
偏光板11は、基板12の一方の面に設けられる。基板12は、例えば、透光性を有するガラス基板である。
色材13は、基板12の他方の面に設けられる。色材13は、透光性を有する。色材13は、当該色材13を透過する光を色光として出射する。以下においては、赤色光を出射する色材13を、「色材13R」ともいう。また、以下においては、緑色光を出射する色材13を、「色材13G」ともいう。また、以下においては、青色光を出射する色材13を、「色材13B」ともいう。
各色材13は、当該色材13が形成される画素領域R10における前述の光路LPbに設けられる。例えば、色材13Rは、当該色材13Rが形成される画素領域R10における光路LPbに設けられる。なお、色材13R,13G,13Bは、フォトリソグラフィーを用いた工程により形成される。
オーバーコート層14は、各色材13を保護するための保護樹脂である。オーバーコート層14は、透明樹脂で構成される。また、オーバーコート層14は、透光性を有する。オーバーコート層14は、前述の光路LPbにおいて液晶層40と色材13との間に設けられる。また、オーバーコート層14は、各色材13を覆うように設けられる。
なお、各色材13の形状は、図2のように、例えば、略台形である。この構成では、オーバーコート層14のうち、隣接する各色材13の境界部には、凹部V1が形成される。凹部V1は、後述の画素形成部15xを生成するためのものである。
オーバーコート層14の厚みは、前述のレーザー黒化リペアにより色材13を黒化できる範囲で、できる限り厚く設定される。具体的には、オーバーコート層14の厚みは、1.5μmから3.0μmの範囲のいずれかである。
当該1.5μmの厚みは、色材13のみを黒化する場合、または、色材13からオーバーコート層14の下部までの範囲を黒化する場合において、液晶層40への不純物の拡散を、確実に防ぐために必要な最低限の厚みである。当該3.0μmの厚みは、オーバーコート層14を製造する際の現実的な上限値として設定される値である。具体的には、当該3.0μmの厚みは、オーバーコート層14の製造工程における厚みのバラツキを考慮した、当該オーバーコート層14の光透過率の低下を発生させない程度の上限値である。
なお、オーバーコート層14の厚みは、上記に限定されない。例えば、オーバーコート層14の厚みは、液晶層40の厚みを目安(基準)にして、液晶層40の厚みの1/2以上、かつ、当該液晶層40の厚み以下であってもよい。この理由については、後述する。
なお、色材13の厚みも、レーザー黒化リペアにより当該色材13を黒化できる範囲で、オーバーコート層14の厚みと同様な厚みに設定されてもよい。また、オーバーコート層14および色材13の一方のみが、レーザー黒化リペアにより色材13を黒化できる範囲で厚く設定される構成としてもよい。
ブラックマトリクス15は、光を遮る遮光部材である。ブラックマトリクス15は、樹脂で構成されている。具体的には、ブラックマトリクス15は、例えば、ネガ型の感光性樹脂で構成される。ネガ型の感光性樹脂は、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、感光性樹脂のうち光が照射された部分が硬化する樹脂である。当該光は、例えば、紫外線である。この場合、感光性樹脂は、紫外線硬化樹脂である。また、ネガ型の感光性樹脂は、当該感光性樹脂に照射される光の強度が大きい程、当該感光性樹脂の硬化度合いが大きくなる材料である。
また、ネガ型の感光性樹脂は、詳細は後述するが、当該感光性樹脂に照射される光の強度が大きい程、当該感光性樹脂の現像液によるエッチング量が少なくなる樹脂である。本明細において、光の強度とは、光の放射強度である。すなわち、光の強度は、被照射物体の単位立体角に照射される光のエネルギーである。
ブラックマトリクス15は、複数の画素5を形成するように、前述の出射光Lbを選択的に遮る。具体的には、ブラックマトリクス15には、各画素領域R10に形成される開口H10を有する。例えば、ブラックマトリクス15には、画素5Rの画素領域R10に形成される開口H10を有する。例えば、画素5Rに対応する開口H10を通過した出射光Lbが、色材13Rを透過することにより、当該色材13Rから赤色光が出射される。
ブラックマトリクス15は、複数の画素形成部15xを含む。各画素形成部15xは、複数の画素を形成するための部材である。各画素形成部15xは、隣接する2つの画素5の境界部分に設けられる。すなわち、各画素形成部15xは、隣接する2つの画素5を形成するための部材である。例えば、図2において、画素5Rと画素5Gと境界部分に設けられる画素形成部15xは、隣接する画素5R,5Gを形成するための部材である。
画素形成部15xは、図2のように、当該画素形成部15xのうち液晶層40から遠い部分程、幅が狭くなるように構成される。以下においては、画素形成部15xのうち液晶層40から最も遠い部分を、「画素形成端部Eb」ともいう。また、以下においては、画素形成部15xのうち液晶層40に最も近い部分を、「画素形成端部Ea」ともいう。図2における画素形成端部Ebは、例えば、図2の画素形成部15xの上側の端部である。図2における画素形成端部Eaは、例えば、図2の画素形成部15xの下側の端部である。
画素形成部15xにおいて、画素形成端部Ebの幅は、画素形成端部Eaの幅より小さい。以下においては、画素形成部15xにおいて画素形成端部Ebの幅が画素形成端部Eaの幅より小さい構成を、「幅変化構成W」ともいう。なお、画素形成部15xは、幅変化構成Wを有さなくてもよい。
ブラックマトリクス15は、オーバーコート層14の表面に形成される。ブラックマトリクス15は、以下のようにして形成される。まず、前述の凹部V1が形成されたオーバーコート層14の表面に黒色の感光性樹脂が塗布される。次に、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、ブラックマトリクス15が形成される。なお、凹部V1に埋め込まれた感光性樹脂は、光が照射されることにより、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xとなる。
以下においては、オーバーコート層14のうち液晶層40に最も近い部分を、「OC端部」ともいう。図2の構成におけるOC端部は、例えば、オーバーコート層14のうち画素5Rに対応する部分の下部である。
本実施の形態では、ブラックマトリクス15は、図2のように、オーバーコート層14の表面側のみに設けられる。具体的には、ブラックマトリクス15は、前述のOC端部と当該ブラックマトリクス15とが接するように、オーバーコート層14と液晶層40との間に設けられる。
透明電極16は、ブラックマトリクス15とオーバーコート層14の一部とを覆うように設けられる。なお、カラーフィルタ10のうち液晶層40に接する面には、配向膜(図示せず)が設けられる。具体的には、透明電極16のうち液晶層40側の面上には、配向膜(図示せず)が設けられる。
板状部20は、偏光板21と、基板22と、保護膜23と、複数のスイッチング素子(図示せず)と、複数の画素電極24と、複数の配線25と、複数の遮光部26とを含む。
偏光板21は、基板22の一方の面に設けられる。基板22は、透光性を有する基板である。基板22の他方の面側には、アレイ状に配置された複数のスイッチング素子(図示せず)および画素電極24が設けられる。すなわち、基板22は、複数のスイッチング素子および画素電極24がアレイ状に配置されたアレイ基板である。当該スイッチング素子は、例えば、TFTである。当該画素電極24は、例えば、ITOからなる透明電極である。
また、基板22の他方の面側には、さらに、複数の配線25と、複数の遮光部26とが設けられる。配線25は、画素電極24と接続される。配線25は、必要に応じて、スイッチング素子(図示せず)を介して、画素電極24へ電荷を供給する。また、配線25は、遮光性を有する。
遮光部26は、遮光性を有する。遮光部26は、例えば、金属で構成される。遮光部26は、X軸方向における配線25と画素電極24との間の領域において、Z方向へ伝搬する前述の光Lazを遮るように設けられる。
なお、各スイッチング素子、各配線25および各遮光部26等は、保護膜23により覆われている。保護膜23は、各スイッチング素子、各配線25および各遮光部26を、保護、絶縁等を行うための膜である。
前述の画素電極24は、保護膜23の表面に設けられる。なお、板状部20のうち液晶層40に接する面には、配向膜(図示せず)が設けられる。具体的には、画素電極24のうち液晶層40側の面上と、保護膜23のうち液晶層40側の面上とには、配向膜(図示せず)が設けられる。
液晶表示装置100が駆動している場合、画素電極24と透明電極16との間にある液晶層40は、所望の電界により制御される。このとき、X軸方向における配線25と画素電極24との間の領域に設けられる液晶41は、意図せぬ電界によって配向が乱れる。そのため、液晶層40のオフ動作(遮光動作)時にも、配向が乱れている液晶41では遮光されない。
以下においては、配線25と遮光部26との間を通過する光の光路を、「光路LP1」ともいう。光路LP1は、図2のように、Z方向を斜めにした方向に沿った光路である。また、以下においては、光路LP1に沿って伝搬する光を、「光L1」ともいう。光L1は、漏れ光である。
図2において、X軸方向における配線25と画素電極24との間の領域において、Z方向へ伝搬する前述の光Lazは、遮光部26により遮られる。しかしながら、X軸方向における配線25と画素電極24との間の領域において、光路LP1に沿って伝搬する光L1(漏れ光)は、以下の比較例に係る液晶表示装置において表示品位の劣化の原因となり得る。
図9は、比較例に係る液晶表示装置900の一部の断面図である。図9を参照して、液晶表示装置900は、図2の液晶表示装置100と比較して、カラーフィルタ10の代わりにカラーフィルタ10Nを備える点が異なる。液晶表示装置900のそれ以外の構成は、液晶表示装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Nは、カラーフィルタ10と比較して、主に、色材13およびブラックマトリクス15の配置位置が異なる。具体的には、カラーフィルタ10Nでは、基板12の一方の面には、カラーフィルタ10と同様、偏光板11が設けられる。なお、カラーフィルタ10Nでは、基板12の他方の面に、ブラックマトリクス15、色材13、オーバーコート層14および透明電極16の順で、ブラックマトリクス15、色材13、オーバーコート層14および透明電極16が形成される。
そのため、基板12の他方の面には、開口H20が形成されたブラックマトリクス15が設けられる。各色材13は、開口H20の内部を埋めるように設けられる。オーバーコート層14は、各色材13と、ブラックマトリクス15の一部とを覆うように設けられる。透明電極16は、オーバーコート層14の表面に設けられる。
以上の構成のカラーフィルタ10N(液晶表示装置900)は、ブラックマトリクス15のうち液晶層40に最も近い部分は、色材13のうち液晶層40に最も近い部分よりも、当該液晶層40から遠いといった前述の構成Nを有する。
以下においては、ブラックマトリクス15のうち液晶層40に最も近い部分を、「BM端部」ともいう。また、以下においては、色材13のうち液晶層40に最も近い部分を、「色材端部」ともいう。すなわち、構成Nは、BM端部が、色材端部よりも、当該液晶層40から遠い構成である。なお、例えば、図9の構成におけるBM端部は、図9の板状のブラックマトリクス15の下面側の部分である。また、例えば、図9の構成における色材端部は、図9の色材13のうち、−Z方向に突出した部分である。
上記構成の液晶表示装置900では、斜め方向の光L1がオーバーコート層14を、液晶表示装置100よりも、余分に伝搬する。そのため、図9の光路LP1は、図2の光路LP1より長い。したがって、図9の画素形成部15xの幅は、図2の画素形成部15xの幅より大きい。すなわち、図2の画素形成部15xの幅は、図9の画素形成部15xの幅より小さい。
なお、オーバーコート層14は、一般的に、主に色材13からの汚染の洩れ出しの防止を目的として設けられる。レーザー光を用いた輝点欠陥修復技術においては、レーザー光の照射後に発生する不純物が、液晶層40に到達しないように、オーバーコート層14の厚みを大きくする必要がある。
図10は、比較例に係る液晶表示装置900のオーバーコート層14の厚みを大きくした構成を示す断面図である。具体的には、図10は、図9のオーバーコート層14の厚みを大きくした構成を示す図である。以下においては、図10の構成における画素形成部15xを、「画素形成部15xa」ともいう。図10において、画素形成部15xaを示す枠線内の点線は、図9の構成の画素形成部15xを示す。
図10の構成において、オーバーコート層14を通る光路LP1は、当該オーバーコート層14の厚みを大きくした分だけ、図9の光路LP1より長くなる。そのため、液晶表示装置900の表示品位を維持するためには、画素形成部15xaのように、図9の構成の画素形成部15xよりも、幅を大きくする必要がある。したがって、オーバーコート層14の厚みを大きくすると、液晶表示装置の開口率は低下してしまう。
すなわち、液晶表示装置900の構成では、オーバーコート層の厚膜化と開口率の向上とが両立できていない。つまり、液晶表示装置900の構成では、生産性の向上と表示特性の向上とが両立できていない。
一方、本実施の形態の液晶表示装置100では、ブラックマトリクス15の少なくとも一部は、色材13よりも液晶層40に近い位置に設けられる。具体的には、液晶表示装置100は、図2のように、前述のBM端部が、前述の色材端部よりも、当該液晶層40に近い位置に設けられる構成を有する。図2におけるBM端部は、例えば、図2のブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xの下側の端部である。図2における色材端部は、例えば、図2の色材13の下側の端部である。
また、液晶表示装置100では、光路LP1に沿って伝搬する光L1(漏れ光)は、図2のように、カラーフィルタ10の画素形成部15x(ブラックマトリクス15)によって遮られる。これにより、液晶表示装置100は、液晶表示装置900において起こりうる表示品位の劣化を、防止している。
以上の構成の液晶表示装置100では、画素形成部15xの幅が、オーバーコート層14の厚みに依存しない。そのため、オーバーコート層14の厚みを、必要に応じて大きくすることができる。そのため、液晶表示装置100では、生産性の向上と表示特性の向上とを両立できる。
また、本実施の形態によれば、オーバーコート層14は、液晶層40から出射される出射光が通る光路において液晶層40と色材13との間に設けられる。ブラックマトリクス15の少なくとも一部である画素形成部15xは、色材13よりも液晶層40に近い位置に設けられる。
なお、仮に、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある場合、構成Nでは、隣接する各色材間に存在するブラックマトリクス(遮光部)の幅を大きくしなければならず、開口率が低下する。
一方、本発明によれば、上記のように構成されるため、液晶層40に近い位置に設けられる、ブラックマトリクス15の一部(画素形成部15x)により、出射光の遮光状態が決まる。そのため、本発明によれば、例えば、オーバーコート層14の厚みを大きくする必要がある場合において、構成Nよりも、オーバーコート層14の厚みに依存する、開口率の低下、すなわち、映像の品質の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、カラーフィルタ10において、漏れ光(光L1)の対策のために、ブラックマトリクスを、可能な限り液晶層40に近い位置に設ける構成とされる。これにより、必要な遮光幅を小さくすることができ、開口率のロスを少なくすることができる。
また、本実施の形態によれば、欠陥修復のために必要となるオーバーコート層14の厚みが大きい構成においても、ブラックマトリクス15が液晶層40から遠ざからないような順序により、オーバーコート層14、ブラックマトリクス15等が形成される。そのため、開口率が小さくなることを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、例えば、レーザー黒化リペアにおける不純物の拡散防止のために、オーバーコート層14などを厚膜化した構成においても、斜め方向に進む漏れ光(光L1)を遮ることができる。
また、本実施の形態によれば、オーバーコート層14および色材13は、レーザー黒化リペアにより色材13を黒化できる範囲で厚く設定される。そのため、通常は使用しないレベルまで、オーバーコート層14および色材13が厚膜化された場合でも、より効果的に上記の効果が得られる。また、レーザー黒化リペアを行った場合において、充分な不純物の拡散防止の効果が得られる。
以上の構成により、本実施の形態によれば、開口率、表示品位等に影響する特性を維持しつつ、オーバーコート層14の厚みを大きくした構成を実現し、欠陥修復の適用マージンを確保することができる。なお、本実施の形態によれば、比較例に係る構成と比較して、オーバーコート層、ブラックマトリクス等の層の数は変更しないため、液晶表示装置の製造時における工程数の増加を招くことはない。
なお、レーザー黒化リペアにおいて、不透明化(黒化)のために、レーザー光の出力を大きくするほど、不純物の飛散防止のため、オーバーコート層を追加すること、または、オーバーコート層の厚みを大きくすることの必要性が高くなる。
一般に、TFT−LCDで用いられるカラーフィルタは、ブラックマトリックスを備えている。オーバーコート層を用いないで形成されるカラーフィルタに対して、オーバーコート層を追加することは、オーバーコート層内を斜め方向に進む光の光路が長くなる。そのため、ブラックマトリックスにおける遮光幅(画素形成部15xの幅)を大きくする必要が生じる。遮光幅を大きくすると、画素の開口率は低下する。すなわち、生産性の向上と、初期の光学特性(表示特性)の向上とがトレードオフの関係になっている。
また、近年の高画質化の要求に伴う高色純度化のために、色材の厚みを、例えば、1.5μm以上程度まで大きくした場合、色材により形成される段差を平坦化するために、オーバーコート層の厚みを大きくする必要がある。
この場合、色材およびオーバーコート層の両方の厚みが大きくされる。したがって、この構成においても、斜め方向の光もれが懸念されるため、オーバーコート層における遮光幅を大きくすることによる、画素の開口率の低下が問題点となる。
そこで、本実施の形態は上記のように構成されるため、上記の問題点を解決することができる。例えば、本実施の形態では、オーバーコート層14および色材13の両方または一方の厚みが大きい構成においても、遮光幅(画素形成部15xの幅)を小さくした構成を実現することができる。すなわち、斜め視野での開口率のロスを低減することができる。また、例えば、本実施の形態では、生産性の向上と光学特性(表示特性)の向上とを両立できる。
なお、前述したように、オーバーコート層14の厚みは、液晶層40の厚みの1/2以上、かつ、当該液晶層40の厚み以下であってもよい。斜め方向の光漏れは、液晶層40の光路長に対応する当該液晶層40の厚みとオーバーコート層14の厚みとの和と相関がある。例えば、オーバーコート層14の厚みが、液晶層40の厚みの1/2以上であれば、当該オーバーコート層14の厚みが、斜め方向の光漏れに対し、顕著に影響を及ぼす。
また、オーバーコート層14の厚みが、仮に、液晶層40の光路長に対応する当該液晶層40の厚みより大きい場合、光路LP1に沿って伝搬する光L1が、隣接する各画素5の色材13を通過してしまう。
したがって、オーバーコート層14の厚みが、液晶層40の厚みの1/2以上、かつ、当該液晶層40の厚み以下であれば、本実施の形態の構成においても、確実に光漏れを防ぐことが可能である。
<実施の形態2>
本実施の形態の構成は、金属によりブラックマトリクス15を形成した構成(以下、「変形構成A」ともいう)である。以下においては、変形構成Aを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100A」ともいう。
本実施の形態の構成は、金属によりブラックマトリクス15を形成した構成(以下、「変形構成A」ともいう)である。以下においては、変形構成Aを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100A」ともいう。
図3は、本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置100Aの構成を示す断面図である。図3は、図2の構成が設けられる位置と同じ位置における液晶表示装置100Aの構成を示す。すなわち、図3は、図1のA1−A2線に沿った変形構成Aを適用した液晶表示装置100Aの断面図である。
液晶表示装置100Aは、液晶表示装置100と比較して、カラーフィルタ10のかわりにカラーフィルタ10Aを備える点が異なる。液晶表示装置100Aのそれ以外の構成は、液晶表示装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Aは、図3のように、隣接する各色材13の一部が重なるように、当該色材13が設けられる。例えば、色材13Rは、色材13Gと重なるように、設けられる。この構成により、隣接する画素5の境界部には、色材13が−Z方向に突出する。すなわち、色材13に段差が存在する。オーバーコート層14は、当該段差を平坦化するように、各色材13の表面側に設けられる。
変形構成Aでは、ブラックマトリクス15は、金属で構成される。すなわち、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xも金属で構成される。そのため、変形構成Aによれば、予め定められた遮光性能を得るために、実施の形態1のブラックマトリクス15よりも、ブラックマトリクス15(画素形成部15x)の厚みを小さくすることができる。
また、変形構成Aでは、実施の形態1と同様、ブラックマトリクス15は、図3のように、オーバーコート層14の表面側のみに設けられる。具体的には、ブラックマトリクス15は、OC端部と当該ブラックマトリクス15とが接するように、オーバーコート層14と液晶層40との間に設けられる。
なお、実施の形態1のようにブラックマトリクス15を、仮に樹脂で構成した場合、カラーフィルタ10Aの液晶層40側の表面の段差は大きくなる。そのため、大きな当該段差に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生の可能性が高い。
一方、変形構成Aでは、隣接する各画素5の境界部に設けられる画素形成部15xの厚みを小さくすることができる。そのため、変形構成Aでは、カラーフィルタ10Aの液晶層40側の表面の段差を小さくすることができる。そのため、当該段差に起因する不具合を発生することを抑制することができる。以下においては、隣接する各画素5の境界部を、「画素境界部」ともいう。
また、変形構成Aでは、オーバーコート層14を設けた後、図3の形状になるように、当該オーバーコート層14を平坦化する処理を行う構成としてもよい。当該構成では、平坦化されたオーバーコート層14における画素境界部に、薄い画素形成部15xが設けられる。これにより、液晶41の配向処理に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生は抑制できる。また、変形構成Aでは、実施の形態1と同様な上記の効果も当然得られる。
<実施の形態3>
本実施の形態の構成は、色材13上のみにオーバーコート層14を形成した構成(以下、「変形構成B」ともいう)である。以下においては、変形構成Bを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100B」ともいう。
本実施の形態の構成は、色材13上のみにオーバーコート層14を形成した構成(以下、「変形構成B」ともいう)である。以下においては、変形構成Bを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100B」ともいう。
図4は、本発明の実施の形態3に係る液晶表示装置100Bの構成を示す断面図である。図4は、図2の構成が設けられる位置と同じ位置における液晶表示装置100Bの構成を示す。すなわち、図4は、図1のA1−A2線に沿った変形構成Bを適用した液晶表示装置100Bの断面図である。
液晶表示装置100Bは、図3の液晶表示装置100Aと比較して、カラーフィルタ10Aのかわりにカラーフィルタ10Bを備える点が異なる。液晶表示装置100Bのそれ以外の構成は、液晶表示装置100Aと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Bは、カラーフィルタ10Aと比較して、主に、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成される点が異なる。カラーフィルタ10Bのそれ以外の構成は、カラーフィルタ10Aと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
以下においては、色材13R上に形成されたオーバーコート層14を、「オーバーコート層14R」ともいう。また、以下においては、色材13G上に形成されたオーバーコート層14を、「オーバーコート層14G」ともいう。また、以下においては、色材13B上に形成されたオーバーコート層14を、「オーバーコート層14B」ともいう。
本実施の形態では、オーバーコート層14の各画素境界部には、凹部V1aが形成される。凹部V1aは、画素形成部15xを生成するためのものである。なお、変形構成Bにおける画素形成部15xは、前述の幅変化構成Wを有する。
次に、図4の構成について、例をあげて簡単に説明する。オーバーコート層14は、例えば、間隔をあけて隣接するオーバーコート層14Rおよびオーバーコート層14Gを含む。オーバーコート層14Rは、画素5Rが形成されている画素領域R10に設けられる。オーバーコート層14Gは、画素5Gが形成されている画素領域R10に設けられる。ブラックマトリクス15は、画素5Rおよび画素5Gを形成するための画素形成部15xを含む。オーバーコート層14Rとオーバーコート層14Gとの間には、画素形成部15xが設けられる。
次に、カラーフィルタ10Bの製造工程における主な工程について説明する。まず、図4のように、隣接する各色材13の一部が重なるように、当該色材13が設けられる。次に、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成される。具体的には、各色材13上に光硬化型の保護樹脂が塗布される。そして、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成されるように、保護樹脂に光が照射される。そして、現像液により、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成されるように、保護樹脂の一部が溶解する。これにより、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成される。
次に、オーバーコート層14の各画素境界部に、エッチング等により、凹部V1aが形成される。次に、凹部V1aが形成されたオーバーコート層14の表面に黒色の感光性樹脂が塗布される。次に、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、図4のように、ブラックマトリクス15が形成される。なお、凹部V1aに埋め込まれた感光性樹脂は、光が照射されることにより、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xとなる。
次に、透明電極16が、オーバーコート層14の表面、および、ブラックマトリクス15の表面に設けられる。以上の工程により、色材13R、13G,14Gの表面に、それぞれ、オーバーコート層14R,14G,14Bが形成される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、オーバーコート層14の各画素境界部に凹部V1aを形成した後、感光性樹脂が塗布され、ブラックマトリクス15が形成される。これにより、カラーフィルタ10Bのうち液晶層40側の表面を、図2のカラーフィルタ10の構成よりも平坦にすることができる。
また、本実施の形態によれば、カラーフィルタ10Bの表面の凹凸を可能な範囲で平坦化する。すなわち、ブラックマトリクス15をカラーフィルタ10Bの表面側に設けた構成において、カラーフィルタ10Bの表面の凹凸を平坦化することができる。
また、本実施の形態によれば、色材13上のみにオーバーコート層14が形成される。オーバーコート層14は、オーバーコート層14R,14G,14Bに分離される。オーバーコート層14R,14G,14Bの境界部には、画素形成部15xが形成される。これにより、斜め方向に進む光L1による混色の発生を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態においても、実施の形態2と同様、液晶41の配向処理に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生は抑制できる。また、変形構成Bでは、実施の形態1と同様な上記の効果も当然得られる。
<実施の形態4>
本実施の形態の構成は、深さが調整された凹部V1aが設けられたオーバーコート層14を用いた構成(以下、「変形構成C」ともいう)である。以下においては、変形構成Cを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100C」ともいう。
本実施の形態の構成は、深さが調整された凹部V1aが設けられたオーバーコート層14を用いた構成(以下、「変形構成C」ともいう)である。以下においては、変形構成Cを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100C」ともいう。
図5は、本発明の実施の形態4に係る液晶表示装置100Cの構成を示す断面図である。図5は、図2の構成が設けられる位置と同じ位置における液晶表示装置100Cの構成を示す。すなわち、図5は、図1のA1−A2線に沿った変形構成Cを適用した液晶表示装置100Cの断面図である。
液晶表示装置100Cは、図4の液晶表示装置100Bと比較して、カラーフィルタ10Bのかわりにカラーフィルタ10Cを備える点が異なる。液晶表示装置100Cのそれ以外の構成は、液晶表示装置100Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Cは、カラーフィルタ10Bと比較して、カラーフィルタ10Cの表面の平坦性が、カラーフィルタ10Bの表面の平坦性よりも高いという点が異なる。カラーフィルタ10Cのそれ以外の構成は、カラーフィルタ10Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。本実施の形態では、実施の形態3と同様、オーバーコート層14の各画素境界部には、凹部V1aが形成される。すなわち、オーバーコート層14には、凹部V1aが形成されている。
凹部V1aには、画素形成部15xが埋め込まれている。凹部V1aを構成する空間の体積は、当該凹部V1aに埋め込まれている当該画素形成部15xの体積と同じである。この構成により、画素形成部15xが埋め込まれたオーバーコート層14の表面は平坦である。
なお、「凹部V1aを構成する空間の体積は、画素形成部15xの体積と同じである」という表現は、凹部V1aを構成する空間の体積が画素形成部15xの体積と同等であるという意味も含む。例えば、凹部V1aを構成する空間の体積は、画素形成部15xの体積の0.8〜1.2倍の範囲の大きさであってもよい。
なお、変形構成Cにおける画素形成部15xは、前述の幅変化構成Wを有する。
次に、カラーフィルタ10Cの製造工程における主な工程について説明する。まず、図5のように、隣接する各色材13の一部が重なるように、基板12上に当該色材13が設けられる。次に、各色材13上に光硬化型の保護樹脂が塗布される。
以下においては、光硬化型の保護樹脂を、「保護樹脂14N」ともいう。保護樹脂14Nは、光が照射されることにより、オーバーコート層14になる。保護樹脂14Nは、ブラックマトリクス15と同様、ネガ型の感光性樹脂で構成される。以下においては、保護樹脂14Nのうち、各画素境界部に対応する部分を、「保護樹脂凸部」ともいう。また、以下においては、保護樹脂14Nのうち、隣接する2つの画素境界部の間に対応する部分を、「保護樹脂凹部」ともいう。
図6は、保護樹脂14Nが各色材13上に塗布された直後の状態を示す断面図である。また、図6は、カラーフィルタ10Cの製造工程の一部を説明するための図でもある。図6を参照して、前述の保護樹脂凸部は、保護樹脂14Nのうち、各画素境界部に対応する部分である。また、保護樹脂凸部は、保護樹脂14NのうちZ方向に突出した突起部を含む部分である。前述の保護樹脂凹部は、保護樹脂14Nのうち、画素5の中央部に存在する凹部を含む部分である。
次に、OC平坦化工程Cが行われる。OC平坦化工程Cは、保護樹脂凸部の厚みと、保護樹脂凹部の厚みとを調整することにより、表面が平坦なオーバーコート層14を形成する工程である。OC平坦化工程Cは、露光工程C1aおよび現像工程C1bを含む。
OC平坦化工程Cでは、まず、露光工程C1aが行われる。露光工程C1aでは、露光装置(図示せず)が、露光マスクM10を用いて露光を行う。露光マスクM10は、部分的に光の強度を変化させたハーフトーン露光を行うためのハーフトーンマスクである。露光マスクM10は、露光装置に取り付けられて使用される。以下においては、露光のための使用される光を、「光L10」ともいう。光L10は、露光マスクM10の上方から、Z方向へ伝搬する。
露光マスクM10は、透明基板31と、非透過部32と、半透明部33とを含む。透明基板31は、光L10を透過させる基板である。透明基板31は、照射面31aと、非照射面31bとを有する。照射面31aは、光L10が照射される面である。非照射面31bは、透明基板31のうち照射面31aと反対側の面である。非透過部32は、光を透過させない部材である。すなわち、非透過部32は、光L10の伝搬を防ぐための部材である。非透過部32は、図6のように、透明基板31の非照射面31bの一部に形成される。
半透明部33は、透明基板31が透過させる光の強度より小さい強度の光を、透過させる部材である。以下においては、光の透過率を、単に、「透過率」ともいう。半透明部33の透過率は、透明基板31の透過率より大幅に小さい。すなわち、露光マスクM10は、第1透過率を有する領域と当該第1透過率より大きい第2透過率を有する領域とを有する。第1透過率を有する領域とは、露光マスクM10のうち、半透明部33が形成されている領域である。第2透過率を有する領域とは、露光マスクM10のうち、開口であるスリットSL1が形成されている領域である。
半透明部33は、スリットSL1を露光マスクM10に形成するように、露光マスクM10のうち、各画素境界部(保護樹脂凸部)と対向する領域に設けられる。
以下においては、透明基板31のうちスリットSL1が形成された部分を透過した光L10を、「光L10a」ともいう。また、以下においては、半透明部33を透過した光L10を、「光L10b」ともいう。光L10bの強度は、光L10aの強度はより大幅に小さい。光L10bの強度は、例えば、光L10aの強度の約半分である。また、以下においては、保護樹脂14NのうちスリットSL1に対向する部分を、「スリット対向部」ともいう。
前述したように、露光工程C1aでは、露光装置(図示せず)が、露光マスクM10を用いて露光を行う。すなわち、露光工程C1aでは、露光装置が、保護樹脂凸部の現像液によるエッチング量が、保護樹脂14Nのスリット対向部の現像液によるエッチング量より多くなるように、光L10a,L10bを照射する。
これにより、保護樹脂14Nの保護樹脂凸部には光L10bが照射され、保護樹脂14Nのスリット対向部には光L10aが照射される。
次に、現像工程C1bが行われる。現像工程C1bは、現像液により、硬化していない保護樹脂14Nをエッチング(溶解)する工程である。現像工程が行われることにより、保護樹脂凸部の厚みと、保護樹脂凹部の厚みとが同じまたは同等となり、保護樹脂14Nの表面は平坦化される。また、保護樹脂14Nのうち非透過部32に対向する部分は、光が照射されていないため、現像液により、エッチング(溶解)される。これにより、各色材13上のみに、保護樹脂14Nが硬化した部材であるオーバーコート層14が形成される。
次に、BM形成工程Cが行われる。BM形成工程Cでは、凹部形成工程およびBM積層工程を含む。まず、凹部形成工程が行われる。
凹部形成工程は、ハーフトーンマスクを用いて、前述の凹部V1aを形成する工程である。以下においては、凹部V1aを形成するための構成を有するハーフトーンマスクを、「露光マスクM10a」ともいう。露光マスクM10aは、露光マスクM10と同様、第1透過率を有する領域と当該第1透過率より大きい第2透過率を有する領域とを有する。露光マスクM10aは、露光マスクM10と同様、非透過部32、半透明部33、スリットSL1を含む。露光マスクM10aにおいて、非透過部32、半透明部33、スリットSL1は、凹部V1aを形成するための位置に設けられる。
凹部形成工程では、凹部V1aが形成するために、露光マスクM10aを用いた露光と、現像液によるエッチングとが行われる。これにより、凹部V1aが形成される。凹部V1aの深さは、予め調整された露光における光の強度により決まる。すなわち、オーバーコート層14の凹部V1aの深さは、露光マスクM10a(ハーフトーンマスク)を用いて調整された深さである。
次に、BM積層工程において、凹部V1aが形成されたオーバーコート層14の表面に黒色の感光性樹脂が塗布される。次に、ハーフトーンマスクを用いて、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、図5のように、ブラックマトリクス15が形成される。なお、凹部V1aに埋め込まれた感光性樹脂は、光が照射されることにより、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xとなる。
なお、ブラックマトリクス15の厚さは、BM積層工程で使用される当該ハーフトーンマスクの構成を変更することにより、調整可能である。
前述のように、凹部V1aを構成する空間の体積は、当該凹部V1aに埋め込まれている当該画素形成部15xの体積と同じである。この構成により、画素形成部15xが埋め込まれたオーバーコート層14の表面は平坦に構成される。
次に、透明電極16が、オーバーコート層14の表面、および、ブラックマトリクス15の表面に設けられる。以上の工程により、表面が平坦なカラーフィルタ10Cが製造される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ハーフトーンマスクを用いて、深さが調整された凹部V1aが形成される。また、凹部V1aを構成する空間の体積は、当該凹部V1aに埋め込まれている当該画素形成部15xの体積と同じである。この構成により、画素形成部15xが埋め込まれたオーバーコート層14の表面は平坦に構成される。
また、本実施の形態によれば、実施の形態3の効果に加え、工程の増加を招くことなく、カラーフィルタの表面を、図4の構成よりも、さらに平坦化することができる。当該工程の増加は、例えば、オーバーコート層の形成を2回に分けて行うことによるものである。
なお、実施の形態3(図4)では、平坦性を保つためには、オーバーコート層14の厚みを大きくする場合、ブラックマトリクス15の厚みも大きくする必要がある。一方、実施の形態4では、オーバーコート層14の厚みと、ブラックマトリクス15の厚みとを、独立に設定できる。そのため、オーバーコート層14およびブラックマトリクス15の厚みについて、より調整マージンが広く設定できる。
なお、本実施の形態においても、実施の形態2と同様、液晶41の配向処理に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生は抑制できる。また、変形構成Cでは、実施の形態1と同様な上記の効果も当然得られる。
<実施の形態5>
本実施の形態の構成は、隣接する各色材13の間に画素形成部15xを設ける構成(以下、「変形構成D」ともいう)である。以下においては、変形構成Dを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100D」ともいう。
本実施の形態の構成は、隣接する各色材13の間に画素形成部15xを設ける構成(以下、「変形構成D」ともいう)である。以下においては、変形構成Dを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100D」ともいう。
図7は、本発明の実施の形態5に係る液晶表示装置100Dの構成を示す断面図である。図7は、図2の構成が設けられる位置と同じ位置における液晶表示装置100Dの構成を示す。すなわち、図7は、図1のA1−A2線に沿った変形構成Dを適用した液晶表示装置100Dの断面図である。
液晶表示装置100Dは、図4の液晶表示装置100Bと比較して、カラーフィルタ10Bのかわりにカラーフィルタ10Dを備える点が異なる。液晶表示装置100Dのそれ以外の構成は、液晶表示装置100Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Dは、カラーフィルタ10Bと比較して、色材13R,13G,13Bの形状が、図2に示す色材13R,13G,13Bの形状である点が異なる。カラーフィルタ10Dのそれ以外の構成は、カラーフィルタ10Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
変形構成Dでは、詳細は後述するが、実施の形態3の変形構成Bに加え、隣接する2つの色材13の間に、画素形成部15xの一部が設けられる。なお、当該変形構成Bは、オーバーコート層14の各画素境界部に画素形成部15xが設けられる構成である。変形構成Bは、例えば、間隔をあけて隣接するオーバーコート層14Rおよびオーバーコート層14Gの間に、画素形成部15xが設けられる構成である。
なお、変形構成Dにおける画素形成部15xは、前述の幅変化構成Wを有する。
次に、図7の構成について、例をあげて簡単に説明する。ここでは、色材13R、13Gを例にして説明する。色材13Rは、13Gと間隔をあけて隣接する。色材13Rは、画素5Rが形成されている画素領域R10に設けられる。色材13Gは、画素5Gが形成されている画素領域R10に設けられる。色材13Rと色材13Gとの間には、画素形成部15xの一部が設けられる。
次に、カラーフィルタ10Dの製造工程における主な工程について説明する。まず、各色材13が間隔をあけて形成される。例えば、図7のように、色材13R,13G,13Bが形成される。次に、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成される。具体的には、各色材13上に光硬化型の保護樹脂が塗布される。そして、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成されるように、当該保護樹脂に光が照射される。そして、現像液により、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成されるように、保護樹脂の一部が溶解する。これにより、各色材13上のみにオーバーコート層14が形成される。
次に、オーバーコート層14の各画素境界部に、エッチング等により、凹部V1bが形成される。次に、凹部V1bが形成されたオーバーコート層14の表面に黒色の感光性樹脂が塗布される。次に、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、図7のように、ブラックマトリクス15が形成される。なお、凹部V1bに埋め込まれた感光性樹脂は、光が照射されることにより、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xとなる。
なお、ブラックマトリクス15の形成の際、画素形成部15xの厚みとオーバーコート層14の厚みが同等となるように、ブラックマトリクス15の厚みは大きくされる。これにより、透明電極16が形成される前のカラーフィルタ10Dの表面の平坦性が保たれる。
次に、透明電極16が、オーバーコート層14の表面、および、ブラックマトリクス15の表面に設けられる。以上により、カラーフィルタ10Dのうち液晶層40側の表面を、図2のカラーフィルタ10の構成よりも平坦にすることができる。
また、本実施の形態によれば、変形構成Bに加え、隣接する2つの色材13の間に、画素形成部15xの一部が設けられる。これにより、斜め方向に進む光L1による混色の発生をさらに生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態においても、実施の形態2と同様、液晶41の配向処理に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生は抑制できる。また、変形構成Dでは、実施の形態1と同様な上記の効果も当然得られる。
<実施の形態6>
本実施の形態の構成は、オーバーコート層14が、各色材13と、ブラックマトリクスとを覆う構成(以下、「変形構成E」ともいう)である。以下においては、変形構成Eを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100E」ともいう。
本実施の形態の構成は、オーバーコート層14が、各色材13と、ブラックマトリクスとを覆う構成(以下、「変形構成E」ともいう)である。以下においては、変形構成Eを適用した液晶表示装置100を、「液晶表示装置100E」ともいう。
図8は、本発明の実施の形態6に係る液晶表示装置100Eの構成を示す断面図である。図8は、図2の構成が設けられる位置と同じ位置における液晶表示装置100Eの構成を示す。すなわち、図8は、図1のA1−A2線に沿った変形構成Eを適用した液晶表示装置100Eの断面図である。
液晶表示装置100Eは、図2の液晶表示装置100と比較して、カラーフィルタ10のかわりにカラーフィルタ10Eを備える点が異なる。液晶表示装置100Eのそれ以外の構成は、液晶表示装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
カラーフィルタ10Eは、カラーフィルタ10と比較して、主に、ブラックマトリクス15およびオーバーコート層14の構成が異なる。カラーフィルタ10Eのそれ以外の構成は、カラーフィルタ10と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
変形構成Eでは、オーバーコート層14は、各色材13のうち液晶層40側の表面と、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面とを覆うように設けられる。
次に、カラーフィルタ10Eの製造工程における主な工程について説明する。まず、各色材13が間隔をあけて形成される。
次に、各色材13の間と、基板12の周縁部に黒色の感光性樹脂が塗布される。次に、当該感光性樹脂に光が照射されることにより、図8のように、ブラックマトリクス15が形成される。なお、各色材13の間に埋め込まれた感光性樹脂は、光が照射されることにより、ブラックマトリクス15の一部である画素形成部15xとなる。
なお、ブラックマトリクス15の形成の際には、画素形成部15xの水平方向(X軸方向)の端面が、YZ面と平行になるように(垂直になるように)、ブラックマトリクス15(画素形成部15x)に対し、加工が行なわれる。なお、ブラックマトリクス15は、薄膜化されてもよい。
次に、画素形成部15xの存在による、カラーフィルタ10Eの表面の凹凸を平坦化するために、ブラックマトリクス15の表面と色材13の表面とを覆うように、光硬化型の保護樹脂が塗布される。当該保護樹脂は、高いレベリング性を有する樹脂である。そして、当該保護樹脂に光が照射されることにより、図8のように、オーバーコート層14が形成される。なお、オーバーコート層14を構成する材料は、光硬化型の保護樹脂に限定されず、熱硬化型の保護樹脂であってもよい。
次に、透明電極16が、オーバーコート層14の表面に設けられる。以上により、カラーフィルタ10Eのうち液晶層40側の表面を、図2のカラーフィルタ10の構成よりも平坦にすることができる。
また、本実施の形態によれば、カラーフィルタ10Eの製造工程において、オーバーコート層のパターンニング処理が不要である。そのため、カラーフィルタ10Eの製造時の露光回数を少なくすることが可能である。
なお、本実施の形態においても、実施の形態2と同様、液晶41の配向処理に起因する不具合(例えば、表示品位の劣化)の発生は抑制できる。また、変形構成Eでは、実施の形態1と同様な上記の効果も当然得られる。
なお、本実施の形態の変形構成Eを、実施の形態3の変形構成B(図4)に適用した構成(以下、「変形構成Be」ともいう)としてもよい。変形構成Beでは、図4の構成において、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面と透明電極16との間、および、オーバーコート層14R,14G,14Bの液晶層40側の表面と透明電極16との間に、オーバーコート層14をさらに設けた構成である。
変形構成Beでは、例えば、図4の構成において、ブラックマトリクス15の形成後、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面と、オーバーコート層14R,14G,14Bの液晶層40側の表面とに、オーバーコート層14がさらに形成される。すなわち、変形構成Beでは、オーバーコート層14が2回に分けて形成される。
また、本実施の形態の変形構成Eを、実施の形態4の変形構成C(図5)に適用した構成(以下、「変形構成Ce」ともいう)としてもよい。変形構成Ceでは、図5の構成において、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面と透明電極16との間、および、オーバーコート層14のうち液晶層40側の表面と透明電極16との間に、オーバーコート層14をさらに設けた構成である。
また、本実施の形態の変形構成Eを、実施の形態5の変形構成D(図7)に適用した構成(以下、「変形構成De」ともいう)としてもよい。変形構成Deでは、図7の構成において、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面と透明電極16との間、および、オーバーコート層14R,14G,14Bの液晶層40側の表面と透明電極16との間に、オーバーコート層14をさらに設けた構成である。
変形構成Deでは、例えば、オーバーコート層14は、色材13R,13G,13Bの液晶層40側の表面と、ブラックマトリクス15のうち液晶層40側の表面とを覆うように設けられる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
例えば、実施の形態1〜6の液晶表示装置100,100A,100B,100C,100D,100Eは、TN方式の液晶表示装置であるとしたが、これに限定されない。液晶表示装置100,100A,100B,100C,100D,100Eは、横電界方式の液晶表示装置である構成としてもよい。横電界方式の液晶表示装置は、例えば、図2の液晶層40に対して横方向(X軸方向)に電界を印加して、当該液晶層40を制御する装置である。
横電界方式の液晶表示装置では、液晶層40を制御するための部材等の全てが、板状部20側に設けられる。そのため、例えば、図2のカラーフィルタ10には、液晶層40に対して電界を印加するための透明電極16を配置する必要が無い。
また、ブラックマトリクス15は、感光性樹脂で構成されるとしたがこれに限定されない。例えば、実施の形態1におけるブラックマトリクス15は、感光性樹脂以外の他の樹脂で構成されてもよい。
また、例えば、ブラックマトリクス15およびオーバーコート層14は、ネガ型の感光性樹脂で構成されるとしたがこれに限定されない。当該ブラックマトリクス15およびオーバーコート層14が、ポジ型の感光性樹脂で構成される構成(以下、「変形構成X」ともいう)としてもよい。ポジ型の感光性樹脂は、当該感光性樹脂に照射される光の強度が大きい程、当該感光性樹脂の現像液によるエッチング量が大きくなる樹脂である。
なお、ポジ型の感光性樹脂は、ネガ型の感光性樹脂と比較して、照射される光の強度と現像液によるエッチング量の関係性が逆となる。そのため、変形構成Xを適用した実施の形態1〜6では、露光において使用される露光マスクの構成は、照射される光の強度と現像液によるエッチング量の関係性が逆となった状況に対応した構成である。変形構成Xにおいて使用される露光マスクは、例えば、図6の露光マスクM10において、非透過部32とスリットSL1とを入れ替えた構成を有する。
13,13B,13G,13R 色材、14,14B,14G,14R オーバーコート層、15 ブラックマトリクス、15x,15xa 画素形成部、40 液晶層、50 シール材、100,100A,100B,100C,100D,100E,900 液晶表示装置。
Claims (13)
- 入射される光の透過状態を変化させる機能を有する液晶層を使用して映像を表示する液晶表示装置であって、
前記液晶層から出射される前記光である出射光が通る光路に設けられ、透光性を有する色材と、
前記光路において前記液晶層と前記色材との間に設けられ、透光性を有するオーバーコート層と、
複数の画素を形成するように、前記出射光を選択的に遮るブラックマトリクスと、を備え、
前記ブラックマトリクスの少なくとも一部は、前記色材よりも前記液晶層に近い位置に設けられる
液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層は、間隔をあけて隣接する第1オーバーコート層および第2オーバーコート層を含み
前記複数の画素は、隣接する第1画素および第2画素を含み、
前記第1オーバーコート層は、前記第1画素が形成されている第1画素領域に設けられ、
前記第2オーバーコート層は、前記第2画素が形成されている第2画素領域に設けられ、
前記ブラックマトリクスは、前記第1画素および前記第2画素を形成するための画素形成部を含み、
前記第1オーバーコート層と前記第2オーバーコート層との間には、前記画素形成部が設けられる
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層には、凹部が形成されており、
前記凹部には、前記画素形成部が埋め込まれ、
前記凹部を構成する空間の体積は、前記画素形成部の体積と同じである
請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層の前記凹部の深さは、第1透過率を有する領域と当該第1透過率より大きい第2透過率を有する領域とを有する露光マスクを用いて調整された深さである
請求項3に記載の液晶表示装置。 - 前記液晶表示装置は、さらに、
前記色材と間隔をあけて隣接する別の色材を備え、
前記色材は、前記第1画素領域に設けられ、
前記別の色材は、前記第2画素領域に設けられ、
前記色材と前記別の色材との間には、前記画素形成部の一部が設けられる
請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層は、前記色材のうち前記液晶層側の表面および前記別の色材のうち当該液晶層側の表面と、前記ブラックマトリクスのうち当該液晶層側の表面とを覆うように設けられる
請求項5に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層は、前記色材のうち前記液晶層側の表面と、前記ブラックマトリクスのうち当該液晶層側の表面とを覆うように設けられる
請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記ブラックマトリクスは、前記複数の画素を形成するための画素形成部を含み、
前記画素形成部のうち前記液晶層から最も遠い部分の幅は、当該画素形成部のうち当該液晶層に最も近い部分の幅より小さい
請求項1から7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記ブラックマトリクスは、前記オーバーコート層のうち前記液晶層に最も近い部分と当該ブラックマトリクスとが接するように、当該オーバーコート層と当該液晶層との間に設けられる
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記ブラックマトリクスは、金属で構成される
請求項9に記載の液晶表示装置。 - 前記ブラックマトリクスは、金属で構成される
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層の厚みは、1.5μmから3.0μmの範囲のいずれかである
請求項1から11のいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記オーバーコート層の厚みは、前記液晶層の厚みの1/2以上、かつ、当該液晶層の厚み以下である
請求項1から12のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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JP2014243653A JP2016109703A (ja) | 2014-12-02 | 2014-12-02 | 液晶表示装置 |
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WO2019087468A1 (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-09 | 株式会社ジャパンディスプレイ | 表示装置 |
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