JP2016109589A - 巻真、切替機構、ムーブメント、及び時計 - Google Patents

巻真、切替機構、ムーブメント、及び時計 Download PDF

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Abstract

【課題】巻真軸と係合孔内面との間の摩耗等による経時劣化を抑制した上で、巻真軸と係合孔との軸線方向での干渉を抑制できる巻真、切替機構、ムーブメント、及び時計を提供する。【解決手段】軸線L方向に移動可能な巻真軸24と、巻真軸24に周方向に間隔をあけて形成されるとともに、径方向に弾性変形可能な複数の弾性片32と、弾性片32に形成され、巻真軸24の移動に伴いつづみ車23の係合孔22内に係合される係合部34と、を備えていることを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、巻真、切替機構、ムーブメント、及び時計に関する。
時計では、通常運針モードと、時刻合わせや日付合わせ等を行う修正モードと、を切り替える切替機構が搭載されている。切替機構は、軸線回りに回転可能とされるとともに、引出操作や押し込み操作に伴って軸線方向に移動可能とされた巻真と、巻真が挿通される係合孔を有するつづみ車と、を備えている。
切替機構において、例えば巻真の引出操作に伴い巻真が係合孔内に係合した修正モードとなる。修正モードでは、巻真の回転に伴いつづみ車が巻真とともに回転することで、小鉄車等の修正輪列を介して時刻合わせ等が行われる。
ところで、上述した修正モードでは、巻真とつづみ車とが確実に係合され、巻真の回転力をつづみ車に伝達する必要がある。そのための構成として、断面多角形状の角柱部が巻真に形成され、係合孔内に向けて突出する突起部がつづみ車に形成された構成が知られている。
この構成によれば、修正モードにおいて、角柱部の角部がつづみ車の突起部間に位置することで、巻真とつづみ車とが周方向で係合し、巻真の回転力がつづみ車に効率的に伝達されるようになっている。
しかしながら、上述した構成では、例えば巻真をつづみ車に組み付ける組付時や上述した修正モードへの移行時等、巻真の角柱部をつづみ車の係合孔内に進入させる際、巻真の角柱部と、つづみ車の突起部と、が軸線方向で干渉するおそれがある。
特に、実使用時においては、巻真を回転させずに軸線方向に移動させることが一般的であるため、角柱部と突起部とが干渉し易い。この場合には、角柱部が突起部に引っ掛かり、つづみ車に対する巻真の軸線方向への移動が阻害されるので、操作性を低下させたり、ユーザに違和感を与えたりする要因となっていた。
一方、製造時等においては、巻真を回転させながら軸線方向に移動させる等して、角柱部と突起部の周方向位置をずらして、角柱部をつづみ車の係合孔内に進入させる方法が採用されることがある。この場合であっても、依然として角柱部と突起部とが干渉することがあり、製造効率が低下する要因となっていた。
そこで、例えば特許文献1では、角柱部の外面に、例えば巻真の基端側から先端側に向かうに従い漸次縮径された斜面を形成し、巻真の軸線移動に伴う角柱部と突起部との干渉を抑制する構成が開示されている。
特開2001−289964号公報
しかしながら、上述した特許文献1の構成においては、斜面と突起部との間の摩耗等、経時劣化によって巻真(角柱部)とつづみ車との間にがたつき等が生じ、巻真からつづみ車への回転力の伝達が不十分になる等のおそれがある。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、巻真軸と係合孔内面との間の摩耗等による経時劣化を抑制した上で、巻真軸と係合孔との軸線方向での干渉を抑制できる巻真、切替機構、ムーブメント、及び時計を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係る巻真は、軸線方向に移動可能な巻真軸と、前記巻真軸に軸線回りの周方向に間隔をあけて配設されるとともに、径方向に弾性変形可能な複数の弾性片と、前記弾性片に形成され、前記巻真軸の移動に伴い伝達歯車の係合孔内に係合される係合部と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、巻真の軸線方向への移動時において、係合部と係合孔とが軸線方向で干渉した場合に、巻真の軸線方向への移動に伴い弾性片が径方向の内側に弾性変形することになる。そのため、係合部と係合孔との引っ掛かりを避け、巻真(係合部)を係合孔に対してスムーズに進退移動させることができる。これにより、例えば係合孔との係合状態、及び係合孔との係合解除状態を切り替える実使用時等において、操作性を向上させ、ユーザに与える違和感を低減できる。また、例えば伝達歯車に巻真を組み付ける製造時おいて、製造効率を向上させることができる。
特に、本発明の構成によれば、弾性片が弾性変形するため、係合部と係合孔との間の摩耗を抑制できる。その結果、経時劣化を抑制し、巻真から伝達歯車への回転力の伝達を長期に亘って維持できる。
また、前記係合部には、軸線方向の外側に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる案内部が形成されていてもよい。
この構成によれば、係合部と係合孔とが軸線方向で干渉した場合に、弾性片が径方向の内側に向けて弾性変形し易くなる。
本発明に係る切替機構は、上記本発明の巻真と、前記巻真と同軸上に配置されるとともに、前記係合部が前記係合孔内に位置する係合位置において、前記巻真の回転とともに一体回転する前記伝達歯車と、を備えた切替機構であって、前記伝達歯車には、前記係合孔内に向けて突出するとともに、前記弾性片に周方向で係合する突起部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば巻真と伝達歯車とを摩擦力によって係合させる場合に比べて、巻真と伝達歯車とを確実に係合させることができ、巻真の回転力が伝達歯車に効率的に伝達される。さらに、巻真と伝達歯車との間の摩耗を確実に抑制できるので、経時劣化を抑制できる。
本発明に係るムーブメントは、上記本発明の切替機構を備えていることを特徴とする。
本発明に係る時計は、上記本発明のムーブメントを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、動作信頼性及び耐久性を長期に亘って確保できる。
本発明によれば、巻真軸と係合孔内面との間の摩耗等による経時劣化を抑制した上で、巻真軸と係合孔との軸線方向での干渉を抑制できる。
時計の外観図である。 切替機構を示すムーブメントの部分断面図である。 図2のIII−III線に相当する断面図である。 通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図2に相当する部分断面図である。 通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図2に相当する部分断面図である。 通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図3に相当する部分断面図である。 通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図3に相当する部分断面図である。 通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図3に相当する部分断面図である。 巻真の組付時の動作説明図であって、切替機構の部分断面図である。 実施形態の他の構成に係る図3に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る図3に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る図3に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る図3に相当する断面図である。 実施形態の他の構成に係る図3に相当する断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
[時計]
図1は、時計1の外観図である。
図1に示すように、本実施形態の時計1は、ケース蓋(不図示)及びガラス2を有する時計ケース3内に、ムーブメント10や、時刻に関する情報を示す目盛り等を有する文字板4、各種指針(時針5、分針6及び秒針7)等が組み込まれて構成されている。
<ムーブメント>
図2は、切替機構12を示すムーブメント10の部分断面図である。
図2に示すように、ムーブメント10は、基盤を構成する地板11と、地板11に組み込まれた切替機構12と、を備えている。切替機構12は、地板11に形成された巻真案内穴13内に軸線L回りに回転可能、かつ軸線L方向に移動可能に支持された巻真21と、巻真21が挿通される係合孔22を有するつづみ車(伝達歯車)23と、を主に備えている。なお、以下の説明では、巻真21の軸線L回りに沿う方向を周方向、軸線Lに直交する方向を径方向という場合がある。
巻真21の巻真軸24は、軸線L方向に沿って延設され、軸線L方向の一端部が地板11から突出した状態で巻真案内穴13内に挿通されている。巻真軸24の一端部(突出端部)には、巻真21を操作するためのりゅうず25(図1参照)が取り付けられている。巻真21は、りゅうず25の回転操作に伴い回転し、りゅうず25の引出操作や押し込み操作に伴い軸線L方向に移動する。
巻真軸24の他端部には、巻真軸24に対して拡径されたそろばん玉部27が一体形成されている。そろばん玉部27は、その外周面が巻真案内穴13の内面に摺接している(滑る状態で接している)。なお、そろばん玉部27は、図示しないおしどりやかんぬき等と連係し、巻真21の軸線L方向の位置決めを行う。本実施形態において、巻真21は、りゅうず25が時計ケース3(地板11)の側面に近接した0段位置と、りゅうず25が時計ケース3(地板11)の側面から離間した1段位置と、に位置決めされる。
図3は、図2のIII−III線に相当する断面図である。
図2、図3に示すように、巻真軸24のうち、そろばん玉部27よりも他端側に位置する部分には、軸線L方向に沿って延びる複数のスリット31が周方向に間隔をあけて形成されている。各スリット31は、軸線L方向から見た正面視において、巻真軸24の中心(軸線L)を通る十字状とされている。具体的に、各スリット31は、径方向に互いに直交するとともに、その径方向の両端部が巻真軸24の外周面で開放されている。
そして、巻真軸24のうち、周方向で隣り合うスリット31間に位置する部分は、径方向に弾性変形可能な弾性片32を構成している。すなわち、本実施形態において、弾性片32は、周方向で90°ごとに4つ形成されている。この場合、弾性片32は、軸線L方向から見た正面視で扇形状とされ、その円弧部分が巻真軸24の外周面を構成するとともに、その中心部分が軸線Lに対して径方向に離間している。なお、図示の例において、弾性片32(円弧部分)における周方向の幅は、スリット31における周方向の幅に比べて大きくなっている。
各弾性片32において、軸線L方向の他端部には、径方向の外側に向けて膨出する係合部34がそれぞれ形成されている。係合部34は、軸方向の両側に位置する第1案内部41及び第2案内部42と、これら各案内部41,42間に位置する中間部43と、を有している。
第1案内部41は、中間部43に対して軸線L方向の一端側に位置し、その外周面が他端側に向かうに従い径方向の外側に向けて延びる傾斜面とされている。
第2案内部42は、中間部43に対して軸線方向の他端側に位置し、その外周面が他端側に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる傾斜面とされている。また、第2案内部42は、軸線L方向の長さが第1案内部41よりも長くなっているとともに、軸線Lに対する角度が第1案内部41よりも小さくなっている。
中間部43は、軸線L方向に沿って延びる直線状とされ、第1案内部41の他端部と第2案内部42の一端部との間を架け渡している。
つづみ車23は、巻真21と同軸上に配置された円板状を呈し、その径方向の中央部に形成された係合孔22内に上述した巻真21が挿通されている。係合孔22は、内径が係合部34の外径よりも大きくなっており、図示の例では係合部34(中間部43)の外周面に倣って延設されている。そして、巻真21は、上述した0段位置にある場合に、巻真軸24(弾性片32)のうち、係合部34よりも一端側に位置する部分が係合孔22内に位置している。これにより、巻真21がつづみ車23に対して回転可能とされている(通常運針モード)。また、係合孔22における軸線L方向の他端側に位置する開口縁には、他端側に向かうに従い漸次拡径するテーパ部35が形成されている。
係合孔22内には、径方向の内側に向けて突出する突起部44が周方向に間隔をあけて形成されている。突起部44は、軸線L方向から見た正面視で円弧状とされ、その内周面が弾性片32における一端部(係合部34以外の部分)の外周面に倣って延設されている。突起部44は、その内周面が係合部34(中間部43)の外周面よりも径方向の内側に位置している。なお、突起部44における周方向の幅は、弾性片32の幅よりも広くなっている。また、突起部44における周方向の幅と、周方向で隣り合う突起部44間の間隔は、それぞれ同等とされ、周方向で隣り合う突起部44間に弾性片32が収容可能になっている。
そして、巻真21は、上述した1段位置にある場合に、何れかの弾性片32の係合部34が隣り合う突起部44に位置し、突起部44に周方向で係合する。これにより、巻真21の回転操作に伴いつづみ車23が一体回転するようになっている(修正モード)。
また、つづみ車23の外周面には、小鉄車51に噛合する歯部52が形成されている。小鉄車51は、地板11のうち、巻真21に対して文字板4側(ムーブメント10の裏側)とは反対側(表側)に配設されている。そして、小鉄車51は、その軸線が巻真21の軸線Lに直交し、地板11に形成された支持軸部53に回転可能に支持されている。また、小鉄車51は、小鉄押さえ部材55を介して輪列受56に地板11の表側から支持されている。
[作用]
次に、上述した時計1の動作について説明する。
図2、図3に示すように、まず通常運針モードでは、巻真21が上述した0段位置にある。この場合、係合孔22内において突起部44よりも径方向の内側に弾性片32(係合部34よりも一端側に位置する部分)が位置し、巻真21とつづみ車23とが係合していない。そのため、りゅうず25を介して巻真21を回転操作すると、巻真21がつづみ車23に対して独立して回転する。これにより、巻真21の回転力がつづみ車23に伝達されないようになっている。
図4〜8は、通常運針モードから修正モードへの切替動作を説明するための図であって、図4、図5は図2に相当する部分断面図、図6〜図8は図3に相当する断面図である。
上述した通常運針モードから修正モードに切り替える場合には、りゅうず25を介して巻真21を1段位置に向けて引出操作し、つづみ車23に対して巻真21を軸線L方向に引き出す。すると、まず図4、図6に示すように、各弾性片32のうち、つづみ車23の突起部44と軸線L方向で重なる位置に配置された弾性片32(以下、干渉弾性片32Aという)の第1案内部41が突起部44に他端側から当接する。
この状態で巻真21を1段位置に向けてさらに引き出すと、つづみ車23の突起部44が第1案内部41の外周面上を摺接することで、干渉弾性片32Aが径方向の内側に向けて徐々に弾性変形しながら巻真21が引き出される。一方、各弾性片32のうち、突起部44と軸線L方向で重ならない位置に配置された弾性片32(以下、回避弾性片32Bという)の係合部34は、巻真21の引出操作に伴い、係合孔22内において突起部44間に位置する部分に進入する。このとき、係合孔22の内径が係合部34の内径よりも大きくなっているため、回避弾性片32Bの係合部34と係合孔22とは干渉せずに巻真21が引き出される。
そして、図5、図7に示すように、各弾性片32の中間部43が係合孔22内に進入した時点で、巻真21の軸線L方向の位置が1段位置に位置決めされ、修正モードに切り替えられる。このとき、各弾性片32のうち、干渉弾性片32Aは突起部44により径方向の外側から支持され、径方向の内側に向けて弾性変形した状態で、係合孔22内に位置している。なお、回避弾性片32Bは、係合孔22内において突起部44間に位置している。
図8に示すように、修正モードにおいて、りゅうず25を介して巻真21を回転操作すると、回避弾性片32Bの係合部34(中間部43)が突起部44に周方向で係合する。この状態で、巻真21をさらに回転させると、巻真21の回転力が突起部44を介してつづみ車23に伝達される。これにより、巻真21及びつづみ車23が軸線L回りに一体回転する。つづみ車23が回転することで、上述した小鉄車51や日の裏車(不図示)等の修正輪列が回転することで、時刻合わせが行えるようになっている。
一方、修正モードから通常運針モードに復帰させる場合には、りゅうず25を介して巻真21を0段位置に向けて押し込み操作する。つづみ車23に対して巻真21を軸線L方向に押し込むと、各弾性片32の係合部34が係合孔22から抜け出すとともに、これに伴い干渉弾性片32Aが径方向の外側に向けて復元変形する。これにより、上述した通常運針モードに復帰する。
図9は、巻真21の組付時の動作説明図であって、切替機構12の部分断面図である。
図9に示すように、地板11に対して巻真21を組み付ける場合には、巻真21を他端側から巻真案内穴13内に挿入する。すると、弾性片32が係合孔22内に進入するとともに、干渉弾性片32Aの第2案内部42が突起部44に一端側から当接する。この状態で巻真21を巻真案内穴13内にさらに押し込むと、つづみ車23の突起部44が第2案内部42の外周面上を摺接することで、干渉弾性片32Aが径方向の内側に向けて徐々に弾性変形しながら巻真21が押し込まれる。なお、各弾性片32のうち、回避弾性片32Bの係合部34は、係合孔22内において突起部44間に位置する部分を通過する。
そして、弾性片32の中間部43が突起部44を通過すると、干渉弾性片32Aが径方向の外側に向けて復元変形する。その後、弾性片32の第1案内部41が突起部44を通過することで、係合部34がつづみ車23に対して軸線L方向の他端側に位置する上述した通常運針モードとなる。以上により、地板11に対して巻真21が組み付けられる。
このように、本実施形態では、径方向に弾性変形可能な弾性片32に、係合孔22に係合される係合部34が形成された構成とした。
この構成によれば、巻真21の軸線L方向への移動時において、係合部34と係合孔22(突起部44)とが干渉した場合に、巻真21の軸線L方向の移動に伴い弾性片32が径方向の内側に弾性変形することになる。そのため、係合部34と係合孔22との引っ掛かりを避け、巻真21(係合部34)を係合孔22に対してスムーズに進退移動させることができる。この場合、例えば通常運針モードと修正モードの切替時等の実使用時において、操作性を向上させ、ユーザに与える違和感を低減できる。また、つづみ車23に巻真21を組み付ける製造時等おいて、製造効率を向上させることができる。
特に、本実施形態では、弾性片32が弾性変形するため、係合部34と突起部44との間の摩耗を抑制できる。その結果、経時劣化を抑制し、巻真21からつづみ車23への回転力の伝達を長期に亘って維持できる。
また、係合部34に、軸線L方向の両側に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる案内部41,42が形成されているため、係合部34と係合孔22とが軸線L方向で干渉した場合に、弾性片32(係合部34)が径方向の内側に向けて弾性変形し易くなる。
また、本実施形態の切替機構12は、つづみ車23の係合孔22内に係合部34に周方向で係合する突起部44が形成された構成とした。
この構成によれば、例えば巻真21とつづみ車23とを摩擦力によって一体回転させる場合に比べて、巻真21とつづみ車23とを確実に係合させることができ、巻真21の回転力がつづみ車23に効率的に伝達される。さらに、巻真21とつづみ車23との間の摩耗を確実に抑制できるので、経時劣化を抑制できる。
そして、本実施形態のムーブメント10及び時計1によれば、上述した巻真21及び切替機構12を備えているので、動作信頼性及び耐久性を長期に亘って確保できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、弾性片32それぞれの正面視形状が扇形状であって、各弾性片32がなす全体形状が円形状とされた構成について説明したが、これに限られない。例えば図10に示すように、弾性片32の正面視形状を三角形状とし、かつ各弾性片32がなす全体形状を矩形状としても構わない。
また、例えば図11に示すように、弾性片32の正面視形状、及び各弾性片32がなす全体形状をそれぞれ矩形状としても構わない。
さらに、上述した実施形態では、各突起部44における周方向の幅が弾性片32の周方向の幅よりも広くなっている構成について説明したが、これに限られない。すなわち、図11に示すように、各突起部44における周方向の幅が弾性片32の周方向の幅よりも狭くなっていても構わない。この場合には、係合部34と突起部44とが軸線L方向で重なり難くなるので、係合孔22に対する巻真21の進退動作に伴う、係合部34と突起部44と引っ掛かりを確実に抑制できる。
また、上述した実施形態では、二本のスリット31を十字状に形成し、係合部34を4つの弾性片32に分割する構成について説明したが、これに限らず、スリット31(弾性片32)の数等は、適宜設計変更が可能である。例えば、図12〜図14に示すように、スリット31を一本形成し、係合部34を2つの弾性片32に分割しても構わない。この場合においても、弾性片32の正面視形状や各弾性片32がなす全体形状は適宜設計変更が可能であり、例えば図12に示す弾性片32のように正面視形状を半長円状とし、かつ各弾性片32がなす全体形状を長円形状としても構わない。また、図13に示すように、弾性片32の正面視形状を三角形状とし、各弾性片32がなす全体形状を矩形状としたり、図14に示すように、弾性片32の正面視形状、及び各弾性片32がなす全体形状をそれぞれ矩形状としたりしても構わない。
また、上述した実施形態では、巻真21が0段位置に対して1段階のみ引き出せる構成とし、一段位置において時刻合わせを行う構成について説明したが、これに限られない。巻真21が0段位置に対して2段階引き出せる構成とし、時刻合わせに加えて日付合わせを行う構成としても構わない。この場合、日付合わせの構成についても、本実施形態と同様の構成を採用することが可能である。
さらに、上述した実施形態では、巻真21における軸線L方向の他端部に弾性片32を形成し、スリット31が他端側に開放された構成について説明したが、これに限られない。すなわち、巻真21における軸線L方向の中間部分にスリット31及び弾性片32を形成しても構わない。
また、弾性片32の軸線L方向に沿う形成範囲は適宜設計変更が可能である。
さらに、上述した実施形態では、巻真21の弾性片32と、つづみ車23の突起部44と、が周方向で係合する構成について説明したが、これに限られない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。
1…時計
10…ムーブメント
12…切替機構
21…巻真
22…係合孔
23…つづみ車(伝達歯車)
24…巻真軸
32…弾性片
32A…干渉弾性片(弾性片)
32B…回避弾性片(弾性片)
34…係合部
41…第1案内部(案内部)
42…第2案内部(案内部)
44…突起部

Claims (5)

  1. 軸線方向に移動可能な巻真軸と、
    前記巻真軸に軸線回りの周方向に間隔をあけて形成されるとともに、径方向に弾性変形可能な複数の弾性片と、
    前記弾性片に形成され、前記巻真軸の移動に伴い伝達歯車の係合孔内に係合される係合部と、を備えていることを特徴とする巻真。
  2. 前記係合部には、軸線方向の外側に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる案内部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の巻真。
  3. 請求項1または請求項2記載の巻真と、
    前記巻真と同軸上に配置されるとともに、前記係合部が前記係合孔内に位置する係合位置において、前記巻真の回転とともに一体回転する前記伝達歯車と、を備えた切替機構であって、
    前記伝達歯車には、前記係合孔内に向けて突出するとともに、前記弾性片に周方向で係合する突起部が形成されていることを特徴とする切替機構。
  4. 請求項3記載の切替機構を備えていることを特徴とするムーブメント。
  5. 請求項4に記載のムーブメントを備えることを特徴とする時計。
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