JP2018146235A - ムーブメントおよび時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定でき、かつ小型化が可能なムーブメントを提供する。【解決手段】ムーブメント10は、軸線L方向に移動可能な巻真41と、巻真41の移動に伴って第1回動軸P回りに回動し、第1回動軸P周りの周方向に沿って並ぶ複数の凹部54a〜54cを有するおしどり50と、凹部54a〜54cに入り込む係合部63を有し、第2回動軸Q回りに回動可能に設けられた係合レバー61と、係合レバー61を凹部54a〜54cに向けて付勢する付勢部62と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ムーブメントおよび時計に関するものである。
時計には、通常運針モードと、時刻合わせや日付合わせ等を行う修正モードと、を切り替える切替機構が搭載されている。切替機構は、軸線回りに回転可能とされるとともに、引き出し操作や押し込み操作に伴って軸線方向に移動可能とされた巻真と、巻真が挿通される係合孔を有するつづみ車と、巻真の移動に伴って作動し、つづみ車を小鉄車等に噛合させるおしどりおよびかんぬきと、を備えている。
切替機構は、使用者がモードを切り替える引き出し操作や押し込み操作を行う際に、巻真の位置決めを行うとともに、使用者にクリック感を与えるように構成されている。例えば、特許文献1には、おしどりに設けられた節度軸と、裏押さえに設けられた節度ばね部と、を備え、節度軸と節度ばね部とが節度ばね部の撓みによるばね力で係合し、巻真引き時および巻真押し時にクリック感を出す構造が開示されている。節度ばね部は、片持ち梁状に形成されているとともに、節度ばね部には、節度軸を受け入れる複数の凹部が、節度ばね部の延出方向に沿って複数並んで形成されている。そして、おしどりの変位に伴って、節度軸が節度ばね部を撓み変形させながら凹部間の凸部を乗り越えるように移動することで、おしどりに係合する巻真の操作に対してクリック感が生じる。
特開2002−31691号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、節度軸を受け入れる複数の凹部が、節度ばね部の延出方向に沿って並んでいる。このため、節度軸と節度ばねとの係合位置によって、節度軸が節度ばね部を撓み変形させるのに要する力の大きさが変化する。具体的に、節度軸が入り込んだ凹部の位置が、節度ばね部の先端に近づくに従い、隣り合う凹部間の山部を乗り越えるのに要する力が小さくなる。このため、巻真の操作時のクリック感が、巻真の位置によってばらつくので、巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに設定することが困難となる場合がある。
また、節度ばね部は、節度ばね部自身の撓みによるばね力で、節度軸と係合している。このため、節度ばね部を撓み変形可能な程度に長尺に形成する必要が生じるとともに、凹部を節度軸に向けて付勢するために節度ばね部の配置位置が制限される。このため、節度ばね部を含むムーブメントの構成部品においてレイアウト上の制約が生じ、ムーブメントを小型化することが困難となる場合がある。
そこで本発明は、巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定でき、かつ小型化が可能なムーブメントおよび時計を提供するものである。
本発明のムーブメントは、軸線方向に移動可能な巻真と、前記巻真の移動に伴って第1回動軸回りに回動し、前記第1回動軸周りの周方向に沿って並ぶ複数の凹部を有するおしどりと、前記凹部に入り込む係合部を有し、第2回動軸回りに回動可能に設けられた係合レバーと、前記係合レバーを前記凹部に向けて付勢する付勢部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、おしどりが有する複数の凹部は、第1回動軸周りの周方向に沿って並んでいるので、おしどりが巻真の移動に伴って第1回動軸回りに回動した際に、第1回動軸周りの周方向に沿って変位する。このため、係合レバーの係合部と、係合部が入り込む凹部と、の接触位置は、係合レバーの回動中心である第2回動軸から見て、おしどりの回動位置によらず略一定となる。これにより、係合部が凹部に入り込んだ状態から、付勢部に付勢された係合レバーを回動させるのに要する力は、係合部がいずれの凹部に入り込んでいても同等となる。このため、巻真の操作時のクリック感が、巻真の位置によってばらつくことを抑制でき、巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定できる。
しかも、係合レバーは、付勢部により付勢されているので、係合レバー自体が撓み変形して付勢力を発生させる従来技術の構成と比較して、係合レバーの形状および配置位置の自由度を向上させることができる。よって、ムーブメントの構成部品のレイアウト自由度を向上させることができ、ムーブメントを小型化することが可能となる。
上記のムーブメントにおいて、前記付勢部は、前記係合レバーと一体形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、係合レバーと付勢部とを1つの部品として形成できるので、係合レバーと付勢部とが別部品として形成される構成と比較して、ムーブメントの部品点数を削減でき、製造コストを削減することができる。
上記のムーブメントにおいて、前記付勢部は、前記係合レバーとは別体に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、係合レバーと付勢部とを別部品として形成できるので、係合レバーと付勢部とが1つの部品として形成される構成と比較して、付勢部の配置位置の自由度を向上させることができる。したがって、ムーブメントの構成部品のレイアウト自由度を向上させることができる。
上記のムーブメントにおいて、前記おしどりを押さえる押さえ部材を備え、前記付勢部は、前記押さえ部材と一体形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、押さえ部材と付勢部とを1つの部品として形成できるので、押さえ部材と付勢部とが別部品として形成される構成と比較して、ムーブメントの部品点数を削減でき、製造コストを削減することができる。
上記のムーブメントにおいて、前記付勢部は、撓み変形可能に形成され、前記付勢部に当接し、前記付勢部の撓み変形量を調整可能な偏心ピンをさらに備える、ことが望ましい。
本発明によれば、偏心ピンにより付勢部の撓み変形量を調整することで、付勢部に付勢される係合レバーを回動させるのに要する力を調整できる。したがって、巻真の操作時のクリック感をより容易に調整できる。
上記のムーブメントにおいて、前記係合レバーは、前記おしどりと同一平面上に配置されている、ことが望ましい。
本発明によれば、係合レバーがおしどりと重なるように配置される構成と比較して、おしどりおよび係合レバーが占有するスペースを薄くすることができる。したがって、ムーブメントを小型化することができる。
本発明の時計は、上記のムーブメントを備えることを特徴とする。
本発明によれば、巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定でき、かつ小型化が可能な時計を提供できる。
本発明によれば、巻真の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定でき、かつ小型化が可能なムーブメントおよび時計を提供できる。
第1実施形態に係る時計の外観図である。 第1実施形態に係るムーブメントの裏側の平面図である。 第1実施形態に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。 第1実施形態の切替機構の動作説明図であって、切替機構の一部の構成を裏側から見た平面図である。 第1実施形態の切替機構の動作説明図であって、切替機構の一部の構成を裏側から見た平面図である。 第1実施形態の切替機構の動作説明図であって、切替機構の一部の構成を裏側から見た平面図である。 第1実施形態の変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。 第2実施形態に係るムーブメントの裏側の平面図である。 第2実施形態に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。 第2実施形態の第1変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。 第2実施形態の第2変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。 第2実施形態の第3変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の実施形態では、機械式時計を例に挙げて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る時計の外観図である。
図1に示すように、本実施形態の時計1は、ケース蓋(不図示)およびガラス2を有する時計ケース3内に、ムーブメント10や、時刻に関する情報を示す目盛り等を有する文字板4、各種指針(時針5、分針6および秒針7)等が組み込まれて構成されている。文字板4には、日を表す数字である日文字16を露出させる日窓4aが開口している。これにより、時計1は、時刻および日を表示することができる。時針5、分針6および秒針7は、中心軸O回りに回転する。
図2は、第1実施形態に係るムーブメントの裏側の平面図である。
図2に示すように、ムーブメント10は、基盤を構成する地板11と、地板11の裏側に配置された日車15と、地板11に組み込まれた日修正機構20、表輪列(不図示)、裏輪列30および切替機構40と、を備えている。地板11の裏側には、文字板4(図1参照)が配置されている。
日車15は、文字板4と地板11との間に配置されている。日車15は、中心軸O回りに回転する。日車15の裏側を向く面には、日文字16(図1参照)が明示されている。
日修正機構20は、地板11の裏側に組み込まれている。日修正機構20は、日修正車21と、日修正伝え車22と、小鉄車23と、小鉄レバー24と、を備えている。日修正車21は、日車15と噛み合っている。日修正伝え車22は、日修正車21と噛み合っている。
小鉄レバー24は、地板11に設けられた軸部25回りに回動可能に設けられている。小鉄レバー24は、軸部25に支持された基端部を有するレバー本体27と、レバー本体27の基端部から延出するばね部28と、を備え、これらが一体形成されている。レバー本体27の基端部は、中心軸Oの軸方向から見た平面視(以下、単に「平面視」という。)で日車15と重なる位置に設けられている。レバー本体27は、基端部からムーブメント10の内側に向かって延出している。レバー本体27は、略一定の幅で延在している。レバー本体27の先端部には、小鉄車23が回転可能に支持されている。ばね部28は、中心軸O周りの周方向に沿って延在している。ばね部28の先端には、中心軸Oに直交する径方向(以下、単に「径方向」という。)の外側に向かって膨出する膨出部28aが形成されている。ばね部28は、地板11に形成された溝11a内に配置され、膨出部28aが地板11の溝11aにおける径方向の内側を向く面に当接している。これにより、ばね部28は、地板11の軸部25を中心にしてレバー本体27を図2における時計回りに付勢する。
小鉄車23は、小鉄レバー24のばね部28の付勢力によりムーブメント10の外側に向かって付勢されている。小鉄車23は、日修正伝え車22に対してムーブメント10の内側から外側に向かう方向に噛み合っている。小鉄車23は、小鉄レバー24のレバー本体27が軸部25回りに回動することにより、日修正伝え車22との噛み合いを解除して、日修正伝え車22から離間することが可能になっている。
表輪列(不図示)は、秒針7(図1参照)が取り付けられた四番車や、香箱車(いずれも不図示)等を備えている。
裏輪列30は、地板11の裏側に組み込まれている。裏輪列30は、日の裏車31と、筒車32と、分車(不図示)と、を備えている。日の裏車31は、分車の回転に基づいて回転する。日の裏車31は、平面視で中心軸Oと小鉄車23との間に配置されている。筒車32は、日の裏車31の回転に基づいて回転する。筒車32は、中心軸Oと同軸に配置されている。筒車32には、時針5(図1参照)が取り付けられている。分車には、分針6(図1参照)が取り付けられている。
切替機構40は、巻真41と、つづみ車43と、おしどり50と、クリックばね60と、かんぬき70と、裏押さえ80と、を備えている。
巻真41は、地板11に形成された巻真案内穴12内に軸線L回りに回転可能、かつ軸線L方向に移動可能に支持されている。軸線Lは、中心軸Oに直交している。軸線Lは、平面視で小鉄車23と重なる位置に設けられている。巻真41には、軸線Lに直交する段差面を介して括れ部41aが形成されている。また、巻真41には、きち車45が設けられている。きち車45は、括れ部41aよりも中心軸O側の箇所に設けられている。きち車45は、巻真41に対して回転可能、かつ巻真41に対して軸線L方向に移動不能に設けられている。きち車45には、図示しない丸穴車が噛み合っている。
つづみ車43は、巻真41が挿通され、軸線Lと同軸に配置されている。つづみ車43は、きち車45よりも中心軸O側の箇所に配置されている。つづみ車43は、巻真41に対して回転不能、かつ巻真41に対して軸線L方向に移動可能に設けられている。つづみ車43は、巻真41に対して軸線L方向に移動することで、きち車45に対してムーブメント10の内側から外側に向かう方向に噛み合う状態と、小鉄車23に対してムーブメント10の外側から内側に向かう方向に噛み合う状態と、を相互に移行可能に構成されている。
おしどり50は、地板11に突設された第1支軸11bに支持され、第1回動軸P回りに回動可能に設けられている。第1回動軸Pは、中心軸Oと平行に設けられている。おしどり50は、第1支軸11bに支持された中央部51と、中央部51から延びる頭部52および尾部53と、を備えている。中央部51は、中心軸O周りの周方向において、巻真41と隣り合うように配置されている。おしどり50の頭部52は、長円形状に形成されている。おしどり50の頭部52は、巻真41の括れ部41aに配置されている。おしどり50は、巻真41の軸線L方向の移動に追随して頭部52が変位するように、第1回動軸P回りに回動する。
図3は、第1実施形態に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
図3に示すように、尾部53は、中央部51から、中央部51を挟んで頭部52とは反対側に延出している。尾部53の先端は、中央部51から離れるに従い幅が漸次広がるように形成されている。尾部53は、複数(本実施形態では3つ)の凹部54a〜54cと、係合突部55と、を備えている。
複数の凹部54a〜54cは、第1凹部54aと、第2凹部54bと、第3凹部54cと、である。各凹部54a〜54cは、尾部53の先端縁に形成されている。各凹部54a〜54cは、第1回動軸P周りの周方向に並んで形成されている。各凹部54a〜54cは、第1凹部54a、第2凹部54b、第3凹部54cの順に、ムーブメント10の内側から外側に向かう方向に並んでいる。各凹部54a〜54cは、平面視で巻真41とは反対側に開口している。第1凹部54aと第2凹部54bとの間には、滑らかな第1山部56aが形成されている。第2凹部54bと第3凹部54cとの間には、滑らかな第2山部56bが形成されている。
係合突部55は、複数の凹部54a〜54cよりもムーブメント10の内側寄りの位置に形成されている。係合突部55は、ムーブメント10の内側に向かって突出している。係合突部55は、かんぬき70に係合されている。
クリックばね60は、おしどり50と同一平面上に並んで配置されている。すなわち、クリックばね60は、径方向から見ておしどり50と重なるように配置されている。クリックばね60は、地板11(図2参照)に対して回動可能に設けられた係合レバー61と、係合レバー61を付勢する付勢部62と、を備えている。係合レバー61は、地板11に突設された第2支軸11cに支持され、第2回動軸Q回りに回動可能に設けられている。第2回動軸Qは、第1回動軸Pと平行に設けられている。第2回動軸Qは、おしどり50の尾部53を挟んで、第1回動軸Pとは反対側に設けられている。係合レバー61は、おしどり50の尾部53に向かって延びている。係合レバー61の先端は、おしどり50の凹部54a〜54cに入り込む係合部63である。
付勢部62は、係合レバー61の係合部63がおしどり50の凹部54a〜54cに入り込むように、係合レバー61をおしどり50の凹部54a〜54cに向けて付勢する。付勢部62は、係合レバー61と一体形成されている。付勢部62は、係合レバー61の基端部から、係合レバー61とは異なる方向に向かって延びている。本実施形態では、付勢部62は、係合レバー61の基端部から、第2回動軸Qを挟んでおしどり50の尾部53とは反対側に向かって延びている。図2に示すように、付勢部62は、中心軸O周りの周方向に沿って延びている。付勢部62は、撓み変形可能に形成されている。付勢部62の先端には、径方向の外側に向かって膨出する膨出部62aが形成されている。付勢部62は、地板11に形成された溝11a内に配置され、膨出部62aが地板11の溝11aにおける径方向の内側を向く面に当接している。
図3に示すように、かんぬき70は、おしどり50と同一平面上に並んで配置されている。すなわち、かんぬき70は、径方向から見ておしどり50と重なるように配置されている。かんぬき70は、地板11(図2参照)に対して第3回動軸R回りに回動可能に設けられている。第3回動軸Rは、第1回動軸Pと平行に設けられている。第3回動軸Rは、おしどり50の尾部53を挟んで、第1回動軸Pとは反対側に設けられている。かんぬき70は、頭部71と、複数(本実施形態では3つ)の係合凹部72a〜72cと、係合ピン73と、を備えている。
かんぬき70の頭部71は、つづみ車43の括れ部43aに配置されている。かんぬき70は、第3回動軸R回りに回動して頭部71を変位させることにより、つづみ車43を巻真41上で軸線L方向に移動させる。
複数の係合凹部72a〜72cは、かんぬき70の頭部71と基端との間に形成されている。複数の係合凹部72a〜72cは、第1係合凹部72aと、第2係合凹部72bと、第3係合凹部72cと、である。各係合凹部72a〜72cは、第1係合凹部72a、第2係合凹部72b、第3係合凹部72cの順に、かんぬき70の基端から頭部71に向かう方向に並んでいる。各係合凹部72a〜72cは、ムーブメント10の外側に向かって開口している。第1係合凹部72aと第2係合凹部72bとの間には、滑らかな第1係合山部74aが形成されている。第2係合凹部72bと第3係合凹部72cとの間には、滑らかな第2係合山部74bが形成されている。各係合凹部72a〜72cには、おしどり50の係合突部55が係合可能となっている。
係合ピン73は、かんぬき70の頭部71と基端との間に配置されている。係合ピン73は、中心軸Oの軸方向に沿って、地板11とは反対側に向かって突設されている。係合ピン73は、小鉄レバー24のレバー本体27よりも、ムーブメント10の外側寄りの位置に設けられている。
図2に示すように、裏押さえ80は、地板11の裏側に配置されたムーブメント10の構成部品を地板11に向かって押さえる。裏押さえ80は、おしどり50、クリックばね60およびかんぬき70を挟んで地板11とは反対側に配置されている。裏押さえ80は、地板11に固定された基部81と、基部81から延びるおしどり押さえ82、かんぬきばね83およびかんぬき押さえ84と、を備えている。
基部81は、中心軸O周りの周方向に沿って延び、平面視でクリックばね60に重なるように配置されている。
おしどり押さえ82は、基部81における巻真41に近い側の一端部81aから、おしどり50の中央部51と重なる位置まで延びている。おしどり押さえ82の先端部は、平面視で地板11の第1支軸11bを避けるようにY字状に形成されている。おしどり押さえ82の先端部は、おしどり50を地板11側に向かって押さえている。
かんぬきばね83は、基部81の中間部分から、巻真41に向かって延びている。かんぬきばね83の基端部は、第3回動軸Rの近傍に設けられている。かんぬきばね83は、軸線L方向に直交する方向に沿って、略一定の幅で延びている。かんぬきばね83は、かんぬき70を地板11側に向かって押さえている。また、かんぬきばね83の先端部は、かんぬき70の係合ピン73に対して、ムーブメント10の内側から外側に向かう方向に当接している。これにより、かんぬきばね83は、かんぬき70を第3回動軸Rを中心として図2における時計回りに付勢する。
かんぬき押さえ84は、平面視でおしどり押さえ82とかんぬきばね83との間に配置されている。かんぬき押さえ84は、基部81の一端部81aから、かんぬき70の頭部71と重なる位置まで延びている。かんぬき押さえ84の先端部は、基端部よりも幅広に形成されている。かんぬき押さえ84の先端部は、かんぬき70を地板11側に向かって押さえている。
次に、切替機構40の動作について説明する。なお、以下の説明における「時計回り」は、ムーブメント10を裏側から見た状態における時計回り(すなわち図2および図3における時計回り)である。反時計回りについても同様である。
図3に示すように、巻真41が軸線L方向に沿ってムーブメント10の内側に一番近い位置(以下、「0段目」という。)にある状態では、かんぬき70の第1係合凹部72aにおしどり50の係合突部55が入り込んでいる。また、巻真41が0段目にある状態では、おしどり50の第1凹部54aに係合レバー61の係合部63が入り込んでいる。これにより、巻真41は、0段目に位置決めされる。
0段目では、かんぬき70の頭部71は、つづみ車43がきち車45と噛み合うように、つづみ車43を保持している。ここで、つづみ車43は、巻真41に対して回転不能に設けられている。このため、0段目で巻真41を回転させると、つづみ車43が巻真41と一体となって回転し、さらに、つづみ車43を介してきち車45が回転する。そして、きち車45が回転することにより、きち車45と噛み合う丸穴車(不図示)が回転する。そして、丸穴車が回転することにより、角穴車を介して香箱車に収容された主ぜんまい(いずれも不図示)を巻き上げる。
図4から図6は、第1実施形態の切替機構の動作説明図であって、切替機構の一部の構成を裏側から見た平面図である。
続いて、巻真41を0段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の頭部52が巻真41の変位に追随するようにムーブメント10の外側に向かって変位する。つまり、おしどり50は、第1回動軸Pを中心にして、時計回りに回動する。すると、図4に示すように、係合レバー61の係合部63は、おしどり50から見て、第1凹部54aから第1山部56aへと移動する。このため、係合レバー61は、おしどり50に押圧され、第2回動軸Qを中心として、反時計回りに回動する。なお、係合レバー61の係合部63がおしどり50の第1山部56aの頂点に位置している状態を0.5段目という。
係合レバー61が反時計回りに回動すると、係合レバー61と一体形成された付勢部62の基端は、ムーブメント10の外側に向かって変位する。ここで、付勢部62の先端の膨出部62aは、地板11の溝11a(図2参照)における径方向の内側を向く面に当接している。これにより、付勢部62は、撓み変形して、係合レバー61を第2回動軸Qを中心として時計回りに付勢する。付勢部62の撓みは、係合レバー61の係合部63が0段目の位置から0.5段目の位置に向かって変位するに従い大きくなる。このため、係合レバー61に対する付勢部62の付勢力は、係合レバー61の係合部63が0段目の位置から0.5段目の位置に向かって変位するに従い大きくなる。
また、巻真41を0段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70から見て、かんぬき70の第1係合凹部72aから第1係合山部74aへと移動する。このため、かんぬき70は、おしどり50に押圧され、第3回動軸Rを中心として、反時計回りに回動する。この際、かんぬき70は、かんぬきばね83(図2参照)を押圧して、かんぬきばね83を撓ませながら回動する。換言すると、かんぬき70は、かんぬきばね83のばね力に抗しながら反時計回りに回動する。
かんぬき70が反時計回りに回動すると、かんぬき70の頭部71がムーブメント10の内側に向かって変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき70の頭部71の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント10の内側に向かって変位する。つまり、つづみ車43は、きち車45から離間する方向に変位する。これにより、つづみ車43ときち車45との噛み合いが解除される。
続いて、巻真41を0.5段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の頭部52が巻真41の変位に追随するようにムーブメント10の外側に向かって変位する。つまり、おしどり50は、第1回動軸Pを中心にして、時計回りに回動する。すると、図5に示すように、係合レバー61の係合部63は、おしどり50から見て、第1山部56aを乗り越える。この際、係合レバー61は、付勢部62により第2回動軸Qを中心として時計回りに付勢されているので、元の位置(0段目における位置)に戻る。そして、係合レバー61の係合部63は、おしどり50の第2凹部54bに入り込む。なお、係合レバー61の係合部63がおしどり50の第2凹部54bに入り込んでいる状態を1段目という。
付勢部62の撓みは、係合レバー61の係合部63が0.5段目の位置から1段目の位置に向かって変位するに従い小さくなる。このため、係合レバー61に対する付勢部62の付勢力は、係合レバー61の係合部63が0.5段目の位置から1段目の位置に向かって変位するに従い小さくなる。巻真41は、おしどり50の第2凹部54bに係合レバー61の係合部63が入り込むことにより、1段目に位置決めされる。
また、巻真41を0.5段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70から見て、かんぬき70の第1係合山部74aを乗り越える。なお、かんぬき70は、かんぬきばね83(図2参照)により時計回りに付勢されているので、かんぬき70にはおしどり50の係合突部55が常時摺接する。かんぬき70は、おしどり50に押圧され、第3回動軸Rを中心として、反時計回りに回動する。そして、1段目において、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70の第2係合凹部72bに入り込む。
かんぬき70が反時計回りに回動すると、かんぬき70の頭部71がムーブメント10の内側に向かってさらに変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき70の頭部71の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント10の内側に向かってさらに変位する。そして、つづみ車43が小鉄車23(図2参照)と噛み合うとともに、かんぬき70に設けられた係合ピン73が小鉄レバー24のレバー本体27の側縁に接触する。ここで、つづみ車43は、巻真41に対して回転不能に設けられている。このため、1段目で巻真41を回転させると、つづみ車43が巻真41と一体となって回転し、さらに、つづみ車43を介して小鉄車23が回転する。そして、小鉄車23が回転することにより、小鉄車23と噛み合う日修正伝え車22、日修正伝え車22と噛み合う日修正車21を介して日車15(が回転する(図2参照)。これにより、日車15を回転させて、日付を修正できる。
続いて、巻真41を1段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の頭部52が巻真41の変位に追随するようにムーブメント10の外側に向かって変位する。つまり、おしどり50は、第1回動軸Pを中心にして、時計回りに回動する。すると、図6に示すように、係合レバー61の係合部63は、おしどり50から見て、第2凹部54bから第2山部56bを乗り越えて第3凹部54cへと移動する。この際、係合レバー61は、付勢部62により第2回動軸Qを中心として時計回りに付勢されているので、係合レバー61の係合部63は、おしどり50の第3凹部54cに入り込む。なお、係合レバー61の係合部63がおしどり50の第3凹部54cに入り込んでいる状態を2段目という。巻真41は、おしどり50の第3凹部54cに係合レバー61の係合部63が入り込むことにより、2段目に位置決めされる。
また、巻真41を1段目から軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向けて引っ張ると、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70から見て、かんぬき70の第2係合凹部72bから第2係合山部74bを乗り越えて第3係合凹部72cへと移動する。かんぬき70は、おしどり50に押圧され、第3回動軸Rを中心として、反時計回りに回動する。そして、2段目において、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70の第3係合凹部72cに入り込む。
図2に示すように、かんぬき70が反時計回りに回動すると、かんぬき70の頭部71がムーブメント10の内側に向かってさらに変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき70の頭部71の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント10の内側に向かってさらに変位する。そして、かんぬき70の係合ピン73は、小鉄レバー24のレバー本体27の側縁をさらに反時計回りに押圧する。ここで、小鉄レバー24のレバー本体27は、軸部25回りに回動可能に設けられている。このため、小鉄レバー24のレバー本体27は、係合ピン73に押圧されることで、日修正伝え車22との噛み合いを解除して、ムーブメント10の内側に向かって変位する。そして、小鉄車23は、日の裏車31と噛み合う。
ここで、つづみ車43は、巻真41に対して回転不能に設けられている。このため、2段目で巻真41を回転させると、つづみ車43が巻真41と一体となって回転し、さらに、つづみ車43を介して小鉄車23が回転する。そして、小鉄車23が回転することにより、小鉄車23と噛み合う日の裏車31を介して筒車32および分車(不図示)が回転する。これにより、筒車32および分車を回転させて、時刻を修正できる。
続いて、巻真41を2段目から0段目に押し戻すと、おしどり50の頭部52が巻真41の変位に追随するようにムーブメント10の内側に向かって変位する。つまり、おしどり50は、第1回動軸Pを中心にして、反時計回りに回動する。すると、図3に示すように、係合レバー61の係合部63は、おしどり50から見て、第3凹部54cから第2山部56bを乗り越えて第2凹部54bへと移動し、さらに第1山部56aを乗り越えて第1凹部54aに入り込む。
また、巻真41を2段目から0段目に押し戻すと、おしどり50の係合突部55は、かんぬき70から見て、かんぬき70の第3係合凹部72cから第2係合山部74bを乗り越えて第2係合凹部72bへと移動する。さらに、おしどり50の係合突部55は、第1係合山部74aを乗り越えて第1係合凹部72aに入り込む。かんぬき70は、かんぬきばね83(図2参照)により第3回動軸Rを中心として時計回りに付勢されているので、おしどり50の変位に追随するように、第3回動軸Rを中心として時計回りに回動する。
図2に示すように、かんぬき70が時計回りに回動すると、かんぬき70の頭部71がムーブメント10の外側に向かって変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき70の頭部71の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント10の外側に向かって変位し、きち車43に噛み合う。また、小鉄車23は、小鉄レバー24のばね部28によりムーブメント10の外側に向かって付勢されているので、つづみ車43の変位に追随するように、ムーブメント10の外側に向かって変位する。これにより、小鉄車23は、日の裏車31との噛み合いを解除して、日修正伝え車22と噛み合う。
次に、クリックばね60の係合レバー61および付勢部62の作用について説明する。
図3に示すように、係合レバー61は、上述したように、おしどり50の複数の凹部54a〜54cのいずれかと係合することで、巻真41を0段目、1段目および2段目のそれぞれにおいて位置決めする。係合レバー61に作用する付勢部62の付勢力は、おしどり50から見て係合部63が第1山部56aまたは第2山部56bを乗り越える際に増減する。これにより、使用者が巻真41を引き出す際、および押し込む際に、クリック感を得ることができる。
係合レバー61は、おしどり50の変位に伴って、第2回動軸Q回りに回動する。係合レバー61のうち、おしどり50と係合する位置は、係合レバー61の先端の係合部63である。つまり、係合レバー61におけるおしどり50と係合する位置と、係合レバー61の回動中心である第2回動軸Qと、の距離は、おしどり50の回動位置によらず略一定となっている。このため、係合部63におしどり50の第1山部56aおよび第2山部56bを乗り越えさせるのに要する力は同等となる。なお、本実施形態では、この力は同等としたが、第1山部56aおよび第2山部56bの傾斜角度と高さによって任意に設定することができる。
このように、本実施形態によれば、おしどり50が有する複数の凹部54a〜54cは、第1回動軸P周りの周方向に沿って並んでいるので、おしどり50が巻真41の移動に伴って第1回動軸P回りに回動した際に、第1回動軸P周りの周方向に沿って変位する。このため、係合レバー61の係合部63と、係合部63が入り込む凹部54a〜54cと、の接触位置は、係合レバー61の回動中心である第2回動軸Qから見て、おしどり50の回動位置によらず略一定となる。これにより、係合部63が凹部54a〜54cに入り込んだ状態から、付勢部62に付勢された係合レバー61を回動させるのに要する力は、係合部63がいずれの凹部54a〜54cに入り込んでいても同等となる。このため、巻真41の操作時のクリック感が、巻真41の位置によってばらつくことを抑制でき、巻真41の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定できる。なお、本実施形態では、係合レバー61を回動させるのに要する力は同等としたが、第1山部56aおよび第2山部56bの傾斜角度と高さによって任意に設定することができる。したがって、巻真41の操作時のクリック感を、巻真41の位置によらず所望の大きさに任意に設定できるのである。
しかも、係合レバー61は、付勢部62により付勢されているので、係合レバー自体が撓み変形して付勢力を発生させる従来技術の構成と比較して、係合レバー61の形状および配置位置の自由度を向上させることができる。よって、ムーブメント10の構成部品のレイアウト自由度を向上させることができ、ムーブメント10および時計1を小型化することが可能となる。
また、付勢部62は、係合レバー61と一体形成されている。このため、係合レバー61と付勢部62とを1つの部品として形成できるので、係合レバーと付勢部とが別部品として形成される構成と比較して、ムーブメント10の部品点数を削減でき、製造コストを削減することができる。
また、係合レバー61は、おしどり50と同一平面上に配置されているので、係合レバー61がおしどり50と重なるように配置される構成と比較して、おしどり50および係合レバー61が占有するスペースを薄くすることができる。したがって、ムーブメント10を小型化することができる。
[第1実施形態の変形例]
図7は、第1実施形態の変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
第1実施形態では、クリックばね60の付勢部62の先端は、地板11に形成された溝11a内に当接している。これに対して図7に示す第1実施形態の変形例では、クリックばね160の付勢部162の先端は、偏心ピン35に当接している点で、第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する(以下の実施形態についても同様)。
図7に示すように、ムーブメント110の切替機構140は、クリックばね160と、偏心ピン35と、を備えている。
クリックばね160は、係合レバー61と、係合レバー61を付勢する付勢部162と、を備えている。付勢部162は、係合レバー61と一体形成されている。付勢部162は、係合レバー61の基端部から、係合レバー61とは異なる方向に向かって延びている。本実施形態では、付勢部162は、係合レバー61の基端部から、第2回動軸Qを挟んでおしどり50の尾部53とは反対側に向かって延びている。付勢部162は、中心軸O周りの周方向(図2参照)に沿って延びている。付勢部162は、撓み変形可能に形成されている。付勢部162の先端には、径方向における内側に向かって膨出する膨出部162aが形成されている。
偏心ピン35は、地板11(図2参照)の裏側に配置されている。偏心ピン35は、地板11に摺動回転可能に支持された軸部35aと、軸部35aの裏側に設けられ、軸部35aに対して偏心した偏心頭部35bと、を備えている。偏心頭部35bの外周面は、付勢部162の先端に対し、ムーブメント110の外側から内側に向かう方向に当接している。偏心ピン35は、地板11に対して軸部35aを中心として偏心頭部35bを回転させることで、軸部35aの中心軸線に対する付勢部162の先端の位置を調整できる。つまり、偏心ピン35は、偏心頭部35bを回転させることで、付勢部162の撓み変形量を調整できる。
このように、本変形例では、付勢部162に当接し、付勢部162の撓み変形量を調整可能な偏心ピン35を備えるので、偏心ピン35により付勢部162の撓み変形量を調整することで、付勢部162に付勢される係合レバー61を回動させるのに要する力を調整できる。したがって、巻真41の操作時のクリック感をより容易に調整できる。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態に係るムーブメントの裏側の平面図である。
第1実施形態では、係合レバー61と付勢部62とが一体形成されている。これに対して図8に示す第2実施形態では、係合レバー261と付勢部262とが別部品である点で、第1実施形態と異なっている。
図8に示すように、ムーブメント210は、基盤を構成する地板211と、地板211の裏側に配置された日車15と、地板211に組み込まれた日修正機構220、表輪列(不図示)、裏輪列30および切替機構240と、を備えている。
日修正機構220は、日修正車21と、日修正伝え車22と、小鉄車23と、小鉄レバー224と、を備えている。小鉄レバー224は、地板211に設けられた軸部225回りに回動可能に設けられている。小鉄レバー224は、軸部225に支持された基端部を有するレバー本体227と、レバー本体227の基端部から延出するばね部228と、を備え、これらが一体形成されている。レバー本体227の基端部は、平面視で日車15と重なる位置に設けられている。レバー本体227は、基端部からムーブメント210の内側に向かって延出している。レバー本体227の先端部には、小鉄車23が回転可能に支持されている。レバー本体227には、後述するかんぬき270の係合ピン273が挿通される貫通孔227aが形成されている。ばね部228は、中心軸O周りの周方向に沿って延在している。ばね部228の先端には、径方向の外側に向かって膨出する膨出部228aが形成されている。ばね部228は、地板211に形成された溝211a内に配置され、膨出部228aが地板211の溝211aにおける径方向の内側を向く面に当接している。これにより、ばね部228は、地板211の軸部225を中心にしてレバー本体227を図7における時計回りに付勢する。
切替機構240は、巻真41と、つづみ車43と、おしどり250と、係合レバー261と、付勢部262と、かんぬき270と、かんぬきばね290と、裏押さえ280と、を備えている。
おしどり250は、地板211に突設された第1支軸211bに支持され、第1回動軸P回りに回動可能に設けられている。第1回動軸Pは、中心軸Oと平行に設けられている。おしどりは、第1支軸211bに支持された中央部251と、中央部251から延びる頭部252および尾部253と、を備えている。中央部251は、中心軸O周りの周方向において、巻真41と隣り合うように配置されている。中央部251は、巻真41を挟んで地板211の軸部225とは反対側に配置されている。おしどり250の頭部252は、中央部251から離間するに従い幅が漸次狭まるように形成されている。おしどり250の頭部252には、おしどり係合ピン257が突設されている。おしどり係合ピン257は、第1回動軸Pの軸方向に沿って地板211側に向かって延びる円柱状に形成されている。おしどり係合ピン257は、巻真41の括れ部41aに配置されている。おしどり250は、巻真41の軸線L方向の移動に追随して頭部252が変位するように、第1回動軸P回りに回動する。
図9は、第2実施形態に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
図9に示すように、尾部253は、中央部251から、中央部251を挟んで頭部252とは反対側に延出している。尾部253の先端は、尾部253の基端よりも幅が広くなるように形成されている。尾部253は、複数(本実施形態では3つ)の凹部254a〜254cと、係合突部255と、を備えている。
複数の凹部254a〜254cは、第1凹部254aと、第2凹部254bと、第3凹部254cと、である。各凹部254a〜254cは、尾部253の先端縁に形成されている。各凹部254a〜254cは、第1回動軸P周りの周方向に並んで形成されている。各凹部254a〜254cは、第1凹部254a、第2凹部254b、第3凹部254cの順に、ムーブメント10の内側から外側に向かう方向に並んでいる。各凹部254a〜254cは、平面視で巻真41とは反対側に開口している。第1凹部254aと第2凹部254bとの間には、滑らかな第1山部256aが形成されている。第2凹部254bと第3凹部254cとの間には、滑らかな第2山部256bが形成されている。
係合突部255は、複数の凹部254a〜254cよりもムーブメント210の内側寄りの位置に形成されている。係合突部255は、ムーブメント210の内側に向かって突出している。係合突部255は、かんぬき270に係合されている。
係合レバー261は、地板211(図8参照)に突設された第2支軸211cに回動可能に支持された第1レバー部264と、第1レバー部264に突設された第1係合ピン265(係合部)と、第1レバー部264の基端部から延びる第2レバー部266と、第2レバー部266に突設された第2係合ピン267と、を備えている。
第1レバー部264は、第2回動軸Q回りに回動可能に設けられている。第2回動軸Qは、第1回動軸Pと平行に設けられている。第2回動軸Qは、おしどり250の尾部253を挟んで、第1回動軸Pとは反対側に設けられている。第1レバー部264は、中心軸Oの軸方向において、おしどり250を挟んで地板211とは反対側に配置されている。第1レバー部264は、おしどり250の尾部253に向かって延びている。
第1係合ピン265は、円柱状に形成されている。第1係合ピン265は、第1レバー部264の先端部から、中心軸Oの軸方向に沿って地板211側に向かって延びている。第1係合ピン265は、おしどり250の凹部254a〜254cに入り込む。
第2レバー部266は、第1レバー部264の基端部から、第1レバー部264とは反対側に向かって延びている。
第2係合ピン267は、円柱状に形成されている。第2係合ピン267は、第2レバー部266の先端部から、中心軸Oの軸方向に沿って地板211とは反対側に向かって延びている。
図8に示すように、付勢部262は、係合レバー261とは別体に形成されている。付勢部262は、係合レバー261の第1係合ピン265がおしどり250の凹部254a〜254cに入り込むように、係合レバー261をおしどり250の凹部254a〜254cに向けて付勢する。付勢部262は、地板211に対して固定された固定部268と、固定部268から延出し、撓み変形可能に形成されたばね部269と、を備え、これらが一体形成されている。固定部268は、中心軸O周りの周方向において、係合レバー261を挟んでおしどり250とは反対側に配置されている。固定部268は、長円形状に形成されている。固定部268は、その長軸が中心軸O周りの周方向に沿うように配置されている。ばね部269は、固定部268から係合レバー261に向かって、中心軸O周りの周方向に沿って延びている。ばね部269の先端は、係合レバー261の第2係合ピン267に対して、ムーブメント210の外側から内側に向かう方向に当接している。
図9に示すように、かんぬき270は、おしどり250と同一平面上に並んで配置されている。すなわち、かんぬき270は、径方向から見ておしどり250と重なるように配置されている。かんぬき270は、地板211(図8参照)に対して第3回動軸R回りに回動可能に設けられている。第3回動軸Rは、第1回動軸Pと平行に設けられている。第3回動軸Rは、おしどり250の尾部253を挟んで、第1回動軸Pとは反対側に設けられている。本実施形態では、かんぬき270は、地板211に設けられた軸部225により回動可能に支持されている。かんぬき270は、頭部271と、係合ピン273と、を備えている。
かんぬき270の頭部271は、つづみ車43の括れ部43aに配置されている。かんぬき270は、第3回動軸R回りに回動して頭部271を変位させることにより、つづみ車43を巻真41上で軸線L方向に移動させる。また、かんぬき270の頭部271の先端は、おしどり250の係合突部255に対してムーブメント210の内側から外側に向かう方向に当接している。かんぬき270の頭部271の先端は、第1角部271aと、第1角部271aよりも第3回動軸Rを中心とする時計回り方向下流側に形成された第2角部271bと、を備えている。
係合ピン273は、かんぬき270の頭部271と基端との間に配置されている。係合ピン273は、中心軸Oの軸方向に沿って、地板211とは反対側に向かって突設されている。
図8に示すように、かんぬきばね290は、地板211に対して固定された固定部291と、固定部291から延出し、撓み変形可能に形成されたばね本体292と、を備え、これらが一体形成されている。固定部291は、長円形状に形成されている。固定部291は、その長軸が中心軸O周りの周方向に沿うように、かつ小鉄レバー224のばね部228の先端と中心軸O周りの周方向における同じ位置に配置されている。ばね本体292は、固定部291から巻真41に向かって、中心軸O周りの周方向に沿って延びている。ばね本体292の先端は、かんぬき270の係合ピン273に対して、ムーブメント210の内側から外側に向かう方向に当接している。これにより、かんぬきばね290は、かんぬき270を第3回動軸Rを中心として図8における時計回りに付勢する。
裏押さえ280は、地板211の裏側に配置されたムーブメント210の構成部品を地板211に向かって押さえる。裏押さえ280は、おしどり250およびかんぬき270を挟んで地板211とは反対側に配置されている。裏押さえ280は、地板211に固定された基部281と、基部281から延びるおしどり押さえ282およびかんぬき押さえ284と、を備えている。
基部281は、中心軸O周りの周方向に沿って延び、中心軸Oの軸方向から見てかんぬきばね290に重なるように配置されている。
おしどり押さえ282は、基部281における巻真41に近い側の一端部281aから、巻真41を乗り越えて、おしどり250の中央部251と重なる位置まで延びている。おしどり押さえ282の先端部は、平面視で地板211の第1支軸211bを避けるようにY字状に形成されている。おしどり押さえ282の先端部は、おしどり250を地板211側に向かって押さえている。
かんぬき押さえ284は、おしどり押さえ282よりもムーブメント210の内側寄りの位置に配置されている。かんぬき押さえ284は、基部281の一端部281aから、巻真41を乗り越えて、係合レバー261の第1レバー部264の先端部と重なる位置まで延びている。かんぬき押さえ284は、平面視でかんぬき270の頭部271と重なるように配置されている。かんぬき押さえ284は、かんぬき270を地板211側に向かって押さえているとともに、先端部において係合レバー261を地板211側に向かって押さえている。
次に、切替機構240の動作について簡単に説明する。なお、第1実施形態の切替機構40と同様の動作については、詳細な説明を省略する。また、以下の説明における「時計回り」は、ムーブメント210を裏側から見た状態における時計回り(すなわち図8および図9における時計回り)である。反時計回りについても同様である。
図9に示すように、巻真41が軸線L方向に沿ってムーブメント210の内側に一番近い位置(以下、「0段目」という。)にある状態では、おしどり250の第1凹部254aに係合レバー261の第1係合ピン265が入り込んでいる。これにより、巻真41は、0段目に位置決めされる。また、0段目では、かんぬき270の頭部271は、つづみ車43がきち車45と噛み合うように、つづみ車43を保持している。また、0段目では、おしどり250の係合突部255は、かんぬき270の頭部271の第1角部271aに、ムーブメント210の外側から内側に向かう方向に当接している。
続いて、巻真41を0段目から軸線L方向に沿ってムーブメント210の外側に向けて引っ張ると、おしどり250の頭部252が巻真41の変位に追随するようにムーブメント210の外側に向かって変位する。つまり、おしどり250は、第1回動軸Pを中心にして、反時計回りに回動する。ここで、付勢部262のばね部269の先端は、係合レバー261の第2係合ピン267に対して、ムーブメント210の外側から内側に向かう方向に当接している。これにより、係合レバー261は、時計回りに回動すると、付勢部262により反時計回りに付勢される。このため、係合レバー261の第1係合ピン265は、おしどり250から見て、第1凹部254aから第1山部256aを乗り越えて第2凹部254bへと移動し、さらに第2山部256bを乗り越えて第3凹部254cへと移動する。この際、第1実施形態の切替機構40と同様に、係合レバー261に作用する付勢部262の付勢力は、おしどり250から見て第1係合ピン265が第1山部256aまたは第2山部256bを乗り越える際に増減する。これにより、使用者が巻真41を引き出す際、および押し込む際に、クリック感を得ることができる。なお、係合レバー261の第1係合ピン265がおしどり250の第3凹部254cに入り込んでいる状態を2段目という。
また、巻真41を0段目から軸線L方向に沿ってムーブメント210の外側に向けて引っ張ると、おしどり250の係合突部255は、ムーブメント210の外側から内側に向かう方向に移動する。すると、0段目から1段目までの移動では、かんぬき270の頭部271の第1角部271aは、おしどり250の係合突部255に押圧され、ムーブメント210の内側に向かって変位する。また、1段目において,おしどり250の係合突部255は、かんぬき270の頭部271の第1角部271aおよび第2角部271bに接触する。1段目から2段目までの移動では、かんぬき270の頭部271の第2角部271bは、おしどり250の係合突部255に押圧され、さらにムーブメント210の内側に向かって変位する.つまり、かんぬき270は、第3回動軸Rを中心として、反時計回りに回動する。この際、かんぬき270は、かんぬきばね290のばね本体292を押圧して、ばね本体292を撓ませながら回動する(図8参照)。
かんぬき270が反時計回りに回動すると、かんぬき270の頭部271がムーブメント210の内側に向かって変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき270の頭部271の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント210の内側に向かって変位する。これにより、つづみ車43は、きち車45から離間したのち、小鉄車23に噛み合う。この時、図8および図9に示すように、かんぬき270の係合ピン273は、小鉄レバー224の貫通孔227aに当接する。かんぬき270がさらに反時計回りに回動すると、小鉄レバー224は、貫通孔227aに当接する係合ピン273に押圧され、ムーブメント210の内側に向かって変位する。つまり、小鉄レバー224は、第3回動軸Rを中心として、反時計回りに回動する。この際、小鉄レバー224は、ばね部228を撓ませながら回動する。すると、小鉄車23は、小鉄レバー224のレバー本体227の変位に追随するようにムーブメント210の内側に向かって変位する。これにより小鉄車23は、日修正伝え車22から離間したのち、日の裏車31に噛み合う。この間、小鉄車23とつづみ車43とは、常に噛み合っている。
続いて、図9に示すように、巻真41を2段目から0段目に押し戻すと、おしどり250の頭部252が巻真41の変位に追随するようにムーブメント210の内側に向かって変位する。つまり、おしどり250は、第1回動軸Pを中心にして、時計回りに回動する。すると、係合レバー261の第1係合ピン265は、おしどり250から見て、第3凹部254cから第2山部256bを乗り越えて第2凹部254bへと移動し、さらに第1山部256aを乗り越えて第1凹部254aに入り込む。
また、巻真41を2段目から0段目に押し戻すと、おしどり250の係合突部255は、ムーブメント210の内側から外側に向かう方向に移動する。かんぬき270は、かんぬきばね290(図8参照)により第3回動軸Rを中心として時計回りに付勢されているので、おしどり250の変位に追随するように、第3回動軸Rを中心として時計回りに回動する。
かんぬき270が時計回りに回動すると、かんぬき270の頭部271がムーブメント210の外側に向かって変位する。すると、つづみ車43は、かんぬき270の頭部271の変位に追随するように、軸線L方向に沿ってムーブメント210の外側に向かって変位し、きち車45に噛み合う。また、図8に示すように、小鉄車23は、小鉄レバー224のばね部228によりムーブメント210の外側に向かって付勢されているので、つづみ車43の変位に追随するように、ムーブメント210の外側に向かって変位する。これにより、小鉄車23は、日の裏車31との噛み合いを解除して、日修正伝え車22と噛み合う。
このように、本実施形態によれば、おしどり250が有する複数の凹部254a〜254cは、第1回動軸P周りの周方向に沿って並び、係合レバー261が凹部254a〜254cに入り込む第1係合ピン265を有するので、第1実施形態と同様に、巻真41の操作時のクリック感が、巻真41の位置によってばらつくことを抑制でき、巻真41の操作時のクリック感を所望の大きさに容易に設定できる。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、第1山部256aおよび第2山部256bの傾斜角度と高さによって任意に設定することができる。従って、巻真41の操作時のクリック感を、巻真41の位置によらず所望の大きさに任意に設定できるのである。
しかも、係合レバー261は、付勢部262により付勢されているので、第1実施形態と同様に、ムーブメント210の構成部品のレイアウト自由度を向上させることができる。したがって、ムーブメント210およびムーブメント210を備える時計を小型化することが可能となる。
また、付勢部262は、係合レバー261とは別体に形成されている。このため、係合レバー261と付勢部262とを別部品として形成できるので、係合レバーと付勢部とが1つの部品として形成される構成と比較して、付勢部262の配置位置の自由度を向上させることができる。したがって、ムーブメント210の構成部品のレイアウト自由度を向上させることができる。
なお、付勢部の形状は、図示の形状に限定されず、第1係合ピン265をおしどり250の凹部254a〜254cに向けて付勢できればよい。
図10は、第2実施形態の第1変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。図11は、第2実施形態の第2変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
例えば、図10に示すように、付勢部362は、係合レバー361に突設された第2係合ピン366に当接する変形可能なU字状の部材であってもよい。また、図11に示すように、付勢部462は、ぜんまい状に形成され、一端が係合レバー461に接続され、他端が地板(不図示)に接続されることにより、係合レバー461を付勢するように構成されていてもよい。
図12は、第2実施形態の第3変形例に係るムーブメントの一部の構成を裏側から見た平面図である。
さらに、図12に示すように、付勢部562は、地板の裏側に配置されたムーブメントの構成部品を地板(いずれも不図示)に向かって押さえる裏押さえ580と一体形成されていてもよい。具体的に、裏押さえ580は、地板に固定された基部581と、基部581から延びるおしどり押さえ582(押さえ部材)および付勢部562とを備えている。付勢部562は、基部581から巻真41を乗り越えて、係合レバー561の先端部と重なる位置まで延びている。付勢部562は、略一定の幅で延び、撓み変形可能に形成されている。付勢部562の先端は、係合レバー561に突設された第2係合ピン567に対して当接し、係合レバー561をおしどり250の凹部254a〜254cに向けて付勢している。なお、付勢部562は、平面視でかんぬきの頭部(不図示)と重なるように配置され、かんぬきを地板側に向かって押さえるかんぬき押さえの機能を有していてもよい。
このように、本変形例では、付勢部562は、おしどり押さえ582と一体形成されている。このため、おしどり押さえ582と付勢部562とを1つの部品として形成できるので、おしどり押さえと付勢部とが別部品として形成される構成と比較して、ムーブメントの部品点数を削減でき、製造コストを削減することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、機械式時計に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、アナログクォーツ式の時計に本発明を適用してもよい。
また、上記各実施形態においては、おしどりが3個の凹部を有しているが、これに限定されず、おしどりは2個の凹部を有していてもよいし、4個以上の凹部を有していてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…時計 10,110,210…ムーブメント 35…偏心ピン 41…巻真 50,250…おしどり 54a,254a…第1凹部(凹部) 54b,254b…第2凹部(凹部) 54c,254c…第3凹部(凹部) 61,261,361,461,561…係合レバー 62,162,262,362,462,562…付勢部 63…係合部 265…第1係合ピン(係合部) 582…おしどり押さえ(押さえ部材) L…軸線 P…第1回動軸 Q…第2回動軸

Claims (7)

  1. 軸線方向に移動可能な巻真と、
    前記巻真の移動に伴って第1回動軸回りに回動し、前記第1回動軸周りの周方向に沿って並ぶ複数の凹部を有するおしどりと、
    前記凹部に入り込む係合部を有し、第2回動軸回りに回動可能に設けられた係合レバーと、
    前記係合レバーを前記凹部に向けて付勢する付勢部と、
    を備えることを特徴とするムーブメント。
  2. 前記付勢部は、前記係合レバーと一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のムーブメント。
  3. 前記付勢部は、前記係合レバーとは別体に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のムーブメント。
  4. 前記おしどりを押さえる押さえ部材を備え、
    前記付勢部は、前記押さえ部材と一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のムーブメント。
  5. 前記付勢部は、撓み変形可能に形成され、
    前記付勢部に当接し、前記付勢部の撓み変形量を調整可能な偏心ピンをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のムーブメント。
  6. 前記係合レバーは、前記おしどりと同一平面上に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のムーブメント。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のムーブメントを備えることを特徴とする時計。
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