JP2016109238A - 非循環式ボールねじ用保持器および非循環式ボールねじ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボールと保持器との間の摩擦力を減少させて、より円滑に作動させ得る非循環式ボールねじ用保持器およびこれを備える非循環式ボールを提供する。【解決手段】この保持器20は、円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品21,22の組によって構成され、二つの分割部品21,22は、ねじ軸1またはナッ2トのねじ溝に沿って螺旋状に形成された螺旋凸条部23を有し、螺旋凸条部23は、保持器20の円筒形状の外周面よりも外側に向けて突出して形成されるとともに、当該螺旋凸条部23に沿ってボール保持用の複数のボール装填部24が各分割部品21,22に形成され、各分割部品21,22は、鉄系材料よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料から形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、半導体機械、射出成型機および一般搬送装置等に用いられる、ボールが循環しない構造の非循環式ボールねじに係り、特に、この種の非循環式ボールねじの保持器に関する。
非循環式ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、ねじ軸のねじ溝に対向する螺旋状のねじ溝が内周面に形成されたナットとを、保持器で保持された複数のボールを介して螺合させている(例えば特許文献1ないし2参照)。
ところで、ボールねじは、軸受とは異なり、軸方向にリードをもつため、「差動すべり」以外に、特有のすべりが生じる。そのため、ナット内に装填されているボールの公転状態が個々のボールで異なり、ボールの分布にムラが生じる。
これに対し、特許文献1、2に記載の非循環式ボールねじでは、一体形成された薄肉円筒形の保持器に、複数のボール装填部用の穴が形成されている。これにより、個々のボールは保持器の各ボール装填部に保持された状態で転動するため、各ボールは所定の間隔を保たれて相互の接触が防止される。
これに対し、特許文献1、2に記載の非循環式ボールねじでは、一体形成された薄肉円筒形の保持器に、複数のボール装填部用の穴が形成されている。これにより、個々のボールは保持器の各ボール装填部に保持された状態で転動するため、各ボールは所定の間隔を保たれて相互の接触が防止される。
しかしながら、保持器を使用することで、各ボールの位置が規制される代わりに、各ボール装填部とボールとの間に摩擦が生じるところ、保持器の材料によっては、ボールと保持器との間の摩擦が大きくなり、ボールの個数が増えれば、その分、摩擦も大きくなるという問題がある。特許文献1、2に記載の技術では、ボールと保持器との間の摩擦を低減する方策自体を課題としておらず、このような問題点に対処する上で解決すべき課題が残されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、非循環式ボールねじにおいて、ボールと保持器との間の摩擦力を減少させて、より円滑に作動させ得る非循環式ボールねじ用保持器およびこれを備える非循環式ボールを提供することを課題とする。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、非循環式ボールねじにおいて、ボールと保持器との間の摩擦力を減少させて、より円滑に作動させ得る非循環式ボールねじ用保持器およびこれを備える非循環式ボールを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじ用保持器は、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、該ねじ軸に外嵌されて内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸と前記ナットとの両ねじ溝間に転動自在に介装される複数のボールとを備えるととともに、前記複数のボールが循環しない構造を有する非循環式ボールねじに用いられ、前記複数のボールを一定間隔に保持する複数のボール装填部を有する保持器であって、当該保持器は、前記ねじ軸と前記ナットとの隙間内に遊挿し得る厚みを有する円筒形状をなすとともに、該円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品の組によって構成され、前記二つの分割部品は、前記ねじ軸または前記ナットのねじ溝に沿って螺旋状に形成された螺旋凸条部を有し、該螺旋凸条部は、前記円筒形状の外周面よりも外側に向けて突出して形成されるとともに、当該螺旋凸条部に沿ってボール保持用の複数のボール装填部が形成されており、前記二つの分割部品は、鉄系材料よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料から形成されていることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじは、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじ用保持器を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじは、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじ用保持器を備えることを特徴とする。
本発明のいずれか一の態様によれば、保持器の材料に、鉄系材料よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料を用いているので、保持器とボールとの接触部の摩擦係数(摩擦力)が小さくなることに加え、保持器自身が弾性体(ばね)としての役割を発揮し、ボールの詰まりに対して弾性変形して、ボールのすべり摩擦エネルギを吸収することができる。よって、隣り合うボール同士、およびボールと保持器との間の摩擦力を減少させることができる上、ボールねじ作動中の玉詰まりを防止または抑制することができる。
さらに、本発明のいずれか一の態様によれば、円筒形状の保持器を軸方向に沿って二分割された二つの分割部品によって構成し、二つの分割部品を組み合わせて円筒状の保持器とするので、分割部品を組み合わせる前の状態において、二分割された分割部品の内周面側を外に向けた状態とすることができる。そのため、例えば、通常のドリル加工によって複数のボール装填部を穿設することができる。したがって、個々のボール装填部の穴の加工精度や位置精度を向上させることができる。また、このような分割構造であれば、型を用いて成形する場合においても、複数のボール装填部を精度良く形成することができる。
ここで、本発明の一態様に係る非循環式ボールねじ用保持器において、前記二つの分割部品は、前記軟質金属材料から形成されるとともに、その表面の摩擦係数を小さくする表面処理が施されていることは好ましい。保持器の材料が軟質金属材料である場合に、表面の摩擦係数を小さくする表面処理を施すことにより、すべり摩擦を更に減らし、非循環式ボールねじをより円滑に作動させる上で好適である。
上述したように、本発明によれば、非循環式ボールねじにおいて、ボールと保持器との間の摩擦力を減少させて、より円滑に作動させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、この非循環式ボールねじ10は、外周面に螺旋状のねじ溝1aが形成されたねじ軸1と、ねじ軸1のねじ溝1aに対向する螺旋状のねじ溝2aが内周面に形成されたナット2とを、保持器20で保持された鋼またはセラミック製の複数のボール3を介して螺合させている。ナット2は、機械構造用炭素鋼(JISG4051)で作成されている。
図1に示すように、この非循環式ボールねじ10は、外周面に螺旋状のねじ溝1aが形成されたねじ軸1と、ねじ軸1のねじ溝1aに対向する螺旋状のねじ溝2aが内周面に形成されたナット2とを、保持器20で保持された鋼またはセラミック製の複数のボール3を介して螺合させている。ナット2は、機械構造用炭素鋼(JISG4051)で作成されている。
保持器20は、ねじ軸1とナット2との隙間内に遊挿し得る厚みを有する円筒形の薄肉部材であり、螺旋状のねじ溝1a、2aに沿ってボール保持用の複数のボール装填部24が形成され、複数のボール装填部24によって、複数のボール3を対向するねじ溝1a、2a間に一定間隔に保持している。
保持器20は、図2に示すように、その円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品21,22の組によって構成されている。ここで、二つの分割部品21,22は、鉄系材料(例えば鋼製のボール3)よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料から形成されている。本実施形態では、二つの分割部品21,22は、軟質金属材料から形成されている。
保持器20は、図2に示すように、その円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品21,22の組によって構成されている。ここで、二つの分割部品21,22は、鉄系材料(例えば鋼製のボール3)よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料から形成されている。本実施形態では、二つの分割部品21,22は、軟質金属材料から形成されている。
なお、鉄系材料よりも硬度が低い材料としては、上記ナット2の素材である機械構造用炭素鋼(JISG4051)の生の状態以下の硬度が望ましい。軟質金属材料であれば、ロックウェル硬さで、HRC20以下の軟質金属材料が好ましく、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、すず(Sn)、インジウム(In)、またはこれらを用いた合金などの金属材料が挙げられる。また、合成樹脂材料としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)などのフッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
そして、この保持器20の分割構造は、例えば特許文献1に記載されるような巻き数の途中で保持器を追加するために設けるものではなく、軸直角断面において、中心Oを通る軸線D(図2(b)参照)に沿って略蒲鉾型となる半円弧状となるように180度の位置で二分割し、その二分割された二つの分割部品21,22を組み合わせて円筒状の保持器20としている。
二つの分割部品21,22は、同図(a)に示すように、ねじ軸1またはナット2のねじ溝1a、2aに沿って、互いを組み合わせたときに連続する螺旋状に形成された螺旋凸条部23を有する。螺旋凸条部23は、図3に示すように、円筒形状をなす保持器20の外周面20gよりも外側に向けて突出して形成され、その突出する断面形状は、ねじ溝2aに干渉しないように、ボール3よりも僅かに小さい凸の半円弧23rとされるとともに、凸の半円弧23rの頂部が平面23tとされている。
ここで、本実施形態では、二つの分割部品21,22は、深絞りが可能な軟質金属材料を用い、その軟質金属材料をプレス成型して制作されている。各分割部品21,22のプレス成型工程は、非循環式ボールねじ10の螺旋状のねじ溝1a、2aに対応する位置に沿って螺旋凸条部23を押し出して成形する螺旋凸条部成形工程と、円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品21,22それぞれに対応する半円筒形状に成形する半円筒形状成形工程とを含む。
そして、二つの分割部品21,22に対し、図4および図5に示すように、螺旋凸条部23に沿ってボール保持用の複数のボール装填部24を、各分割部品21,22の内周面側からドリル加工により形成している。特に、ボール装填部24の先端部24sは、ドリルKによる穿設により、ボール装填部中のボールが外部に向けて脱落しないように、先端(装填部の底)が円錐形状に穿設され、収容するボール3の外周面にボール装填部24が線接触するようになっている。その後、二つの分割部品21,22に対し、軟質金属材料表面の摩擦係数をより小さくする表面処理が施されている。軟質金属材料表面の摩擦係数をより小さくする表面処理としては、例えばリン酸マンガン、もしくは二硫化モリブデンの単層、または、下地をリン酸マンガンとし表層に二硫化モリブデン被膜を形成する二層構造とすることができる。
本実施形態では、上述のようにして形成された二つの半円筒形状の分割部品21,22を、図2(a)に示すように、互いの端部Rを対向させて組み合わせて円筒状の保持器20としている。なお、同図では、同図の正面中央に位置するボール装填部24について詳細図示(図5(a)参照)し、他の箇所のボール装填部24については簡略に図示しているが、全て同様のドリル加工が施されている。
そして、二つの分割部品21,22相互は、円筒形状の軸方向両端部Bで結合されており、その結合部は、図6に示す、分割部品とは別個の結合用部品30によって結合されている。結合用部品30は、図6に示すように、円環状の部材の一部に、径方向に沿って貫通するすり割り溝31を形成してなる略C型に形成された抱き締め部材である。すり割り溝31が形成された箇所には、すり割り溝31とは直交する方向から、一方の端部に座繰り穴32が形成されるとともに、他方の端部に座繰り穴32と同軸に雌ねじ33が形成されている。結合用部品30の内周30nの直径は、保持器20の両端部20t(図2(a)参照)の直径とインロー嵌合する寸法に形成されている。
これにより、分割部品21,22を組み合わせてなる保持器20の両端部20tそれぞれに結合用部品30をはめ込み、不図示の締めねじを座繰り穴32の側から挿入して雌ねじ33に締め込むことで円筒形状の軸方向両端部Bで二つの分割部品21,22相互を抱き締めして、二つの分割部品21,22相互を結合している。なお、結合用部品30の外周30mの直径は、装着時のボール3の頂部よりも外周側に位置するような大径とされている。
次に、上記非循環式ボールねじ10の保持器20の作用・効果について説明する。
この非循環式ボールねじ10は、所定の移動範囲内において、ねじ軸1とナット2との相対的な回転運動により、複数のボール3はその軌道であるねじ溝1a、2aに沿って移動するが、個々のボール3は保持器20の各ボール装填部24に保持された状態で転動するため、各ボール3は所定の間隔を保たれて相互の接触が防止される。
この非循環式ボールねじ10は、所定の移動範囲内において、ねじ軸1とナット2との相対的な回転運動により、複数のボール3はその軌道であるねじ溝1a、2aに沿って移動するが、個々のボール3は保持器20の各ボール装填部24に保持された状態で転動するため、各ボール3は所定の間隔を保たれて相互の接触が防止される。
ここで、保持器20とボール3との間にも「滑り摩擦」が生じるため、相互の接触面積を可及的に減らすことが望ましい。特に、「滑り摩擦」が大きくなると、保持器20が非循環式ボールねじ10の軸方向に少しずつずれて、最終的には、保持器20とナット3とが完全に接触しなくなってしまう。そのため、この種の非循環式ボールねじでは、保持器とボール相互の摩擦を如何に減らせるかが重要である。
これに対し、上記非循環式ボールねじ10では、保持器20を構成する二つの分割部品21,22の材料に、鉄系材料よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料を用いているので、保持器20とボール3との接触部の摩擦係数(摩擦力)が小さくなることに加え、保持器20自身が弾性体(ばね)としての役割を発揮し、ボール3の詰まりに対して弾性変形して、ボール3のすべり摩擦エネルギを吸収することができる。よって、隣り合うボール3同士、およびボール3と保持器20との間の摩擦力を減少させることができる上、ボールねじ作動中の玉詰まりを防止または抑制することができるという優れた効果を奏する。
特に、本実施形態においては、保持器20の材料を軟質金属材料とし、その表面の摩擦係数を小さくする表面処理を施しているので、すべり摩擦を更に減らし、非循環式ボールねじ10をより円滑に作動させることができる。なお、本実施形態では、結合用部品30の外周30mの直径が、装着時のボール3の頂部よりも外周側に位置するような大径とされているので、保持器20が非循環式ボールねじ10の軸方向にずれてしまった場合のストッパを兼ねるようになっている。
さらに、本実施形態においては、円筒形状の保持器20を軸方向に沿って二分割された二つの分割部品21,22によって構成し、二つの分割部品21,22を組み合わせて円筒状の保持器20とするので、分割部品21,22を組み合わせる前の状態において、二分割された各分割部品21,22の内周面側を外に向けた状態とすることができる。そのため、通常のドリル加工によって複数のボール装填部を穿設することができる。
そして、ドリルKによる加工後のボール装填部24は、ドリル加工によって先端(装填部の底)24sが、ボール装填部中のボールが外部に向けて脱落しないような円錐形状に形成されているので、ボール3の外周面にボール装填部24が線接触する。これにより、可及的に少ない摩擦により非循環式ボールねじ10を作動させることができる。
また、多数のボール装填部24に対するドリル加工は、非常に繊細な加工となるが、本実施形態の保持器20であれば、二つの分割部品21,22の内周面20nの側を外に向けた状態とし、内周面20nの側から容易にドリル加工を施すことができるため、巻き数が増える場合であっても、生産性を向上させつつ、ボール装填部24に対する所期のドリル加工を、加工精度や位置精度を良く行える。したがって、可及的に少ない摩擦により非循環式ボールねじ10をより円滑に作動させることができる。
また、多数のボール装填部24に対するドリル加工は、非常に繊細な加工となるが、本実施形態の保持器20であれば、二つの分割部品21,22の内周面20nの側を外に向けた状態とし、内周面20nの側から容易にドリル加工を施すことができるため、巻き数が増える場合であっても、生産性を向上させつつ、ボール装填部24に対する所期のドリル加工を、加工精度や位置精度を良く行える。したがって、可及的に少ない摩擦により非循環式ボールねじ10をより円滑に作動させることができる。
以上説明したように、本実施形態の非循環式ボールねじ用保持器および非循環式ボールねじによれば、ボールと保持器との間の摩擦力を減少させて、より円滑に作動させることができる。
なお、本発明に係る非循環式ボールねじ用保持器および非循環式ボールねじは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
なお、本発明に係る非循環式ボールねじ用保持器および非循環式ボールねじは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、二つの分割部品21,22相互が、結合用部品30によって抱き締めにより結合された例で説明したが、これに限らず、円筒形状の端部またはその他の接触部分で二つの分割部品21,22相互が結合されており、その結合部は、分割部品自身に形成された凹凸の係合もしくは加締め、または分割部品とは別個の結合用部品によって結合するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ドリル加工後のボール装填部24が、ボール外周面に線接触する例で説明したが、これに限らず、螺旋凸条部23を、ナット2のねじ溝2aと相似のオフセット形状に形成し、図7に示すように、ボール装填部24の底の形状がボール外周面に点接触するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、ドリル加工後のボール装填部24が、ボール外周面に線接触する例で説明したが、これに限らず、螺旋凸条部23を、ナット2のねじ溝2aと相似のオフセット形状に形成し、図7に示すように、ボール装填部24の底の形状がボール外周面に点接触するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、二つの分割部品21,22を軟質金属材料で形成し、更に、表面の摩擦係数を小さくする表面処理を施した例で説明したが、これに限らず、表面処理を施さない構成としてもよい。しかし、すべり摩擦を更に減らし、非循環式ボールねじをより円滑に作動させる上では、保持器20の材料が軟質金属材料である場合に、表面の摩擦係数を小さくする表面処理を施すことが好ましい。
さらに、上記実施形態では、複数のボール装填部24をドリル加工によって穿設する例で説明したが、これに限らず、複数のボール装填部24をプレス加工時に同時形成してもよいし、また、ダイカストによって同時形成してもよい。さらに、保持器20の材料が合成樹脂材料である場合に、射出成形等による成形時に同時形成してもよい。
さらに、上記実施形態では、複数のボール装填部24をドリル加工によって穿設する例で説明したが、これに限らず、複数のボール装填部24をプレス加工時に同時形成してもよいし、また、ダイカストによって同時形成してもよい。さらに、保持器20の材料が合成樹脂材料である場合に、射出成形等による成形時に同時形成してもよい。
1 ねじ軸
2 ナット
3 ボール
10 非循環式ボールねじ
20 保持器
21 第一の分割部品
22 第二の分割部品
23 螺旋凸条部
24 ボール装填部
30 結合用部品
31 すり割り溝
32 座繰り穴
33 雌ねじ
K ドリル
2 ナット
3 ボール
10 非循環式ボールねじ
20 保持器
21 第一の分割部品
22 第二の分割部品
23 螺旋凸条部
24 ボール装填部
30 結合用部品
31 すり割り溝
32 座繰り穴
33 雌ねじ
K ドリル
Claims (3)
- 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、該ねじ軸に外嵌されて内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸と前記ナットとの両ねじ溝間に転動自在に介装される複数のボールとを備えるととともに、前記複数のボールが循環しない構造を有する非循環式ボールねじに用いられ、前記複数のボールを一定間隔に保持する複数のボール装填部を有する保持器であって、
当該保持器は、前記ねじ軸と前記ナットとの隙間内に遊挿し得る厚みを有する円筒形状をなすとともに、該円筒形状の軸方向に沿って二分割された二つの分割部品の組によって構成され、
前記二つの分割部品は、前記ねじ軸または前記ナットのねじ溝に沿って螺旋状に形成された螺旋凸条部を有し、該螺旋凸条部は、前記円筒形状の外周面よりも外側に向けて突出して形成されるとともに、当該螺旋凸条部に沿ってボール保持用の複数のボール装填部が形成されており、
前記二つの分割部品は、鉄系材料よりも硬度が低い合成樹脂材料または軟質金属材料から形成されていることを特徴とする非循環式ボールねじ用保持器。 - 前記二つの分割部品は、前記軟質金属材料から形成されるとともに、その表面の摩擦係数を小さくする表面処理が施されている請求項1に記載の非循環式ボールねじ用保持器。
- 請求項1または2に記載の非循環式ボールねじ用保持器を備えることを特徴とする非循環式ボールねじ。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180925 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190402 |