JP2016108898A - 止水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工が容易で、十分な止水性能を有し、周囲の美観を損なうこともなく、水害時以外は別の用途にも使用することのできる止水装置を提供する。【解決手段】一方から他方への水の浸入を防止する止水装置10であって、一対の柱材1,1と、該柱材1,1間の水の浸入を阻止する止水面材2とを有し、上記柱材1は中空状のものであり、止水面材2を保持する保持部1dが設けられていると共に、その内部空間に充填物を充填するための注入口1eが設けられた構成とする。柱材1が中空状であるため、充填物が充填されていない状態では非常に軽量で、持ち運びや設置作業が容易である。有事の際には注入口1eより、水以上の比重を有する充填物を充填することにより、柱材1は、その自重によって設置箇所に安定的に設置される。【選択図】図2

Description

本発明は、止水装置に関し、更に詳しくは、ゲリラ豪雨等の際に、一方から他方への水の浸入を、簡易な施工で確実に防止することのできる止水装置に関するものである。
昨今、地球温暖化が要因の一つとされる異常気象に伴い、各地で短時間の記録的なゲリラ豪雨が頻発している。周知のように、都市部では道路の舗装化が進んでおり、降雨した雨水は殆ど地中に浸透することなく、下水道施設から河川へと一気に流入するため、短時間で河川が氾濫したり下水道施設から雨水が噴き出したりして、床下浸水や床上浸水の被害を出している。
このような河川の氾濫などの水害時は、従来、土嚢を建物や地下出入口等の開口部に積み上げて遮水壁を作り、建物等の内部への浸水を防いでいた。しかしながら、土嚢は非常に重いため、積み上げ作業には大変な時間と労力を要し、また、嵩張るため保管場所を確保することも容易ではなかった。しかも、上記のように、昨今の水害は短時間の内に被害が出ることが多く、土嚢を保管場所から運び出して積み上げる作業に時間を要すると、遮水壁を作るまでに浸水してしまうことも珍しくなかった。
かかる事情に対処するため、底部の溝形材と壁面に埋め込む左右の溝形材とを組み合わせてなる支持枠と、やり返しにより上記支持枠に取外し自在に装着するパネルからなり、該パネルは、上記支持枠に対して水密に固定するためのハンドルとパッキングとを備えた防水パネル装置が提案されている(特許文献1)。
上記特許文献1の防水パネル装置は、従来のように、土嚢を保管場所から運び出して積み上げるという重労働から解放され、また、土嚢と比較すると水密性に優れるため、確実に水の浸入を防止できるといった効果が得られるものであった。
特開平05−311629号公報
しかしながら、上記特許文献1の防水パネル装置は、パネルを装着するためには、据え付けの強固な支持枠が必要であり、装置自体が大掛かりなものであるため、重量が嵩むという問題があった。また、水害時の防水装置にかかる水圧に対応するため、雨水を直接遮断するパネルの他にも別途補強用アングル材なる補強部材が必要となり、部品点数が多くなるため、構造が複雑なものとなり、防水パネル装置の組み立て作業に時間を要し、費用も嵩むという問題もあった。更に、この防水パネル装置は、支持枠が常時据え付けられているため、周囲の美観を損なう恐れもあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、誰にでも施工が容易で、十分な止水性能を有し、周囲の美観を損なうこともなく、加えて、水害時以外は別の用途にも使用することのできる止水装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る止水装置は、一方から他方への水の浸入を防止する止水装置であって、一対の柱材と、該柱材間の水の浸入を阻止する止水面材とを有し、上記柱材は中空状のものであり、止水面材を保持する保持部が設けられていると共に、その内部空間に充填物を充填するための注入口が設けられていること、を特徴とするものである。
本発明の止水装置においては、上記柱材が、設置箇所に対して脱着可能であることが好ましく、特に、上記柱材が、粘着、吸着、磁着のいずれかの手段、又は、それらの組合せの手段により、設置箇所に対して脱着可能であることが好ましい。また、上記一対の柱材は、一体化することが可能であることが好ましく、上記柱材が、底面と天面と立面から構成されたものであり、該立面に鉛直方向に延びる凹溝が形成され、該凹溝が形成されている立面同士を合わせて、凹溝を対向させることにより、柱材を一体化するようにすることがより好ましい。
本発明の止水装置は、水の浸入を阻止する止水面材を有することから、柱材と柱材との間からの水の浸入を確実に防止し、水害時の被害を大幅に軽減することができる。その止水面材は、柱材に設けられた保持部に保持させるという簡易な作業で設置することができるため、老若男女を問わず、誰にでも簡単に施工することができる。また、柱材は中空状のものであり、充填物が充填されていない状態では非常に軽量なため、持ち運びや設置作業が容易であり、有事の際には、その柱材の注入口より、水以上の比重を有する充填物を充填することにより、柱材は、その自重によって設置箇所に安定的に設置されることとなる。
また、上記柱材が、設置箇所に対して脱着可能である止水装置は、柱材を脱着可能とすることにより、止水装置を使用しないときは、柱材を別の場所に保管することができる。このように、設置箇所に据え付けするものではなく、脱着可能なものとすることにより、必要のないときには、直ぐに設置箇所から撤去することができるため、周囲の美観を損なうことはない。
特に、上記柱材が、粘着、吸着、磁着のいずれかの手段、又は、それらの組合せの手段により、設置箇所に対して脱着可能である止水装置は、柱材を設置箇所に対して上方より押し付けるだけで仮固定できるため、止水装置に水圧が加わって十分な止水効果が得られるまでの間の止水性能も確保される。
また、上記一対の柱材は、一体化することが可能である止水装置は、止水装置を使用しないときは、柱材を一体化することにより、持ち運びが容易となり、保管時にバラけることがなく、一方の柱材だけを紛失してしまうこともない。
特に、上記柱材が、底面と天面と立面から構成されたものであり、該立面に鉛直方向に延びる凹溝が形成され、該凹溝が形成されている立面同士を合わせて、凹溝を対向させることにより、柱材を一体化するようにした止水装置は、対向する凹溝によって形成される鉛直方向の四角形の空間を利用して、幟や看板などの支柱を挿入固定することができる。このように、日常から、柱材を幟や看板などの錘として使用することにより、有事の際に、改めて柱材に充填物を充填しなくとも、直ぐに止水装置として利用することができる。
本発明の一実施形態に係る止水装置を示す分解斜視図である。 同止水装置を設置箇所に設置した状態を示す斜視図である。 同止水装置の柱材を一体化した状態を示す斜視図である。 同柱材の天面を覆う蓋体を示す斜視図である。 同柱材を設置面に固定する他の方法を示す斜視図である。 同柱材を設置面に固定する更に他の方法を示す斜視図である。 同柱材の他の実施形態を示す背面図である。 同柱材を立ち上がり部に固定する手段を説明する説明図である。 同手段を説明する概略斜視図である。 同柱材を立ち上がり部に固定する他の手段を示す概略斜視図である。 同止水装置に用いられる止水部材の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る止水装置を示す分解斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1に示す本発明の止水装置10は、一対の柱材1,1と、その柱材1,1の間に配置される止水面材2とを有するものであって、図2に示すように、主に建物の開口部9等に設置されて、一方(屋外側)から他方(屋内側)への水の浸入を防止するためのものである。
上記柱材1は、図1等に示すように、底面1aと、天面1bと、立面1cから構成されたものであり、その内部は中空状となっている。この柱材1は、底面1aに対して天面1bの面積が小さくなるように形成されており、一対の柱材1,1同士を一体化すると、図3に示すように、正面視が台形状となるように形成されている。即ち、2面の立面1c(互いに対向する立面1c及び立ち上がり部8に当接する後側の立面1c)は、底面1aから鉛直方向に立設されているのに対して、残り2面の立面1c(前側の立面1c、左側面及び右側面の立面1c)は、上窄まりとなるように底面1aから立設されている。このように、柱材1の立面1c(2面)を鉛直方向に立設することにより、柱材1を立ち上がり部8に密着させることができるようになる。また、残りの立面1c(2面)を下広がりに形成することにより、柱材1が倒れ難くなるのは勿論のこと、水害時に柱材1に水圧が加わると、下方へ押圧する力が強く作用する(柱材1が方形の場合は、主に屋内側に押圧する力のみが作用する)ことから、柱材1がより安定的に設置されるようになる。
尚、本実施形態では、上記のように、正面視が台形状の柱材1が用いられているが、全ての立面1cが鉛直方向に立設された直方体の柱材1を用いてもよいことは言うまでもなく、止水装置10を開口部9に設置しない場合などは、立ち上がり部8が存在しないことから、互いに対面する立面1a以外の全ての立面1cを、底面1aから上窄まりとなるように立設してもよい。
尚、本発明の止水装置10は、複数の止水装置10を左右に連結するといった態様も考慮している。そのように、止水装置10を左右に連結する場合は、柱材1が下広がりになるように、前後の立面1cを形成し、左右両側の立面1cは、止水部材4を介して柱材1と柱材1とを密着させることができるようにするため、底面1aから鉛直方向に立設させることが好ましい。また、柱材1の両側(相対向する立面1c及び左又は右側面)に凹溝1dを形成すると、2つの止水装置10,10を1つの柱材1で連結することができるようになり、止水装置10と止水装置10の間からの浸水が皆無に等しくなるため好ましい(凹溝1dが形成される立面1cは、双方共鉛直方向に立設される)。このような柱材1の両側に凹溝1dが形成された柱材1を、前述した一対の柱材1,1の間に設ける態様も考えられる。
上記底面1aから鉛直方向に立設された立面1c(互いに対向する立面1c)には、図1に示すように、鉛直方向に延びる凹溝1dが形成されており、この凹溝1dが、後述する止水面材2を保持する保持部1dとしての役割を果たすようになっている。そして、この一方の柱材1の凹溝1dが形成されている立面1cと、もう一方の柱材1の凹溝1dが形成されている立面1cとを合わせて、凹溝1dと凹溝1dを対向させると、図3に示すように、一対の柱材1,1が一体化されると共に、凹溝1dと凹溝1dにより四角形の空間が形成される。そして、この凹溝1d,1dにより形成される四角形の空間に、幟や看板などの支柱を挿入することができるようになっている。
上記のように、一対の柱材1,1同士を一体化して、旗竿等の土台として使用する場合は、一体化した柱材1,1の天面1b,1bを覆う蓋材3を使用することにより、天面1b,1bの隙間を覆うことができる。この蓋材3は、図3に示すように、方形の板体であり、その中央には旗竿等を嵌挿する嵌挿孔3aが穿孔されている。また、蓋材3は、図4に示すような形態のものであると、より好ましい。図4に示す蓋材3は、長い突片3b,3bと短い突片3c,3cが、蓋材3の四辺からそれぞれ対向するように下方へ突設されたものであり、長い突片3b,3bが柱材1,1側面の隙間を隠すと共に、短い突片3c,3cが柱材1,1を挟着して分離不能に一体化する役割を果たす。このように、蓋材3に、柱材1,1側面の隙間を覆う長い突片3b,3bが備えられていると、ゴミや雨などがその隙間に浸入することを防止でき、また、美観の低下を軽減することもできる。一方、柱材1,1を分離する際は、蓋材3を上方へ持ち上げる簡易な作業で行うことができる。
尚、柱材1と柱材1を一体化する手段は、柱材1が破損せずに分離することができるのであれば、その手段は上記に限定されるものではなく、単に凹溝1d,1dが形成された立面1c,1c同士を対面させるだけでもよい。この際、後述するように、柱材1の内部に充填物が充填されていると、その自重によって、柱材1,1が簡単に分離することはない。この他にも、図示はしないが、柱材1と柱材1は、係止手段、係合手段、嵌合手段等によっても一体化することが可能である。
図1に示すように、上記柱材1の天面1bには、その内部空間に充填物(不図示)を充填するための注入口1eが設けられている。この注入口1eは、どのような形態のものでも構わないが、柱材1の外面から出っ張らないように設けると共に、内部に充填した充填物が外部に流出しないように蓋体等が備えられていることが好ましく、このような配慮がなされているのであれば、本実施形態のように、その設ける箇所は天面1bに限定されるものではなく、底面1aであってもよいし、立面1cであってもよい。このように、注入口1eを底面1aや立面1cに設けた場合は、充填物を充填した後に、柱材1をひっくり返したり、起こしたりして柱材1を立設すればよい。また、内部に充填される充填物は、水以上の比重を有するものであれば特に限定されるものではなく、通常は、入手し易い水や土砂等が充填物として好適に用いられ、水害時に必要に応じて注入口1eより充填される。
上記のような構成の柱材1は、ポリプロピレンやポリエチレンなどのオリフィン系合成樹脂を用いて、回転成形やブロー成形などにより好適に成形されるが、材料や製法はこれに限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート樹脂やポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂などで成形してもよい。このようにして成形された柱材1は、内部が中空であることに加え、軽量な材料(対金属比)により形成されていることから、持ち運びがし易く、設置作業も容易なものとなる。
次に、上記柱材1に保持される止水面材2は、図1に示すように、一対の柱材1,1の間に配置されるものであり、図2に示すように、開口部9を覆うのに十分な幅(50〜250cm程度)を有すると共に、水位が上昇しても越流することがない高さ(20〜150cm程度)を有する。本実施形態の止水面材2は、淡く着色した透光性樹脂を押出成形した平面パネルであって、1対の表面材の間に、複数の隔壁部(横の隔壁部、縦の隔壁部、斜めの隔壁部)を形成することにより、止水面材2の幅方向に貫通する多数の中空部が形成されたものである。このように、横、縦、斜めの隔壁部によって多数の中空部を形成することにより、止水面材2が軽量な中空構造となり、上記柱材1が中空状の軽量なものであることと相俟って、保管場所からの持ち運びや設置作業に要する労力を大幅に軽減している。また、止水面材2を透光性を有するものとすることにより、設置した際の閉塞感から解放され、水の浸入側と反対側(屋内側)から、水位を容易に把握することができるようにもなる。
上記止水面材2は、その両端部を柱材1,1の凹溝1d,1dに上方から挿入することにより保持されるようになっている。このとき、柱材1と止水面材2との当接箇所からの水の浸入を防止するため、柱材1の凹溝1dには止水部材4が設けられている。本実施形態の止水部材4は、止水効果が高く柔軟性を有するパッキンであって、図11に示すように、止水層4aを、その上下から粘着層4b及び接着層4cにより挟着一体化したものである。この止水層4aは、通水性を有さない層のことであり、粘着層4bは、止水面材2との密着性を向上させるためのものであり、具体的には、コロイド溶液が流動性を失い、多少の弾性と固さをもってゼリー状に固化した、所謂「ゲル」が用いられている。また、接着層4cは、接着性を有する層のことであり、柱材1の凹溝1dに直に当接して接着固定される役割を果たすものである。このような止水部材4が凹溝1dの内周面全域に貼着されることにより、柱材1と止水面材2との当接箇所からの浸水を防止している。この止水部材4は、本実施形態のように、別部材を貼着する方法以外にも、柔軟で止水効果のある材料が凹溝1dと一体に成形されていてもよい。
尚、粘着層4bにより十分な止水性を確保できる場合は、中間の止水層4aを省略することもでき、凹溝1dに貼着される止水部材4は、止水面材2の挿入を容易なものとするため、粘着層4bを有さないものも好適に用いられる。
また、上記の止水部材4は、柱材1の凹溝1dだけでなく、水が浸入する可能性のある箇所の全てに貼着されている。即ち、本実施形態では、柱材1の底面1a(図7)や、柱材1の立面1cであって、柱材1を開口部9に設置した際、立ち上がり部8側に位置する立面1c、及び、止水面材2の下面(不図示)にも貼着されている。このように、止水部材4を、水が浸入する可能性のある箇所全てに貼着することにより、僅かな隙間から水が浸入するといった不具合を確実に防止している。
尚、本実施形態のように、止水部材4が別部材である場合は、止水装置10を設置する直前に止水部材4を貼着してもよい。また、止水部材4は、止水装置10ではなく立ち上がり部8に貼着してもよく、その際は、接着層4cが立ち上がり部8側に位置させて貼着すると共に、粘着層4bを柱材1側に位置させる。
上記のような、一対の柱材1,1と止水面材2とを有する止水装置10は、図2に示すように、主に地面と一対の立ち上がり部8,8を備える建物等の開口部9に設置される。次に、その止水装置10を設置する手順を説明する。
まず、止水装置10を保管場所から持ち運んで、一対の柱材1,1を立ち上がり部8,8にそれぞれ当接させる。このとき、柱材1の止水部材4が貼着された立面1cが、立ち上がり部8に密着するよう配置することに留意する。次に、柱材1の注入口1eより充填物を充填し、柱材1が容易に動かないように固定する。このように、開口部9に一対の柱材1,1を配置すると、その柱材1の対向する凹溝1d,1dに、上方から止水面材2の両端部を沿わせながらスライド挿入することにより、止水面材2が柱材1,1に保持されて、止水装置10の設置が完了する。この手順により止水装置10を設置すると、最も効率的に設置することができるが、この順番は特に決まったものではなく、作業者のやり易い順序で行えばよい。例えば、一対の柱材1,1を立ち上がり部8,8に当接させる前に、まず、止水面材2を開口部9に配置し、その止水面材2の両端部へ向って一対の柱材1,1をスライドさせて、柱材1,1の凹溝1d,1dに止水面材2を嵌入して保持させてもよい。また、一対の柱材1,1により止水面材2を保持させてから、注入口1eより充填物を充填してもよい。このように止水装置10を設置する手順は特に限定されるものではないが、柱材1の底面1aと設置面(地面)との間、凹溝1dと止水面材2の当接箇所、及び、柱材1と立ち上がり部8の当接箇所から浸水しないように配慮することだけに注意する。
この点について、もう少し詳しく述べると、柱材1の底面1aには、前述したように、止水部材4が貼着されているため、単に柱材1を設置面に載置するだけでも、その重みにより止水部材4が圧着されて十分な止水性を確保することができる。また、凹溝1dと止水面材2の当接箇所においても、柱材1の凹溝1dには止水部材4が貼着されているため、単に止水面材2を上方から凹溝1dにスライド挿入するだけで、十分な止水性を確保することができる。この凹溝1dの溝幅は、止水面材2の厚みと止水部材4の厚みを加えたものよりも少しだけ広くなっており、凹溝1dに止水部材4をスライド挿入して、止水部材4側に止水面材2を押圧する。このとき、止水部材4が粘着層4bを有さないと、楔等の別部材を隙間に挿入したりする必要が生じるが、本実施形態のように、止水部材4が粘着層4bを有する場合は、粘着層4bに止水部材4を押し付けることで、楔等の別部材を用いなくとも容易に固定することができる。これに対して、柱材1と立ち上がり部8は、柱材1を立ち上がり部8に当接するように配置しないと、柱材1と立ち上がり部8との間に隙間が生じてしまうため、柱材1が立ち上がり部8に当接するように配置することが必要となる。もっとも、水害時に柱材1に水圧が加わると、柱材1を立ち上がり部8の方向に押圧する力が作用することから、柱材1を設置する際は、普通に立ち上がり部8に当接させる程度でよい。
上記のように、柱材1を配置すると、その底面1a、凹溝1d、及び、立面1cに貼着された止水部材4には粘着層4bが存在することから、その自重(充填物を含む)と相俟って、水圧が加わったとしても、柱材1の移動が抑止される。これに対して、止水部材4の粘着層4bは、底面1aや止水面材2の下面に貼着された場合、上下方向の粘着による摩擦力の作用が小さく、凹溝1dや立面1cに貼着された場合は、前後方向の粘着による摩擦力の作用が小さいため、内部に充填された充填物を外部に排出すると、設置箇所から容易に撤去(持ち上げる)ことができる。このように、柱材1を、設置箇所に対して容易に脱着可能とすると、従来のような、立ち上がり部8や地面に、柱材1を固定するための据え付け部材が不要となるため、コスト削減となると共に、周囲の美観を損なうこともない。
尚、柱材1が脱着可能であるとは、単に設置箇所に載置すること(重力のみによる固定)も含む概念であり、必ずしも粘着層4bがなくともよい。
本実施形態では、柱材1が設置箇所に対して脱着可能とする手段として、上記のように、止水部材4に粘着層4bが備えられているが、柱材1を設置箇所に対して脱着可能とする手段はこれに限定されるものではなく、粘着層4bによる固定の他にも、吸着、磁着、係止、係合、嵌合、挟着、螺着などの手段を採用することができ、また、それらを組合せた手段を採用することもできる。
即ち、図5に示すように、粘着層4bによる固定と、ボルト5aとボルト挿通孔5bによる固定手段5(螺着による固定)を組み合わせることによって、柱材1を脱着可能としてもよい。この図5に示す手段には、立面1c(凹溝1dが形成された立面1cの反対側の立面1c)の下端から、中央に挿通孔10fが穿孔された張出片1fが突設された柱材1を用いる。そして、この柱材1を、立ち上がり部8に当接させて、上方よりボルト5aを、地中に設けられたボルト挿通孔5bに螺合することにより、柱材1は螺着されて固定される。
また、図6に示すように、粘着層4bによる固定と、固定バンド5c、フック5d、及び、Oリング5eによる固定手段5(係止による固定)を組み合わせることにより、柱材1を脱着可能としてもよい。図6に示す手段は、一対の立ち上がり部8,8近傍の設置面に、O型の受口を有するOリング5eがそれぞれ立設されており、一方のOリング5eに、固定バンド5cの両端に取付けられたC型のフック5dの一方を引っ掛けて、一対の柱材1,1の天面1b,1b及び止水面材2の上面に固定バンド5cを配置しながら、もう一方のOリング5eにもう一方のC型のフック5dを係止させることにより、柱材1,1及び止水面材2を固定している。この際、柱材1よりも若干高さの高い止水面材2を用いると、固定バンド5cにより、一対の柱材1,1と共に止水面材2もが下方に押圧されるため、止水面材2と設置面との隙間が完全に埋められて(止水部材4が圧着されて)、浸水の恐れがなくなる。
尚、上記図5に示す手段や図6に示す手段を用いて柱材1を固定すると、柱材1が強固に固定されるため、柱材1の底面1aや立面1cに貼着された止水部材4の粘着層4bを省くこともできる。
この他にも、説明は省略するが、柱材1を、吸着、磁着、係合、嵌合、挟着などの手段により固定することもできるが、磁着手段を用いた場合は、立ち上がり部8又は設置面側に磁着手段を仮固定する必要があるので、通常は、粘着、吸着手段のほうが好ましいが、立ち上がり部8が磁着可能な材質である場合は、磁着手段が有効となる。また、上記のように、螺着や係止による固定手段5を用いる場合でも、その固定手段5を、粘着、吸着、磁着などの手段により仮固定してから、固定することもできる。
以上、設置面に柱材1を固定する種々の態様を示してきたが、次に、柱材1を立ち上がり部8に固定する手段を説明する。
前述したように、水害時、柱材1には立ち上がり部8方向に押圧する力が作用することから、柱材1と立ち上がり部8の間に隙間は生じ難く、浸水の危険性が少ない。そのため、次の柱材1を立ち上がり部8に固定する手段は、絶対的に必要なものではないが、より強固に柱材1を、立ち上がり部8に配置するための手段である。
即ち、柱材1の立面1c(立ち上がり部8と対向する立面1c)には、図7に示すように、複数(本実施形態では2つ)の被係止部7が設けられており、この被係止部7を挟むように2条の止水部材4,4が立面1cに貼着されている。被係止部7は、立ち上がり部8に設けられた係止部6と係止する形状であれば、どのような形状のものでも構わないが、本実施形態では、図8、図9に示すように、平面視が略Z型をした被係止部7が柱材1の立面1cに設けられている。
一方、上記被係止部7に係止する立ち上がり部8に設けられた係止部6は、図9に示すように、方形の板体の上端から略逆L字型の突片が突設されたもので、この係止部6の突片に、被係止部7の上面が係止することにより、柱材1が立ち上がり部8に固定されている。このとき、止水部材4の立面1cに、図8の(a)に示すような厚め(係止部6、被係止部7の出寸法より厚め)の止水部材4を貼着すると、図8の(b)に示すように、係止部6と被係止部7を係止させた際に、止水部材4が圧着されて、柱材1と立ち上がり部8の隙間が皆無に等しくなることから、浸水の危険性が極めて低くなる。
尚、図10に示すように、上記とは反対に、柱材1に係止部6を設けると共に、立ち上がり部8に被係止部7を設けてもよい。この被係止部7は、上記図9に示す形態と同様であるが、係止部6は、上記とは異なり、方形の板体の下端より略L字型の突片が突設されたものである。そして、この柱材1に設けられた係止部6を、立ち上がり部8に設けられた被係止部7に係止させることにより、柱材1が立ち上がり部8に固定されている。このように、柱材1を立ち上がり部8に固定すると、柱材1を下方に押圧する力が作用することから、柱材1と設置面との隙間が皆無に等しくなり、そこからの水の浸入を確実に防止することができる。
上記のように、係止部6と被係止部7は、柱材1又は立ち上がり部8のどちらに設けても構わないが、柱材1を下方に押圧する力が作用するよう、係止部6、被係止部7の形状を配慮することが好ましい。
一方、水害の危険性がなくなると、上記構成の止水装置10は、必要でなくなる。従って、柱材1の注入口1eより充填物を排出し、元の軽量な状態に戻して、再び保管場所に収納してもよいし、或いは、図3に示すように、柱材1と柱材1を一体化して、凹溝1dと凹溝1dにより形成される四角形の空間に、旗竿等を立てて使用することもできる。このとき、柱材1内部の充填物を排出しなければ、柱材1,1が錘の役割を果たし、安定的に旗竿等が立設される。
図12は本発明の他の実施形態に係る止水装置を示す分解斜視図である。
図12に示す止水装置10は、止水面材2として、底板2Aと、底板2Aの後端から鉛直方向に立設された立ち上がり板2BからなるL字型パネルを用いる。そして、このようなL字型の止水面材2を保持できるようにするため、柱材1の凹溝1dは、それに対応するL型に形成されている。
本実施形態に示す止水装置10のその他の構成は、前述した図1〜図11に示す実施形態と同様であるので、同一部材に同一符号を附して説明を省略する。
図12に示す止水装置10は、L字型の止水面材2を用いることから、柱材1と止水面材2との当接する面積が大きくなっている。従って、止水面材2の保持力が強固となり、より耐水圧性に優れたものとなる。
以上、本発明の止水装置10の種々の形態を詳述したが、本発明の止水装置10はこれに限定されるものではなく、種々の設計変更を許容し得るものである。例えば、前述した止水面材2は、いずれもパネル状のものであったが、止水面材2は、シートや水嚢体、土嚢体などでもよい。止水面材2がシートの場合は、シートをL字状に折り曲げて、柱材1の立面1cと開口部9の立ち上がり部8、及び、柱材1の底面1aと設置面との間に挟み込んで固定する。そして、止水部材4を、止水面材2(シート)と立ち上がり部8との間、及び、シートと設置面との間に配置するようにする。また、本発明の止水装置10は、前述したように、主に建物等の開口部9に設置されるものであるが、開口部9が一切存在しない場所にも設置することもできる。このように開口部9が存在しない箇所に止水装置10を設置する場合は、底面1aにのみ止水部材4を貼着し、止水性を確保すればよい。更に、止水面材2下端の止水性を向上させるため、止水装置10の設置面に溝部を設け、その溝部に止水面材2を上方から挿入するようにしてもよい。このように、本発明の止水装置10は、種々の設計変更を許容し得るものである。
10 止水装置
1 柱材
1a 底面
1b 天面
1c 立面
1d 保持部(凹溝)
1e 注入口
1f 張出片
10f 挿通孔
2 止水面材
2A 底板
2B 立ち上がり板
3 蓋材
3a 嵌挿孔
3b 長い突片
3c 短い突片
4 止水部材
4a 止水層
4b 粘着層
4c 接着層
5 固定手段
5a ボルト
5b ボルト挿通孔
5c 固定バンド
5d フック
5e 被係止部
6 係止部
7 被係止部
8 立ち上がり部
9 開口部

Claims (5)

  1. 一方から他方への水の浸入を防止する止水装置であって、
    一対の柱材と、該柱材間の水の浸入を阻止する止水面材とを有し、
    上記柱材は中空状のものであり、止水面材を保持する保持部が設けられていると共に、その内部空間に充填物を充填するための注入口が設けられていることを特徴とする止水装置。
  2. 上記柱材が、設置箇所に対して脱着可能であることを特徴とする請求項1に記載の止水装置。
  3. 上記柱材が、粘着、吸着、磁着のいずれかの手段、又は、それらの組合せの手段により、設置箇所に対して脱着可能であることを特徴とする請求項2に記載の止水装置。
  4. 上記一対の柱材は、一体化することが可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の止水装置。
  5. 上記柱材が、底面と天面と立面から構成されたものであり、該立面に鉛直方向に延びる凹溝が形成され、該凹溝が形成されている立面同士を合わせて、凹溝を対向させることにより、柱材を一体化するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の止水装置。
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