JP2016108830A - 戸 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、建具の備える戸に、更に開口を形成し、その開口に障子やガラスを嵌め込む場合がある。例えば、開口に障子を嵌め込んだ戸において、その障子を開放すれば、戸を開放することなく屋内の換気を行うことが可能になる。
これにより、火災時の熱によって開口部枠体の反りだけではなく、戸自体が反ってしまうことを防ぐことができる。戸自体が反るのを防止することにより、戸と障子又はガラスとの間だけではなく、戸と戸を嵌め込んだ固定枠体との間に、火炎や煙が通過する隙間が生じるのを防ぐことができるので、戸の防火性能が更に向上する。
図1は、本実施形態に係る戸1を備える建具100を屋外側から見た姿図である。図2は、本実施形態に係る戸1を備える建具100を屋内側から見た姿図である。戸1は、玄関ドア等の開き戸である。本明細書において、「吊元側」とは、戸1の吊元側を意味し、「戸先側」とは、戸1の戸先側を意味する。
建具100は、固定枠体110と、丁番121,122,123と、ドアクローザ130(図2参照)と、ドアガード140(図2参照)と、を更に備える。
ドアクローザ130は、戸1の屋内側の上側であって、戸1の見付方向(戸1の幅方向)の中心よりも吊元側に寄って配置される。ドアクローザ130は、本体が戸1に、アームが固定上枠111に、それぞれ接続され、戸1を自動的に閉じる。
戸1は、框体20と、開口部30と、障子40と、開口部枠体50と、屋外側面材61と、屋外側ハンドル62と、シリンダー63,64と、屋内側面材71と、屋内側ハンドル72と、サムターン73,74と、格子80と、を備える。
開口部30は、框体20の内側であって、戸1の見付方向(戸1の幅方向)の中心よりも吊元側に形成される。
障子40は、採風框体41と、ガラス42と、把手43(図2参照)と、を備える。採風框体41は、横框としての採風上框411及び採風下框412と縦框としての吊元側の採風縦框413及び戸先側の採風縦框414により矩形に框組される(図2参照)。ガラス42は、採風框体41の内側に嵌め込まれる。把手43は、吊元側の採風縦框413の屋内側に配置される。障子40の吊元は、戸1の戸先側に、障子40の戸先は、戸1の吊元側に、それぞれ配置される。
屋外側ハンドル62は、戸1の屋外戸先側における高さ方向の略中央部に配置される。屋外側から屋外側ハンドル62を把持して戸1を屋外側に引くことで、戸1を、丁番121,122,123を中心に回動させて開放することができる。
屋内側ハンドル72は、戸1の屋内戸先側における高さ方向の略中央部に配置される。屋外側から屋内側ハンドル72を把持して引くことで、戸1を、丁番121,122,123を中心に回動させて開放することができる。
縦格子81は、戸1の上端から下端に亘って延設される。水平材82は、縦格子81の障子側に配置され、縦格子81の高さ方向の略中央部において、縦格子81と直角に交差する。
図3に示すように、ガラス42は、屋外側の板ガラス421と、屋内側の板ガラス422と、これら2枚の板ガラスで挟持されたスペーサ423と、を備える複層ガラスであり、優れた断熱性を有する。
なお、戸1は、ガラス42の屋外側に配置される網65を有する。網65は、障子40を開放することで屋外と屋内とを開口部30を通じて連通させた際に、虫等が屋内に侵入するのを防ぐ。また、戸1は、屋外側面材61と屋内側面材71との間に配置される断熱材Hを有する。断熱材Hは、例えば、発泡ポリスチレンからなる。
モール固定部材516は、開口部屋内上側モール部材515を固定するための部材であって、ネジ516aによって開口部上枠本体511に締結される。開口部屋内上側モール部材515は、スナップフィットによりモール固定部材516に固定される。
ガラス42の上側の端部は、溝部411cに嵌め込まれて、グレイジングチャンネル411iを介して採風上框411に挟持される。
開口部下枠内部芯材523には、屋外側及び屋内側にそれぞれ加熱発泡材523a,523bが配置される。
また、中空部412aの内部には、断面がM字状の採風下框内部芯材412jが配置され、溝部412cの内部の加熱発泡材412hの上には、ガラス42を支持する緩衝材412kが配置される。
吊元側の縦框23は、断面がU字状である樹脂縦框231と、樹脂縦框231の内部に配置される断面がU字状の縦框芯材232と、縦框23のエッジ部分を覆うエッジ部材233と、を有する。樹脂縦框231、縦框芯材232及びエッジ部材233は、ネジ23aによって接続される。
開口部縦枠本体531は、戸先側に延出した延出部531bを有する。開口部縦枠本体531は、例えばアルミニウムで構成される。より具体的には、開口部縦枠本体531は、アルミニウムを押出成形することで得られる。
モール固定部材536は、開口部屋内吊元側モール部材535を固定するための部材であって、ネジ536aによって開口部縦枠本体531に締結される。開口部屋内吊元側モール部材535は、スナップフィットによりモール固定部材536に固定される。
ガラス42の吊元側の端部は、溝部413cに嵌め込まれて、グレイジングチャンネル413iを介して採風縦框413に挟持される。
戸先側の開口部縦枠本体541の吊元側及び戸先側の採風縦框414の戸先側には、それぞれ加熱発泡材541i及び加熱発泡材414mが互いに対向して配置される。更に
戸先側の開口部縦枠本体541の吊元側及び戸先側の採風縦框414の戸先側には、屈曲して延出する延出部材541j及び延出部材414nがそれぞれ配置される。
図5に示すように、戸1は、吊元の上側に配置される木片130aを有する。木片130aは、ドアクローザ130を設置する台である。
開口部芯材502は、開口部30の周囲に配置された本体部552と、本体部552から延出して框芯材202まで延びる延出部562a,562b,562cと、を有する。
開口部上枠芯材512は、端部から屈曲して延出した延出部512eを有する。図5に示すように、開口部上枠芯材512と開口部縦枠芯材532とは、延出部512eと開口部縦枠芯材532の戸先側の面とがリベット512fにて締結されることによって連結される。なお、他の横枠芯材と縦枠芯材との連結部分も、開口部上枠芯材512と開口部縦枠芯材532との連結部分と同様の構造である。
図7Aに示すように、開口部縦枠芯材542の端部から延出して屈曲した延出部542eを有する。
本実施形態では、框体20の内側に開口部30が形成され且つ開口部30の内部に嵌め込まれる障子40を備える戸1において、開口部枠体50が開口部芯材502を有するものとした。更に、開口部芯材502が、開口部30の周囲に配置された本体部552と、本体部552から延出して框体20の有する框芯材202まで延びる延出部562a,562b,562cと、を有するものとした。
これにより、火災時の熱によって開口部枠体50の反りだけではなく、戸1自体が反ってしまうことを防ぐことができる。戸1自体が反るのを防ぐことにより、戸1と障子40との間だけではなく、戸1と固定枠体110との間に、火炎や煙が通過する隙間が生じるのを防ぐことができる。従って、戸1の防火性能が十分に向上する。
これにより、戸1自体が反ってしまうことをより強く防ぐことができるので、より効果的に戸1の防火性能を向上させることができる。
戸1は、幅方向よりも高さ方向の方が長いので、熱によって、高さ方向で反りが生じやすい。縦芯材を延出させて、延出部562a,562b,562cを形成することで、戸1自体が高さ方向で反ってしまうのを抑制できることから、より効果的に戸1の防止性能を向上させることができる。
これにより、戸1を開放することなく、障子40を開放することで屋内の通気・換気(採風)を行うことが可能になる。更に、戸1に開口部30を形成して、開口部30に開閉可能な障子40を嵌め込むと、通常は高い防火性能を得るのが難しいが、本実施形態においては、上記の延出部562a,562b,562cによって十分に満足できる防火性能が得られる。
上記実施形態では、延出部562a,562b,562cが、開口部縦枠芯材532又は開口部縦枠芯材542から延出して横框芯材(上框芯材212又は下框芯材222)まで延びるものとしたが、本発明はこれに限定されない。本発明は、延出部が、横芯材から延出して縦框芯材まで延びるものであってもよい。
20…框体
21…上框(横枠)
22…下框(横枠)
23,24…縦框
202…框芯材
30…開口部
40…障子(障子又はガラス)
50…開口部枠体
51…開口部上枠(横枠)
52…開口部下枠(横枠)
53,54…開口部縦枠(縦枠)
502…開口部芯材
512…開口部上枠芯材(横芯材)
522…開口部下枠芯材(横芯材)
552…本体部
562a,562b,562c…延出部
532,542…開口部縦枠芯材(縦芯材)
A…躯体開口部
Claims (4)
- 建物に形成された躯体開口部の内部に、開閉可能に嵌め込まれる戸であって、
縦框と横框により框組みされ且つ框芯材を有する框体と、
該框体の内側に形成された開口部と、
前記開口部の内部に嵌め込まれる障子又はガラスと、
前記開口部の周囲に配置されて縦枠と横枠により枠組みされ且つ開口部芯材を有する開口部枠体と、を備え、
前記開口部芯材は、前記開口部の周囲に配置された本体部と、該本体部から延出して前記框芯材まで延びる延出部と、を有する戸。 - 前記本体部は、縦芯材と横芯材により枠組みされて形成され、
前記延出部は、前記縦芯材及び前記横芯材のうち少なくとも一方が延出して前記框芯材まで延びることで形成された請求項1記載の戸。 - 前記延出部は、前記縦芯材が延出して前記框芯材まで延びることで形成された請求項2記載の戸。
- 前記開口部に開閉可能に嵌め込まれた障子を備える請求項1から3いずれか記載の戸。
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