JP2016108403A - 帯電防止能を有する活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】被着体との接合時には粘着性を有し、活性エネルギー線の照射により強固に接着でき、耐熱性に優れ着色しにくく、粘接着フィルムの保管時に基材から粘接着剤がはみ出す問題もなく、体積抵抗率が低く活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物、及び当該組成物から得られる粘接着フィルム又はシートの提供。【解決手段】下記(A)〜(E)成分を含み、組成物の乾燥被膜が、G’(25℃、1Hz)が1×104〜1×106Pa、G’(85℃、1Hz)が1×103〜1×105Pa、体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。(A)成分:エチレン性不飽和基を有する重合体(B)成分:1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(C)成分:光重合開始剤及び/又は増感剤(D)成分:フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩(E)成分:熱硬化型架橋剤【選択図】なし
Description
本発明は、被着体との接合時には粘着性を有して仮接着させることができ、活性エネルギー線の照射により架橋又は硬化して被着体を強固に接着できる活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物、当該組成物を使用して製造された活性エネルギー線硬化型粘接着シート、及び当該組成物を使用して製造された積層体に関し、これら技術分野に属する。
尚、本明細書においては、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と表し、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表す。
尚、本明細書においては、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と表し、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表す。
粘着剤は、感圧接着剤ともいい、常温で粘着性(タック性とも呼称される)を有する接着剤の一種であり、JIS K 6800においては「常温で粘着性を有し、軽い圧力で被着体に接着する物質」と定義されている。
粘着剤は、被着体同士を短時間で接着できることから、粘着テープ、粘着ラベル及び粘着フィルム等に広く使用されている。
粘着剤は一般的にガラス転移温度の低い高分子を主成分とし、凝集力を向上させるため少量の架橋剤を用いることが多い。
粘着剤は、被着体同士を短時間で接着できることから、粘着テープ、粘着ラベル及び粘着フィルム等に広く使用されている。
粘着剤は一般的にガラス転移温度の低い高分子を主成分とし、凝集力を向上させるため少量の架橋剤を用いることが多い。
粘着剤を、自動車用やディスプレイ用等といった、被着体が高温に晒される可能性のある用途へ展開しようする場合は、高温における凝集力を高める必要があるため、高架橋密度化やガラス転移点の向上、高分子量化等の対策が必要となる。しかし、接着力と耐熱性は一般的にトレードオフの関係であり、高温での凝集力を向上させようとすると、剥離強度が犠牲となるため、両者が高いレベルでバランスする粘着剤を得ることは極めて困難であった。
このような技術的背景から、従来の粘着剤の欠点を補うため、接合時には粘着剤の簡便性を有し、接合後に熱又は活性エネルギー線の照射により反応・固化して凝集力を向上させる、いわゆる「粘接着剤」が提案されている。
特許文献1には、a)カルボキシル基、水酸基又はアミノ基を有する不飽和単量体のポリマー、b)イソシアネート基含有化合物、エポキシ基含有化合物又はアジリジニル基含有化合物の中から選ばれた架橋剤、c)少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有し、かつ前記a)及びb)と反応しない光重合性化合物並びにd)光増感剤を含む光硬化性粘着剤組成物を、シート状又はフイルム状等に成形してなる光硬化型粘着剤成形物が提案されている。
特許文献2には、基材シート又は離型シート上に、カルボキシル基、水酸基、グリシジル基、イソシアネート基又はアミド基のいずれかを有するポリマー(A)、該官能基と反応可能な不飽和基含有化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有する混合物を塗布、乾燥して粘着剤層を設けた粘接着シートが提案されている。
特許文献3には、(a)重量平均分子量が1万〜200万で、ガラス転移温度が−100℃〜100℃であるポリマー、(b)炭素−炭素二重結合を1個以上有するモノマー及び(c)開始剤を含む光学記録媒体用粘接着剤組成物が提案されている。
しかし、これらの粘着剤や粘接着剤は、主成分であるポリマー自体は感光性を有さないため、活性エネルギー線照射後の架橋密度を高くすることができず、粘接着剤の耐熱性が不十分であった。さらに、特許文献2及び3に記載された組成物は、粘接着シートを製造した後保管していると、シートから粘接着剤がはみ出してしまうという問題を有するものであった。
特許文献4には、エチレン性不飽和基含有アクリル系ポリマー(A)、(メタ)アクリル系ポリオールを少なくとも1種含むポリオール、ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させてなるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー(B)、光重合開始剤(C)及び架橋剤(D)からなる硬化型樹脂組成物が提案されている。
この粘着剤は、主成分であるポリマー自体がエチレン性不飽和基を含有するため、感光性を有する。そのため、活性エネルギー線照射後の架橋密度を高くすることができ、接着剤の耐熱性を高くできる利点がある。
しかし、この粘着剤は、架橋密度を上げると硬化時の収縮が大きくなるため、耐熱性と密着性を両立させることが困難という問題もあった。
しかし、この粘着剤は、架橋密度を上げると硬化時の収縮が大きくなるため、耐熱性と密着性を両立させることが困難という問題もあった。
前記した通り、従来の粘着剤は、粘着力と耐熱性のバランスが十分ではなく、粘接着剤では、重合体が非感光性であれば耐熱性が不十分であり、感光性である場合は耐熱性と密着性を両立させることが困難であるという問題点があった。さらに、粘接着シートを製造した後保管していると、基材から粘接着剤がはみ出してしまうという問題もあった。
本発明者らは、被着体との接合時には粘着性を有して仮接着させることができ、活性エネルギー線の照射により反応して被着体を強固に接着でき、特に耐熱性と密着性を両立させることができ、粘接着シートの保管時に基材から粘接着剤がはみ出す問題もない活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物として、マレイミド基を有する重合体を含む活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物を提案している(特許文献5)。
しかし、この粘接着剤から得られる粘接着シートは体積抵抗率が高いため、活性エネルギー線の照射による硬化の前に離型フィルムを剥がすときに帯電しやすく、粘接着層にゴミが付着して不良率が上昇するという問題があった。又、活性エネルギー線の照射による硬化の後も、硬化塗膜が露出した部分にゴミが付着して製品品質を落とすという問題も存在した。
前記した通り、従来の粘着剤は、粘着力と耐熱性のバランスが十分ではなく、粘接着剤では、重合体が非感光性であれば耐熱性が不十分であり、感光性である場合は耐熱性と密着性を両立させることが困難であるという問題点があったり、着色の問題もあった。さらに、粘接着シートを製造した後保管していると、基材から粘接着剤がはみ出してしまうという問題もあった。又、体積抵抗率の高い粘接着剤は帯電しやすく、ゴミが付着して歩留りや製品品質を落とすという問題もあった。
本発明は、被着体との接合時には粘着性を有して仮接着させることができ、活性エネルギー線の照射により反応して被着体を強固に接着でき、さらに硬化物は耐熱性に優れ着色しにくく、粘接着フィルムの保管時に基材から粘接着剤がはみ出す問題もなく、体積抵抗率が低く帯電防止能を有する活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物、及び当該組成物から得られる活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシートを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エチレン性不飽和基を有する重合体、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物、光重合開始剤及び/又は増感剤、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの塩及び熱硬化型架橋剤を含み、硬化前後において特定の粘弾性を示し、かつ体積抵抗率が特定値未満の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物によれば、粘接着シートの保管時に粘接着剤が基材からはみ出すことがなく、積層体の製造においては、剥離シートとの剥離性にも優れ、被着体との接合時には粘着性を有して仮接着させることができ、活性エネルギー線の照射により架橋・硬化させ被着体を強固に接着することができ、さらに硬化物は耐熱性に優れ着色しにくく、かつ離型フィルムを剥がす際に帯電することもない。そのため、軽量・薄型かつ耐久性も良好なフィルム積層体を、生産性良く製造することが可能となる。
本発明は、下記(A)〜(E)成分を含む組成物であり、組成物の乾燥被膜において、
25℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)〔以下、「G’(25℃)」という〕が1×104Pa〜1×106Paで、85℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)〔以下、「G’(85℃)」という〕が1×103Pa〜1×105Paであり、かつ
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物に関する。
(A)成分:エチレン性不飽和基を有する重合体
(B)成分:分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物
(C)成分:光重合開始剤及び/又は増感剤
(D)成分:フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩
(E)成分:熱硬化型架橋剤
以下、(A)〜(E)成分、その他の成分、及び活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物について説明する。
尚、本願明細書では、組成物に活性エネルギー線を照射して得られる架橋物又は硬化物をまとめて「硬化物」という。
25℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)〔以下、「G’(25℃)」という〕が1×104Pa〜1×106Paで、85℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)〔以下、「G’(85℃)」という〕が1×103Pa〜1×105Paであり、かつ
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物に関する。
(A)成分:エチレン性不飽和基を有する重合体
(B)成分:分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物
(C)成分:光重合開始剤及び/又は増感剤
(D)成分:フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩
(E)成分:熱硬化型架橋剤
以下、(A)〜(E)成分、その他の成分、及び活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物について説明する。
尚、本願明細書では、組成物に活性エネルギー線を照射して得られる架橋物又は硬化物をまとめて「硬化物」という。
1.(A)成分
本発明の(A)成分は、エチレン性不飽和基を有する重合体である。
(A)成分のエチレン性不飽和基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基及びマレイミド基等が挙げられ、活性エネルギー線による硬化性に優れる点からマレイミド基及び(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本発明の(A)成分は、エチレン性不飽和基を有する重合体である。
(A)成分のエチレン性不飽和基としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基及びマレイミド基等が挙げられ、活性エネルギー線による硬化性に優れる点からマレイミド基及び(メタ)アクリロイル基が好ましい。
(A)成分の分子量としては、重量平均分子量〔以下、「Mw」という〕で10,000〜2,000,000が好ましく、より好ましくは50,000〜1,500,000である。
尚、本発明において、数平均分子量及びMwとは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下GPCと略す)により測定した分子量をポリスチレンの分子量を基準にして換算した値を意味する。
尚、本発明において、数平均分子量及びMwとは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下GPCと略す)により測定した分子量をポリスチレンの分子量を基準にして換算した値を意味する。
(A)成分としては、エチレン性不飽和基を有する重合体であれば種々の重合体が使用でき、それらの中でも、マレイミド基を有する重合体(A−1)〔以下、「(A−1)」という〕及び(メタ)アクリロイル基を有する重合体(A−2)〔以下、「(A−2)」という〕が好ましい。
以下、(A−1)及び(A−2)成分について詳述する。
以下、(A−1)及び(A−2)成分について詳述する。
1-1.(A−1)成分
(A−1)成分は、マレイミド基を有する重合体である。
ここでマレイミド基としては、下記一般式(1)で表される基が好ましい。
(A−1)成分は、マレイミド基を有する重合体である。
ここでマレイミド基としては、下記一般式(1)で表される基が好ましい。
〔但し、一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基若しくはアリール基を表すか、又はR1及びR2は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基を表す。〕
アルキル基としては、炭素数4以下のアルキル基が好ましい。
アルケニル基としては、炭素数4以下のアルケニル基が好ましい。
アリール基としてはフェニル基等を挙げることができる。
一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基としては、飽和の炭化水素基としては、基−CH2CH2CH2−、基−CH2CH2CH2CH2−が挙げられ、不飽和の炭化水素基としては、基−CH=CHCH2−、基−CH2CH=CHCH2−等が挙げられる。尚、不飽和の炭化水素基において、マレイミド基が2量化反応するためには、最終的に得られる5員環又は6員環が芳香族性を有しないものを選択する必要がある。当該炭化水素基としては、飽和の炭化水素基が好ましい。
アルケニル基としては、炭素数4以下のアルケニル基が好ましい。
アリール基としてはフェニル基等を挙げることができる。
一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基としては、飽和の炭化水素基としては、基−CH2CH2CH2−、基−CH2CH2CH2CH2−が挙げられ、不飽和の炭化水素基としては、基−CH=CHCH2−、基−CH2CH=CHCH2−等が挙げられる。尚、不飽和の炭化水素基において、マレイミド基が2量化反応するためには、最終的に得られる5員環又は6員環が芳香族性を有しないものを選択する必要がある。当該炭化水素基としては、飽和の炭化水素基が好ましい。
一般式(1)におけるマレイミド基の好ましい具体例を、以下の式(3)〜式(8)に示す。尚、式(7)において、Xは塩素原子又は臭素原子を表す。又、式(8)におけるPhは、フェニル基を表す。
R1及びR2としては、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基、R1及びR2の両方が炭素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基が、接着力に優れる点で好ましい。
さらに、これらの中でも、それぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基が、接着力が特に優れ、マレイミド基の光二量化の制御が容易な点でより好ましい。
(A−1)成分の分子量としては、Mwで10,000〜2,000,000が好ましく、より好ましくは50,000〜1,500,000である。
(A−1)成分の具体例としては、下記重合体を挙げることができる。
1-1)マレイミド基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体。
1-2)水酸基含有不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とイソシアネート基を有する化合物を付加させた重合体。
1-3)カルボキシル基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とエポキシ基又はマレイミド基とイソシアネート基を有する化合物を付加させた重合体。
1-4)イソシアネート基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基と水酸基を有する化合物を付加させた重合体。
1-5)エポキシ基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とカルボキシル基を有する化合物を付加させた重合体。
1-6)酸無水物基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする酸無水物基含有共重合体に、マレイミド基と水酸基を有する化合物を付加させた重合体。
1-1)マレイミド基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体。
1-2)水酸基含有不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とイソシアネート基を有する化合物を付加させた重合体。
1-3)カルボキシル基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とエポキシ基又はマレイミド基とイソシアネート基を有する化合物を付加させた重合体。
1-4)イソシアネート基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基と水酸基を有する化合物を付加させた重合体。
1-5)エポキシ基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする共重合体に、マレイミド基とカルボキシル基を有する化合物を付加させた重合体。
1-6)酸無水物基を含有するエチレン性不飽和化合物を必須構成単量体単位とする酸無水物基含有共重合体に、マレイミド基と水酸基を有する化合物を付加させた重合体。
(A−1)成分としては、前記1-1)の重合体が好ましい。
さらに、前記1-1)の重合体としては、前記一般式(1)で表されるマレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(a)〔以下、「単量体(a)」という〕、水酸基又はカルボキシル基と、エチレン性不飽和基を有する化合物(b)〔以下、「単量体(b)」という〕、並びにエチレン性不飽和基を有する化合物であって、単量体(a)及び(b)以外の化合物(c)〔以下、「単量体(c)」という〕を共重合して得られる重合体〔以下、「重合体(A11)」という〕がより好ましい。
以下、単量体(a)〜(c)について説明する。
さらに、前記1-1)の重合体としては、前記一般式(1)で表されるマレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(a)〔以下、「単量体(a)」という〕、水酸基又はカルボキシル基と、エチレン性不飽和基を有する化合物(b)〔以下、「単量体(b)」という〕、並びにエチレン性不飽和基を有する化合物であって、単量体(a)及び(b)以外の化合物(c)〔以下、「単量体(c)」という〕を共重合して得られる重合体〔以下、「重合体(A11)」という〕がより好ましい。
以下、単量体(a)〜(c)について説明する。
1-1-1.単量体(a)
単量体(a)は、前記マレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物である。単量体(a)を共重合することで(A−1)成分に感光性基であるマレイミド基を導入でき、得られる組成物の光硬化性、密着性、硬化後の弾性率を向上させることができる。
単量体(a)は、前記マレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物である。単量体(a)を共重合することで(A−1)成分に感光性基であるマレイミド基を導入でき、得られる組成物の光硬化性、密着性、硬化後の弾性率を向上させることができる。
マレイミド基としては、前記式一般式(1)で表される基が好ましく、好ましい具体例も前記と同様である。
マレイミド基以外のエチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びビニルエーテル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。又、これらのエチレン性不飽和基は単独だけではなく、併用することも可能である。
マレイミド基以外のエチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びビニルエーテル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。又、これらのエチレン性不飽和基は単独だけではなく、併用することも可能である。
単量体(a)としては、前記したマレイミド基とマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物であれば種々の化合物を使用することができるが、下記一般式(2)で表される化合物が、製造が容易で、硬化性に優れるため好ましい。
〔但し、式(2)において、R1及びR2は前記と同義である。又、R3はアルキレン基を表し、R4は水素原子又はメチル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
R1及びR2としては、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基R1及びR2の両方が炭素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基である化合物が、共重合性に優れるため好ましく、さらにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基である化合物が重合におけるゲル化等の問題がないためより好ましい。
R3のアルキレン基としては、直鎖状であっても又は分岐状を有していても良い。より好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基である。
R3のアルキレン基としては、直鎖状であっても又は分岐状を有していても良い。より好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基である。
1-1-2.単量体(b)
単量体(b)は、水酸基又はカルボキシル基と、エチレン性不飽和基を有する化合物である。単量体(b)を共重合することで重合体(A)に水酸基やカルボキシル基を導入でき、得られる組成物の基材への密着性を向上させることができる。
単量体(b)としては、単量体(a)と共重合性を有し水酸基又はカルボキシル基を有していれば種々の化合物を使用でき、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、単官能(メタ)アクリレートという〕、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン等を挙げることができる。
単量体(b)は、水酸基又はカルボキシル基と、エチレン性不飽和基を有する化合物である。単量体(b)を共重合することで重合体(A)に水酸基やカルボキシル基を導入でき、得られる組成物の基材への密着性を向上させることができる。
単量体(b)としては、単量体(a)と共重合性を有し水酸基又はカルボキシル基を有していれば種々の化合物を使用でき、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、単官能(メタ)アクリレートという〕、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン等を挙げることができる。
水酸基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール等を挙げることができる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ケイヒ酸及び無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸;イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル及びマレイン酸モノブチルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;ω−カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの中でも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸が、光学フィルムとの接着力が高いという理由で好ましい。又、単量体(b)は、1種又は2種以上用いることができる。
1-1-3.単量体(c)
重合体(A)のガラス転移温度や粘着力、接着力等の物性を調整する目的で、単量体(c)を共重合する。単量体(c)としては、単量体(a)及び(b)と共重合性を有し、単量体(a)及び(b)以外であれば種々の化合物を使用でき、単官能(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン及び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
重合体(A)のガラス転移温度や粘着力、接着力等の物性を調整する目的で、単量体(c)を共重合する。単量体(c)としては、単量体(a)及び(b)と共重合性を有し、単量体(a)及び(b)以外であれば種々の化合物を使用でき、単官能(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン及び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、i−ミリスチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート及びn−ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート及びトリシクロデカン(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート及びメトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート及びo−フェニルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート(アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる);並びに
ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及びN−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等の複素環を有する(メタ)アクリレート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェート、モノ〔3−クロロ−2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェートモノエタノールアミン塩、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、〔モノ(ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート〕塩、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、〔モノ(ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート〕塩等のリン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート及びトリシクロデカン(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート及びメトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート及びo−フェニルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート(アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる);並びに
ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート及びN−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等の複素環を有する(メタ)アクリレート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェート、モノ〔3−クロロ−2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェートモノエタノールアミン塩、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、〔モノ(ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート〕塩、モノ〔(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、〔モノ(ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート〕塩等のリン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
ビニル化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N-ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルカプロラクトン等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、塩化ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等が挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン及びイソブチレン等挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、塩化ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等が挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン及びイソブチレン等挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
これらの単量体(c)は、1種又は2種以上用いることができる。
単量体(c)としては、前記した中でもアルキル(メタ)アクリレートが重合性に優れ良好であり、それらの中でも、炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリレートは、得られる組成物の粘着力又は接着力が大きく、かつ工業的に入手が容易で安価なため好ましい。
1-1-4.重合体(A−1)の製造方法
重合体(A−1)の製造方法は特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合等の常法に従い製造すれば良い。
重合体(A−1)の製造方法は特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合等の常法に従い製造すれば良い。
溶液重合法でラジカル重合により製造する方法としては、使用する原料単量体を有機溶剤に溶解させ、熱重合開始剤の存在下に加熱攪拌する方法等が挙げられる。
又、必要に応じて、重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用することができる。
又、必要に応じて、重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用することができる。
使用される熱重合開始剤の例としては、熱によりラジカル種を発生する過酸化物、アゾ化合物及びレドックス開始剤等が挙げられる。
過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド等が挙げられる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。レドックス開始剤の例としては、過酸化水素−鉄(II)塩、ペルオキソ二硫酸塩−亜硫酸水素ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド−鉄(II)塩等が挙げられる。
過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド等が挙げられる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。レドックス開始剤の例としては、過酸化水素−鉄(II)塩、ペルオキソ二硫酸塩−亜硫酸水素ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド−鉄(II)塩等が挙げられる。
有機溶剤としては、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール及び1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶剤;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(2−エチルヘキソエート)等のエーテル系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;
蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−i−ブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸ペンチル及び酢酸イソペンチル等のエステル系溶剤;
ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン及びε−カプロラクタム等の窒素化合物系溶剤;並びに
ジメチルスルホキシド及びスルホラン等の硫黄化合物系溶剤が挙げられる。
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール及び1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール系溶剤;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(2−エチルヘキソエート)等のエーテル系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;
蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−i−ブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸ペンチル及び酢酸イソペンチル等のエステル系溶剤;
ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン及びε−カプロラクタム等の窒素化合物系溶剤;並びに
ジメチルスルホキシド及びスルホラン等の硫黄化合物系溶剤が挙げられる。
連鎖移動剤としては、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素数1〜8アルキルエスエル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸の炭素数1〜8アルキルエステル類;アントラセン、フェナントレン、フルオレン、9−フェニルフルオレン等の芳香族化合物類;p−ニトロアニリン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、p−ニトロ安息香酸、p−ニトロフェノール、p−ニトロトルエン等の芳香族ニトロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラメチル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体類;トリブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリブロモエチレントリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペン等のハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等のアルデヒド類;炭素類1〜18のアルキルメルカプタン類;チオフェノール、トルエンメルカプタン等の芳香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;メルカプト酢酸の炭素数1〜10アルキルエステル類;炭素数1〜12のヒドロキシルアルキルメルカプタン類;並びにビネン及びターピノレン等のテルペン類等が挙げられる。
重合体(A−1)における各構成単量体単位の好ましい共重合割合は、以下の通りである。
単量体(a)は、0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
単量体(b)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。
単量体(c)は、20〜99.8重量%が好ましく、より好ましくは50〜98重量%である。
単量体(a)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、得られる組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、50重量%以下とすることで、(A−1)成分の製造を容易にすることができるうえ、得られる組成物の接着力に優れ、かつ着色を少なくすることができる。
単量体(b)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、組成物と被着体との接着力が高くすることができ、30重量%以下とすることで、組成物の耐湿性を維持することができる。
単量体(c)の共重合割合を20重量%以上にすることで、組成物と被着体との接着力が高くすることができ、98.8重量%以下とすることで、組成物の密着性、光硬化性を維持することができる。
単量体(a)は、0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
単量体(b)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。
単量体(c)は、20〜99.8重量%が好ましく、より好ましくは50〜98重量%である。
単量体(a)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、得られる組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、50重量%以下とすることで、(A−1)成分の製造を容易にすることができるうえ、得られる組成物の接着力に優れ、かつ着色を少なくすることができる。
単量体(b)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、組成物と被着体との接着力が高くすることができ、30重量%以下とすることで、組成物の耐湿性を維持することができる。
単量体(c)の共重合割合を20重量%以上にすることで、組成物と被着体との接着力が高くすることができ、98.8重量%以下とすることで、組成物の密着性、光硬化性を維持することができる。
1-2.(A−2)成分
(A−2)成分は、(メタ)アクリロイル基を有する共重合体である。
(A−2)成分としては、(メタ)アクリロイル基を有する重合体であれば種々の重合体を使用することができる。
(A−2)成分としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(d)〔以下、「単量体(d)」という〕と、単量体(c)の共重合体である官能基含有重合体に、
単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(d’)〔以下、「単量体(d’)」という〕を反応させて得られる重合体が、製造が容易である点で好ましい。
官能基含有重合体としては、単量体(d)及び(c)に加え、さらに単量体(a)を共重合したものであっても良い。この場合、得られる(A−2)成分は、マレイミド基と(メタ)アクリロイル基を有する共重合体となる。
(A−2)成分の分子量としては、Mwで10,000〜2,000,000が好ましく、より好ましくは50,000〜1,500,000である。
(A−2)成分は、(メタ)アクリロイル基を有する共重合体である。
(A−2)成分としては、(メタ)アクリロイル基を有する重合体であれば種々の重合体を使用することができる。
(A−2)成分としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(d)〔以下、「単量体(d)」という〕と、単量体(c)の共重合体である官能基含有重合体に、
単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(d’)〔以下、「単量体(d’)」という〕を反応させて得られる重合体が、製造が容易である点で好ましい。
官能基含有重合体としては、単量体(d)及び(c)に加え、さらに単量体(a)を共重合したものであっても良い。この場合、得られる(A−2)成分は、マレイミド基と(メタ)アクリロイル基を有する共重合体となる。
(A−2)成分の分子量としては、Mwで10,000〜2,000,000が好ましく、より好ましくは50,000〜1,500,000である。
1-2-1.単量体(d)
単量体(d)は、水酸基、カルボン酸、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、マレイミド基以外のエチレン性不飽和基(以下、単に「エチレン性不飽和基」という)を有する化合物である。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びビニルエーテル基等が挙げられる。
単量体(d)の具体例としては、水酸基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「水酸基含有不飽和化合物」という)、カルボキシル基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「カルボキシル基酸含有不飽和化合物」という)、エポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有不飽和化合物」という)、イソシアネート基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「イソシアネート基含有不飽和化合物」という)及び酸無水物基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「酸無水物基含有不飽和化合物」という)があり、以下の化合物が挙げられる。
単量体(d)は、水酸基、カルボン酸、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、マレイミド基以外のエチレン性不飽和基(以下、単に「エチレン性不飽和基」という)を有する化合物である。
エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びビニルエーテル基等が挙げられる。
単量体(d)の具体例としては、水酸基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「水酸基含有不飽和化合物」という)、カルボキシル基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「カルボキシル基酸含有不飽和化合物」という)、エポキシ基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有不飽和化合物」という)、イソシアネート基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「イソシアネート基含有不飽和化合物」という)及び酸無水物基とエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「酸無水物基含有不飽和化合物」という)があり、以下の化合物が挙げられる。
○水酸基含有不飽和化合物
当該化合物としては、前記単量体(b)における水酸基を有するエチレン性不飽和化合物として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
当該化合物としては、前記単量体(b)における水酸基を有するエチレン性不飽和化合物として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
○カルボキシル基含有不飽和化合物
当該化合物としては、前記単量体(b)におけるカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
当該化合物としては、前記単量体(b)におけるカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物として例示した化合物と同様の化合物が挙げられる。
○エポキシ基含有不飽和化合物
グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、アリルグリシジルエーテル及び3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等
グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、アリルグリシジルエーテル及び3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等
○イソシアネート基含有不飽和化合物
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナート、(メタ)アクリロイルイソシアナート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート及びアリルイソシアナート等
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナート、(メタ)アクリロイルイソシアナート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート及びアリルイソシアナート等
○酸無水物基含有不飽和化合物
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等
1-2-2.単量体(d’)
単量体(d’)は、単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
単量体(d’)において、官能基としては、水酸基、カルボン酸、エポキシ基及びイソシアネート基が挙げられる。
単量体(d’)は、単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
単量体(d’)において、官能基としては、水酸基、カルボン酸、エポキシ基及びイソシアネート基が挙げられる。
単量体(d’)は、使用する単量体(d)の官能基に応じて選択される。
例えば、単量体(d)が水酸基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはイソシアネート基含有不飽和化合物が選択され、
単量体(d)がカルボン酸含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはイソシアネート基含有不飽和化合物又はエポキシ基含有不飽和基化合物が選択され、
単量体(d)がエポキシ基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはカルボン酸含有不飽和化合物が選択され、
単量体(d)がイソシアネート基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としては水酸基含有不飽和化合物又はカルボン酸含有不飽和化合物が選択される。
例えば、単量体(d)が水酸基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはイソシアネート基含有不飽和化合物が選択され、
単量体(d)がカルボン酸含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはイソシアネート基含有不飽和化合物又はエポキシ基含有不飽和基化合物が選択され、
単量体(d)がエポキシ基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としてはカルボン酸含有不飽和化合物が選択され、
単量体(d)がイソシアネート基含有不飽和化合物の場合、単量体(d’)としては水酸基含有不飽和化合物又はカルボン酸含有不飽和化合物が選択される。
単量体(d’)の具体例としては、単量体(d)と同様の化合物を使用することができる。
1-2-3.重合体(A−2)の製造方法
重合体(A−2)の製造方法は、単量体(c)及び(d)、必要に応じてさらに単量体(a)を常法により共重合して得られる官能基含有重合体に、その官能基と反応する別の単量体(d’)を反応させることにより得られる。
前述の官能基含有重合体は、重合体(A−1)の製造方法と同様の方法で共重合可能である。
得られた官能基含有重合体と、その官能基と反応する単量体(d)による変性は、通常は常圧にて、必要に応じて何らかの触媒を用い、50〜100℃の温度にて1〜24時間程度行なわれる。
重合体(A−2)の製造方法は、単量体(c)及び(d)、必要に応じてさらに単量体(a)を常法により共重合して得られる官能基含有重合体に、その官能基と反応する別の単量体(d’)を反応させることにより得られる。
前述の官能基含有重合体は、重合体(A−1)の製造方法と同様の方法で共重合可能である。
得られた官能基含有重合体と、その官能基と反応する単量体(d)による変性は、通常は常圧にて、必要に応じて何らかの触媒を用い、50〜100℃の温度にて1〜24時間程度行なわれる。
反応時間の短縮のため、必要に応じて公知の触媒を用いることができる。例えば水酸基やカルボキシル基とイソシアネート基との反応であれば、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、トリオクチルアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5等の3級アミン系化合物、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩等の4級アミン化合物、ナーセム鉄、ナーセム亜鉛等のアセチルアセトン金属塩、ナフテン酸鉛、酢酸カリウム等の金属有機弱酸塩、トリエチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン化合物等が挙げられる。
又、カルボキシル基とエポキシ基の反応であれば、上述の3級アミン化合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
又、カルボキシル基とエポキシ基の反応であれば、上述の3級アミン化合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
重合体(A−2)における各構成単量体単位の好ましい共重合割合及び変性割合は、以下の通りである。
単量体(c)は、70〜99.9重量%が好ましく、より好ましくは90〜99重量%である。
単量体(d)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
単量体(d’)は、単量体(d)の共重合量によって変化するが、単量体(c)及び(d)の合計量を100重量%とすると、0.1〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。単量体(d)の共重合量を超えて単量体(d’)を反応させることは、単量体(d’)の未反応成分を残存させるため好ましくない。
単量体(d)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、得られる組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、30重量%以下とすることで、(A−2)成分の製造を容易にすることができるうえ、得られる組成物の接着力に優れるものとすることができる。又、単量体(d’)の変性割合を0.1重量%以上にすることで、組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、40重量%以下とすることで、組成物の密着性を維持することができる。
単量体(c)は、70〜99.9重量%が好ましく、より好ましくは90〜99重量%である。
単量体(d)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
単量体(d’)は、単量体(d)の共重合量によって変化するが、単量体(c)及び(d)の合計量を100重量%とすると、0.1〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。単量体(d)の共重合量を超えて単量体(d’)を反応させることは、単量体(d’)の未反応成分を残存させるため好ましくない。
単量体(d)の共重合割合を0.1重量%以上とすることで、得られる組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、30重量%以下とすることで、(A−2)成分の製造を容易にすることができるうえ、得られる組成物の接着力に優れるものとすることができる。又、単量体(d’)の変性割合を0.1重量%以上にすることで、組成物の光硬化性を十分なものとすることができ、40重量%以下とすることで、組成物の密着性を維持することができる。
又、官能基含有重合体が、単量体(a)をさらに共重合体させる場合は、以下の通りである。
単量体(a)は、0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
単量体(c)は、20〜99.8重量%が好ましく、より好ましくは60〜98重量%である。
単量体(d)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
単量体(d’)は、単量体(d)の共重合量によって変化するが、単量体(a)、(c)、(d)の合計量を100重量%とすると、0.1〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
単量体(a)は、0.1〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
単量体(c)は、20〜99.8重量%が好ましく、より好ましくは60〜98重量%である。
単量体(d)は、0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
単量体(d’)は、単量体(d)の共重合量によって変化するが、単量体(a)、(c)、(d)の合計量を100重量%とすると、0.1〜40重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
2.(B)成分
(B)成分は、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
(B)成分は、組成物に対して、より優れた接着力、耐熱性を示す組成物を得る目的で、配合する。
(B)成分におけるエチレン性不飽和基としては、ビニル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基及び(メタ)アクリルアミド基が挙げられる。
(B)成分としては、特に限定はなく、種々の化合物が使用可能である。
(B)成分は、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
(B)成分は、組成物に対して、より優れた接着力、耐熱性を示す組成物を得る目的で、配合する。
(B)成分におけるエチレン性不飽和基としては、ビニル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基及び(メタ)アクリルアミド基が挙げられる。
(B)成分としては、特に限定はなく、種々の化合物が使用可能である。
(B)成分の具体例としては、前記単量体(a)〜(d)と同様のものが使用できる。
即ち、単官能(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン及び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができ、その具体例としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、又、1個以上の水酸基を有するエチレン性不飽和化合物及び1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物等を挙げることができ、その具体例としては、前記と同様の化合物を挙げることができる。
即ち、単官能(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン及び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができ、その具体例としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、又、1個以上の水酸基を有するエチレン性不飽和化合物及び1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物等を挙げることができ、その具体例としては、前記と同様の化合物を挙げることができる。
前記以外の(B)成分の例としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、多官能(メタ)アクリレートという〕が挙げられる。
具体例としては、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール(ジ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアルキレンオキサイド変性ポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸カプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸カプロラクトン変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートや、
ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
具体例としては、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール(ジ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸ジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアルキレンオキサイド変性ポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、炭素数2〜5の脂肪族変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸カプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸カプロラクトン変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートや、
ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のリン酸(メタ)アクリレートが挙げられる。
さらに、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等の、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、多価アルコール、多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物の反応物や、多価アルコールを使用せずに多価イソシアネート及びヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物との反応物が挙げられる。
多価アルコールとしてはポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオール、前記多価アルコールと前記多塩基酸とε−カプロラクトンとの反応によって得られるカプロラクトンポリオール、及びポリカーボネートポリオール(例えば、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートポリオール等)等が挙げられる。
有機多価イソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート等が挙げられる。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応物である。
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等が挙げられる。又、ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート152、エピコート154等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等が挙げられる。又、ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート152、エピコート154等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との反応物である。
ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる。
多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール及びビス−[ヒドロキシメチル]−シクロヘキサン等が挙げられる。
多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸及びテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られる。
多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール及びビス−[ヒドロキシメチル]−シクロヘキサン等が挙げられる。
多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸及びテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
(B)成分としては、前記した化合物の1種又は2種以上用いることができる。
(B)成分としては、前記した化合物の中でも、接着力や耐熱性に優れる点で、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジ又はトリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
さらに、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、原料ポリオールとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール又はポリカーボネートポリオールから製造されたものが、耐侯性や透明性、接着力に優れる点で好ましい。又、原料有機ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートから製造されたものが、耐侯性に優れる点で好ましい。
(B)成分としては、前記した化合物の中でも、接着力や耐熱性に優れる点で、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性ジ又はトリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
さらに、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、原料ポリオールとして、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール又はポリカーボネートポリオールから製造されたものが、耐侯性や透明性、接着力に優れる点で好ましい。又、原料有機ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートから製造されたものが、耐侯性に優れる点で好ましい。
(B)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、(A)成分の100重量部に対して1〜100重量部が好ましく、より好ましくは5〜80重量部である。
3.(C)成分
本発明の(C)成分は、光重合開始剤及び/又は増感剤である。(C)成分を含むことにより、硬化物を接着力及び耐熱性に優れたものとすることができる。
通常、(A)成分のエチレン性不飽和基がビニル基や(メタ)アクリロイル基等である場合、これらの基の光重合を開始するものを光重合開始剤と定義し、(A)成分のエチレン性不飽和基がマレイミド基の場合、この光二量化を促進するものを増感剤と定義するが、両方の機能を有する化合物もあり区別が困難であるため、本発明では「光重合開始剤及び/又は増感剤」と定義する。
本発明の(C)成分は、光重合開始剤及び/又は増感剤である。(C)成分を含むことにより、硬化物を接着力及び耐熱性に優れたものとすることができる。
通常、(A)成分のエチレン性不飽和基がビニル基や(メタ)アクリロイル基等である場合、これらの基の光重合を開始するものを光重合開始剤と定義し、(A)成分のエチレン性不飽和基がマレイミド基の場合、この光二量化を促進するものを増感剤と定義するが、両方の機能を有する化合物もあり区別が困難であるため、本発明では「光重合開始剤及び/又は増感剤」と定義する。
(C)成分としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4-(2−ヒドロキシエトキシ)-フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチルー1−プロパンー1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシー2−メチルー1−[4−1−(メチルビニル)フェニル]プロパノン、2−ヒドロキシー1−[4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチルプロパンー1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、2−ジメチルアミノー2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタンー1−オン、アデカオプトマーN−1414(旭電化製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン化合物;
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパンー1−オン、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン及び4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチルー(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチルー9−オキソー9H−チオキサントンー2−イル]オキシ]−2−ヒドロキシプロピルーN,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
アクリドン、10−ブチルー2−クロロアクリドン等のアクリドン系化合物;
1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O―ベンゾイルオキシム)]及びエタノン1−[9−エチルー6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾールー3−イル]−1−(O―アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体及び2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;並びに
9−フェニルアクリジン及び1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、1種又は2種以上を併用することもできる。
これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロピルチオキサントンが、光反応性、接着力、耐熱性、着色の点から好ましい。
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパンー1−オン、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン及び4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチルー(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチルー9−オキソー9H−チオキサントンー2−イル]オキシ]−2−ヒドロキシプロピルーN,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
アクリドン、10−ブチルー2−クロロアクリドン等のアクリドン系化合物;
1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O―ベンゾイルオキシム)]及びエタノン1−[9−エチルー6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾールー3−イル]−1−(O―アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体及び2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;並びに
9−フェニルアクリジン及び1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、1種又は2種以上を併用することもできる。
これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロピルチオキサントンが、光反応性、接着力、耐熱性、着色の点から好ましい。
(C)成分の配合割合としては、組成物中の固形分100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量部である。
(C)成分の配合割合を0.1重量部以上とすることにより、適量な紫外線光量で組成物を硬化させることができ生産性を向上させることができ、一方10重量部以下とすることで、硬化物を耐侯性や透明性に優れたものとすることができる。
(C)成分の配合割合を0.1重量部以上とすることにより、適量な紫外線光量で組成物を硬化させることができ生産性を向上させることができ、一方10重量部以下とすることで、硬化物を耐侯性や透明性に優れたものとすることができる。
4.(D)成分
(D)成分は、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩である。
(D)成分は、組成物に添加することにより、体積抵抗率を低減することができ、それによって低湿度の状態でも高い帯電防止能を発揮し、かつ光学特性を悪化させない化合物である。(D)成分以外の帯電防止剤、例えば、四級アンモニウム塩、亜リン酸エステル及びポリエーテル系化合物の場合は、低湿度の状態では帯電防止能が低いという問題があり、又、導電性粉末の場合は光学特性を悪化させてしまう。
(D)成分において、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンとしては、トリフルオロメタンスルホニル基が好ましい。
(D)成分において、金属塩を形成する金属としては、アルカリ金属、2A族元素、遷移金属及び両性金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。
(D)成分としては、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンがトリフルオロメタンスルホニル基であり、金属がアルカリ金属である化合物がより好ましい。
(D)成分は、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩である。
(D)成分は、組成物に添加することにより、体積抵抗率を低減することができ、それによって低湿度の状態でも高い帯電防止能を発揮し、かつ光学特性を悪化させない化合物である。(D)成分以外の帯電防止剤、例えば、四級アンモニウム塩、亜リン酸エステル及びポリエーテル系化合物の場合は、低湿度の状態では帯電防止能が低いという問題があり、又、導電性粉末の場合は光学特性を悪化させてしまう。
(D)成分において、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンとしては、トリフルオロメタンスルホニル基が好ましい。
(D)成分において、金属塩を形成する金属としては、アルカリ金属、2A族元素、遷移金属及び両性金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。
(D)成分としては、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンがトリフルオロメタンスルホニル基であり、金属がアルカリ金属である化合物がより好ましい。
(D)成分の具体的化合物としては、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの金属塩、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのアルカリ金属塩及びトリフルオロメタンスルホン酸イオンのアルカリ金属塩及びが好ましい。
即ち、下記一般式(D1)〜(D3)で表される化合物のいずれか1つが好ましい。
M(CF3SO2)2N ・・・・・・(D1)
M(CF3SO2)3C ・・・・・・(D2)
M(CF3SO3) ・・・・・・(D3)
一般式(D1)〜(D3)において、Mは、アルカリ金属を意味する。
アルカリ金属塩としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムが好ましく、リチウムがより好ましい。
即ち、下記一般式(D1)〜(D3)で表される化合物のいずれか1つが好ましい。
M(CF3SO2)2N ・・・・・・(D1)
M(CF3SO2)3C ・・・・・・(D2)
M(CF3SO3) ・・・・・・(D3)
一般式(D1)〜(D3)において、Mは、アルカリ金属を意味する。
アルカリ金属塩としては、リチウム、ナトリウム及びカリウムが好ましく、リチウムがより好ましい。
(D)成分の具体例としては、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、トリス(フルオロアルキルスルホニル)メチドイオン、フルオロアルキルスルホン酸イオンからなり、具体的には、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム〔Li(CF3SO2)2N〕、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリカリウム〔K(CF3SO2)2N〕、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドナトリウム〔Na(CF3SO2)2N〕、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム〔Li(CF3SO2)3C〕、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドカリウム〔K(CF3SO2)3C〕、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドナトリウム〔Na(CF3SO2)3C、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム〔Li(CF3SO3)〕、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム〔K(CF3SO3)〕、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウム〔Na(CF3SO3)〕等が挙げられる。
これら化合物の中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムが好ましく、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムが特に好ましい。
これら化合物の中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムが好ましく、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム及びトリフルオロメタンスルホン酸リチウムが特に好ましい。
(D)成分としては、作業性の改善や体積抵抗率の低減を目的として、あらかじめ有機溶剤に希釈された形のものを使用することもできる。有機溶剤としては、後述する(F)成分を用いることができる。有機溶剤の配合割合としては、(D)成分の固形分100重量部に対して、10〜90重量部が好ましく、より好ましくは20〜80重量部である。
(D)成分の配合割合としては、組成物中の固形分100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。
(D)成分の配合割合を0.1重量部以上とすることにより、体積抵抗率を低減させる効果が発揮され、一方20重量部以下とすることで、硬化物の耐水性を優れたものとすることができる。
(D)成分の配合割合を0.1重量部以上とすることにより、体積抵抗率を低減させる効果が発揮され、一方20重量部以下とすることで、硬化物の耐水性を優れたものとすることができる。
5.(E)成分
本発明の組成物において、硬化前の被膜に優れた貯蔵安定性、剥離性を付与できるため、(E)成分の熱硬化型架橋剤を配合するのが好ましい。
本発明の組成物において、硬化前の被膜に優れた貯蔵安定性、剥離性を付与できるため、(E)成分の熱硬化型架橋剤を配合するのが好ましい。
(E)成分としては、多価イソシアネート化合物、多価エポキシ化合物、アミノ系樹脂、金属キレート等の架橋剤が挙げられる。
多価イソシアネート化合物としては、イソホロンジイソシネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート等の2官能イソシアネート化合物、これら2官能イソシアネート化合物の三量体、2官能イソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマー、2官能イソシアネート化合物、2官能イソシアネート化合物の三量体、末端イソシアネートウレタンプレポリマーをフェノール、オキシム類等で封鎖した多価イソシアネート化合物のブロック体等が挙げられる。
多価エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂等のビスフェノール型のエポキシ樹脂を例示することができる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は市販されており、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は市販されており、例えばジャパンエポキシレジン社製エピコート827(商品名、以下同じ)、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート806、エピコート4004P等が挙げられる。
又これらの他に、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンポリオール(ネオペンチルグリコール、グリセロール等)ポリグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグシジル−p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−アミノフェノール、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン等のグリシジルアミン系エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジグリシジルテトラヒドロフタレート等のグリシジルエステル系エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキルメチル)アジペート等の環状脂肪族型、トリグリシジルイソシヌレート、グリシジルグリシドオキシアルキルヒダントイン等の複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、これらエポキシ樹脂のハロゲン化合物、これらエポキシ樹脂の多塩基酸又はポリエステルポリカルボン酸のポリグリシジルエステル、ポリエステルポリオールのポリグリシジルエーテル、が挙げられる。
アミノ樹脂としては、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ユリア樹脂、メラミン−ユリア共縮合樹脂、メラミン−フェノール共縮合樹脂等が挙げられる。
金属架橋剤としては、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムトリ−i−プロピオネート、アルミニウムトリ−s−ブチレート、エチルアセトアセテートアルミニウムジ−i−プロピレート等の有機アルミニウム化合物、チタニウムテトラ−i−プロピレート、チタニウムテトラ−2−エチルヘキシレート、トリエタノールアミンチタニウムジ−i−プロピレート、チタニウムラクテートのアンモニウム塩、テトラオクチレングリコールチタネート、ポリアルキルチタネート、ポリチタニウムアシレート(チタニウムテトラブチレートの重合物、チタニウムオレエートの重合物)等の有機チタン化合物、ジルコニウム−s−ブチレート、ジルコニウムジエトキシ−t−ブチレート等の有機ジルコニウム化合物、ハフニウム−t−ブチレート、アンチモンブチレート等のその他の有機金属化合物、等が挙げられる。
(E)成分の配合割合としては、組成物の固形分100重量部に対して、0.01〜3重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜1重量部である。
(E)成分の配合割合をこの範囲とすることにより、組成物の接着剤層の初期接着力が低くなり過ぎることがなく、貯蔵安定性に優れるものとすることができる。
(E)成分の配合割合をこの範囲とすることにより、組成物の接着剤層の初期接着力が低くなり過ぎることがなく、貯蔵安定性に優れるものとすることができる。
6.その他の成分
本発明の組成物は、前記(A)〜(E)成分を必須成分として含有するものであるが、目的に応じて、その他の成分を配合することができる。
好ましいその他の成分としては、有機溶剤〔以下、「(F)成分」という〕、シランカップリング剤〔以下、「(G)成分」という〕、劣化防止剤を〔以下(H)成分という〕等が挙げられる。
以下、(F)〜(H)成分について説明する。
尚、後記においてその他の成分として挙げられた化合物等は、単独で使用しても、又は二種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は、前記(A)〜(E)成分を必須成分として含有するものであるが、目的に応じて、その他の成分を配合することができる。
好ましいその他の成分としては、有機溶剤〔以下、「(F)成分」という〕、シランカップリング剤〔以下、「(G)成分」という〕、劣化防止剤を〔以下(H)成分という〕等が挙げられる。
以下、(F)〜(H)成分について説明する。
尚、後記においてその他の成分として挙げられた化合物等は、単独で使用しても、又は二種以上を併用してもよい。
6-1.(F)成分
本発明の組成物は、基材への塗工性を改善する等の目的で、(F)成分として有機溶剤を含むものが好ましい。有機溶剤としては、(A)成分の製造で使用した有機溶媒をそのまま使用しても良く、別途添加しても良い。(F)成分の具体例としては、前記した(A)成分の製造で使用した有機溶媒を挙げることができる。
(F)成分の割合としては、適宜設定すれば良いが、好ましくは組成物100重量%中に10〜90重量%が好ましく、より好ましくは30〜80重量%である。
本発明の組成物は、基材への塗工性を改善する等の目的で、(F)成分として有機溶剤を含むものが好ましい。有機溶剤としては、(A)成分の製造で使用した有機溶媒をそのまま使用しても良く、別途添加しても良い。(F)成分の具体例としては、前記した(A)成分の製造で使用した有機溶媒を挙げることができる。
(F)成分の割合としては、適宜設定すれば良いが、好ましくは組成物100重量%中に10〜90重量%が好ましく、より好ましくは30〜80重量%である。
6-2.(G)成分
本発明の組成物には、基材との密着性と耐湿熱性等を向上させるため、(G)成分のシランカップリング剤を配合することが好ましい。
シランカップリング剤は、1分子中に1個以上のアルコキシシリル基と1個以上の有機官能基を有する化合物であり、有機官能基としては、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミノ基、チオール基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
シランカップリング剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0.5重量部以上5重量%以下であることが、耐湿熱性向上とアウトガス低減の点から好ましい。
本発明の組成物には、基材との密着性と耐湿熱性等を向上させるため、(G)成分のシランカップリング剤を配合することが好ましい。
シランカップリング剤は、1分子中に1個以上のアルコキシシリル基と1個以上の有機官能基を有する化合物であり、有機官能基としては、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基、アミノ基、チオール基が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基である。
シランカップリング剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0.5重量部以上5重量%以下であることが、耐湿熱性向上とアウトガス低減の点から好ましい。
6-3.(H)成分
本発明の組成物には、保存安定性の向上や、経時的な粘接着剤層の劣化(着色、フクレ等)を防止するため、(H)成分の劣化防止剤を配合することが好ましい。
劣化防止剤としては、重合禁止剤又は/及び酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤を用いることができる。
本発明の組成物には、保存安定性の向上や、経時的な粘接着剤層の劣化(着色、フクレ等)を防止するため、(H)成分の劣化防止剤を配合することが好ましい。
劣化防止剤としては、重合禁止剤又は/及び酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤を用いることができる。
●重合禁止剤又は/及び酸化防止剤
重合禁止剤又は/及び酸化防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール化合物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のヒンダードフェノール化合物、高分子フェノール化合物等の種々のフェノール系酸化防止剤や、ヒンダードアミン系、イオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤、テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキキシピペリジン(TEMPOL)、アルミニウム−クペロン錯体(クペロンAl)等が挙げられる。
重合禁止剤又は/及び酸化防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール化合物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等のヒンダードフェノール化合物、高分子フェノール化合物等の種々のフェノール系酸化防止剤や、ヒンダードアミン系、イオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤、テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキキシピペリジン(TEMPOL)、アルミニウム−クペロン錯体(クペロンAl)等が挙げられる。
●紫外線吸収剤
紫外線吸収剤としては、BASF社製TINUVIN 400、TINUVIN 405、TINUVIN 460、TINUVIN 479等のトリアジン系紫外線吸収剤や、TINUVIN 900、TINUVIN 928、TINUVIN 1130等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、BASF社製TINUVIN 400、TINUVIN 405、TINUVIN 460、TINUVIN 479等のトリアジン系紫外線吸収剤や、TINUVIN 900、TINUVIN 928、TINUVIN 1130等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。
●光安定剤
光安定剤としては、BASF社製TINUVIN 111FDL、TINUVIN 123、TINUVIN 144、TINUVIN 152、TINUVIN 292、TINUVIN 5100等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
光安定剤としては、BASF社製TINUVIN 111FDL、TINUVIN 123、TINUVIN 144、TINUVIN 152、TINUVIN 292、TINUVIN 5100等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
又、劣化防止剤としては大沢善次郎監修、『高分子材料の劣化と安定化』、(株)シーエムシー、p135〜142及びp240〜246に記載の酸化防止剤、光安定剤も使用できる。
これら劣化防止剤の総配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0.001〜3重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜2.0重量%である。
6-4.前記以外のその他の成分
本発明の組成物には、必要に応じて前記(F)〜(H)成分以外のその他の成分を配合することもできる。
具体的には、光重合開始助剤、触媒、無機材料、レベリング剤等を挙げることができる。
以下これらの成分について説明する。
本発明の組成物には、必要に応じて前記(F)〜(H)成分以外のその他の成分を配合することもできる。
具体的には、光重合開始助剤、触媒、無機材料、レベリング剤等を挙げることができる。
以下これらの成分について説明する。
●光重合開始助剤
本発明の組成物には、さらに反応性を高めるために、光重合開始助剤として添加することもできる。
光重合開始助剤としては、脂肪族アミンあるいはジエチルアミノフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアシル等の芳香族アミン等が挙げられる。
光重合開始助剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0〜10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0〜5重量%である。
本発明の組成物には、さらに反応性を高めるために、光重合開始助剤として添加することもできる。
光重合開始助剤としては、脂肪族アミンあるいはジエチルアミノフェノン、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアシル等の芳香族アミン等が挙げられる。
光重合開始助剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0〜10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0〜5重量%である。
●触媒
(E)成分と(A)成分の反応時間を短縮させるため、必要に応じて公知の触媒を用いることができる。例えば水酸基やカルボキシル基とイソシアネート基との反応であれば、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、トリオクチルアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5等の3級アミン系化合物、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩等の4級アミン化合物、ナーセム鉄、ナーセム亜鉛等のアセチルアセトン金属塩、ナフテン酸鉛、酢酸カリウム等の金属有機弱酸塩、トリエチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン化合物等が挙げられる。
又、カルボキシル基とエポキシ基の反応であれば、上述の3級アミン化合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
(E)成分と(A)成分の反応時間を短縮させるため、必要に応じて公知の触媒を用いることができる。例えば水酸基やカルボキシル基とイソシアネート基との反応であれば、ジブチル錫ジラウレート等の有機錫化合物、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、トリオクチルアミン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5等の3級アミン系化合物、酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩等の4級アミン化合物、ナーセム鉄、ナーセム亜鉛等のアセチルアセトン金属塩、ナフテン酸鉛、酢酸カリウム等の金属有機弱酸塩、トリエチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン化合物等が挙げられる。
又、カルボキシル基とエポキシ基の反応であれば、上述の3級アミン化合物、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
●無機材料
無機材料は、組成物の硬化時のひずみを緩和させたり、接着力を向上させる目的で配合することもできる。
無機材料としては、コロイダルシリカ、シリカ、アルミナ、タルク及び粘土等が挙げられる。
無機材料の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0〜10重量%である。
無機材料は、組成物の硬化時のひずみを緩和させたり、接着力を向上させる目的で配合することもできる。
無機材料としては、コロイダルシリカ、シリカ、アルミナ、タルク及び粘土等が挙げられる。
無機材料の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0〜10重量%である。
●レベリング剤
レベリング剤としては、シリコーン系化合物及びフッ素系化合物等が挙げられる。
レベリング剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0.5重量%以下であることが、接着性能への悪影響が小さいため好ましい。
レベリング剤としては、シリコーン系化合物及びフッ素系化合物等が挙げられる。
レベリング剤の配合割合は、組成物の固形分100重量部に対して、0.5重量%以下であることが、接着性能への悪影響が小さいため好ましい。
7.活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物
本発明の組成物は、前記(A)〜(E)成分を必須とするものである。
本発明の組成物の製造方法は常法に従えばよく、前記(A)〜(E)成分、必要に応じて(F)〜(H)成分やその他の成分を攪拌・混合して得ることができる。必要に応じて、加熱することにより混合時間を短くすることができる。
本発明の組成物は、前記(A)〜(E)成分を必須とするものである。
本発明の組成物の製造方法は常法に従えばよく、前記(A)〜(E)成分、必要に応じて(F)〜(H)成分やその他の成分を攪拌・混合して得ることができる。必要に応じて、加熱することにより混合時間を短くすることができる。
さらに、本発明の組成物は、乾燥被膜におけるG’(25℃)が1×104Pa〜1×106Paであり、G’(85℃)が1×103Pa〜1×105Paであり、かつ
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である必要がある。
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である必要がある。
本発明において乾燥被膜とは、活性エネルギー線照射前の被膜であり、組成物が(F)を含まない場合は、基材に塗工して得られる被膜を意味し、組成物が(F)を含む場合は、基材に塗工した後、加熱乾燥して得られる被膜を意味する。乾燥被膜は、粘着性を有し、活性エネルギー線の照射により硬化するものである。
本発明において貯蔵弾性率G'とは、JIS K7244−6に準じて、ずりモードにおける動的粘弾性の温度分散測定を行うことで求めた値を意味する(サンプル厚さ1mm、歪み0.07%、測定周波数1Hz、昇温速度2℃/分)。
乾燥被膜のG'の測定においては、特定厚さの各乾燥被膜を厚さ1mmになるまで積層し、測定サンプルとして用いた。
本発明において貯蔵弾性率G'とは、JIS K7244−6に準じて、ずりモードにおける動的粘弾性の温度分散測定を行うことで求めた値を意味する(サンプル厚さ1mm、歪み0.07%、測定周波数1Hz、昇温速度2℃/分)。
乾燥被膜のG'の測定においては、特定厚さの各乾燥被膜を厚さ1mmになるまで積層し、測定サンプルとして用いた。
乾燥被膜のG’(25℃)が1×104Paに満たない場合は、被着体に貼り付ける際に、離型フィルムを糊残りなく剥離できなくなったり、被着体への転写が困難になり、又、G’(25℃)が1×106Paを超えると、常温でも十分なタック感を付与できず、作業性が低下してしまう。乾燥被膜のG’(25℃)として、より好ましい範囲は3×104Pa〜8×105Paである。
又、乾燥被膜のG’(85℃)が1×103Paに満たない場合は、長期保管中の端部からの糊はみ出しまい、又、G’(85℃)が1×105Paを超えると、被着体への濡れが低下し、剥離強度も低下してしまう。乾燥被膜のG’(85℃)として、より好ましい範囲は2×103Pa〜5×104Paである。
尚、乾燥被膜の貯蔵弾性率G’は、各成分の種類、分子量、組成比を適宜変更することによって調整することができる。
尚、乾燥被膜の貯蔵弾性率G’は、各成分の種類、分子量、組成比を適宜変更することによって調整することができる。
さらに、本発明の組成物は、乾燥被膜の体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である必要がある。これにより、離型フィルムを剥離するときの帯電を抑制でき、粘接着層にゴミが付着して不良率が上昇する問題を解決できる。
この体積抵抗率のより好ましい値は1×1011Ω・cm未満である。
尚、本発明において体積抵抗率とは、二重リング電極法により測定した価を意味する。
この体積抵抗率のより好ましい値は1×1011Ω・cm未満である。
尚、本発明において体積抵抗率とは、二重リング電極法により測定した価を意味する。
本発明の組成物としては、活性エネルギー線照射後の硬化物において、25℃貯蔵弾性率E'〔以下、「E’(25℃)」という〕が1×106Pa〜1×109Paであり、85℃貯蔵弾性率E'〔以下、「E’(85℃)」という〕が5×105Pa〜1×109Paであり、かつ体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満であるものが好ましい。
本発明において貯蔵弾性率E'とは、JIS K7244−4に準じて、引張モードにおける動的粘弾性の温度分散測定を行うことで求めた値を意味する(サンプル厚さ200μm、歪み0.5%、測定周波数1Hz、昇温速度2℃/分)。
硬化物の貯蔵弾性率E’は、乾燥被膜(活性エネルギー線硬化型粘接着剤層)に、活性エネルギー線を照射して硬化させ、さらに乾燥被膜の積層・硬化を繰り返すことで、厚さ25μmの測定サンプルを作製した。
硬化物の貯蔵弾性率E’は、乾燥被膜(活性エネルギー線硬化型粘接着剤層)に、活性エネルギー線を照射して硬化させ、さらに乾燥被膜の積層・硬化を繰り返すことで、厚さ25μmの測定サンプルを作製した。
硬化物のE’(25℃)を1×106Pa以上とすることにより、耐水性や耐熱性を向上させることができ、1×109Pa以下とすることにより、体積抵抗率を所望の範囲に調整することが可能となる。硬化物のE’(25℃)として、より好ましい範囲は2×106Pa〜8×108Paである。
又、硬化物のE’(85℃)を5×105Pa以上とすることによって耐熱性を向上させることができ、1×109Pa以下とすることにより、剥離強度の低下を防止することが可能となる。硬化物のE’(85℃)として、より好ましい範囲は8×105Pa〜5×108Paである。
尚、硬化物のE’は、各成分の種類、分子量、組成比を適宜変更することによって調整することができる。
尚、硬化物のE’は、各成分の種類、分子量、組成比を適宜変更することによって調整することができる。
さらに、硬化物の体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満であるものが好ましい。これにより、硬化塗膜が露出した部分の帯電を抑制でき、ゴミが付着して製品品質を落とすという問題を解決できる。
この体積抵抗率のより好ましい値は1×1011Ω・cm未満である。
この体積抵抗率のより好ましい値は1×1011Ω・cm未満である。
8.活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート
又、本発明の組成物は、目的に応じて種々の使用方法を採用することができ、具体的には、離型処理された基材に本発明の組成物を塗工し、乾燥して被を形成した後に、さらに別の離型処理された基材を貼り合わせて作製できるAE硬化型フィルム(活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート)の製造に好ましく用いられる。
以下、AE硬化型フィルムの製造方法、及びこれを使用した積層体の製造について説明する。尚、以下においては、図1〜図3に基づき一部説明する。
又、本発明の組成物は、目的に応じて種々の使用方法を採用することができ、具体的には、離型処理された基材に本発明の組成物を塗工し、乾燥して被を形成した後に、さらに別の離型処理された基材を貼り合わせて作製できるAE硬化型フィルム(活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート)の製造に好ましく用いられる。
以下、AE硬化型フィルムの製造方法、及びこれを使用した積層体の製造について説明する。尚、以下においては、図1〜図3に基づき一部説明する。
8-1.AE硬化型フィルムの製造方法
AE硬化型フィルムの製造方法としては常法に従えば良く、例えば、組成物を基材に塗布して製造することができる。
図1は、基材/乾燥被膜(以下、「粘接着層」という)/離型処理された保護フィルム(以下、「離型フィルム」という)から構成されるAE硬化型フィルムの好ましい製造方法の一例を示す。
図1において、(1)は基材を意味し、(3)は離型フィルムを意味する。
組成物が無溶剤型の場合(図1:A1)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工する。組成物が有機溶剤等を含む場合(図1:A2)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工した後に、乾燥させて有機溶剤等を蒸発させる(図1:1−1)。
これらの方法により、基材上に粘接着層が形成された〔図1:(2)〕、AE硬化型フィルムが製造される(図1:B1)。
このAE硬化型フィルムB1には、必要に応じて粘接着層に、離型材(3)を保護フィルムとしてラミネートしておくことが好ましい(図1:B2)。
上記において、基材(1)としても離型材を使用すれば、離型材/粘接着層/離型材から構成されるAE硬化型フィルムを製造することができる。
AE硬化型フィルムの製造方法としては常法に従えば良く、例えば、組成物を基材に塗布して製造することができる。
図1は、基材/乾燥被膜(以下、「粘接着層」という)/離型処理された保護フィルム(以下、「離型フィルム」という)から構成されるAE硬化型フィルムの好ましい製造方法の一例を示す。
図1において、(1)は基材を意味し、(3)は離型フィルムを意味する。
組成物が無溶剤型の場合(図1:A1)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工する。組成物が有機溶剤等を含む場合(図1:A2)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工した後に、乾燥させて有機溶剤等を蒸発させる(図1:1−1)。
これらの方法により、基材上に粘接着層が形成された〔図1:(2)〕、AE硬化型フィルムが製造される(図1:B1)。
このAE硬化型フィルムB1には、必要に応じて粘接着層に、離型材(3)を保護フィルムとしてラミネートしておくことが好ましい(図1:B2)。
上記において、基材(1)としても離型材を使用すれば、離型材/粘接着層/離型材から構成されるAE硬化型フィルムを製造することができる。
基材としては、接着を目的とする材料(以下、被着体という)であってもよく、被着体とは無関係の離型可能な離型材であっても良い。
当該基材の材質としては、具体的にはガラス、アルミ等の金属、金属や金属酸化物の蒸着膜、シリコン及びポリマー等が挙げられる。
ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、メタクリル/スチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエーテルサルホン、上記ポリマーの共重合体、液晶ポリマー及びフッ素樹脂等が挙げられる。
ポリマーとしては、フィルム状又はシート状のものが好ましい。
基材が被着体である場合は、前記した材料から構成される部材等が挙げられ、好ましくは画像表示装置で使用される部材等が挙げられる。
離型フィルムとしては、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の離形処理されたPETフィルム、OPPフィルム等が挙げられる。
ポリマーを接着する場合、層間接着力を大きくするために、一方又は両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理、エッチング処理及び火炎処理等が挙げられ、これらを併用しても良い。
当該基材の材質としては、具体的にはガラス、アルミ等の金属、金属や金属酸化物の蒸着膜、シリコン及びポリマー等が挙げられる。
ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ乳酸、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、メタクリル/スチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエーテルサルホン、上記ポリマーの共重合体、液晶ポリマー及びフッ素樹脂等が挙げられる。
ポリマーとしては、フィルム状又はシート状のものが好ましい。
基材が被着体である場合は、前記した材料から構成される部材等が挙げられ、好ましくは画像表示装置で使用される部材等が挙げられる。
離型フィルムとしては、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の離形処理されたPETフィルム、OPPフィルム等が挙げられる。
ポリマーを接着する場合、層間接着力を大きくするために、一方又は両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理、エッチング処理及び火炎処理等が挙げられ、これらを併用しても良い。
本発明の組成物の塗工量としては、使用する用途に応じて適宜選択すればよいが、有機溶剤等を乾燥した後の被膜膜厚が0.5〜500μmとなるよう塗工するのが好ましく、より好ましくは5〜200μmである。
塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、従来公知のバーコート、ドクターブレード、ナイフコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター及びマイクログラビアコーター等で塗工する方法が挙げられる。
塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、従来公知のバーコート、ドクターブレード、ナイフコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター及びマイクログラビアコーター等で塗工する方法が挙げられる。
組成物が有機溶剤等を含む場合は、塗布後に乾燥させ、有機溶剤等を蒸発させる。
乾燥条件は、使用する有機溶剤等に応じて適宜設定すれば良く、40〜120℃の温度に加熱する方法等が挙げられる。
乾燥条件は、使用する有機溶剤等に応じて適宜設定すれば良く、40〜120℃の温度に加熱する方法等が挙げられる。
AE硬化型フィルム製造後は、前記した通り、粘接着層に離型フィルム〔図1:(3)〕を保護フィルムとしてラミネートしておくことが好ましく(図1:B2)、基材として離型フィルムを使用し、さらに粘接着層にも離型フィルムをラミネートした形態でも使用できる。
得られるAE硬化型フィルムは、硬化前には、貼付時に十分な仮固定性、帯電防止能を達成でき、硬化後には十分な接着性、信頼性を有する。
このようなAE硬化型フィルムを用いることで、画像表示装置における表示欠陥の発生を防止でき、軽量・薄型かつ耐久性も良好な光学フィルム積層体を、生産性良く製造することが可能となる。
このようなAE硬化型フィルムを用いることで、画像表示装置における表示欠陥の発生を防止でき、軽量・薄型かつ耐久性も良好な光学フィルム積層体を、生産性良く製造することが可能となる。
8-2.AE硬化型フィルムの使用方法
本発明のAE線硬化型フィルムは、繊維、複合材料、セラミック、ガラス、ゴム、コンクリート、紙、金属、プラスチック等の同種あるいは異種材料間の接着剤として有用である。
具体的には、壁紙、積層合板、防犯ガラス等の建築材料の製造、自動車等のUVカットフィルター付き窓ガラスの製造、飲料用の瓶、缶、ボトル等へのラベルの接着、ショーウインドー等への展示物等の接着、光ディスク基板の接着、非接触ICカードの接着、ICチップの接着、有機EL照明のカバーガラスの接着、プロジェクションテレビ及び封止構造が完全固体構造である有機ELディスプレイ等のディスプレイ用部材の接着、タッチパネルと液晶パネルの接着及びタッチパネルとフロントウインドウ、タッチパネル内部などのタッチパネルの接着、フラットパネルディスプレイに用いられる各種光学フィルム(輝度向上フィルム、プリズムシート、光拡散シート、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、偏光フィルム、位相差フィルム、カラーフィルター、導光板、防眩フィルム、反射防止フィルム、反射シート、導電性フィルム、近赤外カットフィルター、電磁波遮蔽フィルム、視野角コントロールフィルム、視野角補償フィルム、熱線反射フィルム、ガスバリアフィルム、薄膜トランジスタ等)の接着、電気回路に使用される積層板の接着等といった様々な材料や部材を接着や積層体の製造に好適に使用することができる。
本発明のAE線硬化型フィルムは、繊維、複合材料、セラミック、ガラス、ゴム、コンクリート、紙、金属、プラスチック等の同種あるいは異種材料間の接着剤として有用である。
具体的には、壁紙、積層合板、防犯ガラス等の建築材料の製造、自動車等のUVカットフィルター付き窓ガラスの製造、飲料用の瓶、缶、ボトル等へのラベルの接着、ショーウインドー等への展示物等の接着、光ディスク基板の接着、非接触ICカードの接着、ICチップの接着、有機EL照明のカバーガラスの接着、プロジェクションテレビ及び封止構造が完全固体構造である有機ELディスプレイ等のディスプレイ用部材の接着、タッチパネルと液晶パネルの接着及びタッチパネルとフロントウインドウ、タッチパネル内部などのタッチパネルの接着、フラットパネルディスプレイに用いられる各種光学フィルム(輝度向上フィルム、プリズムシート、光拡散シート、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、偏光フィルム、位相差フィルム、カラーフィルター、導光板、防眩フィルム、反射防止フィルム、反射シート、導電性フィルム、近赤外カットフィルター、電磁波遮蔽フィルム、視野角コントロールフィルム、視野角補償フィルム、熱線反射フィルム、ガスバリアフィルム、薄膜トランジスタ等)の接着、電気回路に使用される積層板の接着等といった様々な材料や部材を接着や積層体の製造に好適に使用することができる。
本発明のAE硬化型フィルムは、前記した中でも、画像表示装置、ブルーレイ等の記録メディア、ナノインプリント材料の製造に好ましく使用でき、画像表示装置の製造により好ましく使用することができる。
活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、X線及び電子線等が挙げられ、安価な装置を使用できることから、紫外線又は/及び可視光線を使用することが好ましい。紫外線又は/及び可視光線により硬化させる場合の光源としては、種々のものが使用可能である。好適な光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、UV無電極ランプ及び紫外線又は/及び可視光を放射するLED等が挙げられる。
活性エネルギー線照射における、照射強度等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
活性エネルギー線照射における、照射強度等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
図2は、離型フィルムでラミネートされたAE硬化型フィルムを使用し、基材シート側から活性エネルギー線を照射して硬化させる例を示している。図2のAE硬化型フィルムB2において、(1)は基材シート、(2)は粘接着層、(3)は離型フィルムを意味する。
図2では、使用直前にAE硬化型フィルムから離型フィルムを離型し(図2:2−1)、粘接着層と被着体(4)を密着させた後(図2:2−2)、基材シート側から活性エネルギー線を照射し(図2:2−3)、積層体(図2:2−4)が製造される。
図2では、使用直前にAE硬化型フィルムから離型フィルムを離型し(図2:2−1)、粘接着層と被着体(4)を密着させた後(図2:2−2)、基材シート側から活性エネルギー線を照射し(図2:2−3)、積層体(図2:2−4)が製造される。
図3は、離型シート2枚でラミネートされたAE硬化型フィルムを使用し、2枚の被着体を接着して積層体を製造する例を示している。図3のAE硬化型フィルムB3において、(2)は粘接着層、(3)は離型材を意味する。
図3では、使用直前にAE硬化型フィルムから離型シートを離型し(図:3−1)、粘接着層と被着体〔図2:(5)〕を密着させた後(図3:3−2)、もう一方の離型シートを離型し(図:3−3)、粘接着層と別の被着体〔図2:(4)〕を密着させた後(図3:3−4)、被着体(1)側から活性エネルギー線を照射し(図3:3−5)、積層体(図3:3−6)が製造される。
図3では、使用直前にAE硬化型フィルムから離型シートを離型し(図:3−1)、粘接着層と被着体〔図2:(5)〕を密着させた後(図3:3−2)、もう一方の離型シートを離型し(図:3−3)、粘接着層と別の被着体〔図2:(4)〕を密着させた後(図3:3−4)、被着体(1)側から活性エネルギー線を照射し(図3:3−5)、積層体(図3:3−6)が製造される。
前記した通り、本発明のAE硬化型フィルムは、画像表示装置の製造に好ましく使用することができる。この場合、画像表示装置を構成する画像表示ユニットとしては、透過型又は反射型の液晶表示ユニット、プラズマディスプレイユニット、有機EL(OLED)ユニット及び電子ペーパー等の画像表示ユニット等が挙げられる。
画像表示ユニットの表示面には、追加の機能層(一層又は多層)、例えば、偏光板等を設けることができる。又、タッチパネルが画像表示ユニットの表示面に存在していてもよい。
画像表示ユニットの表示面には、追加の機能層(一層又は多層)、例えば、偏光板等を設けることができる。又、タッチパネルが画像表示ユニットの表示面に存在していてもよい。
タッチパネル型画像表示装置は、種々の電子装置に使用することができる。
当該電子装置の具体例としては、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、携帯ゲーム機、電子書籍、カーナビゲーションシステム、携帯音楽プレーヤー、時計、タブレット型コンピューター、ビデオカメラ、ビデオプレーヤー、デジタルカメラ、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)装置及びパーソナルコンピュータ(PC)等が挙げられる。
当該電子装置の具体例としては、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、携帯ゲーム機、電子書籍、カーナビゲーションシステム、携帯音楽プレーヤー、時計、タブレット型コンピューター、ビデオカメラ、ビデオプレーヤー、デジタルカメラ、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)装置及びパーソナルコンピュータ(PC)等が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」は重量部を、「%」は重量%を意味する。
製造例で使用した略号の意味は、以下のとおりである。
製造例で使用した略号の意味は、以下のとおりである。
・単量体(b)
HEA :2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA :アクリル酸
・単量体(c)
MMA :メチルメタクリレート
BA :ブチルアクリレート
EHMA :2−エチルヘキシルメタクリレート
・単量体(d)
AOI :2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート
・重合開始剤
V−65 :2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
AMBN :2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
・連鎖移動剤
DM :ドデシルメルカプタン
・有機溶媒
EtAc :酢酸エチル
BuAc :酢酸−n−ブチル
・重合禁止剤
BHT :ジブチルヒドロキシトルエン
・触媒
DBTDL:ジ−n−ブチルスズジラウレート
HEA :2−ヒドロキシエチルアクリレート
AA :アクリル酸
・単量体(c)
MMA :メチルメタクリレート
BA :ブチルアクリレート
EHMA :2−エチルヘキシルメタクリレート
・単量体(d)
AOI :2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート
・重合開始剤
V−65 :2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
AMBN :2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)
・連鎖移動剤
DM :ドデシルメルカプタン
・有機溶媒
EtAc :酢酸エチル
BuAc :酢酸−n−ブチル
・重合禁止剤
BHT :ジブチルヒドロキシトルエン
・触媒
DBTDL:ジ−n−ブチルスズジラウレート
1.製造例
1)製造例1〔(A−1)成分の製造〕
攪拌機、温度計、冷却器を備えたフラスコに、室温で下記化合物を下記の量で仕込み、窒素を流量50mL/分で吹き込みながら均一に溶解させた。
THPI:5.0g、EHMA:15.0g、BA:20.0g、HEA:10.0g、EtAc:63g、V−65:0.1g
窒素吹き込みを続けながら、この後昇温して、85℃で30分撹拌した後、90℃に昇温し、下記の混合液を3時間かけて滴下し、その後5時間撹拌した。
THPI:5.0g、EHMA:15.0g、BA:20.0g、HEA:10.0g、
EtAc:63g、V−65:0.4g
得られた共重合体溶液の不揮発分は42.1%、Mw292,000、数平均分子量(以下、「Mn」という)22,000であった。
1)製造例1〔(A−1)成分の製造〕
攪拌機、温度計、冷却器を備えたフラスコに、室温で下記化合物を下記の量で仕込み、窒素を流量50mL/分で吹き込みながら均一に溶解させた。
THPI:5.0g、EHMA:15.0g、BA:20.0g、HEA:10.0g、EtAc:63g、V−65:0.1g
窒素吹き込みを続けながら、この後昇温して、85℃で30分撹拌した後、90℃に昇温し、下記の混合液を3時間かけて滴下し、その後5時間撹拌した。
THPI:5.0g、EHMA:15.0g、BA:20.0g、HEA:10.0g、
EtAc:63g、V−65:0.4g
得られた共重合体溶液の不揮発分は42.1%、Mw292,000、数平均分子量(以下、「Mn」という)22,000であった。
2)製造例2〔(A−1)成分の製造〕
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:15.0g、HEA:10.0g、EtAc:73g、V−65:0.14g、DM:0.02g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:15.0g、HEA:10.0g、EtAc:45g、V−65:0.55g、DM:0.09g
得られた共重合体溶液の不揮発分は44.5%で、Mw179,000、Mn14,900であった。
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:15.0g、HEA:10.0g、EtAc:73g、V−65:0.14g、DM:0.02g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:15.0g、HEA:10.0g、EtAc:45g、V−65:0.55g、DM:0.09g
得られた共重合体溶液の不揮発分は44.5%で、Mw179,000、Mn14,900であった。
3)製造例3〔(A−1)成分の製造〕
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、MMA:14.5g、BA:10.5g、HEA:10.0g、EtAc:73g、V−65:0.10g、DM:0.01g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、MMA:14.5g、BA:10.5g、HEA:10.0g、EtAc:45g、V−65:0.40g、DM:0.05g
得られた共重合体溶液の不揮発分は49.8%、Mw223,000、Mn15,300であった。
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、MMA:14.5g、BA:10.5g、HEA:10.0g、EtAc:73g、V−65:0.10g、DM:0.01g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、MMA:14.5g、BA:10.5g、HEA:10.0g、EtAc:45g、V−65:0.40g、DM:0.05g
得られた共重合体溶液の不揮発分は49.8%、Mw223,000、Mn15,300であった。
4)製造例4〔(A−1)成分の製造〕
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:12.5g、HEA:10.0g、AA:2.5g、EtAc:73g、V−65:0.14g、DM:0.02g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:12.5g、HEA:10.0g、AA:2.5g、EtAc:45g、V−65:0.55g、DM:0.09g
得られた共重合体溶液の不揮発分は44.7%、Mwは342,000、Mn20,300であった。
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:12.5g、HEA:10.0g、AA:2.5g、EtAc:73g、V−65:0.14g、DM:0.02g
この後昇温して、製造例1と同様の方法及び条件で、撹拌した後、下記混合液を滴下し、その後撹拌した。
THPI:15.0g、EHMA:10.0g、BA:12.5g、HEA:10.0g、AA:2.5g、EtAc:45g、V−65:0.55g、DM:0.09g
得られた共重合体溶液の不揮発分は44.7%、Mwは342,000、Mn20,300であった。
5)製造例5〔(A−2)成分の製造〕
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
EHMA:52.5g、BA:67.5g、HEA:30.0g、BuAc:190g、AMBN:0.15g
窒素吹き込みを続けながら、この後昇温して、85℃で30分撹拌した後、90℃に昇温し、下記の混合液を3時間かけて滴下し、その後5時間撹拌した。
EHMA:52.5g、BA:67.5g、HEA:30.0g、BuAc:190g、AMBN:0.6g
一旦室温まで冷却した後、5%酸素/95%窒素混合ガスを流量50mL/分で吹き込みながら、BHT:0.1g、DBTDL:0.1gを追加し、均一に溶解させた。その後80℃まで昇温して1時間保持した後、AOI:15.0gを一括仕込みし、80℃で2時間反応させて、エチレン性不飽和基含有共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の不揮発分は43.5%、Mw127,000、Mn14,000であった。
製造例1と同様の方法で下記化合物を仕込み、均一に溶解させた。
EHMA:52.5g、BA:67.5g、HEA:30.0g、BuAc:190g、AMBN:0.15g
窒素吹き込みを続けながら、この後昇温して、85℃で30分撹拌した後、90℃に昇温し、下記の混合液を3時間かけて滴下し、その後5時間撹拌した。
EHMA:52.5g、BA:67.5g、HEA:30.0g、BuAc:190g、AMBN:0.6g
一旦室温まで冷却した後、5%酸素/95%窒素混合ガスを流量50mL/分で吹き込みながら、BHT:0.1g、DBTDL:0.1gを追加し、均一に溶解させた。その後80℃まで昇温して1時間保持した後、AOI:15.0gを一括仕込みし、80℃で2時間反応させて、エチレン性不飽和基含有共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の不揮発分は43.5%、Mw127,000、Mn14,000であった。
製造例1〜5で得られた(A)成分の重合体について、使用した単量体及びその他の成分を表1にまとめて記載した。尚、表1においては、使用した単量体(a)(b)(c)の合計量が100部となるように部数で表示している。
又、これら重合体について、次の方法に従い不揮発分及び分子量を測定した。それらの結果を表1に示す。
又、これら重合体について、次の方法に従い不揮発分及び分子量を測定した。それらの結果を表1に示す。
(1)不揮発分(%)
得られた共重合体溶液を150℃×1時間の条件で乾燥し、サンプルの乾燥前と後の重量から不揮発分を算出した。
得られた共重合体溶液を150℃×1時間の条件で乾燥し、サンプルの乾燥前と後の重量から不揮発分を算出した。
(2)分子量
GPC(東ソー社製:HLC−8120、カラム:TSKgel−GMHxl×2本、溶離液:THF 1mL/min、検出器:RI)を使用し、ポリスチレン換算の分子量を測定した。Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量を表す。
GPC(東ソー社製:HLC−8120、カラム:TSKgel−GMHxl×2本、溶離液:THF 1mL/min、検出器:RI)を使用し、ポリスチレン換算の分子量を測定した。Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量を表す。
2.実施例1〜同9、比較例1〜同3
1)組成物の製造
後記表2に示す化合物を表2に示す割合でステンレス製容器に投入し、室温にてマグネチックスターラーで均一になるまで撹拌し、活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物を得た。
1)組成物の製造
後記表2に示す化合物を表2に示す割合でステンレス製容器に投入し、室温にてマグネチックスターラーで均一になるまで撹拌し、活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物を得た。
2)AE硬化型フィルムの製造
幅300mm×長さ300mmの三菱樹脂(株)製離型フィルム「ダイヤホイルMRV」(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ75μm)に、得られた組成物を乾燥後の膜厚が25μmになるようアプリケーターで塗工し、熱風乾燥機で100℃×5分乾燥した。その後、樹脂層に、幅300mm×長さ300mmの三菱樹脂(株)製離型フィルム「ダイヤホイルMRQ」(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ38μm)をラミネートし、AE硬化型フィルム及び粘着フィルムを得た。
得られたAE硬化型フィルム及び粘着フィルムについて、下記の方法で評価した。それらの結果を表3に示す。
幅300mm×長さ300mmの三菱樹脂(株)製離型フィルム「ダイヤホイルMRV」(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ75μm)に、得られた組成物を乾燥後の膜厚が25μmになるようアプリケーターで塗工し、熱風乾燥機で100℃×5分乾燥した。その後、樹脂層に、幅300mm×長さ300mmの三菱樹脂(株)製離型フィルム「ダイヤホイルMRQ」(シリコーン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ38μm)をラミネートし、AE硬化型フィルム及び粘着フィルムを得た。
得られたAE硬化型フィルム及び粘着フィルムについて、下記の方法で評価した。それらの結果を表3に示す。
3)評価方法
(1)硬化前貯蔵弾性率G'
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを積層し、厚さ1mmのサンプルを作製した。
このAE硬化型フィルムの動的粘弾性をJIS K7244−4に準じて温度分散測定(周波数1Hz、昇温速度2℃/分)し、ずりモードにおける25℃及び85℃での貯蔵弾性率G'を測定した。
(1)硬化前貯蔵弾性率G'
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを積層し、厚さ1mmのサンプルを作製した。
このAE硬化型フィルムの動的粘弾性をJIS K7244−4に準じて温度分散測定(周波数1Hz、昇温速度2℃/分)し、ずりモードにおける25℃及び85℃での貯蔵弾性率G'を測定した。
(2)硬化後貯蔵弾性率E'
評価するAE硬化型フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、日本ゼオン(株)製「ゼオノア」(シクロオレフィンポリマーフィルム、厚さ100μm)に転写した。その後、離型フィルム越しにメタルハライドランプによる紫外線照射(365nm光の照度200mW/cm2、積算光量2J/cm2)にて硬化物を作製した。その後、硬化塗膜に未硬化のAE硬化型フィルムを転写し、同様に紫外線照射した。この繰り返しで200μmの硬化物を作製し、JIS K7244−4に準じて温度分散測定(周波数1Hz、昇温速度2℃/分)し、引張モードにおける25℃及び85℃での貯蔵弾性率E'を測定した。
尚、比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、単に積層して200μmの積層物を作製して測定した。
評価するAE硬化型フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、日本ゼオン(株)製「ゼオノア」(シクロオレフィンポリマーフィルム、厚さ100μm)に転写した。その後、離型フィルム越しにメタルハライドランプによる紫外線照射(365nm光の照度200mW/cm2、積算光量2J/cm2)にて硬化物を作製した。その後、硬化塗膜に未硬化のAE硬化型フィルムを転写し、同様に紫外線照射した。この繰り返しで200μmの硬化物を作製し、JIS K7244−4に準じて温度分散測定(周波数1Hz、昇温速度2℃/分)し、引張モードにおける25℃及び85℃での貯蔵弾性率E'を測定した。
尚、比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、単に積層して200μmの積層物を作製して測定した。
(3)剥離強度
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、易接着処理された膜厚50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「コスモシャインA−4300」東洋紡製)に貼り合せた。
もう一方の離型フィルムを剥がし、スライドグラスに貼り合せ、集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。
比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
上記積層体を、剥離幅25mm、23℃、50%RHの条件においてJIS K−6854−1に準じて90度剥離試験を実施し、剥離強度とした。
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、易接着処理された膜厚50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「コスモシャインA−4300」東洋紡製)に貼り合せた。
もう一方の離型フィルムを剥がし、スライドグラスに貼り合せ、集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。
比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
上記積層体を、剥離幅25mm、23℃、50%RHの条件においてJIS K−6854−1に準じて90度剥離試験を実施し、剥離強度とした。
(4)耐熱性試験(発泡、はがれ、白化)
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの離形フィルムを片面剥がし、1mm厚のアクリル板に貼合ローラーで空気が入らないように貼合した。その後、もう片方の離形フィルムを剥がして、1mm厚フロートガラスにゴムローラーを用いて圧着した。得られた積層体を、〔実施例1〜9〕〔比較例1〜2〕に関しては、ガラス板側から集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
室温で12時間状態調整した後、(a)100℃×100時間と(b)60℃/90%RH×100時間の環境試験を実施し、積層体の外観変化を目視で確認した。発泡、はがれ、白化等の異常が見られたら×:不合格とし、異常がなければ○:合格とした。
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの離形フィルムを片面剥がし、1mm厚のアクリル板に貼合ローラーで空気が入らないように貼合した。その後、もう片方の離形フィルムを剥がして、1mm厚フロートガラスにゴムローラーを用いて圧着した。得られた積層体を、〔実施例1〜9〕〔比較例1〜2〕に関しては、ガラス板側から集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
室温で12時間状態調整した後、(a)100℃×100時間と(b)60℃/90%RH×100時間の環境試験を実施し、積層体の外観変化を目視で確認した。発泡、はがれ、白化等の異常が見られたら×:不合格とし、異常がなければ○:合格とした。
(5)粘接着剤はみ出し
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを100mm×50mmのサイズに裁断し、100mm×100mmのサイズのガラス板で上下をサンドイッチした。その後、1kg荷重の重りを載せた状態で50℃×24時間熱風乾燥機で加熱し、シート端部からの接着剤のはみ出し度合いを目視で観察した。
粘接着剤のはみ出しがないものは○、わずかにガラスに粘接着剤が転写するものの、のり残りはなかったものは△、はみ出した粘接着剤がガラスに転写してしまったものは×とした。
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを100mm×50mmのサイズに裁断し、100mm×100mmのサイズのガラス板で上下をサンドイッチした。その後、1kg荷重の重りを載せた状態で50℃×24時間熱風乾燥機で加熱し、シート端部からの接着剤のはみ出し度合いを目視で観察した。
粘接着剤のはみ出しがないものは○、わずかにガラスに粘接着剤が転写するものの、のり残りはなかったものは△、はみ出した粘接着剤がガラスに転写してしまったものは×とした。
(6)帯電防止性
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを100mm×100mmのサイズに裁断し、AE硬化型フィルムの片側の離型フィルムを剥がして0.1mm厚のアルミ板に転写した。その後、AE硬化型フィルム側から集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
その後、室温で12時間以上状態調整した後、JISK6271‐2008(二重リング電極法)に準じて、紫外線照射前の乾燥被膜と紫外線照射後の硬化物の体積抵抗率を測定した。
尚、体積抵抗率が小さいほど帯電防止性が高いため、埃が付着しにくく製品の外観品質が向上することを意味する。
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムを100mm×100mmのサイズに裁断し、AE硬化型フィルムの片側の離型フィルムを剥がして0.1mm厚のアルミ板に転写した。その後、AE硬化型フィルム側から集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。比較例2は活性エネルギー線硬化性を有しないため、紫外線照射をしなかった。
その後、室温で12時間以上状態調整した後、JISK6271‐2008(二重リング電極法)に準じて、紫外線照射前の乾燥被膜と紫外線照射後の硬化物の体積抵抗率を測定した。
尚、体積抵抗率が小さいほど帯電防止性が高いため、埃が付着しにくく製品の外観品質が向上することを意味する。
(7)耐着色性
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、易接着処理された膜厚50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「コスモシャインA−4300」東洋紡製)に貼り合せた。
もう一方の離型フィルムを剥がし、スライドグラスに貼り合せ、集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。
1日経過した後、色差計でイエローインデックスを測定した。その後、100℃×100hr後のイエローインデックスも測定し、耐着色性の指標とした。
尚、イエローインデックスが小さいほど、着色が小さく外観品質が良好であることを意味する。
評価するAE硬化型フィルム、粘着フィルムの片側の離型フィルムを剥がし、易接着処理された膜厚50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名「コスモシャインA−4300」東洋紡製)に貼り合せた。
もう一方の離型フィルムを剥がし、スライドグラスに貼り合せ、集光型高圧水銀灯(120W/cm、1灯、ランプ高さ30cm)下を5m/minのコンベアスピードで4パス通過することにより紫外線を照射した(365nm光の照度200mW/cm2、1パス当たりの積算光量500mJ/cm2)。
1日経過した後、色差計でイエローインデックスを測定した。その後、100℃×100hr後のイエローインデックスも測定し、耐着色性の指標とした。
尚、イエローインデックスが小さいほど、着色が小さく外観品質が良好であることを意味する。
表2における略号は、下記を意味する。
(F)成分
・EtAc:酢酸エチル
・Tol:トルエン
(B)成分
・M1200:ポリエステル系ウレタンアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−1200
・M313:イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ及びトリアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−313
・M315:イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−315
・SP1509:エポキシアクリレート、昭和電工(株)製「リポキシSP−1509」
・S1511:アクリル系粘着剤、東亞合成(株)製アロンタックS−1511(X)、固形分40wt%(酢酸エチル、トルエン溶液)
(C)成分
・Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティケミカルス、イルガキュア184
・PBZ:4−フェニルベンゾフェノン
・BMS:4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド
(D)成分
・MEK−50R:リチウムビスフルオロメタンスルホニルイミド/メチルエチルケトン=50/50(wt%)、三光化学工業(株)製「サンコノールMEK−50R」
・A2600−50R:リチウムビスフルオロメタンスルホニルイミド/ポリエチレングリコールビス(2−エチルヘキソエート)=50/50(wt%)、三光化学工業(株)製「サンコノールA2600−50R」
(E)成分
・COL:3官能イソシアネート化合物、日本ポリウレタン(株)製コロネートL
・TPA:3官能イソシアネート化合物、旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネートTPA−100」
・P301:3官能イソシアネート化合物、旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネートP301−75E」
(G)成分
・KBM:3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製「KBM−5103」
(H)成分
・AO80:フェノール系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−80」
・3010:ホスファイト系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブ3010」
・T622:HALS系劣化防止剤、BASFジャパン(株)製「チヌビン622SF」
・135A:ホスファイト系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブ135A」
その他
・DBTDL:ジ−n−ブチルスズジラウレート
又、「(A)+(F)」の欄において、上段は共重合体溶液として配合割合、下段は各成分の配合割合を意味し、「固」とは固形分を意味する。又、「(D)+(F)」の欄において、上段は添加した市販品の配合割合、下段は市販品に占める各成分の配合割合を意味し、「固」とは固形分を意味し、「溶」とは市販品に占める有機溶剤を意味する。
(F)成分
・EtAc:酢酸エチル
・Tol:トルエン
(B)成分
・M1200:ポリエステル系ウレタンアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−1200
・M313:イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ及びトリアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−313
・M315:イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−315
・SP1509:エポキシアクリレート、昭和電工(株)製「リポキシSP−1509」
・S1511:アクリル系粘着剤、東亞合成(株)製アロンタックS−1511(X)、固形分40wt%(酢酸エチル、トルエン溶液)
(C)成分
・Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャルティケミカルス、イルガキュア184
・PBZ:4−フェニルベンゾフェノン
・BMS:4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド
(D)成分
・MEK−50R:リチウムビスフルオロメタンスルホニルイミド/メチルエチルケトン=50/50(wt%)、三光化学工業(株)製「サンコノールMEK−50R」
・A2600−50R:リチウムビスフルオロメタンスルホニルイミド/ポリエチレングリコールビス(2−エチルヘキソエート)=50/50(wt%)、三光化学工業(株)製「サンコノールA2600−50R」
(E)成分
・COL:3官能イソシアネート化合物、日本ポリウレタン(株)製コロネートL
・TPA:3官能イソシアネート化合物、旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネートTPA−100」
・P301:3官能イソシアネート化合物、旭化成ケミカルズ(株)製「デュラネートP301−75E」
(G)成分
・KBM:3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製「KBM−5103」
(H)成分
・AO80:フェノール系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブAO−80」
・3010:ホスファイト系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブ3010」
・T622:HALS系劣化防止剤、BASFジャパン(株)製「チヌビン622SF」
・135A:ホスファイト系酸化防止剤、(株)ADEKA製「アデカスタブ135A」
その他
・DBTDL:ジ−n−ブチルスズジラウレート
又、「(A)+(F)」の欄において、上段は共重合体溶液として配合割合、下段は各成分の配合割合を意味し、「固」とは固形分を意味する。又、「(D)+(F)」の欄において、上段は添加した市販品の配合割合、下段は市販品に占める各成分の配合割合を意味し、「固」とは固形分を意味し、「溶」とは市販品に占める有機溶剤を意味する。
実施例1〜同5の組成物は、被着体との接合時には粘着性を有して仮接着させることができ、活性エネルギー線の照射により反応して被着体を強固に接着でき、AE硬化型フィルムの保管時に基材から粘接着剤がはみ出す問題もなく、硬化前後の体積抵抗率が低く帯電防止性に優れ、耐着色性も良好であった。
実施例6の組成物は、樹脂層はみ出し、信頼性、硬化前後の帯電防止性、耐着色性は良好であったが、剥離強度がやや低いものであった。
実施例7の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前後の帯電防止性、耐着色性は良好であったが、信頼性がやや低いものであった。
実施例8の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前後の帯電防止性、信頼性は良好であったが、耐着色性がやや低いものであった。
実施例9の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前の帯電防止性、信頼性は良好であったが、耐着色性がやや低いもので、硬化後の帯電性が不十分なものであった。
これに対して、(D)成分を含まない比較例1の組成物は、剥離強度、樹脂層はみ出し、信頼性に優れるものであったが、硬化前後の帯電防止性が大きく低下してしまった。
比較例2の組成物は、(A)〜(C)成分を含まず、活性エネルギー線硬化性を有しない市販の粘着剤と(D)及び(E)成分とその他を含む組成物であり、樹脂層はみ出し、帯電防止性能及び耐着色に優れるものであったが、剥離強度及び信頼性が不十分なものであった。
(E)成分を含まず、乾燥被膜のG’(85℃)が本発明の下限(1×103Pa)に満たない比較例3の組成物は、剥離強度、信頼性、硬化前後の帯電防止及び耐着色に優れるものであったが、はみ出した粘接着剤がガラスに転写してしまうものであった。
実施例6の組成物は、樹脂層はみ出し、信頼性、硬化前後の帯電防止性、耐着色性は良好であったが、剥離強度がやや低いものであった。
実施例7の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前後の帯電防止性、耐着色性は良好であったが、信頼性がやや低いものであった。
実施例8の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前後の帯電防止性、信頼性は良好であったが、耐着色性がやや低いものであった。
実施例9の組成物は、樹脂層はみ出し、剥離強度、硬化前の帯電防止性、信頼性は良好であったが、耐着色性がやや低いもので、硬化後の帯電性が不十分なものであった。
これに対して、(D)成分を含まない比較例1の組成物は、剥離強度、樹脂層はみ出し、信頼性に優れるものであったが、硬化前後の帯電防止性が大きく低下してしまった。
比較例2の組成物は、(A)〜(C)成分を含まず、活性エネルギー線硬化性を有しない市販の粘着剤と(D)及び(E)成分とその他を含む組成物であり、樹脂層はみ出し、帯電防止性能及び耐着色に優れるものであったが、剥離強度及び信頼性が不十分なものであった。
(E)成分を含まず、乾燥被膜のG’(85℃)が本発明の下限(1×103Pa)に満たない比較例3の組成物は、剥離強度、信頼性、硬化前後の帯電防止及び耐着色に優れるものであったが、はみ出した粘接着剤がガラスに転写してしまうものであった。
本発明の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物は、AE硬化型フィルムの製造に好ましく使用することができ、さらにこれを使用した積層体の製造方法に好適に使用することができる。さらに得られた積層体は、光学フィルム積層体の製造に好ましく使用することができる。
Claims (16)
- 下記(A)〜(E)成分を含む組成物であり、組成物の乾燥被膜において、
25℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)が1×104Pa〜1×106Paで、85℃貯蔵弾性率G’(測定周波数1Hz)が1×103Pa〜1×105Paであり、かつ
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
(A)成分:エチレン性不飽和基を有する重合体
(B)成分:分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物
(C)成分:光重合開始剤及び/又は増感剤
(D)成分:フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンの金属塩
(E)成分:熱硬化型架橋剤 - 活性エネルギー線照射後の硬化物において、
25℃貯蔵弾性率E’(測定周波数1Hz)が1×106Pa〜1×109Paで、85℃貯蔵弾性率E’(測定周波数1Hz)が5×105Pa〜1×109Paであり、かつ
体積抵抗率が1×1012Ω・cm未満である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。 - (A)成分が、重量平均分子量10,000〜2,000,000の重合体である請求項1又は請求項2に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- (A)成分が、下記単量体(a)〜(c)を下記割合で共重合した共重合体である請求項4記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
単量体(a):上記一般式(1)で表されるマレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物;0.1〜50重量%
単量体(b):水酸基又はカルボキシル基と、エチレン性不飽和基を有する化合物;0.1〜30重量%
単量体(c):エチレン性不飽和基を有する化合物であって、単量体(a)及び(b)以外の化合物;20〜99重量% - (A)成分が、エチレン性不飽和基として(メタ)アクリロイル基を有する重合体である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- (A)成分が、
下記単量体(c)を70〜99.9重量%及び下記単量体(d)を0.1〜30重量%の割合で共重合した官能基含有共重合体100重量部に対し、
下記単量体(d’)を0.1〜20重量部を反応させてなる重合体である請求項7に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
・単量体(c):エチレン性不飽和基を有する化合物であって、単量体(a)及び(b)以外の化合物
・単量体(d):水酸基、カルボシル基、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、エチレン性不飽和基を有する化合物
・単量体(d’):単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物 - (A)成分が、
下記単量体(a)を0.1〜50重量%、下記単量体(c)を20〜99.8重量%及び下記単量体(d)を0.1〜30重量%の割合で共重合した官能基含有共重合体100重量%に対し、
下記単量体(d’)を0.1〜20重量部を反応させてなる重合体である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
・単量体(a):上記一般式(1)で表されるマレイミド基及び当該マレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物
・単量体(c):エチレン性不飽和基を有する化合物であって、単量体(a)及び(b)以外の化合物
・単量体(d):水酸基、カルボシル基、イソシアネート基、エポキシ基及び酸無水物基のいずれかの官能基と、エチレン性不飽和基を有する化合物
・単量体(d’):単量体(d)の官能基と反応する官能基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物 - (D)成分において、フルオロ基及びスルホニル基を有する陰イオンがトリフルオロメタンスルホニル基であり、金属がアルカリ金属である請求項1〜請求項9記載のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- (A)成分の100重量部に対して(B)成分を1〜100重量部含む請求項1〜請求項10記載のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- 組成物の固形分100重量部に対して、
(C)成分を0.1〜10重量部
(D)成分を0.1〜20重量部
(E)成分を0.01〜3重量部
含む請求項1〜請求項11記載のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。 - さらに、(F)有機溶剤を含む請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- さらに、(G)シランカップリング剤を含む請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- さらに、(H)劣化防止剤を含む請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物。
- 離型処理された基材、請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の組成物から得られる活性エネルギー線硬化型粘接着層及び離型処理された基材が、この順に形成されてなる活性エネルギー線硬化型粘接着フィルム又はシート。
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---|---|---|---|
JP2014245489A JP2016108403A (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 帯電防止能を有する活性エネルギー線硬化型粘接着剤組成物 |
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