JP2016108054A - クッキングシートロール体収納カートン及び包装体 - Google Patents

クッキングシートロール体収納カートン及び包装体 Download PDF

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忠秀 島津
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Abstract

【課題】蓋体と本体とでクッキングシートを良好にホールドし、切断不良を発生することなく所望の位置で切断が可能であると同時に、クッキングシートの巻癖を痕跡を残さずに解消可能なクッキングシートロール体収納カートンを提供する。【解決手段】本体100の前面板20の上縁22に折り部を介して連なる内フラップ90を設け、該内フラップ90の外側表面の少なくとも左右両端に滑り止め91を設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、帯状のクッキングシートを巻き取ったクッキングシートロール体を収納するための収納カートン及び該収納カートンにクッキングシートロール体を収納した包装体に関する。
従来、クッキングシートやラップフィルム、アルミホイルなどのシート類のロール体を収納するカートンとしては、これらのロール体を収納する箱形の本体と、該本体に連接された蓋体と、シートを切断するために本体或いは蓋体に取り付けられた切断刃と、を備えた構造が一般的である(例えば、特許文献1の図1参照)。係るカートンに収納されたシートを使用する際には、ロール体からシートを所望の長さに引き出し、蓋体を閉じて蓋体の上面板の前縁付近を親指で押さえることにより、蓋体と本体とでシートを挟んでホールド(保持)し、引き出したシートを切断刃で切断する。
特開2012−76207号公報
クッキングシートは、調理時の耐熱性や耐油性を高めるため、薄い紙の表面にシリコーン樹脂やフッ素系樹脂などの耐熱樹脂がコーティングされているため、非常に滑り易い。そのため、上記したようなカートンに収納したクッキングシートを切断する際には、しっかり蓋体を押さえていても、容易にクッキングシートが滑り出てしまい、所望の位置で切断できず、斜め切りや切り残し等の切断不良が発生するという問題があった。
また、クッキングシートは、上記のように樹脂がコーティングされていることによって、ロール状に捲回されてカートンに収納されているうちに巻癖がついてしまうため、引き出されたシートが丸まってしまい、食材を置きにくくなるなど扱いにくくなる。この巻癖を解消するためには、ロールの巻方向とは逆方向に丸めて巻癖を解消する必要があり、使用の際に手間がかかるという問題があった。また、ロール体を通常とは巻方向が逆になるように収納し、引き出したシートをカートンの前面板の上縁より内側に突出する内フラップの先端に設けた突出部でしごいて巻癖を解消する技術も提案されているが、突出部でしごかれた痕跡(筋状のしごき跡や傷)がシートに残り、見栄えが良くなく、そのシートの上に菓子や食品の生地を載せて調理すると、しごかれた痕跡に沿った形に焼き上がってしまうという問題があった。
本発明の課題は、蓋体と本体とでクッキングシートを良好にホールドし、切断不良を発生することなく所望の位置で切断が可能であるとともに、クッキングシートを引き出す際に、痕跡を残さず巻癖を解消することが可能なクッキングシートロール体収納カートン、及び該カートンにクッキングシートロール体を収納した包装体を提供することにある。
本発明の第1は、底面板と、前記底面板の四方にそれぞれ折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げて前記底面板より立ち上げられた前面板と左右の側面板と背面板と、を有し、クッキングシートロール体を収納する箱形の本体と、
前記背面板の上縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げることにより前記本体の上面開口を覆う上面板と、前記上面板の前縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げることにより前記前面板の外側に重なる掩蓋片と、を有し、前記本体の背面板の上縁から傾動可能に連接されている蓋体と、
前記掩蓋片の下端、或いは、前記底面板の前縁に取り付けられた切断刃と、を備えたクッキングシートロール体収納カートンにおいて、
前記前面板の上縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して内側に折り曲げられて前記背面板に向かって突出する内フラップを有し、
前記内フラップの外側表面に滑り止めが設けられていることを特徴とする。
本発明においては、下記の構成を好ましい態様として含む。
前記滑り止めは、前記内フラップの左右両端部に、さらには、前記内フラップの左右方向の中央部にも設けられている。或いは、前記滑り止めは、前記内フラップの外側表面全面に設けられている。
前記内フラップの奥行きは、前記底面板の奥行きの1/4〜1/2である。
前記滑り止めは、前記前面板の上縁を跨いで前記前面板の外側表面にも連続して設けられている。特に、前記滑り止めは、前記前面板の上縁を跨いで前記前面板と前記内フラップとに連続して帯状に設けられている。また、前記滑り止めは、前記前面板の、前記蓋体を閉じた状態で前記掩蓋片に重なる領域に設けられている。
前記滑り止めは、天然ゴムラテックスを主成分とする樹脂からなる。
また、前記滑り止めは、アクリル樹脂を主成分とする樹脂からなる。
更に本発明の第2は、クッキングシートロール体収納カートンにクッキングシートロール体を収納してなり、収納された前記クッキングシートロール体において、クッキングシートが前記前面板側から前記上面板側を経て前記背面板側に向かう方向に巻かれていることを特徴とする包装体である。
本発明のクッキングシートロール体収納カートンにおいては、滑り止めを備えた内フラップを有することによって、クッキングシートを蓋体と本体との間でしっかりとホールドすることができ、クッキングシートを所望の位置で容易に切断することができる。また、本発明のクッキングシートロール体収納カートンにおいては、クッキングシートロール体をシートの巻方向が通常とは逆方向となるように収納することにより、クッキングシートを引き出す際に、クッキングシートが内フラップに設けられた滑り止めの表面で擦られることで、巻癖が解消される。また、巻癖を解消するために、内フラップの先端に突出部を設ける必要がないため、引き出されたシートには痕跡が残らず、見栄えがよい。
また、本発明の包装体においては、クッキングシートの巻方向が通常とは逆方向になるようにクッキングシートロール体が本発明のクッキングシートロール体収納カートンに収納されているため、係るカートンを開封した際に、クッキングシートの巻癖を解消するためにクッキングシートロール体を入れ直す必要がなく、直ちに使用することができる。
本発明のクッキングシートロール体収納カートンの一実施形態の展開図である。 図1の実施形態のクッキングシートロール体収納カートンに収納したクッキングシートを引き出した状態を示す斜視図である。 図1の実施形態のクッキングシートロール体収納カートンにクッキングシートロール体を収納した包装体を開封する様子を示した斜視図である。 本発明のクッキングシートロール体収納カートンの他の実施形態の展開図である。 本発明のクッキングシートロール体収納カートンの他の実施形態の展開図である。 本発明のクッキングシートロール体収納カートンの他の実施形態の展開図である。 本発明のクッキングシートロール体収納カートンの他の実施形態に収納したクッキングシートを引き出した状態を示す斜視図である。 比較例のクッキングシートロール体収納カートンの展開図である。 図1のクッキングシートロール体収納カートンにクッキングシートロール体を収納した包装体からクッキングシートを引き出す状態の幅方向中央部における断面模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、本発明は下記実施形態に限定されない。また、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。尚、図中の一点鎖線は折り部を示す。また、本発明において「幅方向」及び「左右方向」とは、収納したシートの幅方向であり、図1における紙面上下方向を指す。
本発明に係るクッキングシートロール体収納カートン(以下、「カートン」と記す)を図1〜図7,図9を用いて詳細に説明する。
本発明のカートンは、本体100と、蓋体200と、切断刃300とを備えており、本体100内にクッキングシート(以下、「シート」と記す)401のロール体400を収納して包装体とする。また、本発明のカートンが収納する対象であるクッキングシート401とは、紙やアルミニウムなどの基材の表面に耐熱性を有するシリコーン樹脂或いはフッ素系樹脂がコーティングされている調理用シートである。
本発明のカートンは、図1に示すように、切断刃300以外は1枚のシート材から切り出し、折り曲げて所定の箇所を接着剤等により固定することにより成形することができる。本発明の包装箱に用いられるシート材としては、通常、弾性、柔軟性を有する紙であり、表面に適宜樹脂層をコーティングしたものなども好ましく用いられる。また、切断刃300は金属、樹脂、紙から別途形成され、蓋体200の所定の位置に取り付けられる。
また、本発明の収納カートンに収納されるクッキングシート401は、長尺シートの形態で提供され、円筒形の芯材に巻き取って、或いは芯材を用いずに円筒形に巻き取ってロール体とし、本発明のカートンの本体100内に収納される。
図1、図2に示すように、本体100は底面板10と、該底面板10の四方にそれぞれ折り部を介して連なる前面板20と左右の側面板30a,30bと背面板40とを有している。そして、前面板20と側面板30a,30bと背面板40とを、それぞれ折り部を介して90°に折り曲げて底面板10より立ち上げることにより、箱形の本体100が形成されている。本実施形態においては、前面板20の左右に折り部を介して補助片21a,21bを、背面板40の左右に折り部を介して補助片41a,41bを、それぞれ備えている。よって、前面板20、側面板30a,30b、背面板40をそれぞれ底面板10から立ち上げた際には、係る補助片21aと41aとをそれぞれ前面板20と背面板40とから折り部を介して90°に折り曲げて側面板30aの内面に、補助片21bと41bとをそれぞれ前面板20と背面板40とから折り部を介して90°に折り曲げて側面板30bの内面に、それぞれ、接着剤を介して貼り付けて固定し、箱形形状を保持することができる。
蓋体200は、本体100の背面板40の上縁に折り部を介して連なる上面板50と、該上面板50の前縁に折り部を介して連なる掩蓋片60と、を有している。よって、上面板50を背面板40から折り部を介して90°に折り曲げ、さらに掩蓋片60を上面板50から折り部を介して90°に折り曲げて固定することにより、掩蓋片60と上面板50との境界である折り部の角度が90°に固定された蓋体200が成形される。本実施形態では上面板50の左右に折り部を介して側縁板51a,51bを、掩蓋片60の左右に折り部を介して補助片61a,61bを、それぞれ備えている。よって側縁板51a,51bを上面板50から折り部を介して90°に折り曲げ、同様に補助片61a,61bを掩蓋片60から折り部を介して90°に折り曲げ、側縁板51aと補助片61a、側縁板51bと補助片61bをそれぞれ貼り合わせることで上面板50から掩蓋片60を90°に折り曲げた状態で固定することができる。
本例において、前面板20の高さH1と背面板40の高さH2とは、互いに等しくても、シート材の厚さ分を調整するため互いに異なっていても良い。また、底面板10の奥行きD1と上面板50の奥行きD2についても同様に、互いに等しくても、シート材の厚さ分を調整するため互いに異なっていても良い。
蓋体200には、図2に示すようにシート401を切断するための切断刃300が取り付けられており、該切断刃300は、掩蓋片60の下端から切断刃300の先端が突出するように掩蓋片60の内側に取り付けられる。
本例においては、図1に示すように、掩蓋片60の下端にミシン目80を介して掩蓋片60に連なる開封板70が配置されており、開封板70を本体100の前面板20に接着剤等によって貼付することで蓋体200を本体100に固定する。この時、掩蓋片60の内側に取り付けられた切断刃300の先端は開封板70によって覆われ、開封時には図3に示すように、ミシン目80において開封板70を切り離すことによって蓋体200は開放され、切断刃300の先端が露出してシート401の切断が可能となる。本例では、掩蓋片60と開封板70との高さの合計H4と背面板40の高さH2とが等しく、収納カートンを組み立てた際に、開封板70の下端が前面板20の下端に一致する。
本発明においては、図1,図2に示すように、前面板20の上縁22に折り部を介して連なると共に該折り部を介して内側に折り曲げられて背面板40に向かって突出する内フラップ90が設けられており、係る内フラップ90の外側表面、即ち蓋体200の上面板50の裏面に対向する表面に滑り止め91が設けられている。図1,図2においては、斜線で示される領域が滑り止め91である。
本発明においては、係る滑り止め91を内フラップ90に設けたことにより、シート401を切断する際に、上面板50と内フラップ90との間に挟まれたシート401が、上面板50と内フラップの間で滑りにくく、良好にホールドされる。よって、引き出したシート401を切断すべく手前に引っ張った場合でも、シート401が滑り出さず、所望の位置で切断することができる。
図9は、図1のカートンにロール体400を収納した包装体において、ロール体400からシート401を引き出した状態での、カートンの幅方向の中央部における、奥行き方向(側面板30aの上縁に沿った方向)に沿った断面模式図である。本発明のカートンには、図9に示すように、ロール体400を通常とは巻方向が逆方向となるように収納することによって、シート401の巻癖を解消することができる。通常のラップフィルムやアルミホイルなどのロールを収納する際は、シート401が背面板40側から上面板50側を経て前面板20側に向かう方向に巻かれた状態で収納されるが、本発明においてはこの逆となるように、シート401が、前面板20側から上面板50側を経て背面板40側に向かう方向に巻かれた状態でロール体400を本体100に収納する。
次に、図9に示すように、ロール体400から引き出したシート401を、内フラップ90の先端で折り返して、内フラップ90と上面板50との間を通し、さらに本例では、掩蓋片60と前面板20との間を通して外部に引き出す。そして、掩蓋片60の先端60aに取り付けられた切断刃300によって引き出したシート401を切断する。
シート401は図9に示した上記経路を通って引き出される際に、その表面を内フラップ90に設けられた滑り止め91の表面で擦られることにより、係る表面をしごかれた場合と同様の作用を受け、巻癖が解消される。また、本発明では、内フラップ90の先端形状が直線状でも巻癖解消効果が得られるため、引き出されたシートに痕跡が残らない。
本発明において、滑り止め91は、少なくとも内フラップ90の左右両端に設けることにより、カートンの左右どちら側からシート401を切断し始めても、良好にシート401をホールドして所望の位置で切断することができ、巻癖も解消される。さらに、滑り止め91は内フラップ90の左右方向の中央部にも設けることにより、親指で押さえる上面板50の前縁でもシート401が滑り出しにくくなり、巻癖の解消効果も高くなるため好ましい。いずれの場合も、滑り止め91は、内フラップ90と前面板20との境界、即ち前面板20の上縁22に設けることが、より高い効果を得る上で望ましい。滑り止め91の左右方向の長さW2,W3,W4はそれぞれW1に対して1/5以上であることが好ましく、より好ましくは、図4に示すように、内フラップ90の外側表面の全面に滑り止め91を設ける。また、内フラップ90の奥行きD3は、小さすぎると滑り止め91の効果が十分に得られなくなる恐れがあり、大きすぎるとシート401を引き出しにくくなる恐れがあるため、上面板10の奥行きD2の1/4〜1/2が好ましい。
本発明においてはさらに、滑り止め91を内フラップ90のみならず、前面板20の外側表面にも設けることが好ましい。この場合、前面板20の滑り止めは上縁22に接して設けることが、より高い効果を得る上で望ましい。図5は前面板20に滑り止め23を設けた例であり、前面板20の上縁22に隣接して設け、内フラップ90の滑り止め91と同様に、好ましくは左右両端、さらには左右方向の中央部にも設けることが好ましい。この場合、内フラップ90の滑り止め91と前面板20の滑り止め23とが連続し、滑り止めが内フラップ90と前面板20の境界である上縁22を跨ぐ形態となり、高い滑り止め効果が得られる上、逆方向に収納したロール体400から引き出されたシート401が、上記上縁22で強くしごかれるため、巻癖解消効果も高くなる。尚、前面板20に設けられる滑り止め23は、蓋体200を閉じた状態で掩蓋片60が重なる領域に設けることが好ましい。また、滑り止め23の高さH5は掩蓋片60の高さH3を超えても効果は変わらない。よって、H5≦H3の範囲で滑り止め23を形成することが好ましい。
望ましくは、図6に示すように、滑り止め23,90を前面板20の上縁22全体を跨いで連続して帯状に設ける。また、その際にも、滑り止め23の高さH5は、掩蓋片90の高さH3以下とすることが好ましく、望ましくは、H5=H3である。
本発明に係る滑り止め91,23は、天然ゴムや合成ゴム、アクリル樹脂を主成分とする樹脂などの合成樹脂で形成することができる。特に、アクリル樹脂を主成分とする樹脂は、耐ブロッキング性が高く、本発明のカートンをブランクの状態で積み重ねた場合に、隣り合ったブランクが該滑り止め91,23によって互いに接着し合うブロッキングが生じにくく、好ましい。
滑り止め91,23を設ける方法としては、これらの材料を含有する滑り止め塗料を塗工することによって設ける方法や、ゴムシートを所定の位置に貼付する方法などが挙げられるが、滑り止め塗料を塗工して乾燥させる方法が、製造が容易なことから好ましい。滑り止め塗料としては、天然ゴムラテックスを主成分とするエマルジョンやアクリル樹脂を主成分とする水性塗料が好ましく用いられる。係る塗料は印刷塗工によって所望の領域に容易に付与することができる。具体的には、グラビア輪転印刷或いは平グラビア印刷、フレキソ印刷などで塗工した後に熱風乾燥することで滑り止め91,23とすることができる。また、UV硬化型の樹脂材料を含有する滑り止め塗料をオフセット印刷やフレキソ印刷で塗工し、UV照射して硬化させても良い。天然ゴムラテックスを用いる場合には、紫外線などによる劣化を防止するための添加剤を加えることが望ましい。また、粘着性の高い樹脂を用いた場合には、ブロッキングを防止するため、滑り止め塗料の固形分に対して10質量%〜20質量%程度の無機充填剤又は有機充填剤を添加することが好ましく、係る充填剤としては、平均粒径が20μm以下のものが好ましい。
本発明に係る滑り止め91,23としては、クッキングシート401に対して滑り角度が30°以上となることが好ましい。より好ましくは35°以上である。滑り角度は、310gの重りの底面(底面積:15cm2)に各種クッキングシートを貼り付け、台座の上に形成した滑り止めの上に載せ、傾斜速度2°/秒で台座の上面の水平に対する傾斜角度を徐々に上げて、上記重りがシートごと滑り出す角度を測定して得られる。例えば、上記アクリル樹脂を主成分とする樹脂で形成された滑り止めは38.3°の滑り角度が得られる。また、通常の滑り止めのないカートンの表面の滑り角度は25.9°程度である。
図2,図3には、切断刃300を掩蓋片60の下端に取り付けた形態を示したが、本発明では係る構成に限定されない。例えば、図7に示すように、底面板10の前縁から切断刃300の先端が突出するように底面板10の外側に取り付けた形態も本発明では適用される。係る構成のカートンの展開図は図1とほぼ同様であるが、掩蓋片60と開封板70とを合わせた高さH4を、前面板20の高さH1よりも若干高くし、底面板10に取り付けた切断刃300の先端を開封板70の下端で覆って固定することにより、開封するまで切断刃300の先端が露出しないように保護することができる。
尚、図7の形態では、図2の形態の側縁板51a、51b及び補助片61a、61bを設けていないが、図7においても、図2の形態と同様に、側縁板51a、51b及び補助片61a、61bを設けて、上面板50から掩蓋片60を90°に折り曲げた状態で固定した蓋体200としてもよい。
(実施例1,2,比較例1,2)
コート白ボール「JET STAR」(日本製紙株式会社製、坪量:400g/m2)を用い、図4、図6に示す展開図のカートンを実施例1,2として作製した。また、滑り止め91を設けない以外は図4と同じ展開図のカートンを比較例1として、図8に示す展開図のように、滑り止め91を設けず、前面板20の上縁側に滑り止め23を設けたカートンを比較例2として作製した。各部材の寸法は、H1=38mm、D1=41mm、H2=40mm、D2=41mm、H3=26mm、W1=308mm、D3=12mm、H5=20mmとした。切断刃300は図2に示すように掩蓋片60の下端に取り付けた。
滑り止め91,23は、それぞれ、滑り止め塗料として天然ゴムラテックスを主成分とし、固形分が48.6質量%、粘度が1.45Pa・s、pHが9.4の乳白色エマルジョンを用い、平グラビア印刷で所定の領域に塗工し、熱風乾燥させて形成した。
得られた各例のカートンに、紙基材の両面にシリコーン樹脂をコーティングした一般的にクッキングシートとして販売されているシートのロール体を通常の巻方向で収納し、蓋体200を閉じた際に引き出されたシート401の長さが100mmとなるように引き出し、蓋体200を閉じて前面板20が上に向くように置いた。次に、切断刃300と前面板20とが浮かないようにカートンの中央部に300gの重りを載せ、左右両端部は蓋体が開かないように治具で固定した。この状態で、シート401を100mm/minの速度で水平方向に引き出し、その荷重をプッシュプルスケールで計測した。計測は各例について3回ずつ行い、平均値を出した。
その結果、比較例1は2N、比較例2は3N、実施例1は4N、実施例2は6Nで、滑り止めの効果は比較例1<比較例2<実施例1<実施例2の順で高くなり、特に、実施例2ではシートを引き出すには強い力が必要であった。また、実際にシートを切断してみたところ、実施例1,2では切断時にシートが滑り出ることがなく、所望の位置で容易に切断することができたが、比較例1,2ではシートが滑り出て上手く切断することができなかった。
さらに、上記実施例及び比較例のそれぞれのカートンに、上記クッキングシートのロール体を、巻方向が逆になるように収納し、シートを引き出して巻癖の解消効果を観察した。その結果、比較例1<比較例2<実施例1<実施例2の順で高く、引き出されたシートには巻癖を解消するためについた痕跡がなく、見栄えが良かった。また、実施例1,2のカートンでは、シートの切断時にシートが滑り出ることがなく、良好に切断できた。
(実施例3、4)
固形分が50質量%の水性アクリル樹脂エマルジョンにメタノールを添加して、ザーンカップ♯3(株式会社離合社製)で測定した粘度が18秒となるように調整した滑り止め塗料を、実施例1で用いたコート白ボールに卓上塗工機(株式会社井元製作所製)を用い、塗工速度5.2m/min、塗工量が5g/m2となるように塗工し、100℃で乾燥させ、滑り止め91,23を形成し、図4,図6の展開図のカートンを形成し、実施例3,実施例4とした。尚、実施例4において、H5はH3と同じ26mmとした。滑り止め91,23の滑り角度は38.3°、滑り止め91,23以外のカートン表面の滑り角度は25.9°であった。
上記実施例のそれぞれのカートンに、実施例1で用いたクッキングシートのロール体を、巻方向が逆になるように収納し、シートを引き出して切断し、巻癖の解消効果を観察した。その結果、前記比較例2に対して実施例3<実施例4の順で、巻癖の解消効果が高く、痕跡も残らず、シートを良好にホールドして容易に切断することができた。
10:底面板、20:前面板、21a,21b:補助片、22:前面板の上縁、23:滑り止め、30a,30b:側面板、40:背面板、41a,41b:補助片、50:上面板、51a,51b:側縁板、60:掩蓋片、61a,61b:補助片、70:開封板、80:ミシン目、90:内フラップ、91:滑り止め、100:本体、200:蓋体、300:切断刃、400:クッキングシートロール体、401:クッキングシート

Claims (11)

  1. 底面板と、前記底面板の四方にそれぞれ折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げて前記底面板より立ち上げられた前面板と左右の側面板と背面板と、を有し、クッキングシートロール体を収納する箱形の本体と、
    前記背面板の上縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げることにより前記本体の上面開口を覆う上面板と、前記上面板の前縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して折り曲げることにより前記前面板の外側に重なる掩蓋片と、を有し、前記本体の背面板の上縁から傾動可能に連接されている蓋体と、
    前記掩蓋片の下端、或いは、前記底面板の前縁に取り付けられた切断刃と、を備えたクッキングシートロール体収納カートンにおいて、
    前記前面板の上縁に折り部を介して連なると共に前記折り部を介して内側に折り曲げられて前記背面板に向かって突出する内フラップを有し、
    前記内フラップの外側表面に滑り止めが設けられていることを特徴とするクッキングシートロール体収納カートン。
  2. 前記滑り止めは、前記内フラップの左右両端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  3. 前記滑り止めは、前記内フラップの左右方向の中央部にも設けられていることを特徴とする請求項2に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  4. 前記滑り止めは、前記内フラップの外側表面全面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  5. 前記内フラップの奥行きは、前記底面板の奥行きの1/4〜1/2であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  6. 前記前面板の上縁を跨いで前記前面板の外側表面にも連続して設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  7. 前記滑り止めは、前記前面板の上縁全体を跨いで前記前面板と前記内フラップとに連続して帯状に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  8. 前記滑り止めは、前記前面板の、前記蓋体を閉じた状態で前記掩蓋片に重なる領域に設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  9. 前記滑り止めは、天然ゴムラテックスを主成分とする樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  10. 前記滑り止めは、アクリル樹脂を主成分とする樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のクッキングシートロール体収納カートン。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のクッキングシートロール体収納カートンにクッキングシートロール体を収納してなり、収納された前記クッキングシートロール体において、クッキングシートが前記前面板側から前記上面板側を経て前記背面板側に向かう方向に巻かれていることを特徴とする包装体。
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