JP2016107393A - パラレルリンク機構を用いた作業装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高速、高精度の作業が可能で、コンパクト化を実現しつつ、比較的大きな被作業体に対しても複数方向から作業を行うことができるパラレルリンク機構を用いた作業装置を提供する。
【解決手段】 作業装置1は、パラレルリンク機構9と、姿勢制御用アクチュエータ10と、直交2軸直動機構8とを備える。パラレルリンク機構9は、基端側のリンクハブ12に対し先端側のリンクハブ13を、3組以上のリンク機構14を介して姿勢を変更可能に連結する。姿勢制御用アクチュエータ10は、基端側のリンクハブ12に対する先端側のリンクハブ13の姿勢を任意に変更する。直交2軸直動機構8は、基端側のリンクハブ12の中心軸QAと直交する平面と平行に作業体3を移動させる。先端側のリンクハブ13に、先端側のリンクハブ12と基端側のリンクハブ13との間の内部空間S1に位置するように被作業体2を設置する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、医療機器や産業機器等の高速、高精度で、広範な作動範囲を必要とする機器に用いられるパラレルリンク機構を用いた作業装置に関する。
医療機器や産業機器等の各種作業装置に用いられるパラレルリンク機構およびリンク作動装置が、特許文献1、2に提案されている。
特開2000−94245号公報 米国特許第5,893,296号明細書
特許文献1のパラレルリンク機構は、構成が比較的簡単であるが、各リンクの作動角が小さいため、トラベリングプレートの作動範囲を大きく設定すると、リンク長が長くなることにより、機構全体の寸法が大きくなって装置の大型化を招くという問題がある。また、機構全体の剛性が低く、トラベリングプレートに搭載されるツールの重量、つまりトラベリングプレートにおける可搬重量が小さいものに制限されるという問題もある。
特許文献2のリンク作動装置は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブを、4節連鎖の3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結した構成としたパラレルリンク機構を用いたことにより、コンパクトでありながら、高速、高精度で、広範な作動範囲の動作が可能である。
しかし、特許文献2のリンク作動装置は、他の機構を組み合わせてリンク作動装置の内部空間に配置した被作業体に対して作業を行う場合、被作業体や作業体がパラレルリンク機構の一部の部材と干渉することで、作業範囲が狭くなり、比較的大きな被作業体に対して作業できないといった課題がある。
この発明の目的は、高速、高精度の作業が可能で、コンパクト化を実現しつつ、比較的大きな被作業体に対しても複数方向から作業を行うことができるパラレルリンク機構を用いた作業装置を提供することである。
この発明のパラレルリンク機構を用いた作業装置は、被作業体に対して作業体で接触状態または非接触状態で作業を行う作業装置であって、前記被作業体を姿勢変更可能に支持するパラレルリンク機構と、このパラレルリンク機構を作動させる姿勢制御用アクチュエータと、前記パラレルリンク機構に対して前記作業体を直交2軸方向に移動させる直交2軸直動機構とを備える。
前記パラレルリンク機構は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブを、3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結し、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に両端がそれぞれ回転可能に連結された中央リンク部材とを有する。
前記姿勢制御用アクチュエータは、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢を任意に変更するように、前記3組以上のリンク機構のうちの2組以上のリンク機構に設けられる。
前記直交2軸直動機構は、前記基端側のリンクハブの中心軸と直交する平面と平行に前記作業体を移動させるものである。なお、「リンクハブの中心軸」とは、前記リンクハブと前記端部リンク部材の各回転対偶、および、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材の各回転対偶の中心軸がそれぞれ交差する点を前記リンクハブの球面リンク中心と称する場合、この球面リンク中心を通り前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶の中心軸と直角に交わる直線を指す。
前記先端側のリンクハブに、この先端側のリンクハブと前記基端側のリンクハブとの間の内部空間に位置するように前記被作業体を設置する。
前記パラレルリンク機構は、基端側のリンクハブと、先端側のリンクハブと、3組以上のリンク機構とで、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが直交2軸周りに回転自在な2自由度機構を構成する。この2自由度機構は、コンパクトでありながら、先端側のリンクハブの可動範囲を広くとれる。例えば、基端側のリンクハブの中心軸と先端側のリンクハブの中心軸の折れ角の最大値は約±90°であり、基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの旋回角を0°〜360°の範囲に設定できる。
このパラレルリンク機構を用いた作業装置は、パラレルリンク機構の2自由度と直交2軸直動機構の2自由度とで計4自由度の構成となる。4自由度の構成であると、姿勢制御用アクチュエータによりパラレルリンク機構を作動させて先端側のリンクハブに設置された被作業体の姿勢を変更すると共に、直交2軸直動機構により作業体を直交2軸方向に移動させることで、被作業体の各面に対して作業体で作業を行うことができる。作業体を被作業体に接触させて行う作業、および作業体を被作業体に対して一定に間隔を開けて非接触で行う作業のいずれも可能であるが、本構成は作業体と被作業体との距離の調整が不要な非接触で行う作業に優れる。パラレルリンク機構により被作業体の姿勢変更を高速、高精度で行えるため、高速、高精度の作業が可能である。
例えば、パラレルリンク機構を右側に傾けると、被作業体の右側面が作業体の側を向く。この場合、直交2軸直動機構により作業体を右方向に移動させることで、被作業体の右側面に対して作業を行うことができる。また、パラレルリンク機構を左側に傾けると、被作業体の左側面が作業体の側を向く。この場合、直交2軸直動機構により作業体を左方向に移動させることで、被作業体の左側面に対して作業を行うことができる。同様に、パラレルリンク機構を前後に傾け、直交2軸直動機構により作業体を前後方向に移動させることで、被作業体の前後の側面に対して作業を行うことができる。
パラレルリンク機構の機構特性上、上記パラレルリンク機構の傾き動作に伴い、各中央リンク部材の中央部を結ぶ円である中央リンク部材の軌道円もパラレルリンク機構の傾き側に移動する。つまり、中央リンク部材の移動跡にスペースができる。このため、パラレルリンク機構の傾き側へ作業体を移動させても、作業体と中央リンク部材とが干渉し難い。このことから、パラレルリンク機構の作動範囲を広くとれ、作業体に対する作業範囲が広くなる。また、コンパクト化を実現しつつ、比較的大きな被作業体に対しても複数方向から作業を行うことができる。
この発明において、前記直交2軸直動機構は、前記基端側のリンクハブと一体の部材に設置され、前記基端側のリンクハブの中心軸と直交する平面に沿って前記被作業体に対して前記作業体を直交2軸方向に移動させると良い。
この場合、作業体や被作業体の位置を計算する関係式が比較的簡単な形となり、姿勢制御用アクチュエータおよび直交2軸直動機構の制御が容易になる。
この発明において、前記パラレルリンク機構を前記先端側のリンクハブが下向きとなるように設置し、前記直交2軸直動機構を前記パラレルリンク機構の上方に配置すると良い。
この場合、姿勢制御用アクチュエータ、直交2軸直動機構等の制御用機器や作業体が被作業体の下方に配置されていないため、作業体から発生する切粉等や作業体に付着させるグリース、塗料等が制御用機器や作業体に付着して、これらに悪影響を与えることを防止できる。
この発明において、前記直交2軸直動機構とは別に、前記被作業体に対して前記作業体を前記基端側のリンクハブの中心軸と平行に移動させるZ軸直動機構を設けると良い。
この場合、前記4自由度の構成にZ軸直動機構による1自由度を加えることで、5自由度の構成となる。被作業体が比較的大きい場合、4自由度の構成では、作業体と被作業体との距離を調整することが難しいが、5自由度の構成であると、作業体と被作業体との距離を制御できるため、接触しての作業も無理なく行える。
この発明において、前記先端側のリンクハブの球面リンク中心から前記被作業体における前記球面リンク中心から先端側のリンクハブの中心軸の方向に最も離れた位置までの距離をT、前記基端側のリンクハブの球面リンク中心と前記先端側のリンクハブの球面リンク中心間の距離をL、前記パラレルリンク機構が作動可能範囲の最大域まで作動した状態における前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸とが成す角度である最大折れ角をθmaxとした場合、
T≧L/(2cos(θmax/2))
の関係が成り立つと良い。
パラレルリンク機構が作動可能範囲の最大域まで作動した場合、先端側または基端側の球面リンク中心から先端側または基端側のリンクハブの中心軸の交点までの距離がL/(2cos(θmax/2))となる。距離TをL/(2cos(θmax/2))以上とすれば、最大折れ角θmaxの作動範囲内において、折れ角θが大きくなるにつれて、被作業体の側面と基端側のリンクハブの中心軸との距離が近づく。そのため、直交2軸直動機構のストロークを小さくでき、コンパクトな構成を実現できる。
この発明において、前記先端側のリンクハブの中心軸から前記被作業体の外周面までの最大距離をM、前記各中央リンク部材の内面の中央部を結ぶ円である中央リンク部材の内面軌道円の半径をR、前記先端側のリンクハブの球面リンク中心から前記被作業体の先端位置までの距離をT,前記パラレルリンク機構が作動可能範囲の最大域まで作動した状態における前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸とが成す角度である作動範囲の最大折れ角をθmaxとした場合、
R≧T・sin(θmax/2)+M
の関係が成り立つと良い。ここで、中央リンク部材の「内面」とは、基端側と先端側の球面リンク中心を結ぶ直線の中点に対し対向する面のことである。
このようにパラレルリンク機構の各リンク機構を構成することで、被作業体や作業体が中央リンク部材と干渉することを回避できる。それにより、パラレルリンク機構の可動範囲と作業範囲を広くとれるようになる。
この発明において、前記被作業体を前記先端側のリンクハブの中心軸に対して直交する軸回りに回転させる回転機構を設けても良い。
この場合、回転機構により被作業体を回転させることで、被作業体の全周面に対して作業を行うことができるようになる。
回転機構を設ける場合、一端が前記先端側のリンクハブに固定され他端が前記パラレルリンク機構の外部空間へ延びた回転機構固定部材の前記他端に前記回転機構を設置し、この回転機構の出力軸に被作業体固定部材を設置し、この被作業体固定部材の先端を前記3組以上のリンク機構のうちの隣合う2組のリンク機構の間を通って前記内部空間に挿入し、この被作業体固定部材の前記先端に前記被作業体を設置すると良い。
このように、回転機構をスペースに余裕のあるパラレルリンク機構の外部空間に配置することで、各リンク機構と回転機構とが干渉することを防止でき、より広い作動範囲を実現できる。
この発明のパラレルリンク機構を用いた作業装置は、被作業体に対して作業体で接触状態または非接触状態で作業を行う作業装置であって、前記被作業体を姿勢変更可能に支持するパラレルリンク機構と、このパラレルリンク機構を作動させる姿勢制御用アクチュエータと、前記パラレルリンク機構に対して前記作業体を直交2軸方向に移動させる直交2軸直動機構とを備え、前記パラレルリンク機構は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブを、3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結し、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に両端がそれぞれ回転可能に連結された中央リンク部材とを有し、前記姿勢制御用アクチュエータは、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢を任意に変更するように、前記3組以上のリンク機構のうちの2組以上のリンク機構に設けられ、前記直交2軸直動機構は、前記リンクハブと前記端部リンク部材の各回転対偶、および、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材の各回転対偶の中心軸がそれぞれ交差する点を前記リンクハブの球面リンク中心と称し、この球面リンク中心を通り前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶の中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称する場合、前記基端側のリンクハブの中心軸と直交する平面と平行に前記作業体を移動させるものであり、前記先端側のリンクハブに、この先端側のリンクハブと前記基端側のリンクハブとの間の内部空間に位置するように前記被作業体を設置したため、高速、高精度の作業が可能で、コンパクト化を実現しつつ、比較的大きな被作業体に対しても複数方向から作業を行うことができる。
この発明の一実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。 同作業装置の異なる状態の正面図である。 同作業装置のリンク作動装置の一部を省略した正面図である。 同リンク作動装置の一状態の斜視図である。 同リンク作動装置の異なる状態の斜視図である。 (A)は同リンク作動装置の基端側のリンクハブ、基端側の端部リンク部材等の断面図、(B)のその部分拡大図である。 同パラレルリンク機構の1つのリンク機構を直線で表現した図である。 同作業装置の直交2軸直動機構の平面図である。 この発明の異なる実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。 同作業装置の異なる状態の正面図である。 同作業装置の直交2軸直動機構の平面図である。 (A),(B)は互いに異なる被作業体の平面図である。 同作業装置の作業動作を示す説明図である。 この発明のさらに異なる実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。 この発明のさらに異なる実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。 同作業装置の異なる状態の正面図である。 この発明のさらに異なる実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。 同作業装置の異なる状態の正面図である。 この発明のさらに異なる実施形態にかかる作業装置の一状態の正面図である。
この発明の一実施形態に係るパラレルリンク機構を用いた作業装置を図1〜図8と共に説明する。
図1、図2はこの作業装置の互いに異なる状態を示す正面図である。作業装置1は、被作業体2に対して作業体3で作業を行う装置であって、土台4の上に建てられて複数本の支柱5によって水平状のベース部材6が支持され、このベース部材6に、リンク作動装置7および直交2軸直動機構8が設置されている。リンク作動装置7は、被作業体2を姿勢変更可能に支持するパラレルリンク機構9と、このパラレルリンク機構9を作動させる姿勢制御用アクチュエータ10とで構成される。直交2軸直動機構8は、被作業体2に対して作業体3を直交2軸方向に移動させる機構である。
図3はリンク作動装置の正面図、図4、図5はリンク作動装置の互いに異なる状態を示す斜視図である。これらの各図は、図1、図2に対して上下反転して表されている。リンク作動装置7のパラレルリンク機構9は、基端側のリンクハブ12に対し先端側のリンクハブ13を3組のリンク機構14を介して姿勢変更可能に連結したものである。なお、図3では、1組のリンク機構14のみが示されている。リンク機構14の数は、4組以上であっても良い。
各リンク機構14は、基端側の端部リンク部材15、先端側の端部リンク部材16、および中央リンク部材17で構成され、4つの回転対偶からなる4節連鎖のリンク機構をなす。基端側および先端側の端部リンク部材15,16はL字状をなし、一端がそれぞれ基端側のリンクハブ12および先端側のリンクハブ13に回転自在に連結されている。中央リンク部材17は、両端に基端側および先端側の端部リンク部材15,16の他端がそれぞれ回転自在に連結されている。
パラレルリンク機構9は、2つの球面リンク機構を組み合わせた構造であって、リンクハブ12,13と端部リンク部材15,16の各回転対偶、および端部リンク部材15,16と中央リンク部材17の各回転対偶の中心軸が、基端側と先端側においてそれぞれの球面リンク中心PA,PB(図3)で交差している。また、基端側と先端側において、リンクハブ12,13と端部リンク部材15,16の各回転対偶とそれぞれの球面リンク中心PA,PBからの距離も同じであり、端部リンク部材15,16と中央リンク部材17の各回転対偶とそれぞれの球面リンク中心PA,PBからの距離も同じである。端部リンク部材15,16と中央リンク部材17との各回転対偶の中心軸は、ある交差角γ(図3)を持っていてもよいし、平行であってもよい。
図6は基端側のリンクハブ12、基端側の端部リンク部材15等の断面図であって、同図に、基端側のリンクハブ12と基端側の端部リンク部材15の各回転対偶の中心軸O1と、球面リンク中心PAとの関係が示されている。先端側のリンクハブ13および先端側の端部リンク部材16の形状ならびに位置関係も図6と同様である(図示せず)。図の例では、リンクハブ12,13と端部リンク部材15,16との各回転対偶の中心軸O1と、端部リンク部材15,16と中央リンク部材17との各回転対偶の中心軸O2とが成す角度αが90°とされているが、前記角度αは90°以外であっても良い。
3組のリンク機構14は、幾何学的に同一形状をなす。幾何学的に同一形状とは、図7に示すように、各リンク部材15,16,17を直線で表現した幾何学モデル、すなわち各回転対偶と、これら回転対偶間を結ぶ直線とで表現したモデルが、中央リンク部材17の中央部に対する基端側部分と先端側部分が対称を成す形状であることを言う。図7は、一組のリンク機構14を直線で表現した図である。この実施形態のパラレルリンク機構9は回転対称タイプで、基端側のリンクハブ12および基端側の端部リンク部材15と、先端側のリンクハブ13および先端側の端部リンク部材16との位置関係が、中央リンク部材17の中心線Cに対して回転対称となる位置構成になっている。各中央リンク部材17の中央部は、共通の軌道円D上に位置している。
基端側のリンクハブ12と先端側のリンクハブ13と3組のリンク機構14とで、基端側のリンクハブ12に対し先端側のリンクハブ13が直交2軸周りに回転自在な2自由度機構が構成される。言い換えると、基端側のリンクハブ12に対して先端側のリンクハブ13を、回転が2自由度で姿勢変更自在な機構である。この2自由度機構は、コンパクトでありながら、基端側のリンクハブ12に対する先端側のリンクハブ13の可動範囲を広くとれる。
例えば、球面リンク中心PA,PBを通り、リンクハブ12,13と端部リンク部材15,16の各回転対偶の中心軸O1(図6)と直角に交わる直線をリンクハブ12,13の中心軸QA,QBとした場合、基端側のリンクハブ12の中心軸QAと先端側のリンクハブ13の中心軸QBとの折れ角θ(図7)の最大値を約±90°とすることができる。また、基端側のリンクハブ12に対する先端側のリンクハブ13の旋回角φ(図7)を0°〜360°の範囲に設定できる。折れ角θは、基端側のリンクハブ12の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ13の中心軸QBが傾斜した垂直角度のことであり、旋回角φは、基端側のリンクハブ12の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ13の中心軸QBが傾斜した水平角度のことである。
基端側のリンクハブ12に対する先端側のリンクハブ13の姿勢変更は、基端側のリンクハブ12の中心軸QAと先端側のリンクハブ13の中心軸QBとの交点Oを回転中心として行われる。図4は、基端側のリンクハブ12の中心軸QAと先端側のリンクハブ13の中心軸QBが同一線上にある状態を示し、図5は、基端側のリンクハブ12の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ13の中心軸QBが或る作動角をとった状態を示す。姿勢が変化しても、基端側と先端側の球面リンク中心PA,PB間の距離L(図7)は変化しない。
このパラレルリンク機構9において、各リンク機構14におけるリンクハブ12,13と端部リンク部材15,16の回転対偶の中心軸O1の角度および球面リンク中心PA,PBからの長さが互いに等しく、かつ各リンク機構14のリンクハブ12,13と端部リンク部材15,16の回転対偶の中心軸O1、および、端部リンク部材15,16と中央リンク7の回転対偶の中心軸O2が、基端側および先端側において球面リンク中心PA,PBと交差し、かつ基端側の端部リンク部材15と先端側の端部リンク部材16の幾何学的形状が等しく、かつ中央リンク部材17についても基端側の先端側とで形状が等しいとき、中央リンク部材17の対称面に対して、中央リンク部材17と端部リンク部材15,16との角度位置関係を基端側と先端側とで同じにすれば、幾何学的対称性から基端側のリンクハブ12および基端側の端部リンク部材15と、先端側のリンクハブ13および先端側の端部リンク部材16とは同じに動く。
図1〜図6に示すように、基端側のリンクハブ12は、前記ベース部材6と、このベース部材6と一体に設けられた3個の回転軸連結部材21とで構成される。ベース部材6は中央部に円形の貫通孔6a(図6)を有し、この貫通孔6aの周囲に3個の回転軸連結部材21が円周方向に等間隔で配置されている。貫通孔6aの中心は、基端側のリンクハブ中心軸QA上に位置する。各回転軸連結部材21には、軸心が基端側のリンクハブ中心軸QAと交差する回転軸22が回転自在に連結されている。この回転軸22に、基端側の端部リンク部材15の一端が連結される。
1つの基端側の端部リンク部材15およびその両端周辺部を取り出した図6(B)に示すように、前記回転軸22は、大径部22a、小径部22b、および雄ねじ部22cを有し、小径部22bで2個の軸受23を介して回転軸連結部材21に回転自在に支持されている。軸受23は、例えば深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受等の玉軸受である。これらの軸受23は、回転軸連結部材21に設けられた内径溝24に嵌合状態で設置され、圧入、接着、加締め等の方法で固定してある。他の回転対偶部に設けられる軸受の種類および設置方法も同様である。
回転軸22は、大径部22aで後記減速機構52の出力軸52aに同軸上に配置される。その配置構造については、後で説明する。また、回転軸22には、この回転軸22と一体に回転するように、基端側の端部リンク部材15の一端が連結される。すなわち、基端側の端部リンク部材15の一端に形成された切欠き部25内に回転軸連結部材21を配置し、回転軸22の小径部22bを、基端側の端部リンク部材15の一端における前記切欠き部25の両側部分である内外一対の回転軸支持部26,27にそれぞれ形成された貫通孔、および軸受23の内輪に挿通してある。そして、回転軸22の大径部22aの外周に嵌合するスペーサ28を介し、基端側の端部リンク部材15と減速機構52の出力軸52aとをボルト29で固定すると共に、外側の回転軸支持部27よりも突出した回転軸22の雄ねじ部22cにナット30を螺着してある。軸受23の内輪と一対の回転軸支持部26,27との間に、スペーサ31,32を介在させてあり、ナット30を螺着時に軸受23に予圧を付与する構成である。
基端側の端部リンク部材15の他端には、中央リンク部材17の一端に回転自在に連結された回転軸35が連結される。この中央リンク部材17の回転軸35は、リンクハブ12の回転軸22と同様に、大径部35a、小径部35b、および雄ねじ部35cを有し、小径部32bで2個の軸受36を介して中央リンク部材17の一端に回転自在に支持されている。すなわち、基端側の端部リンク部材15の他端に形成された切欠き部37内に中央リンク部材17の一端を配置し、回転軸35の小径部35bを、基端側の端部リンク部材15の他端における前記切欠き部37の両側部分である内外一対の回転軸支持部38,39にそれぞれ形成された貫通孔、および軸受36の内輪に挿通してある。そして、外側の回転軸支持部39よりも突出した回転軸35の雄ねじ部35cにナット40を螺着してある。軸受36の内輪と一対の回転軸支持部38,39との間に、スペーサ41,42を介在させてあり、ナット40を螺着時に軸受36に予圧を付与する構成である。
図1〜図5に示すように、先端側のリンクハブ13は、中央部に円形の貫通孔40aを有する平板状の先端部材40と、この先端部材40の貫通孔40aの周囲に円周方向等配で設けられた3個の回転軸連結部材41とで構成される。貫通孔40aの中心は、先端側のリンクハブ13の中心軸QB上に位置する。各回転軸連結部材41は、軸心が先端側のリンクハブ13の中心軸QBと交差する回転軸43が回転自在に連結されている。この先端側のリンクハブ13の回転軸43に、先端側の端部リンク部材16の一端が連結される。先端側の端部リンク部材16の他端には、中央リンク部材17の他端に回転自在に連結された回転軸45が連結される。先端側のリンクハブ13の回転軸43および中央リンク部材17の回転軸45も、前記回転軸35と同じ形状であり、かつ2個の軸受(図示せず)を介して回転軸連結部材41および中央リンク部材17の他端にそれぞれ回転自在に連結されている。
リンク作動装置7の姿勢制御用アクチュエータ10は、減速機構52を備えたロータリアクチュエータであり、基端側のリンクハブ12のベース部材6の上面に、前記回転軸22と同軸上に設置されている。姿勢制御用アクチュエータ10と減速機構52は一体に設けられ、モータ固定部材53により減速機構52がベース部材6に固定されている。この例では、3組のリンク機構14のすべてに姿勢制御用アクチュエータ10が設けられているが、3組のリンク機構14のうち少なくとも2組に姿勢制御用アクチュエータ10を設ければ、基端側のリンクハブ12に対する先端側のリンクハブ13の姿勢を確定することができる。
図6(B)において、減速機構52はフランジ出力であって、大径の出力軸52aを有する。出力軸52aの先端面は、出力軸52aの中心線と直交する平面状のフランジ面54となっている。出力軸52aは、前記スペーサ28を介して、基端側の端部リンク部材15の回転軸支持部26にボルト29で接続されている。基端側のリンクハブ12と基端側の端部リンク部材15の回転対偶部の前記回転軸22の大径部22aが、減速機構52の出力軸52aに設けられた内径溝57に嵌っている。
直交2軸直動機構8は、図1、図2、図8に示すように、ベース部材6の上に設置されX軸方向に移動可能なX軸移動体61aを有するX軸直動機構61と、X軸移動体61aに固定されたブラケット62に設置されY軸方向に移動可能なY軸移動体63aを有するY軸直動機構63とで構成される。X軸直動機構61およびY軸直動機構63のX軸移動体61aおよびY軸移動体63aを移動させる駆動源はモータ61b,63bである。
前記Y軸移動体62aには、正面形状L形の作業体設置部材64が取り付けられている。この作業体設置部材64は、ベース部材6の貫通孔6aを貫通してベース部材6の下方へ延びており、その下端に作業体固定部材65が取り付けられている。そして、この作業体固定部材65に作業体3が固定される。直交2軸直動機構8のX軸直動機構61およびY軸直動機構63を駆動することで、作業体3が水平面、すなわち基端側のリンクハブ12の中心軸QAと直交する平面に沿って直交2軸方向に移動する。
図1、図2において、この実施形態の被作業体2は、例えば直方体形状であって、先端側のリンクハブ13の先端部材40に設置した被作業体固定部材67の上面に載置される。被作業体固定部材67は、先端部材40の貫通孔40aに下方から挿入され、フランジ部67aがボルト接合、溶接等により先端部材40に固定されている。被作業体固定部材67の上面に載置された被作業体2は、先端側のリンクハブ12と基端側のリンクハブ13との間の内部空間S1に位置する。
また、図の例では、作業体3は被作業体2に対して非接触で作業を行うものとされている。例えばグリース塗布機、レーザ検査機、スプレー式塗装機、溶接機等であり、グリースノズル等の作業部3aを下向きにして前記作業体固定部材65に保持されている。被作業体2に対して接触して作業を行う作業体3も使用することができる。
このパラレルリンク機構を用いた作業装置1は、パラレルリンク機構9の2自由度と直交2軸直動機構8の2自由度とで計4自由度の構成である。このため、リンク作動装置7を作動させて先端側のリンクハブ13に設置された被作業体2の姿勢を変更すると共に、直交2軸直動機構8により作業体3を直交2軸方向に移動させることで、被作業体2の各面に対して作業体3で非接触作業を行うことができる。姿勢制御用アクチュエータ10および直動機構8は、互いに連係して動作するように制御される。リンク作動装置7により被作業体2の姿勢変更を高速、高精度で行えるため、高速、高精度の作業が可能である。
例えば、図1に示す基端側のリンクハブ中心軸QAと先端側のリンクハブ中心軸QBとが同一線上にある状態から、姿勢制御用アクチュエータ10によりパラレルリンク機構9を作動させて、図2のように基端側のリンクハブ12に対して先端側のリンクハブ13を左側に傾けると、先端側のリンクハブ13に設置された被作業体2の左側面が作業体3の側を向く。この場合、直交2軸直動機構8のX軸直動機構61により作業体3を左方向に移動させることで、被作業体2の左側面に対して作業を行うことができる。
また、基端側のリンクハブ12に対して先端側のリンクハブ13を右側に傾けると、被作業体2の右側面が作業体3の側を向く。この場合、直交2軸直動機構8により作業体3を右方向に移動させることで、被作業体2の右側面に対して作業を行うことができる。
同様に、基端側のリンクハブ12に対して先端側のリンクハブ13を前後に傾けると、被作業体2の前後の側面が作業体3の側を向くので、直交2軸直動機構8のY軸直動機構63により作業体3を前後方向に移動させることで、被作業体2の前後の側面に対して作業を行うことができる。
パラレルリンク機構9の機構特性上、上記パラレルリンク機構9の傾き動作に伴い、各中央リンク部材17の中央部を結ぶ円である中央リンク部材の軌道円D(図7)もパラレルリンク機構9の傾き側に移動する。つまり、中央リンク部材17の移動跡にスペースができる。このため、パラレルリンク機構9の傾き側へ作業体3を移動させても、作業体3と中央リンク部材17とが干渉し難い。その結果、パラレルリンク機構9の作動範囲を広くとれ、作業体3に対する作業範囲が広くなる。また、コンパクト化を実現しつつ、比較的大きな被作業体2に対しても複数方向から作業を行うことができる。
また、この実施形態のように、直交2軸直動機構8により基端側のリンクハブの中心軸QAと直交する平面に沿って作業体3を移動させると、作業体3や被作業体2の位置を計算する関係式が比較的簡単な形となり、姿勢制御用アクチュエータ10および直交2軸直動機構8の制御が容易である。
さらに、パラレルリンク機構9を先端側のリンクハブ13が下向きとなるように設置し、直交2軸直動機構8をパラレルリンク機構9の上方に配置すると、姿勢制御用アクチュエータ10、直交2軸直動機構8等の制御用機器や作業体3が被作業体2の下方に配置されていないため、作業体3から発生するグリース、塗料等が制御用機器や作業体3に付着して、これらに悪影響を与えることを防止できる。
図9、図10は、この発明の異なる実施形態を示す。この作業装置1は、前記直交2軸直動機構8とは別に、被作業体2に対して作業体3をZ軸方向、すなわち基端側のリンクハブの中心軸QAと平行に移動させるZ軸直動機構70を設けてある。リンク作動装置7は、前記実施形態のものと同じ構成である。作業体3は、被作業体2に接触させて作業を行う切削加工機、塗料塗布機等である。
図9、図10、図11に示すように、Z軸直動機構70は、直交2軸直動機構8のY軸直動機構63のY軸移動体63aにブラケット71を介して設置され、Z軸方向に移動可能なZ軸移動体70aを有する。Z軸直動機構70の駆動源はモータ70bである。そして、Z軸移動体70aに作業体設置部材64が取り付けられ、この作業体設置部材64の下端に作業体固定部材65を介して作業体3が保持される。
この作業装置1は、前記実施形態の4自由度の構成にZ軸直動機構70による1自由度を加えることで、5自由度の構成となる。被作業体2が比較的大きい場合、4自由度の構成では、作業体3と被作業体2との距離を調整することが難しいが、5自由度の構成であると、作業体3と被作業体2との距離を制御できるため、図13に示すように接触しての作業を無理なく行える。同図(A)は基端側のリンクハブの中心軸QAと先端側のリンクハブの中心軸QBとの折れ角θが0°である状態、同図(C)は折れ角θが最大となるまで被作業体2が傾斜した状態、同図(B)は(A)と(C)の中間の状態を示す。
上記5自由度の構成では、作業装置1のコンパクト化を図るために、基端側のリンクハブ12に対する被作業体2の設置位置は次のように定めると良い。すなわち、先端側のリンクハブ13の球面リンク中心PBから被作業体2における球面リンク中心PBからリンクハブ中心軸QBの方向に最も離れた位置までの距離をT、基端側のリンクハブ12の球面リンク中心PAと先端側のリンクハブ13の球面リンク中心PB間の距離をL、パラレルリンク機構9が最大折れ角をθmaxとした場合、
T≧L/(2cos(θmax/2))
の関係が成り立つようにする。
パラレルリンク機構9が作動可能範囲の最大域まで作動した場合、先端側または基端側の球面リンク中心PA,PBから先端側または基端側のリンクハブの中心軸QA,QBの交点Oまでの距離TはL/(2cos(θmax/2))となる。距離TをL/(2cos(θmax/2))以上とすれば、最大折れ角θmaxの作動範囲内において、折れ角θが大きくなるにつれて、被作業体2の側面と基端側のリンクハブ12の中心軸QAとの距離が近づく。そのため、直交2軸直動機構8のX軸直動機構61およびY軸直動機構63のストロークを小さくでき、コンパクトな構成を実現できる。
また、先端側のリンクハブ13の中心軸QBから被作業体2の外周面までの最大距離をM、各中央リンク部材17の内面の軌道円Dの半径をR、先端側のリンクハブ13の球面リンク中心PBから被作業体2の先端位置までの距離をT、最大折れ角をθmaxとした場合、
R≧T・sin(θmax/2)+M
の関係が成り立つと良い。なお、図12(A)のように被作業体2の平面形状が円形である場合、前記最大距離Mは半径となり、図12(B)のように被作業体2の平面形状が矩形である場合、前記最大距離Mは矩形の中心から角までの距離となる。
このようにパラレルリンク機構9の各リンク機構14を構成することで、被作業体2や作業体3が中央リンク部材17と干渉することを回避できる。それにより、パラレルリンク機構9の可動範囲およびリンク作動装置7の作業範囲を広くとれる。
図14は、この発明のさらに異なる実施形態を示す。この作業装置1は、Z軸直動機構70がボールねじ機構を用いた構成となっている。すなわち、ベース部材6から上方に延びる複数のシャフト80に、リニアブッシュ81を介して昇降台82が昇降可能に案内され、この昇降台82の下面に直交2軸直動機構8が設置されている。ベース部材6からねじ軸83が前記シャフト80と平行に上方に延びており、このねじ軸83に、昇降台82に設けたナット84が螺合している。モータ85でねじ軸83を回転させると、昇降台82が昇降する。
直交2軸直動機構8は、X軸直動機構61が上側、かつY軸直動機構63が下側となるように配置され、上側のX軸直動機構61が前記昇降台82に固定されている。下側のY軸直動機構63のY軸移動体63aに作業体設置部材64が取り付けられ、この作業体設置部材64の下端に取り付けられた作業体固定部材65により作業体3が固定される。Z軸直動機構70を作動させることで、直交2軸直動機構8と共に作業体3が基端側のリンクハブ12の中心軸QAに沿って移動する。
このボールねじ機構を用いたZ軸直動機構70は、図9、図10のZ軸直動機構70と比較して、構成が簡単であると共に、高さ位置を低くできるという利点がある。
次に、被作業体を先端側のリンクハブの中心軸に対して直交する軸回りに回転させる回転機構を設けた実施形態について説明する。
図15、図16に示す作業装置1は、図1、図2に示す4自由度の構成の作業装置1に対して、回転機構90を設けて5自由度の構成としたものである。図1、図2に示す作業装置1が、先端側のリンクハブ13の先端部材40に設置した被作業体固定部材67の上面に被作業体2が設置されるの対し、図15、図16に示す作業装置1は、次のように先端側のリンクハブ13に被作業体2が設置される。
すなわち、先端側のリンクハブ13の先端部材40の外周縁に回転機構固定部材91の一端が固定されている。この回転機構固定部材91は、先端側のリンクハブ13の中心軸QBと平行に基端側のリンクハブ12の側に延びており、他端がパラレルリンク機構9の外部空間S2に位置する。そして、この回転機構固定部材91の他端に回転機構90が設置されている。回転機構90は例えばモータである。回転機構90の出力軸90aが先端側のリンクハブ13の中心軸QBに対して直交する軸92に沿って内部空間S1の側に突出しており、その出力軸90aに、同軸上に延びる被作業体固定部材93が固定されている。被作業体固定部材93は、その先端が3組以上のリンク機構14のうちの隣合う2組のリンク機構14の間を通って内部空間S1に挿入されている。そして、この被作業体固定部材93の先端に被作業体2が設置される。被作業体2は、例えば前記軸92を中心軸とする円柱形である。被作業体2は他の形状、例えば立方体、直方体、球体等であっても良い。
この構成によると、回転機構90により被作業体2を前記軸92の回りに回転させることで、被作業体2の全周面に対して作業を行うことができる。回転機構90がスペースに余裕のあるパラレルリンク機構9の外部空間S2に配置されているため、各リンク機構14と回転機構90とが干渉することが防止され、より広い作動範囲を実現できる。
図17、図18に示す作業装置1は、図9、図10に示す5自由度の構成の作業装置1に対して、回転機構90を設けて6自由度の構成としたものである。回転機構90および被作業体2は、図15、図16に示す作業装置1と同様に、先端側のリンクハブ13に設置される。これにより、図15、図16に示す作業装置1と同様の作用・効果が得られる。
図19に示す作業装置1は、図14に示す5自由度の構成の作業装置1に対して、回転機構90を設けて6自由度の構成としたものである。回転機構90および被作業体2は、図15、図16に示す作業装置1と同様に、先端側のリンクハブ13に設置される。これにより、図15、図16に示す作業装置1と同様の作用・効果が得られる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…作業装置
2…被作業体
3…作業体
6…ベース部材(基端側のリンクハブと一体の部材)
8…直交2軸直動機構
9…パラレルリンク機構
10…姿勢制御用アクチュエータ
12…基端側のリンクハブ
13…先端側のリンクハブ
14…リンク機構
15…基端側の端部リンク部材
16…先端側の端部リンク部材
17…中央リンク部材
70…Z軸直動機構
90…回転機構
90a…出力軸
91…回転機構固定部材
92…軸
93…被作業体固定部材
O1…リンクハブと端部リンク部材の回転対偶の中心軸
O2…端部リンク部材と中央リンク部材の回転対偶の中心軸
PA,PB…球面リンク中心
QA,QB…リンクハブの中心軸
S1…内部空間
S2…外部空間

Claims (8)

  1. 被作業体に対して作業体で接触状態または非接触状態で作業を行う作業装置であって、
    前記被作業体を姿勢変更可能に支持するパラレルリンク機構と、このパラレルリンク機構を作動させる姿勢制御用アクチュエータと、前記パラレルリンク機構に対して前記作業体を直交2軸方向に移動させる直交2軸直動機構とを備え、
    前記パラレルリンク機構は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブを、3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結し、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に両端がそれぞれ回転可能に連結された中央リンク部材とを有し、
    前記姿勢制御用アクチュエータは、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢を任意に変更するように、前記3組以上のリンク機構のうちの2組以上のリンク機構に設けられ、
    前記直交2軸直動機構は、前記リンクハブと前記端部リンク部材の各回転対偶、および、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材の各回転対偶の中心軸がそれぞれ交差する点を前記リンクハブの球面リンク中心と称し、この球面リンク中心を通り前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶の中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称する場合、前記基端側のリンクハブの中心軸と直交する平面と平行に前記作業体を移動させるものであり、
    前記先端側のリンクハブに、この先端側のリンクハブと前記基端側のリンクハブとの間の内部空間に位置するように前記被作業体を設置したことを特徴とするパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  2. 請求項1に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記直交2軸直動機構は、前記基端側のリンクハブと一体の部材に設置され、前記基端側のリンクハブの中心軸と直交する平面に沿って前記被作業体に対して前記作業体を直交2軸方向に移動させるパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記パラレルリンク機構を前記先端側のリンクハブが下向きとなるように設置し、前記直交2軸直動機構を前記パラレルリンク機構の上方に配置したパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記直交2軸直動機構とは別に、前記被作業体に対して前記作業体を前記基端側のリンクハブの中心軸と平行に移動させるZ軸直動機構を設けたパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記先端側のリンクハブの球面リンク中心から前記被作業体における前記球面リンク中心から基端側のリンクハブの中心軸の方向に最も離れた位置までの距離をT、前記基端側のリンクハブの球面リンク中心と前記先端側のリンクハブの球面リンク中心間の距離をL、前記パラレルリンク機構が作動可能範囲の最大域まで作動した状態における前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸とが成す角度である最大折れ角をθmaxとした場合、
    T≧L/(2cos(θmax/2))
    の関係が成り立つパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  6. 請求項1ないし請求項5に記載のいずれか1項に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記先端側のリンクハブの中心軸から前記被作業体の外周面までの最大距離をM、前記各中央リンク部材の内面の中央部を結ぶ円である中央リンク部材の内面軌道円の半径をR、前記先端側のリンクハブの球面リンク中心から前記被作業体の先端位置までの距離をT,前記パラレルリンク機構が作動可能範囲の最大域まで作動した状態における前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸とが成す角度である作動範囲の最大折れ角をθmaxとした場合、
    R≧T・sin(θmax/2)+M
    の関係が成り立つパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、前記被作業体を前記先端側のリンクハブの中心軸に対して直交する軸回りに回転させる回転機構を設けたパラレルリンク機構を用いた作業装置。
  8. 請求項7に記載のパラレルリンク機構を用いた作業装置において、一端が前記先端側のリンクハブに固定され他端が前記パラレルリンク機構の外部空間へ延びた回転機構固定部材の前記他端に前記回転機構を設置し、この回転機構の出力軸に被作業体固定部材を設置し、この被作業体固定部材の先端を前記3組以上のリンク機構のうちの隣合う2組のリンク機構の間を通って前記内部空間に挿入し、この被作業体固定部材の前記先端に前記被作業体を設置するパラレルリンク機構を用いた作業装置。
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