JP2016106675A - 加温配膳用蓋付き食器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の一実施形態の加温配膳用蓋付き食器は、上部に外側方へ伸びるつば部12が形成された皿状の食器10と、下部に外側方へ伸びるつば部21が形成された逆皿状の蓋20と、を有し、皿状の食器10の内面側の上部には段13が形成され、逆皿状の蓋20には皿状の食器10の段13上に載置されるガイド壁23が形成され、ガイド壁23には複数箇所に切り欠き24が形成されており、逆皿状の蓋20を皿状の食器10の開口を覆うように載置した際に、皿状の食器10のつば部12と逆皿状の蓋20のつば部との間には所定間隔の隙間が形成され、この隙間を介してガイド壁23に形成された複数箇所の切り欠き24による開口が露出するようになされている。
【選択図】図5
Description
上部に外側方へ伸びるつば部が形成された皿状の食器と、
下部に外側方へ伸びるつば部が形成された逆皿状の蓋と、
を有し、
前記皿状の食器の内面側の上部には段が形成され、
前記逆皿状の蓋には前記皿状の食器の前記段上に載置されるガイド壁が形成され、
前記ガイド壁には複数箇所に切り欠きが形成されており、
前記逆皿状の蓋を前記皿状の食器の開口を覆うように載置した際に、前記皿状の食器のつば部と前記逆皿状の蓋のつば部との間には所定間隔の隙間が形成され、前記隙間を介して前記ガイド壁に形成された前記複数箇所の切り欠きによる開口が露出するようになされている、加温配膳用蓋付き食器が提供される。
実施形態1の加温配膳用蓋付き食器における皿状の食器10を図1及び図2を用いて説明する。なお、図1Aは実施形態1の加温配膳用蓋付き食器における皿状の食器の平面図であり、図1Bは同じく底面図である。また、図2Aは実施形態1の加温配膳用蓋付き食器における皿状の食器の正面図であり、図2Bは図1AのIIB−IIB線に沿った断面図であり、図2Cは図1BのIIC−IIC線に沿った断面図であり、図2Dは同じく皿状の食器を2個積み重ねた際の縦断面図である。
実施形態1の加温配膳用蓋付き食器30及びガイド壁に切り欠きを形成しない以外は実施形態1の加温配膳用蓋付き食器30と同様の構成の比較例の蓋付き食器を用いて、以下の条件で加温試験を行った。実施形態1の加温配膳用蓋付き食器30の皿状の食器10としては、セラミックス強化磁器製であって、つば部12を含めた外径が約18.5cm、段13の深さが約4mm、段13部分の外径L2(図2A参照)が約15cm、段13から見込み部15までの深さが約5cmのものを用いた。逆皿状の蓋20としては、同じくセラミックス強化磁器製であって、つば部21を含めた外径L7(図4B参照)が約19cm、ガイド壁23の高さが約8mm、溝の深さが約5mmのものを用いた。
実験例1〜3では、食材としてエビ天、しそ天、シイタケ天等を用い、実験例4〜6では食材として茹で上げたそうめんを用いた。天ぷらを用いた理由は、湿度や油の回り等により揚げたてのパリパリ感を保温の間に維持することが最も難しい料理であるためであり、そうめんを用いた理由は、他の麺類に比べて細く、乾燥の度合いを見るのに最も適しているからである。
実験例2:加温時間を2時間とした以外は実験例1と同様に加温した。
実験例3:比較例の蓋付き食器を用い、実験例1と同様に加温した。
実験例5:加温時間を2時間とした以外は実験例4と同様に加温した。
実験例6:比較例の蓋付き食器を用い、実験例4と同様に加温した。
上記実験例1〜6の結果を纏めると次のとおりとなった。
実験例1:天ぷらの表面は湿気もなく、パリパリ感も損なわれておらず、また、天ぷらの衣に油も回っていなかった。さらに、皿状の食器10の見込み部15にも、油や水分の落ちも少なく、問題ないレベルであった。
実験例2:加温時間が実験例1の2倍となったが、エビ天ぷらの側面は少し柔らかい部分もあるが、全体的に実験例1の場合と同様に湿気もなく、しそのパリパリ感も損なわれていなかった。
実験例3:天ぷらの表面に湿気が出ており、衣の表面はパリパリ感の低下が見られた。また、皿状の食器10の見込み部15には、油や水分が多く見られ、天ぷらの裏面はしっとりとしてきていた。
実験例5:加温時間が実験例1の2倍となったため、そうめんの表面のしっとり感は損なわれてきており、切り欠きによる開口の周囲近傍のそうめんに乾燥部分が見られた。
実験例6:そうめんの表面のしっとり感は損なわれず、乾燥することもなかった。
実施形態2の加温配膳用蓋付き食器40を図6及び図7を用いて説明するが、図5に示した実施形態1の加温配膳用蓋付き食器30と同一の構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略する。なお、図6Aは実施形態2の加温配膳用蓋付き食器の平面図であり、図6Bは同じく正面図である。図7は図6AのVII−VII線に沿った縦断面図である。
12…つば部 13、13a…段
14、14b…別の段 15…見込み部(内側の底部)
16…凸部 17…突起
18…溝 20、20a、20b…逆皿状の蓋
21…つば部 22、22a、22b…胴
23、23b…ガイド壁 24…切り欠き
25…稜線部 26…溝
27…凹部 28…土手部分
29…見返し部 30、40…加温配膳用蓋付き食器
41…丼 42…上縁
Claims (13)
- 上部に外側方へ伸びるつば部が形成された皿状の食器と、
下部に外側方へ伸びるつば部が形成された逆皿状の蓋と、
を有し、
前記皿状の食器の内面側の上部には段が形成され、
前記逆皿状の蓋には前記皿状の食器の前記段上に載置されるガイド壁が形成され、
前記ガイド壁には複数箇所に切り欠きが形成されており、
前記逆皿状の蓋を前記皿状の食器の開口を覆うように載置した際に、前記皿状の食器のつば部と前記逆皿状の蓋のつば部との間には所定間隔の隙間が形成され、前記隙間を介して前記ガイド壁に形成された前記複数箇所の切り欠きによる開口が露出するようになされている、
加温配膳用蓋付き食器。 - 前記ガイド壁の下端側の稜線部には、前記稜線部と直交する方向にアールが付けられている、請求項1に記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記ガイド壁の前記切り欠きとの境界部には、前記稜線部に沿ってアールが付けられている、請求項1又は2に記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記ガイド壁は前記稜線部に沿って波形に形成されている、請求項3に記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記ガイド壁の内径は、前記逆皿状の蓋の胴の外径よりも大きく、前記逆皿状の蓋の前記つば部の外径よりも小さくされている、請求項1〜4の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記逆皿状の蓋のつば部における下面側には前記つば部の外周に沿って溝が形成されている、請求項1〜5の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記逆皿状の蓋の頂部には凹部が形成されている、請求項1〜6の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記逆皿状の蓋の見返し部はアールがつけられている、請求項1〜5の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記皿状の食器のつば部における下面側には、前記つば部の外周に沿って、複数箇所に溝が形成されている、請求項1〜8のいずれかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記皿状の食器の見込み部には複数箇所に線状の凸部が形成されている、請求項1〜9の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記皿状の食器の胴の外方には、前記内面側に形成された段の内径より大径かつ外径よりも小径とされた、下向きの段が形成されている、請求項1〜10の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- 前記皿状の食器の外形寸法は前記逆皿状の蓋の外形寸法よりも小とされている、請求項1〜11の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
- さらに、前記皿状の食器よりも深さが深く、上縁の径が前記皿状の食器のつば部に形成された複数箇所の溝に当接する大きさの別の食器を備えている、請求項1〜12の何れかに記載の加温配膳用蓋付き食器。
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