JP2016105447A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

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正朗 伊東
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Noritsugu Sakuma
紀次 佐久間
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Abstract

【課題】磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる希土類磁石の製造方法を提供する。【解決手段】主相と粒界相を有しているバルク磁石1から希土類磁石を製造する方法であって、主相は、希土類元素を含有しており、かつ、磁性相である。粒界相は、希土類元素を主相よりも多く含有しており、かつ、主相を取り囲んでいる。方法は、バルク磁石1の角部の表面のみに、浸透材2を付着させること、かつ、浸透材2を付着させたバルク磁石1を加熱し、角部と角部の周縁部とに存在する粒界相に、浸透材2を拡散浸透させること、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、希土類磁石の製造方法に関するものである。
希土類磁石には、組織を構成する結晶粒の大きさが3〜5μm程度の焼結磁石と、結晶粒の大きさを50〜300nm程度に微細化したナノ結晶磁石がある。また、これらの希土類磁石は、主相が磁性相である。
希土類磁石の性能指標のうち、代表的なものとして、磁化と保磁力がある。このうち、保磁力を向上させるため、軽希土類元素と、希土類金属以外の金属元素との合金を浸透材として、粒界相に拡散浸透させる方法が、特許文献1〜3に開示されている。浸透材としては、例えば、Nd−Cu合金、Nd−Al合金等が開示されている。
このような浸透材は、低融点であるため、粒界相への拡散浸透を低温で行える。したがって、結晶粒の大きさが50〜300nmのナノ結晶磁石の場合であっても、結晶粒の粗大化を抑制しながら、保磁力を向上させることができる。
特許文献4には、重希土類元素をさらに加えた浸透材が開示されている。例えば、Nd−Cu−Dy合金、Nd−Cu−Tb合金等が開示されている。しかし、このような重希土類元素を含有する浸透材は、保磁力の向上には優れるものの、高価であることが問題である。
また、特許文献1及び2には、バルク磁石の上面又は下面の全体から、浸透材を粒界相に拡散浸透させる方法が開示されている。さらには、上面及び下面それぞれの全体から、浸透材を粒界相に拡散浸透させる方法が開示されている。
このように浸透材を粒界相に拡散浸透させる従来技術は、バルク磁石中のすべての粒界相に浸透材を拡散浸透させることにより、バルク磁石全体の保磁力を向上させることを意図するものである。
特開2014−127491号公報 特開2013−175705号公報 特開2011−61038号公報 特開2013−105903号公報
しかし、粒界相に拡散浸透させるNd−Cu合金等の浸透材は、非磁性材料であるので、粒界相に拡散浸透させる浸透材の含有量が増加すると、バルク磁石全体の磁化は低下する。したがって、粒界相に浸透材を拡散浸透させることにより、バルク磁石全体の保磁力を向上させる場合には、如何にして、磁化の低下を抑制するかが課題であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる希土類磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は次のとおりである。
〈1〉主相と粒界相を有しているバルク磁石から希土類磁石を製造する方法であって、前記主相は、希土類元素を含有しており、かつ磁性相であり、前記粒界相は、希土類元素を前記主相よりも多く含有しており、かつ前記主相を取り囲んでおり、かつ、前記方法は、前記バルク磁石の角部の表面のみに、浸透材を付着させること、かつ、前記浸透材を付着させたバルク磁石を加熱し、前記角部と前記角部の周縁部とに存在する粒界相に、前記浸透材を拡散浸透させること、を含む、希土類磁石の製造方法。
〈2〉前記浸透材は、希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金である、〈1〉項に記載の方法。
〈3〉前記浸透材は、軽希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金である、〈1〉項に記載の方法。
〈4〉前記方法は、さらに、希土類元素を含有する合金を溶解し、かつ急冷凝固し、急冷薄帯にすること、前記急冷薄帯を粉砕した粉末を、圧粉し、かつ加熱し、焼結体にすること、及び前記焼結体を熱間塑性加工し、前記バルク磁石にすること、を含む、〈1〉項〜〈3〉項のいずれか1項に記載の方法。
本発明によれば、保磁力の向上に最も寄与する、バルク磁石の角部と角部の周縁部に存在する粒界相に、浸透材を拡散浸透させることができる。その一方で、保磁力の向上への寄与が小さい部位に存在する粒界相には、浸透材を拡散浸透させないため、非磁性である浸透材の含有量が増加することによる磁化の低下を抑制することができる。その結果、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させた希土類磁石を得ることができる。
本発明に係る希土類磁石の製造方法の概略を示す模式図である。 従来技術に係る希土類磁石の製造方法の概略を示す模式図である。
以下、本発明に係る希土類磁石の製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明を限定するものではない。
主相と粒界相とを有するバルク磁石の保磁力の向上は、複数の主相をまたいで磁化反転が伝播することがないように、主相同士を磁気的に分断することによって達成される。そのためには、主相を取り囲む粒界相に、非磁性である浸透材を拡散浸透させ、粒界相の結晶性を向上させることにより、主相同士を磁気的に分断する。
バルク磁石においては、その角部が最も外部磁場の影響を受けるため、磁気反転の起点は角部となる。
そこで、本発明者らは、バルク磁石の角部と角部の周縁部に存在する主相について、主相同士を磁気的に分断すればよく、そのためには、バルク磁石の角部と角部の周縁部に存在する粒界相に、非磁性である浸透材を拡散浸透させればよいことを知見した。
この知見を、図面を用いて、さらに説明する。図1は、本発明に係る希土類磁石の製造方法の概略を示す模式図である。図1(a)は、スラリー状の浸透材をバルク磁石の角部の表面のみに塗布したときの状態、図1(b)は、図1(a)のようにスラリー状の浸透材を塗布したときの、浸透材がバルク磁石に拡散浸透する範囲を示す。
図2は、従来技術に係る希土類磁石の製造方法の概略を示す模式図である。図2(a)は、スラリー状の浸透材をバルク磁石の上下面それぞれの全体に十分な量を塗布したときの状態、図2(b)は、図2(a)のようにスラリー状の浸透材を塗布したときの、浸透材がバルク磁石に拡散浸透する範囲を示す。
バルク磁石1、51に浸透材2、52を付着させる際には、浸透材2、52をスラリー状にしてバルク磁石1、51に塗布してもよいことは後述する。スラリー状の浸透材2をバルク磁石1の角部の表面のみに塗布し(図1(a)、参照)、加熱すると、角部の表面から浸透材2が拡散浸透する。そして、バルク磁石1の角部と角部の周縁部が、浸透材2の拡散浸透範囲3となる(図1(b)、参照)。
一方、バルク磁石51の上下面それぞれの全体にスラリー状の浸透材52を塗布し(図2(a)、参照)、加熱すると、上下面それぞれの全体から浸透材52が拡散浸透する。そして、バルク磁石1の内部全体が、浸透材の拡散浸透範囲53となる(図2(b)、参照)。
しかし、上述したように、磁気反転の起点はバルク磁石1、51の角部であり、角部と角部の周縁部以外の部位に存在する粒界相に、非磁性の浸透材を拡散浸透させても、保磁力向上への寄与は小さく、磁化を低下させるだけである。
これらのことから、本発明者らは、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させるためには、バルク磁石の角部の表面のみに浸透材を付着させ、拡散浸透させるのがよいことを知見した。
(バルク磁石)
本発明に用いるバルク磁石は、主相と粒界相を有している。主相は希土類元素を含有しており、かつ磁性相である。粒界相は、主相よりも多く希土類元素を含有し、主相を取り囲むように存在している。
本発明に用いるバルク磁石の組成及び組織は、上記のようであれば、特に限定されるものではないが、一例を次に示す。
バルク磁石の全体組成は、RFe100−x−y−w−zCoで表される。ここで、Rは1種以上の希土類元素、xは5〜20、yは0〜8、wは4.0〜6.5、zは0〜2.0であり、MはGa、Al、Cu、Au、Ag、Zn、In及びMnのうちの1種以上の不可避的不純物である。
なお、希土類元素は、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの17元素である。
主相はRFe14B型の結晶構造を有する相であり、粒界相はこの主相よりも多くのRを含有するRリッチ相である。
本発明に用いるバルク磁石の形状は角部を有する。角部を有すれば、バルク磁石の形状は、特に限定されるものではない。本発明における角部とは、尖っている部分という意味ではなく、バルク磁石全体における相対的な位置関係を示す意味での角部である。したがって、角部は、面取りされていても構わない。
例えば、バルク磁石の形状は、立方体や直方体はもちろんのこと、角部を有していれば、曲面を有する形状であってもよい。
(バルク磁石の製造方法)
バルク磁石の組成、組織及び形状が上述したものであれば、バルク磁石の製造方法は特に限定されるものではないが、好ましい製造方法は次のとおりである。
組成がRFe100−x−y−w−zCoである合金を液体急冷し、ナノ結晶化する。例えば、アルゴンガスの減圧雰囲気中で溶解した上記合金の溶湯を、周速20〜40m/秒で回転する銅ロールに噴射して急冷凝固し、急冷薄帯(急冷リボン)にする。
急冷薄帯(急冷リボン)を粗粉砕し、粉末にする。この粉末をダイスに詰め、加圧して圧粉し、かつ加熱し、焼結体にする。
焼結体を熱間塑性加工し、バルク磁石とする。この熱間塑性加工により、磁気的異方性が付与される。
(浸透材)
浸透材は、非磁性材料であり、バルク磁石に付着させ加熱することで、粒界相に拡散浸透し、隣り合う主相同士を磁気的に分断するものであれば、特に限定されない。このような浸透材の融点は、主相の融点よりも低い。
浸透材は、軽希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金であることが好ましい。このような合金は、低融点であるため、バルク磁石の粒界相に拡散しやすく、粒界相の結晶性も向上させるからである。
重希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金、例えば、Dy−Cu合金等も使用できるが、融点がより低温である、軽希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金の方がより好ましい。
なお、軽希土類元素は、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm及びEuの8元素であり、重希土類元素は、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuの9元素である。
軽希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金としては、例えば、Nd−Cu合金、Pr−Cu合金、Nd−Pr−Cu合金、Nd−Al合金、Pr−Al合金、Nd−Pr−Al合金、Nd−Co合金、Pr−Co合金、及びNd−Pr−Co合金が好ましい。
浸透材は、原料を溶解し、単ロール法等の液体急冷法によって得られた急冷薄帯(急冷リボン)を粉砕した粉末であることが一般的であるが、これに限定されるものではない。
(バルク磁石の角部の表面のみに浸透材を付着させる工程)
浸透材は、バルク磁石の角部の表面のみに付着させる。付着方法は、バルク磁石の角部表面のみに、浸透材を載置してもよいし、粉末状の浸透材に有機溶媒を加えてスラリーを製造し、そのスラリーを塗布してもよい。載置又は塗布のいずれの場合にも、角部の表面のみに浸透材を付着させることが必要である。
角部の表面以外に浸透材を付着させると、角部と角部の周縁部を超える領域に存在する粒界相にまで浸透材を拡散浸透させてしまう。しかし、外部磁場の影響を大きく受け、磁気反転の起点となるのは角部である。したがって、角部と角部の周縁部以外の部位に存在する粒界相に浸透材を拡散浸透させても、バルク磁石の保磁力の向上には、ほとんど寄与しない。その一方で、粒界相に拡散浸透された浸透材は非磁性材料であるから、バルク磁石全体の磁化を著しく低下させる。
バルク磁石は、複数の角部を有する場合がほとんどであるが、すべての角部の表面のみに浸透材を付着させることが好ましい。バルク磁石の角部は、保磁力向上効果が最も高い部位だからである。
付着させる浸透材の量は特に限定されないが、バルク磁石の質量に対して、0.1〜5.0質量%とすることが好ましい。0.1質量%未満であると、所望の保磁力向上効果を得ることができない。一方、5.0質量%を超えると、長時間加熱すれば、角部と角部の周縁部を超える領域まで浸透材が拡散浸透し、好ましくない。複数の角部の表面のみに浸透材を付着させる場合には、付着させる浸透材の合計を、0.1〜5.0質量%とすることが好ましい。
(粒界相に浸透材を拡散浸透させる工程)
角部の表面のみに浸透材を付着させたバルク磁石を加熱し、浸透材を粒界相に拡散浸透させる。加熱温度は、特に限定されるものではないが、480〜800℃とすることが好ましい。480℃以上では浸透材が溶融しやすい。一方、800℃以下では主相の粗大化を抑制できる。550〜650℃とすることがより好ましい。拡散浸透を速やかに施す観点からは、580℃以上とすることがさらに好ましい。
加熱時間は、加熱温度との関係で、適宜決定すればよいが、30〜360分とすることが好ましい。30分未満であると、浸透材の拡散浸透が不十分であるおそれがある。一方、360分を超えて加熱しても、既に、付着させた浸透材のすべてが粒界相に拡散浸透している可能性が高いためである。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
(バルク磁石の作製)
組成がNd13.5Fe76.2Co4.05.8Ga0.5である合金をアルゴンガスの減圧雰囲気中で溶解して得た1450℃の溶湯を、周速20m/sで回転する銅ロールに噴射し、急冷薄帯(急冷リボン)を作製した。そして、この急冷薄帯を粗粉砕し、粉末とした。
この粉末をダイスに詰め、加圧して圧粉成形するとともに、加熱し、焼結体を作製した。成形圧は400MPa、成形温度は700℃、加圧保持時間は300秒とした。さらに、この焼結体を熱間塑性加工した。加工温度は780℃、歪速度は0.01/秒とした。焼結体の大きさは、2mm角の立方体とした。また、熱間塑性加工後の主相の大きさは、長軸(平均)が300nm、短軸(平均)が100nmであった。
(浸透材の作製)
NdとCuを秤量後、アーク溶解し、液体急冷法により、Nd70−Cu30合金の粉末を作製し、浸透材とした。この粉末状浸透材に有機溶媒を加え、スラリー状の浸透材とした。
(浸透材の拡散浸透)
上記のとおり作製したバルク磁石に、スラリー状の浸透材を塗布した。図1(a)のように、バルク磁石の角部(8か所)の表面のみに、スラリー状の浸透材を塗布したものを、実施例とした。一方、図2(a)のように、バルク磁石の上下面それぞれの全体に、スラリー状の浸透材を塗布したものを、参考例とした。スラリー状の浸透材を塗布した後のバルク磁石は、580℃で30分間加熱し、浸透材を粒界相に拡散浸透させた。
(磁気特性の測定)
バルク磁石にスラリー状の浸透材を塗布した後、10Tのパルス着磁を行い、浸透材を拡散浸透させるための加熱の前後で、磁気特性の測定を行った。測定は、Lake Shore社製の振動試料型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)を用い、常温で行った。磁化については、永久磁石における磁化と保磁力の関係を調査する趣旨に鑑み、磁化を、残留磁化で評価した。
結果を表1に示す。表1には、バルク磁石の質量及び浸透材の質量を併記した。表1において、バルク磁石の質量は、スラリー状の浸透材を塗布する前のバルク磁石の質量である(以下、単に「バルク磁石の質量」という)。また、浸透材の塗布質量は、スラリー状の浸透材のうち、有機溶媒を除いた浸透材の質量である(以下、単に「浸透材の塗布質量」という)。
実施例及び参考例のいずれも、加熱後は、塗布したスラリー状の浸透材が、すべてバルク磁石の粒界相に拡散浸透していた。したがって、浸透材の塗布質量は、バルク磁石の粒界相に拡散浸透した浸透材の質量と同等である。
Figure 2016105447
表1から明らかなように、保磁力に関し、実施例においては、浸透材の塗布質量が参考例よりも少ないにもかかわらず、加熱後に、参考例と同等の保磁力向上効果が得られている。これは、浸透材の塗布質量が少量であっても、バルク磁石の角部と角部の周縁部に存在する粒界相に浸透材を拡散浸透すれば、十分な保磁力向上効果が得られることを表すものである。
一方、残留磁化に関しては、加熱の前後で、実施例では7.35%しか残留磁化が低下していないのに対し(1.36Tから1.26T)、参考例では11.76%も残留磁化が低下している(1.36Tから1.20T)。
このことは、実施例が参考例と同様の保磁力向上を達成しているにもかかわらず、磁化の低下を参考例よりも抑制していることを示している。
以上の結果から、本発明の効果を確認できた。
本発明によれば、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させた希土類磁石を得ることができる。したがって、本発明は、産業上の利用可能性が大きい。
1 バルク磁石
2 スラリー状の浸透材(浸透材)
3 浸透材の拡散浸透範囲(角部と角部の周縁部)
51 バルク磁石
52 スラリー状の浸透材(浸透材)
53 浸透材の拡散範囲(バルク磁石の内部全体)

Claims (4)

  1. 主相と粒界相を有しているバルク磁石から希土類磁石を製造する方法であって、
    前記主相は、希土類元素を含有しており、かつ磁性相であり、
    前記粒界相は、希土類元素を前記主相よりも多く含有しており、かつ前記主相を取り囲んでおり、かつ、
    前記方法は、
    前記バルク磁石の角部の表面のみに、浸透材を付着させること、かつ、
    前記浸透材を付着させたバルク磁石を加熱し、前記角部と前記角部の周縁部とに存在する粒界相に、前記浸透材を拡散浸透させること、
    を含む、希土類磁石の製造方法。
  2. 前記浸透材は、希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記浸透材は、軽希土類元素と、希土類元素以外の金属元素との合金である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記方法は、さらに、
    希土類元素を含有する合金を溶解し、かつ急冷凝固し、急冷薄帯にすること、
    前記急冷薄帯を粉砕した粉末を、圧粉し、かつ加熱し、焼結体にすること、及び
    前記焼結体を熱間塑性加工し、前記バルク磁石にすること、
    を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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