JP2016101997A - 給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

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晴久 古本
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Abstract

【課題】用紙ガイド部による用紙の位置合わせを容易かつ適正に行うことを可能とする。【解決手段】 用紙Pを積載する用紙積載台2と、用紙積載台2に積載された用紙Pの端部P1を揃えるようにガイドする用紙ガイド部32Fとを備え、用紙ガイド部32Fは、用紙Pの端部P1に離接自在に設けられた第1ガイド部材11と、第1ガイド部材11に移動自在に設けられ、用紙Pの端部P1に接触可能な第2ガイド部材12とを備え、第1ガイド部材11には、第2ガイド部材12の移動位置を示す指標16が設けられている。【選択図】図8

Description

本発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置の給紙装置に関する。
従来から、用紙の幅をガイドするために、用紙幅方向に移動自在に設けられた用紙ガイド部を備えた給紙装置が実用化されている。
すなわち、ユーザーは、給紙装置の用紙積載台に用紙を積載し、用紙ガイド部を幅方向に移動させて用紙の端部に接触させることで、用紙の端部を揃える若しくは保持するようにガイドしていた。
しかしながら、このような従来の給紙装置では、ユーザーの感触だけでガイド位置を決めていた。すなわち、手動操作による感触のみで用紙ガイド部の位置合わせを行っていたため、用紙端部への押し当て過ぎによるミスピッキング(ジャム)や、用紙端部との間に隙間を開け過ぎることによるスキュー(斜行)等が頻繁に発生していた。
そのため、従来は取扱説明書やラベルを貼るなどしてユーザーに注意喚起を行っていたが、実際に扱うのはユーザーであるため、適切に調整するのは難しかった。
そこで、用紙を適正にガイドするものとして、特許文献1に記載のシート搬送装置が開示されている。
このシート搬送装置は、圧板に受光素子、用紙ガイドに発光素子をそれぞれ設け、用紙ガイドがガイド幅に位置しているかどうかを受光素子の光量によって決定し、その結果を用紙ガイドに取り付けたランプにより報知することでユーザーに知らせる構成となっている。
特開2000−142994号公報
しかしながら、同じ規格の用紙でも寸法に誤差があり、また、国内/海外によっても寸法が変わるため、特許文献1に記載のシート搬送装置では、ランプの情報と、用紙に対する用紙ガイドの適正な位置とがずれる可能性があるといった問題があった。すなわち、ジャムや斜行の発生を十分に低減若しくは回避できるとは言えないといった問題があった。
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、用紙ガイド部による用紙の位置合わせを容易かつ適正に行うことのできる給紙装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の給紙装置は、用紙を積載する用紙積載台と、前記用紙積載台に積載された用紙の端部を揃えるようにガイドする用紙ガイド部とを備え、前記用紙ガイド部は、前記用紙の端部に離接自在に設けられた第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材に移動自在に設けられ、前記用紙の端部に接触可能な第2ガイド部材とを備え、前記第1ガイド部材には、前記第2ガイド部材の移動位置を示す指標が設けられていることを特徴としている。
この構成によれば、第2ガイド部材の移動位置を示す指標を第1ガイド部材に設けることで、用紙に対して適切な位置に用紙ガイド部を設定可能となり、ガイド合わせによるユーザーの操作ミスが軽減される。
また、本発明の給紙装置によれば、前記第2ガイド部材は、前記第1ガイド部材に対して前記第2ガイド部材に設けた支点を中心に回動自在に設けられており、前記第2ガイド部材の一端部が前記用紙の端部に接触するように付勢部材によって付勢された構成としている。そして、前記第1ガイド部材が前記用紙をガイドするガイド位置まで移動したとき、前記一端部が前記用紙の端部に押し込まれることで、前記第2ガイド部材の他端部が前記指標に位置する構成とすることができる。
また、本発明の給紙装置によれば、前記第2ガイド部材は、前記第1ガイド部材に対して前記第1ガイド部材の離接方向に移動自在に設けられており、前記第2ガイド部材の前記用紙の端部と対向する面には突出部が設けられ、前記突出部が前記用紙の端部に接触するように付勢部材によって付勢された構成としている。そして、前記第1ガイド部材が前記用紙をガイドするガイド位置まで移動したとき、前記突出部が前記用紙の端部に押し込まれることで、前記第2ガイド部材の前記対向する面が前記第1ガイド部材の前記用紙の端部と対向する面に一致する構成とすることができる。
また、本発明の給紙装置によれば、前記第1ガイド部材は、前記第2ガイド部材が前記用紙の端部から離れる方向への移動を規制する規制部を備えた構成としている。
また、本発明の画像形成装置は、上記構成の給紙装置を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、第2ガイド部材の移動位置を示す指標を第1ガイド部材に設けることで、用紙に対して適切な位置に用紙ガイド部を設定可能となり、ガイド合わせによるユーザーの操作ミスが軽減される。すなわち、指標の位置による目視判定が可能となるため、ユーザーのガイド合わせミスによるジャムやスキューの発生を低減することができる。
本発明の給紙装置を搭載した画像形成装置の全体構成を示す斜視図である。 給紙カセットの平面図である。 給紙カセットの平面図である。 給紙カセットの機構構造部分を示す平面図である。 実施の形態1に係るガイド機構の構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係るガイド機構の構成を示す平面図である。 ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。 ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。 ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。 実施の形態2に係るガイド機構の構成を示す平面図である。 ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。 実施の形態3に係るガイド機構における第2ガイド部材の構成を示す概略断面図である。 実施の形態4に係るガイド機構の構成を示しており、幅ガイド板の平面図である。 図13のA−A線に沿った概略断面図である。 図13のA−A線に沿った概略断面図である。 実施の形態5に係るガイド機構の構成を示す斜視図である。 実施の形態5に係るガイド機構の構成を示す平面図である。 実施の形態5に係るガイド機構の構成を示す平面図である。 実施の形態5に係るガイド機構の構成を示す平面図である。 給紙カセットの用紙位置決め機構の他の構成例を示す平面図である。 図20に示す給紙カセットの機構構造部分を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の給紙装置を搭載した画像形成装置の全体構成を示す斜視図であり、フロントローディング式の画像形成装置である。
この画像形成装置200は、縦型の装置本体201の上面に透明ガラス体の原稿台202が設置されており、この原稿台202上に置かれた原稿の画像を読み取るためのスキャナ部203が原稿台202の下方に設けられている。スキャナ部203の下方で装置本体201の片側端部(図1の右側端部)に画像形成部204が設けられており、スキャナ部203で読み取られた画像データが画像形成部204に入力され、その画像データに基づく原稿画像が用紙表面に電子写真画像形成法にて複写される。画像形成後の用紙は、装置本体201の上部中央(スキャナ部203の下方位置)に設置された排紙トレイ205に排出される。
また、図1に示す画像形成装置200においては、排紙トレイ205の下方部に給紙部206が配置されている。給紙部206には上下2段のカセット収容部207,207が設けられており、各カセット収容部207に、本発明の給紙カセット1が装着される。
給紙カセット1は、カセット収容部207に、装置本体201の手前側から奥側に向けて押し込むことによって装着され、その給紙カセット1に収容された用紙を、用紙搬送部(図示せず)によって、ローディング方向(カセット押し込み方向)と直交する方向に取り出し、前記した画像形成部204に搬送して原稿画像を形成するようになっている。
次に、本発明の給紙カセット1について説明する。
図2及び図3は、給紙カセットの平面図、図4は、給紙カセットの機構構造部分を示す平面図である。
給紙カセット1は、給紙カセット本体(用紙積載台)2を備えており、その給紙カセット本体2の前面2aが、画像形成装置200(図1参照)のローディング方向Yの手前側となるように画像形成装置200に取り付けられる。また、用紙の給紙方向Xはローディング方向Yと直交する方向であり、図2の左側が給紙方向Xの上流側となっている。
給紙カセット本体2には、ローディング方向Yの手前側の用紙ガイド3Fと奥側の用紙ガイド3R(図2のハッチングで示す一対の部材)とが対向配置されている。手前側の用紙ガイド3F及び奥側の用紙ガイド3Rは、図示は省略するが、給紙カセット本体2の底板に形成されたローディング方向Yに延びるレールに沿ってそれぞれスライド移動が可能であり、これら2つの用紙ガイド3F,3Rの間にピニオンギア4が配置されている。ピニオンギア4は、給紙カセット本体2の底板から上方に突出する軸5に回動自在に設けられている。なお、給紙カセット本体2には、図示しないスプリングによって上方に付勢されている可動載置板8(図3参照)が設けられている。可動載置板8は、セットされた用紙を上方に押し上げる。ただし、図2では、この可動載置板8を除いた状態で図示している。また、給紙カセット本体2の底板には、用紙後端をガイドする用紙後端板6を給紙方向Xにスライド移動させるためのスライド溝7が設けられている。
手前側の用紙ガイド3Fには、図2に示すように、ローディング方向Yに沿って延びるラックギア33Fが台板30Fに一体形成されている。ラックギア33Fは、ピニオンギア4に対して給紙方向Xの下流側に配置されており、その位置でピニオンギア4に噛み合っている。台板30Fの手前側の端部には、台板30Fからそれぞれ垂直に立ち上がる上流側の幅ガイド板31Fと下流側の幅ガイド板32Fが一体形成されている。さらに、手前側の用紙ガイド3Fの下流側端部には用紙さばき爪34Fが一体的に設けられている。
奥側の用紙ガイド3Rは、図2に示すように、ローディング方向Yに沿って延びるラックギア33Rが台板30Rに一体形成されている。ラックギア33Rは、ピニオンギア4に対して給紙方向Xの上流側に配置されており、その位置でピニオンギア4に噛み合っている。台板30Rの奥側の端部には、台板30Rからそれぞれ垂直に立ち上がる上流側の幅ガイド板31Rと下流側の幅ガイド板32Rが一体形成されている。さらに、奥側の用紙ガイド3Rの下流側端部には用紙さばき爪34Rが一体的に設けられている。
本発明においては、手前側の用紙ガイド3F、奥側の用紙ガイド3R、手前側の用紙さばき爪34F、奥側の用紙さばき爪34R、各用紙ガイド3F,3Rのラックギア33F,33R及びピニオンギア4によって用紙位置決め機構が構成されている。
また、ラックギア33F,33Rとピニオンギア4で構成されるラックピニオン機構によって、手前側の用紙ガイド3F(幅ガイド板31F,32F)と奥側の用紙ガイド3R(幅ガイド板31R,32R)とが互いに逆向き(接近離反する向き)に、かつ、互いに連動してスライド移動するようになっており、例えばA4、A3、B5、B4などの様々なサイズの用紙をセットすることができる。従って、一対の用紙ガイド3F,3Rを移動させることにより、各種サイズの用紙を固定することができるので、ユーザーの用途に適したサイズの用紙を、図1に示す画像形成装置200に給紙することができる。
このような構成において、本発明では、奥側の用紙ガイド3Rに設けられた上流側の幅ガイド板31Rと下流側の幅ガイド板32R、及び手前側の用紙ガイド3Fに設けられた上流側の幅ガイド板31Fは、いずれも単純な一枚板構造であるが、手前側の用紙ガイド3Fに設けられた下流側の幅ガイド板32Fに、積載された用紙の端部に対して幅ガイド板32Fを適正位置にガイドするためのガイド機構が設けられている。
<実施の形態1>
図5乃至図9は、実施の形態1に係るガイド機構の構成を示しており、図5は斜視図、図6は平面図、図7乃至図9は、ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。
幅ガイド板32Fに設けられた実施の形態1に係るガイド機構は、台板30Fから垂直に立ち上がり、用紙Pの端部P1に離接自在に設けられた第1ガイド部材11と、この第1ガイド部材11に移動自在に設けられた第2ガイド部材12とを備えている。
第1ガイド部材11は、給紙方向Xに沿って所定の間隔を存して立設された2本の支柱11a,11aからなり、両支柱11a,11a間に棒状の第2ガイド部材12が設けられている。
実施の形態1では、支柱11a,11aは四角柱状であり、少なくとも用紙Pの端部P1に当接する面は、用紙Pの端部P1に沿って平行、かつ、台板30Fから垂直に立ち上がった当接面11bとなっている。
一方、第2ガイド部材12は、両支柱11a,11a間において、ローディング方向Yと直交する給紙方向Xに平行に配置された1本の支持軸13により、ローディング方向Yに回動自在に設けられている。また、支持軸13は、支柱11aの上面11cから十分に離れた下部近傍に設けられている。
また、第2ガイド部材12は、下部近傍の支持軸13を回動支点として、その回動中心の下側のガイド部材12aが、用紙Pの端部P1に接触するように付勢部材14によって付勢されている。
ここで、付勢部材14は、実施の形態1ではコイルスプリングであり、このコイルスプリング14の鉤型に形成された一端部14aが、回動中心より若干上部の第2ガイド部材12に設けられた係止部12dに係止され、鉤型に形成された他端部14bが、台板30Fに設けられた係止部36に係止されることで、若干伸張した状態で配置されている。従って、第2ガイド部材12は、回動中心より下側のガイド部材(下側ガイド部材)12aが用紙Pの端部P1に接触するように付勢され、回動中心より上側のガイド部材(上側ガイド部材)12bが、用紙Pの端部P1から離れる方向に付勢される。
また、第1ガイド部材11には、第2ガイド部材12が用紙Pの端部P1から離れる方向への移動を規制する規制部15が設けられている。第2ガイド部材12は、用紙Pの端部P1をガイドしていない状態(すなわち、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aが用紙Pの端部P1に接触していない状態:図7参照)においては、コイルスプリング14の付勢力(収縮力)により、規制部15に当接した状態で保持される。
ここで、コイルスプリング14の一端部14aは、回動中心の近傍に係止されており、また、コイルスプリング14自体の伸縮力も比較的弱い力に設定されている。従って、第2ガイド部材12は、積載された用紙Pの端部P1に下側ガイド部材12aが僅かに接触するだけでも簡単に押し込まれ、コイルスプリング14の弾性力に抗して容易に回動するようになっている。
このとき、回動中心から下側ガイド部材12aの先端までの距離に対して、回動中心から上側ガイド部材12bの先端までの距離が十分長い距離に設定されているので、下側ガイド部材12aの僅かな回動に対して、上側ガイド部材12bは大きく回動(移動)する。
一方、支柱11aの上面11cには、ローディング方向Yの所定位置において、給紙方向Xと平行に、第2ガイド部材12の適正な移動位置(ガイド位置)を示す直線状の指標16が設けられている。第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1は、この指標16を横切るようにして前後に(すなわち、ローディング方向Yに)揺動自在に設けられている。
なお、この指標16は、実施の形態1では図5に示すように断面凹部形状の溝としているが、断面凸部形状の突起であってもよい。また、この指標16は、支柱11aの上面11cに単に印刷等によって形成された単純な直線であってもよい。
そして、第1ガイド部材11の当接面11bが、積載された用紙Pの端部P1に対して適正位置まで移動(接近)したとき、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aが用紙Pの端部P1に押し込まれてローディング方向Yの手前側に若干回動し、これに伴って第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bがローディング方向Yの奥側に大きく回動して、上側ガイド部材12bの先端12b1が、指標16の位置にくるように設定されている。
図7は、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aが用紙Pの端部P1に接触していない状態(すなわち、第2ガイド部材12が規制部15に当接している状態)を示しており、この状態では、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1は、指標16からローディング方向Yの手前側に大きくずれた状態となっている。
一方、図8は、第1ガイド部材11の当接面11bが、積載された用紙Pの端部P1に対して適正位置まで移動(接近)した状態を示しており、この状態では、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1は、指標16に位置している。すなわち、指標16と一直線となるように位置している。これにより、ユーザーは、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1が指標16に位置していること(すなわち、適正位置に幅ガイド板32Fが位置していること)を、目視により容易に確認することができる。
ここで、適正位置とは、用紙をガイドするガイド位置のことであり、第1ガイド部材11の当接面11bが、積載された用紙Pの端部P1に接触する直前の位置、若しくは接触していても用紙Pの端部P1にほとんど負荷がかからない位置のことである。また、接触する直前の位置とは、用紙Pの端部P1と当接面11bとの間の隙間が、例えば1mm以下、より好ましくは0.5mm以下となるような位置である。
因みに、図9は、第1ガイド部材11の当接面11bが用紙Pの端部P1に完全に当接している状態(圧接状態を含む)を示している。この場合には、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1が、指標16を通過してローディング方向Yの奥側まで移動している。
従って、ユーザーは、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bの先端12b1の位置を目視により確認することで、幅ガイド板32Fによる適正なガイド位置(すなわち、連動している他の幅ガイド板31F,31R,32Rを含む全体の幅ガイド板の適正なガイド位置)を容易に設定することができる。
<実施の形態2>
図10及び図11は、実施の形態2に係るガイド機構の構成を示しており、図10は平面図、図11は、ガイド機構の動作状態を示す概略断面図である。
実施の形態2に係るガイド機構と実施の形態1に係るガイド機構との違いは、付勢部材14のみであり、その他の構成は実施の形態1と同じであるので、ここでは、異なる部分についてのみ説明する。
実施の形態2に係るガイド機構では、付勢部材14としてねじりコイルバネ(キックバネ)を用いている。
すなわち、ねじりコイルバネ14のコイル本体14cを支持軸13に装着し、コイル本体14cから突出した一端部14dを第2ガイド部材12の側面に係止し、コイル本体14cから突出した他端部14eを第1ガイド部材11の対向する側面に係止することで、実施の形態1のコイルスプリングと同様、第2ガイド部材12の上側ガイド部材12bを第1ガイド部材11に対してローディング方向Yの手前側に常に付勢する構成としている。
ねじりコイルバネの場合、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aが用紙Pの端部P1に僅かに接触するだけで簡単に押し込まれる程度の付勢力に調整することが容易である。また、支持軸13に装着できるため、取り付けも簡単であり、配置スペースも僅かですむといった利点がある。
<実施の形態3>
上記実施の形態1,2では、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aは、その下端部が円弧状となっている。そのため、積載される用紙Pが少なくなると、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aが用紙Pの端部P1に当たらない可能性がある。すなわち、積載されている用紙Pが少なくなると、用紙Pの端部P1をガイドできない可能性がある。この点に着目して、実施の形態3では、積載されている用紙Pが少なくなっても確実にガイドできるように、第2ガイド部材12の形状を工夫している。
図12は、実施の形態3に係るガイド機構における第2ガイド部材12の構成を示す概略断面図である。
実施の形態3では、第2ガイド部材12は、下側ガイド部材12aの用紙Pの端部P1に対向する接触面12a1を平面(垂直面)に形成するとともに、この接触面12a1の下端部から用紙Pの端部P1側に向かってほぼ水平に差込み片12a11を延設した構成としている。
用紙Pは、可動載置板8上に積載されて若干押し上げられた状態となっており、可動載置板8と給紙カセット本体2の底板21との間に若干の隙間が生じる。従って、実施の形態3では、第2ガイド部材12の下側ガイド部材12aの接触面12a1を用紙Pの端部P1に接触させているとき、差込み片12a11が可動載置板8と給紙カセット本体2の底板21との間の隙間に差し込まれるようにしている。これにより、可動載置板8上に積載される用紙Pが最後の1枚になったとしても、用紙Pの端部P1を第2ガイド部材12によって確実にガイドすることができる。
<実施の形態4>
図13乃至図15は、実施の形態4に係るガイド機構の構成を示しており、図13は、幅ガイド板の平面図、図14及び図15は、図13のA−A線に沿った概略断面図である。
実施の形態4に係るガイド機構は、上記実施の形態1,2,3のガイド機構に加え、幅ガイド板32Fにロック機構を設けたものである。
そのため、実施の形態4に係るガイド機構では、幅ガイド板32Fを構成する一方の支柱11aが、平面視で給紙方向Xに長い長方形状に形成されており、この支柱11aの背面(ローディング方向Yの手前側の面)11dにロック板25を配置している。
ロック板25は、操作部25aとロック部25bとが略L字状に屈曲形成された板状体であり、屈曲部の両側部からそれぞれ支持ピン25cが突出形成されている。一方、支柱11aの背面11dの両下端部には、ロック板25側の方向に突出させてピン受け部11eが対向配置されており、このピン受け部11eに支持ピン25cが挿入支持されて、ロック板25が支柱11aに対して回動自在に設けられている。
また、支柱11aの背面11dとロック板25の操作部25aとの間には、操作部25aを支柱11aの背面11dから離れる方向に付勢する付勢手段である例えばコイルスプリング26が装着されている。コイルスプリング26は、操作部25aに形成された嵌合突起部25a1に一端部側が嵌合される形で保持されている。
また、支柱11aを支持している台板30Fには、ロック板25のロック部25bが位置する箇所に開口部28が設けられている。
そして、操作部25aを操作していない状態では、図14に示すように、ロック板25はコイルスプリング26の付勢力によって支柱11aの背面11dから離れる方向に回動し、これに伴ってロック部25bが下方に回動して、開口部28を通って給紙カセット本体2の底板21に押し当てられ、この押圧力によって幅ガイド板32Fの位置(すなわち、手前側の用紙ガイド3Fと奥側の用紙ガイド3Rの全体の位置)を固定する。
一方、幅ガイド板32Fをローディング方向Yにスライド移動させたい場合には、操作部25aを支柱11aの背面11d側に引き寄せるように操作する。これにより、図15に示すように、ロック板25はコイルスプリング26の付勢力に対抗して支柱11aの背面11d側に引き寄せられ、これに伴ってロック部25bが給紙カセット本体2の底板21から浮き上がった状態となる。すなわち、ロックが解除された状態となる。
実施の形態4によれば、操作部25aを引き寄せた状態で、幅ガイド板32Fを適正なガイド位置に移動させた後、操作部25aを離すことで、幅ガイド板32F(すなわち、手前側の用紙ガイド3F及び奥側の用紙ガイド3Rの全体)を、適正位置で固定することができる。
<実施の形態5>
図16乃至図19は、実施の形態5に係るガイド機構の構成を示しており、図16は、斜視図、図17乃至図19は、平面図である。
幅ガイド板32Fに設けられた実施の形態5に係るガイド機構は、台板30Fから垂直に立ち上がり、用紙Pの端部P1に離接自在に設けられた第1ガイド部材31と、この第1ガイド部材31に移動自在に設けられた第2ガイド部材32とを備えている。
第1ガイド部材31は、平面視長方形状の四角柱体からなり、用紙Pの端部P1と対向する当接面31aには、その幅方向の中央部に上端部から下端部まで達する縦長の開口部31bが形成されている。この開口部31bは、内部が幅方向に広がったT字状の空間31cに形成されており、この空間31c内に、第2ガイド部材32が配置されている。
第2ガイド部材32は、空間31c内をローディング方向Yに往復移動する移動板32aを備え、この移動板32aの一方の面(開口部31b側の面)に第1突出部32bが形成され、この第1突出部32bの突出面32b1に第2突出部32cが形成されている。
移動板32aと空間31cの奥側壁面との間には、コイルスプリング等の弾性部材33が圧縮状態で介装されており、移動板32aは、通常の状態では、弾性部材33の付勢力(伸張力)により、開口部31b側の内壁面に圧接されている。すなわち、移動板32aは、空間31cの開口部31b側の内壁面と奥側壁面とによってその移動が規制されている。
第1突出部32bは、移動板32aの一方の面の幅方向の中央部に上端部から下端部まで達するように縦長に形成されており、その幅は開口部31bの幅より若干幅狭に形成されている。すなわち、第1突出部32bは、移動板32aの移動に伴って、第1ガイド部材31の開口部31bを介してローディング方向Yにスライド移動自在となっている。
また、第2突出部32cは、第1突出部32bの突出面32b1の幅方向の中央部に上端部から下端部まで達するように縦長に形成されている。
なお、図示は省略しているが、空間31cの両側面にローディング方向Yに沿って水平に凸状のレールを設け、移動板32aの両側面にローディング方向Yに沿って水平にレール溝を設けて嵌め合わせるようにしてもよい。これにより、移動板32aは、レールに沿ってローディング方向Yに水平状態で安定的に往復移動させることができる。
上記構成において、第2ガイド部材32は、第2ガイド部材32の第2突出部32cが用紙Pの端部P1に接触していない状態(すなわち、用紙Pの端部P1をガイドしていない状態:図17参照)においては、弾性部材33の付勢力(伸張力)により、移動板32aが空間31cの開口部31b側の内壁面に当接した状態で保持される。
そして、第1ガイド部材31の当接面31aが、積載された用紙Pの端部P1に対して適正位置まで移動(接近)したとき、第2ガイド部材32の全体が用紙Pの端部P1に押し込まれてローディング方向Yの手前側に若干移動し、第1突出部32bの突出面32b1が第1ガイド部材31の当接面31aと面一となる。図18は、このときの状態を示している。これにより、ユーザーは、第2ガイド部材32の第1突出部32bの突出面32b1が第1ガイド部材31の当接面31aと面一となっていること(すなわち、適正位置に幅ガイド板32Fが位置していること)を、目視により容易に確認することができる。
因みに、図19は、第1ガイド部材31の当接面31aが用紙Pの端部P1に完全に当接(圧接状態を含む)している状態を示している。この場合には、第2ガイド部材32の第2突出部32cが第1ガイド部材31の当接面31aと面一となるまで押し込まれており、第1突出部32bの突出面32b1の位置と第1ガイド部材31の当接面31aの位置とがずれている。
このように、ユーザーは、第1突出部32bの突出面32b1の位置を目視により確認することで、幅ガイド板32Fによる適正なガイド位置(すなわち、連動している他の幅ガイド板31F,31R,32Rを含む全体の幅ガイド板の適正なガイド位置)を容易に設定することができる。
なお、上記構成では、第2突出部32cを、第1突出部32bの突出面32b1の上端部から下端部まで達するように形成しているが、例えば下側部分にだけ形成するようにしてもよい。
また、上記構成では、第2ガイド部材32の第1突出部32bの突出面32b1が、第1ガイド部材31の当接面31aと面一となった位置を、幅ガイド板32Fによる適正なガイド位置であると判断している。すなわち、第1ガイド部31の当接面31aを指標としている。この場合、第1ガイド部31の当接面31aの上端角部に印刷等によって直線のライン(指標)を形成し、第2ガイド部材32の第1突出部32bの突出面32b1の上端角部にも同様のラインを形成しておけば、ユーザーは、この両ラインが一致したとき(一直線となったとき)、幅ガイド板32Fによる適正なガイド位置であると判断することができる。
(用紙位置決め機構の他の構成例の説明)
図20及び図21は、給紙カセット1の用紙位置決め機構の他の構成例を示している。
図1乃至図4に示した用紙位置決め機構は、手前側の用紙ガイド3Fと奥側の用紙ガイド3Rの両方が、ピニオンギア4の位置を基準として、ローディング方向Yに互いに接近、離反する構成としているが、図20に示す用紙位置決め機構では、奥側の用紙ガイド3R(すなわち、幅ガイド板31R,32R)の位置を固定とし、手前側の用紙ガイド3F(すなわち、幅ガイド板31F,32F)のみを奥側の用紙ガイド3Rに対してローディング方向Yに接近、離反可能な構成としたものである。
この構成例の用紙位置決め機構では、ラックギア33F,33Rやピニオンギア4といったギアは無く、給紙カセット本体2の底板に形成されたローディング方向Yに延びるレール9に、用紙ガイド3Fの台板30Fの底面に形成されたレール溝(図示省略)を嵌め合わせた状態でスライド移動自在な単純な構成となっている。
そして、このような用紙位置決め機構においても、幅ガイド板32Rに上記実施の形態1〜5に係るガイド機構の構成を適用することが可能である。
また、上記実施の形態1〜5では、本発明のガイド機構を手前側の用紙ガイド3Fの下流側の幅ガイド板32Fにのみ適用しているが、上流側の幅ガイド板31Fや、奥側の用紙ガイド3Rの上流側の幅ガイド板31Rや下流側の幅ガイド板32Rなどにも本発明のガイド機構を設けてもよいことは当然である。
また、上記実施の形態1〜5では、本発明のガイド機構を幅ガイド板32Fに適用しているが、用紙の長さ方向の端部をガイドする用紙後端板6に本発明のガイド機構を適用することも可能である。
なお、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 給紙カセット
2 給紙カセット本体(用紙積載台)
21 底板
28 開口部
3F 手前側の用紙ガイド
30F 台板
31F 幅ガイド板(用紙ガイド部)
32F 幅ガイド板(用紙ガイド部)
33F ラックギア
34F 用紙さばき爪
3R 奥側の用紙ガイド
30R 台板
31R 幅ガイド板(用紙ガイド部)
32R 幅ガイド板(用紙ガイド部)
33R ラックギア
34R 用紙さばき爪
4 ピニオンギア
5 軸
6 用紙後端板
7 スライド溝
8 可動載置板
11 第1ガイド部材
11a 支柱
11b 当接面
11c 上面
11d 背面
11e ピン受け部
12 第2ガイド部材
12a 下側のガイド部材(下側ガイド部材)
12a1 接触面
12a11 差込み片
12b 上側のガイド部材(上側ガイド部材)
12b1 先端
14 付勢部材(コイルスプリング,ねじりコイルバネ)
14a 一端部
14b 他端部
14c コイル本体
14d 一端部
14e 他端部
15 規制部
16 指標
25 ロック板
25a 操作部
25b ロック部
25c 支持ピン
26 コイルスプリング
31 第1ガイド部材
31a 当接面
31b 開口部
31c 空間
32 第2ガイド部材
32a 移動板
32b 第1突出部
32b1 突出面
32c 第2突出部
33 弾性部材
200 画像形成装置
201 装置本体
202 原稿台
203 スキャナ部
204 画像形成部
205 排紙トレイ
206 給紙部
207 カセット収容部
P 用紙
P1 端部
X 給紙方向
Y ローディング方向

Claims (7)

  1. 用紙を積載する用紙積載台と、
    前記用紙積載台に積載された用紙の端部を揃えるようにガイドする用紙ガイド部とを備え、
    前記用紙ガイド部は、
    前記用紙の端部に離接自在に設けられた第1ガイド部材と、
    前記第1ガイド部材に移動自在に設けられ、前記用紙の端部に接触可能な第2ガイド部材とを備え、
    前記第1ガイド部材には、前記第2ガイド部材の移動位置を示す指標が設けられていることを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1に記載の給紙装置であって、
    前記第2ガイド部材は、前記第1ガイド部材に対して前記第2ガイド部材に設けた支点を中心に回動自在に設けられており、
    前記第2ガイド部材の一端部が前記用紙の端部に接触するように付勢部材によって付勢されていることを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項2に記載の給紙装置であって、
    前記第1ガイド部材が前記用紙をガイドするガイド位置まで移動したとき、前記一端部が前記用紙の端部に押し込まれることで、前記第2ガイド部材の他端部が前記指標に位置することを特徴とする給紙装置。
  4. 請求項1に記載の給紙装置であって、
    前記第2ガイド部材は、前記第1ガイド部材に対して前記第1ガイド部材の離接方向に移動自在に設けられており、
    前記第2ガイド部材の前記用紙の端部と対向する面には突出部が設けられ、前記突出部が前記用紙の端部に接触するように付勢部材によって付勢されていることを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項4に記載の給紙装置であって、
    前記第1ガイド部材が前記用紙をガイドするガイド位置まで移動したとき、前記突出部が前記用紙の端部に押し込まれることで、前記第2ガイド部材の前記対向する面が前記第1ガイド部材の前記用紙の端部と対向する面に一致することを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の給紙装置であって、
    前記第1ガイド部材は、前記第2ガイド部材が前記用紙の端部から離れる方向への移動を規制する規制部を備えていることを特徴とする給紙装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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