JP2016101850A - 死角補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能となる死角補助装置を提供する。【解決手段】障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置100であって、前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光を前記半透過ミラーへ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110と、前記像を表す光を屈折して一対の平行平面ミラー110に入射させる光学部材120と、を備えてなる。【選択図】図4

Description

本発明は、車両内のフロントピラーなどの障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置に関する。
従来、車両内のフロントピラーなどの障害物によって生じる死角を映す視認装置として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。この視認装置は、車両前方を映す第1ミラーと、この第1ミラーに入射した光を運転者側に反射させる第2ミラーを備え、車両のフロントピラーを挟む直接視認エリアを通して運転者が見える像と前記第2ミラーに映る像が連続するように、前記第1ミラー及び/または前記第2ミラーを調整可能に構成したものである。
特開2006−231998号公報
しかしながら、特許文献1に係る視認装置では、運転者から見て第2ミラー及び風景を遮らないように第1,第2ミラーの互いの位置関係を調整する必要があり、設置作業や調整作業が煩雑であるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能な死角補助装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る死角補助装置は、車両内の障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であって、
前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーと、
前記像を表す光を屈折して前記一対のミラーに入射させる光学部材と、を備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、より容易に視認者が直接視認する像と連続して死角領域の像を映すことが可能となる。
本発明の実施形態に係る死角補助装置が配置される車両の運転席付近の概観を示す図である。 同上死角補助装置の概観を示す平面図である。 同上死角補助装置の一対の平行平面ミラーを示す斜視図である。 同上死角補助装置を示す平面図である。 比較例である死角補助装置を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る死角補助装置の別例を示す平面図である。 同上死角補助装置の他の別例を示す平面図である。 同上死角補助装置の他の別例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る死角補助装置を、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る死角補助装置100が配置される車両1の運転席付近の概観を示す図である。車両1は、図1に示すように、ステアリング10と、ウインドシールドガラス20と、サイドガラス30,40と、フロントピラー50,60と、を備える。また、21,22は、ウインドシールドガラス20の周辺部に印刷形成される遮光性の黒セラ(黒セラミック)部である。
車両1において、視認者(主に運転者)は、ウインドシールドガラス20(黒セラ部21の部分を除く)とサイドガラス30,40が配置される領域では風景を直接視認する一方、フロントピラー50,60と黒セラ部21,22が配置される領域ではフロントピラー50,60と黒セラ部21,22とによって視認者の視界が遮られ、風景を直接視認することができない死角領域が生じる。すなわち、フロントピラー50,60と黒セラ部21,22とは、本発明における障害物に該当する。
次に、図1から図3に基づいて本実施形態に係る死角補助装置100の構成について説明する。なお、図2は、死角補助装置100の概観を示す平面図である。図2は、視認者が運転席に着座した状態を示しており、視点2は視認者の視点(アイポイント)を示している。図3は、死角補助装置100の一対の平行平面ミラー110を示す斜視図である。
死角補助装置100は、図1及び図2に示すように、視認者側から見て右側(運転者側)のフロントピラー50に配置され、フロントピラー50及び黒セラ部21によって遮られる死角領域Aの像を映すものである。なお、死角補助装置100は、視認者から見てフロントピラー50及び黒セラ部21と対向するように配置される。
死角補助装置100は、図2に示すように、一対の平行平面ミラー(一対のミラー)110と、光学部材120と、を備える。
一対の平行平面ミラー110は、入射した光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー(半透過ミラー)111と、平面ミラー(ミラー)112とが互いに平行に対向するように配置されることによって構成される。なお、半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは図示しないケース体に配置されることで平行な位置関係で固定される。なお、本発明の一対のミラーは、互いに対向するように配置されるものであれば完全な平行に配置されなくともよく、また、平面ミラーでなく曲面ミラーであってもよい。
半透過平面ミラー111は、視認者側に配置され、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、アクリル等の透光性の樹脂材料からなる基材の表面にアルミなどの金属を蒸着させることにより、所望の反射率を有する半透過反射層を形成ししてなる。なお、半透過平面ミラー111は、基材の表面に誘電体多層膜をコーティングして形成してもよい。半透過平面ミラー111は、平面ミラー112と対向する基部111aと基部111aから延設される延設部111bとを有し、半透過平面ミラー111と平面ミラー112とが水平方向に段違い状となるように配置される。
平面ミラー112は、その平面(反射面)が半透過平面ミラー111の平面(半透過反射面)と対向するように配置されるものであり、例えば上記の透光性樹脂材料からなる基材の表面にアルミなどの金属を蒸着させてなる平面アルミ蒸着ミラーである。
半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは、図4に示すようにそれぞれの平面(半透過反射面及び反射面)が、一対の平行平面ミラー110における光Lの進行方向に対して垂直方向の幅が一対の平行平面ミラー110における光Lの進行方向に向かって徐々に小さくなるように、略楔状に形成されている。視認者の視野範囲から外れる不要個所を除去して小型化及び軽量化するためである。また、半透過平面ミラー111の入射側端部(入射側の側辺)E1と、平面ミラー112の入射側端部(入射側の側辺)E2とは、ウインドシールドガラス20のガラス面に沿って傾斜している。ウインドシールドガラス20のガラス面に近接して配置させるためである。
光学部材120は、例えば所定の屈折率を有する光学樹脂材料からなり、入射した光を屈折させて外部に出射する機能を有する。本実施形態においては、光学部材120は両凸レンズの一部からなる形状である。光学部材120は、一対の平行平面ミラー110の入射側に位置するように前記ケース体に配置され、死角領域Aの像Mからの光Lを屈折して一対の平行平面ミラー110に入射させる。このように光学部材120を設けた理由については後で詳述する。
次に、図2を用いて、一対の平行平面ミラー110の作用について説明する。
図2において、視認者(視点2)の前方視界には、フロントピラー50(図示しないが黒セラ部21も含む)によって遮られる死角領域Aが生じる。したがって、視点2からは死角領域Aに存在する像Mを直接視認することができない。
一方、像Mからの光Lは、光学部材120を介して一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返しつつ、一部の光Lは一対の平行平面ミラー110から出射する(半透過平面ミラー111を透過する、あるいは平面ミラー112から直接出射される)。なお、一対の平行平面ミラー110に入射し、一対の平行平面ミラー110の間で反射を繰り返すのは一対の平行平面ミラー110の平面に対して傾きを有する光である。一対の平行平面ミラー110から出射する光Lの一部は、視点2に達する。したがって、視点2からは直接視認できる風景と連続して平面ミラー112に映る像Mを半透過平面ミラー111越しに視認することができる。なお、死角領域Aのうち平面ミラー112の背面側の僅かな領域(ハッチングで示す部分)は、この領域からの光が一対の平行平面ミラー110に入射できず、その像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができないが、それ以外の殆どの領域において死角領域Aの像を一対の平行平面ミラー110によって映すことができる。
なお、死角領域Aの像を一対の平行平面ミラー110によって映すにあたって、視認者は、死角補助装置100をフロントピラー50の任意の高さ(視点2に合った高さ)に、一対の平行平面ミラー110に死角領域Aの像Mが映るように、すなわち、死角領域Aからの光Lが視点2に達するように一対の平行平面ミラー110の角度を調整して配置する。半透過平面ミラー111と平面ミラー112とは互いの位置関係が固定されるため、一度の配置作業で一対の平行平面ミラー110を同時に配置することができ、また、一度の調整作業で一対の平行平面ミラー110の角度を同時に調整することができる。
次に、光学部材120の機能について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態である死角補助装置100を示す平面図であり、図5は、比較例としての死角補助装置101を示す平面図である。
死角補助装置101は、一対の平行平面ミラー110の入射側に光学部材120を配置しないものであり、それ以外は死角補助装置100と同様の構成を備える。死角補助装置101において、視点2から平面ミラー112の出射側端部(出射側の側辺)E3を見たとき、出射側端部E3を境界として平面ミラー112に映る死角領域Aの像と出射側端部E3より右側で直接視認される前方風景との間には厳密にはズレが生じる。これは、平行な一対の平行平面ミラー110間で光Lの反射を繰り返しても光Lの角度に変化が起こらず、図5に示すように視点2から出射側端部E3を通過する光路C1上の像M1(障害物(本実施形態ではフロントピラー50及び黒セラ部21)がなければ出射側端部E3の位置で視認される像M1)と、視点2から一対の平行平面ミラー110を経由して死角領域Aに至る光路C2上の像M2(平面ミラー112の出射側端部E3に映る像M2)との間に光路C1と一対の平行平面ミラー110から出射された後の光路C2との間隔W分のズレが生じるためである。光路C1と光路C2との間隔Wは像M1,M2までの距離に係わらず一定であるので、視点2から像M1,M2までの距離が小さいほど(視認する像が大きいほど)相対的にズレが大きく感じられ、距離が大きいほど(視認する像が小さいほど)ズレを感じにくくなる(理論的には無限遠方の像を視認した場合にはズレがないと感じる)。しかし、例えば車両1が右折する場合、車両1の走路上にあるなど死角領域Aで視認者が注意するべき像は車両1から10m前後であり、死角領域Aの像を映すことはできるものの安全性の更なる向上の観点から平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景とのズレは無視できない。
上記の課題に対して、本願発明者は、前述したように死角補助装置100において一対の平行平面ミラー110の入射側に光学部材120を配置することに思い至った。
図4に示すように、配置する光学部材120は、視点2と任意の像M1(例えば、車両1から10m程度前方の位置)とを結ぶ線である光路C1を光軸とし、その中心点P1から像M1までの距離Dと等しい焦点距離である仮想的なレンズ120Aの一部からなる。この場合、視点2から出射側端部E3を通過する光路C1と視点2から一対の平行平面ミラー110を経由して出射される光路C3とは互いに平行であるため、光路C1,C3を仮想的なレンズ120Aを経て延長すると、光路C3は、仮想的なレンズ120Aで屈折し、光路C1と仮想的なレンズ120Aの焦点面、すなわち像M1の地点で交わることとなる。したがって、一対の平行平面ミラー110の入射側に仮想的なレンズ120Aの一部からなる光学部材120を配置することで、視認者が像M1を視認する際に平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景との間のズレをなくすことができる。なお、平面ミラー112に映る像と直接視認される前方風景とのズレは、平面ミラー112に映る像の位置が死角補助装置100から遠くなる(前方に位置する)ほど徐々に小さくなり、像M1の位置でズレがなくなる。そして、像M1の位置よりもさらに遠くなるほど徐々にズレが大きくなる。したがって、像M1付近の位置であれば、ズレを低減する効果を十分に得ることができる。
以上の構成からなる死角補助装置100は、障害物(フロントピラー50及び黒セラ部21)によって遮られる死角領域Aの像を映す死角補助装置100であって、前記像を表す光Lを入射し、視認者側に設けられ光Lの一部を反射し一部を透過する半透過平面ミラー111と、光Lを半透過平面ミラー111へ反射する平面ミラー112とが互いに対向するように配置される一対の平行平面ミラー110と、像を表す光Lを屈折して一対の平行平面ミラー110に入射させる光学部材120と、を備えてなる。
これにより、一対の平行平面ミラー110の一方に半透過平面ミラー111を用いたため、視認者は半透過平面ミラー111越しに平面ミラー112に映る像Mの像及び風景を視認することができ、一対の平行平面ミラー110の配置位置の自由度が増し、より容易に視認者が直接視認する像(風景)と連続して死角領域Aの像を映すことが可能となる。また、死角領域Aを撮像するカメラ及び撮像画像を表示する表示器が不要であるためこれらを使用する場合と比較して安価である。また、像を表す光Lを屈折して一対の平行平面ミラー110に入射させる光学部材120を配置することで、平面ミラー112の出射側端部E3における平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景とのズレを低減することができる。
また、光学部材120は、前記視認者の視点2と死角領域Aの任意の地点(像M1)とを結ぶ線(光路C1)と重なる光軸を有し、焦点距離が前記地点までの距離Dと等しい仮想的なレンズ120Aの一部からなる。
これによれば、理論上平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景とのズレをなくすことができる。
次に、図6を用いて本実施形態の死角補助装置100の別例について説明する。なお、前述の実施形態と同一あるいは相当箇所には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
別例における死角補助装置100が前述の実施形態と異なる点は、光学部材として楔形プリズム(ウェッジプリズム、三角プリズムである場合を含む)130を用いた点である。
図6に示すように、一対の平行平面ミラー110の入射側に楔形プリズム130を配置した場合、死角領域Aからの光Lは楔形プリズム130で所定の角度に屈折され、一対の平行平面ミラー110に入射する。そのため、視点2から一対の平行平面ミラー110及び楔形プリズム130を経由して死角領域Aに至る光路C4は、楔形プリズム130の一方の面上の任意の点P2から楔形プリズム130がない場合の光路C2に対して角度θ1だけ手前側に傾いて出射する。したがって、光路C4が、視点2から出射側端部E3を通過する光路C1と任意の像M1(例えば、車両1から10m程度前方の位置)で交わるように楔形プリズム130の頂角θを設定すれば、視認者が像M1を視認する際に平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景との間のズレをなくすことができる。
楔形プリズム130の点P2から死角領域Aに出射される際の光路C2に対する光路C4の角度(偏角)θは、頂角θが小さい場合以下の式1で表される。
(式1)θ=(n−1)θ
なお、nは楔形プリズム130の屈折率である。さらに、光路C4が光路C1と像M1の位置で交わる場合、光路C1と光路C4とのなす角度θは、角度θと錯角の関係にあるため、以下の式2で表される。
(式2)θ=θ
さらに、角度θは、光路C4が出射される楔形プリズム130の点P2を通る光路C1の垂線pと光路C1との交点をHとし、点P2と交点Hとの間隔(すなわち垂線pの長さ)をWとし、交点Hから像M1の位置までの距離をDとするとき、以下の式3で表される。
(式3)θ=tan−1(W/D
そして、楔形プリズム130の頂角θは以下の式4及び式5で表すことができ、容易に設定が可能である。
(式4)(n−1)θ=tan−1(W/D
(式5)θ={tan−1(W/D)}/(n−1)
なお、本発明は上記実施形態及び図面によって限定されるものではない。上記実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。本発明の光学部材は、仮想的なレンズ120Aの一部からなる光学部材120や楔形プリズム130のほか、タブレットレンズやトリプレットレンズを用いてもよい。
仮想的なレンズ120Aの一部からなる光学部材120を用いた場合、視点2が移動すると仮想的なレンズ120Aの位置も移動する。そのため、光学部材120の位置を調整する位置調整機構を設けてもよい。図7は、位置調整機構の一例を示すものである。位置調整機構140は、左右位置調整部141と角度調整部142とからなる。
左右位置調整部141は、光学部材120の半透過平面ミラー111側に設けられる位置調整ボルト141aと、光学部材120の平面ミラー112側に設けられる弾性部材と、を備える。位置調整ボルト141aは、前記ケース体に形成される雌ネジ孔(図示しない)に挿通され、光学部材120と当接するものである。なお、位置調整ボルト141aとの当接部は、死角領域Aの像を視認するのに影響のない部分に設けられる。弾性部材141bは、ゴムやバネなどからなり、光学部材120を位置調整ボルト141aに押し当てる弾性力を生じさせるものである。
視認者は、位置調整ボルト141aを手動で時計回りに回転させ、平面ミラー112側に押し込むことで光学部材120を平面ミラー112側方向(図7における右方向)に移動させることができる。また、視認者は、位置調整ボルト141aを手動で反時計回りに回転させて外側に抜き出すことで、弾性部材122の弾性力によって光学部材120を半透過平面ミラー111方向(図7における左方向)に移動させることができる。
角度調整部142は、車両1の水平方向と直交する軸部(図示しない)を有し、この軸部を中心として光学部材120を左右に回動可能とするものである。本実施形態においては、角度調整部142は、視認者が手動操作で直接光学部材120を左右に回動させてその角度を調整する。なお、前記軸部に接続される操作部を設けて操作部を操作することで光学部材120の角度を調整してもよい。
このように、光学部材120の位置を調整する位置調整機構140を備えることによって、視認者は、自らの視点2の位置に応じて光学部材120の位置を調整でき、視認者が異なる場合や姿勢が異なる場合など視点2が移動した場合でも平面ミラー112に映る像と直接視認される前方風景とのズレを低減することができる。
また、平面ミラー112に映る像と直接視認する前方風景との間のズレがなくなる地点を変更可能するべく、光学部材120(及び楔形プリズム130)を前記ケース体から着脱可能に収納してもよい。図8は、光学部材120を着脱可能とする一例を示すものであり、図8(a)は死角補助装置100を前面側(半透過平面ミラー111側)から見た状態を示し、図8(b)は死角補助装置100を背面側(平面ミラー112側)から見た状態を示す。なお、図8においては図を簡略化するために一対の平行平面ミラー110及びケース体150を矩形で表している。図8において、死角補助装置100は、一対の平行平面ミラー110及び光学部材120を収納するケース体150を備える。ケース体150は例えば遮光性の樹脂材料からなる筒状部材である。ケース体150の前面側には、半透過平面ミラー111を露出させる第1の開口部151と平面ミラー112を露出させる第2の開口部152とが形成されている。また、ケース体150の背面側には、光学部材120を露出させ、死角領域Aからの光Lを導入する第3の開口部153が設けられる。さらに、ケース体150は、光学部材120の上方にスリット部154が設けられており、スリット部154から光学部材120を着脱可能に収納している。
このように、光学部材120をケース体150から着脱可能に収納することによって、最もズレをなくしたい地点(距離)に応じて光学部材120を容易に交換することでき、利便性をさらに向上することができる。
本実施形態の死角補助装置100は、車両1の運転席側から見て右側のフロントピラー50に配置されるものであったが、左側のフロントピラー60にも同様の死角補助装置が配置されてもよい。また、車両内の障害物として、フロントピラーの他にもセンターピラーやリアピラーなどに配置され、これらによって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であってもよい。
また、本発明は、車両以外の分野にも障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置として広く適用することができる。例えば、本発明の死角補助装置を住宅に用いる場合、大面積の死角補助装置を天井に取り付けて入射部分のみを壁などから屋外に出すことで屋内に居ながら天井の死角補助装置で空の様子を見ることができ、また、天井から屋内に太陽光を導くことができる。住宅密集地や通常の窓を付けられない事情のある住宅には特に好適である。
また、例えば観光施設等の高層建築物で、高層階の床下に大面積の死角補助装置を埋め込み、光入射部分のみを屋外に出すことで、床下の死角補助装置で眼下の風景を直接足下に感じることが可能となり、建築物の高さを強調することができる。同様の効果を得るために、従来は床下に空間を設ける必要があったが、本発明の死角補助装置によれば既存の建築物にも容易に配置することができ好適である。
このほか、壁面に用いる例としては、道路に近接して塀が立っている見通しの悪い交差点などにおいて、塀の角に本発明の死角補助装置を配置することで、死角領域の歩行者や車両の存在をいち早く認識することができ、出会い頭の事故の防止に貢献することができる。
以上のように、本発明の死角補助装置は、電力などのエネルギーを必要とすることなく、これまで視認することができなかった障害物に遮られた死角領域を、光入射部分のスペースを確保するのみで広範囲に亘って障害物を透けたように視認させることができるものであり、その用途は室内外を問わず広く適用でき、健康、安全あるいは感動など多岐に亘る効果を得ることができる。なお、光学部材による屈折の度合いについても、死角補助装置の用途において最も重視される距離に応じて適宜設定される。
本発明は、障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置に好適である。
1 車両
2 視点
100 死角補助装置
110 一対の平行平面ミラー(一対のミラー)
111 半透過平面ミラー(半透過ミラー)
111a 基部
111b 延設部
112 平面ミラー(ミラー)
120 光学部材
120A 仮想的なレンズ
130 楔形プリズム(光学部材)
140 位置調整機構
141 左右位置調整部
141a 位置調整ボルト
141b 弾性部材
142 角度調整部
150 ケース体
151 第1の開口部
152 第2の開口部
153 第3の開口部
154 スリット部

Claims (5)

  1. 車両内の障害物によって遮られる死角領域の像を映す死角補助装置であって、
    前記像を表す光を入射し、視認者側に設けられ光の一部を反射し一部を透過する半透過ミラーと、光を前記半透過ミラーへ反射するミラーとが互いに対向するように配置される一対のミラーと、
    前記像を表す光を屈折して前記一対のミラーに入射させる光学部材と、を備えてなることを特徴とする死角補助装置。
  2. 前記光学部材は、前記視認者の視点と前記死角領域の任意の地点とを結ぶ線と重なる光軸を有し、焦点距離が前記地点までの距離と等しい仮想的なレンズの一部からなることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
  3. 前記光学部材は、楔形プリズムからなることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
  4. 前記光学部材の位置を調整する位置調整機構を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
  5. 前記一対のミラーと前記光学部材とを収納するケース体を備え、
    前記光学部材は前記ケース体から着脱可能に収納されることを特徴とする請求項1に記載の死角補助装置。
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Citations (7)

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