JP2016101614A - 吸着加熱ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 表面に歪み又は損傷を与えることなく、極薄肉部を有するワークをヘッド先端部に接触させて吸着して加熱できる吸着加熱ヘッドを提供する。【解決手段】 ケース3のケース本体部3cは、第1の空気通路6の下端のケース底面3aに向けて拡がったテーパ面9を有する。スタッド4は、第1の空気通路内にスタッド本体部4aが配置され、その下端のテーパ部5がテーパ面に対向配置され、テーパ部に連結されて、ワーク2との接触面と反対側に空気流案内面16を有する張出部13がワーク表面2aに対向配置される。スタッド下端部底面4bがケース底面より下方に位置して、スタッド本体部外面、テーパ部外面及び張出部外面と第1の空気通路及びテーパ面との間で全周にわたりスリット10を形成するように構成し、ケース本体部の近傍に配置された誘導加熱コイル15によりスタッドを加熱可能とする。【選択図】図3

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)に使われる脆弱素子に見られるような極薄肉部を有するワークを被搭載物に搭載する際に用いる吸着加熱ヘッドに関するものである。
従来、ワークを加熱ヘッドに吸着した状態で被搭載物に加熱接合する際、真空吸着による吸着動作と発熱体の熱をヘッド側からワークに熱伝導することによる加熱動作とが、最も一般的である。しかしながら、極薄肉部を有するワークの場合、真空吸着時に、吸着ノズルからワーク表面に、歪み又は損傷を与える可能性が高い。また、ワークに歪み又は損傷が発生した状態で加熱接合するので、接合不良を発生する可能性が高い。そこで、吸着ノズルの吸着面とワーク表面との間に、高速の空気流を形成して、負圧を発生させ、この負圧により、ワークの吸着を行うベルヌーイ法が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような構成の従来の吸着装置の構造を示した模式断面図を図9Aに示す。
本体103の底面の中央部には、ワーク102に向けて拡開するテーパ部105を設けている。このテーパ部105の内部に、バルブ形状のスタッド104を設けている。スタッド104は、その底面104aが本体103の底面103aと略同一平面を形成する。
これにより、本体103の底面103aには、テーパ部105の内周とスタッド104の外周との間に枠状の隙間110が形成される。
このような構成において、テーパ部105の上方の本体103の圧縮空気供給通路103bから、圧縮空気101を隙間110に供給すると、圧縮空気101は、この隙間110の開口110aからワーク102の外周に向けて噴出することになる。開口110aから噴出された圧縮空気101は、本体103の底面103aとワーク102の表面102aの間に噴流101aを形成し、ベルヌーイの原理で発生する負圧により、ワーク102の吸着を実現している。
また、開口110aから吸着面の全周にわたり噴流101aで包囲することにより、本体103とワーク102との間に負圧を発生させて吸着するコアンダ効果を利用した吸着装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような構成の従来の吸着装置の構造を示した模式断面図を図9Bに示す。
この例では、スタッド114の底面114aが本体103の底面103aより上方に位置して、テーパ部105の内周とスタッド114の外周との間の隙間110から噴出した噴流は、流量面積が急速に拡がることにより、流速を低下させ、コアンダ効果により、スタッド114の端部底面114aとワーク102の表面102aとの間で形成される空間111を、本体103の底面103aに沿って外向きに向かう噴流101bで包囲して吸着面を確保している。
特開2008−284671号公報 特開2012−106331号公報
しかしながら、従来のベルヌーイの原理又はコアンダ効果で発生する負圧によりワークを吸着する方式では、非接触でワークを吸着するため、発熱体の熱をヘッド側からワークに熱伝導することができず、加熱することができなかった。
本発明は、前記課題を考慮して、たとえ極薄肉部を有するワークであってもワーク表面に歪み又は損傷を与えることなく、ワークをヘッド先端部に接触させて吸着して加熱できる吸着加熱ヘッドを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の第1の態様は、上下方向沿いの軸方向に延びた第1の空気通路を内部に有するケース本体部を有し、前記ケース本体部の下部に、前記第1の空気通路の下端から前記ケース本体部の下端の底面に向けて拡がったテーパ面を有するケースと、
前記第1の空気通路内に配置されたスタッド本体部と、前記スタッド本体部の下端に連結されて前記テーパ面に隙間をあけて対向するように配置されたテーパ部と、前記テーパ部に連結され、かつ、上面に前記テーパ部から張り出した空気流案内面を有し、下面にワークと接触するワーク接触面とを有し、前記ワークの表面に対向するように配置された張出部とを有するスタッドと、
前記ケース本体部の近傍に配置され、前記スタッドを加熱する誘導加熱コイルとを備え、
前記スタッド本体部の側面に複数個の空気排出口を形成し、
前記スタッド本体部の内部に、軸方向に延在して前記空気排出口に繋がる第2の空気通路を形成し、
前記スタッドのスタッド下端部底面である前記張出部の前記ワーク接触面が、前記テーパ面の下端縁に位置する前記ケース本体部の前記ケースの前記底面より下方に位置して、前記スタッド本体部の外面と、前記テーパ部の外面と、前記張出部の前記空気流案内面と、前記ケースの前記第1の空気通路と、前記テーパ面との間で、前記張出部の全周にわたりスリットを形成するように構成する、吸着加熱ヘッドである。
また、本発明の第2の態様は、前記張出部は、フラット部であり、前記空気流案内面は、前記ワーク接触面の反対側に配置され、前記ワーク接触面と平行な面である、第1の態様にかかる吸着加熱ヘッドである。
また、本発明の第3の態様は、前記スタッドの前記スタッド下端部底面と前記ケース本体部の前記ケースの前記底面との前記スタッドの軸方向の距離が、0mmよりも大きく1mm以下になるように、前記スタッドの前記スタッド下端部底面が前記ケース本体部の前記ケースの前記底面よりも下方に位置して配置されている、第1又は2の態様にかかる吸着加熱ヘッドである。
また、本発明の第4の態様は、前記各空気排出口の下端縁を、前記テーパ面の外面の上端縁と同一面に位置するように配置している、第1〜第3のいずれか1つの態様にかかる吸着加熱ヘッドである。
また、本発明の第5の態様は、前記スタッドが円柱形状の前記張出部を有し、前記張出部の直径が、前記テーパ部の下端部のテーパ部底面の直径よりも1mm以上大きく、前記テーパ部底面の開口径よりも小さくなるように構成されている、第1〜第4のいずれか1つの態様にかかる吸着加熱ヘッドである。
また、本発明の第6の態様は、前記スタッドが四角柱形状の前記張出部を有し、前記張出部の各辺の長さが、前記テーパ部の下端部のテーパ部底面の直径よりも1mm以上大きく、前記テーパ部底面の開口径よりも小さくなるように構成されている、第1〜第4のいずれか1つの態様にかかる吸着加熱ヘッドである。
本発明の前記態様により、たとえ極薄肉部を有するワークであってもワーク表面に歪み又は損傷を与えることなく、ワークをヘッド先端部に接触させて吸着して加熱できる吸着加熱ヘッドを提供できる。
本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッドの構造を示す正面図 本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッドのスタッドを示す斜視図 本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッドの構造を示す模式拡大縦断面図 本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッドの構造を示す模式図であって、(a)は、本発明の実施の形態のスタッドの空気排出口付近を示す拡大正面図であり、(b)は、本発明の実施の形態のケースのテーパ面付近を示す模式断面図 実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2で使用した吸着加熱ヘッドの構造を示す模式図であって、(a)はケースの模式断面図、(b)はスタッドの模式正面図、(c)は四角柱形状のフラット部を有するスタッドの模式底面図、(d)は円柱形状のフラット部を有するスタッドの模式底面図 本発明の実施例1〜実施例3及び比較例1〜2で使用した吸着加熱ヘッドの各部の寸法を示す図 本発明の実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2の吸着結果を示す図 本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッドのスタッド下端部底面の温度測定結果を示す図 従来の吸着ヘッドの構造を示す模式断面図 従来の吸着ヘッドの構造を示す模式断面図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の1つの実施の形態の吸着加熱ヘッド20の構造を示す図である。吸着加熱ヘッド20は、円筒状のケース3と、ケース3内に配置されたバルブ形状のスタッド4と、ケース3の外面の下端近傍に配置された誘導加熱コイル15とを備えている。
図2は、本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッド20のスタッド4を示す図である。
スタッド4は、円筒状のスタッド本体部4aと、円筒状のスタッド本体部4aの下部に、下端に向けて拡開する円錐形状のテーパ部5と、テーパ部5に連結されてテーパ部5より張り出した張出部の一例としての機能する矩形板状のフラット部13とが一体的に形成されて構成されている。
フラット部13は、円形又は矩形であり、円錐形状のテーパ部5より大きく、外側に張り出すように配置されている。フラット部13は、その下面に、スタッド本体部4aの下端として、ワーク2との接触面(スタッド下端部底面)4bを有する。また、フラット部13は、ワーク接触面(スタッド下端部底面)4bの反対側の上面に、ワーク接触面4bと平行な面16を空気流案内面の一例として有する。この結果、フラット部13の下面が、ワーク表面2aに対向するように配置されている。
このスタッド4のスタッド本体部4aの外周面の下部には、スタッド4の上下方向沿いの長手軸方向沿いに延在した複数の(例えば4個の)細長い空気排出口8が、軸周りに所定の間隔をあけて(例えば等間隔に)形成されている。スタッド本体部4aの内部の中央部には、これらの空気排出口8に繋がる第2の空気通路7が、例えばスタッド本体部4aの上端からスタッド4の長手軸方向にテーパ部5まで形成されている。なお、第2の空気通路7は、テーパ部5を下向きに軸方向に貫通していないため、第2の空気通路7の上端に供給された圧縮空気1は、第2の空気通路7を経てそれぞれの空気排出口8から排出されることになる。
図3は、本発明の実施の形態の吸着加熱ヘッド20の構造を示す模式断面図である。
ケース3は、円筒状のケース本体部3cを有している。ケース本体部3cは、下端から上端近傍まで、軸方向に延びた第1の空気通路6を内部の中央部に形成している。ケース本体部3cの下部には、第1の空気通路6の下端からケース3のケース底面3aに向けて拡がったテーパ面9を備えている。ケース本体部3cの上端には、スタッド本体部4aの上部が貫通して嵌合する貫通穴3eが形成されている。この貫通穴3eには、第1の空気通路6が形成されていない。
この第1の空気通路6内には、軸方向に沿って、スタッド4が、同心軸上に、ケース3のケース本体部3cの中央に固定されている。
スタッド4のスタッド下端部底面4bは、ケース3のテーパ面9の下端部縁に位置するケース底面3aより下方に位置して配置されるように、ケース3に固定している。よって、スタッド4のスタッド本体部4aの外面と、テーパ部5の外面(テーパ面)と、フラット部13の空気流案内面16と、ケース3の第1の空気通路6の空気通路形成面3dと、テーパ面9との間で、フラット部13の全周にわたり、下端に向かうに従い広がった筒状のスリット(隙間)10を形成している。
スタッド4のスタッド本体部4aは、ケース3のケース本体部3cの第1の空気通路6内に固定されているとともに、テーパ部5及びフラット部13は、ケース3のテーパ面9に対して隙間10をあけて対向するように固定されている。
よって、圧縮空気1は、スタッド4の第2の空気通路7の例えば上端から供給され、第2の空気通路7及び各空気排出口8を通って、スタッド本体部4aの外面とケース3の第1の空気通路6の空気通路形成面3dとの間の第1の空気通路6に供給される。その後、圧縮空気1は、第1の空気通路6から、スタッド4のテーパ部5及びフラット部13の外周面とテーパ面9との間に形成されるスリット10に沿って流れる。その後、圧縮空気1は、スリット10の下端開口10aから、ケース本体部3cの底面側外周縁全周に向けて、噴流11として噴出する。このとき、圧縮空気1は、各空気排出口8からケース3の第1の空気通路6の空気通路形成面3d及びテーパ面9の内周壁に向かって高速で排出される。そのため、スリット10を流れる空気は、流速が低下することなく、ケース3の第1の空気通路6の空気通路形成面3d及びテーパ面9の内周壁に吸い寄せられるように、スリット10内を流れる。そして、その空気は、スリット10の下端開口10aから、テーパ面9の底面外縁部(ケース本体部3cの底面側外周縁全周)に到り、ケース3のケース底面3a及びケース側面3bの下部に沿って方向をそれぞれ転換して流れることになる。
これにより、スタッド4のスタッド下端部底面4bの近傍が、ケース3のケース底面3a及びケース側面3bに沿う高速噴流11で包囲されているため、ケース3のケース底面3aとワーク2の表面との間で噴流を形成しなくても、スタッド下端部底面4bの近傍の空間の、ケース3のケース底面3aとワーク2の表面との間で大きな負圧が確実に維持される。その結果、図3に示すように、ワーク2をスタッド4のスタッド下端部底面4bに確実に接触させて吸着保持することができる。
一例として、スタッド4の材質は金属であり、ケース3の材質は非金属例えばセラミックである。ケース3の近傍に配置された誘導加熱コイル15に、電源装置(図示せず)から電流を入力すると、誘導加熱により、スタッド4のみが加熱される。
これにより、スタッド4のスタッド下端部底面4bの近傍が、高速噴流11で包囲されていても、加熱が可能になる。
ここで、仮に、従来のように、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッドの軸方向の距離Hを0mmとなるように、すなわち、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aが略同一平面を形成するように配設すると、以下のような課題がある。すなわち、先述した通り、ケース3のケース底面3aとワーク2の表面との間に噴流を形成して吸着面を確保するため、必ず、非接触でワーク2を吸着することになり、接触状態での熱伝導による加熱ができない。
また、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離Hを1mmより大きくすると、高速度でワーク2を搬送する際、スタッド4のスタッド下端部底面4bの近傍を包囲している高速噴流11が、搬送時に大きく乱れるため、ワーク2を安定して吸着保持できない。
これらの課題より、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離Hは、0mmよりも大きく1mm以下になるように、スタッド4のスタッド下端部底面4bがケース本体部3cのケース底面3aよりも下方に位置して配置することが好ましい。
図4の(a)は本発明の実施の形態のスタッド4の空気排出口8の拡大正面図である。また、図4の(b)は本発明の実施の形態のケース3のテーパ面9の模式断面図である。
空気排出口8の下端縁の位置14を、一点鎖線で示すテーパ面9の外面の上端縁の位置12と同一面になるように配設することで、空気排出口8から第1の空気通路6に向けて、圧縮空気1の流速を低下させることなく、テーパ面9の内周壁に吸い寄せられてテーパ面9の内周壁に沿うように流すことができる。これより、各空気排出口8の下端縁の位置14を、テーパ面9の外面の上端縁の位置12と同一面になるようにすることが好ましい。
また、スタッド4が、一例として円柱形状のフラット部13を有し(図5の(d)参照)、フラット部13の直径が、テーパ部5の下端部の円形のテーパ部底面5aの直径よりも1mm以上大きく、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径よりも小さくなるように構成することが好ましい。
もしくは、スタッド4が、一例として四角柱形状のフラット部13を有し(図5の(c)参照)、フラット部13の各辺の長さが、テーパ部5の下端部の円形のテーパ部底面5aの直径よりも1mm以上大きく、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径よりも小さくなるように構成することが好ましい。
逆に、円柱形状のフラット部13の直径、及び、四角柱形状のフラット部13の各辺の長さが、テーパ部5の下端部のテーパ部底面5aの直径の1mm未満の大きさになるように(すなわち、ワーク2との接触面の反対側の、ワーク接触面と平行な面16において、圧縮空気1が流れる距離が1mm未満になるように)構成する場合を考察する。このように構成すると、圧縮空気1をケース3のケース底面3aに沿って、確実に方向を転換して流すことができないので、ワーク2を安定して吸着保持することができない。
また、円柱形状のフラット部13の直径、及び、四角柱形状のフラット部13の各辺の長さが、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径よりも大きくなるように構成する場合も考察する。このように構成しても、圧縮空気1をケース3のケース側面3bに沿って、確実に方向を転換して流すことができないので、ワーク2を安定して吸着保持することができない。
よって、先に述べたように、円柱形状のフラット部13の直径、及び、四角柱形状のフラット部13の各辺の長さが、テーパ部5の下端部のテーパ部底面5aの直径の1mm以上大きくなるように(すなわち、ワーク2との接触面の反対側の、ワーク接触面と平行な面16において、圧縮空気1が流れる距離が1mm以上になるように)構成する。このように構成すれば、圧縮空気1をケース3のケース底面3aに沿って、確実に方向を転換して流すことができ、ワーク2を安定して吸着保持することができる。
また、円柱形状のフラット部13の直径、及び、四角柱形状のフラット部13の各辺の長さが、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径よりも小さくなるように構成する。このように構成すれば、圧縮空気1をケース3のケース側面3bに沿って、確実に方向を転換して流すことができ、ワーク2を安定して吸着保持することができる。
なお、フラット部13は、空気流案内面の一例として、ワーク接触面4bと平行な面16を有しているが、これに限られるものではなく、面16が、多少、湾曲していても、前記説明したように空気流を案内できる面であれば、代替可能である。
以上より、図1〜図4に示した実施の形態の吸着加熱ヘッド20の構造とすることにより、たとえ極薄肉部を有するワーク2であってもワーク表面に歪み又は損傷を与えることなく、ワーク2を、ヘッド先端部、すなわち、スタッド4のスタッド下端部底面4bに確実に接触させて吸着保持し、加熱することが可能となる。
(実施例と比較例との比較)
次に、本発明の実施例を比較例と比較することにより、本発明の効果について説明する。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
図5に、本発明の実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2で使用した吸着加熱ヘッドの構造を示す模式図を示す。また、図6に、本発明の実施例1〜実施例3及び比較例1〜2で使用した吸着加熱ヘッドの各部の寸法を示す。なお、スタッド下端部底面4bの辺の長さL、Lが異なる数値の場合は、スタッド4が四角柱形状のフラット部13を有する例である(図5の(a)〜(c)参照)。スタッド下端部底面4bの辺の長さL、Lが同じ数値の場合は、スタッド4が円柱形状のフラット部13を有する例である(図5の(a)及び(b)及び(d)参照)。
(実施例1)
実施例1の吸着加熱ヘッドは、図6に示すように、スタッド4のスタッド下端部底面4bの辺の長さ(L、L)をそれぞれ7mmとし、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径(W)をΦ10mmとし、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離(H)を0.5mmとした。
この吸着加熱ヘッドの構造において、サイズが8mm角のワーク2の吸着を実施した。
(実施例2)
実施例2の吸着加熱ヘッドは、図6に示すように、スタッド4のスタッド下端部底面4bの辺の長さ(L、L)をそれぞれ9mmとし、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径(W)をΦ10mmとし、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離(H)を0.5mmとした。
この吸着加熱ヘッドの構造において、サイズが13mm角のワーク2の吸着を実施した。
(実施例3)
実施例3の吸着加熱ヘッドは、図6に示すように、スタッド4のスタッド下端部底面4bの辺の長さ(L)を6.4mmとし、長さ(L)を9mmとし、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径(W)をΦ10mmとし、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離(H)を0.5mmとした。
この吸着加熱ヘッドの構造において、サイズが13mm角のワーク2の吸着を実施した。
(比較例1)
比較例1の吸着加熱ヘッドは、図6に示すように、スタッド4のスタッド下端部底面4bの辺の長さ(La、)をそれぞれ7mmとし、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径(W)をΦ10mmとし、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離(H)を0mmとした。
この吸着加熱ヘッドの構造において、サイズが8mm角及び13mm角の2種類のワーク2の吸着をそれぞれ実施した。
(比較例2)
比較例2の吸着加熱ヘッドは、図6に示すように、スタッド4のスタッド下端部底面4bの辺の長さ(La、)をそれぞれ7mmとし、テーパ面9の底面(外周縁)の開口径(W)をΦ10mmとし、スタッド4のスタッド下端部底面4bとテーパ面9のケース底面3aとのスタッド4の軸方向の距離(H)を−0.5mmとした。
この吸着加熱ヘッドの構造において、サイズが8mm角及び13mm角の2種類のワーク2の吸着をそれぞれ実施した。
(評価)
図7に、実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2の吸着結果を示す。
図7より、実施例1〜実施例3において、それぞれ、ワーク2をスタッド4のスタッド下端部底面4bに接触させて吸着することが可能であった。一方、比較例1及び比較例2では、ワーク2の吸着が不可能であった。
また、図8に、実施例1の吸着加熱ヘッドの構造において、第2の空気通路7の上端に、圧縮空気1を供給しながら、誘導加熱コイル15により、スタッド4の加熱を実施し、スタッド下端部底面4bの温度測定をした結果を示す。温度は、スタッド4のスタッド下端部底面4bに熱電対を貼付して測定した。
図8より、スタッド4のスタッド下端部底面4bの近傍が、ケース3のケース底面3a及びケース側面に3bに沿う高速噴流11で包囲されている状態でも、加熱可能であった。
なお、前記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明にかかる吸着加熱ヘッドは、たとえ極薄肉部を有するワークであってもワーク表面に歪み又は損傷を与えることなく、ワークをヘッド先端部に接触させて吸着して加熱できる効果を有し、MEMS製造工程のみならず、脆弱部品の吸着加熱又は吸着加熱接合など、様々な分野に広く利用されることが期待できる。
1 圧縮空気
2 ワーク
2a ワーク表面
3 ケース
3a ケース底面
3b ケース側面
3c ケース本体部
3d 空気通路形成面
3e 貫通穴
4 スタッド
4a スタッド本体部
4b スタッド下端部底面(ワーク接触面)
5 テーパ部
5a テーパ部底面
6 第1の空気通路
7 第2の空気通路
8 空気排出口
9 テーパ面
10 スリット(隙間)
10a スリットの下端開口
11 高速噴流
12 テーパ面9の外面の上端縁の位置
13 フラット部
14 空気排出口8の下端縁の位置
15 誘導加熱コイル
16 ワーク接触面と平行な面
20 吸着加熱ヘッド
101 圧縮空気
101a,101b 噴流
102 ワーク
103 本体
103a 底面
103b 圧縮空気供給通路
104 スタッド
104a 底面
105 テーパ部
110 隙間
110a 開口
114 スタッド
114a 底面

Claims (6)

  1. 上下方向沿いの軸方向に延びた第1の空気通路を内部に有するケース本体部を有し、前記ケース本体部の下部に、前記第1の空気通路の下端から前記ケース本体部の下端の底面に向けて拡がったテーパ面を有するケースと、
    前記第1の空気通路内に配置されたスタッド本体部と、前記スタッド本体部の下端に連結されて前記テーパ面に隙間をあけて対向するように配置されたテーパ部と、前記テーパ部に連結され、かつ、上面に前記テーパ部から張り出した空気流案内面を有し、下面にワークと接触するワーク接触面とを有し、前記ワークの表面に対向するように配置された張出部とを有するスタッドと、
    前記ケース本体部の近傍に配置され、前記スタッドを加熱する誘導加熱コイルとを備え、
    前記スタッド本体部の側面に複数個の空気排出口を形成し、
    前記スタッド本体部の内部に、軸方向に延在して前記空気排出口に繋がる第2の空気通路を形成し、
    前記スタッドのスタッド下端部底面である前記張出部の前記ワーク接触面が、前記テーパ面の下端縁に位置する前記ケース本体部の前記ケースの前記底面より下方に位置して、前記スタッド本体部の外面と、前記テーパ部の外面と、前記張出部の前記空気流案内面と、前記ケースの前記第1の空気通路と、前記テーパ面との間で、前記張出部の全周にわたりスリットを形成するように構成する、
    吸着加熱ヘッド。
  2. 前記張出部は、フラット部であり、前記空気流案内面は、前記ワーク接触面の反対側に配置され、前記ワーク接触面と平行な面である、請求項1に記載の吸着加熱ヘッド。
  3. 前記スタッドの前記スタッド下端部底面と前記ケース本体部の前記ケースの前記底面との前記スタッドの軸方向の距離が、0mmよりも大きく1mm以下になるように、前記スタッドの前記スタッド下端部底面が前記ケース本体部の前記ケースの前記底面よりも下方に位置して配置されている、請求項1又は2に記載の吸着加熱ヘッド。
  4. 前記各空気排出口の下端縁を、前記テーパ部の外面の上端縁と同一面に位置するように配置している、請求項1〜3のいずれか1つに記載の吸着加熱ヘッド。
  5. 前記スタッドが円柱形状の前記張出部を有し、前記張出部の直径が、前記テーパ部の下端部のテーパ部底面の直径よりも1mm以上大きく、前記テーパ部底面の開口径よりも小さくなるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1つに記載の吸着加熱ヘッド。
  6. 前記スタッドが四角柱形状の前記張出部を有し、前記張出部の各辺の長さが、前記テーパ部の下端部のテーパ部底面の直径よりも1mm以上大きく、前記テーパ部底面の開口径よりも小さくなるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1つに記載の吸着加熱ヘッド。
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