JP2016101314A - フォーム解析装置、フォーム解析システム、フォーム解析方法、およびフォーム解析プログラム - Google Patents
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【課題】大掛かりなシステム構成を必要とせずに、スイングなどのフォームを解析して、その現在のフォーム情報をユーザーに通知することができるフォーム解析装置を提供するする。【解決手段】フォーム解析装置2は、ユーザーの上肢またはユーザーの手に保持された打撃用具に装着された慣性センサー(慣性計測ユニット110)の過去の検出結果とユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部16と、慣性センサーの現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報を記憶部16から抽出する推定部15と、現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報をユーザーに通知する通知部50と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、例えばゴルフスイングなどのスイングのフォームを解析するフォーム解析装置、フォーム解析システム、フォーム解析方法、および、フォーム解析方法を実行するフォーム解析プログラムに関する。
従来、ゴルフスイングのフォームを解析するフォーム解析システムとして、例えば、特許文献1に記載されているように、身体の各部にマーカーを配置させるために作られた計測用の服をプレーヤーに着用させ、そのプレーヤーのスイングをカメラで撮影して、その画像のマーカーの位置座標より数値化されたスイングのフォームのデータと、コンピューターに予め入力されている理想値データとを比較してフォーム診断するものが知られていた。
しかしながら、特許文献1に記載のフォーム解析システムでは、専用の計測用の服を着用したり、カメラや画像処理装置など大掛かりなシステム構成を必要としたりすることから、ゴルフコースでの使用や、実際のラウンド中のフォーム解析を行うことは難しいという課題があった。
本発明は、大掛かりなシステム構成を必要とせずに、ユーザーのスイングなどのフォームを解析して、解析結果であるフォーム情報をユーザーに通知することができるフォーム解析装置、フォーム解析システム、フォーム解析方法、およびフォーム解析装置やフォーム解析システムにフォーム解析方法を実行させるフォーム解析プログラムを提供することを目的とする。
[適用例1] 本適用例にかかるフォーム解析装置は、ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部と、前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出する推定部と、前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知する通知部と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーの上肢または手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果とユーザーのスイングのフォームとを対応づけた複数の過去のフォーム情報を予め記憶部に記憶させておき、それら複数の過去のフォーム情報のなかから、物理量センサーの現在の検出結果に対応する過去のフォーム情報を抽出して、それに基づいた現在のフォーム情報をユーザーに通知する。これにより、従来の、例えば体の各所に複数のセンサーを装着したり、撮像装置や画像処理装置などを用いたりする大掛かりなスイング解析装置に比して、上肢または打撃用具に物理量センサーを装着する簡易な構成にて、ユーザーのスイング解析を行なって、その解析結果である現在のフォーム情報をリアルタイムでユーザーに通知するフォーム解析装置を提供することができる。
[適用例2] 上記適用例にかかるフォーム解析装置において、前記物理量センサーをさらに有することを特徴とする。
本適用例によれば、物理量センサーとその他の装置部分とを一体にして構成したフォーム解析装置を提供することができる。
[適用例3] 上記適用例にかかるフォーム解析装置において、前記物理量センサーと通信する通信部を有することを特徴とする。
本適用例によれば、物理量センサーとその他の装置部分とを別々に分け、物理量センサーとその他の装置部分とを通信部で通信する構成とすることにより、ユーザーまたは打撃用具に装着する物理量センサーの小型化を図ることができるとともに、装置部分の形状や装着形態などの設計の自由度を広げることができる。
[適用例4] 上記適用例にかかるフォーム解析装置において、前記現在のフォーム情報は、フォームを改善するためのアドバイスを含むことを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーは、スイングするプレーを行いながら、フォーム解析結果に基づくアドバイスを参照してスイングのフォームの改善を図ることができる。
[適用例5] 上記適用例にかかるフォーム解析装置において、前記現在のフォーム情報は、前記フォームの画像を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、例えば、フォーム解析装置に画像表示部を配置して、フォーム解析によって得られた現在のフォーム情報の少なくとも一部を画像表示部に表示させた画像によりユーザーに通知することができるので、視覚的で解りやすいスイング解析情報が得られるという効果を奏する。
[適用例6] 本適用例にかかるフォーム解析システムは、ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーと、前記物理量センサーと通信する通信部、前記物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部、前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出する推定部、および、前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知する通知部を有するフォーム解析装置と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーの上肢または手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果とユーザーのスイングのフォームとを対応づけた複数の過去のフォーム情報を予め記憶部に記憶させておき、それら複数の過去のフォーム情報のなかから、物理量センサーの現在の検出結果に対応する過去のフォーム情報を抽出して、それに基づいた現在のフォーム情報をユーザーに通知する。これにより、上肢または打撃用具に物理量センサーを装着する簡易な構成にて、ユーザーのスイング解析を行なって、その解析結果である現在のフォーム情報をリアルタイムでユーザーに通知するフォーム解析システムを提供することができる。
[適用例7] 本適用例にかかるフォーム解析方法は、ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶部に記憶することと、前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出することと、前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知することと、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーの上肢または手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果とユーザーのスイングのフォームとを対応づけた複数の過去のフォーム情報を予め記憶しておき、それら複数の過去のフォーム情報のなかから、物理量センサーの現在の検出結果に対応する過去のフォーム情報を抽出して、それに基づいた現在のフォーム情報をユーザーに通知することができる。これにより、従来の、例えば体の各所に複数のセンサーを装着したり、撮像装置や画像処理装置などを用いたりする大掛かりなシステム構成によるスイング解析方法に比して、上肢または打撃用具に物理量センサーを装着する簡易な構成にて、ユーザーのスイング解析を行なって、その解析結果である現在のフォーム情報をリアルタイムでユーザーに通知するフォーム解析方法を提供することができる。
[適用例8] 上記適用例にかかるフォーム解析方法において、前記現在のフォーム情報は、フォームを改善するためのアドバイスを含むことを特徴とする。
本適用例によれば、ユーザーが、例えばゴルフなどのスイングするプレーをしながら、過去のフォーム情報に基づいて現在のスイングのフォームの改善を図ることができる。
[適用例9] 上記適用例にかかるフォーム解析方法において、前記現在のフォーム情報は、前記フォームの画像を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、現在のフォーム情報の少なくとも一部を画像によりユーザーに通知するので、視覚的で解りやすいという効果を奏する。
[適用例10] ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶部に記憶することと、前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出することと、前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知することと、を含むフォーム解析方法をフォーム解析システムに実行させるフォーム解析プログラム。
本適用例によれば、ユーザーの上肢または手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果とユーザーのスイングのフォームとを対応づけた複数の過去のフォーム情報を予め記憶させ、それら複数の過去のフォーム情報のなかから、物理量センサーの現在の検出結果に対応する過去のフォーム情報を抽出し、それに基づいた現在のフォーム情報をユーザーに通知するフォーム解析方法をフォーム解析システムに実行させることができる。これにより、従来の、例えば体の各所に複数のセンサーを装着したり、撮像装置や画像処理装置などを用いたりする大掛かりなスイング解析方法に比して、上肢または打撃用具に物理量センサーを装着する簡易な構成にて、ユーザーのスイング解析を行なって、その解析結果である現在のフォーム情報をリアルタイムでユーザーに通知するフォーム解析方法を実行することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材について実際とは異なる尺度で示している場合がある。
(1)フォーム解析システムの構成
図1は本発明の一実施形態に係るフォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1の構成を概略的に示す説明図である。
図1において、フォーム解析システム1は、物理量センサーとしての慣性センサーを備えた慣性計測ユニット110と、推定部15、フォーム解析プログラム17を含む記憶部16、通信部40、および通知部50を有するフォーム解析装置2とを備えている。慣性計測ユニット110の慣性センサーとしては、例えば、加速度センサーやジャイロセンサーが組み込まれる。加速度センサーは互いに直交する三軸方向に個々に加速度を検出することができる。ジャイロセンサーは互いに直交する三軸の各軸回りに個別に角速度を検出することができる。慣性センサーは検出信号を出力する。検出信号で個々の軸ごとに加速度および角速度は特定される。加速度センサーおよびジャイロセンサーは比較的に精度よく加速度および角速度の情報を検出する。
図1は本発明の一実施形態に係るフォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1の構成を概略的に示す説明図である。
図1において、フォーム解析システム1は、物理量センサーとしての慣性センサーを備えた慣性計測ユニット110と、推定部15、フォーム解析プログラム17を含む記憶部16、通信部40、および通知部50を有するフォーム解析装置2とを備えている。慣性計測ユニット110の慣性センサーとしては、例えば、加速度センサーやジャイロセンサーが組み込まれる。加速度センサーは互いに直交する三軸方向に個々に加速度を検出することができる。ジャイロセンサーは互いに直交する三軸の各軸回りに個別に角速度を検出することができる。慣性センサーは検出信号を出力する。検出信号で個々の軸ごとに加速度および角速度は特定される。加速度センサーおよびジャイロセンサーは比較的に精度よく加速度および角速度の情報を検出する。
慣性計測ユニット110は、本実施形態では、プレーヤー(ユーザー)の手首に装着されたリスト型(腕時計型)のリスト機器3に内蔵される。ただし、慣性計測ユニット110は、打撃用具としてのゴルフクラブ13による打撃動作(スイング)に連動する場所に配置されていればよく、例えば、ゴルフクラブ13に装着されていてもよいし、プレーヤーが手にはめるグローブ98を介してプレーヤーの手の甲(上肢)に取り付けてもよい。あるいは、バンドやクリップによって直接または衣服を介してプレーヤーの腕(上肢)に装着してもよい。ゴルフクラブ13は、シャフト13aおよびプレーヤーの手に握られるグリップ13bを有し、グリップ13bはシャフト13aの軸と同軸に形成される。慣性計測ユニット110をゴルフクラブ13に装着する場合は、慣性計測ユニット110を例えばシャフト13aやグリップ13bに装着する。慣性計測ユニット110は、上述した各装着方法において、相対移動不能に固定されることが望ましい。ここで、慣性計測ユニット110の装着にあたっては、内蔵された慣性センサーの検出軸の1つはシャフト13aの軸に合わせ込まれ、慣性センサーの検出軸のもう1つはクラブヘッド13cのフェースの向きに合わせ込まれることが望ましい。
フォーム解析装置2に備わる通信部40は、リスト機器3の慣性センサーからの検出信号を受信するとともに、フォーム解析装置2により生成された情報の一部をリスト機器3に出力する機能を有する。このような通信部40による慣性センサーとフォーム解析装置2との無線での接続は、インターフェース回路を介して有線で接続されてもよい。
また、フォーム解析装置2は、記憶部16、および推定部15を備える。記憶部16には、例えば、プレーヤーの過去の慣性センサー検出結果とプレーヤーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報などのデータや、ゴルフスイングのフォーム解析用ソフトウェアプログラムであるフォーム解析プログラム17、および関連するデータが格納される。推定部15は、通信部40が受信した現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報を記憶部16から抽出する。フォーム解析装置2において、通信部40、記憶部16、推定部15、および後述する通知部50は、例えばコンピューター装置として提供され、このコンピューター装置は、フォーム解析プログラム17を実行してフォーム解析方法を実行する。
記憶部16にはDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリー)や大容量記憶装置ユニット、不揮発性メモリー等が含まれる。例えばDRAMには、フォーム解析方法の実施にあたって一時的にフォーム解析プログラム17が保持される。ハードディスク駆動装置(HDD)といった大容量記憶装置ユニットにはフォーム解析プログラム17およびデータが保存される。不揮発性メモリーにはBIOS(基本入出力システム)といった比較的に小容量のプログラムやデータが格納される。
また、フォーム解析装置2に備わる通知部50は、プレーヤーが行った現在のスイングの検出結果と対応する過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を、音、画像、振動などの後述する各種の通知手段によりプレーヤーに通知する。なお、通知部50は、一体のフォーム解析装置2に内蔵された構成としてもよいし、フォーム解析装置2本体と切り離されて、プレーヤーが通知内容を把握しやすい位置に装着される構成としてもよい。
なお、本実施形態では、慣性センサーを有する慣性計測ユニット110と、フォーム解析装置2との間で、無線通信によりデータ通信する構成を説明した。この他の構成例として、フォーム解析装置2内に、慣性センサーが内蔵された構成であってもよく、例えば、慣性センサー(慣性計測ユニット110)が内蔵されたリスト機器3に、フォーム解析装置2が一体となった機器(本明細書においては装置、またはシステムとみなす)とすることも可能である。
<座標系>
ここで、以下の実施形態の説明において必要となる座標系を定義する。
・eフレーム(Earth Centerd Earth Fixed Frame):地球の中心を原点とし、自転軸に平行にz軸をとった右手系の三次元直交座標
・nフレーム(Navigation Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、x軸を北、y軸を東、z軸を重力方向とした三次元直交座標系
・bフレーム(Body Frame):慣性センサーを基準とする三次元直交座標系
・mフレーム(Moving Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、移動体(ユーザー)の進行方向をx軸とした右手系の三次元直交座標系
ここで、以下の実施形態の説明において必要となる座標系を定義する。
・eフレーム(Earth Centerd Earth Fixed Frame):地球の中心を原点とし、自転軸に平行にz軸をとった右手系の三次元直交座標
・nフレーム(Navigation Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、x軸を北、y軸を東、z軸を重力方向とした三次元直交座標系
・bフレーム(Body Frame):慣性センサーを基準とする三次元直交座標系
・mフレーム(Moving Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、移動体(ユーザー)の進行方向をx軸とした右手系の三次元直交座標系
図2は、フォーム解析システム1の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示すフォーム解析システム1において、慣性計測ユニット110が有する慣性センサーとしては、上述したように、加速度や角速度のような物理量を検出する加速度センサーや角速度センサー(ジャイロセンサー)を用いることができる。加速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度データ)を出力する。また、角速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を出力する。
図2に示すフォーム解析システム1において、慣性計測ユニット110が有する慣性センサーとしては、上述したように、加速度や角速度のような物理量を検出する加速度センサーや角速度センサー(ジャイロセンサー)を用いることができる。加速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度データ)を出力する。また、角速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を出力する。
また、フォーム解析システム1において、フォーム解析装置2は、フォーム検出部10、フォームデータ生成部20、記憶部16、通信部40、および通知部50を含んで構成されている。ただし、本実施形態のフォーム解析装置2は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、あるいは、他の構成要素を追加した構成であってもよい。
フォーム検出部10は、慣性計測ユニット110に備わる慣性センサーの出力からの検出データを通信部40を介して取得する検出データ取得部11と、検出データ取得部11が取得した検出データとプレーヤーのスイングのフォームとを対応づけたフォーム検出情報を算出する検出データ処理部12とを含んで構成されている。フォーム検出部10は、記憶部16およびフォームデータ生成部20と接続されている。
検出データ処理部12は、検出データ取得部11から、スイングの状態を含むフォーム検出情報を受け取って、記憶部16のスイングフォーム基準データ370の情報を参照してプレーヤーのスイングのフォームと検出データとを対応づけたフォーム検出情報を算出し、所定のフォーマットに合わせたデータとして、記憶部16のデータ蓄積部380、または、フォームデータ生成部20に出力する。
慣性計測ユニット110の加速度センサー及び角速度センサーは、それぞれ3軸が、慣性計測ユニット110を基準とするセンサー座標系(bフレーム)の3軸と一致するように取り付けられるのが理想的だが、実際には取り付け角の誤差が生じる。そこで、検出データ処理部12は、取り付け角誤差に応じてあらかじめ算出された補正パラメーターを用いて、スイングの状態に関するデータ及びインパクトに関するデータ(加速度データ及び角速度データ)をセンサー座標系(bフレーム)のデータに変換する処理を行う。なお、検出データ処理部12の代わりに後述するフォームデータ生成部20が当該変換処理を行ってもよい。
さらに、検出データ処理部12は、検出データ取得部11の温度補正処理を行ってもよい。なお、検出データ処理部12の代わりに後述するフォームデータ生成部20が当該温度補正処理を行ってもよいし、検出データ取得部11に温度補正の機能が組み込まれていてもよい。
検出データ取得部11に接続された慣性センサー(加速度センサー及び角速度センサー)は、アナログ信号を出力するものであってもよく、この場合は、検出データ処理部12または後述するフォームデータ生成部20が、各慣性センサーの出力信号をそれぞれA/D変換してセンシングデータを生成すればよい。
記憶部16は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。
記憶部16には、フォーム検出部10によって読みだされ、フォーム検出処理を実行する際に参照されるスイングフォーム基準データ370と、フォームデータ生成部20によって読み出され、プレーヤーの現在のフォーム情報を生成する処理を実行する際に参照されるプレーヤーの過去のフォーム情報が蓄積されたデータ蓄積部380と、フォーム解析プログラム17とが含まれている。
スイングフォーム基準データ370は、フォーム検出部10がフォーム検出処理を行う際に、慣性計測ユニット110の慣性センサーから出力され検出データ取得部11に取得された検出データから、その検出データとプレーヤーのスイングとを対応づけたフォーム検出情報を検出データ処理部12により算出するときに参照される閾値等の基準データである。
また、フォーム解析プログラム17は、後述する一連のフォーム解析処理(フォーム解析方法)を、フォーム解析システム1に実行させるプログラムである。
データ蓄積部380は、慣性センサーの過去の検出結果とプレーヤーのスイングのフォームとが対応づけられてフォーム検出部10から出力されたプレーヤーの過去のフォーム情報が複数蓄積されて記憶されたものである。データ蓄積部380には、プレーヤーの過去のフォーム情報のうち、良いフォームだと判定されたフォーム情報と、悪いフォームであると判定されたフォーム情報とが少なくとも記憶されている。本実施形態では、良いフォームだと判定されたフォーム情報が所定の許容範囲にて複数記憶されており、また、悪いフォームだと判定されたフォーム情報として、スイングにおけるアドレス、テイクバック、ダウンスイング、インパクト、およびフォロースルーなどの各イベントごとの、あらゆる問題点を含んだ複数の悪いフォーム情報が記憶されている。
このデータ蓄積部380に複数蓄積された良いフォーム情報と悪いフォーム情報、特に、悪いフォーム情報が過去のフォーム情報としてより多く蓄積されることにより、それら過去のフォーム情報をフォーム解析処理に用いるデータベーストとして用いて、慣性センサーの出力からフォーム検出部10が算出する現在の検出結果と対応するフォーム情報を抽出して、より的確な現在のフォーム情報を生成してプレーヤーに通知することができる。
フォームデータ生成部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成された演算部21と、推定部15とを有している。そして、フォーム検出部10から取得されるプレーヤーの現在のスイング検出情報に基づいて、記憶部16に記憶されているフォーム解析プログラム17に従ってプレーヤーの現在のフォーム情報を生成する処理を行う。具体的には、フォームデータ生成部20は、慣性計測ユニット110の慣性センサーからの出力に基づいてフォーム検出部10で算出されたプレーヤーの現在のフォーム検出情報をデータとして受け取り、推定部15により、受け取った現在のフォーム検出情報と対応する過去のフォーム情報を記憶部16のデータ蓄積部380から抽出して、演算部21によりプレーヤーの現在のフォーム情報を生成する。なお、演算部21により算出されるプレーヤーの現在のフォーム情報は、推定部15により記憶部16から抽出された現在のフォーム検出結果に対応する過去のフォーム情報そのものであってもよい。この場合、演算部21は、抽出された過去のフォーム情報を、ユーザーの現在のフォーム情報として確定する処理を行う。そして、フォームデータ生成部20は、生成したプレーヤーの現在のフォーム情報を、通信部40を介して通知部50に送信し、通知部50は、受信したフォーム情報を、画像、音、振動、テキスト等の形態で出力してプレーヤーに通知する。
通知部50は、処理部120、記憶部130、通信部140、操作部150、計時部160、表示部170、音出力部180及び振動部190を含んで構成されている。ただし、本実施形態の通知部50は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、あるいは、他の構成要素を追加した構成であってもよい。
処理部120は、記憶部130に記憶されているプログラムに従って、通知部50における各種の演算処理や制御処理を行う。例えば、処理部120は、操作部150から受け取った操作データに応じた各種処理(フォーム検出のスタート/ストップのコマンドや、フォーム情報のプレーヤーへの通知の開始/終了のコマンド等)情報を受け取り、それらの出力情報に応じた画像データやテキストデータを表示部170に送る処理、出力情報に応じた音データを音出力部180に送る処理、出力情報に応じた振動データを振動部190に送る処理を行う。また、処理部120は、計時部160から受け取った時刻情報に応じた時刻画像データを生成して表示部170に送る処理等を行う。
記憶部130は、例えば、処理部120が各種処理を行うためのプログラムやデータが記憶されるROMや処理部120の作業領域となるRAM等の各種ICメモリーにより構成される。
通信部140は、フォーム解析装置2の通信部40との間でのデータ通信を行うものであり、処理部120から操作データに応じたコマンド(フォーム検出のスタート/ストップのコマンド等)を受け取ってフォーム解析装置2に送信する処理、フォーム解析装置2から送信されたプレーヤーの現在のフォーム情報を受信して処理部120に送る処理を行う。
操作部150は、プレーヤーからの操作データ(フォーム検出のスタート/ストップ、表示内容の選択等の操作データ)を取得し、処理部120に送る処理を行う。操作部150は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。
計時部160は、年、月、日、時、分、秒等の時刻情報を生成する処理を行う。計時部160は、例えば、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)ICなどで実現される。
表示部170は、処理部120から送られてきた画像データやテキストデータを、文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部170は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、EPD(Electrophoretic Display)等のディスプレイで実現され、タッチパネル型ディスプレイであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部150と表示部170の機能を実現するようにしてもよい。
音出力部180は、処理部120から送られてきた音データを、音声やブザー音等の音として出力するものである。音出力部180は、例えば、スピーカーやブザーなどで実現される。
振動部190は、処理部120から送られてきた振動データに応じて振動する。この振動が通知部50の外形をなす筐体に伝わり、通知部50を装着したプレーヤーが振動を感じることができる。振動部190は、例えば、振動モーターなどで実現される。
なお、通知部50は、コンピューター装置およびキーボードの組み合わせ、例えば、スマートフォンや携帯電話端末、タブレットPC(パーソナルコンピューター)等に置き換えられてもよい。
なお、通知部50は、コンピューター装置およびキーボードの組み合わせ、例えば、スマートフォンや携帯電話端末、タブレットPC(パーソナルコンピューター)等に置き換えられてもよい。
(2)フォーム解析方法
次に、プレーヤーのスイングのフォームを解析するフォーム解析方法について図面を参照しながら説明する。図3は、フォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1が行うフォーム解析方法の手順の一例を示すフローチャートである。また、図4は、フォーム解析方法における画像による通知内容の具体例を示す説明図である。
フォーム解析システム1は、記憶部16に記憶されているフォーム解析プログラム17を実行することにより、図3のフローチャートの手順でフォーム解析処理を実行する。なお、本実施形態では、プレーヤーが例えば18ホールをプレーするラウンドにおいて、上述のフォーム解析システム1を用いて実施するフォーム解析方法について説明する。
次に、プレーヤーのスイングのフォームを解析するフォーム解析方法について図面を参照しながら説明する。図3は、フォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1が行うフォーム解析方法の手順の一例を示すフローチャートである。また、図4は、フォーム解析方法における画像による通知内容の具体例を示す説明図である。
フォーム解析システム1は、記憶部16に記憶されているフォーム解析プログラム17を実行することにより、図3のフローチャートの手順でフォーム解析処理を実行する。なお、本実施形態では、プレーヤーが例えば18ホールをプレーするラウンドにおいて、上述のフォーム解析システム1を用いて実施するフォーム解析方法について説明する。
図3において、フォーム解析システム1のフォーム解析装置2は、例えば通知部50の操作部150などをプレーヤーが操作することによるフォーム解析処理スタートのコマンドを受信すると、フォーム解析方法を開始する。フォーム解析方法が開始されると、プレーヤーは、例えば、ラウンドのホールにおける第1打のティーショットとして、ゴルフクラブ13のスイングを行う。プレーヤーがゴルフクラブ13のスイングを行うと、プレーヤーの手首に装着されたリスト機器3に内蔵された慣性計測ユニット110の慣性センサーが、スイングに伴う3軸方向の各々の加速度や角速度を検出し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じた角速度データのデジタル信号をフォーム解析装置2に向けて出力する。フォーム解析装置2では、慣性センサーから出力された検出データ(角速度データ)が、通信部40を介してフォーム検出部10の検出データ取得部11に取得される(ステップS11)。
検出データ取得部11で取得された慣性センサーからの検出データは、検出データ処理部12により、記憶部16のスイングフォーム基準データ370を参照してプレーヤーのスイングのフォームに対応づけられたフォーム検出情報として算出される(ステップS12)。検出データ処理部12により算出されたフォーム検出情報は、所定のフォーマットに合わせたデータとしてフォームデータ生成部20に出力される。
フォームデータ生成部20は、慣性センサーからの出力に基づいてフォーム検出部10で算出されたプレーヤーの現在のフォーム検出情報を受け取ると、推定部15により、受け取った現在のフォーム検出情報と対応する過去のフォーム情報を記憶部16のデータ蓄積部380から抽出して(ステップS13)、この抽出した過去のフォーム情報に基づいて、演算部21によりプレーヤーの現在のフォーム情報を算出・生成する(ステップS14)。
ここで、データ蓄積部380に蓄積された複数の過去のフォーム情報は、フォーム解析システム1により、ここまで述べたフォーム解析方法の一部と同様な方法により予め取得されたものである。具体的には、プレーヤーが行ったゴルフクラブ13のスイングを慣性計測ユニット110(慣性センサー)により検出した検出データを、フォーム検出部10の検出データ処理部12にて、スイングフォーム基準データ370を参照してプレーヤーのスイングのフォームに対応づけられたフォーム検出情報として算出し、算出されたフォーム検出情報を、所定のフォーマットに合わせたデータとして記憶部16のデータ蓄積部380に出力する。ここで、フォーム検出情報は、スイングフォーム基準データ370を参照することにより、良いフォームか、悪いフォームかが判定され、また、悪いフォームと判定された場合は、スイングのフォームのどこが悪いのかが判る情報としてデータ蓄積部380に記憶される。このようにして、データ蓄積部380には、良いフォームだと判定されたフォーム情報が所定の許容範囲にて複数蓄積され、また、悪いフォームだと判定されたフォーム情報として、スイングにおけるアドレス、テイクバック、ダウンスイング、インパクト、およびフォロースルーなどの各イベントごとの、あらゆる問題点を含んだ複数の悪いフォームのフォーム情報が蓄積される。
次に、ステップS15において、ステップS14で生成されたプレーヤーの現在のフォーム情報は、通信部40を介して通知部50の通信部140に出力され、このプレーヤーの現在のフォーム情報を通知部50の通知手段のいずれかを用いてプレーヤーに通知する。ここで、通知手段とは、通知部50の表示部170、音出力部180、および振動部190のいずれか、または、複数を組み合わせて用いることができる。例えば、表示部170は、プレーヤーの現在のフォーム情報を、文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示して通知し、音出力部180は、プレーヤーの現在のフォーム情報を音声やブザー音等の音として通知し、振動部190は、上記した表示部170や音出力部180を用いた現在のフォーム情報の通知の補助的な通知手段として、表示部170による表示や音出力部180による音出力に連動して振動部190を振動させることにより、通知部50を装着したプレーヤーが振動を感じて通知の確認を促したり、通知内容に臨場感を感じさせたりする効果を奏する。
以下、ステップS15におけるプレーヤーへの現在のフォーム情報の通知内容を例示する。まず、音出力部180を通知手段として用いた音声や音による通知例を示す。
まず、スイング解析の結果として、現在のスイングのフォームが良いフォームだと判定された場合の通知例としては、「ナイスショット!」、「グッドジョブ!」などの賞賛の言葉の音声や、ギャラリーの感嘆のどよめきの音声や賞賛の拍手の音などが例示できる。このような音声通知によれば、プレーヤーが、フォーム解析を行った自分のスイングのフォームが、過去の良いフォームと同様であったことを認識して、次のショットに活かすことができるとともに、高揚感を感じたり、モチベーションが高められたりする効果が期待できる。
次に、フォームが悪いフォームだと判定された場合の現在のフォーム情報の通知例としては、スイング中のゴルフクラブ13のシャフト13aの角度(シャフト回転各)が良い時よりもどちらの方向に(どのように)ずれている、インパクトのときのゴルフクラブ13のクラブヘッド13cのフェース面の角度(フェース角)が良いときよりもどちらの方向に(どのように)ずれている、あるいは、アドレスからテイクバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースルーに至るスイングのテンポやリズム、大きさが良い時よりもどう違っている、などの、データ蓄積部380に良いスイングとして記憶されている過去の良いスイング情報とのずれ方を、アドバイス情報として音声で通知することなどが例示できる。
まず、スイング解析の結果として、現在のスイングのフォームが良いフォームだと判定された場合の通知例としては、「ナイスショット!」、「グッドジョブ!」などの賞賛の言葉の音声や、ギャラリーの感嘆のどよめきの音声や賞賛の拍手の音などが例示できる。このような音声通知によれば、プレーヤーが、フォーム解析を行った自分のスイングのフォームが、過去の良いフォームと同様であったことを認識して、次のショットに活かすことができるとともに、高揚感を感じたり、モチベーションが高められたりする効果が期待できる。
次に、フォームが悪いフォームだと判定された場合の現在のフォーム情報の通知例としては、スイング中のゴルフクラブ13のシャフト13aの角度(シャフト回転各)が良い時よりもどちらの方向に(どのように)ずれている、インパクトのときのゴルフクラブ13のクラブヘッド13cのフェース面の角度(フェース角)が良いときよりもどちらの方向に(どのように)ずれている、あるいは、アドレスからテイクバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースルーに至るスイングのテンポやリズム、大きさが良い時よりもどう違っている、などの、データ蓄積部380に良いスイングとして記憶されている過去の良いスイング情報とのずれ方を、アドバイス情報として音声で通知することなどが例示できる。
また、ステップS15において、プレーヤーの現在のフォーム情報は、表示部170を用いて、文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示して通知することにより、特に、フォーム解析処理によりプレーヤーの現在のフォーム情報が悪いフォームと判定された場合に、プレーヤーに対して、フォームの改善を促すアドバイスを視覚的に判りやすく通知することができる。例えば、図4に示されるように、現在のフォーム情報の通知内容として、視覚的にゴルフクラブ13の移動軌跡42を特定する画像を、通知部50の処理部120により描画し、表示部170の画面に画像を映し出す。こうして、フォーム解析処理により生成されたプレーヤーの現在のフォーム情報は、画像として視覚的にスイング動作が表現され、プレーヤーは自分の過去の良いフォームのフォーム情報と、今回のフォーム解析処理により生成された現在のフォーム情報との差異を把握しやすい。
次に、ステップS16において、フォーム解析処理を終了するか否か、即ち、プレーを終了するか否かの判断を行う。プレー(フォーム解析処理)を継続する場合(ステップS16でNo)には、ステップS11に戻る。プレー(フォーム解析処理)を終了する場合(ステップS16でYes)には、一連のフォーム解析処理(フォーム解析方法)を終了する。
以上述べたように、本実施形態に係るフォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1、及び、それを用いてフォーム解析プログラム17により実行するフォーム解析方法によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、プレーヤーの手首に装着された慣性計測ユニット110の慣性センサー(物理量センサー)の過去の検出結果とプレーヤーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部16のデータ蓄積部380と、慣性センサーの現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報を記憶部16から抽出する推定部15と、現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報をプレーヤーに通知する通知部50とを備えたフォーム解析装置2、および、それを含むフォーム解析システム1を構成した。そして、このフォーム解析システム1を用いて、フォーム解析プログラム17によりフォーム解析方法を実行させる構成とした。
本実施形態では、プレーヤーの手首に装着された慣性計測ユニット110の慣性センサー(物理量センサー)の過去の検出結果とプレーヤーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部16のデータ蓄積部380と、慣性センサーの現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報を記憶部16から抽出する推定部15と、現在の検出結果と対応する過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報をプレーヤーに通知する通知部50とを備えたフォーム解析装置2、および、それを含むフォーム解析システム1を構成した。そして、このフォーム解析システム1を用いて、フォーム解析プログラム17によりフォーム解析方法を実行させる構成とした。
これにより、慣性センサーの過去の検出結果とプレーヤーのスイングのフォームとを対応づけた複数の過去のフォーム情報を予め記憶部に記憶させておき、それら複数の過去のフォーム情報のなかから、慣性センサーの現在の検出結果に対応する過去のフォーム情報を推定部15により抽出して、それに基づいた現在のフォーム情報をプレーヤーに通知する。これにより、従来の、例えば体の各所に複数のセンサーを装着したり、撮像装置や画像処理装置などを用いたりする大掛かりなスイング解析装置に比して、上肢または打撃用具に慣性センサー(慣性計測ユニット110)を内蔵したリスト機器3を装着する簡易な構成にて、プレーヤーのスイング解析を行なって、その解析結果である現在のフォーム情報をリアルタイムでユーザーに通知して、プレーヤーにスイングの改善を促したり、プレーヤーのモチベーションを高めたりすることができる。
また、従来のフォーム解析装置では実現が難しかったゴルフコースでの例えばラウンド中に、スイング解析方法を実行して、スイングのフォームの改善を図りながらプレーすることができる。
また、従来のフォーム解析装置では実現が難しかったゴルフコースでの例えばラウンド中に、スイング解析方法を実行して、スイングのフォームの改善を図りながらプレーすることができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。なお、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
例えば、上記実施形態では、ゴルフのラウンドにおける打数のカウントについて詳細に説明したが、これに限らない。例えば、正式なラウンドでないゴルフコンペや、パターゴルフ、あるいは、ゴルフ練習場などで行う打撃練習においても、上記実施形態のフォーム解析システム1およびフォーム解析方法を適用して、スイングのフォームの改善を図ることができる。
また、上記実施形態では、例えばティーショットなどのショットを行うときのスイングのフォーム解析処理を実施する例を説明した、これに限らない。ショット前の素振りのスイングのフォーム解析処理を行って通知部50のアドバイスを参照してフォームの改善を行い、フォームがよい状態になったことを確認してから実際のショットを行う使い方をしてもよい。
また、本発明のフォーム解析装置2を含むフォーム解析システム1や、それを用いたフォーム解析方法およびそれを実行させるフォーム解析プログラム17は、ゴルフスイングへの適用に限られるものではない。上肢、または手に保持された打撃用具によるスイングを行う他のスポーツなどにも適用可能であり、例えば、野球、ソフトボール、バトミントン、卓球、ホッケー、ゲートボール、マレットゴルフなど、バットやラケットなどの手で保持される打撃用具によるスイングや、バレーボールのスパイクなどの上肢のスイングなどにおいての本発明の適用が可能である。
また、通知部50の表示部170として、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)や、コンタクトレンズに表示装置が組み込まれた所謂スマートコンタクトを用いて、現在のフォーム情報をそれらの表示装置に表示させる構成としてもよい。
1…フォーム解析システム、2…フォーム解析装置、3…リスト機器、10…フォーム検出部、11…検出データ取得部、12…検出データ処理部、13…ゴルフクラブ、13a…シャフト、13b…グリップ、13c…クラブヘッド、15…推定部、16…記憶部、17…フォーム解析プログラム、20…フォームデータ生成部、21…演算部、40…通信部、42…移動軌跡、50…通知部、110…慣性計測ユニット、120…処理部、130…記憶部、140…通信部、150…操作部、160…計時部、170…表示部、180…音出力部、190…振動部、370…スイングフォーム基準データ、380…データ蓄積部。
Claims (10)
- ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部と、
前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出する推定部と、
前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知する通知部と、
を備えたことを特徴とするフォーム解析装置。 - 請求項1に記載のフォーム解析装置において、
前記物理量センサーをさらに有することを特徴とするフォーム解析装置。 - 請求項1に記載のフォーム解析装置において、
前記物理量センサーと通信する通信部を有することを特徴とするフォーム解析装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のフォーム解析装置において、
前記現在のフォーム情報は、フォームを改善するためのアドバイスを含むことを特徴とするフォーム解析装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のフォーム解析装置において、
前記現在のフォーム情報は、前記フォームの画像を含むことを特徴とするフォーム解析装置。 - ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着される物理量センサーと、
前記物理量センサーと通信する通信部、前記物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶する記憶部、前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出する推定部、および、前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知する通知部を有するフォーム解析装置と、
を含むことを特徴とするフォーム解析システム。 - ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶部に記憶することと、
前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出することと、
前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知することと、
を含むことを特徴とするフォーム解析方法。 - 請求項7に記載のフォーム解析方法において、
前記現在のフォーム情報は、フォームを改善するためのアドバイスを含むことを特徴とするフォーム解析方法。 - 請求項7または請求項8に記載のフォーム解析方法において、
前記現在のフォーム情報は、前記フォームの画像を含むことを特徴とするフォーム解析方法。 - ユーザーの上肢または前記ユーザーの手に保持された打撃用具に装着された物理量センサーの過去の検出結果と前記ユーザーのスイングのフォームとを対応づけた過去のフォーム情報を記憶部に記憶することと、
前記物理量センサーの現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報を前記記憶部から抽出することと、
前記現在の検出結果と対応する前記過去のフォーム情報に基づく現在のフォーム情報を前記ユーザーに通知することと、
を含むフォーム解析方法をフォーム解析システムに実行させるフォーム解析プログラム。
Priority Applications (2)
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2014
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