JP2016067410A - 運動解析装置、運動解析システム、運動解析方法及びプログラム - Google Patents

運動解析装置、運動解析システム、運動解析方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザーのスイング運動における動作をより正確に検出することが可能な運動解析装置、運動解析システム、運動解析方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】運動解析装置20は、ユーザー2のスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得部210と、前記検出データのうち、ユーザー2の手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出部211と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、運動解析装置、運動解析システム、運動解析方法及びプログラムに関する。
特許文献1では、ユーザーの手首や手の甲等に取り付けられた加速度センサーからの信号に基づいて、バックスイングやダウンスイング、インパクト等のゴルフスイングの動作を検出し、スイングリズムの適否やインパクトの状態の良否の判定等を行うスイング診断装置が開示されている。
特開平10−43349号公報
しかしながら、ゴルフスイングは、バックスイングとダウンスイングで回転方向が切り替わるスイング運動であり、バックスイングやダウンスイングの間、ユーザーの手首や手の甲の姿勢の変化に応じて、手首や手の甲に取り付けられた加速度センサーの検出軸とスイング面とのなす角度が変化するため、加速度センサーからの信号に基づいて、スイングの回転方向が切り替わるタイミングを正確に特定することは難しい。従って、特許文献1に記載のスイング診断装置では、スイングの開始や終了、インパクトを検出することはできるが、現実的には、スイングのトップやトップでの溜め具合を正確に検出することは困難であるという問題がある。そして、トップのタイミングを正確に特定できなければ、例えば、バックスイングとダウンスイングとの比率(スイングリズム)を正確に算出することができないので、ユーザーに有益な情報を提供することが難しい。このような問題は、ゴルフスイングに限らず、野球やテニス等のスイング運動においても生じる問題である。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、ユーザーのスイング運動における動作をより正確に検出することが可能な運動解析装置、運動解析システム、運動解析方法及びプログラムを提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る運動解析装置は、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得部と、前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出部と、を含む。
本適用例に係る運動解析装置は、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、加速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する従来の装置とは異なり、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する。従って、本適用例に係る運動解析装置によれば、従来の装置と比較して、スイング運動における動作をより正確に検出することができる。
また、本適用例に係る運動解析装置によれば、ユーザーのスイング運動においてユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度を利用し、スイング運動の動作を精度よく検出することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度が他の検出データよりも相対的に大きい検出データを用いてもよい。
本適用例に係る運動解析装置によれば、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度が他の検出データよりも相対的に大きい検出データを用いるので、スイング運動の動作を精度よく検出することができる。
[適用例3]
本適用例に係る運動解析装置は、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得部と、前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出部と、を含む。
本適用例に係る運動解析装置によれば、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、スイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いるので、スイング運動においてスイングの方向が切り替わるタイミングを精度よく検出することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、動作の検出に用いる検出データに基づき、前記スイング運動におけるインパクトのタイミングを検出し、前記インパクトのタイミングを基準に前記動作を検出してもよい。
本適用例に係る運動解析装置によれば、スイング運動においてインパクトの直後に角速度が急激に変化することに着目し、動作の検出に用いる検出データに基づき検出しやすいインパクトのタイミングを基準とすることで、他の動作の誤検出のおそれを低減することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、前記動作の検出に用いる検出データの角速度を微分し、当該微分の結果に基づいて前記インパクトのタイミングを検出してもよい。
本適用例に係る運動解析装置によれば、動作の検出に用いる検出データの角速度の微分を計算することで、角速度の変化量が数値として明確になるので、インパクトのタイミングをより正確に検出することができる。
[適用例6]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、前記インパクトのタイミ
ングよりも前で、前記角速度の正負が切り替わるタイミングを前記スイング運動のトップのタイミングとして検出してもよい。
スイング運動の開始後、スイング運動のトップで一旦動作が止まって角速度の正負が切り替り、その後、徐々に角速度が大きくなってインパクトに至ると考えられる。従って、本適用例に係る運動解析装置によれば、インパクトのタイミングよりも前で角速度の正負が切り替わるタイミングをスイング運動のトップのタイミングとして捉えることができる。
[適用例7]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、前記トップのタイミングよりも前で、前記角速度が所定の閾値以下となる部分を前記スイング運動の開始のタイミングとして検出してもよい。
本適用例に係る運動解析装置によれば、スイング運動の開始後、トップに至るまでに運動が停止しない場合、トップのタイミングよりも前で、角速度が所定の閾値以下となるタイミングをスイング運動の開始のタイミングとして捉えることができる。
[適用例8]
上記適用例に係る運動解析装置において、前記動作検出部は、前記インパクトのタイミングよりも後で、前記角速度が所定の閾値以下となる部分を前記スイング運動の終了のタイミングとして検出してもよい。
本適用例に係る運動解析装置によれば、インパクトの後、徐々に角速度が小さくなってスイング運動が停止する場合、インパクトのタイミングよりも後で、角速度が所定の閾値以下となるタイミングをスイング運動の終了のタイミングとして捉えることができる。
[適用例9]
本適用例に係る運動解析システムは、上記のいずれかの運動解析装置と、前記検出データを生成するセンサーと、を含む。
センサーは、例えば、慣性センサーであってもよい。慣性センサーは、例えば加速度や角速度等の慣性量の少なくとも1つを計測可能なセンサーであり、例えば、加速度センサーであってもよいし、角速度センサーであってもよいし、加速度と角速度を計測可能な慣性計測ユニット(IMU:Inertial Measurement Unit)でもよい。また、センサーは、例えば、運動器具又はユーザーの部位に取り付けられ、運動器具やユーザーに対して脱着可能であってもよいし、運動器具に内蔵されるなど、運動器具に固定されていて取り外すことができないものでもよい。また、運動器具は、例えば、ゴルフクラブ、テニスラケット、野球のバット、ホッケーのスティック等の器具であってもよい。
本適用例に係る運動解析システムによれば、運動解析装置は、ユーザーのスイング運動における動作をより正確に検出し、検出結果に基づく情報を提示することができる。
[適用例10]
本適用例に係る運動解析方法は、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、を含む。
本適用例に係る運動解析方法は、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ
、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、加速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する従来の方法とは異なり、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する。従って、本適用例に係る運動解析方法によれば、従来の方法と比較して、スイング運動における動作をより正確に検出することができる。
また、本適用例に係る運動解析方法によれば、ユーザーのスイング運動においてユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度を利用し、スイング運動の動作を精度よく検出することができる。
[適用例11]
本適用例に係る運動解析方法は、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、を含む。
本適用例に係る運動解析方法によれば、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、スイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いるので、スイング運動においてスイングの方向が切り替わるタイミングを精度よく検出することができる。
[適用例12]
本適用例に係るプログラムは、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、をコンピューターに実行させる。
本適用例に係るプログラムは、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、加速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する従来のプログラムとは異なり、複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する。従って、本適用例に係るプログラムによれば、従来のプログラムと比較して、スイング運動における動作をより正確に検出することができる。
また、本適用例に係るプログラムによれば、ユーザーのスイング運動においてユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度を利用し、スイング運動の動作を精度よく検出することができる。
[適用例13]
本適用例に係るプログラムは、ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、をコンピューターに実行させる。
本適用例に係るプログラムによれば、スイング運動では、回転により角速度が発生し、かつ、スイングの方向が切り替わる時に角速度の変化量が大きいことに着目し、複数軸の
回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、スイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いるので、スイング運動においてスイングの方向が切り替わるタイミングを精度よく検出することができる。
本実施形態の運動解析システムの概要の説明図。 センサーユニットの装着位置及び向きの一例を示す図。 本実施形態においてユーザーが行う動作の手順を示す図。 運動解析装置の表示部に表示される画面の一例を示す図。 本実施形態の運動解析システムの構成例を示す図。 図6(A)は撓屈及び尺屈の説明図、図6(B)は撓屈方向及び尺屈方向の回転軸とセンサーユニットの検出軸との関係の一例を示す図。 図7(A)はスイング時のx軸角速度の検出データの一例を示す図、図7(B)はスイング時のy軸角速度の検出データの一例を示す図、図7(C)はスイング時のz軸角速度の検出データの一例を示す図。 本実施形態におけるスイング運動の解析処理の手順の一例を示すフローチャート図。 スイングにおける各動作を検出する処理の手順の一例を示すフローチャート図。 図10(A)はスイング時のx軸角速度をグラフ表示した図、図10(B)は図10(A)のx軸角速度の微分値をグラフ表示した図、図10(C)は図10(B)のインパクト付近を拡大表示した図。 スイングリズム及びスイングテンポの解析処理の手順の一例を示すフローチャート図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下では、ゴルフスイングの解析を行う運動解析システム(スイング解析システム)を例に挙げて説明する。なお、ゴルフのスイング運動は、ゴルフクラブのヘッドが、アドレス時の位置からトップの位置まで回転移動し、さらに、トップの位置からインパクトの位置(アドレス時の位置に近い近い位置)を通過して回転移動する運動であり、回転と往復を伴う回転往復運動である。以下に説明する実施例は、ゴルフのスイング運動に限らず、テニスや野球のスイング運動などの各種の回転往復運動にも適用することができる。
1.運動解析システム
1−1.運動解析システムの概要
図1は、本実施形態の運動解析システムの概要について説明するための図である。本実施形態の運動解析システム1は、センサーユニット10(センサーの一例)及び運動解析装置20を含んで構成されている。
センサーユニット10は、3軸の各軸方向に生じる加速度と3軸の各軸回りに生じる角速度を計測可能であり、ゴルフクラブ3(運動器具の一例)に装着される。
本実施形態では、図2に示すように、センサーユニット10は、3つの検出軸(x軸,y軸,z軸)のうちの1軸、例えばy軸をシャフトの長軸方向に合わせて、ゴルフクラブ3のシャフトの一部に取り付けられる。望ましくは、センサーユニット10は、打球時の衝撃が伝わりにくく、スイング時に遠心力がかからないグリップに近い位置に取り付けら
れる。シャフトは、ゴルフクラブ3のヘッドを除いた柄の部分であり、グリップも含まれる。
ユーザー2は、あらかじめ決められた手順に従って、ゴルフボール4を打球するスイング動作を行う。図3は、ユーザー2が行う動作の手順を示す図である。図3に示すように、ユーザー2は、まず、ゴルフクラブ3を握って、ゴルフクラブ3のシャフトの長軸がターゲットライン(打球の目標方向)に対して垂直となるようにアドレスの姿勢をとり、所定時間以上(例えば、1秒以上)静止する(S1)。次に、ユーザー2は、スイング動作を行い、ゴルフボール4を打球する(S2)。
ユーザー2が図3に示す手順に従ってゴルフボール4を打球する動作を行う間、センサーユニット10は、所定周期(例えば1ms)で3軸加速度と3軸角速度を計測し、計測したデータを順次、運動解析装置20に送信する。センサーユニット10は、計測したデータをすぐに送信してもよいし、計測したデータを内部メモリーに記憶しておき、ユーザー2のスイング動作の終了後などの所望のタイミングで計測データを送信するようにしてもよい。センサーユニット10と運動解析装置20との間の通信は、無線通信でもよいし、有線通信でもよい。あるいは、センサーユニット10は、計測したデータをメモリーカード等の着脱可能な記録媒体に記憶しておき、運動解析装置20は、当該記録媒体から計測データを読み出すようにしてもよい。
運動解析装置20は、センサーユニット10が計測したデータを用いて、ユーザー2がゴルフクラブ3を用いて打球したスイング運動を解析する。特に、本実施形態では、運動解析装置20は、センサーユニット10が計測した3軸回りの角速度の情報を含む計測データ(スイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データの一例)を取得し、取得した計測データを用いて、スイング運動の動作を検出する。そして、運動解析装置20は、検出した動作に基づいてスイングのリズムやテンポを解析し、解析結果の情報を表示部(ディスプレイ)に描画する。運動解析装置20は、例えば、スマートフォンなどの携帯機器やパーソナルコンピューター(PC)であってもよい。
図4は、運動解析装置20の表示部25(図5参照)に表示される画面の一例を示す図である。図4に示す画面には、最新のスイング及び前回までの複数回(例えば、直近の3回)のスイングの各々について、バックスイングの時間とダウンスイングの時間との比率(バックスイングの時間/ダウンスイングの時間)及びトップ区間の時間(トップでの溜めの時間)とダウンスイングの時間の比率(トップ区間の時間/ダウンスイングの時間)を含むスイングリズムの解析結果の情報が含まれている。さらに、図4に示す画面には、最新のスイング及び前回までの複数回(例えば、直近の3回)のスイングの各々について、バックスイングの時間、トップ区間の時間(トップでの溜めの時間)及びダウンスイングの時間を含むスイングテンポの解析結果の情報が含まれている。ユーザー2は、スイングを行う毎に更新されるスイングリズムやスイングテンポの解析情報を確認し、毎回同じようなリズムやテンポでスイングすることを意識して練習すれば、自分に合った安定したスイングを獲得することができる。
1−2.運動解析システムの構成
図5は、本実施形態の運動解析システム1の構成例(センサーユニット10及び運動解析装置20の構成例)を示す図である。図5に示すように、本実施形態では、センサーユニット10は、加速度センサー12、角速度センサー14、信号処理部16及び通信部18を含んで構成されている。
加速度センサー12は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々に生じる加速度を計測し、計測した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度
データ)を出力する。
角速度センサー14は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸の各々の軸回りに生じる角速度を計測し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を出力する。
信号処理部16は、加速度センサー12と角速度センサー14から、それぞれ加速度データと角速度データを受け取って時刻情報を付して不図示の記憶部に記憶し、記憶した計測データ(加速度データと角速度データ)に時刻情報を付して通信用のフォーマットに合わせたパケットデータを生成し、通信部18に出力する。
加速度センサー12及び角速度センサー14は、それぞれ3軸が、センサーユニット10に対して定義される直交座標系(センサー座標系)の3軸(x軸、y軸、z軸)と一致するようにセンサーユニット10に取り付けられるのが理想的だが、実際には取り付け角の誤差が生じる。そこで、信号処理部16は、取り付け角誤差に応じてあらかじめ算出された補正パラメーターを用いて、加速度データ及び角速度データをxyz座標系のデータに変換する処理を行う。
さらに、信号処理部16は、加速度センサー12及び角速度センサー14の温度補正処理を行ってもよい。あるいは、加速度センサー12及び角速度センサー14に温度補正の機能が組み込まれていてもよい。
なお、加速度センサー12と角速度センサー14は、アナログ信号を出力するものであってもよく、この場合は、信号処理部16が、加速度センサー12の出力信号と角速度センサー14の出力信号をそれぞれA/D変換して計測データ(加速度データと角速度データ)を生成し、これらを用いて通信用のパケットデータを生成すればよい。
通信部18は、信号処理部16から受け取ったパケットデータを運動解析装置20に送信する処理や、運動解析装置20から制御コマンドを受信して信号処理部16に送る処理等を行う。信号処理部16は、制御コマンドに応じた各種処理を行う。
運動解析装置20は、処理部21、通信部22、操作部23、記憶部24、表示部25、音出力部26を含んで構成されている。
通信部22は、センサーユニット10から送信されたパケットデータを受信し、処理部21に送る処理や、処理部21からの制御コマンドをセンサーユニット10に送信する処理等を行う。
操作部23は、ユーザー2からの操作データを取得し、処理部21に送る処理を行う。操作部23は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。
記憶部24は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。
記憶部24は、処理部21が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。特に、本実施形態では、記憶部24には、処理部21によって読み出され、ユーザー2のスイング運動の解析処理を実行するための運動解析プログラム240が記憶されている。運動解
析プログラム240はあらかじめ不揮発性の記録媒体に記憶されていてもよいし、処理部21がネットワークを介してサーバーから運動解析プログラム240を受信して記憶部24に記憶させてもよい。
また、本実施形態では、記憶部24には、ゴルフクラブ3の仕様を表すクラブ仕様情報242及びセンサー装着位置情報244が記憶される。例えば、ユーザー2が操作部23を操作して使用するゴルフクラブ3の型番を入力(あるいは、型番リストから選択)し、記憶部24にあらかじめ記憶されている型番毎の仕様情報(例えば、シャフトの長さ、重心の位置、ライ角、フェース角、ロフト角等の情報など)のうち、入力された型番の仕様情報をクラブ仕様情報242とする。また、例えば、ユーザー2が操作部23を操作してセンサーユニット10の装着位置とゴルフクラブ3のグリップとの間の距離を入力し、入力された距離の情報がセンサー装着位置情報244として記憶部24に記憶される。あるいは、センサーユニット10を決められた所定位置(例えば、グリップから20cmの距離など)に装着するものとして、当該所定位置の情報がセンサー装着位置情報244としてあらかじめ記憶されていてもよい。
また、記憶部24は、処理部21の作業領域として用いられ、操作部23から入力されたデータ、処理部21が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。さらに、記憶部24は、処理部21の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。
表示部25は、処理部21の処理結果を文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部25は、例えば、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部23と表示部25の機能を実現するようにしてもよい。
音出力部26は、処理部21の処理結果を音声やブザー音等の音として出力するものである。音出力部26は、例えば、スピーカーやブザーなどであってもよい。
処理部21は、各種プログラムに従って、センサーユニット10に制御コマンドを送信する処理や、センサーユニット10から通信部22を介して受信したデータに対する各種の計算処理や、その他の各種の制御処理を行う。特に、本実施形態では、処理部21は、運動解析プログラム240を実行することにより、データ取得部210、動作検出部211、位置・姿勢算出部212、解析情報生成部213、記憶処理部214、表示処理部215及び音出力処理部216として機能する。
データ取得部210は、通信部22がセンサーユニット10から受信したパケットデータを受け取り、受け取ったパケットデータから時刻情報及び計測データ(スイング運動において3軸回りに発生する各々の角速度の検出データ(3軸角速度データ)及び3軸方向に発生する各々の加速度の検出データ(3軸加速度データ)を含む)を取得し、記憶処理部214に送る処理を行う。
記憶処理部214は、データ取得部210から時刻情報と計測データを受け取り、これらを対応づけて記憶部24に記憶させる処理を行う。
動作検出部211は、センサーユニット10が出力する計測データを用いて、ユーザー2のスイング運動における各動作のタイミング(計測データの計測時刻)を検出する処理を行う。
バックスイングからダウンスイングにかけてのスイングの回転軸(スイング面に垂直な軸)は、ユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸と平行に近いから、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸の回りに発生する角速度の変化からスイング運動における各動作のタイミングを特定しやすい。そこで、本実施形態では、動作検出部211は、スイング運動において3軸回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、ユーザー2の手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、スイング運動の動作を検出する。
なお、図6(A)に示すように、撓屈とは手首を親指側に曲げる動作であり、尺屈とは手首を小指側に曲げる動作である。従って、撓屈方向は手首を親指側に曲げる動作における回転方向(図6(A)では反時計回りの回転方向)であり、尺屈方向とは手首を小指側に曲げる動作における回転方向(手の甲側からの平面視では時計回りの回転方向)である。
動作検出部21は、3軸回りに発生する各々の角速度の検出データのうち、ユーザー2の手首の撓屈または尺屈により発生する角速度が他の検出データよりも相対的に大きい検出データを用いてもよい。特に、動作検出部21は、3軸のうち、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸の回りに発生する角速度の検出値が最も大きい軸、換言すれば、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸とのなす角が最も小さい軸の検出データを用いるのがよい。
また、ユーザー2がゴルフクラブ3のグリップを正しく握ると、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸はゴルフクラブ3のヘッドのフェース面(打撃面)とほぼ垂直の関係になる。従って、動作検出部211は、3軸のうち、ゴルフクラブ3のヘッドのフェース面に垂直な軸回りに発生する角速度の検出値が最も大きい軸、換言すれば、フェース面に垂直な軸とのなす角が最も小さい軸の検出データを用いるのがよいとも言える。
さらに、ユーザー2が、アドレス状態においてゴルフクラブ3のグリップを正しく握ってスクエアに構えると、ターゲットライン(打球の目標方向)は、ゴルフクラブ3のヘッドのフェース面とほぼ垂直な関係、換言すれば、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸とほぼ平行な関係になる。従って、動作検出部211は、3軸のうち、ユーザー2がスイング運動を開始する前のアドレス状態においてターゲットラインに最も近い軸の検出データを用いるのが良いとも言える。
このように、バックスイングからダウンスイングに切り替わるトップの時に、3軸のうちの少なくとも1つの軸の回りに発生する角速度の変化量は、3軸のうちの他の少なくとも1つの軸の回りに発生する角速度の変化量よりも大きくなるので、動作検出部211は、一部の軸の検出データのみを用いて、スイング運動における各動作のタイミングを特定することもできる。
例えば、動作検出部211は、x軸、y軸、z軸のうち、ユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸に最も近い1軸のみを用いてスイング運動の動作を検出することもできるし、当該回転軸に最も近い軸と2番目の近い軸との2軸を用いてスイング運動の動作を検出することもできる。例えば、図2に示したように、センサーユニット10を、y軸がシャフトの長軸方向と一致するように取り付ける場合、さらに、x軸がゴルフクラブ3のヘッドのフェース面とほぼ垂直になるように(ユーザー2が図3のS1の動作を行うことにより、アドレス時にx軸がターゲットラインとほぼ平行になるように)取り付けるという制約を設ければ、図6(B)に示すように、x軸はユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸とほぼ平行になり、y軸及びz軸は当該回転軸とほぼ垂直になる。従って、この場合は、特にスイングのトップにおいてx軸回りの角速度の変化量が大きいから、動作検出部211がスイング運動の動作の検出に用いる軸としてx軸のみを選択して
もよい。これに対して、センサーユニット10を、y軸がシャフトの長軸方向と一致するように取り付ける場合において、x軸及びz軸の向きに制約を設けない場合は、y軸はユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸とほぼ垂直になるため、特にスイングのトップにおいてy軸回りの角速度の変化量は小さいが、x軸回りの角速度の変化量とz軸回りの角速度の変化量の大小関係はわからない。従って、この場合は、動作検出部211がスイング運動の動作の検出に用いる軸としてx軸とz軸の2軸を選択すればよい。
図7(A)、図7(B)及び図7(C)は、それぞれ、スイング運動中のx軸、y軸及びz軸回りの角速度の検出データ(実測値)の一例を示す図である。図7(A)、図7(B)及び図7(C)において、横軸は時間、縦軸は角速度である。3軸ともインパクト付近では角速度の変化量が大きいが、トップ付近では、手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸に最も近いx軸の回りの角速度の変化量は大きいが、当該回転軸との差が大きいz軸の回りの角速度の変化量は小さく、当該回転軸とほぼ垂直なy軸の回りの角速度はゼロのままほとんど変化していない。従って、スイングのトップを正確に検出するためには、x軸の回りの角速度のみを用いるか、あるいは、x軸の回りの角速度とz軸の回りの角速度との合成値を用いれば十分であり、いずれの場合も、3軸の合成値を用いる場合と比較して計算量を削減することができる。
動作検出部211は、動作の検出に用いる検出データに基づき、スイング運動におけるインパクトのタイミング(時刻t)を検出し、インパクトのタイミングを基準にスイング運動の動作を検出してもよい。動作検出部211は、動作の検出に用いる検出データが、3軸のうちの1つの軸(例えばx軸)の検出データのみである場合は、当該1つの軸の回りの角速度の値を用いてスイング運動の動作を検出し、動作の検出に用いる検出データが複数の軸(例えばx軸とy軸)の検出データである場合は、当該複数の軸の各々の回りの角速度の合成値を用いてスイング運動の動作を検出してもよい。
動作検出部211は、動作の検出に用いる検出データの角速度を微分し、当該微分の結果に基づいてインパクトのタイミングを検出してもよい。動作検出部211は、動作の検出に用いる検出データが、3軸のうちの1つの軸(例えばx軸)の検出データのみである場合は、当該1つの軸の回りの角速度の微分値を用いてインパクトのタイミングを検出し、動作の検出に用いる検出データが複数の軸(例えばx軸とy軸)の検出データである場合は、当該複数の軸の各々の回りの角速度の合成値の微分値を用いてインパクトのタイミングを検出してもよい。ここで、合成値は、各軸回りの角速度の二乗和の平方根、各軸回りの角速度の二乗和、各軸回りの角速度の和あるいはその平均値、各軸回りの角速度の積等を用いてもよい。
また、動作検出部211は、インパクトのタイミング(時刻t)よりも前で、動作の検出に用いる検出データの角速度(複数の軸の回りの角速度の場合は当該角速度の合成値)の正負が切り替わるタイミング(時刻t)を、スイング運動において回転方向が切り替わるタイミング、すなわち、バックスイングからダウンスイングに切り替わるトップのタイミングとして検出してもよい。
また、動作検出部211は、インパクトのタイミング(時刻t)よりも前で、動作の検出に用いる検出データの角速度(複数の軸の回りの角速度の場合は当該角速度の合成値)が所定の第1閾値D以下の連続した区間(開始時刻t及び終了時刻t)をトップの区間として特定してもよい。
また、動作検出部211は、トップのタイミング(トップ区間の開始時刻t)よりも前で、動作の検出に用いる検出データの角速度(複数の軸の回りの角速度の場合は当該角速度の合成値)が所定の第2閾値D以下となる部分(例えば時刻t)をスイング運動
の開始のタイミングとして検出してもよい。
また、動作検出部211は、インパクトのタイミング(時刻t)よりも後で、動作の検出に用いる検出データの角速度(複数の軸の回りの角速度の場合は当該角速度の合成値)が所定の第3閾値D以下となる部分(例えば時刻t)をスイング運動の終了のタイミングとして検出してもよい。
また、動作検出部211は、スイング運動の開始から、バックスイング、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースルー、スイング運動の終了までの一連の動作を検出してもよい。
動作検出部211の具体的な処理の手順の一例については後述する。
位置・姿勢算出部212は、センサーユニット10が出力する計測データ(3軸方向の加速度の検出データ及び3軸回りの角速度の検出データ)を用いて、スイング運動におけるセンサーユニット10の位置及び姿勢(姿勢角)を算出する。例えば、打球の目標方向を示すターゲットラインをX軸、X軸に垂直な水平面上の軸をY軸、鉛直上方向(重力加速度の方向と逆方向)をZ軸とするXYZ座標系(グローバル座標系)を定義し、位置・姿勢算出部212は、XYZ座標系におけるセンサーユニット10の位置及び姿勢を算出してもよい。
具体的には、位置・姿勢算出部212は、まず、記憶部24に記憶された、ユーザー2の静止時(アドレス時)の計測データ(加速度データ及び角速度データ)を用いて、計測データに含まれるオフセット量を計算する。次に、位置・姿勢算出部212は、記憶部24に記憶された、スイング開始後の計測データからオフセット量を減算してバイアス補正し、バイアス補正された計測データを用いて、ユーザー2のスイング運動中(図3のステップS2の動作中)のセンサーユニット10の位置及び姿勢(姿勢角)を計算する。
例えば、位置・姿勢算出部212は、加速度センサー12が計測した加速度データ、クラブ仕様情報242及びセンサー装着位置情報244を用いて、XYZ座標系(グローバル座標系)におけるユーザー2の静止時(アドレス時)のセンサーユニット10の位置(初期位置)を計算し、その後の加速度データを積分してセンサーユニット10の初期位置からの位置の変化を時系列に計算する。
ユーザー2は図3のステップS1の動作を行うので、センサーユニット10の初期位置のX座標は0である。さらに、図2に示したように、センサーユニット10のy軸はゴルフクラブ3のシャフトの長軸方向と一致し、ユーザー2の静止時には、加速度センサー12は重力加速度のみを計測するので、位置・姿勢算出部212は、y軸加速度データを用いてシャフトの傾斜角(水平面(XY平面)あるいは鉛直面(XZ平面)に対する傾き)を計算することができる。そして、位置・姿勢算出部212は、クラブ仕様情報242(シャフトの長さ)とセンサー装着位置情報244(グリップからの距離)からセンサーユニット10とヘッドとの距離LSHを求め、例えば、ヘッドの位置を原点(0,0,0)として、シャフトの傾斜角により特定されるセンサーユニット10のy軸の負の方向に原点から距離LSHだけ離れた位置をセンサーユニット10の初期位置とする。
また、位置・姿勢算出部212は、加速度センサー12が計測した加速度データを用いて、XYZ座標系(グローバル座標系)におけるユーザー2の静止時(アドレス時)のセンサーユニット10の姿勢(初期姿勢)を計算し、その後の角速度センサー14が計測した角速度データを用いた回転演算を行ってセンサーユニット10の初期姿勢からの姿勢の変化を時系列に計算する。センサーユニット10の姿勢は、例えば、X軸、Y軸、Z軸回
りの回転角(ロール角、ピッチ角、ヨー角)、クオータ二オン(四元数)などで表現することができる。ユーザー2の静止時には、加速度センサー12は重力加速度のみを計測するので、位置・姿勢算出部212は、3軸加速度データを用いて、センサーユニット10のx軸、y軸、z軸の各々と重力方向とのなす角度を特定することができる。さらに、ユーザー2は図3のステップS1の動作を行うので、ユーザー2の静止時において、センサーユニット10のy軸はYZ平面上にあるため、位置・姿勢算出部212は、センサーユニット10の初期姿勢を特定することができる。
なお、センサーユニット10の信号処理部16が、計測データのオフセット量を計算し、計測データのバイアス補正を行うようにしてもよいし、加速度センサー12及び角速度センサー14にバイアス補正の機能が組み込まれていてもよい。これらの場合は、位置・姿勢算出部212による計測データのバイアス補正が不要となる。
解析情報生成部213は、動作検出部211が検出した動作や位置・姿勢算出部212が算出したセンサーユニット10の位置及び姿勢を用いて、ユーザー2のスイング運動を解析し、その解析結果である解析情報を生成する処理を行う。
解析情報生成部213は、スイング運動における各動作(スイング運動の開始、トップ、トップ区間、インパクト、スイング運動の終了等)から、スイングのリズムやテンポを解析し、解析結果の情報を生成する。具体的には、解析情報生成部213は、まず、スイング運動における各動作から、バックスイングの時間、トップ区間の時間(トップでの溜めの時間)、ダウンスイングの時間、フォロースルーの時間等を計算する。バックスイングの時間は、トップの時刻t−スイング運動の開始時刻tで計算される。トップ区間の時間は、トップ区間の終了時刻t−トップ区間の開始時刻tで計算される。ダウンスイングの時間は、インパクトの時刻t−トップの時刻tで計算される。フォロースルーの時間は、スイング運動の終了時刻t−インパクトの時刻tで計算される。
そして、解析情報生成部213は、バックスイングの時間、トップ区間の時間、ダウンスイングの時間、フォロースルーの時間等の一部又は全部の情報を含むスイングテンポの情報(例えば、図4の画面に含まれるスイングテンポの情報等)を生成する。
また、解析情報生成部213は、バックスイングの時間とダウンスイングの時間との比率(バックスイングの時間/ダウンスイングの時間)やトップ区間の時間(トップでの溜めの時間)とダウンスイングの時間の比率(トップ区間の時間/ダウンスイングの時間)を計算し、これらの比率の情報を含むスイングリズムの情報(例えば、図4の画面に含まれるスイングリズムの情報等)を生成してもよい。
また、例えば、解析情報生成部213は、ユーザー2のスイング運動におけるゴルフクラブ3のヘッドやグリップの位置を時系列に算出し、算出結果に基づいて、ゴルフクラブ3の軌跡(ヘッドやグリップの軌跡)の情報を生成してもよい。具体的には、解析情報生成部213は、スイングの各時刻におけるセンサーユニット10の位置から、当該時刻におけるセンサーユニット10の姿勢により特定されるセンサーユニット10のy軸の正の方向に距離LSHだけ離れた位置を当該時刻におけるヘッドの位置とする。
また、解析情報生成部213は、スイングの各時刻におけるセンサーユニット10の位置から、当該時刻におけるセンサーユニット10の姿勢により特定されるセンサーユニット10のy軸の負の方向に、センサー装着位置情報244(グリップからの距離)により特定されるセンサーユニット10とグリップとの距離LSGだけ離れた位置を当該時刻におけるグリップの位置とする。
そして、解析情報生成部213は、ゴルフクラブ3のヘッドやグリップの位置の時系列情報を用いて、スイング運動の所定の期間におけるゴルフクラブ3の軌跡情報(画像データ)を生成する処理を行う。例えば、解析情報生成部213は、スイング開始時からインパクト時までのヘッドの位置(座標)を順番に線で結び、同様に、スイング開始時からインパクト時までのグリップの位置(座標)を順番に線で結ぶことにより、スイング開始時からインパクト時までのヘッドの軌跡とグリップの軌跡を含む軌跡情報を生成してもよい。
さらに、解析情報生成部213は、この他にも、ヘッドやグリップの位置及び姿勢の情報を用いて、インパクト時のヘッドスピードやグリップスピード、インパクト時のヘッドの入射角(クラブパス)やフェース角、シャフトローテーション(スイング中のフェース角の変化量)、ヘッドの減速率などの情報、あるいは、ユーザー2が複数回のスイングを行った場合のこれら各情報のばらつきの情報を生成してもよい。
記憶処理部214は、記憶部24に対する各種プログラムや各種データのリード/ライト処理を行う。記憶処理部214は、データ取得部210から受け取った時刻情報と計測データを対応づけて記憶部24に記憶させる処理の他、動作検出部211、位置・姿勢算出部212及び解析情報生成部213が算出した各種の情報等を記憶部24に記憶させる処理も行う。
表示処理部215は、表示部25に対して各種の画像(解析情報生成部213が生成した解析情報に対応する画像等)を表示させる処理を行う。例えば、表示処理部215は、ユーザー2のスイング運動が終了した後、自動的に、あるいは、ユーザー2の入力操作に応じて解析情報生成部213が生成した解析情報に対応する画像を表示部25に表示させる。あるいは、センサーユニット10に表示部を設けておいて、表示処理部215は、通信部22を介してセンサーユニット10に画像データを送信し、センサーユニット10の表示部に各種の画像や文字等を表示させてもよい。
音出力処理部216は、音出力部26に対して各種の音(音声やブザー音等も含む)を出力させる処理を行う。例えば、音出力処理部216は、ユーザー2のスイング運動が終了した後、自動的に、あるいは、所定の入力操作が行われたときに、記憶部24に記憶されている各種の情報を読み出して音出力部26にスイング運動の解析用の音や音声を出力させてもよい。あるいは、センサーユニット10に音出力部を設けておいて、音出力処理部216は、通信部22を介してセンサーユニット10に各種の音データや音声データを送信し、センサーユニット10の音出力部に各種の音や音声を出力させてもよい。
なお、運動解析装置20あるいはセンサーユニット10に振動機構を設けておいて、当該振動機構により各種の解析情報を振動情報に変換してユーザー2に提示してもよい。
1−3.運動解析装置の処理
[スイング運動の解析処理]
図8は、本実施形態における運動解析装置20の処理部21によるスイング運動の解析処理の手順を示すフローチャート図である。運動解析装置20(コンピューターの一例)の処理部21は、記憶部24に記憶されている運動解析プログラム240を実行することにより、図8のフローチャートの手順でスイング運動の運動解析処理を実行する。以下、図8のフローチャートについて説明する。
まず、処理部21は、センサーユニット10の計測データを取得する(S10)。処理部21は、工程S10において、ユーザー2のスイング(静止動作も含む)における最初の計測データを取得するとリアルタイムに工程S20以降の処理を行ってもよいし、セン
サーユニット10からユーザー2のスイング運動における一連の計測データの一部又は全部を取得した後に、工程S20以降の処理を行ってもよい。
次に、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データを用いてユーザー2の静止動作(アドレス動作)(図3のステップS1の動作)を検出する(S20)。処理部21は、リアルタイムに処理を行う場合は、静止動作(アドレス動作)を検出した場合に、例えば、所定の画像や音を出力し、あるいは、センサーユニット10にLEDを設けておいて当該LEDを点灯させる等して、ユーザー2に静止状態を検出したことを通知し、ユーザー2は、この通知を確認した後にスイングを開始してもよい。
次に、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データ(ユーザー2の静止動作(アドレス動作)における計測データ)、クラブ仕様情報242及びセンサー装着位置情報244等を用いて、センサーユニット10の初期位置と初期姿勢を計算する(S30)。
次に、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データを用いて、スイングにおける各動作を検出する(S40)。この動作検出処理の手順の一例については、後述する。
また、処理部21は、工程S40の処理と並行してあるいは前後して、センサーユニット10から取得した計測データを用いて、スイングにおけるセンサーユニット10の位置と姿勢を計算する(S50)。
次に、処理部21は、工程S40における各動作の検出結果や工程S50で計算したセンサーユニット10の位置及び姿勢等を用いて、ユーザー2のスイング運動を解析し、その解析結果である解析情報を生成して表示部25に表示させ(S60)、処理を終了する。処理部21は、工程S60において、例えば、工程S40における各動作の検出結果を用いて、スイングのリズムやテンポを解析し、工程S50で計算したセンサーユニット10の位置及び姿勢、クラブ仕様情報242及びセンサー装着位置情報244等を用いて、ゴルフクラブ3のヘッドやグリップのスイングにおける軌跡やインパクト時のヘッドスピードやグリップスピードを解析する。また、処理部21は、工程S60において、インパクト時のヘッドの入射角(クラブパス)やフェース角、シャフトローテーション、ヘッドの減速率、あるいは、ユーザー2が複数回のスイングを行った場合のこれら各情報のばらつき等を解析してもよい。
なお、図8のフローチャートにおいて、可能な範囲で各工程の順番を適宜変えてもよい。
[動作検出処理]
図9は、ユーザー2のスイングにおける各動作を検出する処理(図8の工程S40の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。図9の例では、処理部21は、ユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸に最も近い1軸(x軸)の回りに発生する角速度のデータを用いて、ユーザー2のスイングにおける各動作を検出する。以下、図9のフローチャートについて説明する。
まず、処理部21は、図8の工程S10で取得した計測データに含まれるx軸周りに発生する角速度のデータ(x角速度データ)をバイアス補正する(S100)。
ユーザー2がスイングを行ってゴルフボール4を打ったときのx軸角速度データの一例を図10(A)に示す。図10(A)において、横軸は時間、縦軸は角速度である。
次に、処理部21は、各時刻tでのx軸角速度x(t)の微分dx(t)を計算する(S110)。例えば、x軸角速度データの計測周期をΔtとすると、時刻tでのx軸角速度の微分(差分)dx(t)は次の式(1)で計算される。
図10(B)は、図10(A)のx軸角速度x(t)からその微分dx(t)を式(1)に従って計算し、グラフ表示した図である。また、図10(C)は、図10(B)のグラフのうちインパクト付近を拡大表示した図である。図10(B)及び図10(C)において、横軸は時間、縦軸はx軸角速度の微分値である。
次に、処理部21は、x軸角速度の微分dx(t)の値が最大となる時刻と最小となる時刻のうち、先の時刻をインパクトの時刻tとして特定する(S120)(図10(C)参照)。通常のゴルフスイングでは、インパクトの瞬間にスイング速度が最大になると考えられる。そして、スイング速度に応じてx軸角速度の値も変化すると考えられるので、一連のスイング動作の中でx軸角速度の微分値が最大又は最小となるタイミング(すなわち、x軸角速度の微分値が正の最大値又は負の最小値になるタイミング)をインパクトのタイミングとして捉えることができる。なお、インパクトによりゴルフクラブ3が振動するため、x軸角速度の微分値が最大となるタイミングと最小となるタイミングが対になって生じると考えられるが、そのうちの先のタイミングがインパクトの瞬間と考えられる。
次に、処理部21は、インパクトの時刻tよりも前でx軸角速度x(t)の極性が変化する時刻(最後に極性が変化する時刻)をトップの時刻tとして特定する(S130)(図10(A)参照)。通常のゴルフスイングでは、バックスイングからダウンスイングにかけて、ゴルフクラブ3の回転軸(スイング面に垂直な軸)は、ユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸と平行に近い。従って、バックスイングからダウンスイングに切り替わるトップで、ゴルフクラブ3の回転方向が変わるので、インパクトのタイミングよりも前でx軸角速度の極小が変わるタイミングをトップのタイミングとして捉えることができる。
次に、処理部21は、トップの時刻tの前後でx軸角速度x(t)の絶対値が第1閾値D以下の区間をトップ区間とし、トップ区間の開始時刻tと終了時刻tを特定する(S140)。通常のゴルフスイングでは、トップで一旦動作が止まるので、トップの前後ではゴルフクラブ3の回転速度の値が小さいと考えられる。従って、トップのタイミングを含みx角速度の値が第1閾値D以下の連続した区間をトップ区間として捉えることができる。この第1閾値Dは、トップ区間を精度よく特定するために適切な値に設定される。
次に、処理部21は、トップ区間の開始時刻tよりも前で、x軸角速度x(t)の絶対値が第2閾値D以下となる最後の時刻をスイング開始の時刻tとして特定する(S150)(図10(A)参照)。通常のゴルフスイングでは、静止した状態からスイング動作を開始し、トップまでにスイング動作が止まることは考えにくい。従って、トップの開始タイミングより前でx軸角速度の絶対値が第2閾値D以下となる最後のタイミングをスイング動作の開始タイミングとして捉えることができる。この第2閾値Dは、スイングの開始タイミングを精度よく特定するために適切な値に設定される。
次に、処理部21は、インパクトの時刻tよりも後で、x軸角速度x(t)が0に近づき、x軸角速度x(t)の絶対値が第3閾値D以下となる最初の時刻をスイング終了の時刻tとして特定し(S160)(図10(A)参照)、処理を終了する。通常のゴルフスイングでは、インパクトの後、徐々にスイング速度が小さくなって止まると考えられる。従って、インパクトのタイミングよりも後で、x軸角速度が0に近づき、その絶対値が第3閾値D以下となる最初のタイミングをスイング動作の終了タイミングとして捉えることができる。この第3閾値Dは、スイングの終了タイミングを精度よく特定するために適切な値に設定される。
なお、図9のフローチャートにおいて、可能な範囲で各工程の順番を適宜変えてもよい。また、図9のフローチャートでは、処理部21は、x軸角速度を用いてインパクトの時刻を特定しているが、y軸角速度又はz軸角速度を用いてインパクトの時刻を特定してもよいし、いずれか2軸の角速度の合成値又は3軸角速度の合成値を用いてインパクトの時刻を特定してもよい。
また、図9のフローチャートでは、処理部21は、x軸角速度データを用いてスイングの動作を検出しているが、例えば、x軸角速度データとz軸角速度データ等の2軸の角速度データを用いてスイングの動作を検出してもよい。この場合、処理部21は、工程S110において、2軸角速度の合成値(例えば、二乗和平方根の値)n(t)及びその微分値dn(t)を計算し、x軸角速度x(t)を2軸角速度の合成値n(t)に、x軸角速度の微分dx(t)を2軸角速度の合成値の微分dx(t)に置き換えて、工程S120以降の処理を行えばよい。
さらに、処理部21は、3軸加速度データのうち、いずれか1軸の加速度値、いずれか2軸の加速度の合成値又は3軸加速度の合成値を用いて、図9のフローチャートの一部の処理(例えば、S120のインパクトの検出処理)を行ってもよい。
[スイングリズム及びスイングテンポの解析処理]
図11は、スイングリズム及びスイングテンポの解析処理(図8の工程S60の一部の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。以下、図11のフローチャートについて説明する。
まず、処理部21は、図9の工程S130で特定したトップの時刻tと工程S150で特定したスイングの開始時刻tとを用いて、バックスイングの時間T=トップの時刻t−スイングの開始時刻tを計算する(S200)。
次に、処理部21は、図9の工程S140で特定したトップの開始時刻tと終了時刻tとを用いて、トップ区間の時間T=トップ区間の終了時刻t−トップ区間の開始時刻tを計算する(S210)。
次に、処理部21は、図9の工程S120で特定したインパクトの時刻tと工程S130で特定したトップの時刻tとを用いて、ダウンスイングの時間T=インパクトの時刻t−トップの時刻tを計算する(S220)。
次に、処理部21は、図9の工程S120で特定したインパクトの時刻tと工程S160で特定したスイングの終了時刻tとを用いて、フォロースルーの時間T=スイングの終了時刻t−インパクトの時刻tを計算する(S230)。
次に、処理部21は、工程200、工程S210及び工程S220で算出した情報を用
いて、バックスイングとダウンスイングの時間比(バックスイングの時間T/ダウンスイングの時間T)及びトップ区間の時間とダウンスイングの時間比(トップ区間の時間T/ダウンスイングの時間T)を計算する(S240)。
次に、処理部21は、工程200〜工程S240で算出した情報を用いて、スイングリズムの情報(バックスイングとダウンスイングの時間比(T/T)、トップ区間の時間とダウンスイングの時間比(T/T))とスイングテンポの情報(バックスイングの時間T、トップ区間の時間T、ダウンスイングの時間T、フォロースルーの時間T)を表示部25に表示し(S250)、処理を終了する。
1−4.効果
本実施形態では、運動解析装置20は、スイング運動では、回転により角速度が必ず発生し、かつ、スイングの切り替えしの時に角速度の変化量が大きいことに着目し、加速度の検出データを用いてスイングの動作を検出する従来の方法とは異なり、角速度の検出データを用いてスイング運動の動作を検出する。従って、本実施形態によれば、運動解析装置20は、従来と比較して、スイングにおける動作をより正確に検出することができる。
特に、本実施形態によれば、バックスイングからダウンスイングにかけてのスイングの回転軸(スイング面に垂直な軸)は、ユーザー2の手首の撓屈方向及び尺屈方向の回転軸(ゴルフクラブ3のフェース面に垂直な軸)に近いから、運動解析装置20は、当該回転軸とのなす角が最も小さい(当該回転軸と平行に近い)検出軸(例えばx軸)の回りに発生する角速度の検出データを用いることで、スイングの動作(特にスイングのトップ)を精度よく検出することができる。
また、本実施形態によれば、運動解析装置20は、センサーユニット10の3軸回りに発生する角速度の検出データを取得するので、この3軸回りに発生する角速度の検出データを用いてセンサーユニット10の姿勢を算出して各種の解析情報を生成することができる。
一方、運動解析装置20は、スイングの動作検出には、一部の検出軸(1軸又は2軸)の回りに発生する角速度の検出データを用いることもでき、その場合には、3軸回りに発生する角速度の検出データを用いる場合と比較して計算量を削減することができる。
また、本実施形態によれば、運動解析装置20は、スイングの動作検出において、角速度が急激に変化するため検出しやすいインパクトのタイミングを基準として他の動作を検出するので、誤検出のおそれを低減することができる。
また、本実施形態によれば、運動解析装置20は、インパクトの検出において、角速度の微分を計算することで、角速度の変化量が数値として明確になるので、インパクトのタイミングをより正確に検出することができる。
そして、本実施形態によれば、運動解析装置20は、精度よく検出したスイングの動作を基に、スイングのリズムやテンポに関する信頼性の高い情報を生成し、提示することができる。
2.変形例
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上記の実施形態では、センサーユニット10は、ゴルフクラブ3に取り付けられている
が、これに限られず、ユーザー2の手やグローブなどに取り付けられてもよいし、腕時計などのアクセサリーに取り付けられてもよい。
また、上記の実施形態では、加速度センサー12と角速度センサー14が、センサーユニット10に内蔵されて一体化されているが、加速度センサー12と角速度センサー14は一体化されていなくてもよい。あるいは、加速度センサー12と角速度センサー14が、センサーユニット10に内蔵されずに、ゴルフクラブ3又はユーザー2に直接装着されてもよい。また、上記の実施形態では、センサーユニット10と運動解析装置20が別体であるが、これらを一体化してゴルフクラブ3又はユーザー2に装着可能にしてもよい。
また、上記の実施形態では、ゴルフスイングを解析する運動解析システム(運動解析装置)を例に挙げたが、本発明は、テニスや野球などの様々な運動のスイングを解析する運動解析システム(運動解析装置)に適用することができる。また、本発明は、回転と往復運動を伴う、スイング以外の様々な回転往復運動を解析する運動解析システム(運動解析装置)にも適用することができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1 運動解析システム、2 ユーザー、3 ゴルフクラブ、4 ゴルフボール、10 センサーユニット、12 加速度センサー、14 角速度センサー、16 信号処理部、18 通信部、20 運動解析装置、21 処理部、22 通信部、23 操作部、24 記憶部、25 表示部、26 音出力部、210 データ取得部、211 動作検出部、212 位置・姿勢算出部、213 解析情報生成部、214 記憶処理部、215 表示処理部、216 音出力処理部、240 運動解析プログラム、242 クラブ仕様情報、244 センサー装着位置情報

Claims (13)

  1. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得部と、
    前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出部と、を含む、運動解析装置。
  2. 前記動作検出部は、前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度が他の検出データよりも相対的に大きい検出データを用いる、請求項1に記載の運動解析装置。
  3. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得部と、
    前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出部と、を含む、運動解析装置。
  4. 前記動作検出部は、動作の検出に用いる検出データに基づき、前記スイング運動におけるインパクトのタイミングを検出し、前記インパクトのタイミングを基準に前記動作を検出する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の運動解析装置。
  5. 前記動作検出部は、前記動作の検出に用いる検出データの角速度を微分し、当該微分の結果に基づいて前記インパクトのタイミングを検出する、請求項4に記載の運動解析装置。
  6. 前記動作検出部は、前記インパクトのタイミングよりも前で、前記角速度の正負が切り替わるタイミングを前記スイング運動のトップのタイミングとして検出する、請求項4又は5に記載の運動解析装置。
  7. 前記動作検出部は、前記トップのタイミングよりも前で、前記角速度が所定の閾値以下となる部分を前記スイング運動の開始のタイミングとして検出する、請求項6に記載の運動解析装置。
  8. 前記動作検出部は、前記インパクトのタイミングよりも後で、前記角速度が所定の閾値以下となる部分を前記スイング運動の終了のタイミングとして検出する、請求項4乃至7のいずれか一項に記載の運動解析装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の運動解析装置と、
    前記検出データを生成するセンサーと、を含む、運動解析システム。
  10. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、
    前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、を含む、運動解析方法。
  11. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、
    前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに
    他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、を含む、運動解析方法。
  12. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、
    前記検出データのうち、前記ユーザーの手首の撓屈または尺屈により発生する角速度の検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、をコンピューターに実行させる、プログラム。
  13. ユーザーのスイング運動において複数軸の回りに発生する各々の角速度の検出データを取得するデータ取得工程と、
    前記検出データのうち、前記スイング運動においてスイングの方向が切り替わるときに他の検出データよりも相対的に角速度の変化量が大きい検出データを用いて、前記スイング運動の動作を検出する動作検出工程と、をコンピューターに実行させる、プログラム。
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