JP2019152356A - 弾数計数装置、弾数計数方法、および弾数計数プログラム - Google Patents

弾数計数装置、弾数計数方法、および弾数計数プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで精度良く発射弾数計数を行うことができる弾数計数装置、方法、およびそのプログラムを提供する。【解決手段】火器が発射した弾数を計数する弾数計数装置であって、前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得する取得部121と、取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成し、生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数する算出部122および判定部123とを備えた。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、火器、特に機関銃や機関砲が発射した弾丸を計数する弾数計数装置、弾数計数方法およびそのプログラムに関するものである。
従来、火器の弾数計数は、再給弾の実施間隔の策定や、射撃を持続させるために発射弾数を制限するといった各種判断に必要であるため、厳密な管理が要求される。しかしながら、高発射レートで連続射撃する機関銃、機関砲等の銃火器においては、射手が残弾数を把握することによる発射弾数管理が困難であるため、各種発射弾数計数を行う弾数計数装置が別途用いられている。
関連する技術に、作動杆の変位を検出可能な歪センサを設けた変位検出器を備え、変位検出器を機関銃の銃本体に取着し、歪センサの歪量および歪時間によって弾丸の発射弾数を判別する発射弾数計数装置が知られている(下記、特許文献1参照)。
特開2007−322106号公報
しかしながら、上述した歪量に基づく発射弾数計数装置を含め、音、衝撃波、光、ガス圧、温度等を用いて弾数計数を行う装置は、別途専用のセンサなど別部品を用いる必要がある上、振動の大きな火器自体に別部品を取り付ける場合、発射衝撃に耐え得る耐環境性の高い部品を用いる必要があるため、極めてコストが高くなるという問題があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、低コストで精度良く弾数計数を行うことができる弾数計数装置、弾数計数方法、および弾数計数プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様は、火器が発射した弾数を計数する弾数計数装置であって、前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得する角速度信号取得部と、取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成する波形生成部と、生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数する弾数計数部とを備える。
また、本発明の一態様は、火器が発射した弾数を計数する弾数計数装置が実行する弾数計数方法であって、前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得するステップと、取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成するステップと、生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数するステップとを有する。
また、本発明の一態様は、火器が発射した弾数を計数することをコンピュータに実行させる弾数計数プログラムであって、前記コンピュータを、前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得する角速度取得部と、取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成する波形生成部と、生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数する弾数計数部として機能させる。
本発明によれば、低コストで精度良く弾数計数を行うことができる。本発明のその他の効果については、以下の発明を実施するための形態の項でも説明する。
本実施の形態に係る射撃システムを模式的に示す斜視図である。 射撃システムの主要なハードウェア構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る弾数計数装置の機能構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る弾数計数処理を示すフローチャートである。 (a)はロール、(b)はピッチ、(c)はヨーの角速度の信号波形を示す図である。 鮮明化処理結果を示す図である。 波形差分処理結果を説明するための図である。 動揺成分除去処理結果を示す図である。 弾数計数結果を示す図である。 差分波形に対してマスクする区間の概念を説明するための図である。 本実施の形態に係るカウント処理を示すフローチャートである。 弾数計数プログラムが既存の演算処理装置に適用される場合を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施の形態においては、火器の空間安定化、即ち姿勢制御を行う演算処理装置に本発明に係る弾数計数装置が組み込まれた場合を例にとり説明を行う。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
先ず、演算処理装置を含む射撃システムを図1および図2を用いて簡単に説明する。図1は本実施の形態に係る射撃システムを模式的に示す斜視図であり、図2は射撃システムの主要なハードウェア構成を示すブロック図である。図1および図2に示されるように、射撃システム1は、本実施の形態に係る弾数計数処理を含む各種演算処理を行う演算処理装置10と、弾丸を連続して発射可能な機関銃20と、機関銃20を旋回・俯仰可能に支持する銃架本体30と、演算処理装置10による弾数計数処理結果等の表示や、機関銃20および銃架本体30を駆動操作する操作表示装置40とを有して構成されている。
(演算処理装置10)
演算処理装置10は、銃架本体30と操作表示装置40とに有線接続されており、図2に示されるように、主としてCPU(Central Processing Unit)12aと、HDD(Hard Disk Drive)やメモリ等の記憶部12bとを有する制御部12と、サーボアンプ14とを有している。制御部12は、銃架本体30が有する角速度センサ34から所定時間範囲の角速度値の変動を示す角速度の信号波形(以後、角速度信号と称する)を取得し、これに基づいて機関銃20の空間安定化のために銃架本体30の旋回・俯仰を制御する従来の空間安定化処理を行うものである。本実施の形態においては、制御部12が空間安定化のための指令値を算出すると共にその指令をサーボアンプ14に出力し、これに応じてサーボアンプ14からモータ駆動電流が銃架本体30のサーボモータ35に出力されることにより、当該サーボモータ35が駆動制御される。
また、本実施の形態においては、制御部12は取得した角速度信号を流用し、これに基づく信号処理により、機関銃20が発射した弾丸の弾数計数を行う弾数計数処理を実行し、その弾数計数処理結果を操作表示装置40に出力する。この弾数計数処理についての詳細は後述する。
(銃架本体30)
銃架本体30は、据付型の機関銃20を相対移動不能に支持する揺架31と、揺架31を支持すると共に旋回・俯仰させて機関銃20の空間安定化を行う駆動部32と、駆動部32を支持する支持部33と、を備えて構成されている。また、図2に示されるように銃架本体30には、角速度センサ34とサーボモータ35とが設けられている。角速度センサ34は所謂ジャイロセンサであり、好ましくは支持部33内に固設されて支持部33に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度を常に検出している。また、サーボモータ35は、駆動部32内に設けられて駆動部32の動力源となっている。
さらに、本実施の形態においては、支持部33が車両や船舶等の移動可能なプラットフォームに取付けられており、機関銃20および銃架本体30には当該プラットフォームの移動時等により生じる動揺が伝達される。したがって、角速度センサ34により検出された角速度信号にもプラットフォームの動揺成分が含まれることとなる。
(操作表示装置40)
操作表示装置40は、OSおよびOS上で動作するアプリケーションのGUI(Graphical User Interface)や弾数計数結果を表示するディスプレイ等の表示装置41と、機関銃20および銃架本体30を操作するためのジョイスティック42とを備えて構成されている。射手は、この表示装置41により機関銃20が発射した弾数および残数を視認すると共に、ジョイスティック42を操作することにより、駆動部32による揺架31の旋回・俯仰や、機関銃20の射撃等を行う。なお、当該射撃は、ジョイスティック42に設けられた不図示のトリガボタンを押下することにより出力されるトリガ信号が、演算処理装置10を介して銃架本体30に入力されることによりなされる。
(機能構成)
次に、演算処理装置10が有する制御部12の機能構成を説明する。図3は、本実施の形態に係る制御部12の機能構成を示すブロック図である。図3に示されるように、制御部12は、角速度センサ34により検出されたロール、ピッチ、およびローの角速度信号(これら3つの角速度信号を区別しない場合、適宜、角速度信号または各角速度信号と称する)を取得する取得部121と、取得された各角速度信号に基づいて波形の生成や弾数の算出等を行う算出部122と、弾数計数処理における各種判定を行う判定部123と、弾数計数結果をグラフまたは数値等の視認可能な形で操作表示装置40へ出力する出力部124とを、機能として有する。
本実施の形態においては取得部121、算出部122、判定部123、および出力部124により弾数計数処理を行う弾数計数機能120aを実現している。なお、空間安定化処理を行う空間安定化機能120bは、取得した各角速度信号に基づいてサーボアンプ14に対する指令を出力したり、その指令に応じたサーボモータ35の角度を取得したりするが、その機能は従来のものと同様であるため、ここでの説明は省略する。これら機能は、前述したCPU12aや記憶部12b等のハードウェア資源が協働することにより実現される。
(処理動作)
以下、本実施の形態に係る演算処理装置10が実行する弾数計数処理を、図4〜図11を用いて詳細に説明する。前提として取得部121は、空間安定化処理のために所定の周期(例えば数msec〜数百msec)で角速度センサ34からその間の各角速度信号を取得している。そのため、本実施の形態に係る弾数計数処理は、取得部121による角速度信号の取得をトリガとしてリアルタイムに実行される。このことから、機関銃20の射撃が開始されていなくても弾数計数処理は実行されることとなる。また、機関銃20の射撃開始から終了までが数秒間に亘る場合、複数回の弾数計数処理が実行されることとなる。なお、図5〜図9には、説明上、機関銃20の射撃開始前から射撃終了後までの2.5秒間に亘る信号波形が示されており、1回の弾数計数処理により取得または生成されるものではないことに留意されたい。
図4は、本実施の形態に係る弾数計数処理を示すフローチャートである。先ず、取得部121により角速度センサ34から図5(a)〜(c)に示されるようなロール、ピッチ、およびヨーの角速度信号が取得されると、図4に示されるように算出部122は、取得された角速度信号に基づいて射撃時の角加速度の変化量を算出することにより、射撃タイミングを鮮明化する鮮明化処理を実行する(S1)。この鮮明化処理において、先ず算出部122は下記(1)式に基づいて、取得されたロール、ピッチ、およびヨーの角速度信号における各値を2乗和して平方根をとったものを微分し、その結果を絶対値化することにより、時間に応じた角加速度の変化量を発射検出波形として算出する(S101)。
なお、(1)式におけるωRはロール角速度、ωPはピッチ角速度、ωYはヨー角速度、ABSは絶対値を示している。
次に算出部122は、鮮明化処理として、当該発射検出波形に対してLPF(Low−Pass Filter)処理を行う(S102)。このLPF処理を行うことにより、振動等の影響を排除でき、射撃タイミングをより鮮明化している。図6に示される波形は、この一連の処理により算出された発射検出波形である。なお、LPF処理で用いられるカットオフ周波数は、火器の種類に応じて適宜予め設定することが好ましく、例えば動揺下にない静止状態にある機関銃20で射撃した際の角加速度の変化量の基準を予め算出し、その基準に基づいて設定するようにしてもよい。
発射検出波形の算出後、算出部122は、プラットフォームから与えられる動揺成分を除去する動揺成分除去処理を実行する(S2)。この動揺成分除去処理において、先ず算出部122は、予め記憶部12bに格納された基準値を取得し、発射検出波形のうち基準値以下の値をすべて基準値に置き換える(S103)。この基準値は予め算出されたものであり、例えば、射撃を行っていない状態、即ちプラットフォームの動揺のみが検出される状態で取得された各角速度の信号に基づいて、ステップS1の鮮明化処理により算出された発射検出波形の最大値(最大角加速度)である。
基準値への置き換え後、算出部122は、動揺成分除去処理として、発射検出波形と当該発射検出波形の数msec後の遅延発射検出波形との差分をとり、差分波形を生成する波形差分処理を実行する(S104)。図7は、図6の参照符号Aで示される部分の発射検出波形に対する波形差分処理の概念が示されており、参照符号Bがオリジナルの発射検出波形を示し、参照符号Cが遅延発射検出波形を示している。この波形差分処理によれば、図8に示されるように、基準値に置き換えた波形箇所がゼロとなり、結果、動揺成分を含む基準値以下の値が除去されて射撃タイミングをより鮮明にすることができる。なお図8に示されるDは、後述するカウント処理で用いられる閾値を示している。
波形差分処理後、判定部123は、トリガ信号が出力されているか否かを判定する(S105)。この判定は、角速度信号の取得時にトリガ信号が出力されていたか否かにより判定することが好ましい。トリガ信号が出力されていない場合(S105,NO)、判定部123は生成した差分波形に射撃時の波形が含まれていないと判定し、本フローは終了となる。一方、トリガ信号が出力されている場合(S105,YES)、判定部123は差分波形に射撃時の波形が含まれていると判定し、差分波形に基づいて弾丸発射を計数し、これをカウント数として算出するカウント処理が実行される(S106)。カウント処理の詳細については後述する。
カウント処理後、出力部124は、カウント処理により算出されたカウント数を弾数計数結果として操作表示装置40に出力し(S107)、本フローは終了となる。ここで出力される弾数計数結果としては、単なる数値でもよく、図9に示されるような縦軸に弾数、横軸に時間をとり階段状にグラフ化したものでもよい。なお、出力部124は、予め設定されている弾丸の残数(または充填数)から弾数計数結果の値を差し引き、その結果を残数として弾数計数結果と共に出力するようにしてもよい。
次に、上述したカウント処理について、その概念を簡単に説明する。本実施の形態に係るカウント処理は、差分波形に含まれる山なりの波形(以後、部分波形と称する)の各々が所定の発射条件を満たしているか判定し、満たしている場合にその部分波形が射撃により生じた波形であるとして、その数をカウントする処理である。本実施の形態に係る発射条件とは、「部分波形が所定の閾値D(図8参照)を超えている」且つ「射撃があり得ない時間間隔で部分波形が生じていない」ことである。
機関銃20を含め火器には、その種類によって物理的に射撃の時間間隔(時間範囲)が定まっているため、弾丸の発射から次弾発射までの間に部分波形が生じていても、これは射撃による波形ではないと推測できる。上述した「射撃があり得ない時間間隔」とは、この火器固有の射撃の時間間隔以外を指している。このことから本実施の形態では、発射条件を満たさない、即ち所定の射撃の時間間隔以外で閾値Dを超えている部分波形はマスクしてカウントしないようにしている。
図10は、部分波形に対してマスクする区間の概念を説明するための図である。この図10において横軸tは時間を示している。図10に示されるように、弾丸発射であると判定された部分波形である基準波形(基準波形の決定方法は後述する)の時点から次弾発射までの発射時間間隔として、最も短い発射時間間隔51と最も長い発射時間間隔52とが火器固有に設定されている。また、火器には、その特性による発射時間間隔のばらつきがあるため、その実測値等からマスクする区間として余裕を持たせることが好ましい。例えば、±10〜20%の余裕を誤差として設定する。参照符号53は、この誤差を示している。したがって、基準波形から最も短い発射時間間隔51までの区間から誤差53を差し引いた区間54がマスク区間となり、基準波形から最も長い発射時間間隔52に誤差53を加えた区間55がマスクを行わない許容区間となる。また、基準波形から最も長い発射時間間隔52に誤差53を加えた区間を超える区間56はマスク区間となり、当該マスク区間56内に部分波形がある場合、以降の全ての部分波形はマスクされることとなる。
また、「部分波形が所定の閾値Dを超えている」とは、部分波形のピークが閾値Dを超えていることとしてもよいが、閾値Dを超えて部分波形が立ち上がっている、換言するならば、図8に示される閾値Dのラインと交差して立ち上がっていることとすることが好ましい。現時点での弾数計数処理において部分波形のピークが現れていない場合、次回の弾数計数処理において当該部分波形のピークが現れることとなる。閾値Dを超えて部分波形が立ち上がっている場合にカウント対象にすることにより、現時点での弾数計数処理においてカウントされた部分波形は、次回の弾数計数処理においても閾値Dを超えた状態で現れるが、閾値Dと交差する部分は立ち下がりの部分となるためカウントされることはなく、誤カウントを防止することができる。
なお、上述した閾値Dは、予め設定されたものであり、例えば、射撃を行っていない状態、即ちプラットフォームの動揺のみが検出される状態で取得された各角速度信号に基づいて、ステップS1の鮮明化処理およびステップS2の動揺成分除去処理により算出された差分波形の最大値である。
以上に説明したカウント処理の処理動作を具体的に説明する。図11は、本実施の形態に係るカウント処理を示すフローチャートである。図11に示されるように、先ず判定部123が差分波形に閾値Dを超える部分波形があるか否かを判定する(S201)。閾値Dを超える部分波形がない場合(S201,NO)、判定部123はカウント数を0(ゼロ)とし、本フローは終了となる。
一方、閾値Dを超える部分波形がある場合(S201,YES)、算出部122は差分波形のうちの最初の部分波形、即ち時間的に最も早い部分波形を基準波形として設定し(S202)、カウント数をインクリメントする(S203)。なお、インクリメント時に部分波形の閾値Dを超えて立ち上がる部分(図8に示される閾値Dのラインとの交点)又はピークの時間を対応付けて記憶部12b等に格納しておくことが好ましい。このように基準波形を設定しその時間を対応付けることにより、以降の部分波形をマスクするか否かを判定できる。
また、ここでのカウント数は、前回の弾数計数処理により算出されたカウント数を引き継いだものである。しかしながら、残数が0(ゼロ)となった場合や、銃弾の装填があった場合等には、その時点でカウント数を初期化、即ち0とすることが好ましい。
インクリメント後、判定部123は、基準波形の次に閾値Dを超える部分波形が差分波形内にあるか否かを判定する(S204)。閾値Dを超える部分波形がない場合(S204,NO)、本フローは終了となる。一方、閾値Dを超える部分波形がある場合(S204,YES)、判定部123は、当該部分波形(以後、対象部分波形と称する)がマスク区間56にあるか否かを判定する(S205)。具体的には、対象部分波形の閾値Dを超えて立ち上がる部分又はピークの時間がマスク区間56に位置しているか否かが判定される。対象部分波形がマスク区間56にある場合(S205,YES)、本フローは終了となる。なお、この場合、以降の部分波形が射撃による波形であるかを正確に判定することができないとし、トリガ信号の出力が終わるまで、即ちジョイスティック42のトリガボタンを射手が離すまで全ての部分波形がマスクされるようにすることが好ましい。したがって、この場合は以降の弾数計数処理においてステップS106のカウント処理が実行されない。
一方、対象部分波形がマスク区間56にない場合(S205,NO)、判定部123は対象部分波形がマスク区間54にあるか否かを判定する(S206)。具体的には、対象部分波形の閾値Dを超えて立ち上がる部分又はピークの時間がマスク区間54に位置しているか否かが判定される。対象部分波形がマスク区間54にある場合(S206,YES)、判定部123は対象部分波形が射撃によるものではないと判定し、再度ステップS204の判定処理が行われる。一方、対象部分波形がマスク区間54にない場合(S206,NO)、判定部123は対象部分波形が射撃によるものであると判定し、カウント数をインクリメントする(S207)。インクリメント後、対象部分波形を基準波形に設定し(S208)、再度ステップS204の判定処理が行われる。
以上に説明した本実施の形態によれば、射撃システム1を搭載する車両等のプラットフォームの走行時の動揺下で、揺架31を空間安定するための装置構成で得られる角速度信号を利用して弾数計数を行うため、別途弾数計数専用のセンサを設ける等の部品の追加の必要はなく、非常に低コストであるという有用な効果を奏する。また、弾数計数のための専用のセンサを用いる場合では、揺架31に搭載する火器の種類が変わると計数方法が全く意味をなさなくなる可能性があるが、本実施の形態によれば、角速度に基づく弾数計数を行うため、例え火器の種類が変わったとしても射撃時の角速度の変化は生じることから、極めて高い汎用性を有している。
また、火器の種類が変わったとしても、火器の特性に応じた調整、例えばLPF処理のカットオフ周波数や発射検出波形の変化量の閾値、発射時間間隔の設定時間(マスク区間)の変更を行うことで、ソフトウェアのみでの対応が可能であり、火器の特性に応じた変更を容易に且つ迅速に行うことができる。
さらに、信号処理により射撃タイミングの角速度信号を鮮明にし、且つ、本射撃システム1が搭載されている環境下での動揺の影響を排除する動揺成分除去処理を組み込んでいるため、検出した角速度信号、即ち発射検出波形からプラットフォームの動揺成分を除去することができ、弾数計数の誤りを減じて極めて精度の良い弾数計数を行うことができる。これに加え、本実施の形態に係るカウント処理によれば、射撃間隔に合わせた適切な区間にマスクを施しているため、計数の精度をより一層高めることができる。
なお、本実施の形態においては、動揺成分除去処理後にステップS105としてトリガ信号が出力されているか否かの判定処理を行っているが、当該処理を除き、常にカウント処理も実行するようにしてもよい。この場合、表示装置41には、トリガボタンが押下されていない時には現時点での弾数計数結果が常に表示されることとなる。例えば一度も射撃を行っていなければ、弾数計数結果として0(ゼロ)を示す情報が出力され続ける。
また、動揺成分除去処理においては、基準値を予め算出しておくと説明したが、これに限定されるものではない。トリガ信号が出力されていない状態、例えば直前の弾数計数処理におけるステップS105の判定処理で、トリガ信号が出力されていないと判定された際の発射検出波形の最大値を基準値として設定し、弾数計数処理が実行される毎にこれを更新するようにしてもよい。このようにすることで、プラットフォームが位置する環境に即した基準値を設定でき、延いては弾数計数の精度を向上させることができる。
また、カウント処理におけるステップS202においては、閾値Dを超えるという条件のみを満足する最初の部分波形を、射撃の波形であるとして基準波形に設定した。換言すれば、最初の部分波形に対しては発射条件を満たしているか否かの判定をしていない。これは次の弾数計数処理においても同様である。しかしながら、トリガ信号が出力された直後の初回の弾数計数処理以降の弾数計数処理におけるカウント処理においては、直前の弾数計数処理におけるカウント処理で最後に設定された基準波形を基に処理が実行される、即ちステップS201〜S203を除いて処理が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、初回の弾数計数処理以降の弾数計数処理のカウント処理において、全ての部分波形を発射条件を満たしているか否かの判定対象とすることができる。
また、カウンタ数をインクリメントした時点で、出力部124が更新されたカウンタ数を弾数計数結果として操作表示装置40に出力するようにしてもよい。
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
また、実施の形態にて述べた演算処理装置10における各種ステップを、弾数計数プログラムとして、図12に示されるような、コンピュータにより読み取り可能な可搬型の記録媒体8に記憶させ、当該記録媒体8を情報処理装置9に読み込ませることにより、前述した機能を情報処理装置9に実現させることができる。記録媒体8としては、例えば、光ディスク(CD−ROM、DVDディスク等)、磁気ディスク(ハードディスクドライブ等)、フラッシュメモリ、ICカード、更にネットワークを介することで伝送可能な媒体等、コンピュータで読み取りや実行が可能な全ての媒体が含まれる。
なお、特許請求の範囲に記載の弾数計数装置は、例えば、前述の実施の形態における演算処理装置10である。角速度取得部は例えば取得部121であり、波形生成部および弾数計数部は例えば算出部122および判定部123である。支持体は例えば銃架本体30または支持部33であり、火器は例えば機関銃20である。
1 射撃システム、10 演算処理装置、121 取得部、122 算出部、123 判定部、20 機関銃、30 銃架本体、33 支持部。

Claims (8)

  1. 火器が発射した弾数を計数する弾数計数装置であって、
    前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得する角速度信号取得部と、
    取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成する波形生成部と、
    生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数する弾数計数部と
    を備えることを特徴とする弾数計数装置。
  2. 前記波形生成部は、ロール、ピッチ、およびヨーの角速度の2乗和の平方根を微分し、絶対値化することにより前記検出波形を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の弾数計数装置。
  3. 前記波形生成部は、前記絶対値化した結果をローパスフィルタ処理することにより、前記検出波形を生成する
    ことを特徴とする請求項2記載の弾数計数装置。
  4. 前記火器は動揺する動揺体に設けられており、
    前記波形生成部は、前記検出波形のうち所定の基準値以下の値を該基準値に置き換えて置換波形を生成し、該置換波形と該置換波形を所定秒遅らせた遅延波形との差分をとることにより、前記動揺体の動揺成分を前記検出波形から除去する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の弾数計数装置。
  5. 前記弾数計数部は、前記検出波形のうち、所定の閾値を超える波形の数を計数することにより前記火器が発射した弾数を計数する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の弾数計数装置。
  6. 前記弾数計数部は、前記火器の特性に基づく時間範囲であるマスク区間を設定し、前記検出波形のうちマスク区間以外において所定の閾値を超える波形の数を計数することにより前記火器が発射した弾数を計数する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の弾数計数装置。
  7. 火器が発射した弾数を計数する弾数計数装置が実行する弾数計数方法であって、
    前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得するステップと、
    取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成するステップと、
    生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数するステップと
    を有することを特徴とする弾数計数方法。
  8. 火器が発射した弾数を計数することをコンピュータに実行させる弾数計数プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記火器の射撃時において該火器を支持する支持体に加わるロール、ピッチ、およびヨーの角速度の信号を取得する角速度取得部と、
    取得された各角速度の信号に基づいて、射撃時における角加速度の変化を示す検出波形を生成する波形生成部と、
    生成された検出波形に基づいて、前記火器が発射した弾数を計数する弾数計数部
    として機能させるための弾数計数プログラム。
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