JP2016099572A - 画像形成装置 - Google Patents

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Tsuguhiro Yoshida
亞弘 吉田
真史 片桐
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真史 片桐
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Shuichi Tetsuno
修一 鉄野
大野 健
Takeshi Ono
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Abstract

【課題】中間転写ベルトに対してベルト周方向に電流を流して一次転写を行う画像形成装置において、良好な一次転写性を確保することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルト10の回転方向において像担持体1とは異なる位置でベルト10に接触し、ベルト10に電流を供給する電流供給部材20と、ベルト10に電気的に接続された電圧安定素子15と、を備え、電流供給部材20がベルト10に供給した電流が、ベルト10を介して像担持体1に流れることで、像担持体1に担持されたトナー像がベルト10に転写されるように構成された画像形成装置において、電流供給部材20は、ベルト10においてトナー像が担持される領域から外れた領域においてベルト10と接触する給電用接触部を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真プロセス等を利用したカラー画像形成装置に関する。
従来から、複写機やレーザビームプリンタなどの画像形成装置として、中間転写体を使用する構成を有する画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、一次転写工程として、像担持体としての感光ドラムの表面に形成されたトナー像を、感光ドラムに対向して配置された一次転写部材に電圧電源より電圧を印加することで、中間転写体上に転写する。複数色からなるカラー画像を形成するフルカラープリンタなどでは、この一次転写工程を各色ごとに実行して各色のトナー像を互いに重ね合せることにより、中間転写体表面に複数色からなるトナー像を形成する。そして、二次転写工程として、中間転写体表面に形成された複数色のトナー像を、二次転写部材へ電圧を印加することで、紙などの記録材表面に転写する。転写されたトナー像は、その後、定着手段により、記録材に永久定着されることにより、カラー画像が形成される。
特許文献1には、中間転写体として無端のベルト状の部材(中間転写ベルト)を使用し、一次転写部から離れた位置で中間転写ベルトの外周面に接触する電流供給部材に電圧を印加することにより、一次転写する構成が開示されている。本構成では、電流供給部材として二次転写部材を使用し、該電流供給部材から中間転写ベルトに対してベルト周方向に電流を流すことで、各画像形成ステーションにおいてトナー像を感光ドラム表面から中間転写ベルトへ一次転写させる。また、本構成では、中間転写ベルトの支持部材に電圧維持素子を接続し、電圧供給部材から中間転写ベルトを介して電圧維持素子に電流を流すことで所定の電位に保たれた支持部材から一次転写部に電圧を供給し一次転写を実施する。
特開2012−98709号公報
しかしながら、上記構成により一次転写を行う構成では、電流供給部材と中間転写ベルトとの間に高抵抗な部材が介在すると、電流供給部材から電圧維持素子に供給される電流量が減少し、一次転写電圧が安定しない場合があった。具体的には、二次転写部材を電流供給部材としている構成では、連続画像形成時において、電流供給部材と中間転写ベルトとの間に記録材が介在する状態で一次転写を行う場合がある。このとき、介在する記録材の種類や状態、印刷する画像によって、電流供給部材と中間転写ベルトの間での電気抵抗が変動し電流供給部材から電圧維持素子に供給される電流量が減少する場合がある。例えば、記録材が低温低湿環境に暴露された場合や、両面印刷の裏面で、一面目の定着が完了した状態など、記録材に含有される水分が減少した場合、には記録材の電気抵抗が高くなり、上述した現象が発生する。また、印字率の高い画像を印刷する場合や、両面印刷時など、記録材上に転写されるトナーの量が多い場合にも、記録材の電気抵抗が高くなり、上述した現象が発生する。
本発明の目的は、中間転写ベルトに対してベルト周方向に電流を流して一次転写を行う画像形成装置において、良好な一次転写性を確保することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトと、
前記ベルトの回転方向において前記像担持体とは異なる位置で前記ベルトに接触し、前記ベルトに電流を供給する電流供給部材と、
前記ベルトに電気的に接続され、前記像担持体と前記ベルトが接触する転写部に形成される転写電位が所定の電位を超えないように、前記電流供給部材が前記ベルトとの接触部に流した電流の一部を接地側に流すことができる電圧安定素子と、
を備え、
前記電流供給部材が前記ベルトに供給した電流が、前記ベルトを介して前記像担持体に流れることで、前記像担持体に担持されたトナー像が前記ベルトに転写されるように構成された画像形成装置において、
前記電流供給部材は、前記ベルトにおいてトナー像が担持される領域から外れた領域において前記ベルトと接触する給電用接触部を有することを特徴とする。
本発明によれば、中間転写ベルトに対してベルト周方向に電流を流して一次転写を行う画像形成装置において、良好な一次転写性を確保することができる。
本発明の実施例1の画像形成装置の説明図 本発明の実施例1における一次転写部の構成の説明図 本発明の実施例1における周方向の中間転写ベルト抵抗の測定系を表す図 電流供給部材の電流値と二次転写対向ローラの電位の関係図 本発明の実施例1における二次転写部の構成の説明図 ローラはみ出し長さと二次転写電流の関係図 本発明の実施例1における他の構成例の説明図 ローラはみ出し長さと二次転写部の画像不良の関係図 本発明の実施例3の画像形成装置の説明図 本発明の実施例3における導電性ブラシ当接部の構成の説明図 ブラシはみ出し長さと導電性ブラシ電流の関係図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
[画像形成装置の概略構成]
図1を参照して、本実施例の画像形成装置の構成及び動作を説明する。図1は、本実施例に係る画像形成装置の一例(レーザカラープリンタ)を示す概略図である。尚、本実施例の画像形成装置は、4つの画像形成ステーションa〜dを設けているいわゆるタンデムタイプのプリンタである。第1の画像形成ステーションaはイエロー(Y)、第2の画像形成ステーションbはマゼンタ(M)、第3の画像形成ステーションcはシアン(C)、第4の画像形成ステーションdはブラック(Bk)の各色の画像を形成する。各画像形成ステーションの構成は、収容するトナーの色以外では同じであり、以下、第1の画像形成ステーションaを用いて説明する。
第1の画像形成ステーションaは、ドラム状の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)1aと、帯電部材である帯電ローラ2aと、現像器4aと、クリーニング装置5aと、を備える。感光ドラム1aは、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動しトナー像を担持する像担持体である。帯電ローラ2aには、帯電高圧電源22aによって直流電圧が印加される。現像器4aは、イエローのトナーを収容し感光ドラム1aにイエロートナーを現像するための装置である。クリーニング装置5aは、感光ドラム1aに付着したトナーを回収するための装置である。本実施例では、クリーニング装置5aは、感光ドラム1aに当接するクリーニング部材であるクリーニングブレードと、クリーニングブレードが回収したトナーを収容する廃トナーボックスを備える。
コントローラ等を含む画像形成装置の制御ICであるCPU(制御部)9は、画像信号を受信することによって画像形成動作を開始し、感光ドラム1aを回転駆動させる。感光ドラム1aは回転過程で、帯電ローラ2aにより所定の極性(本実施例では負極性)で所定の電位に一様に帯電処理され、露光手段3aにより画像信号に応じた露光を受ける。これにより、目的のカラー画像のイエロー色成分像に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像は現像位置において現像器(イエロー現像器)4aにより現像され、イエロートナー像として可視化される。ここで、現像器に収容されたトナーの正規の帯電極性は、負極性である。この実施例では帯電部材による感光ドラムの帯電極性と同極性に帯電したトナーにより静電潜像を反転現像しているが、本発明は、感光ドラムの帯電極性とは逆極性に帯電したトナーにより静電潜像を正現像するようにした電子写真装置にも適用できる。
中間転写ベルト10は、張架部材(支持部材)としての複数のローラ11、12、13とで張架(支持)され、感光ドラム1aと当接した当接部で感光ドラム1aと同方向に移動する向きに、感光ドラム1aと略同一の周速度で回転駆動される。感光ドラム1a上に形成されたイエロートナー像は、感光ドラム1aと中間転写ベルト10との当接部(以下、一次転写部と称す)を通過する過程で、中間転写ベルト10の上に転写される(一次転写)。本実施例では、一次転写時には中間転写ベルト10に接触する電流供給部材としての二次転写ローラ20から中間転写ベルト10の周方向に電流を流し、中間転写ベルト10の各一次転写部で一次転写電位が形成される。本実施例の一次転写電位の形成方法については後述する。感光ドラム1a表面に残留した一次転写残トナーは、クリーニング装置5aにより清掃、除去された後、帯電以下の画像形成プロセスに供せられる。
同様にして、第2,3,4の画像形成ステーションb、c、dによって第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が形成され、中間転写ベルト10上に順次重ねて転写される。これにより、目的のカラー画像に対応した合成カラー画像が中間転写ベルト10上に得られる。中間転写ベルト10上の4色のトナー像は、中間転写ベルト10と二次転写部材としての二次転写ローラ20が形成する二次転写部を通過する過程で、給紙手段50により給紙された紙等の記録材Pの表面に一括転写される(二次転写)。4色のトナー像を担持した記録材Pは、定着器30に導入され、そこで加熱および加圧されることにより4色のトナーが溶融混色して記録材Pに固定される。二次転写後に中間転写ベルト10上に残ったトナーは、クリーニング装置16により清掃、除去される。以上の動作により、フルカラーのプリント画像が形成される。
ここで、クリーニング装置16は、中間転写ベルト10外周面における中間転写ベルト10を挟んで二次転写対向ローラ13と対向する領域において中間転写ベルト10に当接するクリーニングブレード(クリーニング部材)を備える。また、クリーニング装置16は、クリーニングブレードが中間転写ベルト10の表面から剥ぎ取ったトナーを回収・収容する廃トナー容器を備える。また、本実施例に係る画像形成装置において印刷可能な記録材の最大幅は、216mmである。
[一次転写部の構成]
図2を参照して、各一次転写部で一次転写電位を形成する為に必要な中間転写ベルト10と、張架部材としての各ローラ11、12、13、金属ローラ14について説明する。図2は、本発明の実施例1における一次転写部の構成を説明する模式図であり、(a)は金属ローラ14の配置について説明する図、(b)は一次転写部の構成の全体を示す図である。
図2(b)に示すように、各画像形成ステーションa、b、c、dと対向する位置には、中間転写体として中間転写ベルト10が配置されている。中間転写ベルト10は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した無端状ベルトであり、張架部材である駆動ローラ11、テンションローラ12、二次転写対向ローラ13の3軸で張架され、テンションローラ12により総圧60Nの張力で張架されている。本実施例では駆動ローラ11、テンションローラ12、二次転写対向ローラ13は、電圧維持素子(電圧安定素子)15を介して接地されている。
電圧維持素子15は、電流供給部材から中間転写ベルト10を介して電圧維持素子15に電流が流れることで被接続部材(駆動ローラ11、テンションローラ12、二次転写対向ローラ13)を所定電位に維持する素子である。具体的には、電流供給部材が中間転写ベルト10との接触部に流した電流の一部が電圧安定素子15によって接地側に流れることで、二次転写対向ローラ13が所定電位に維持され、その結果、一次転写部の電位が所定電位に維持される。電圧維持素子15によって維持される所定電位は、各一次転写部で所望の転写効率を得ることができる一次転写電位を維持できるように設定された電位である。本実施例では電圧維持素子15として、定電圧素子であるツェナーダイオード15を使用している。なお、ツェナーダイオード15は、一定以上の電流が流れた際にカソード側には所定の電圧が発生する(以下、ツェナー電圧とする)。本実施例では、所望の一次転写効率を得るためにツェナー電圧を300Vとしている。
中間転写ベルト10は、感光ドラム1a、1b、1c、1dと当接した対向部(当接部)で同方向に移動する向き(順方向)に、駆動源(不図示)によって回転する駆動ローラ11によって感光ドラム1a、1b、1c、1dと略同一の周速度で回転駆動される。本実施例では、中間転写ベルト10の外周面であって、感光ドラム1a、1b、1c、1dからトナー像が一次転写される一次転写面を、二次転写対向ローラ13と駆動ローラ11の二つの張架部材によって形成している。
図2(a)に示すように、中間転写ベルト10の移動方向(回転方向)において、感光ドラム1bと感光ドラム1cの間の位置には、中間転写ベルト10の内周面に接触する接触部材である金属ローラ14が配置されている。この金属ローラ14は、第2画像形成ステーションbと第3画像形成ステーションcとの中間位置で、感光ドラム1b、1cと中間転写ベルト10で形成される水平面に対して、持ち上げた位置で両端部を装置本体の不図示のフレームに保持されている。すなわち、水平に延びる中間転写ベルト10に対し、金属ローラ14は、中間転写ベルト10との接触部の位置が、感光ドラム1b、1cの中間転写ベルト10との接触部よりも上方となるように配置される。これにより、中間転写ベルト10における感光ドラム1b、1cとの接触部の間に張力が発生し、感光ドラム1b、1cへの中間転写ベルト10の巻きつき量を確保できる。
金属ローラ14は、外径6mmのストレート形状のニッケルメッキされたSUS丸棒で構成され、中間転写ベルト10の回転に伴い、従動して回転する。金属ローラ14は、中間転写ベルト10の移動方向と直交する長手方向の所定領域に亘って接触している。なお、金属ローラ14は、電気的にフロートした状態(アースに接地しておらず、電気的に浮
いた状態)で設置している。第2画像形成ステーションbの感光ドラム1bと第3画像形成ステーションcの感光ドラム1cとの間の距離をW、感光ドラム1b、1cと金属ローラ14の距離をT、中間転写ベルト10に対する金属ローラ14の持ち上げ高さをH1と定義する。距離は、中間転写ベルト10の移動方向における、隣接する軸中心と軸中心の間の距離である。本実施例では、W=50mm、T=25mm、H1=2mmとする。
また、図2(b)に示すように、本実施例では感光ドラム1a、1dに対する中間転写ベルト10の巻きつき量を確保するため、駆動ローラ11、二次転写対向ローラ13を感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト10で形成される水平面よりも持ち上げている。感光ドラム1a、1dに対する中間転写ベルト10の巻きつき量を確保することによって、感光ドラム1a、1dと中間転写ベルト10との接触が不安定になることで発生する転写不良を抑制する効果がある。二次転写対向ローラ13と感光ドラム1a間の距離をD1、駆動ローラ11と感光ドラム1d間の距離をD2、中間転写ベルト10に対する二次転写対向ローラ13の持ち上げ高さをH2、駆動ローラ11の持ち上げ高さをH3と定義する。本実施例では、D1=D2=50mm、H2=H3=2mmとした。
本実施例で使用した中間転写ベルト10は、周長700mm、厚さ90μmで、導電剤としてカーボンを混合した無端状のポリイミド樹脂を用いている。本実施例では、中間転写ベルト10の材料としてポリイミド樹脂を使用したものの、熱可塑性樹脂であれば、他の材料でもよい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の材料及びこれらの混合樹脂を使用しても良い。また、導電剤としてはカーボン以外に、導電性の金属酸化物微粒子及びイオン導電剤を使用することが可能である。
本実施例の中間転写ベルト10は、体積抵抗率で1×10Ω・cmである。体積抵抗率の測定は、三菱化学株式会社のHiresta−UP(MCP−HT450)にリングプローブのタイプUR(型式MCP−HTP12)を使用して測定する。測定条件は、室内温度は23℃、室内湿度は50%に設定し、印加電圧100V、測定時間10秒の条件である。本実施例では、中間転写ベルト10の体積抵抗率は、1×10〜1010Ω・cmの範囲のものが使用可能である。ここで体積抵抗率は、中間転写ベルト10の材料としての導電性の尺度であり、実際に周方向に電流を流して所望な一次転写電位を形成することが可能なベルトであるか否かは、周方向の抵抗の大きさが重要である。
図3は、本発明の実施例1における中間転写ベルト10の周方向の抵抗の測定系を示す模式図である。中間転写ベルト10の周方向の抵抗については、図3(a)に示す周方向抵抗測定治具を使用して測定した。まず、装置の構成を説明する。測定する中間転写ベルト10は内面ローラ101と駆動ローラ102でたるみが無いように60Nの張力で張架される。金属でできた内面ローラ101は高圧電源(TREK社製高圧電源:Model_610E)103に接続され、駆動ローラ102は接地されている。駆動ローラ102の表面は、中間転写ベルト10に対して十分に抵抗の低い導電ゴムで被覆されており、中間転写ベルト10を回転駆動する。中間転写ベルト10の表面速度は100mm/secである。中間転写ベルト10の長手幅は270mmであり、内面ローラ101と駆動ローラ102の長手幅は260mmである。
次に、測定方法について説明する。駆動ローラ102によって中間転写ベルト10を100mm/secで回転させた状態で内面ローラ101に一定電流Iを印加し、内面ローラ101に繋いだ高圧電源103で電圧Vをモニターする。図3(a)に示す測定系は、図3(b)に示す等価回路であるとみなすことができる。そうすると、内面ローラ101と駆動ローラ102までの距離L(本実施例では300mm)の長さにおける中間転
写ベルト10の周方向の抵抗Rは、R=2V/Iによって算出することが出来る。このRを中間転写ベルト10の100mm相当の中間転写ベルト周長に換算することで周方向の抵抗を求める。電流供給部材から中間転写ベルト10を通して感光ドラム1に電流を流すため、周方向の抵抗は1×10Ω以下が好ましい。
本実施例の構成では、前述した測定方法によって求められた、周方向の抵抗値で1×10Ωの中間転写ベルト10を用いている。本実施例の中間転写ベルト10は、I=5μAの定電流で測定を行い、その時のモニター電圧Vは3.25Vであった。モニター電圧Vは、中間転写ベルト10の1周分の区間で行い、その区間測定値の平均値から求めている。また、Rに関しては、R=2V/Iであるため、R=2×3.25/(5×10−6)=1.5×10Ωとなり、これを100mm相当に換算すると、周方向の抵抗値は、0.5×10Ωとなる。本実施例では、このように周方向に電流を流すことが可能な導電性ベルトを中間転写ベルト10として用いている。
[一次転写電位の形成方法]
図1を参照して、一次転写を実行するための一次転写電位の形成方法について詳細に説明する。本実施例の構成では、転写電源として二次転写部材に電圧を印加する二次転写電源21が、一次転写を行うための電源としても使用される。すなわち、二次転写電源21は、一次転写と二次転写の共通の転写電源であり、なおかつ、二次転写ローラ20と中間転写ベルト10の一次転写部に電流を流す電源であり、二次転写ローラ20が本実施例における電流供給部材となる。
上述したように、中間転写ベルト10を張架している二次転写対向ローラ13にはツェナーダイオード15を接続している。これにより二次転写対向ローラ13の電位がツェナー電圧よりも上昇することを抑制している。この時、ツェナーダイオード15に電流が流れると、二次転写対向ローラ13はツェナーダイオード15に応じた電位となり、この電位が起点となって、中間転写ベルト10上を周方向に伝わって感光ドラム1a、1b、1c、1dへ電流を流す。これによって、各画像形成ステーションa〜dにおいて一次転写電位が形成され、この一次転写電位と感光ドラム電位との電位差によって、感光ドラム1a〜1d上のトナーが中間転写ベルト10上に移動することで、一次転写が行われる。
図4は、電流供給部材である二次転写ローラ20の電流値と二次転写対向ローラ13の電位との関係を示した図である。グラフの縦軸は二次転写対向ローラ13の電位、横軸は電流供給部材の電流値を示している。電流供給部材の電流値が大きくなるにつれて、二次転写対向ローラ13電位が上昇し、16μAを超えると二次転写対向ローラ13が300Vで一定になる。これは、ツェナーダイオード15側に電流が流れることによって、二次転写対向ローラ13の電位がツェナー電圧となったためである。つまり、このツェナーダイオード15により、二次転写対向ローラ13の電位の上昇を抑えることができ、一次転写電流も16μA以上流れないような構成となる。本グラフは、感光ドラム1a、1b、1c、1dの帯電電位がそれぞれ−500Vの場合の結果である。
次に、本実施例における二次転写部の構成について説明する。二次転写部材としての二次転写ローラ20は、外径6mmのニッケルメッキ鋼棒に、厚み6mmに調整したNBRとエピクロルヒドリンゴムを主成分とする発泡スポンジ体で覆った外径18mmのものを用いている。発泡スポンジ体のゴム硬度は、アスカー硬度計C型を用いて500g荷重のとき30°である。二次転写ローラ20の電気抵抗は10Ωである。二次転写ローラ20の電気抵抗は、二次転写ローラ20を9.8Nの加圧力で直径30mmの金属ローラに押圧し、金属ローラを30回転/分の回転数で回転させた状態で、1000Vを印加した時の値である。二次転写ローラ20は、中間転写ベルト10の外周面に対して、50Nの加圧力で接触し、二次転写部を形成している。二次転写ローラ20は中間転写ベルト10
に対して従動回転し、また、中間転写ベルト10上のトナーを紙等の記録材Pに二次転写している時には、転写電源21から定電圧となるように制御された二次転写電圧が印加されている。二次転写電圧は、画像形成装置の設置される環境や記録材の種類、印刷動作時で、二次転写工程前の記録材Pやトナー像の介在しない状態での中間転写ベルト10と二次転写ローラ20を合わせたインピーダンスを測定した結果をもとに決定する。転写電源21は、二次転写ローラ20に接続され、不図示の電源トランスから出力された二次転写電圧を二次転写ローラ20に供給する構成となっている。転写電源21が二次転写ローラ20に供給する二次転写電圧の大きさは、画像形成装置の制御ICであるCPU9により制御される。転写電源21は、100Vから4000Vの範囲の出力が可能である。
[本実施例の特徴]
ここで、本実施例の特徴である電流供給部材としての二次転写ローラ20の発泡スポンジ体と記録材P、中間転写ベルト10の長手位置関係について説明する。本実施例の特徴は、二次転写ローラ20の発泡スポンジ体が、中間転写ベルト10の通紙領域の外側にはみ出る長さを有していることである。つまり、二次転写ローラ20の発泡スポンジ体が、画像形成装置が印刷可能な記録材の最大幅の外側で、中間転写ベルト10と直接に接触していることである。したがって、二次転写ローラ20の発砲スポンジ体と中間転写ベルト10とが対向する二次転写部に記録材Pが介在した状態、すなわち、二次転写を行っている間も、二次転写ローラ20と中間転写ベルト10とが直接接触する状態が維持される。
図5は、二次転写部を構成する各部材の配置関係を説明する図である。二次転写ローラ20を構成するニッケルメッキ鋼棒の長手幅X1は262mmであり、発泡スポンジ体の長手幅X2は252mmである。ニッケルメッキ鋼棒の長手幅の中心と発泡スポンジ体の長手幅の中心は一致しており、発泡スポンジ体の両端からニッケルメッキ鋼棒が5mmずつ露出している。ここで、中間転写ベルト10の長手幅X3は270mmであり、中間転写ベルト裏面と接触する駆動ローラ13の長手幅X4は260mmである。二次転写ローラ20と中間転写ベルト10と二次転写対向ローラ13とは、長手の中心位置を揃えて配置される。二次転写工程時に記録材Pは、これら二次転写ローラ20と中間転写ベルト10と二次転写対向ローラ13と長手方向の中心位置が揃うように通紙搬送される。
本実施例の画像形成装置が印字可能な記録材Pの最大幅は216mmである。従って、図5中でhと示すように、二次転写ローラ20の発泡スポンジ体の端部(以後、単に二次転写ローラの端部とする)は、最大幅の記録材を印字した場合であっても、18mmの幅で、中間転写ベルト10に直接に接触している。
[本実施例の作用効果]
本実施例では、電流供給部材としての二次転写ローラ20の両端で中間転写ベルト10に直接に接触する領域から電流を供給することができるように構成したことで、ツェナー電圧を安定化させることができる。本実施例では、記録材の搬送方向に直交する方向において、二次転写ローラ20の幅を記録材の幅よりも大きくすることで、中間転写ベルト10が記録材と接触する領域から外れた領域における二次転写ローラ20と中間転写ベルト10の接触面積を大きくする。この給電用の接触部を所定の大きさで形成することで、二次転写ローラ20から中間転写ベルト10への直接的な電流供給を安定的に行うことができる。
二次転写ローラ20に定電圧を印加した時に、二次転写ローラ20に流れる電流は、印刷を行う記録材の電気抵抗や、印刷する画像の印字率に依存する。特に、二次転写ローラ20の両端が、記録材Pの長手端よりも内側にある構成の場合には、二次転写ローラ20の長手で、どの位置においても、二次転写ローラ20から中間転写ベルト10に流入する電流は記録材Pやトナー像を介して流れることになる。従って、記録材Pの電気抵抗が高
い場合や高印字率の画像を二次転写する場合には、二次転写電流が著しく減少する。その結果、ツェナーダイオード15の接続された二次転写対向ローラ13の電位がツェナー電圧まで上昇せず、ツェナーダイオード15に流れる電流が不足する場合がある。このような場合には、一次転写部において転写不良が発生する場合がある。
一方、本実施例の構成によれば、記録材Pの電気抵抗や印刷する画像の印字率に依らず、二次転写ローラ20の中間転写ベルト10と直接に接触する領域、つまり、図5中にhで示す領域から中間転写ベルト10に電流を供給することができる。本実施例では、二次転写ローラ20の導電ゴムとして硬度30°、厚み6mmの発泡スポンジ体を用い、二次転写ローラ20が中間転写ベルト10に対して50Nの加圧力で当接するように構成した。これにより、記録材Pが二次転写部に介在する場合であっても、二次転写ローラ20両端と中間転写ベルト10とが安定的に接触し、記録材Pの厚みが250μm程度であっても二次転写ローラ20端部から中間転写ベルトに10に電流を供給することができる。
図6は、二次転写ローラ20の中間転写ベルト10と直接に接触する幅(以後、ローラはみ出し長さとする)と二次転写電流の関係を示すグラフである。グラフの横軸は、ローラはみ出し長さであり、縦軸は、二次転写電流である。グラフに示す電流値の測定は、室内温度は23℃、室内湿度は50%のもとで行った。二次転写電圧としては、1000Vの電圧が二次転写ローラ20に印加されている。記録材Pとしては、温度23℃湿度50%に保管していたレターサイズ(幅216mm)のBusiness4200(坪量:75g/m)(メーカー:Xerox社)を使用した。画像としてはブラックのテキストを1%の印字率でプリントした。プリントモードは片面プリントモードである。ローラはみ出し長さが長くなるほど接触領域が広がることで二次転写電流量は増加し、本実施例の設定値である片側18mmのはみ出し長さ(両側の合計で36mm)の場合には、はみ出しがない構成に比して、5μA程度もの電流供給を付与することができる。
本実施例では、300Vのツェナー電圧が発生している時の一次転写電流の合計は16μAである。従って、300Vのツェナー電圧を発生させるためには、16μA以上の二次転写電流が必要であり、12mmより大きなローラはみ出し長さが必要となる。すなわち、給電用接触部は、記録材Pが介在することで二次転写ローラ20と中間転写ベルト10とが直接接触する領域が給電用接触部のみの場合に、ツェナー電圧を確保できる量の電流を中間転写ベルト10に供給可能な大きさで設ける必要がある。また、本実施例では、左右のローラはみ出し長さを等しく設定しているが、必ずしも等しくなくても良い。
以上で説明したように、本実施例の構成によると、電流供給部材としての二次転写ローラ20の端部を、印刷可能な記録材の最大長手位置の外側にはみ出る構成とし、二次転写ローラ20と中間転写ベルト10とが直接に接触する領域を形成する。これにより、記録材Pの電気抵抗や画像の印字率に依らず電流供給部材から電圧維持素子15に流れる電流を多くできるため、二次転写対向ローラ13の電位の低下を抑制することができ、良好な一次転写性を確保できる。
本実施例では、記録材Pの搬送方向に直交する方向において、二次転写ローラ20の端部が記録材Pの端部よりも外側となるように構成することで、二次転写ローラ20が中間転写ベルトと常に直接的に接触状態を形成できるようにした。しかしながら、中間転写ベルトにおける記録材と接触する領域から外れた領域において中間転写ベルトと接触する接触部を電流供給部材に設ける構成は、上記構成に限定されるものではない。例えば、二次転写部を形成する発砲スポンジ体とは別体の第2の発砲スポンジ体を、中間転写ベルト10と直接接触するようにローラ軸方向に並べて配置し、この第2の発砲スポンジ体を介して中間転写ベルト10に直接的に電流を供給する構成でもよい。
電流供給部材から中間転写ベルト10を介して一次転写部に一次転写電流を供給する構成は、本実施例で説明した図1に示す構成に限定されるものではない。図1の構成では、中間転写ベルト10の張架部材である駆動ローラ11、テンションローラ12、二次転写対向ローラ13に電圧維持素子15を接続することで張架部材を所望の電圧に設定する。この構成に対し、例えば、図7に示すように、各感光ドラム1a、1b、1c、1dの対向位置に、中間転写ベルト10を介して金属ローラ14a、14b、14c、14dがそれぞれ所定量オフセットされて配置される構成であっても良い。この構成においては、中間転写ベルト10を張架する3本の張架ローラ11,12,13と、上記金属ローラ14a〜14dは、電圧維持素子15を介して接地されている。図7の構成においては、二次転写電源21から中間転写ベルト10を介して二次転写対向ローラ13に向かって電流を流すことで、一次転写を行う構成となっている。この時、ツェナーダイオード15に電流が流れることで、二次転写対向ローラ13はツェナーダイオード15に応じた電位となる。この電位が起点となって、金属ローラ14a〜14dに電流が流れ、各画像形成ステーションa〜dにおいて一次転写電位が形成される。なお、各転写部の間のすべてにツェナーダイオード15が接続されていない構成(各転写部の間の少なくとも1箇所においてツェナーダイオード15が中間転写ベルト10に接続された構成)でもよい。
(実施例2)
本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。ここでは、主に実施例1と異なる点について説明し、実施例1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。ここで説明しない事項は実施例1と同様である。
本実施例において、二次転写電圧は、中間転写ベルト10上のトナーを記録材Pに二次転写している時には、転写電源21から供給される電流値が定電流値となるように制御される。転写電源21は、二次転写ローラ20に接続され、二次転写電圧を二次転写ローラ20に供給する構成となっている。二次転写電圧は、画像形成装置の制御ICであるCPU9により、予め設定されたコントロール電流と実際の出力値であるモニター電流との差分が二次転写電源21にフィードバックされることで、二次転写電流が略一定となるように、制御される。また、転写電源21は、100Vから4000Vの範囲の出力が可能である。二次転写電流の設定値は、画像形成装置の設置される雰囲気環境や印刷する記録材の種類に応じて変更される。例えば、室内温度は23℃、室内湿度は50%においてレターサイズ(幅216mm)のBusiness4200(坪量:75g/m)(メーカー:Xerox社)に印刷する場合の設定値は17μAである。
本実施例においても、実施例1の中で図4を用いて説明した様に、二次転写電流が、4つのステーションに流れる一次転写電流の合計よりも小さいと、二次転写対向ローラ13の電位がツェナー電圧まで立ち上がらずに一次転写不良が発生する場合がある。つまり、本実施例では、二次転写電流値が16μAよりも小さい場合には、一次転写電位を300Vに維持することができない。しかしながら、ツェナー電圧が立ち上がるまで、単に二次転写電流値を増大させた場合には、二次転写部において二次転写電流の過多による画像不良が発生してしまう場合がある。
本実施例においても、二次転写ローラ20の発泡スポンジ体が、印刷可能な記録材Pの最大幅の外側で、中間転写ベルト10と直接に接触するように設定する。二次転写ローラ20の形状や中間転写ベルト10、二次転写対向ローラ13、記録材Pの位置関係は実施例1と同様である。本実施例では、電流供給部材としての二次転写ローラ20の両端で中間転写ベルト10に直接に接触する領域から電流を供給することでツェナー電圧を安定化させる。
図8は、ローラはみ出し長さと二次転写電流量に対する二次転写部での画像不良の有無
を示している。図8中では比較例として、本実施例の構成(ローラはみ出し長さ18mm)に対し、二次転写ローラ20の長手幅が異なる画像形成装置を用いた。比較例の二次転写ローラ20の発泡スポンジ体の幅は、216mm(ローラはみ出し長さ0mm)、228mm(ローラはみ出し長さ6mm)、240mm(ローラはみ出し長さ12mm)、264mm(ローラはみ出し長さ24mm)である。それ以外の構成は実施例2と同様である。
図8に示す評価は、室内温度は23℃、室内湿度は50%のもとで行った。記録材Pとしては、温度23℃湿度50%に保管していた、レターサイズ(幅216mm)のBusiness4200(坪量:75g/m)(メーカー:Xerox社)を使用した。画像としては25%濃度のY、M、C、Kのハーフトーン横帯画像、100%濃度のY、M、C、K横帯画像、200%濃度のR、G、B横帯画像をプリントした。プリントモードは片面プリントモードである。二次転写電流の過不足による画像不良が発生した場合を×、不良の発生が見られなかった場合を○としている。各ローラはみ出し長さの評価結果において、二次転写電流の低い側で発生した画像不良は、中間転写ベルト10上のトナー像を十分に記録材Pに転写できずに発生した画像不良で、トナー印字量の高い200%濃度の画像で目立って発生した。一方、二次転写電流の高い側で発生した画像不良は、中間転写ベルト10上のトナーの電荷が大きく変化してしまい転写効率が低下したために発生した画像不良で、トナー印字率の低い25%濃度の画像で目立って発生した。また、二次転写電流値が16μA以上の場合には、静電潜像が形成されていない感光ドラム1の帯電電位面に対してもツェナー電圧が発生した。
図8に示すように、二次転写電流の過不足による画像不良が発生しない適正な二次転写電流量の範囲は、二次転写ローラ20のはみ出し長さが長くなるほど、大きい値範囲にシフトしていく。これは、二次転写ローラ20のはみ出し長さが長くなるほど、二次転写ローラ20の端部で中間転写ベルト10と直接に接触する部位から中間転写ベルト10に流れる電流が多くなるためである。すなわち、給電用接触部のみで二次転写ローラ20と中間転写ベルト10とが接触する状態において、ツェナー電圧を確保でき、かつ、二次転写ローラ20から中間転写ベルト10に流れる電流量が上述した所定の適正範囲に収まる量の電流を流す必要がある。本実施例では、そのような量の電流を中間転写ベルト10に供給できるような大きさで給電用接触部を設けている。本実施例によれば、適正な大きさの二次転写電流が流れるように定電流制御して二次転写ローラ20から中間転写ベルト10へ電流を流すことにより、二次転写電流の過不足による二次転写不良を抑制しつつ、一次転写電圧の低下を抑制することができる。
本実施例も、実施例1と同様、図7に示すように、各感光ドラム1a〜1dの対向位置に、中間転写ベルト10を介して金属ローラ14a〜14dがそれぞれ所定量オフセットされて配置される構成であっても良い。
(実施例3)
本発明の実施例3に係る画像形成装置について説明する。ここでは、主に実施例1、2と異なる点について説明し、実施例1、2と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。ここで説明しない事項は実施例1、2と同様である。
本実施例は、電流供給部材を複数もつ点が実施例1、2とは異なる。本実施例における第一の電流供給部材は、実施例1、2と同様に二次転写ローラ20である。本実施例は、第二の電流供給部材として、導電性ブラシ23を有している。本実施例では、二次転写ローラ20と導電性ブラシ23から供給される電流を合わせた重畳電流により、一次転写部に一次転写電位を形成する。
まず、第一の電流供給部材である二次転写ローラ20の構成について説明する。二次転写ローラ20の発泡スポンジ体の長手幅は210mmである。また、二次転写電圧は、中間転写ベルト10上のトナーを記録材Pに二次転写している時には、転写電源21から定電流となるように制御されている。二次転写電流の設定値は、画像形成装置の設置される雰囲気環境や印刷する記録材の種類に応じて変更される。例えば、室内温度は23℃、室内湿度は50%においてレターサイズ(幅216mm)のBusiness4200(坪量:75g/m)(メーカー:Xerox社)に印刷する場合の設定値は11μAである。
次に、図9を参照して、第二の電流供給部材である導電性ブラシ23の構成について説明する。図9は、本実施例に係る画像形成装置の概略図である。図9に示すように、本実施例の構成では、中間転写ベルト10の清掃部材であるクリーニング装置16に替わり、第二の電流供給部材としての導電性ブラシ23が設置されている。導電性ブラシ23を構成する導電性繊維23aは、導電剤としてカーボンを含有したナイロンから成る。繊度は300T/60Fである。導電性繊維23aの長さは5mmで、導電性ブラシ23は、二次転写対向ローラ20の外周面上で、中間転写ベルト10表面に1mm侵入するように設置される。導電性ブラシ23の、中間転写ベルト10の移動方向の幅は5mmである。導電性ブラシ23の電気抵抗値は3.0×10Ωに設定されている。導電性ブラシ23の電気抵抗は、導電繊維23aの先端1mmをアルミ平面板金に侵入させた状態にて、YOKOGAWA製2407Digital Insulation Testerで250Vを印加した時の値である。導電性ブラシ23には導電性ブラシ電源24が接続され、画像形成装置の設置された雰囲気環境や、印字する記録材の種類に応じた定電圧が印加される。導電性ブラシ23は、画像形成動作中には導電性ブラシ電源24から、正極性の電圧が印加され、二次転写工程において記録材Pに転写されずに中間転写ベルト10上に残留した二次転写残トナーを回収保持する構成となっている。導電性ブラシ23に回収保持された二次転写残トナーは、中間転写ベルト10上に吐き出され、感光ドラム1に逆転写され感光ドラム1のクリーニング部材により回収される。
本実施例の導電性ブラシ23のように、トナーを回収保持する部材を電流供給部材として利用する場合、導電性ブラシ23が保持するトナー量によって導電性ブラシ23と中間転写ベルト10との間の電気抵抗値が変化し、供給する電流が不安定になってしまう。その結果、ツェナーダイオード15に電流が流れないために二次転写対向ローラ13がツェナー電圧まで上昇せず、一次転写不良が発生する場合がある。
そこで本実施例の特徴として、印刷可能な最大の画像形成領幅(以後、単に最大画像幅とする。)の外側で、導電性ブラシ23が中間転写ベルト10と直接に接触するように構成する。図10は、導電性ブラシ23の当接部位での各部材の配置を説明する図である。導電性ブラシ23の起毛部の長手幅X5は230mmであり、最大画像幅X6は210mmである。導電性ブラシ23の長手幅の中心と画像形成幅の中心は一致している。従って、導電性ブラシ23の両端は、導電性ブラシ23がトナーを回収保持している場合であっても、図10中でiと示すように、最大画像幅から10mmずつはみだして、中間転写ベルト10の表面に直接に接触する。
本実施例の作用効果について説明する。本実施例では、電流供給部材としての導電性ブラシ23の両端であって最大画像幅の外側で中間転写ベルト10に直接に接触する領域から電流を供給することでツェナー電圧を安定化させる。
導電性ブラシ23に定電圧を印加した時に、導電性ブラシ23に流れる電流は、導電性ブラシ23が回収保持しているトナーの量に依存する。特に電流供給部材としての導電性ブラシ23の両端が、最大画像形成幅とほぼ同位置にある構成の場合には、導電性ブラシ
23から中間転写ベルト10に流入する電流は回収保持されたトナーを介して中間転写ベルト10に流れることになる。従って、導電性ブラシ23にトナーの貯まりやすい連続印刷時や二次転写残トナーが多く発生する記録材で印字を行った場合には、導電性ブラシ23に流れる電流が著しく減少する。その結果、ツェナーダイオード15の接続された二次転写対向ローラ13の電位がツェナー電圧まで上昇せず、ツェナーダイオード15に流れる電流が不足する場合がある。このような場合には、二次転写対向ローラ13の電位が所望の値になっておらず、一次転写部において転写不良が発生する恐れがある。
一方、本実施例の構成によれば、導電性ブラシ23が回収保持しているトナー量が多い場合にも、導電性ブラシ23においてトナーを保持しない領域と中間転写ベルト10とが直接に接触する部分から中間転写ベルト10に電流を供給することができる。
図11は、導電性ブラシ23の最大画像幅の外側で中間転写ベルト10と直接に接触する幅(以後、ブラシはみ出し長さとする)と導電性ブラシ23に流れる電流の関係を示すグラフである。グラフの横軸は、ブラシはみ出し長さであり、縦軸は、導電性ブラシ23に流れる電流の増加量である。グラフに示す電流値の測定は、室内温度は23℃、室内湿度は50%のもとで行った。導電性ブラシ23には、1500Vの電圧が印加されている。導電性ブラシ23のはみ出し長さが長くなるほど、導電性ブラシ23に流れる電流は増加し、本実施例の設定値である10mmのはみ出し長さの場合には、はみ出しがない構成に比して、3μA程度もの電流供給を付与することができる。
以上説明したように、本実施例では、電流供給部材としての導電性ブラシ23の端部が最大画像幅の外側にはみ出るように構成することで、導電性ブラシ23においてトナーを保持しない領域が中間転写ベルト10と接触するように構成した。この構成によれば、導電性ブラシ23にトナーが回収保持されている状態においても、導電性ブラシ23と中間転写ベルト10とがトナーを介さずに直接的に接触する領域を形成することができる。これにより、導電性ブラシ23が二次転写残トナーを多く保持している場合であっても電流供給部材から電圧維持素子15に流れる電流を多くできるため、二次転写対向ローラ13の電位の低下を抑制することができ、良好な一次転写性を確保できる。
本実施例では、記録材Pの搬送方向に直交する方向において、導電性ブラシ23の端部が最大画像幅(ベルトのトナー担持領域)をはみ出るように構成することで、導電性ブラシ23が常にトナーを介さずに中間転写ベルト10と接触する状態を形成した。しかしながら、中間転写ベルトにおけるトナー担持領域から外れた領域において中間転写ベルトと接触する接触部を電流供給部材に設ける構成は、上記構成に限定されるものではない。例えば、ブラシ状に限定されない別体の接触部が、トナー担持領域を避けて中間転写ベルト10と接触し、該接触部を介しても中間転写ベルト10に所定量の電流を供給することができるような構成でもよい。また、本実施例では、左右のブラシはみ出し長さを等しく設定しているが、必ずしも等しくなくても良い。また、本実施例でも、実施例1、2と同様、図7に示したような、各感光ドラム1a、1b、1c、1dの対向位置に中間転写ベルト10を介して金属ローラ14a、14b、14c、14dがそれぞれ所定量オフセットされて配置される構成であっても良い。
上記各実施例は、可能な限り互いに組み合わせた構成を採用することができる。また、実施例3においては、導電性ブラシからの電流供給のみにより一次転写を行うように構成してもよい。
1a〜1d…感光ドラム(像担持体)、2a〜2d…帯電ローラ、10…中間転写ベルト、11…駆動ローラ、12…テンションローラ、13…二次転写対向ローラ(支持部材
)、14…金属ローラ、15…電圧維持素子、ツェナーダイオード(電圧安定化素子)、16…クリーニング装置、20…二次転写ローラ(電流供給部材)、21…二次転写電源

Claims (17)

  1. トナー像を担持する像担持体と、
    前記像担持体と接触しつつ回転する無端状のベルトと、
    前記ベルトの回転方向において前記像担持体とは異なる位置で前記ベルトに接触し、前記ベルトに電流を供給する電流供給部材と、
    前記ベルトに電気的に接続され、前記像担持体と前記ベルトが接触する転写部に形成される転写電位が所定の電位を超えないように、前記電流供給部材が前記ベルトとの接触部に流した電流の一部を接地側に流すことができる電圧安定素子と、
    を備え、
    前記電流供給部材が前記ベルトに供給した電流が、前記ベルトを介して前記像担持体に流れることで、前記像担持体に担持されたトナー像が前記ベルトに転写されるように構成された画像形成装置において、
    前記電流供給部材は、前記ベルトにおいてトナー像が担持される領域から外れた領域において前記ベルトと接触する給電用接触部を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記給電用接触部は、前記電流供給部材と前記ベルトとの間に記録材が介在することで、前記電流供給部材と前記ベルトとが直接接触する領域が前記給電用接触部のみの場合において、前記転写電位が前記所定の電位を確保できる量の電流を前記ベルトに供給することができるような大きさで設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記給電用接触部は、前記電流供給部材と前記ベルトとの間に記録材が介在することで、前記電流供給部材と前記ベルトとが直接接触する領域が前記給電用接触部のみの場合において、前記転写電位が前記所定の電位を確保できる量であって、前記電流供給部材と前記ベルトとの接触部に流れる電流量が所定の範囲に収まる量の電流を前記ベルトに供給することができるような大きさで設けられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記給電用接触部が前記ベルトと接触する領域は、前記ベルトにおいて記録材と接触する領域からも外れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記電流供給部材は、前記ベルトとの接触部に流す電流によりトナー像を前記ベルトから記録材に二次転写させる二次転写部材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記給電用接触部は、前記二次転写部材において、前記ベルトにおいて記録材と接触する領域から外れた領域において前記ベルトと接触する部分であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記二次転写部材は、前記ベルトと接触する接触部の、記録材の搬送方向に直交する方向における幅が、記録材の前記幅よりも大きいことを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 前記電流供給部材は、電源から電圧が印加されることにより、前記ベルトに担持されたトナーを回収保持するクリーニング部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体及び前記電流供給部材とは異なる位置で前記ベルトに接触する第2の電流供給部材をさらに備え、
    前記電流供給部材が前記ベルトに流す電流と、前記第2の電流供給部材が前記ベルトに流す電流とを重畳した電流が、前記転写部に流れることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第2の電流供給部材は、電源から電圧が印加されることにより、前記ベルトに担持されたトナーを回収保持するクリーニング部材であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記給電用接触部は、前記クリーニング部材において、前記ベルトにおいてトナー像が担持される領域から外れた領域において前記ベルトと接触する部分であることを特徴とする請求項8または10に記載の画像形成装置。
  12. 前記クリーニング部材は、前記ベルトと接触する接触部の、記録材の搬送方向に直交する方向における幅が、前記ベルトにおいてトナー像が担持される領域の前記幅よりも大きいことを特徴とする請求項8、10及び11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記電圧安定素子は、ツェナーダイオードであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記電圧安定素子は、前記ベルトを支持する支持部材に接続され、該支持部材を介して前記ベルトに電気的に接続されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 複数の前記像担持体を備え、
    前記接触部に流れる電流量は、複数の前記像担持体のそれぞれの前記転写部に流れる電流量の合計であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記電圧安定素子は、前記接触部において前記ベルトに接続されるとともに、複数の前記像担持体の各転写部の間の少なくとも1箇所において前記ベルトに接続されることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記電流供給部材が前記接触部に流す電流値は、定電流値であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2018072550A (ja) * 2016-10-28 2018-05-10 キヤノン株式会社 画像形成装置
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