JP2016099528A - 光コネクタ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立の簡素化及び部品コスト削減を図ることができ、さらには、故障を抑えて信頼性を向上させることが可能な光コネクタ構造を提供する。【解決手段】スタブ側光コネクタ12に、光ファイバ22の露出部22aが挿通されるファイバ挿通孔73を中心に有するチャック部75が設けられ、ファイバ側光コネクタ11に、チャック部75が嵌合される嵌合凹部24が設けられ、チャック部75が嵌合凹部24に嵌合されることでファイバ挿通孔73が縮径され、ファイバ挿通孔73に挿通されている光ファイバ22の露出部22aがチャック部75によって周囲から把持されて光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68に調心される。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバを備えた光コネクタ構造に関する。
光コネクタとして、受発光素子に対してスリーブ部に接着固定されたファイバスタブがレンズを介して光接続された光サブアセンブリを備え、この光サブアセンブリのスリーブ部に、光ファイバが固定されたフェルールが嵌合されてファイバスタブとフェルールとが突き当てられて接続されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−192566号公報
上記の光コネクタは、光ファイバが固定された高価なフェルールをファイバスタブに突き当てて光接続する構造を有しているため、光コネクタの組立が煩雑となり、部品コストも嵩んでしまう。また、光ファイバとフェルールの接着固定が必要であり、光コネクタの主な故障要因である接着剤の劣化や接着不良が生じ、光コネクタの信頼性の低下を招くおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、組立の簡素化及び部品コスト削減を図ることができ、さらには、故障を抑えて信頼性を向上させることが可能な光コネクタ構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る光コネクタ構造は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 光ファイバの端部を保持するファイバ側光コネクタと、内蔵光ファイバを有する光ファイバスタブが収納されたスタブ側光コネクタと、が突き当てられて前記光ファイバと前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバとが光接続される光コネクタ構造であって、
前記ファイバ側光コネクタ及び前記スタブ側光コネクタの一方に、前記光ファイバが挿通されるファイバ挿通孔を中心に有するチャック部が設けられ、
前記ファイバ側光コネクタ及び前記スタブ側光コネクタの他方に、前記チャック部が嵌合される嵌合凹部が設けられ、
前記チャック部が前記嵌合凹部に嵌合されることで前記ファイバ挿通孔が縮径され、前記ファイバ挿通孔に挿通されている前記光ファイバが前記チャック部によって周囲から把持されて前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバに調心される
ことを特徴とする光コネクタ構造。
(2) 前記チャック部は、周方向に分割された複数の押圧片を有し、前記嵌合凹部に嵌合されることで、前記ファイバ挿通孔に挿通されている前記光ファイバへ向かって前記押圧片がそれぞれ弾性変形して変位する
ことを特徴とする(1)に記載の光コネクタ構造。
(3) 前記ファイバ側光コネクタには、前記光ファイバを前記スタブ側光コネクタへ向かって付勢して前記光ファイバの先端面を前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバの一端面に当接させる付勢部材が設けられている
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の光コネクタ構造。
(4) 前記スタブ側光コネクタは、光受発光素子が実装された回路部材を有し、該回路部材は、前記光ファイバスタブが嵌合されるスタブ嵌合凹部を有し、前記光ファイバスタブは、前記スタブ嵌合凹部に嵌合されて前記内蔵光ファイバの他端面が前記光受発光素子の対向位置に配置される
ことを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の光コネクタ構造。
上記(1)の構成の光コネクタ構造では、光ファイバをチャック部によって周囲から把持して光ファイバスタブの内蔵光ファイバに調心して光接続している。このように、チャック部が光ファイバを周囲から隙間なく把持するので、光ファイバの軸ずれを抑制することができ、光ファイバスタブの内蔵光ファイバとの低損失な光接続を実現できる。また、振動や衝撃等による光ファイバと光ファイバスタブとの光接続損失の増大を抑制できる。しかも、チャック部が光ファイバを周囲から隙間なく把持するので、チャック部のファイバ挿通孔には高い精度が要求されない。このため、作製の容易化が図れ、歩留りをよくすることができる。
また、光ファイバに高価なフェルールを固定し、このフェルールと光ファイバスタブとを光接続する構造と比較し、光コネクタの組立の簡素化及び部品コストの削減を図ることができる。また、光ファイバとフェルールの接着固定が不要となり、光コネクタの主な故障要因である接着剤の劣化や接着不良をなくすことができ、光コネクタの信頼性を大幅に向上させることができる。しかも、チャック部や嵌合凹部は、ファイバ側光コネクタやスタブ側光コネクタのハウジング等に一体成形できるため、部品コストを下げることができる。
上記(2)の構成の光コネクタ構造では、チャック部を構成する複数の押圧片がそれぞれ弾性変形してファイバ挿通孔の光ファイバへ向かって変位して光ファイバに当接する。これにより、チャック部によって光ファイバを確実に把持して光ファイバスタブの内蔵光ファイバに調心させることができる。
上記(3)の構成の光コネクタ構造では、付勢部材によって光ファイバが光ファイバスタブの内蔵光ファイバへ付勢されて当接される。これにより、光ファイバの先端面と内蔵光ファイバの一端面とを確実に突き当てて良好に光接続させることができる。また、光ファイバの先端面の位置が軸方向にばらついていても付勢部材による付勢力で光ファイバの先端面と内蔵光ファイバの一端面とが確実に突き当てられる。これにより、光ファイバの先端位置の管理の容易化が図れる。
上記(4)の構成の光コネクタ構造では、スタブ嵌合凹部に光ファイバスタブを嵌合させることで、内蔵光ファイバの他端面を光受発光素子の対向位置に高精度に配置させることができる。これにより、光ファイバスタブの内蔵光ファイバを光学調心や画像調心によって光受発光素子に調心する場合と比較して、位置合わせにかかる時間を短縮させることができ、光コネクタの生産性を高めることができる。
本発明によれば、組立の簡素化及び部品コスト削減を図ることができ、さらには、故障を抑えて信頼性を向上させることが可能な光コネクタ構造を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、第1実施形態に係る光コネクタの断面図である。 図2は、第1実施形態に係る光コネクタを構成するファイバ側光コネクタの断面図である。 図3は、ファイバ側光コネクタのハウジングに装着されるキャップの斜視図である。 図4は、第1実施形態に係る光コネクタを構成するスタブ側光コネクタの断面図である。 図5は、スタブ側光コネクタのチャック部を示す図であって、図5(a)は図4におけるA−A断面図、図5(b)は図4におけるB−B断面図である。 図6は、ファイバ側光コネクタの組立手順を説明する図であって、図6(a)から図6(e)は、それぞれ組立途中のファイバ側光コネクタの部品の断面図である。 図7は、スタブ側光コネクタの組立手順を説明する図であって、図7(a)及び図7(b)は、それぞれ組立途中のスタブ側光コネクタの部品の断面図である。 図8は、第1実施形態に係る光コネクタの接続時における動きを説明する図であって、図8(a)及び図8(b)は、それぞれファイバ側光コネクタ及びスタブ側光コネクタの断面図である。 図9は、スタブ側光コネクタのチャック部の他の例を示す図であって、図9(a)は図4におけるA−A断面図、図9(b)は図4におけるB−B断面図である。 図10は、第2実施形態に係る光コネクタの断面図である。 図11は、第2実施形態に係る光コネクタを構成するファイバ側光コネクタの断面図である。 図12は、ファイバ側光コネクタのチャック部を示す図11におけるC−C断面図である。 図13は、第2実施形態に係る光コネクタを構成するスタブ側光コネクタの断面図である。 図14は、第2実施形態に係る光コネクタの接続時における動きを説明する図であって、図14(a)及び図14(b)は、それぞれファイバ側光コネクタ及びスタブ側光コネクタの断面図である。 図15は、ファイバ側光コネクタのチャック部の他の例を示す図11におけるC−C断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態に係る光コネクタ構造について説明する。
図1は、第1実施形態に係る光コネクタの断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る光コネクタ10は、ファイバ側光コネクタ11と、スタブ側光コネクタ12とを有している。これらのファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とは、互いに突き当てられることで嵌合して接続される。これらのファイバ側光コネクタ11及びスタブ側光コネクタ12には、図示しないロック機構が設けられており、このロック機構によって互いに接続された状態に維持される。
図2は、第1実施形態に係る光コネクタを構成するファイバ側光コネクタの断面図である。図3は、ファイバ側光コネクタのハウジングに装着されるキャップの斜視図である。
図2に示すように、ファイバ側光コネクタ11は、ハウジング21と、光ファイバ22と、キャップ23とを備えている。
ハウジング21は、樹脂材料から形成されている。ハウジング21は、スタブ側光コネクタ12側である先端側に嵌合凹部24を有しており、スタブ側光コネクタ12と反対側である後端側に、ファイバ収容凹部25を有している。このハウジング21は、嵌合凹部24とファイバ収容凹部25との間が隔壁部26とされており、この隔壁部26には、その中心に、軸方向へ貫通するファイバ挿通孔27が形成されている。ファイバ挿通孔27は、後述する光ファイバ22の外被35から露出された露出部22aよりも僅かに大径に形成されており、このファイバ挿通孔27には、光ファイバ22の外被35から露出された露出部22aが挿入される。嵌合凹部24は、その開口側の縁部に、先端側へ向かって次第に拡径するコネクタガイド面28を有している。また、ファイバ挿通孔27は、ファイバ収容凹部25側が、ファイバガイド部29とされている。このファイバガイド部29は、先端側へ向かって次第に窄まるテーパ形状に形成されている。また、ハウジング21は、後端側に、外形が小さくされた装着部31を有しており、この装着部31には、その外周面に、係止爪32が形成されている。
光ファイバ22は、その外周が樹脂からなる外被35によって被覆されている。光ファイバ22は、中心のコア部の外周をクラッド部で覆った構造とされている。光ファイバ22は、その先端部において、外被35が除去されて所定長さだけ露出された露出部22aを有している。光ファイバ22には、コイルスプリング(付勢部材)36が装着されている。また、光ファイバ22には、外被35の先端部分に、環状に形成されたフランジ37が加締められて固定されている。これにより、コイルスプリング36は、その先端側がフランジ37に係止される。コイルスプリング36は、ハウジング21のファイバ収容凹部25内に収容されており、その後端側がキャップ23に当接されて僅かに圧縮された状態となっている。これにより、フランジ37は、コイルスプリング36によって光ファイバ22の先端側へ付勢されてハウジング21の隔壁部26に当接されている。
光ファイバ22は、外被35から露出された先端の露出部22aがハウジング21の後端側からファイバ挿通孔27に挿通され、嵌合凹部24の底面24aから寸法L1だけ突出されている。また、光ファイバ22のコイルスプリング36が装着された外被35の先端部分は、ハウジング21のファイバ収容凹部25に収容されている。
図3に示すように、キャップ23は、ハウジング21への装着側が開口された箱型に形成されている。キャップ23は、底板部41と、この底板部41からハウジング21側へ延びる側板部42とを有している。このキャップ23には、一つの側板部42から底板部41にわたって切欠き部43が形成されている。この切欠き部43は、その幅寸法が光ファイバ22の外被35の外径よりも大きく、かつコイルスプリング36の外径よりも小さくされている。また、キャップ23には、互いに対向する側板部42の内面側に、ハウジング21の係止爪32が係止可能な係止溝44が形成されている。このキャップ23は、切欠き部43に光ファイバ22を差し込んでハウジング21の後端の装着部31に被せるように嵌め込むことでハウジング21の後端に装着されている。
なお、キャップ23としては、底板部41に光ファイバ22が挿通可能な孔部を有したものでもよい。ただし、この場合、光ファイバ22に対してコイルスプリング36を装着してフランジ37を加締めて固定する前に、底板部41の孔部に光ファイバ22を挿通させてキャップ23を光ファイバ22に装着しておくこととなる。これに対して、切欠き部43を有するキャップ23によれば、光ファイバ22に対してコイルスプリング36を装着してフランジ37を加締めて固定した後に、切欠き部43に光ファイバ22を通してキャップ23を光ファイバ22に装着することができる。
図4は、第1実施形態に係る光コネクタを構成するスタブ側光コネクタの断面図である。図5は、スタブ側光コネクタのチャック部を示す図であって、図5(a)は図4におけるA−A断面図、図5(b)は図4におけるB−B断面図である。
図4に示すように、スタブ側光コネクタ12は、電子回路基板(回路部材)51と、光ファイバスタブ52と、スリーブ部材53とを備えている。
電子回路基板51は、例えば、MID(Molded Interconect Devices)のような三次元的な射出成型品からなるもので、表面に電気回路が直接形成された回路部品である。この電子回路基板51には、スリーブ部材53側に突出するスタブ収納部61が形成されている。スタブ収納部61には、スタブ嵌合凹部62が形成されており、このスタブ嵌合凹部62の開口側の縁部には、スタブ嵌合凹部62の底部へ向かって次第に窄まるスタブガイド面63が形成されている。また、スタブ嵌合凹部62の底部には、素子実装凹部65が形成されている。素子実装凹部65には、その底部に、光受発光素子66が実装されている。光受発光素子66は、光信号を電気信号に変換する受光素子または電気信号を光信号に変換する発光素子である。
光ファイバスタブ52は、棒状に形成されており、その中心には、長手方向にわたって内蔵光ファイバ68が設けられている。この内蔵光ファイバ68は、中心のコア部の外周をクラッド部で覆った構造とされている。この光ファイバスタブ52は、その後端側が電子回路基板51のスタブ収納部61に形成されたスタブ嵌合凹部62に嵌合されている。これにより、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68の後端側の端面が光受発光素子66と対向した位置に配置されている。
スリーブ部材53は、繰り返しの変形にも耐え得る弾性を有する樹脂材料から形成されている。このスリーブ部材53を形成する樹脂材料としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)などがある。スリーブ部材53には、電子回路基板51側に嵌合凹部71が形成されており、この嵌合凹部71には、電子回路基板51のスタブ収納部61が嵌合されている。これにより、スリーブ部材53が電子回路基板51に組み付けられている。また、スリーブ部材53には、嵌合凹部71の底部に、スタブ収納孔72が形成されており、このスタブ収納孔72には、電子回路基板51に組み付けられた光ファイバスタブ52が収納されている。また、スリーブ部材53には、スタブ収納孔72と連通するファイバ挿通孔73が形成されている。このファイバ挿通孔73は、光ファイバ22の外径よりも僅かに大きな内径を有している。このファイバ挿通孔73は、その先端部分が先端へ向かって次第に拡径するテーパ形状のファイバガイド面74とされている。
スリーブ部材53には、ファイバ側光コネクタ11側に、チャック部75が形成されている。チャック部75は、ファイバ側光コネクタ11のハウジング21に形成された嵌合凹部24に嵌合される。チャック部75は、その外径が嵌合凹部24の内径よりも僅かに大きくされている。チャック部75には、その先端側の外縁に、先端へ向かって次第に窄まるテーパ形状の嵌合ガイド面76が形成されている。この嵌合ガイド面76を形成することにより、チャック部75の先端面における外径は、ファイバ側光コネクタ11のハウジング21の嵌合凹部24の内径よりも小さくされている。
図5(a)及び図5(b)に示すように、チャック部75には、長手方向に沿って三つのスリット77が形成されている。これらのスリット77は、ファイバ挿通孔73の中心に対して点対称になる位置、つまり、周方向の等間隔の位置に形成されている。これにより、チャック部75は、スリット77によって三つの押圧片78に分割されている。
次に、上記構成の光コネクタ10を組み立てる場合について説明する。
(ファイバ側光コネクタの組立)
図6は、ファイバ側光コネクタの組立手順を説明する図であって、図6(a)から図6(e)は、それぞれ組立途中のファイバ側光コネクタの部品の断面図である。
図6(a)に示すように、まず、光ファイバ22の先端部における外被35を所定長さ分だけ剥いで露出させて露出部22aを設け、その端面が平滑になるように加工する。
図6(b)に示すように、加工した光ファイバ22をコイルスプリング36及びフランジ37へ順に通し、図6(c)に示すように、フランジ37を外被35の先端部分に加締めて固定する。
図6(d)に示すように、光ファイバ22の外被35から露出させた先端部分の露出部22aをハウジング21のファイバ収容凹部25側からファイバ挿通孔27へ挿入して光ファイバ22の先端部分を嵌合凹部24の底面24aから突出させる。このとき、光ファイバ22の露出部22aは、ファイバ挿通孔27のテーパ形状に形成されたファイバガイド部29によって円滑に案内されてファイバ挿通孔27へ導かれる。その後、キャップ23をハウジング21の後端の装着部31に被せるように嵌め込み、キャップ23の係止溝44にハウジング21の係止爪32を係止させる。
このようにすると、図6(e)に示すように、コイルスプリング36が僅かに圧縮された状態でファイバ収容凹部25内に収容され、フランジ37がハウジング21の隔壁部26に押し付けられた状態となる。これにより、光ファイバ22が、ハウジング21に保持される。
その後、ハウジング21に設けた図示しない光ファイバ固定機構により、光ファイバ22の外被35をハウジング21に固定する。
ここで、嵌合凹部24の底面24aからの光ファイバ22の露出部22aの突出する寸法L1は、スタブ側光コネクタ12との接合時における光ファイバ22の先端から嵌合凹部24の底面24aまでの寸法である底面24aからの露出部22aの突出寸法L2(図1参照)より長く、かつコイルスプリング36が圧縮変化できる最大寸法L3よりL1とL2の差が短くなるように調整する。つまり、これらの寸法L1、L2、L3の関係が0<(L1−L2)<L3となるように調整する。なお、嵌合凹部24の底面24aからの光ファイバ22の露出部22aの突出寸法L1の調整は、光ファイバ22の外被35の先端から露出させる露出部22aの長さで調整する。
なお、光ファイバ22は、抗張力体とともに光ケーブルを構成している。この光ケーブル内の抗張力体は、図示しない固定機構によってハウジング21に固定され、これにより、光ファイバ22の引っ張り耐性が確保される。
(スタブ側光コネクタの組立)
図7は、スタブ側光コネクタの組立手順を説明する図であって、図7(a)及び図7(b)は、それぞれ組立途中のスタブ側光コネクタの部品の断面図である。
図7(a)に示すように、電子回路基板51のスタブ嵌合凹部62に光ファイバスタブ52を嵌合させて組み付ける。このとき、光ファイバスタブ52は、スタブ嵌合凹部62の開口側の縁部に形成されたスタブガイド面63によって円滑に案内されてスタブ嵌合凹部62へ導かれる。その後、光ファイバスタブ52が組み付けられた電子回路基板51に対して、スタブ収納部61側からスリーブ部材53を近接させ、スリーブ部材53の嵌合凹部71にスタブ収納部61を嵌合させる。
このようにすると、図7(b)に示すように、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68の端面が光受発光素子66と対向位置に配置されるとともに、スリーブ部材53のスタブ収納孔72に光ファイバスタブ52が収容される。
次に、光コネクタ10を構成するファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とを接続する場合について説明する。
図8は、第1実施形態に係る光コネクタの接続時における動きを説明する図であって、図8(a)及び図8(b)は、それぞれファイバ側光コネクタ及びスタブ側光コネクタの断面図である。
図8(a)に示すように、ファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とを接続すべく、ファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とを近接させると、スタブ側光コネクタ12のチャック部75がファイバ側光コネクタ11の嵌合凹部24内に挿入され、また、ファイバ側光コネクタ11の光ファイバ22の露出部22aがチャック部75のファイバ挿通孔73へ挿入される。これにより、光ファイバ22の露出部22aの先端が光ファイバスタブ52の先端に突き当てられる。ここで、チャック部75は、嵌合ガイド面76が嵌合凹部24のコネクタガイド面28に接触することで、嵌合凹部24へ円滑に導かれ、光ファイバ22の露出部22aは、チャック部75のファイバガイド面74に接触することで、ファイバ挿通孔73へ円滑に導かれる。
図8(b)に示すように、ファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とをさらに近接させると、スタブ側光コネクタ12のチャック部75がファイバ側光コネクタ11の嵌合凹部24内にさらに挿入され、チャック部75の先端が嵌合凹部24の底面24aに当接される。
光ファイバスタブ52に突き当てられた光ファイバ22は、光ファイバスタブ52によって後端側へ押し込まれる。これにより、この光ファイバ22は、コイルスプリング36の付勢力に抗してハウジング21のファイバ収容凹部25内へ引き込む。すると、光ファイバ22の先端面と光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68の先端面とが、圧縮されたコイルスプリング36の反力によって互いに押し付けられた状態に維持される。そして、光ファイバ22は、コイルスプリング36の圧縮変形により余長が吸収されるため、光ファイバ22の突き出し長さを容易に管理することができる。
また、チャック部75が嵌合凹部24に嵌合されると、チャック部75の各押圧片78が弾性変形して中心軸方向へ変位する。変位量は、ファイバが撓まない様に嵌合ガイド面76の傾斜角度の調整をする、または把持してもファイバが滑る状態にしてある。これにより、ファイバ挿通孔73が縮径し、チャック部75によって光ファイバ22の露出部22aが調心されて保持され、光ファイバ22と内蔵光ファイバ68とが突き当てられた状態に維持される。
なお、光ファイバスタブ52は電子回路基板51側へ押し込まれるが、光受発光素子66が素子実装凹部65の底面に実装されているため、光ファイバスタブ52の端面と光受発光素子66とが所定の間隙量に維持される。
その後、ハウジング21に設けられたロック機構によってファイバ側光コネクタ11とスタブ側光コネクタ12とを固定する。
このようにして接続された光コネクタ10では、光ファイバ22からの光信号が光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68を通って光受発光素子66で受信され、この光受発光素子66で電気信号に変換される。また、光受発光素子66で電気信号が変換されて光信号として出射されると、その光信号が光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68を通って光ファイバ22に送られる。
以上、説明したように、第1実施形態に係る光コネクタ構造によれば、光ファイバ22の露出部22aをチャック部75によって周囲から把持して光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68に調心して光接続している。このように、チャック部75が光ファイバ22の露出部22aを周囲から隙間なく把持するので、光ファイバ22の軸ずれを抑制することができ、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68との低損失な光接続を実現できる。また、振動や衝撃等による光ファイバ22と光ファイバスタブ52との光接続損失の増大を抑制できる。しかも、チャック部75が光ファイバ22の露出部22aを周囲から隙間なく把持するので、チャック部75のファイバ挿通孔73には高い精度が要求されない。このため、作製の容易化が図れ、歩留りをよくすることができる。
ここで、光ファイバをフェルールに固定して光ファイバスタブに光接続する構造の光コネクタでは、フェルールを用いることによる次の問題を有している。
1)高精度なフェルールは高価なため、部品コストが高い。
2)複数の工程が必要なフェルール端面の研磨を要する。
3)光ファイバとフェルールとを接着する接着剤の劣化や接着不良が、光コネクタの故障要因の一つとなっている。
4)光ファイバとフェルールとを接着する接着剤の硬化に時間を要するため、フェルールと光ファイバの組み立てに時間がかかる。
5)時間が経過すると硬化・劣化するポットライフの限られた接着剤は、その取り扱いに注意を要するほか、全工程から接着工程を区切って一括処理を行うことが多く、生産性が低下する。
6)光ファイバとフェルールとを固定する接着剤として主に用いられる二液タイプのエポキシ系の接着剤は、主剤と硬化剤を混ぜ合わせる煩雑な作業を要する。
7)光ファイバをフェルールに固定する接着剤が光ファイバの先端に回り込んで光ファイバの端面を汚してしまう。
これに対して、本実施形態に係る光コネクタ10では、光ファイバスタブ52との接続のためにフェルールを使用しないため、以下の効果を奏する。
1)高精度で高価なフェルールの代わりに、樹脂成形が可能なチャック構造を用いるため、部品コストを抑えることができる。つまり、チャック部75や嵌合凹部24は、ファイバ側光コネクタ11やスタブ側光コネクタ12のハウジング等に一体成形できるため、部品コストを下げることができる。
2)複数の工程が必要なフェルール端面の研磨を不要にでき、生産性を向上できる。
3)光コネクタ10の故障要因の一つとなる接着剤を用いないので、信頼性を高めることができる。
4)硬化に時間を要する接着剤を用いないので、組み立て時間の短縮を図れる。
5)ポットライフの限られた接着剤を用いないので、製造工程の簡略化による生産性の向上が図れる。
6)主剤と硬化剤を混ぜ合わせる接着剤に特有の煩雑な作業をなくして作業性の向上が図れる。
7)光ファイバ22の先端が接着剤で汚れることがなく、光接続の高い信頼性を得ることができる。
このように、光ファイバ22に高価なフェルールを固定し、このフェルールと光ファイバスタブ52とを光接続する構造と比較し、光コネクタ10の組立の簡素化及び部品コストの削減を図ることができる。
また、チャック部75を構成する複数の押圧片78がそれぞれ弾性変形してファイバ挿通孔73の光ファイバ22の露出部22aへ向かって変位して光ファイバ22の露出部22aに当接する。これにより、チャック部75によって光ファイバ22を確実に把持して光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68に調心させることができる。
しかも、コイルスプリング36によって光ファイバ22が光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68へ付勢されて当接される。これにより、光ファイバ22の先端面と内蔵光ファイバ68の一端面とを確実に突き当てて良好に光接続させることができる。また、光ファイバ22の先端面の位置が軸方向にばらついていてもコイルスプリング36による付勢力で光ファイバ22の先端面と内蔵光ファイバ68の一端面とが確実に突き当てられる。これにより、光ファイバ22の先端位置の管理の容易化が図れる。
また、スタブ嵌合凹部62に光ファイバスタブ52を嵌合させることで、内蔵光ファイバ68の他端面を光受発光素子66の対向位置に高精度に配置させることができる。これにより、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68を光学調心や画像調心によって光受発光素子66に調心する場合と比較して、位置合わせにかかる時間を短縮させることができ、光コネクタ10の生産性を高めることができる。
次に、チャック部75の他の構造について説明する。
図9は、スタブ側光コネクタのチャック部の他の例を示す図であって、図9(a)は図4におけるA−A断面図、図9(b)は図4におけるB−B断面図である。
図9(a)及び図9(b)に示すように、このチャック部75では、長手方向に沿って四つのスリット77が形成されている。これらのスリット77は、ファイバ挿通孔73の中心に対して点対称になる位置、つまり、周方向の等間隔の位置に形成されている。これにより、チャック部75は、スリット77によって四つの押圧片78に分割されている。この構造の場合も、四つの押圧片78が光ファイバ22の露出部22aの外周を均等に押圧し、高精度に調心して保持する。
このように、スタブ側光コネクタ12のチャック部75の構造は、三つのスリット77を形成して三つの押圧片78を備えた構造に限定されることはない。チャック部75の構造は、ファイバ側光コネクタ11と接続した際に光ファイバ22の露出部22aの周囲に均等に圧力が付与される構造であればよく、スリット77の数や形状は限定されない。
(第2実施形態例)
次に、第2実施形態に係る光コネクタ構造について説明する。
なお、上記第1実施形態に係る光コネクタ10と同一構成部分は同一符号を付して説明を省略する。
図10は、第2実施形態に係る光コネクタの断面図である。
図10に示すように、第2実施形態に係る光コネクタ10Aは、ファイバ側光コネクタ11Aと、スタブ側光コネクタ12Aとを有している。これらのファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとは、互いに突き当てられることで嵌合して接続される。これらのファイバ側光コネクタ11A及びスタブ側光コネクタ12Aには、図示しないロック機構が設けられており、このロック機構によって互いに接続された状態に維持される。
図11は、第2実施形態に係る光コネクタを構成するファイバ側光コネクタの断面図である。図12は、ファイバ側光コネクタのチャック部を示す図11におけるC−C断面図である。
図11に示すように、ファイバ側光コネクタ11Aでは、ハウジング21にチャック部81が一体に形成されている。ハウジング21は、繰り返しの変形にも耐え得る弾性を有する樹脂材料から形成されている。このチャック部81を有するハウジング21を形成する樹脂材料としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)などがある。
チャック部81は、嵌合凹部24の底面24aからスタブ側光コネクタ12A側へ突出されている。チャック部81には、その先端側の外縁に、先端へ向かって次第に窄まるテーパ形状の嵌合ガイド面82が形成されている。ハウジング21に形成されたファイバ挿通孔27は、チャック部81の部分において僅かに小径とされている。このファイバ挿通孔27に挿通された光ファイバ22の露出部22aは、チャック部81の先端から寸法L4だけ突き出すように配置されている。
図12に示すように、チャック部81には、長手方向に沿って三つのスリット83が形成されている。これらのスリット83は、ファイバ挿通孔27の中心に対して点対称になる位置、つまり、周方向の等間隔の位置に形成されている。これにより、チャック部81は、スリット83によって三つの押圧片84に分割されている。
図13は、第2実施形態に係る光コネクタを構成するスタブ側光コネクタの断面図である。
図13に示すように、スタブ側光コネクタ12Aでは、スリーブ部材53のスタブ収納孔72に割りスリーブ(嵌合凹部)91が組み込まれている。割りスリーブ91は、金属材料などの硬質材料からなる板体を円筒状に形成したもので、この割りスリーブ91内に光ファイバスタブ52が嵌合されて保持されている。この割りスリーブ91は、その内径がファイバ側光コネクタ11Aのハウジング21のチャック部81の外径よりも僅かに小さくされている。スリーブ部材53のスタブ収納孔72には、先端側に抜け止め段部92が形成されており、割りスリーブ91は、抜け止め段部92に係止されてスリーブ部材53の先端側への脱落が防止されている。また、スリーブ部材53のスタブ収納孔72には、先端側の内縁に、先端へ向かって次第に広がるテーパ形状のチャックガイド面93が形成されている。
次に、上記構成の光コネクタ10を組み立てる場合について説明する。
(ファイバ側光コネクタの組立)
ファイバ側光コネクタ11Aを組み立てるには、先端部における外被35を所定長さ分だけ剥いで露出させて露出部22aを設けた光ファイバ22をコイルスプリング36及びフランジ37へ順に通し、フランジ37を外被35の先端部分に加締めて固定する。
次に、光ファイバ22の露出部22aをハウジング21のファイバ収容凹部25側からファイバ挿通孔27へ挿入し、チャック部81の先端から突出させる。その後、キャップ23をハウジング21の後端の装着部31に被せるように嵌め込んで装着し、ハウジング21に設けた図示しない光ファイバ固定機構により、光ファイバ22の外被35をハウジング21に固定する。
ここで、チャック部81の先端部からの光ファイバ22の露出部22aの突出する寸法L4は、コイルスプリング36が圧縮変化できる最大寸法L3より短く調整する。つまり、これらの寸法L4、L3の関係が、0<L4<L3となるように調整する。
(スタブ側光コネクタの組立)
電子回路基板51のスタブ嵌合凹部62に光ファイバスタブ52を嵌合させて組み付ける。光ファイバスタブ52を組み付けた電子回路基板51に対して、割りスリーブ91を組み込んだスリーブ部材53をスタブ収納部61側から近接させ、スリーブ部材53の嵌合凹部71にスタブ収納部61を嵌合させる。
このようにすると、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68の端面が光受発光素子66と対向位置に配置されるとともに、スリーブ部材53のスタブ収納孔72に設けられた割りスリーブ91に光ファイバスタブ52が嵌合されて保持される。
次に、光コネクタ10Aを構成するファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとを接続する場合について説明する。
図14は、第2実施形態に係る光コネクタの接続時における動きを説明する図であって、図14(a)及び図14(b)は、それぞれファイバ側光コネクタ及びスタブ側光コネクタの断面図である。
図14(a)に示すように、ファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとを接続すべく、ファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとを近接させると、ファイバ側光コネクタ11Aのチャック部81がスタブ側光コネクタ12Aの割りスリーブ91内に挿入され、また、ファイバ側光コネクタ11Aの光ファイバ22の露出部22aの先端が光ファイバスタブ52の先端に突き当てられる。ここで、チャック部81は、嵌合ガイド面82がチャックガイド面93に接触することで、割りスリーブ91へ円滑に導かれる。
図14(b)に示すように、ファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとをさらに近接させると、ファイバ側光コネクタ11Aのチャック部81がスタブ側光コネクタ12Aの割りスリーブ91内にさらに挿入され、チャック部81の先端が光ファイバスタブ52の先端に当接される。
光ファイバスタブ52に突き当てられた光ファイバ22は、光ファイバスタブ52によって後端側へ押し込まれる。これにより、この光ファイバ22は、コイルスプリング36の付勢力に抗してハウジング21のファイバ収容凹部25内へ引き込む。すると、光ファイバ22の先端面と光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68の先端面とが、圧縮されたコイルスプリング36の反力によって互いに押し付けられた状態に維持される。このように、光ファイバ22は、コイルスプリング36の圧縮変形により余長が吸収されるため、光ファイバ22の突き出し長さを容易に管理することができる。
また、チャック部81が割りスリーブ91に嵌合されると、チャック部81の各押圧片84が弾性変形して中心軸方向へ変位する。これにより、ファイバ挿通孔27が縮径し、チャック部81によって光ファイバ22の露出部22aが調心されて保持され、光ファイバ22と内蔵光ファイバ68とが突き当てられた状態に維持される。
その後、ハウジング21に設けられたロック機構によってファイバ側光コネクタ11Aとスタブ側光コネクタ12Aとを固定する。
このようにして接続された光コネクタ10Aでは、光ファイバ22からの光信号が光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68を通って光受発光素子66で受信され、この光受発光素子66で電気信号に変換される。また、光受発光素子66で電気信号が変換されて光信号として出射されると、その光信号が光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68を通って光ファイバ22に送られる。
以上、説明したように、第2実施形態に係る光コネクタ構造の場合も第1実施形態と同様に、光ファイバ22の露出部22aをチャック部81によって周囲から把持して光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68に調心して光接続している。このように、チャック部81が光ファイバ22の露出部22aを周囲から隙間なく把持するので、光ファイバ22の軸ずれを抑制することができ、光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68との低損失な光接続を実現できる。また、振動や衝撃等による光ファイバ22と光ファイバスタブ52との光接続損失の増大を抑制できる。しかも、チャック部81が光ファイバ22の露出部22aを周囲から隙間なく把持するので、チャック部81のファイバ挿通孔27には高い精度が要求されない。このため、作製の容易化が図れ、歩留りをよくすることができる。
また、光ファイバ22に高価なフェルールを固定し、このフェルールと光ファイバスタブ52とを光接続する構造と比較し、光コネクタ10Aの組立の簡素化及び部品コストの削減を図ることができる。また、光ファイバ22とフェルールの接着固定が不要となり、光コネクタ10Aの主な故障要因である接着剤の劣化や接着不良をなくすことができ、光コネクタ10Aの信頼性を大幅に向上させることができる。しかも、チャック部81は、ファイバ側光コネクタ11Aやスタブ側光コネクタ12Aのハウジング等に一体成形できるため、部品コストを下げることができる。
また、チャック部81を構成する複数の押圧片84がそれぞれ弾性変形してファイバ挿通孔27の光ファイバ22の露出部22aへ向かって変位して光ファイバ22の露出部22aに当接する。これにより、チャック部81によって光ファイバ22を確実に把持して光ファイバスタブ52の内蔵光ファイバ68に調心させることができる。
なお、第2実施形態に係る光コネクタ10Aの場合も、ファイバ側光コネクタ11Aのチャック部81の構造は、三つのスリット83を形成して三つの押圧片84を備えた構造に限定されることはない。チャック部81の構造は、スタブ側光コネクタ12Aと接続した際に光ファイバ22の露出部22aの周囲に均等に圧力が付与される構造であればよく、スリット83の数や形状は限定されない。
図15は、ファイバ側光コネクタのチャック部の他の例を示す図11におけるC−C断面図である。
図15に示すように、チャック部81としては、例えば、周方向の等間隔の位置に長手方向に沿って四つのスリット83を形成し、四つの押圧片84を設けてもよい。
また、第2実施形態では、ファイバ側光コネクタ11Aのチャック部81が嵌合される割りスリーブ91をスタブ側光コネクタ12Aに設けたが、スタブ収納孔72を高精度で形成することができれば、割りスリーブ91を用いず、チャック部81をスタブ収納孔72へ直接嵌合させる構造としてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
ここで、上述した本発明に係る光コネクタ構造の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)〜(4)に簡潔に纏めて列記する。
(1) 光ファイバ(22)の端部を保持するファイバ側光コネクタ(11,11A)と、内蔵光ファイバ(68)を有する光ファイバスタブ(52)が収納されたスタブ側光コネクタ(12,12A)と、が突き当てられて前記光ファイバ(22)と前記光ファイバスタブ(52)の前記内蔵光ファイバ(68)とが光接続される光コネクタ(10,10A)の構造であって、
前記ファイバ側光コネクタ(11,11A)及び前記スタブ側光コネクタ(12,12A)の一方に、前記光ファイバ(22)が挿通されるファイバ挿通孔(73,27)を中心に有するチャック部(75,81)が設けられ、
前記ファイバ側光コネクタ(11,11A)及び前記スタブ側光コネクタ(12,12A)の他方に、前記チャック部(75,81)が嵌合される嵌合凹部(24,スリーブ91)が設けられ、
前記チャック部(75,81)が前記嵌合凹部(24,スリーブ91)に嵌合されることで前記ファイバ挿通孔(73,27)が縮径され、前記ファイバ挿通孔(73,27)に挿通されている前記光ファイバ(22)が前記チャック部(75,81)によって周囲から把持されて前記光ファイバスタブ(52)の前記内蔵光ファイバ(68)に調心される
ことを特徴とする光コネクタ構造。
(2) 前記チャック部(75,81)は、周方向に分割された複数の押圧片(78,84)を有し、前記嵌合凹部(24,スリーブ91)に嵌合されることで、前記ファイバ挿通孔(73,27)に挿通されている前記光ファイバ(22)へ向かって前記押圧片(78,84)がそれぞれ弾性変形して変位する
ことを特徴とする(1)に記載の光コネクタ構造。
(3) 前記ファイバ側光コネクタ(11,11A)には、前記光ファイバ(22)を前記スタブ側光コネクタ(12,12A)へ向かって付勢して前記光ファイバ(22)の先端面を前記光ファイバスタブ(52)の前記内蔵光ファイバ(68)の一端面に当接させる付勢部材(コイルスプリング36)が設けられている
ことを特徴とする(1)または(2)に記載の光コネクタ構造。
(4) 前記スタブ側光コネクタ(12,12A)は、光受発光素子(66)が実装された回路部材(電子回路基板51)を有し、該回路部材(電子回路基板51)は、前記光ファイバスタブ(52)が嵌合されるスタブ嵌合凹部(62)を有し、前記光ファイバスタブ(52)は、前記スタブ嵌合凹部(62)に嵌合されて前記内蔵光ファイバ(68)の他端面が前記光受発光素子(66)の対向位置に配置される
ことを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の光コネクタ構造。
10,10A 光コネクタ
11,11A ファイバ側光コネクタ
12,12A スタブ側光コネクタ
22 光ファイバ
24 嵌合凹部
27,73 ファイバ挿通孔
36 コイルスプリング(付勢部材)
51 電子回路基板(回路部材)
52 光ファイバスタブ
62 スタブ嵌合凹部
66 光受発光素子
68 内蔵光ファイバ
75,81 チャック部
78,84 押圧片
91 割りスリーブ(嵌合凹部)

Claims (4)

  1. 光ファイバの端部を保持するファイバ側光コネクタと、内蔵光ファイバを有する光ファイバスタブが収納されたスタブ側光コネクタと、が突き当てられて前記光ファイバと前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバとが光接続される光コネクタ構造であって、
    前記ファイバ側光コネクタ及び前記スタブ側光コネクタの一方に、前記光ファイバが挿通されるファイバ挿通孔を中心に有するチャック部が設けられ、
    前記ファイバ側光コネクタ及び前記スタブ側光コネクタの他方に、前記チャック部が嵌合される嵌合凹部が設けられ、
    前記チャック部が前記嵌合凹部に嵌合されることで前記ファイバ挿通孔が縮径され、前記ファイバ挿通孔に挿通されている前記光ファイバが前記チャック部によって周囲から把持されて前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバに調心される
    ことを特徴とする光コネクタ構造。
  2. 前記チャック部は、周方向に分割された複数の押圧片を有し、前記嵌合凹部に嵌合されることで、前記ファイバ挿通孔に挿通されている前記光ファイバへ向かって前記押圧片がそれぞれ弾性変形して変位する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ構造。
  3. 前記ファイバ側光コネクタには、前記光ファイバを前記スタブ側光コネクタへ向かって付勢して前記光ファイバの先端面を前記光ファイバスタブの前記内蔵光ファイバの一端面に当接させる付勢部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光コネクタ構造。
  4. 前記スタブ側光コネクタは、光受発光素子が実装された回路部材を有し、該回路部材は、前記光ファイバスタブが嵌合されるスタブ嵌合凹部を有し、前記光ファイバスタブは、前記スタブ嵌合凹部に嵌合されて前記内蔵光ファイバの他端面が前記光受発光素子の対向位置に配置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光コネクタ構造。
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