JP2016098490A - 高架道路用コンクリート床版の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】両プレキャストコンクリート版間にプレストレスを導入してPC床版を構築するに際し、プレキャストコンクリート版の設置高さ位置の管理を容易に行える高架道路用コンクリート床版の構築方法の提供。
【解決手段】プレキャストコンクリート版23の接合端部に接合凸部50を一体に備えるとともに、他方のプレキャストコンクリート版43の接合端部に接合凹部51を一体に形成し、一方のプレキャストコンクリート版43の接合端面に、コンクリートに比べて横弾性係数の低い材料からなるガイドピン55を突出させておき、他方のプレキャストコンクリート版23の接合端面に開口したガイド穴部54にガイドピン55を挿入することにより、接合凸部50を接合凹部51内に案内させるとともに、両プレキャストコンクリート版23,43を所望の位置に案内させて設置することによりコンクリート床版20を構築する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として鋼桁とコンクリート床版とからなる高架道路におけるコンクリート床版部分を構築又は架け替える際に、幅員方向で隣り合うプレキャストコンクリート版を互いに接合させてコンクリート床版を構築する高架道路用コンクリート床版の構築方法に関する。
一般に、鋼桁橋におけるコンクリート床版は、車両を直接支持する構造部材であり、車両交通量の増大と車両の大型化の影響を直接受け、架け替えが必要な損傷事例が多発している。また、寒冷地における凍結防止剤の散布、海洋からの飛来塩分の影響を受け、コンクリート内の鋼材が腐食することによる塩害劣化事例も多発している。
従来、上記のようなコンクリート床版の損傷に対する対策として補修工法が多く開発されているが、根本的な対策として、既設コンクリート床版を除去してそこに新たに高架道路用コンクリート床版を構築して架け替えを行う工法がある。
コンクリート床版の架け替え方法としては、既設の床版を撤去した後、型枠、鉄筋を組立て、コンクリートを打設して新たな鉄筋コンクリート床版を構築する方法や、既設床版を撤去した後、プレキャストのプレストレストコンクリート版を道路長さ方向に連設して新たにPC床版を架設する方法(例えば、特許文献1,2を参照)があるが、これらの工法は、道路の幅員全域を同時に取り替えるものであるため、道路が全幅員において使用不能となり、工事期間中は道路を閉鎖しなければならず、道路の交通事情を悪化させる。
そこで、この問題を解決する方法として、図11に示すように、高架道路用コンクリート床版の道路幅員方向を一次施工部6と二次施工部7とに分け、二次施工部7の既設コンクリート床版を道路として供用可能に残した状態で一次施工部の架け替え工事を施工し、一次施工部の架け替え工事の完了後、これを道路として供用させた状態で残りの二次施工部の架け替え工事を施工する方法が模索されている。
この方法では、先ず、図12(a)に示すように、既設コンクリート床版1の全幅員を道路として供用している状態で切断位置2の下面に鋼桁に支持させた仮支持桁3を仮設するとともに、所望の切断位置2で複数の鋼桁に架設されたコンクリート床版を分割する。
次いで、図12(b)に示すように二次施工部7を道路として供用させた状態で、一次施工部6の既設コンクリート床版を解体した後、その既設コンクリート版をトラッククレーン等で吊り上げて除去し、図12(c)に示すように、その一次施工部6の既設床版を除去した部分に床版1を半割状にしたプレキャストコンクリート版8をトラッククレーン等により運び入れて道路方向に連設する。
そして、図13(d)に示すように鋼桁4,4間に架設された新たなプレキャストコンクリート版8からなる床版上を道路として供用させ、未取り換えの残りの二次施工部7の既設床版をトラッククレーン等のクレーン装置で除去し、然る後、図13(e)に示すように二次施工部7の既設床版が除去された部分に、プレキャスト板8と互いに突き合わせ配置に半割状のプレキャストコンクリート版9を設置する。
そして、プレキャストコンクリート版8,9を一体化して床版10を構成させ、図13(f)に示すように全幅員に亘って供用させる。
従来、この道路幅員方向で隣接する両プレキャストコンクリート版8,9間を一体化させるには、各プレキャストコンクリート版8,9の接合端面よりループ状の鉄筋接続部を突出させておき、これを継手としてその周りに現場打ちコンクリートを打設することにより連結する方法(例えば、特許文献3を参照)が一般的であるが、両プレキャストコンクリート版8,9間にPC緊張材を挿通させ、このPC緊張材を緊張させた状態でその端部をプレキャストコンクリート版8,9に定着させ、プレキャストコンクリート版8,9を一体化するとともにコンクリート床版の全幅員にポストテンション方式でプレストレスを付与する方法も開発されている。
特開2007−239365号公報 特開2009−264040号公報 特開2000−328704号公報
しかしながら、上述の如き従来のループ状の鉄筋接続部を用いた技術では、各プレキャストPC版の接合側端部にはプレストレスが導入されず、プレストレスの分布が両プレキャストPC版間で断続的となり、床版全体として所望のプレストレスが得られないという問題があった。
一方、道路幅員方向で隣り合うプレキャストコンクリート版を互いに突き合わせて配置し、両プレキャストコンクリート版間に亘ってPC緊張材を挿通させてプレストレスを導入する構造の場合には、プレストレスを導入する際に互いに突き合わされた両プレキャストコンクリート版間に段差が生じていたとしても、その位置調整を行うことは困難であるので、設置時に両プレキャストコンクリート版間に段差が生じぬように高さ位置を厳密に管理する必要があり、その分、プレキャストコンクリート版の搬入・設置作業には、その作業を行うオペレータに高い技術が要求されるうえ、作業が煩雑で工期の長期化を招く虞があった。
特に、既設コンクリート床版の架け替えに際し、先に一次施工部に一次施工部用プレキャストコンクリート版を設置して片側PC床版を構築し、この片側PC床版を道路として供用した状態でこの一次施工部に隣接する二次施工部に二次施工部用プレキャストコンクリート床版を設置する場合、片側PC床版上を移動する車両の影響で両プレキャストコンクリート版を突き合わせて接合する位置が振動するため、二次施工部用プレキャストコンクリート版の位置決めが困難であるという問題があった。
更には、このように道路幅員方向で隣り合うプレキャストコンクリート版を互いに突き合わせて配置し、両プレキャストコンクリート版間に亘ってPC緊張材を挿通させてプレストレスを導入する構造では、目地部分の接合端面間に微小の隙間が生じ、その隙間から雨水等がコンクリート床版内に侵入し、床版内部の鋼製部材の腐食を招き、耐久性の低下を招く虞があり、特に、寒冷地や沿岸部等に構築された高架道路では、凍結防止剤の散布、海洋からの飛来塩分の影響を受け、コンクリート内の鋼材が腐食することによる塩害劣化を招く虞があった。
そこで、本発明はこのような従来の問題に鑑み、道路幅員方向に複数のプレキャストコンクリート版を互いに突き合わせて設置し、両プレキャストコンクリート版間にプレストレスを導入してPC床版を構築するに際し、プレキャストコンクリート版の設置高さ位置の管理を容易に行える高架道路用コンクリート床版の構築方法の提供を目的としてなされたものである。
上記の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、複数の橋桁に支持させた複数車線用のコンクリート床版を構築するに際し、該コンクリート床版の道路幅員方向を一次施工部と二次施工部とに分割し、前記一次施工部にプレキャストコンクリート版を設置した後、前記二次施工部にプレキャストコンクリート版を前記一次施工部に設置されたプレキャストコンクリート版と道路幅員方向で互いに突き合わせ配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与して前記コンクリート床版を構築する高架道路用コンクリート床版の構築方法において、道路幅員方向で互いに突き合わされる何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に他方側に突出させた接合凸部を一体に備えるとともに、何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端部に前記接合凸部が嵌め込まれる凹溝状の接合凹部を一体に形成し、何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に、その接合端面から突出したピン状のガイドピン部を有する雄側ガイド部材を備え、何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端面に開口したガイド穴部に前記ガイドピン部を挿入することにより、前記接合凸部を接合凹部内に案内させるとともに、前記両プレキャストコンクリート版を互いに所望の位置に案内させる高架道路用コンクリート床版の構築方法にある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記雄側ガイド部材は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートに比べて横弾性係数の低い材料により構成されていることにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記ガイド穴部は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートよりも横弾性係数の低い材料からなる雌側ガイド部材を前記プレキャストコンクリート版の接合端部に埋設することにより形成されていることにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項3の構成に加え、一対の前記雌側ガイド部材を互いに道路幅員方向で接合される両プレキャストコンクリート版の接合端部にそれぞれ埋設し、いずれか一方の雌側ガイド部材に棒状の雄側ガイド部材を挿入することにより、前記ガイドピン部を何れか一方の前記プレキャストコンクリート版の接合端面に突出させ、接合後は前記雄側ガイド部材を両雌側ガイド部材間に跨って挿入させることにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項1〜4の何れか1の構成に加え、前記雄側ガイド部材及び/又は雌側ガイド部材を非腐食性材料により構成したことにある。
請求項6に記載の発明の特徴は、請求項1〜5の何れか1の構成に加え、前記両プレキャストコンクリート版の互いに付き合わされる接合端面に樹脂系接着剤を塗布しておくことにある。
請求項7に記載の発明の特徴は、請求項1〜6の構成に加え、複数の橋桁に支持させた複数車線用の既設コンクリート床版を新たなコンクリート床版に掛け替えるに際し、前記二次施工部の既設コンクリート床版を道路として供用可能に残した状態で、該二次施工部と隣接した前記一次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版が除去された一次施工部に道路幅員方向にプレストレスを付与した一次施工部用プレキャストコンクリート版を設置し、該一次施工部用プレキャストコンクリート版上を道路として供用可能とした後、前記一次施工部と隣接する二次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版を除去した二次施工部に二次施工部用プレキャストコンクリート版を前記一次施工部用プレキャストコンクリート版と道路幅員方向で突き合わせた配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与するとともに、両プレキャストコンクリート版を一体化させることにある。
請求項8に記載の発明の特徴は、請求項7の構成に加え、前記一次施工部の既設コンクリート床版の除去に先立ち、二次施工部の縁部下に仮支持材を設置することにある。
請求項9に記載の発明の特徴は、請求項8の構成に加え、一次施工部に設置された前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の、前記二次施工部側の縁部下に仮支持材を設置することにある。
請求項10に記載の発明の特徴は、請求項8の構成に加え、前記仮支持材は、既設コンクリート床版の縁部下とこれに隣り合う前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の縁部下をともに仮支持する共通の架設鋼桁を使用することにある。
本発明においては、請求項1に記載のように、複数の橋桁に支持させた複数車線用のコンクリート床版を構築するに際し、該コンクリート床版の道路幅員方向を一次施工部と二次施工部とに分割し、前記一次施工部にプレキャストコンクリート版を設置した後、前記二次施工部にプレキャストコンクリート版を前記一次施工部に設置されたプレキャストコンクリート版と道路幅員方向で互いに突き合わせ配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与して前記コンクリート床版を構築する高架道路用コンクリート床版の構築方法において、道路幅員方向で互いに突き合わされる何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に他方側に突出させた接合凸部を一体に備えるとともに、何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端部に前記接合凸部が嵌め込まれる凹溝状の接合凹部を一体に形成し、何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に、その接合端面から突出したピン状のガイドピン部を有する雄側ガイド部材を備え、何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端面に開口したガイド穴部に前記ガイドピン部を挿入することにより、前記接合凸部を接合凹部内に案内させるとともに、前記両プレキャストコンクリート版を互いに所望の位置に案内させることにより、両プレキャストコンクリート版を接合する際、ガイドピン部をガイド穴部に挿入することにより、両プレキャストコンクリート版が互いに所望の位置に案内されるので、両プレキャストコンクリート版に段差が生じることのないように厳密に位置管理を行うことができる。
また、本発明において、前記雄側ガイド部材は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートに比べて横弾性係数の低い材料により構成されていることにより、コンクリート床版の構築後、ガイドピン部を有する雄側ガイド部材が両プレキャストコンクリート版間に跨った状態で残存するが、この雄側ガイド部材をコンクリート版を構成するコンクリートより横弾性係数の低い材料で構成しているので、両プレキャストコンクリート版間にせん断力が作用しても、接合凸部と接合凹部とがせん断キーとして機能し、このコンクリート製のせん断キーに比べ、ガイドピン部の荷重負担が少なく、ガイドピン部分に応力が集中し破損するのを防止することができる。
また、本発明において、前記ガイド穴部は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートよりも横弾性係数の低い材料からなる雌側ガイド部材を前記プレキャストコンクリート版の接合端部に埋設することにより形成されていることにより、コンクリート製のせん断キーに比べ、雌側ガイド部材の荷重負担が少なく、ガイドピン部分に応力が集中し破損するのを防止することができる。
更に、本発明において、一対の前記雌側ガイド部材を互いに道路幅員方向で接合される両プレキャストコンクリート版の接合端部にそれぞれ埋設し、いずれか一方の雌側ガイド部材に棒状の雄側ガイド部材を挿入することにより、前記ガイドピン部を何れか一方の前記プレキャストコンクリート版の接合端面に突出させ、接合後は前記雄側ガイド部材を両雌側ガイド部材間に跨って挿入させることにより、コンクリート製のせん断キーに比べ、雌側ガイド部材の荷重負担が少なく、各プレキャストコンクリート版のガイドピン部分に応力が集中し破損するのを防止することができる。
また、本発明において、前記雄側ガイド部材及び/又は雌側ガイド部材を非腐食性材料により構成したことにより、両プレキャストコンクリート版間の目地部分から侵入した雨水や凍結防止剤等による部材の腐食が防止されて耐久性の向上を図ることができる。
更に、本発明において、前記両プレキャストコンクリート版の互いに付き合わされる接合端面に樹脂系接着剤を塗布しておくことにより、両プレキャストコンクリート版間の目地部分を封鎖して雨水等の侵入を防止することができる。
また、本発明において、複数の橋桁に支持させた複数車線用の既設コンクリート床版を新たなコンクリート床版に掛け替えるに際し、前記二次施工部の既設コンクリート床版を道路として供用可能に残した状態で、該二次施工部と隣接した前記一次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版が除去された一次施工部に道路幅員方向にプレストレスを付与した一次施工部用プレキャストコンクリート版を設置し、該一次施工部用プレキャストコンクリート版上を道路として供用可能とした後、前記一次施工部と隣接する二次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版を除去した二次施工部に二次施工部用プレキャストコンクリート版を前記一次施工部用プレキャストコンクリート版と道路幅員方向で突き合わせた配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与するとともに、両プレキャストコンクリート版を一体化させることにより、一次施工部用プレキャストコンクリート版上を道路として供用した状態で二次施工部用プレキャストコンクリートを設置する場合であって、一次施工部用のプレキャストコンクリート版上を移動する車両の影響で両プレキャストコンクリート版を突き合わせ位置が振動してもガイドピン部に案内されて所望の位置で接合することができる。
また、本発明において、前記一次施工部の既設コンクリート床版の除去に先立ち、二次施工部の縁部下に仮支持材を設置することにより、床版の切断によって片持ち構造となる部分が補強され、二次施工部の既設コンクリート床版の安全性を確保できる。
更に、本発明において、一次施工部に設置された前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の、前記二次施工部側の縁部下に仮支持材を設置することにより、二次施工部の架け替え前において片持ち構造となる部分が補強され、早期に道路として供用することができる。
更に又、前記仮支持材は、既設コンクリート床版の縁部下とこれに隣り合う前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の縁部下をともに仮支持する共通の架設鋼桁を使用することにより、仮支持材を恒久的に構造材として残すことも可能となり、架け替え後の床版を高強度のものとできる。
本発明により構築される高架道路用PC床版の一例を示す断面図であって、(a)は道路長さ方向のプレストレス導入部分における断面図、(b)は道路長さ方向のガイドピン部部分における断面図である。 図1(b)の接合部分を示す部分拡大断面図である。 (a)は同PC床版の一次施工部に使用する一次施工部用プレキャストコンクリート版を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は同PC挿通孔部分の断面図、(d)は同雌側ガイド部材埋設部分の断面図である。 (a)は同PC床版の二次施工部に使用する二次施工部用プレキャストコンクリート床版を示す平面図、(b)は同側面図、(c)は同PC挿通孔部分の断面図、(d)は同雌側ガイド部材埋設部分の断面図である。 (a)は雄側ガイド部材を示す側面図、(b)は同端面図である。 (a)は同雌側ガイド部材を示す部分破断側面図、(b)は同正面図、(c)は同背面図である。 本発明方法の施工工程の一例を示すもので、(a)〜(c)は一次施工部の施工に係る説明図である。 本発明方法の施工工程の一例を示すもので、(d)〜(f)は二次施工部の施工に係る説明図である。 (a)(b)は図7(e)時の接合部分の状態を示す部分拡大断面図である。 (a)〜(c)本発明に係る高架道路用架け替えPC床版のプレストレスによる応力説明図である。 高架道路の一例を示す平面図である。 従来方法の施工工程を示すもので、(a)〜(c)は、前半工程の説明図である。 従来方法の施工工程を示すもので、(d)〜(f)は、後半工程の説明図である。
次に、本発明に係る高架道路用コンクリート床版の構築方法の実施態様を図1〜図10に基づいて説明する。
図1は本発明方法により構築された高架道路用PC床版を示し、このPC床版20は、コンクリート床版の道路幅員方向を一次施工部20aと二次施工部20bとに分割して区画し、一次施工部20aに設置した一次施工部用プレキャストコンクリート版23に二次施工部20b用プレキャストコンクリート版43を互いに突き合わせて接合させ、両プレキャストコンクリート版23,43に連続させてPC緊張材33を挿通させ、PC緊張材33を緊張することにより両プレキャストコンクリート版23,43にポストテンション方式によりプレストレスが付与されて構成され、そのPC床版全体が複数の鋼桁21,21...に支持されている。尚、PC緊張材33には、被覆鋼撚線等の外周が樹脂系被覆材によって被覆された被覆線材を使用する。
一次施工部20a部分は、プレテンション方式によって道路幅員方向にプレストレスが付与された一次施工部用プレキャストコンクリート版23を鋼桁21の長さ方向に多数並べて支持させることによって構成されている。
一次施工部用プレキャストコンクリート版23は、図3に示すように、構築するPC床版20を半割状にした平面視矩形状に形成され、道路幅員方向の一方の端部、即ち、二次施工部側の接合端部に突出させた接合凸部50を一体に備えている。
接合凸部50は、道路長さ方向に連続する突条状に形成され、上下側縁が互いに接合側に向かって傾斜するテーパ状を成している。
また、一次施工部用プレキャストコンクリート版23には、図3(c)に示すように、長手方向、即ち道路幅方向に貫通した複数のPC緊張材挿通孔26、26...が形成されており、各PC緊張材挿通孔26,26の二次施工部20bとは反対側の端部にPC緊張材端部定着具27が埋設されている。尚、PC緊張材挿通孔26は、樹脂系材料からなるシースを埋設することにより形成されている。
更に、一次施工部用プレキャストコンクリート版23には、短手方向両端部、即ち、道路長さ方向で互いに接合される部分に上面が開口した半割状凹部28aが形成され、道路長さ方向で隣り合って設置された各一次施工部用プレキャストコンクリート版23,23間に凹部28が形成されるようになっている。
この半割状凹部28a内には、道路長さ方向両端面より鉄筋連結部29,29...が突設されており、各一次施工部用プレキャストコンクリート版23を突き合わせた際、凹部28内で道路長さ方向に隣り合う各一次施工部用プレキャストコンクリート版23、23の鉄筋連結部29,29同士を連結するようになっている。
更にまた、このプレテンションプレキャストPC版23には、特に図示しないが、プレテンション用PC緊張材が所望の緊張力で緊張した状態で埋設され、このプレテンション用PC緊張材の戻り力によってプレテンション方式により道路幅員方向に向けたプレストレスが導入されている。
一方、二次施工部20b部分は、プレキャストの鉄筋コンクリート版からなる複数の二次施工部用プレキャストコンクリート版43,43...を道路長さ方向に並べて設置することにより構成され、ポストテンション方式で道路幅員方向にプレストレスを導入するとともに、一次施工部用プレキャストコンクリート版23と一体化されるようになっている。尚、この二次施工部用プレキャストコンクリート版43において上述の一次施工部用プレキャストコンクリート版23と同様の構成には、同一符号を付して説明を省略する。
この二次施工部用プレキャストコンクリート版43には、図4に示すように、構築するPC床版20を半割状にした平面視矩形状に形成され、道路幅員方向の一方の端部、即ち、一次施工部側の接合端部に接合凸部50が嵌め込まれる接合凹部51が一体に形成されている。
接合凹部51は、図2に示すように、接合凸部50の形状に整合させて道路長さ方向に連続する凹溝状に形成され、接合凸部50と互いに嵌合して道路幅員方向で隣り合う両プレキャストコンクリート版23,43間でせん断力を伝達するキー構造を成している。
この二次施工部用プレキャストコンクリート版43には、隣接する一次施工部用プレキャストコンクリート版23のPC緊張材挿通孔26の位置に整合させた配置に道路幅員方向に貫通したPC緊張材挿通孔31,31...が形成され、各PC緊張材挿通孔31,31...の一次施工部20aとは反対側の端部にPC緊張材端部定着具32が埋設されている。尚、PC緊張材挿通孔は、樹脂系材料からなるシースを埋設することにより形成されている。
一方、一次施工部用プレキャストコンクリート版23及び二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端部には、互いに位置を合わせて複数の雌側ガイド部材53が道路長さ方向に間隔を置いて埋設され、接合端面を成す接合凸部50の頂面又は接合凹部51の底面に開口してガイド穴部54が形成され、一方のガイド穴部54に棒状の雄側ガイド部材55を挿入することで一方のプレキャストコンクリート版43の接合端面からガイドピン部52を突出させた状態とし、それを接合する際に他方のガイド穴部54に挿入することで接合凹部51内に接合凸部50が案内され、両プレキャストコンクリート版23,43が互いに所望の位置に誘導されるようになっている。
雄側ガイド部材55は、図5に示すように、GFRP等の強化プラスチックやその他の樹脂系材料等の非腐食性材料であって、プレキャストコンクリート版23,43を構成するコンクリートよりも横弾性係数の低い材料によって両端にテーパ部55a,55aを有する短尺棒状に形成されている。
雄側ガイド部材55は、その長さ方向の半分をガイドピン部52とし、図2に示すように、何れか一方のプレキャストコンクリート版43(本実施例では接合凹部51側)に埋設された雌側ガイド部材53のガイド穴部54に挿入した際、ガイドピン部52がプレキャストコンクリート版43の接合端面より突出し、且つ、その先端位置がプレキャストコンクリート版43の最端位置よりも外側、即ち、相手側プレキャストコンクリート版23側に位置するようになっている。
よって、道路幅員方向で隣り合うプレキャストコンクリート版23,43を接合する際には、両プレキャストコンクリート版23,43の接合端面が接触する前に、一方のプレキャストコンクリート版43の接合端面に突設させたガイドピン部52が他方のプレキャストコンクリート版23の接合端面に開口したガイド穴部54に挿入されるようになっている。
雌側ガイド部材53は、図6に示すように、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)やその他の樹脂系材料等の非腐食性材料であって、プレキャストコンクリート版23,43を構成するコンクリートよりも横弾性係数の低い材料によって円錐台状に形成されている。
ガイド穴部54は、雄側ガイド部材55の形状を半割状にした形状に形成され、縮径側に開口するとともに奥側にテーパ部54aを備えている。尚、図中符号56は、ガイド穴部54の奥側にそれと連通し、且つ、拡径側端面に開口したボルト挿通孔である。
次に、本発明方法を用いた高架道路用コンクリート床版の架け替えの一例について説明する。
この方法は、図7、図8に示す既設コンクリート床版40の道路幅員方向の中央を境界とした2区画の一方側を一次施工部20a、他方側を二次施工部20bとし、二次施工部20bを道路として供用している状態で、一次施工部20aの架け替えを行い、一次施工部20aの架け替え完了後にこれを道路として供用した状態で、二次施工部20bの架け替え、両架け替え部20a,20bの床版を一体化させて架け替え工事を完了するものである。
次に本例の架け替え工程を順に説明する。
a.既設コンクリート床版切断部下面の仮設支持材設置
図7(a)に示すように、架け替えようとする既設コンクリート床版40を供用している状態で、これを2つに区画し、先に施工する1区画の一次施工部20aと、該一次施工部20aの架け替え後に施工する1区画の二次施工部20bとの境界部分の下面に仮設支持材41を設置する。
この仮設支持材41は、後述する一次施工部20aと二次施工部20bとの境界を切断した際に、床版の切断部に最も近い鋼桁21から張り出した部分が片持ち支持された状態となるため、その片持ち部の先端下面を下側から支持し、道路表面からの下向き荷重を受け持たせるものである。
この例では、床版下面と鋼桁21との間に取り付けた斜材によって仮設支持材41を構成させている。尚、仮設支持材としては、斜材の他に、前述の従来例に示した仮設の鋼桁を使用してもよい。
b.既設コンクリート床版の切断、既設コンクリート床版の一次施工部の撤去
図7(b)に示すように、二次施工部20bの縁部上面にガードレール42を設置し、このガードレール42から二次施工部20bの側のみを道路として供用させ、一次施工部20a上の通行を遮断状態で、既設コンクリート床版40の一次施工部20aと二次施工部20bとの境界部分、本例では既設コンクリート床版40の道路幅員方向中央部分を切断し、既設コンクリート床版40の一次施工部20aを撤去する。
この撤去は一例としてクレーンを使用し、既設コンクリート床版40の道路進行方向側の1区画ずつ吊り上げて地上に降ろし、地上にて必要な大きさに破砕し、鋼材とコンクリートとを分別するようにしてもよく、鋼桁21上に架設された状態で破砕し、コンクリートと鋼材とを分別するようにしてもよい。
c.一次施工部への一次施工部用プレキャストコンクリート版の架設
図7(c)に示すように、既設コンクリート床版40が除去された一次施工部20aの鋼桁21上に、予めプレコンクリート構造物制作ヤードで制作した所定の数の一次施工部用プレキャストコンクリート版23を鋼桁21の長さ方向に並べて架設するとともに、その新たな一次施工部用プレキャストコンクリート版23の二次施工部20b側縁部下を仮設支持材41にて支持させ、一次施工部20aの一次施工部用プレキャストコンクリート版23を道路としての供用に耐え得る強度とする。
d.二次施工部の既設コンクリート床版の除去
一次施工部20aの一次施工部用プレキャストコンクリート版23上を供用可能な強度とするとともに表面に必要な舗装を施し、その縁部上に、先に設置した二次施工部20bの縁部上の仮設ガードレール42を移動させ、一次施工部20aに既設された一次施工部用プレキャストコンクリート版23上を道路として供用させ、二次施工部20bの供用を停止する。
この状態で図8(d)に示すように、二次施工部20bの既設コンクリート床版40を除去する。この既設コンクリート床版40の除去は、前述した一次施工部20aの場合と同様にして施工する。
e.二次施工部のコンクリート床版の設置
まず、二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端部に埋設された雌側ガイド部材53のガイド穴部54に雄側ガイド部材55を挿入し、二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端面にガイドピン部52を突出させるとともに、接合端面に樹脂系の接着剤57を塗布する。
次に、既設コンクリート床版40が除去された二次施工部20bの鋼桁21,21...上に二次施工部用プレキャストコンクリート版43をクレーン装置により移動させ、既に設置された一次施工部用プレキャストコンクリート版23と道路幅員方向で互いに突き合わせ配置に接合させる。
その際、図9に示すように、ガイドピン部52を二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端面より突出させておき、それを一次施工部用プレキャストコンクリート版23の接合端面に開口したガイド穴部54に挿入することにより、ガイドピン部52のテーパ部55aの外側面がガイド穴部54の内周面に沿ってガイドピン部52の中心軸とガイド穴部54の中心軸とが一致する方向に案内され、それに伴い接合凸部50が接合凹部51内に案内される。
このとき、ガイドピン部52により二次施工部用プレキャストコンクリート版43が案内されるので、接合凸部50の角部等が二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端面に不要に接触することがなく、不要な接触によるコンクリートの欠損を防止することができる。
f.プレストレスの導入
二次施工部用プレキャストコンクリート版43の設置後、該二次施工部用プレキャストコンクリート版43に埋設したシースにより構成されているPC緊張材挿通孔31と、これに連通させた一次施工部用プレキャストコンクリート版23のPC緊張材挿通孔26とに連続させてポストテンション用PC緊張材33を挿通し、その一端を一次施工部用プレキャストコンクリート版23端部のPC緊張材端部定着具27に定着させ、他端をポストテンション用RC版43の端部のPC緊張材端部定着具32に通し、緊張用ジャッキを使用して緊張した後、その端部をPC緊張材端部定着具32に定着することによりプレストレスを導入させる。
このプレストレスは、PC緊張材端部定着具27,32間に導入されることとなり、二次施工部用プレキャストコンクリート版43の道路幅員方向にプレストレスが導入されるとともに、両プレキャストコンクリート版23,43が一体化されて新たなPC床版20が構築される。
f.仮設ガードレール、仮設支持材の撤去、全幅員供用開始
このようにして新たなPC床版20を構築した後、図8(f)に示すように仮設ガードレール42及び仮設支持材41を撤去し、架け替えPC床版20の全幅員を道路として供用させて架け替えを完了する。
このように構成された高架道路用コンクリート床版の構築方法では、両プレキャストコンクリート版23,43を接合する際、一方のプレキャストコンクリート版43の接合端面に突設させておいたガイドピン部52をガイド穴部54に挿入することにより、両プレキャストコンクリート版23,43が互いに所望の位置に案内されるので、両プレキャストコンクリート版23,43に段差が生じることのないように厳密に位置管理を行うことができる。
特に、一次施工部用プレキャストコンクリート版23,23...上を道路として供用した状態で二次施工部用プレキャストコンクリート版43を設置する場合であって、一次施工部用のプレキャストコンクリート版23上を移動する車両の影響で両プレキャストコンクリート版23,43を突き合わせる位置が振動してもガイドピン部52に案内されて所望の位置で接合することができる。
一方、本発明方法では、コンクリート床版20の構築後、図9(b)に示すように、ガイドピン部52を有する雄側ガイド部材55が両プレキャストコンクリート版23,43間に跨った状態で残存するが、この雄側ガイド部材55及び雌側ガイド部材53,53がそれぞれプレキャストコンクリート版23,43を構成するコンクリートより横弾性係数の低い材料で構成されているので、両プレキャストコンクリート版23,43間の上下方向にせん断力が作用しても、接合凸部50と接合凹部51とがせん断キーとして機能し、このコンクリート製のせん断キー50,51に比べ、雄側ガイド部材55と雌側ガイド部材53との間に生じる荷重負担が少なく、雄側ガイド部材55(ガイドピン部52)部分に応力が集中し破損するのを防止することができる。
また、両プレキャストコンクリート版23,43間に跨る雄側ガイド部材55及び雌側ガイド部材53,53が非腐食性材料により形成されているので、目地部分の隙間から雨水等が侵入しても腐食されず、凍結防止剤の散布、海洋からの飛来塩分の影響を受け、コンクリート内の鋼材が腐食することもない。
更には、目地部分に樹脂系の接着剤57が介在されるので雨水等の侵入自体を防止することができる。
また、本工法により構築された架け替えPC床板20は、一次施工部用プレキャストコンクリート版23のプレテンション用PC緊張材による応力が図10(a)に示す応力線図のように、端部に到る一定長さにおいて徐々に小さくなり端部で0となるが、ポストテンション用PC緊張材33による応力が図10(b)に示す応力線図のように、一次施工部用プレキャストコンクリート版23の端部において、所定の応力を生じさせることができるので、これらの応力が合成されて図10(c)に示す応力線図となり、一次施工部20aと二次施工部20bとの連結部分に応力が減少する部分がなく、全幅員に亘って必要な応力が導入される。
また、一次施工部20aの架け替えに際し、プレテンション方式のPC版である一次施工部用プレキャストコンクリート版23を使用することにより、ポストテンション方式のプレキャストPC版やPC床版とする場合に比べ、高価であるPC緊張材を定着させておくためのPC緊張材端部定着具の使用数が少なくてよくなり、コストを減少させることができるようになっている。
尚、上述の実施例では、一次施工部用プレキャストコンクリート版23に接合凸部50を、二次施工部用プレキャストコンクリート版43に接合凹部51を設けた例について説明したが一次施工部用プレキャストコンクリート版23に接合凹部51を、二次施工部用プレキャストコンクリート版43に接合凸部50を設けてもよい。
また、上述の実施例では、棒状の雄側ガイド部材55を二次施工部用プレキャストコンクリート版43に埋設させた雌側ガイド部材53に挿入することにより、二次施工部用プレキャストコンクリート版43の接合端面からガイドピン部52を突出させた例について説明したが、雄側ガイド部材55及びガイドピン部52の態様は、これに限定されず、例えば、雄側ガイド部材にピン状のガイドピン部と連続するアンカー部を一体に備え、アンカー部をプレキャストコンクリート版43に埋設することによりガイドピン部を接合端面より突出させるようにしたものであってもよく、棒状の雄側ガイド部材55の一端側をプレキャストコンクリート版43内の鉄筋に固定しておき、その一端側をプレキャストコンクリート版に埋設させ、他端を接合端面より突出させてガイドピン部とするようにしてもよい。
また、ガイドピン55を一次施工部用プレキャストコンクリート版23の接合端面に突設させておくようにしてもよい。
更に、上述の例では架け替え完了後に仮設支持材41を撤去することとしているが、仮設鋼桁を使用する場合には、これを撤去することなく、そのまま補助の支持材として残してもよい。
更にまた、上述の実施例では、本発明方法を既設の高架道路用コンクリート床版の架け替えに適用した例について説明したが、高架道路用コンクリート床版を新設する際に適用してもよい。
20 架け替えPC床版
20a 一次施工部
20b 二次施工部
21 鋼桁
23 一次施工部用プレキャストコンクリート版
26 PC緊張材挿通孔
27 PC緊張材端部定着具
28a 半割状凹部
29 鉄筋連結部
30 ポストテンションPC床版
31 PC緊張材挿通孔
32 PC緊張材端部定着具
33 ポストテンション用PC緊張材
40 既設コンクリート床版
41 仮設支持材
42 仮設ガードレール
43 ニ次施工部用プレキャストコンクリート版
50 接合凸部
51 接合凹部
52 ガイドピン部
53 雌側ガイド部材
54 ガイド穴部
55 雄側ガイド部材
56 ボルト挿通孔
57 接着剤

Claims (10)

  1. 複数の橋桁に支持させた複数車線用のコンクリート床版を構築するに際し、該コンクリート床版の道路幅員方向を一次施工部と二次施工部とに分割し、前記一次施工部にプレキャストコンクリート版を設置した後、前記二次施工部にプレキャストコンクリート版を前記一次施工部に設置されたプレキャストコンクリート版と道路幅員方向で互いに突き合わせ配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与して前記コンクリート床版を構築する高架道路用コンクリート床版の構築方法において、
    道路幅員方向で互いに突き合わされる何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に他方側に突出させた接合凸部を一体に備えるとともに、何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端部に前記接合凸部が嵌め込まれる凹溝状の接合凹部を一体に形成し、
    何れか一方のプレキャストコンクリート版の接合端部に、その接合端面から突出したピン状のガイドピン部を有する雄側ガイド部材を備え、
    何れか他方のプレキャストコンクリート版の接合端面に開口したガイド穴部に前記ガイドピン部を挿入することにより、前記接合凸部を接合凹部内に案内させるとともに、前記両プレキャストコンクリート版を互いに所望の位置に案内させることを特徴とする高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  2. 前記雄側ガイド部材は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートに比べて横弾性係数の低い材料により構成されている請求項1に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  3. 前記ガイド穴部は、前記プレキャストコンクリート版を構成するコンクリートよりも横弾性係数の低い材料からなる雌側ガイド部材を前記プレキャストコンクリート版の接合端部に埋設することにより形成されている請求項1又は2に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  4. 一対の前記雌側ガイド部材を互いに道路幅員方向で接合される両プレキャストコンクリート版の接合端部にそれぞれ埋設し、いずれか一方の雌側ガイド部材に棒状の雄側ガイド部材を挿入することにより、前記ガイドピン部を何れか一方の前記プレキャストコンクリート版の接合端面に突出させ、接合後は前記雄側ガイド部材を両雌側ガイド部材間に跨って挿入させる請求項3に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  5. 前記雄側ガイド部材及び/又は雌側ガイド部材を非腐食性材料により構成した請求項1〜4の何れか1に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  6. 前記両プレキャストコンクリート版の互いに付き合わされる接合端面に樹脂系接着剤を塗布しておく請求項1〜5の何れか1に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  7. 複数の橋桁に支持させた複数車線用の既設コンクリート床版を新たなコンクリート床版に掛け替えるに際し、
    前記二次施工部の既設コンクリート床版を道路として供用可能に残した状態で、該二次施工部と隣接した前記一次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版が除去された一次施工部に道路幅員方向にプレストレスを付与した一次施工部用プレキャストコンクリート版を設置し、該一次施工部用プレキャストコンクリート版上を道路として供用可能とした後、前記一次施工部と隣接する二次施工部の既設コンクリート床版を除去し、その既設コンクリート床版を除去した二次施工部に二次施工部用プレキャストコンクリート版を前記一次施工部用プレキャストコンクリート版と道路幅員方向で突き合わせた配置に接合させ、該両プレキャストコンクリート版に連続させてPC緊張材を挿通させ、該PC緊張材を緊張することにより両プレキャストコンクリート版にプレストレスを付与するとともに、両プレキャストコンクリート版を一体化させる請求項1〜6の何れか1に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  8. 前記一次施工部の既設コンクリート床版の除去に先立ち、二次施工部の縁部下に仮支持材を設置する請求項7に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  9. 一次施工部に設置された前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の、前記二次施工部側の縁部下に仮支持材を設置する請求項8に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
  10. 前記仮支持材は、既設コンクリート床版の縁部下とこれに隣り合う前記一次施工部用プレキャストコンクリート版の縁部下をともに仮支持する共通の架設鋼桁を使用する請求項8に記載の高架道路用コンクリート床版の構築方法。
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