JP2016098249A - 光配向性を有する熱硬化性組成物、配向層、配向層付基板および位相差板 - Google Patents

光配向性を有する熱硬化性組成物、配向層、配向層付基板および位相差板 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、液晶配向能に優れる配向層を形成可能な、光配向性を有する熱硬化性組成物ならびにそれを用いた配向層、配向層付基板および位相差板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(1)で表される光配向性構成単位と、自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有する共重合体を含有することを特徴とする光配向性を有する熱硬化性組成物を提供することにより、上記目的を達成する。ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。
Figure 2016098249

【選択図】なし

Description

本発明は、配向層に用いられる光配向性を有する熱硬化性組成物に関するものである。
液晶はその配向性と屈折率、誘電率、磁化率等の物理的性質の異方性とを利用して、液晶表示素子以外に、位相差板、偏光板等の各種光学素子等、様々な応用が検討されている。
液晶を配向させるためには配向層が用いられる。配向層の形成方法としては、例えばラビング法や光配向法が知られており、光配向法はラビング法の問題点である静電気や塵の発生がなく、定量的な配向処理の制御ができる点で有用である(例えば特許文献1参照)。
配向層には、液晶配向能の他、耐熱性、耐溶剤性等が要求される。例えば、配向層が、各種デバイスの製造過程にて熱や溶剤にさらされたり、各種デバイスの使用時に高温にさらされたりする場合がある。配向層が高温にさらされると、液晶配向能が著しく低下するおそれがある。
そこで、例えば特許文献2には、安定した液晶配向能を得るために、光により架橋反応の可能な構造と熱によって架橋する構造とを有する重合体成分を含有する液晶配向剤、および、光により架橋反応の可能な構造を有する重合体成分と熱によって架橋する構造を有する化合物とを含有する液晶配向剤が提案されている。
また、特許文献3には、優れた液晶配向能、十分な耐熱性、高い耐溶剤性および高い透明性を得るために、(A)光二量化部位および熱架橋部位を有するアクリル共重合体と、(B)架橋剤とを含有する、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物が提案されている。(B)架橋剤は(A)アクリル共重合体の熱架橋部位と結合するものであり、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物を加熱により硬化させて硬化膜を形成し、硬化膜に偏光紫外線を照射して配向層を形成することができる。
特許文献4には、優れた液晶配向能、十分な耐熱性、高い耐溶剤性および高い透明性を得るために、(A)光二量化部位および熱架橋部位を有するアクリル共重合体と、(B)所定のアルキルエステル基およびヒドロキシアルキルエステル基の少なくとも一方と、カルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシ基の少なくともいずれか一方とを有するアクリル重合体と、(C)架橋剤とを含有する、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物が提案されている。(C)架橋剤は(A)アクリル共重合体の熱架橋部位ならびに(B)アクリル重合体のカルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシ基と結合するものであり、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物を加熱により硬化させて硬化膜を形成し、硬化膜に偏光紫外線を照射して配向層を形成することができる。
特許文献5には、優れた液晶配向能、十分な耐熱性、高い耐溶剤性および高い透明性を得るために、(A)光配向性基およびヒドロキシ基を有する化合物と、(B)ヒドロキシ基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有するポリマーと、(C)架橋剤とを含有する、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物が提案されている。(C)架橋剤は(A)化合物のヒドロキシ基ならびに(B)ポリマーのヒドロキシ基およびカルボキシル基と結合するものであり、光配向性を有する熱硬化膜形成組成物を加熱により硬化させて硬化膜を形成し、硬化膜に偏光紫外線を照射して配向層を形成することができる。
このように、配向層の耐熱性、耐溶剤性等の向上のために熱硬化が行うことが提案されているが、熱硬化を行うと、光反応性が低下する場合がある。中でも、特許文献3〜5のように、架橋剤による熱硬化を行うと、膜の内部に網目構造が形成されるため、光反応性が低下する。特に、特許文献3、4のように、光二量化部位および熱架橋部位を有するアクリル共重合体を用い、架橋剤による熱硬化を行う場合には、二量体化が起こりにくくなると考えられる。
配向層の配向規制力を高めるには、偏光紫外線の照射量を多く、照射時間を長くすればよいが、その場合にはスループットが低下する。したがって、偏光紫外線の照射量を少なく、照射時間を短くするために、省エネルギーの観点からも、配向層に用いられる材料の光に対する感度を向上させることが求められている。
そこで、特許文献6には、優れた光反応効率、耐溶剤性、高い配向感度を得るために、(A)光配向性基と、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基およびアルコキシシリル基のうちのいずれかから選ばれる少なくとも一種の置換基とを有する化合物と、(B)(A)成分と熱反応可能な置換基を有し、かつ自己架橋可能なポリマーとを含有する硬化膜形成組成物が提案されている。(B)ポリマーは(A)成分と熱反応し、かつ自己架橋反応するものであり、硬化膜形成組成物を加熱により硬化させて硬化膜を形成し、硬化膜に偏光紫外線を照射して配向層を形成することができる。
特許文献6によれば、(B)(A)成分と熱反応可能な置換基を有し、かつ自己架橋可能なポリマーを用いており、架橋剤を別途添加しないため、光反応効率を上げることができる。
しかしながら、配向規制力は十分であるとはいえず、改善の余地がある。
特許第4094764号公報 特許第4207430号公報 特許第5459520号公報 国際公開第2011/010635号パンフレット 国際公開第2011/126022号パンフレット 国際公開第2014/104320号パンフレット
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、光配向部位および熱架橋部位の両方を有する共重合体を含有する熱硬化性組成物において、液晶配向能に優れる配向層を形成可能な、光配向性を有する熱硬化性組成物ならびにそれを用いた配向層、配向層付基板および位相差板を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、下記式(1)で表される光配向性構成単位と、自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有する共重合体を含有することを特徴とする光配向性を有する熱硬化性組成物を提供する。
Figure 2016098249
(ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。)
本発明によれば、共重合体の熱架橋性構成単位が自己架橋可能な熱架橋性基を有するため、架橋剤を別途添加する必要がなく、光反応性を高め、感度を向上させることができる。また、共重合体の光配向性構成単位がスチレン骨格を有し、π電子系を多く含んでいるため、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物を用いて形成された配向層は、液晶分子との相互作用が強くなると考えられる。したがって、液晶配向能に優れる配向層を得ることができる。さらに、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は熱硬化性を有しており、耐熱性および耐溶剤性に優れる配向層を得ることができる。
また本発明においては、上記光配向性基が光二量化反応または光異性化反応を生じる官能基であることが好ましい。また、上記光配向性基がシンナモイル基であることがより好ましい。これらの光配向性基は光に対する感度が比較的高く、材料選択の幅が広いという利点を有する。
さらに本発明においては、上記共重合体が第2熱架橋性構成単位をさらに有していてもよい。熱硬化性を高めることができるからである。
上記の場合、上記第2熱架橋性構成単位が有する第2熱架橋性基がヒドロキシ基であることが好ましい。反応性が高いからである。
また本発明は、上記式(1)で表される光配向性構成単位が有する光配向性基の光二量化構造または光異性化構造、および、熱架橋性構成単位が有する自己架橋可能な熱架橋性基の架橋構造を有する共重合体を含有することを特徴とする配向層を提供する。
本発明によれば、配向層は、所定の光二量化構造または光異性化構造、および、所定の架橋構造を有する共重合体を含有するため、優れた液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性を得ることができる。
さらに本発明は、基板と、上記基板上に形成され、上述の配向層とを有することを特徴とする配向層付基板を提供する。
本発明によれば、上述の配向層を有することにより、液晶配向能に優れる配向層を得ることができる。
また本発明は、基板と、上記基板上に形成され、上述の配向層と、上記配向層上に形成された位相差層とを有することを特徴とする位相差板を提供する。
本発明によれば、上述の配向層を有することにより、液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性に優れており、光学特性の良好な位相差板を得ることができる。
本発明においては、液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性に優れる配向層を形成可能な、光配向性を有する熱硬化性組成物を提供することができるという効果を奏する。
本発明の配向層付基板の一例を示す概略断面図である。 本発明における位相差板の一例を示す概略断面図である。 本発明における液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物ならびにそれを用いた配向層、配向層付基板および位相差板について詳細に説明する。
A.光配向性を有する熱硬化性組成物
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、下記式(1)で表される光配向性構成単位と、自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有する共重合体を含有することを特徴とするものである。
Figure 2016098249
(ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。)
ここで、自己架橋とは、架橋剤を介さずに、同一の熱架橋性基同士や異なる熱架橋性基同士で反応し、架橋構造を形成することをいう。
本発明においては、共重合体が自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位を有することにより、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物を架橋剤を別途添加せずに用いることができる。そのため、光配向性を有する熱硬化性組成物における共重合体の含有量を相対的に増やし、配向に寄与する光配向性構成単位の含有割合を相対的に増やすことができ、光反応性を高めることができる。また、一般的に架橋剤は低分子成分であり、架橋剤を添加しないことにより、架橋剤が配向層の表面に浮き出てくる、いわゆるブリードアウトを防ぐことができ、液晶配向能が阻害されるのを抑制することができる。したがって、光反応性を高め、感度を向上させることができる。
さらに本発明においては、共重合体が上記式(1)で表される光配向性構成単位を有することにより、良好な液晶配向能を有する配向層を得ることができる。この理由は明らかではないが、次のように推量される。すなわち、上記式(1)で表される光配向性構成単位はスチレン骨格を有しており、π電子系を多く含んでいる。また、一般に液晶分子にはベンゼン環等の芳香環を有するものが多く、同じくπ電子系を含む。そのため、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物から形成された配向層は、液晶分子との相互作用が強くなる。これにより、液晶分子を配向制御しやすくなり、良好な液晶配向能が得られると考えられる。
したがって本発明においては、少ない露光量で配向層を形成することが可能な、高感度な光配向性を有する熱硬化性組成物とすることができる。よって本発明は、配向層形成時の偏光紫外線の照射量を少なく、照射時間を短くすることができ、省エネルギーの観点から有用である。
また本発明においては、上述したように、共重合体が上記式(1)で表される光配向性構成単位を有するため、π電子系の相互作用により、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物から形成された配向層は、この配向層上に形成される液晶層との密着性も高くなると考えられる。
また、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は熱硬化性を有しており、耐熱性および耐溶剤性に優れる配向層を得ることができる。また、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は高感度であるため、共重合体における光配向性構成単位の含有割合が比較的少ない場合であっても液晶配向能を得ることができる。そのため、共重合体における熱架橋性構成単位の含有割合を相対的に増やすことができ、耐熱性や耐溶剤性をより高めることができる。
さらには、高感度のため、量産に適しており、光配向性を有する熱硬化性組成物から形成された配向層を有するデバイスの生産性を向上させることもできる。
以下、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物における各成分について説明する。
1.共重合体
本発明に用いられる共重合体は、上記式(1)で表される光配向性構成単位と、自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有するものである。
以下、共重合体における各構成単位について説明する。
(1)光配向性構成単位
本発明における光配向性構成単位は下記式(1)で表されるものである。
Figure 2016098249
(ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。)
光配向性構成単位は、光照射により光反応を生じることで異方性を発現する部位である。光反応としては、光二量化反応または光異性化反応であることが好ましい。すなわち、光配向性構成単位は、光照射により光二量化反応を生じることで異方性を発現する光二量化構成単位、または、光照射により光異性化反応を生じることで異方性を発現する光異性化構成単位であることが好ましい。
上記式(1)におけるXは光配向性基である。光配向性基は、上述のように、光照射により光反応を生じることで異方性を発現する官能基であり、光二量化反応または光異性化反応を生じる官能基であることが好ましい。
光二量化反応を生じる光配向性基としては、例えばシンナモイル基、カルコン基、クマリン基、アントラセン基、キノリン基、アゾベンゼン基、スチルベン基等が挙げられる。これらの官能基におけるベンゼン環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、光二量化反応を妨げないものであればよく、例えばアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基等が挙げられる。
光異性化反応を生じる光配向性基としては、シストランス異性化反応を生じるものであることが好ましく、例えばシンナモイル基、カルコン基、アゾベンゼン基、スチルベン基等が挙げられる。これらの官能基におけるベンゼン環は、置換基を有していてもよい。置換基としては、光異性化反応を妨げないものであればよく、例えばアルコキシ基、アルキル基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基等が挙げられる。
中でも、光配向性基は、シンナモイル基であることが好ましい。具体的に、シンナモイル基としては、下記式(2−1)、(2−2)で表される基であることが好ましい。
Figure 2016098249
上記式(2−1)中、R11は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアリール基または炭素数1〜18のシクロアルキル基を表す。ただし、アルキル基、アリール基およびシクロアルキル基はエーテル結合、エステル結合、アミド結合、尿素結合を介して結合していてもよく、置換基を有してもよい。R12〜R15はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアリール基または炭素数1〜18のシクロアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基またはシアノ基を表す。ただし、アルキル基、アリール基およびシクロアルキル基はエーテル結合、エステル結合、アミド結合、尿素結合を介して結合していてもよく、置換基を有してもよい。R16およびR17はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアリール基または炭素数1〜18のアルコキシ基を表す。
また、上記式(2−2)中、R21〜R25はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアリール基または炭素数1〜18のシクロアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基またはシアノ基を表す。ただし、アルキル基、アリール基およびシクロアルキル基はエーテル結合、エステル結合、アミド結合、尿素結合を介して結合していてもよく、置換基を有してもよい。R26およびR27はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアリール基または炭素数1〜18のアルコキシ基を表す。
なお、光配向性基がシンナモイル基の場合であって、上記式(2−1)で表される基の場合、スチレン骨格のベンゼン環がシンナモイル基のベンゼン環となっていてもよい。
上記式(1)におけるLは2価の連結基または単結合である。なお、Lが単結合の場合、光配向性基Xはスチレン骨格に直接結合される。2価の連結基としては、例えばエーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、アルキレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。具体的には、−O−、−S−、−COO−、−COS−、−CO−、−OCO−、−OCO(CHCOO−、−OCO(CHCHO)COO−、−OCOCO−、−OCOC10O−、−COO(CHO−、−COO(CHCHO)−、−COOCO−、−COOC10O−、−O(CHO−、−O(CHCHO)−、−OCO−、−OC10O−、−(CHO−等が挙げられる。nは1〜20、mは1〜10である。
上記式(1)におけるRは水素原子または1価の有機基である。1価の有機基は、好ましくはメチル基である。中でも、Rは水素原子であることが好ましい。
上記式(1)において、kは1〜5であり、−L−Xはオルト位、メタ位、パラ位のいずれに結合していてもよい。kが2〜5の場合、LおよびXは互いに同一でもよく異なってもよい。中でも、kが1であり、−L−Xがパラ位に結合していることが好ましい。具体的には、光配向性構成単位は下記式(1−1)で表される構成単位であることが好ましい。なお、下記式中、各符号は上記式(1)と同様である。
Figure 2016098249
光配向性構成単位としては、下記式(1−2)〜(1−5)で表される構成単位を例示することができる。
Figure 2016098249
上記式(1−2)中、R31は上記式(2−1)のR11と同様であり、R32およびR33は上記式(2−1)のR16およびR17と同様である。
上記式(1−3)中、L11は単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記式(1)のLと同様である。R11〜R17は上記式(2−1)と同様である。
上記式(1−4)中、L12は単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記式(1)のLにおいてカルボニル結合およびチオカルボニル結合を除いた以外は同様である。
上記式(1−5)中、L13は単結合または2価の連結基を表す。2価の連結基としては、上記式(1)のLと同様である。R35〜R37は上記式(2−1)のR12〜R15と同様であり、R38およびR39は上記式(2−1)のR16およびR17と同様である。
共重合体が有する光配向性構成単位は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
中でも、光配向性構成単位は上記式(1−3)、(1−4)で表される構成単位であることが好ましい。
上記式(1−3)において、L11は単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−OCO(CHCOO−、−OCO(CHCHO)COO−、−OCOC10O−、−COO(CHO−、−COO(CHCHO)−、−COOC10O−、−O(CHO−、−O(CHCHO)−、−OC10O−または−(CHO−であることが好ましい。nは1〜11であることが好ましく、mは1〜5であることが好ましい。
また、上記式(1−3)で表される光配向性構成単位は、下記式(1−6)で表される構成単位であることがより好ましい。
Figure 2016098249
上記式(1−6)中、R12〜R17およびL11は上記式(1−3)と同様である。R18は水素原子、炭素数1〜18のアルコキシ基、シアノ基、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基またはシクロヘキシル基を表す。ただし、アルキル基、フェニル基、ビフェニル基およびシクロヘキシル基はエーテル結合、エステル結合、アミド結合、尿素結合を介して結合していてもよい。nは1〜5を表し、R18はオルト位、メタ位、パラ位のいずれに結合していてもよい。nが2〜5の場合、R18は互いに同一でもよく異なってもよい。中でも、nが1であり、R18がパラ位に結合していることが好ましい。
また、上記式(1−4)において、L12は単結合、−O−、−OCOC10O−、−COO(CHO−、−COO(CHCHO)−、−COOC10O−、−O(CHO−、−O(CHCHO)−、−OC10O−または−(CHO−であることが好ましい。
光配向性構成単位が上記式(1−6)、(1−4)で表されるような構成単位である場合、光配向性構成単位の末端付近に芳香環が配置されるようになり、液晶分子に類似した構造になる。そのため、配向層上に形成される液晶層と親和性が高くなり、液晶配向能および密着性が上がると考えられる。
また、光配向性構成単位が上記式(1−6)、(1−4)で表されるような構成単位である場合には、光二量化反応性または光異性化反応性をさらに高め、感度を一層向上させることができる。この理由は明らかではないが、次のように推量される。すなわち、光配向性構成単位はスチレン骨格を有するため、光配向性構成単位のスチレン骨格同士のπ電子系の相互作用により、スタッキング構造が形成されやすい。また、上記式(1−6)、(1−4)で表される光配向性構成単位では、光配向性基とスチレン骨格とが近接している。これにより、光配向性基が光二量化反応または光異性化反応を生じやすい位置関係になるものと推量される。例えば、光異性化反応の場合には、光配向性構成単位のスチレン骨格同士がスタッキングしており、光配向性基とスチレン骨格とが近接していることにより、光配向性基の向きが揃いやすくなり、光異性化反応性が高くなると考えられる。また、光二量化反応の場合には、光配向性構成単位のスチレン骨格同士がスタッキングしており、光配向性基とスチレン骨格とが近接していることにより、光配向性基間の距離が短くなるため、光二量化反応性が高くなると考えられる。
共重合体の合成には、上記光配向性構成単位を形成する光配向性基を有するスチレン系モノマーを用いることができる。光配向性基を有するスチレン系モノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合体における光配向性構成単位の含有割合としては、共重合体全体を100モル%としたとき、10モル%〜90モル%の範囲内で設定することができ、好ましくは20モル%〜80モル%の範囲内である。光配向性構成単位の含有割合が少ないと、感度が低下し、良好な液晶配向能を付与するのが困難になる場合がある。また、光配向性構成単位の含有割合が多いと、相対的に熱架橋性構成単位の含有割合が少なくなり、十分な熱硬化性が得られず、良好な液晶配向能を維持するのが困難になる場合がある。
なお、共重合体における各構成単位の含有割合は、H NMR測定による積分値から算出することができる。
(2)熱架橋性構成単位
本発明における熱架橋性構成単位は、自己架橋可能な熱架橋性基を有するものである。
自己架橋可能な熱架橋性基としては、例えばグリシジル基、アミド基、N−アルコキシメチル基、N−ヒドロキシメチル基、オルト位がヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたフェノール性ヒドロキシ基等が挙げられる。
熱架橋性構成単位を構成する単量体単位としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル等が挙げられる。中でも、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレンが好ましい。
アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのモノマーは、溶解性が高く、市販品として入手しやすく、共重合とした際の反応性が良いという利点を有する。
また、N−アルコキシメチル基やN−ヒドロキシメチル基等の自己架橋可能な熱架橋性基が結合したアクリルアミドおよびメタクリルアミドのモノマーは、市販品として入手しやすく、また反応性が良いという利点を有する。
また、スチレンの場合、共重合体において、光配向性構成単位だけでなく熱架橋性構成単位もスチレン骨格を有することにより、π電子系を多く含む共重合体とすることができる。そのため、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物を用いて配向層を形成した場合、π電子系の相互作用により、液晶配向能を向上させ、また液晶層との密着性を高めることができると考えられる。
熱架橋性構成単位としては、下記式(3)で表される構成単位を例示することができる。
Figure 2016098249
上記式(3)中、Z1は単量体単位を表し、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、マレイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル等が挙げられる。中でも、上述のように、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレンが好ましい。具体的には、下記式で表される単量体単位を挙げることができる。
Figure 2016098249
(上記式中、R41は水素原子、メチル基、塩素原子またはフェニル基を表し、R42は水素原子またはメチル基を表し、R43は水素原子、メチル基、塩素原子またはフェニル基、R44は水素原子または低級アルキル基を表す。)
単量体単位がスチレンの場合、−L−Yはオルト位、メタ位、パラ位のいずれに結合していてもよく、また複数結合していてもよい。複数の場合、LおよびYは互いに同一でもよく異なってもよい。中でも、−L−Yが1つでありパラ位に結合していることが好ましい。
上記式(3)中、Yは自己架橋可能な熱架橋性基を表し、上述したように、例えばグリシジル基、アミド基、N−アルコキシメチル基、N−ヒドロキシメチル基、オルト位がヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたフェノール性ヒドロキシ基等が挙げられる。
上記式(3)中、Lは単結合または2価の連結基を表す。Lが単結合の場合、自己架橋可能な熱架橋性基Yは単量体単位Zに直接結合される。2価の連結基としては、例えばエーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、アルキレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。
なお、Zがスチレンであり、Yがオルト位がヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたフェノール性ヒドロキシ基であり、Lが単結合の場合、スチレン骨格のベンゼン環がフェノール性ヒドロキシ基のベンゼン環となる。
このような熱架橋性構成単位を形成するモノマーとしては、例えばアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、ビニル化合物等が挙げられる。
共重合体が有する熱架橋性構成単位は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
共重合体の合成には、上記熱架橋性構成単位を形成する自己架橋可能な熱架橋性基を有するモノマーを用いることができる。自己架橋可能な熱架橋性基を有するモノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合体における熱架橋性構成単位の含有割合としては、共重合体全体を100モル%としたとき、1モル%〜90モル%の範囲内で設定することができ、好ましくは5モル%〜80モル%の範囲内である。熱架橋性構成単位の含有割合が少ないと、十分な熱硬化性が得られず、良好な液晶配向能を維持するのが困難になる場合がある。また、熱架橋性構成単位の含有割合が多いと、相対的に光配向性構成単位の含有割合が少なくなり、感度が低下し、良好な液晶配向能を付与するのが困難になる場合がある。
(3)第2熱架橋性構成単位
本発明において、共重合体は、上記熱架橋性構成単位の他に、第2熱架橋性構成単位を有していてもよい。第2熱架橋性構成単位は、加熱により上記熱架橋性構成単位が有する自己架橋可能な熱架橋性基、または架橋剤と結合する部位である。共重合体に第2熱架橋性構成単位が含まれることにより、熱硬化性を高めることができる。
第2熱架橋性構成単位は第2熱架橋性基を有するものであり、第2熱架橋性基は、通常、自己架橋しないものである。第2熱架橋性基としては、例えばヒドロキシ基、カルボキシ基、フェノール性ヒドロキシ基、メルカプト基、グリシジル基、アミド基等が挙げられる。中でも、反応性の観点から、脂肪族ヒドロキシ基が好ましく、第1級のヒドロキシ基がより好ましい。
第2熱架橋性構成単位を構成する単量体単位としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル等が挙げられる。中でも、上記熱架橋性構成単位と同様に、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンが好ましい。
第2熱架橋性構成単位としては、下記式(4)で表される構成単位を例示することができる。
Figure 2016098249
上記式(4)中、Zは単量体単位を表し、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、マレイミド、ビニルエーテル、ビニルエステル等が挙げられる。中でも、上述のように、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンが好ましい。なお、単量体単位の具体的については、上記熱架橋性構成単位の単量体単位と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記式(4)中、Yは第2熱架橋性基を表し、例えばヒドロキシ基、カルボキシ基、フェノール性ヒドロキシ基、メルカプト基、グリシジル基、アミド基等が挙げられる。中でも、上述したように、反応性の観点から、脂肪族ヒドロキシ基が好ましく、第1級のヒドロキシ基がより好ましい。
上記式(4)中、Lは単結合または2価の連結基を表す。Lが単結合の場合、第2熱架橋性基Yは単量体単位Zに直接結合される。2価の連結基としては、例えばエーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、チオエステル結合、カルボニル結合、チオカルボニル結合、アルキレン基、アリーレン基、シクロアルキレン基、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。中でも、2価の連結基は、−(CH−または−(CO)−を有することが好ましく、nは4〜11、mは2〜5であることが好ましい。nおよびmが小さすぎると、第2熱架橋性構成単位において第2熱架橋性基と共重合体の主骨格との距離が短くなるため、第2熱架橋性基に上記熱架橋性構成単位の熱架橋性基や架橋剤が結合しにくくなり、第2熱架橋性構成単位と上記熱架橋性構成単位または架橋剤との反応性が低下するおそれがある。一方、nおよびmが大きすぎると、第2熱架橋性構成単位において連結基の鎖長が長くなるため、末端の第2熱架橋性基が表面に出にくく、第2熱架橋性基に上記熱架橋性構成単位の熱架橋性基や架橋剤が結合しにくくなり、第2熱架橋性構成単位と上記熱架橋性構成単位または架橋剤との反応性が低下するおそれがある。
なお、例えばLが−(CO)−の場合であって、Yがヒドロキシ基の場合、−L−Yは−(CO)−Hとすることができる。
また、上記式(4)では第2熱架橋性基Yが単量体単位Zに2価の連結基または単結合Lを介して結合されているが、Yがカルボキシ基またはヒドロキシ基の場合、上記式(4)で表される第2熱架橋性構成単位は、下記式で表される構成単位であってもよい。なお、下記式中、各符号は上記式と同様である。
Figure 2016098249
このような第2熱架橋性構成単位を形成するモノマーとしては、例えばアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物、スチレン化合物、マレイミド化合物、ビニル化合物等が挙げられる。
アクリル酸エステル化合物およびメタクリル酸エステル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、トリエチレングチコールモノアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリレート、トリプロピレングリコールモノアクリレート、テトラプロピレングリコールモノアクリレート等のヒドロキシ基とアクリル基またはメタクリル基とを有するモノマーが挙げられる。
アクリルアミド化合物およびメタクリルアミド化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、2−ヒドロキシプロピルアクリルアミド、2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルアクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリルアミド等のヒドロキシ基とアクリルアミド基またはメタクリルアミド基とを有するモノマーが挙げられる。
ビニル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピオン酸ビニル等のヒドロキシ基とビニル基とを有するモノマーが挙げられる。
スチレン化合物としては、例えば、4−ビニル安息香酸とジオールとのエステル化物、4−ビニル安息香酸とジエチレングリコールとのエステル化物、ヒドロキシスチレンとジオールとのエーテル化物、ヒドロキシスチレンとジエチレングリコールとのエーテル化物等のヒドロキシ基とスチレン基とを有するモノマーが挙げられる。
マレイミド化合物としては、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)マレイミド、N−ヒドロキシマレイミド等のヒドロキシ基とマレイミド基とを有するモノマーが挙げられる。
また、ヒドロキシスチレン、N−(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−(ヒドロキシフェニル)マレイミド等のフェノール性水酸基を有するモノマーや、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、モノ−(2−(アクリロイルオキシ)エチル)フタレート、モノ−(2−(メタクリロイルオキシ)エチル)フタレート、N−(カルボキシフェニル)マレイミド、N−(カルボキシフェニル)メタクリルアミド、N−(カルボキシフェニル)アクリルアミド等のカルボキシ基を有するもモノマーや、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート等のグリシジル基を有するモノマー等も挙げられる。
共重合体が有する第2熱架橋性構成単位は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
共重合体の合成には、上記第2熱架橋性構成単位を形成する第2熱架橋性基を有するモノマーを用いることができる。第2熱架橋性基を有するモノマーは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合体における第2熱架橋性構成単位の含有割合としては、共重合体全体を100モル%としたとき、0モル%〜50モル%の範囲内で設定することができ、好ましくは5モル%〜30モル%の範囲内である。第2熱架橋性構成単位の含有割合が少ないと、熱硬化性向上の効果が十分に得られない場合がある。また、第2熱架橋性構成単位の含有割合が多いと、相対的に光配向性構成単位の含有割合が少なくなり、感度が低下し、良好な液晶配向能を付与するのが困難になる場合がある。
(4)他の構成単位
本発明において、共重合体は、光配向性構成単位および熱架橋性構成単位の他に、光配向性基および熱架橋性基のいずれも有さない構成単位を有していてもよい。共重合体に他の構成単位が含まれることにより、例えば溶剤溶解性、耐熱性、反応性等を高めることができる。
光配向性基および熱架橋性基を有さない構成単位を構成する単量体単位としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイミド、アクリルアミド、アクリロニトリル、マレイン酸無水物、スチレン、ビニル等が挙げられる。中でも、上記熱架橋性構成単位と同様に、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレンが好ましい。
このような光配向性基および熱架橋性基を有さない構成単位を形成するモノマーとしては、例えばアクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、マレイミド化合物、アクリルアミド化合物、アクリロニトリル、マレイン酸無水物、スチレン化合物、ビニル化合物等が挙げられる。具体的には、特許第5459520号公報に記載されているものを用いることができる。
共重合体における光配向性基および熱架橋性基を有さない構成単位は、1種であってもよく2種以上であってもよい。
共重合体における上記構成単位の含有割合としては、共重合体全体を100モル%としたとき、0モル%〜50モル%の範囲内であることが好ましく、0モル%〜30モル%の範囲内であることがより好ましい。上記構成単位の含有割合が多いと、相対的に光配向性構成単位および熱架橋性構成単位の含有割合が少なくなり、感度が低下し、良好な液晶配向能を付与するのが困難になり、また十分な熱硬化性が得られず、良好な液晶配向能を維持するのが困難になる場合がある。
(5)共重合体
共重合体の数平均分子量は、特に限定されるものではなく、例えば3,000〜200,000程度とすることができ、好ましくは4,000〜100,000の範囲内である。数平均分子量が大きすぎると、溶剤に対する溶解性が低くなったり粘度が高くなったりして取り扱い性が低下し、均一な膜を形成しにくい場合がある。また、数平均分子量が小さすぎると、熱硬化時に硬化不足になり溶剤耐性や耐熱性が低下する場合がある。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により測定することができる。
共重合体の合成方法としては、光配向性基を有するスチレン系モノマーと自己架橋可能な熱架橋性基を有するモノマーとを共重合する方法が挙げられる。
共重合体の合成方法としては特に限定されないが、例えば、光配向性基を有するスチレン系モノマーと自己架橋可能な熱架橋性基を有するモノマーと重合開始剤等とを共存させた溶剤中において重合反応させることにより得ることができる。その際、用いられる溶剤は、光配向性基を有するスチレン系モノマー、自己架橋可能な熱架橋性基を有するモノマーおよび重合開始剤等を溶解するものであれば特に限定されない。具体的には、後述の光配向性を有する熱硬化性組成物に用いられる溶剤と同様とすることができる。また、重合反応の際の温度は、例えば50℃〜120℃程度で設定することができる。上記方法により得られる共重合体は、通常、溶剤に溶解した溶液の状態である。
上記方法により得られた共重合体はそのまま用いることができるが、下記に示す方法により精製して用いることもできる。
すなわち、上記方法で得られた共重合体の溶液を、攪拌下のジエチルエーテルやメタノール、水等に投入して再沈殿させ、生成した沈殿物を濾過、洗浄した後に、常圧または減圧下で、常温乾燥または加熱乾燥し、共重合体の粉体とすることができる。この操作により、共重合体と共存する重合開始剤および未反応のモノマーを除去することができ、その結果、精製した共重合体の粉体が得られる。一度の操作で十分に精製できない場合は、得られた粉体を溶剤に再溶解させ、上記の操作を繰り返し行えばよい。
共重合体は、共重合体を合成した際の溶液形態で、あるいは、粉体形態で、あるいは精製した粉末を後述する溶剤に再溶解した溶液形態で用いてもよい。
また、共重合体は、1種であってもよく複数種の共重合体の混合物であってもよい。
2.架橋剤
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、架橋剤を含有してもよい。架橋剤は、上記共重合体の熱架橋性構成単位または第2熱架橋性構成単位と結合するものであり、熱硬化性、耐熱性および耐溶剤性を高めることができる。ただし、光反応性および感度の点から、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、架橋剤を含有しないことが好ましい。
架橋剤としては、例えばエポキシ化合物、メチロール化合物、イソシアナート化合物等が挙げられる。中でも、メチロール化合物が好ましい。
また、架橋剤は、アミノ基の水素原子がメチロール基またはアルコキシメチル基で置換されたメラミン化合物、尿素化合物、グリコールウリル化合物およびベンゾグアナミン化合物を縮合させて得られる化合物であってもよい。
さらに、架橋剤としては、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換されたアクリルアミド化合物またはメタクリルアミド化合物を使用して製造されるポリマーも用いることができる。
具体的には、特許第5459520号公報に記載されているものを用いることができる。
また、分子内にベンゼン環を複数個含む架橋剤も利用することができる。分子内にベンゼン環を複数個含む架橋剤としては、例えばヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、分子量が1200以下のフェノール誘導体や、少なくとも2個の遊離N−アルコキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体やアルコキシメチルグリコールウリル誘導体が挙げられる。ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。
これらの架橋剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物における架橋剤の含有量は、上記共重合体100質量部に対して1質量部〜40質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは2質量部〜30質量部の範囲内である。含有量が少なすぎる場合には、光配向性を有する熱硬化性組成物から形成される硬化膜の耐熱性および溶剤耐性が低下し、液晶配向能が低下するおそれがある。また、含有量が多すぎる場合には、液晶配向能および保存安定性が低下することがある。
3.酸または酸発生剤
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、酸または酸発生剤を含有してもよい。酸または酸発生剤により、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物の熱硬化反応を促進させることができる。
酸または酸発生剤としては、スルホン酸基含有化合物、塩酸またはその塩、および塗膜の乾燥および加熱硬化時に熱分解して酸を発生する化合物、すなわち温度50℃から250℃で熱分解して酸を発生する化合物であれば特に限定されるものではない。具体的には、特許第5459520号公報に記載されているものを用いることができる。
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物における酸または酸発生剤の含有量は、上記共重合体100質量部に対して、好ましくは0.01質量部〜20質量部の範囲内、より好ましくは0.05質量部〜10質量部の範囲内、さらに好ましくは0.1質量部〜5質量部の範囲内である。酸または酸発生剤の含有量を上記範囲内とすることで、十分な熱硬化性および溶剤耐性を付与することができ、さらに光照射に対する高い感度をも付与することができる。一方、含有量が多すぎると、光配向性を有する熱硬化性組成物の保存安定性が低下する場合がある。
4.増感剤
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、増感剤を含有してもよい。増感剤により、光二量化反応や光異性化反応等の光反応を促進させることができる。
増感剤としては、具体的には、特許第5459520号公報に記載されているものを用いることができる。中でも、ベンゾフェノン誘導体およびニトロフェニル化合物が好ましい。増感剤は単独でまたは2種以上の化合物を組み合わせて併用することができる。
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物における増感剤の含有量は、上記共重合体100質量部に対して0.1質量部〜20質量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.2質量部〜10質量部の範囲内である。含有量が少なすぎると増感剤としての効果を十分に得られない場合があり、含有量が多すぎると透過率の低下および塗膜の荒れが生じることがある。
5.溶剤
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、主として溶剤に溶解した溶液状態で用いられる。
溶剤としては、上記の各成分を溶解できるものであれば特に限定されるものでなく、具体的には、特許第5459520号公報に記載されているものを用いることができる。溶剤は1種単独でまたは2種以上の組合せで使用することができる。
6.添加剤
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、シランカップリング剤、界面活性剤、レオロジー調整剤、顔料、染料、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤等を含有することができる。また、液晶配向能の向上のために、液晶性モノマーを含有させることができる。
7.光配向性を有する熱硬化性組成物
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、通常、各成分が溶剤に溶解した溶液として用いられる。本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物における固形分の割合は、各成分が均一に溶剤に溶解している限り特に限定されるものではなく、0.1質量%〜80質量%の範囲内であり、好ましくは0.5質量%〜60質量%の範囲内であり、より好ましくは0.5質量%〜40質量%の範囲内である。固形分の割合が少なすぎると、液晶配向能や熱硬化性を付与することが困難になる場合がある。また、固形分の割合が多すぎると、光配向性を有する熱硬化性組成物の粘度が高くなり、均一な膜を形成しにくくなる。
なお、固形分とは、光配向性を有する熱硬化性組成物の全成分から溶剤を除いたものをいう。
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物の調製方法は特に限定されるものではないが、保存安定性が長くなることから、共重合体、架橋剤、増感剤およびその他の添加剤を混合し、後から酸または酸発生剤を添加する方法が好ましい。なお、酸または酸発生剤をはじめから添加する場合には、酸または酸発生剤として、塗膜の乾燥および加熱硬化時に熱分解して酸を発生する化合物を用いることが好ましい。
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物の調製においては、溶剤中の重合反応によって得られる共重合体の溶液をそのまま使用することができる。この場合、共重合体の溶液に、上述のように架橋剤、増感剤およびその他の添加剤等を入れて均一な溶液とし、後から酸または酸発生剤を添加する。この際に、濃度調整を目的としてさらに溶剤を加えてもよい。このとき、共重合体の生成過程で用いられる溶剤と、光配向性を有する熱硬化性組成物の濃度調整に用いられる溶剤とは同一であってもよく異なってもよい。
また、調製された光配向性を有する熱硬化性組成物の溶液は、孔径が0.2μm程度のフィルタ等を用いて濾過した後、使用することが好ましい。
8.用途
本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物の用途としては、例えば位相差板等の各種光学素子の配向層、液晶表示素子の配向層を挙げることができる。また、本発明の光配向性を有する熱硬化性組成物は、液晶表示素子、有機EL素子、TFT、カラーフィルタ等の各種デバイスにおける絶縁膜や保護膜等に用いることもでき、例えば有機EL素子の絶縁膜、TFTの層間絶縁膜、カラーフィルタのオーバーコート層等を挙げることができる。
B.配向層
本発明の配向層は、上記式(1)で表される光配向性構成単位が有する光配向性基の光二量化構造または光異性化構造、および、熱架橋性構成単位が有する自己架橋可能な熱架橋性基の架橋構造を有する共重合体を含有することを特徴とするものである。
ここで、架橋構造とは、三次元的な網目構造をいう。架橋構造には、光配向性基同士が光二量化反応により架橋した構造は含まれない。
本発明によれば、配向層は、所定の光二量化構造または光異性化構造、および、所定の架橋構造を有する共重合体を含有するものであるため、優れた液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性を得ることができる。
共重合体は、上記「A.光配向性を有する熱硬化性組成物」に記載した上記式(1)で表される光配向性構成単位と自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有する共重合体を熱硬化し、光配向させることにより形成することができる。
架橋構造は、三次元的な網目構造であり、熱架橋性構成単位が有する自己架橋可能な熱架橋性基が架橋した構造である。通常、熱架橋性構成単位が有する熱架橋性基は自己架橋する。したがって、架橋構造は、熱架橋性基同士が加熱により架橋した構造となる。また、光配向性を有する熱硬化性組成物が架橋剤をさらに含有する場合には、熱架橋性構成単位が有する熱架橋性基は架橋剤とも結合するため、架橋構造には熱架橋性基および架橋剤が加熱により架橋した構造も含まれる。
なお、共重合体の各構成単位については、上記「A.光配向性を有する熱硬化性組成物」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
配向層が上記共重合体を含有することは、配向層から材料を採取し分析することで確認することができる。分析方法としては、NMR、IR、GC−MS、XPS、TOF−SIMSおよびこれらの組み合わせた方法を適用することができる。
共重合体における光二量化構造は、上記式(1)で表される光配向性構成単位の光配向性基同士が光二量化反応により架橋した構造であり、シクロプロパン骨格を有する構造である。
光二量化反応は、下記に示すような反応であり、光配向性基に含まれるオレフィン構造が光反応によりシクロプロパン骨格を形成する反応である。光配向性基の種類に応じてXa〜XdおよびXa′〜Xd′は異なる。
Figure 2016098249
光二量化構造は、シンナモイル基の光二量化構造であることが好ましい。具体的には、上記「A.光配向性を有する熱硬化性組成物」に記載したシンナモイル基同士が光二量化反応により架橋した構造が好ましい。中でも、配向層は、下記式(5−1)、(5−2)で表されるような光二量化構造を有することが好ましい。なお、下記式中、各符号は上記式(1−6)、(1−4)と同様である。
Figure 2016098249
配向層が、上記式(5−1)、(5−2)で表されるような光二量化構造を有する場合、芳香環が多く配置され、π電子を多く含むようになる。そのため、配向層上に形成される液晶層と親和性が高くなり、液晶配向能が向上し、液晶層との密着性が高くなると考えられる。
また、共重合体における光異性化構造は、上記式(1)で表される光配向性構成単位が有する光配向性基が光異性化反応により異性化した構造である。例えばシストランス異性化反応の場合、光異性化構造は、シス体がトランス体に変化した構造およびトランス体がシス体に変化した構造のいずれであってもよい。
例えば、光配向性基がシンナモイル基の場合、光異性化反応は下記に示すような反応であり、光配向性基に含まれるオレフィン構造が光反応によりシス体またはトランス体を形成する反応である。光配向性基の種類に応じてXa〜Xdは異なる。
Figure 2016098249
光異性化構造は、シンナモイル基の光異性化構造であることが好ましい。具体的には、上記「A.光配向性を有する熱硬化性組成物」に記載したシンナモイル基が光異性化反応により異性化した構造が好ましい。この場合、光異性化構造は、シス体がトランス体に変化した構造およびトランス体がシス体に変化した構造のいずれであってもよい。中でも、配向層は、下記式で示されるような、上記式(1−3)で表されるシンナモイル基の光異性化構造を有することが好ましい。
Figure 2016098249
なお、配向層が上記光二量化構造または光異性化構造を有することは、NMRまたはIRにより分析可能である。
配向層は、架橋剤、酸または酸発生剤、増感剤、その他の添加剤を含有してもよい。なお、これらの添加剤については、上記「A.光配向性を有する熱硬化性組成物」に記載したものと同様である。
配向層は上述の光配向性を有する熱硬化性組成物から形成されるものである。
ここで、光配向性を有する熱硬化性組成物から形成される配向層とは、光配向性を有する熱硬化性組成物を含有する膜を熱硬化させ、さらに光配向させてなる配向層をいう。すなわち、配向層の形成においては、まず、基板上に光配向性を有する熱硬化性組成物を塗布し、乾燥させ、加熱して、硬化膜を形成する。次に、硬化膜に偏光紫外線を照射して、配向層を形成する。
光配向性を有する熱硬化性組成物の塗布方法としては、基板上に均一な膜を形成可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法、ロールコート法、ロッドバーコート法、スプレーコート法、エアナイフコート法、スロットダイコート法、ワイヤーバーコート法、フローコート法、インクジェット法等を挙げることができる。
塗膜の乾燥には、例えばホットプレートやオーブン等を用いることができる。温度は、例えば30℃〜160℃程度で設定することができ、好ましくは50℃〜140℃の範囲内である。時間は、例えば20秒間〜60分間程度で設定することができ、好ましくは30秒間〜10分間の範囲内である。
塗膜の加熱硬化にも、ホットプレートやオーブン等を用いることができる。温度は、例えば30℃〜250℃程度で設定することができる。時間は、例えば20秒間〜60分間程度で設定することができる。また、塗膜の乾燥および加熱硬化を同時に行ってもよく別々に行ってもよい。
光配向性を有する熱硬化性組成物を熱硬化させて得られる硬化膜の膜厚は、用途等に応じて適宜選択されるものであり、例えば0.05μm〜30μm程度とすることができる。なお、硬化膜の膜厚が薄すぎると、十分な液晶配向能が得られない場合がある。
得られた硬化膜には、偏光紫外線を照射することにより、光反応を生じさせて異方性を発現させることができる。偏光紫外線の波長は通常150nm〜450nmの範囲内である。また、偏光紫外線の照射方向は、基板面に対して垂直または斜め方向とすることができる。
なお、配向層が上述の光配向性を有する熱硬化性組成物から形成されたものであることは、配向層から材料を採取し分析することで確認することができる。分析方法としては、NMR、IR、GC−MS、XPS、TOF−SIMSおよびこれらの組み合わせた方法を適用することができる。
C.配向層付基板
本発明の配向層付基板は、基板と、上記基板上に形成された上述の配向層とを有することを特徴とするものである。
図1は本発明の配向層付基板の一例を示す概略断面図である。図1に例示する配向層付基板1においては、基板2上に配向層3が形成されている。
本発明によれば、上述の配向層を有することにより、優れた液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性を得ることができる。
以下、本発明の配向層付基板における各構成について説明する。
1.配向層
本発明における配向層は、上述の配向層であり、液晶分子を配向させる機能を有するものである。
なお、配向層については、上記「B.配向層」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
2.基板
本発明に用いられる基板は、配向層を支持するものである。
基板としては、特に限定されるものではなく、用途等に応じて適宜選択される。基板の材料としては、例えば、ガラスや石英、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、環状ポリオレフィン、アクリル等の樹脂、アルミニウム等の金属、シリコンやシリコンナイトライド等のセラミック等が挙げられる。また、基板は表面処理が施されたものであってもよい。
基板は、可撓性を有していてもよく有さなくてもよく、用途等に応じて適宜選択される。
3.導電層
本発明においては、基板と配向層と間に導電層が形成されていてもよい。導電層は例えば各種デバイスの電極として機能するものである。導電層の材料としては、例えばITO、IZO等の透明導電材料や、アルミニウム、モリブデン、クロム等の金属材料が挙げられる。
4.用途
本発明の配向層付基板の用途としては、例えば位相差板等の各種光学素子、液晶表示素子、発光素子等を挙げることができる。
D.位相差板
本発明の位相差板は、基板と、上記基板上に形成された上述の配向層と、上記配向層上に形成された位相差層とを有することを特徴とするものである。
図2は本発明の位相差板の一例を示す概略断面図である。図2に例示する位相差板10においては、基板11上に配向層12が形成され、配向層12上に位相差層13が形成されている。
本発明によれば、上述の配向層を有することにより、優れた液晶配向能、耐熱性および耐溶剤性を得ることができる。
なお、基板および配向層については、上記「C.配向層付基板」に記載したので、ここでの説明は省略する。以下、本発明の位相差板における他の構成について説明する。
1.位相差層
本発明における位相差層は、上記配向層上に形成されるものである。
位相差層は、配向層上に液晶組成物を塗布し、液晶組成物の相転移温度まで加熱して配向層によって液晶分子を配向させ、硬化することにより得ることができる。
液晶組成物は、少なくとも液晶化合物を含有するものであり、通常はさらに溶剤を含有する。液晶組成物は、液晶化合物の配向を阻害しない範囲で、さらに他の成分を含有してもよい。
液晶組成物としては、位相差層に一般的に用いられるものを使用することができる。液晶組成物には、例えば水平配向、コレステリック配向、垂直配向、ハイブリッド配向等の配向性を有するものがあり、配向層との組み合わせや所望の位相差等に応じて適宜選択される。
中でも、液晶化合物は、重合性基を有する重合性液晶化合物であることが好ましい。重合性液晶化合物同士を架橋することができ、位相差板の安定性が増すからである。
位相差層の膜厚および形成方法等は、一般的な位相差層と同様とすることができる。
2.位相差板
基板および配向層の間には導電層が形成されていてもよい。なお、導電層については、上記「C.配向層付基板」に記載したので、ここでの説明は省略する。
位相差板は可撓性を有していてもよく有さなくてもよい。
E.デバイス
本発明のデバイスは、上述の配向層を有することを特徴とするものである。
デバイスとしては、配向層を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば位相差板等の各種光学素子、液晶表示素子、発光素子等を挙げることができる。
なお、位相差板については、上記「D.位相差板」に記載したので、ここでの説明は省略する。
以下、液晶表示素子について説明する。
(液晶表示素子)
本発明における液晶表示素子は、2つの態様を有する。以下、各態様に分けて説明する。
(1)第1態様
本発明における液晶表示素子の第1態様は、第1基板上に第1配向層が形成された第1配向層付基板と、第2基板上に第2配向層が形成された第2配向層付基板と、第1配向層付基板および第2配向層付基板の間に配置された液晶層とを有するものであり、第1配向層および第2配向層は上述の配向層である。
図3は本発明における液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。図3に例示する液晶表示素子20は、第1配向層付基板21aと、第2配向層付基板21bと、第1配向層付基板21aおよび第2配向層付基板21bの間に配置された液晶層25とを有している。第1配向層付基板21aでは、第1基板22a上に第1電極23aおよび第1配向層24aが順に積層されており、第2配向層付基板21bでは、第2基板22b上に第2電極23bおよび第2配向層24bが順に積層されている。
液晶層に用いられる液晶組成物としては、液晶層に一般的に用いられるものを使用することができる。例えば、ネマチック液晶、スメクチック液晶等を用いることができる。また、液晶層の膜厚および形成方法等は、一般的な液晶層と同様とすることができる。
また、第1基板と配向層との間および第2基板と配向層との間の少なくとも一方には、通常、電極として導電層が形成される。
なお、第1基板、第2基板、配向層および導電層については、上記「B.配向層付基板」における基板、配向層および導電層と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、液晶表示素子の他の構成は、一般的な液晶表示素子の構成と同様とすることができる。
(2)第2態様
本発明における液晶表示素子の第2態様は、上記位相差板を有するものである。
液晶表示素子の構成は、一般的な液晶表示素子の構成と同様とすることができる。例えば、液晶表示素子を構成する基板の外側に位相差板を配置してもよく、液晶表示素子を構成する基板が位相差板を構成する基板を兼ねており、基板の内側に配向層および位相差層が配置されていてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
[合成例1]自己架橋性モノマー1の合成
200mLフラスコ中、窒素雰囲気下において、p−アセトキシスチレン20.0g(118mmol)を酢酸エチル80mLに溶解し、ナトリウムメトキシド9.08g(47.1mmol)を約30分かけてゆっくり滴下した。1時間半撹拌し、TLCにより反応の終了を確認したのち、この溶液に37%ホルマリン水溶液56.0mL(944mmoL)を室温下でゆっくりと加えた。更に、窒素雰囲気下、40℃で24時間攪拌した後、ビーカー中の水200mLに投入した。これを氷浴にて冷却しながら2.0wt%酢酸水溶液をpH5.0になるまでゆっくりと加えた。析出物をろ別し、十分に水洗浄した後、乾燥し、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、自己架橋性モノマー1を得た。
[合成例2]自己架橋性モノマー2の合成
200mLフラスコ中、窒素雰囲気下において、p−アセトキシスチレン20.0g(118mmol)を酢酸エチル80mLに溶解し、ナトリウムメトキシド9.08g(47.1mmol)を約30分かけてゆっくり滴下した。1時間半撹拌した後、TLCにより反応の終了を確認し、酢酸エチルで抽出した後、1N塩酸、純水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶媒を留去し、乾燥させることで、自己架橋性モノマー誘導体1を得た。
500mLフラスコ中、自己架橋性モノマー誘導体1 12g(100mmol)、アジピン酸16.1g(110mmol)およびジメチルアミノピリジン1.2g(9.8mmol)をジクロロメタン130mlに溶解し、ジクロロメタン40mlに溶解したN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド22.6g(110mmol)を約10分かけて滴下した。15時間撹拌した後、反応溶液を冷却し、沈殿物をろ別した。溶媒を留去し、メタノールを添加し、再結晶により自己架橋性モノマー誘導体2を得た。
続いて、300mLフラスコ中、氷冷下において自己架橋性モノマー誘導体2 13.82g(50mmol)、ヒドロキノン5.5g(50mmol)、ジメチルアミノピリジン0.176g(1.47mmol)をジクロロメタン50mlに溶解し、ジクロロメタン10mlに溶解したN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド11.3g(55mmol)を約10分かけて滴下した。15時間撹拌した後、反応溶液を冷却し、沈殿物をろ別した。溶媒を留去し、メタノールを添加し、再結晶により自己架橋性モノマー誘導体3を得た。
10重量%水酸化カリウム水溶液20mLとエタノール20mLからなる溶液に、自己架橋性モノマー誘導体3 3.68g(10mmol)を加え、室温で攪拌、溶解した。この溶液に37%ホルマリン水溶液7.0mL(80mmoL)を室温下でゆっくりと加えた。更に、窒素雰囲気下、40℃で24時間攪拌した後、ビーカー中の水200mLに投入した。これを氷浴にて冷却しながら2.0wt%酢酸水溶液をpH5.0になるまでゆっくりと加えた。析出物をろ別し、十分に水洗浄した後、乾燥し、カラムクロマトグラフィーで精製することにより、自己架橋性モノマー2を得た。
[合成例3]光配向性モノマー1の合成
300mLフラスコ中、氷冷下において4−ビニル安息香酸20.15g(136mmol)、trans−4−ヒドロキシけい皮酸メチル21.0(118mmol)、ジメチルアミノピリジン0.458g(3.82mmol)をジクロロメタン130mlに溶解し、ジクロロメタン40mlに溶解したN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド28.0g(136mmol)を約10分かけて滴下した。15時間撹拌した後、反応溶液を冷却し、沈殿物をろ別した。溶媒を留去し、メタノールを添加し、再結晶により光配向性モノマー1を10.8g得た。
[合成例4]光配向性モノマー2の合成
200mLフラスコ中、窒素雰囲気下において、p−アセトキシスチレン20.0g(118mmol)を酢酸エチル80mLに溶解し、ナトリウムメトキシド9.08g(47.1mmol)を約30分かけてゆっくり滴下した。1時間半撹拌した後、TLCにより反応の終了を確認し、酢酸エチルで抽出した後、1N塩酸、純水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶媒を留去し、乾燥させることで、光配向性モノマー誘導体1を得た。
合成例3において、4−ビニル安息香酸を用いる代わりに光配向性モノマー誘導体1を等モル量用い、trans−4−ヒドロキシけい皮酸メチルを用いる代わりに、trans−けい皮酸を等モル量用いて、合成例3と同様に縮合することで、光配向性モノマー2を得た。
[合成例5]光配向性モノマー3の合成
合成例3において、trans−4−ヒドロキシけい皮酸メチルを用いる代わりにエチレングリコールを等モル量用いて、合成例3と同様に縮合することで、光配向性モノマー誘導体2を得た。
合成例3において、4−ビニル安息香酸を用いる代わりに光配向性モノマー誘導体2を等モル量用い、trans−4−ヒドロキシけい皮酸メチルを用いる代わりに、trans−けい皮酸を等モル量用いて、合成例3と同様に縮合することで、光配向性モノマー3を得た。
[合成例6]熱架橋性モノマー1の合成
光配向性モノマー誘導体1を合成例4と同様にして得た。200mLフラスコ中、窒素雰囲気、氷零下において、光配向性モノマー誘導体1 14.0g(118mmol)をジメチルホルムアミド100mlに溶解し、水酸化ナトリウム7.07g(177mmol)を添加し、15分撹拌した後、2−クロロエタノール10.5g(130mmol)を約10分かけて滴下した。16時間撹拌した後、TLCにより反応の終了を確認し、酢酸エチルで抽出した後、飽和炭酸水素水溶液、1N塩酸、純水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムにより乾燥した。溶媒を留去し、乾燥させることで、熱架橋性モノマー1を得た。
各モノマーの構造を下記表1および表2に示す。
合成した各モノマーは、日本電子(株)製JEOL JNM−LA400WBを用いて、H NMR測定により、化学構造を確認した。
Figure 2016098249
Figure 2016098249
[製造例1]共重合体1の合成
グリシジルメタクリレート 1.42g、光配向性モノマー1 3.08g、重合触媒としてα、α′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)44mgをジオキサン25mlに溶解し、90℃にて6時間反応させた。反応終了後、再沈殿法により精製することで、共重合体1を得た。得られた共重合体の数平均分子量は22000であった。
[製造例2〜18]共重合体2〜18の合成
自己架橋性モノマー、光配向性モノマー、熱硬化性モノマーを用いて、製造例1と同様に共重合体2〜18を合成した。
各共重合体を下記表3に示す。
合成した各共重合体の数平均分子量(以下、Mnと称す)は、東ソー(株)製HLC−8220 GPCを用いて、ポリスチレンを標準物質とし、NMPを溶離液としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にて算出した。
Figure 2016098249
[実施例1]
(熱硬化性組成物1の調製)
下記に示す組成の熱硬化性組成物1を調製した。
・共重合体1:0.1g
・p−トルエンスルホン酸1水和物(PTSA):0.0015g
・プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME):2.1g
(配向層の形成)
透明ガラス基板の一面に、実施例1で調製した熱硬化性組成物をスピンコートにより塗布し、100℃のオーブンで1分間加熱乾燥させ、硬化膜を形成し、塗膜を得た。この硬化膜表面にHg−Xeランプおよびグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線を基板法線から垂直方向に10mJ/cm照射することで、配向層を形成した。
(位相差板の作製)
下記式で表される液晶性モノマーをシクロヘキサンノンに固形分15質量%となるように溶解した溶液に、BASF株式会社製の光重合開始剤イルガキュア184を5質量%添加し、重合性液晶組成物を調製した。
Figure 2016098249
透明ガラス基板の配向層が形成された面に、上記重合性液晶組成物をスピンコートにより塗布し、70℃のオーブンで1分間加熱し塗膜を形成した。この基板に窒素雰囲気化でHg−Xeランプを用いて365nmの輝線を含む非偏光の紫外線300mJ/cmを重合性液晶組成物の塗布面に照射して、位相差板を製造した。
[実施例2〜28]
酸または酸発生剤としてp−トルエンスルホン酸1水和物(PTSA)またはp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩(PPTS)、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、架橋剤としてヘキサメトキシメチルメラミン(HMM)または1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(TMGU)を用いて、実施例1と同様に、実施例2〜28の熱硬化性組成物を調製し、配向層を形成し、位相差板を作製した。
各熱硬化性組成物の組成を下記表4に示す。
[評価]
得られた各位相差板について以下の評価を行った。
(液晶配向性)
2枚の直線偏光板をクロスニコル状態にして、その間に位相差板を挟み、目視で観察した。基板を回転させた際に、面内に観察される明暗模様が非常に明確なものを「◎」、面内に観察される明暗模様が明確なものを「○」、配向欠陥がみられるものを「×」として評価した。
Figure 2016098249

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表される光配向性構成単位と、自己架橋可能な熱架橋性基を有する熱架橋性構成単位とを有する共重合体を含有することを特徴とする光配向性を有する熱硬化性組成物。
    Figure 2016098249
    (ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。)
  2. 前記光配向性基が光二量化反応または光異性化反応を生じる官能基であることを特徴とする請求項1に記載の光配向性を有する熱硬化性組成物。
  3. 前記光配向性基がシンナモイル基であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光配向性を有する熱硬化性組成物。
  4. 前記共重合体が第2熱架橋性構成単位をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の光配向性を有する熱硬化性組成物。
  5. 前記第2熱架橋性構成単位が有する第2熱架橋性基がヒドロキシ基であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の光配向性を有する熱硬化性組成物。
  6. 下記式(1)で表される光配向性構成単位が有する光配向性基の光二量化構造または光異性化構造、および、熱架橋性構成単位が有する自己架橋可能な熱架橋性基の架橋構造を有する共重合体を含有することを特徴とする配向層。
    Figure 2016098249
    (ここで、式(1)中、Xは光配向性基、Lは2価の連結基または単結合、Rは水素原子または1価の有機基、kは1〜5を表す。)
  7. 基板と、前記基板上に形成され、請求項6に記載の配向層とを有することを特徴とする配向層付基板。
  8. 基板と、前記基板上に形成され、請求項6に記載の配向層と、前記配向層上に形成された位相差層とを有することを特徴とする位相差板。
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