JP2016097988A - パレット - Google Patents

Abstract

【課題】 積荷が載置されるパレットの載置面を強固にすると共に、取扱いが容易で安価な製造コストにて製造することができるパレットを提供する。
【解決手段】 パレット１０は、フォーク差し込み用の開口１ａを備えた第１の筒体１と、側面に第１の筒体１を嵌挿させる貫通孔２ａを備えると共に、長手方向の両端部に開口が形成されている第２の筒体２と、第２の筒体２の開口を塞ぐ栓体３、３とを有しており、複数の第２の筒体２、２・・・の開口に栓体３、３が嵌合することによって、第１の筒体１と、複数の第２の筒体２、２・・・と、栓体３とが一体化されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、主に段ボール紙やプラスチック段ボール等の段ボールにより形成された荷役用のパレットに関するものである。

従来より、木製のパレットの有する課題を解決するため、取扱いが容易で安価な段ボール紙により形成された荷役用のパレットが知られている（特許文献１）。

上記特許文献１に記載のパレットは、図６に示すように、段ボールシートにより形成したデッキボード３１の下面に桁部材３２、３２ａ・・・を複数個配設すると共に、桁部材３２、３２ａ・・・の間にフォーク差込用空隙部３４、３４ａ・・・を設けたパレット３０であり、デッキボード３１の下面にして桁部材３２、３２ａ・・・の間に段ボールシートにより形成した補強パッド３３を積層付設することによって、デッキボード３１における桁部材３２、３２ａ・・・の間の部分を補強パッド３３に支持させ、デッキボード３１の変形を抑止する構造としている。

特開２００９−２４８９９１号公報

しかしながら、上記特許文献１に記載のパレット３０では、デッキボード３１を１枚の大型な段ボールシートにより形成している為、デッキボード３１の表面に部分的に亀裂が生じた場合には、該亀裂がデッキボード３１の全体に拡大していく可能性があった。また、井の字形状の補強パッド３３は、上面がデッキボード３１の下面に接着されている構造であって、補強パッド３３の側面を桁部材３２、３２ａ、３２ｂ・・・の側面と接触させることでデッキボード３１の上方からの荷重に対抗させる構造であることから、井の字形状の補強パッド３３の側面と桁部材３２、３２ａ、３２ｂ・・・の側面との間に隙間を生じさせない精度で製造する必要があり、製造コストが高くなるものであった。

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、積荷が載置されるパレットの載置面を強固にすると共に、取扱いが容易で安価な製造コストにて製造することができるパレットを提供することを目的としている。

請求項１の発明は、パレットの発明であって、フォーク差し込み用の開口を備えた第１の筒体と、側面に前記第１の筒体を嵌挿させる貫通孔を備えると共に、長手方向の両端部に開口が形成されている第２の筒体と、前記第２の筒体の開口を塞ぐ栓体とを有し、前記第２の筒体を複数個並列に配置した状態で、前記貫通孔に前記第１の筒体を嵌挿させ、前記第２の筒体の開口に前記栓体が嵌合することによって、前記第１の筒体と、複数の前記第２の筒体と、前記栓体とが一体化されていることを特徴としている。

本発明に係るパレットは、パレットを構成する第１の筒体、第２の筒体、及び栓体の各部材を、嵌挿又は嵌合により組み付けていることから、粘着テープや接着剤を使用せずに組み立て作業を行うことができる。したがって、組み立てに要する作業時間を短縮することができ、安価な製造コストにて製造することができる。

請求項２の発明は、請求項１の発明において、第１の筒体を２個有していることを特徴としている。したがって、フォークリフトのフォークを第１の筒体に挿入して積荷の移動作業を確実に行うことができる。

請求項３の発明は、請求項１又は２の発明において、第２の筒体の一側面が、積荷が載置される載置面を形成していることを特徴としている。したがって、複数の第２の筒体の一側面によって載置面が形成されることとなるので、パレットの載置面を強固にすることができ、積荷の荷重によって変形し難く、耐久性に優れたパレットを提供することができる。

請求項４の発明は、請求項１〜３のいずれかの発明において、栓体は、複数の第２の筒体の開口に嵌合する複数の嵌合体と、該複数の嵌合体を連結する側壁体とから構成されており、前記側壁体は、パレットの側面を構成していることを特徴としている。したがって、並列に配置された隣り合う第２の筒体間に隙間が形成されるのを防ぐと共に、複数の第２の筒体を確実に一体化させることができる。

請求項５の発明は、請求項１〜４のいずれかの発明において、パレットを構成する第１の筒体と、第２の筒体と、栓体の材質は、段ボール紙又はプラスチック段ボールであることを特徴としている。したがって、軽量で製造が容易であると共に、強固で耐久性に優れたパレットを提供することができる。

請求項１の発明では、組み立てに要する作業時間を短縮することができ、安価な製造コストにて製造することができる。また、請求項２の発明では、積荷の移動作業を確実に行うことができる。

また、請求項３の発明では、パレットの載置面を強固にすることができ、積荷の荷重によって変形し難く、耐久性に優れたパレットを提供することができる。また、請求項４の発明では、並列に配置された隣り合う第２の筒体間に隙間が形成されるのを防ぐと共に、複数の第２の筒体を確実に一体化させることができる。さらに、請求項５の発明では、軽量で製造が容易であると共に、強固で耐久性に優れたパレットを提供することができる。

（ａ）本発明に係るパレットの斜視図である。（ｂ）本発明に係るパレットの斜視図である。 （ａ）パレットを構成する第１の筒体の斜視図である。（ｂ）パレットを構成する第１の筒体の側面図である。 （ａ）パレットを構成する第２の筒体の斜視図である。（ｂ）パレットを構成する第２の筒体の斜視図である。 （ａ）パレットを構成する栓体の斜視図である。（ｂ）パレットを構成する栓体の側面図である。 栓体を取り外した状態のパレットを示す斜視図である。 従来のパレットを示す斜視図である。

次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１（ａ）は、本発明に係るパレットを、フォーク差し込み用の開口が形成されている側の側面からみた斜視図である。また、図１（ｂ）は、本発明に係るパレットを、栓体が嵌め込まれている側からみた斜視図である。

図１に示すように、本発明に係るパレット１０は、フォーク差し込み用の開口１ａを備えた第１の筒体１と、側面に第１の筒体１を嵌挿させる貫通孔２ａを備えると共に、長手方向の両端部に開口２ｂ、２ｂ（図３参照）が形成されている第２の筒体２と、第２の筒体２の開口２ｂ、２ｂを塞ぐ栓体３、３とを有している。

そして、第２の筒体２を複数個並列に配置した状態では、貫通孔２ａ、２ａ・・・がトンネルのように連通した状態となり、この貫通孔２ａ、２ａ・・・に第１の筒体１を嵌挿させている。また、複数の第２の筒体２、２・・・の開口２ｂ、２ｂ・・・に栓体３、３が嵌合することによって、第１の筒体１と、複数の第２の筒体２、２・・・と、栓体３、３とが一体化されている。

ここで、図１において、パレット１０を構成する第２の筒体２は、５個使用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パレットの大きさに合わせて適宜、第２の筒体２の個数の増減が図られるものである。また、フォーク差し込み用の開口１ａを備えた第１の筒体１は、通常、２個使用されるものであるが、フォークリフトのフォークの本数に合わせて適宜変更することができるものである。また、第１の筒体１の数に合わせて、第２の筒体２に形成される貫通孔２ａの数が決定されるものである。

図１に示すように、本発明に係るパレット１０は、並列に配置された複数の第２の筒体２、２・・・の一側面２ｃ、２ｃ・・・が、積荷が載置される載置面を形成している。したがって、パレット１０の載置面を強固にすることができ、積荷の荷重によって変形し難く、耐久性に優れたパレット１０とすることができる。

図２（ａ）は、本発明に係るパレット１０を構成する第１の筒体１の斜視図であり、図２（ｂ）は、第１の筒体１の側面図である。図２に示すように、第１の筒体１は、長手方向の両端部にフォーク差し込み用の開口１ａ、１ａが形成されており、この開口１ａ、１ａ間の内部は、中空の貫通孔が形成されている。第１の筒体１の材質には、段ボール紙やプラスチック段ボール等の段ボールを使用することが好ましく、長方形状の段ボールの長手方向の４箇所で折り曲げ、幅方向の両端部１ｂ、１ｃを接着剤等で固定することによって容易に製作することができる。尚、第１の筒体１は、第２の筒体２の貫通孔２ａに嵌挿するように、第１の筒体１の外形形状及び寸法が、第２の筒体２の貫通孔２ａの開口形状及び寸法と略一致するように製作されている。

図３（ａ）は、本発明に係るパレット１０を構成する第２の筒体２を、開口２ｂ側からみた斜視図である。また、図３（ｂ）は、第２の筒体２を、貫通孔２ａ、２ａが形成されている側からみた斜視図である。図３に示すように、第２の筒体２は、長手方向の両端部に開口２ｂ、２ｂが形成されている。また、幅方向を貫通するように、２箇所に貫通孔２ａ、２ａが形成されている。

第２の筒体２の材質には、段ボール紙やプラスチック段ボール等の段ボールを使用することが好ましく、長方形状の段ボールの長手方向の４箇所で折り曲げ、幅方向の両端部の側壁２ｄ、２ｅを接着剤等で固定し、該両端部の側壁２ｄ、２ｅの所定位置及び対向する側壁２ｆの所定位置に切り込みを入れ、該切り込みによって形成された切り込み片２ｇを内側に折り曲げることによって貫通孔２ａが形成され、第２の筒体２を容易に製作することができる。

尚、第２の筒体２の貫通孔２ａの開口形状及び寸法は、第１の筒体１の外形形状及び寸法と略一致するように製作されて、第２の筒体２の貫通孔２ａに、第１の筒体１が嵌挿されるようにしている。また、第２の筒体２の開口２ｂの形状は、後述する栓体３の嵌合体３ａ（図４参照）と嵌合するように形成されている。

図４（ａ）は、パレット１０を構成する栓体３の斜視図であり、図４（ｂ）は、栓体３の側面図である。図４に示すように、栓体３は、複数の第２の筒体２、２・・・の開口２ｂ、２ｂ・・・に嵌合する複数の嵌合体３ａ、３ａ・・・と、複数の嵌合体３ａ、３ａ・・・を連結する長方形状の側壁体３ｂとから構成されており、側壁体３ｂは、パレット１０の側面を構成している。

栓体３の材質には、段ボール紙やプラスチック段ボール等の段ボールを使用することが好ましく、長方形状の段ボールの短手方向の所定箇所を所定幅切り取って、切取り部３ｅ、３ｅ・・・を形成させる共に、長手方向に沿って４箇所で折り曲げ、端部側壁３ｃと側壁体３ｂとを接着剤等で固定することによって、容易に製作することができる。尚、嵌合体３ａの４箇所の角部には、切欠き３ｄ、３ｄ・・が形成されており、複数の第２の筒体２、２・・・の開口２ｂ、２ｂ・・・に嵌合する際に、スムースに押し込むことができるようにしている。また、切取り部３ｅの所定幅は、隣り合う第２の筒体２、２の側面同士を当接させた状態での側壁の厚みに対応している。

図５は、栓体３を取り外した状態のパレット１０を示す斜視図である。図５に示すように、複数の第２の筒体２、２・・・を並列に配置し、隣り合う側面同士を当接して長手方向の端部を揃える。この状態では、貫通孔２ａ、２ａ・・・がトンネルのように連通した状態となり、この連通する貫通孔２ａ、２ａ・・・に第１の筒体１を嵌挿させている（図１（ａ）参照）。そして、複数の第２の筒体２、２・・・の両端部の開口２ｂ、２ｂ・・・に、栓体３、３の複数の嵌合体３ａ、３ａ・・・を嵌合することによって、複数の第２の筒体２、２・・・を確実に一体化させることができるのである。

本発明のパレットは、主に段ボール紙やプラスチック段ボール等の段ボールにより形成された荷役用のパレットとして使用される。

１ 第１の筒体
１ａ 開口
１ｂ、１ｃ 両端部
２ 第２の筒体
２ａ 貫通孔
２ｂ 開口
２ｃ 一側面
２ｄ、２ｅ 端部の側壁
２ｆ 側壁
２ｇ 切込み片
３ 栓体
３ａ 嵌合体
３ｂ 側壁体
３ｃ 端部側壁
３ｄ 切欠き
３ｅ 切取り部
１０、３０ パレット
３１ デッキボード
３２、３２ａ、３２ｂ 桁部材
３３ 補強パッド
３４、３４ａ フォーク差込用空隙部

Claims (5)

1. フォーク差し込み用の開口を備えた第１の筒体と、
   側面に前記第１の筒体を嵌挿させる貫通孔を備えると共に、長手方向の両端部に開口が形成されている第２の筒体と、
   前記第２の筒体の開口を塞ぐ栓体とを有し、
   前記第２の筒体を複数個並列に配置した状態で、前記貫通孔に前記第１の筒体を嵌挿させ、前記第２の筒体の開口に前記栓体が嵌合することによって、前記第１の筒体と、複数の前記第２の筒体と、前記栓体とが一体化されていることを特徴とするパレット。
2. 第１の筒体を２個有していることを特徴とする請求項１に記載のパレット。
3. 第２の筒体の一側面が、積荷が載置される載置面を形成していることを特徴とする請求項１又は２に記載のパレット。
4. 栓体は、複数の第２の筒体の開口に嵌合する複数の嵌合体と、該複数の嵌合体を連結する側壁体とから構成されており、前記側壁体は、パレットの側面を構成していることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載のパレット。
5. パレットを構成する第１の筒体と、第２の筒体と、栓体の材質は、段ボール紙又はプラスチック段ボールであることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載のパレット。
   

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