JP2016096986A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】臓器内における抜け防止ボルスタの過膨張や収縮を検知できるカテーテルを提供する。
【解決手段】流体導通栓部31とカテーテルヘッド30とを接続する拡張収縮可能な管状のパイロットバルーン40,40Aをカテーテルヘッド30に設けた連通路32と、導入チューブ20に設けたサブルーメン25とによって抜け防止ボルスタ50に連通し、抜け防止ボルスタ50内の圧力に応じてパイロットバルーン40,40Aが全周にわたって膨張および収縮することにより、抜け防止ボルスタ50の状態が検知可能に反映されるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、導入チューブの先端部に抜け防止のための拡張収縮可能な抜け防止ボルスタが装備され、体内に挿入した状態で臓器の内部に流動食ないし栄養剤等を導入するカテーテルに関する。
従来の技術としては、例えば本出願人が提案した特許文献1に示すようなものがある。すなわち、カテーテルの導入チューブの先端部に装備された抜け防止のためのバルーンを収縮させた状態で臓器内に通じる瘻孔に挿入し、その後、シリンジを流体導通栓部に挿着してシリンジ内の流体を注入することで、バルーンを膨張させて臓器から抜けないように留置するものである。そして、流動食や栄養剤等を臓器内に導入するときは、カテーテルヘッドの注入口からメインルーメンを通して流動食や栄養剤等を導入するようにしたものである。
しかしながら、このような従来の技術において、抜け防止のバルーンをシリコーンゴム製としたものでは、気体の透過性が良いので、例えば胃瘻にカテーテルを留置した場合、胃内で発生した炭酸ガス等の気体がバルーン内に侵入して、バルーンが過膨張してしまうことが稀にあった。
また逆に、抜け防止バルーンが収縮して、留置しておいたカテーテルが抜けてしまうこともあり得る。そこで、カテーテルを留置してある臓器内において環境変化が発生し、該環境変化に起因する抜け防止バルーンの過膨張や収縮が起こった場合に、抜け防止バルーンの状態を外部から検知できるようにしたものが提案されている。例えば特許文献2に示す胃瘻造設装置等である。
特許文献2で提案された胃瘻造設装置は、外部保持部材から、患者の胃腸管への流路を提供する管状部材が延びており、さらに外部保持部材には、管状部材に取り付けられたバルーン部材を膨張させる流体を供給するための膨張用管腔と連通する、流体導管が設けられ、該流体導管の上面側に可撓性膜から成る膨張指示器が形成されたものである。そして、可撓性膜は、バルーン部材が膨張すると凸状の形になり、バルーン部材が収縮すると凹状の形になるので、その形状によってバルーン部材の膨張状態や収縮状態にあるのかを視覚的かつ触覚的に示すことができるものである。
特開2009−125251号公報 特表2005−527329号公報
しかしながら、このような従来の技術においては、膨張指示器の状態をほぼ上方からしか確認することができない。このためバルーン部材の状態を検知し難いという問題点がある。特に、バルーン部材の圧力が低くなったときを膨張指示器の収縮状態で確認することは必ずしも容易ではなかった。
また、導入チューブの先端部に抜け防止のための拡張収縮可能なバルーンを備えた従来のカテーテルでは、患者の体内に挿入した状態でカテーテルにシリンジを取り付けたり、取り付けた状態でシリンジの操作をしたり、シリンジを抜去したりする際に、シリンジの動き、振動等がカテーテルから患者に直接に伝わってしまう。これにより、患者に不快感が生じることがあるという問題点が有った。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、臓器内で炭酸ガス等の気体が発生する等の臓器内の環境変化に起因する抜け防止ボルスタの過膨張や収縮を視覚および触覚で検知することができるカテーテルを提供することを目的とする。
また、本発明は、カテーテルを操作中に操作にともなう動きがカテーテルから患者に伝わり難いカテーテルを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1] 導入チューブ(20)の先端部(27)に抜け防止のための拡張収縮可能な抜け防止ボルスタ(50)が装備され、体内に挿入した状態で臓器の内部に流動食ないし栄養剤等を導入するためのカテーテル(10,10A)において、
前記導入チューブ(20)と、該導入チューブ(20)が延設されたカテーテルヘッド(30)と、前記抜け防止ボルスタ(50)に流体を送るシリンジ(S)を接続するための流体導通栓部(31)と、該流体導通栓部(31)と前記カテーテルヘッド(30)とを接続する拡張収縮可能な管状のパイロットバルーン(40,40A)と、から成るカテーテル本体(11)を備え、
前記導入チューブ(20)は、前記カテーテルヘッド(30)の注入口(15)から注入される前記流動食ないし栄養剤等を臓器の内部に送るためのメインルーメン(21)と、前記流体導通栓部(31)に接続されたシリンジ(S)からの前記パイロットバルーン(40)を経た流体を前記抜け防止ボルスタ(50)へ導通させるサブルーメン(25)とが形成され、
前記カテーテルヘッド(30)は、前記パイロットバルーン(40,40A)と前記サブルーメン(25)を連通する連通路(32)を有し、
前記流体導通栓部(31)は、シリンジ(S)を挿入することによって開き、抜去することによって閉じるものであり、
前記パイロットバルーン(40,40A)は、前記抜け防止ボルスタ(50)内の圧力に応じて全周にわたって膨張および収縮して前記抜け防止ボルスタ(50)の状態が検知可能に反映されるものであることを特徴とするカテーテル(10,10A)。
[2] 前記パイロットバルーン(40A)は、前記カテーテルヘッド(30)に接続された一方の端部から前記流体導通栓部(31)に接続されたもう一方の端部に向かって延びる、補強のための線状部(41)を有することを特徴とする項[1]に記載のカテーテル(10A)。
[3] 前記線状部(41)は、前記パイロットバルーン(40A)に一体に形成した線状の肉厚部分であることを特徴とする項[2]に記載のカテーテル(10A)。
前記本発明は次のように作用する。
カテーテル(10,10A)は、臓器の内部に流動食ないし栄養剤等の流体物を導入するためのものであり、胃瘻や腸瘻等の瘻孔から臓器内に導入チューブ(20)のメインルーメン(21)を通して流動食ないし栄養剤等の流体物を注入することができる。
カテーテル(10,10A)を臓器内に挿入するときは、導入チューブ(20)の先端部(27)に装備されたゴム風船状の抜け防止ボルスタ(50)を収縮させておく。抜け防止ボルスタ(50)は、流体導通栓部(31)に挿着したシリンジ(S)を用いて、導入チューブ(20)に設けられたサブルーメン(25)を介して抜け防止ボルスタ(50)内の流体を抜くことによって速やかに収縮し、空気の抜けたゴム風船のような状態になる。
次に、シリンジ(S)を流体導通栓部(31)から外して、導入チューブ(20)の先端部(27)を胃瘻や腸瘻の瘻孔から臓器内に挿通することによって円滑に優しく挿入することができる。したがって、患者に掛かる負担が軽減される。
このようにして、カテーテル本体(11)の先端部(27)が胃瘻や腸瘻の瘻孔から臓器内に挿入された後に、抜け防止ボルスタ(50)を、胃瘻や腸瘻より大きく拡張させる。そのために、シリンジ(S)を再び流体導通栓部(31)に挿着し、連通路(32)およびサブルーメン(25)を介して抜け防止ボルスタ(50)内に流体を注入する。
流体が満たされて抜け防止ボルスタ(50)が拡張した後、シリンジ(S)を流体導通栓部(31)から抜き取る。流体導通栓部(31)は、シリンジ(S)を挿入することによって開き、抜去することによって閉じるので、シリンジ(S)を抜き取っても流体が逆流して流体導通栓部(31)からカテーテル(10,10A)の外部に出てしまうことはない。このようにして拡張させた抜け防止ボルスタ(50)は、導入チューブ(20)が瘻孔から抜けることを防止できる。
項[1]に係るカテーテル(10,10A)によれば、このようにカテーテル(10,10A)を胃瘻に挿入して留置した状態で、胃内に生じた炭酸ガス等の気体が抜け防止ボルスタ(50)を通過して内部に入り、内部の圧力が大きくなり、抜け防止ボルスタ(50)が過膨張をし始めると、サブルーメン(25)および連通路(32)によって抜け防止ボルスタ(50)に連通しているパイロットバルーン(40,40A)も膨張し始める。このパイロットバルーン(40,40A)の膨張を目視することにより、医療従事者等は体内の抜け防止ボルスタ(50)が過膨張の状態になっていることを検知することができる。
パイロットバルーン(40,40A)は、管状なので全周にわたって膨張および収縮できる。したがって、パイロットバルーン(40,40A)を全周方向のどのような角度から目視しても容易に膨張を確認することができる。また、触覚による膨張の確認も容易にできる。これにより、抜け防止ボルスタ(50)の不慮の破裂を防ぐことができる。
逆に、抜け防止ボルスタ(50)が通常の状態よりも収縮した場合には、抜け防止ボルスタ(50)からパイロットバルーン(40,40A)までの内部空間の圧力が外気圧よりも小さくなるので、パイロットバルーン(40,40A)は全周にわたって萎むように収縮する。この場合にもパイロットバルーン(40,40A)をどのような角度から目視しても容易に収縮を確認することができる。また、触覚による収縮の確認も容易にできる。これにより、抜け防止ボルスタ(50)が収縮した状態でカテーテル(10,10A)が胃瘻や腸瘻から外れてしまうことを防止することができる。
パイロットバルーン(40,40A)は膨張・収縮ができる柔軟なものであるので、流体導通栓部(31)にシリンジ(S)を脱着したり、シリンジ(S)を装着した状態でシリンジ(S)を操作したりするときに、その操作動作や振動をパイロットバルーン(40,40A)で吸収することができる。これにより、操作動作や振動がカテーテル(10,10A)を通じて体内に伝わることを防止して、患者に不快感が生じないようにすることができる。
項[2]に係るカテーテル(10A)によれば、パイロットバルーン(40A)には、カテーテルヘッド(30)に接続された一方の端部から前記流体導通栓部(31)に接続されたもう一方の端部に向かって延びる線状部(41)を設けてあり、この線状部(41)はパイロットバルーン(40A)の他の部分よりも反撥性が強いので、パイロットバルーン(40A)を補強する機能を発揮する。これにより、パイロットバルーン(40A)の他の部分の厚さをより薄くすることができる。したがって、パイロットバルーン(40A)全体の膨張・収縮の度合いをより大きいものとすることができるとともに、線状部(41)によって軸方向と交差する方向に屈曲し難くなり、通常状態ではパイロットバルーン(40A)から流体導通栓部(31)側が垂れ下がってしまうようなことがない。
項[3]に係るカテーテル(10A)によれば、線状部(41)はパイロットバルーン(40A)と一体の肉厚の線状の部分として形成されているので、製造が容易でかつコストを低く抑えることができる。
本発明にかかるカテーテルによれば、抜け防止ボルスタの膨張・収縮がパイロットバルーンの膨張・収縮として反映され、かつ、パイロットバルーンは管状であるので全体が膨張・収縮するとともにパイロットバルーンの一端が接続されているカテーテルヘッドおよびもう一方の端部に接続されている流体導通栓部は膨張・収縮しないので、パイロットバルーンの膨張・収縮を容易かつ明確に検知することができ、よって抜け防止ボルスタの状態を容易かつ明確に検知することができる。
また、パイロットバルーンは柔軟性が有りかつ管状であるので、流体導通栓部側での動きや振動をパイロットバルーンが吸収することができる。これにより、流体導通栓部へのシリンジの着脱や流体導通栓部に挿入したシリンジの操作等による動きや振動をパイロットバルーンが吸収して、カテーテルを挿入されている患者にカテーテルの動きや振動が伝わり難く、よって患者に不快感を与えてしまうことを防止できる。
本発明の第1の実施の形態に係るカテーテルの構成を示す正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るカテーテルのカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態に係るカテーテルの抜け防止ボルスタが過膨張した状態のカテーテルを示す正面図である。 図3におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態に係るカテーテルの抜け防止ボルスタが収縮した状態のカテーテルを示す正面図である。 図5におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態に係るカテーテルの抜け防止ボルスタが過膨張した状態のカテーテルを示す正面図である。 図7におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態に係るカテーテルのパイロットバルーン部分の横断面を示す断面図である。
以下、図面に基づき本発明の好適な各種の実施の形態を説明する。
図1から図6までは、本発明の第1の実施の形態を示している。
図1は、シリンジSを取り付けた状態の本実施の形態に係るカテーテル10の構造を示す正面図であり、図2は、カテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。また、図3は、過膨張した抜け防止ボルスタを反映してパイロットバルーンが膨張した状態を示す正面図であり、図4は、図3におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。
図5は、収縮した抜け防止ボルスタを反映してパイロットバルーンが収縮した状態を示す正面図であり、図6は、図5におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。図に示すように、カテーテル10は、導入チューブ20の先端部27に抜け防止のための拡張収縮可能な抜け防止ボルスタ50が装備されて成り、臓器の内部に流動食ないし栄養剤を導入するためのものである。
カテーテル10は、導入チューブ20と抜け防止ボルスタ50とから成るカテーテル本体11に、カテーテルヘッド30を取り付けたものである。このカテーテルヘッド30は、例えばシリコーンゴムを素材として形成されている。
カテーテルヘッド30には、導入チューブ20の入口側に漏斗状に拡径した注入口15が形成されている。カテーテルヘッド30は、注入口15の下端部が導入チューブ20の入口に連通するようにカテーテル本体11に取付けられている。カテーテル10を用いて体内に注入する流動食ないし栄養剤等は、注入口15からカテーテル本体11を介して体内に注入される。
また、カテーテルヘッド30には、後述するシリンジSを装着するための流体導通栓部31と前記の注入口15を塞ぐことができる蓋33が設けられている。この蓋33は、カテーテルヘッド30から延びるベルト34に設けられている。
カテーテル本体11の導入チューブ20には、メインルーメン21と、抜け防止ボルスタ50内へ空気や滅菌蒸留水等の流体を導通させて抜け防止ボルスタ50を膨張および収縮させるためのサブルーメン25とが形成されている。メインルーメン21は、一端が前記の導入チューブ20の入口であり、もう一方の端部は導入チューブ20の先端部27の出口となっている。
また、サブルーメン25は、流体を通すことが出来る程度の極めて細い管路として形成されており、導入チューブ20の入口側から出口側までメインルーメン21に並行して延びている。このサブルーメン25は、導入チューブ20の入口側ではカテーテルヘッド30に形成された連通路32に連通している。この連通路32は、パイロットバルーン40を介して前記の流体導通栓部31に連通している。
流体導通栓部31は、シリンジSをセットしたときにのみサブルーメン25を外部に導通させるよう構成されている。例えば、流体導通栓部31内には、逆止弁35が組み込まれており、シリンジSを差し込むと逆止弁35が開いて流体が流通し、シリンジSを抜き取ると連通路32と外部環境との連通が閉じられるようになっている。この流体導通栓部31は、パイロットバルーン40を介してカテーテルヘッド30に接続されている。
このパイロットバルーン40は、管状に形成されたものであり、柔軟性があって弾性変形可能な材質から成り、例えばシリコーンゴムによって作られている。パイロットバルーン40は、一方の端部がカテーテルヘッド30に接続されており、もう一方の端部が流体導通栓部31に接続されている。カテーテルヘッド30の前記の連通路32の一端の開口は、パイロットバルーン40内の空間に臨んでいる。したがって、パイロットバルーン40は、サブルーメン25および連通路32を通じて抜け防止ボルスタ50に連通している。図示した例では、カテーテルヘッド30とパイロットバルーン40と流体導通栓部31とは一体に成形されている。パイロットバルーン40は、内部の圧力が外気圧と同じ場合に、重力にしたがって屈曲してしまわない程度の厚さに形成されている。
このようにパイロットバルーン40の内部が抜け防止ボルスタ50に連通していることにより、パイロットバルーン40は、抜け防止ボルスタ50内の圧力に応じて膨張および収縮する。したがって、抜け防止ボルスタ50の状態が検知可能にパイロットバルーン40に反映される。
カテーテル本体11の抜け防止ボルスタ50は、ゴム風船状であり、導入チューブ20の先端部27に、該先端部27から先に伸びるように装着されている。すなわち、抜け防止ボルスタ50の弾性薄膜がメインルーメン21の先端部27を内外から挟むように接合され、流体が抜かれたとき、先端部27を輪状に取り巻いたドーナツをつぶした様な形状をしている。
抜け防止ボルスタ50は導入チューブ20の先に全体として錐状に伸びるよう変形可能である。抜け防止ボルスタ50は、その内部が外部環境と通じていない状態では、すなわち、抜け防止ボルスタ50の内部の圧力が外部の圧力よりも大きいときは、図1に示したようにドーナツ状に拡張した形状となるように形成されている。
図1から分かるように、抜け防止ボルスタ50は、拡張したとき、導入チューブ20の先端部27より先に位置するドーナツ形となる。抜け防止ボルスタ50は、柔軟性があり、弾性変形可能な材質から成り、例えばシリコーンゴムによって作られている。
次に第1の実施の形態に係るカテーテル10の作用を説明する。
カテーテル10は、臓器の内部に流動食ないし栄養剤等を導入するためのものであり、胃瘻や腸瘻等の瘻孔から臓器内に導入チューブ20を通して流動食ないし栄養剤等を注入する。カテーテル10は、カテーテルヘッド30よりも下の導入チューブ20および抜け防止ボルスタ50が臓器内に挿入される。
導入チューブ20の先端部27に装備されたゴム風船状の抜け防止ボルスタ50は、カテーテル10の装着時には収縮され、カテーテルヘッド30の注入口15から不図示の挿入補助棒等の挿入具を挿入して導入チューブ20の先端部27より先に伸びるよう押し伸ばして先端の細い錐状の状態として、カテーテル10の先端部27を瘻孔から臓器内に挿入する。
所定の状態に抜け防止ボルスタ50を挿入した後に流体導通栓部31にシリンジSを接続する。シリンジSを流体導通栓部31に接続する際は、一方の手で流体導通栓部31を摘みもう一方の手でシリンジSを持ってシリンジSの先端を流体導通栓部31に差し込む。この際、流体導通栓部31には力が加わったり、手の細かい動作によって上下左右等に動いたりするが、それらはパイロットバルーン40によって吸収されてカテーテルヘッド30側にはほとんど伝わることがない。したがって、それらの動き等が抜け防止ボルスタ50を挿入された患者に伝わることもほとんどなく、患者に不快感を抱かせることがない。
図1に示したようにシリンジSを流体導通栓部31に挿着した後、シリンジSを操作して流体をパイロットバルーン40から連通路32およびサブルーメン25を経て抜け防止ボルスタ50内に送り出す。流体が満たされて抜け防止ボルスタ50が拡張した後、シリンジSを流体導通栓部31から抜き取る。
流体導通栓部31は、シリンジSを挿入することによって開き、抜去することによって閉じるので、シリンジSを抜き取っても流体が逆流して流体導通栓部31からカテーテル10の外部に出てしまうことはない。このようにして拡張させた抜け防止ボルスタ50は、カテーテル10が瘻孔から抜けてしまうことを防止できる。
カテーテル10を体内に挿入したまま留置しておくときは、カテーテルヘッド30に設けられた蓋33で注入口15を塞いでおけば良い。これにより、導入チューブ20のメインルーメン21にほこり等が進入することを防ぐことができ、メインルーメン21内を清潔に保っておくことができる。
体内にカテーテル10を留置しておくと、体内で炭酸ガス等の気体が生じることがある。抜け防止ボルスタ50はシリコーンゴム製であることからガスの透過性がある。このため、体内で発生した炭酸ガス等の気体が抜け防止ボルスタ50内に入り込むことがある。すると抜け防止ボルスタ50の内部の圧力が大きくなり、抜け防止ボルスタ50は過膨張をし始める。すると、サブルーメン25および連通路32によって抜け防止ボルスタ50に連通しているパイロットバルーン40は、上昇する圧力に応じて膨張し始める。
パイロットバルーン40は管状であるのでその全周にわたって拡径するが、一方の端部はカテーテルヘッド30に接続されており、もう一方の端部は流体導通栓部31に接続されているので、図3および図4に示したような球状に近い形状に膨張する。このとき、パイロットバルーン40の膨張に従って流体導通栓部31は、抜け防止ボルスタ50内の圧力が通常のときよりもカテーテルヘッド30から離れて行く。
図示したように、パイロットバルーン40は全周にわたって拡径するので、パイロットバルーン40をどのような角度から目視しても容易に膨張の状態を確認することができる。また、触覚による膨張の確認も容易に行うことができる。したがって、医療従事者等は、視覚や触覚によってパイロットバルーン40の膨張状態を知ることにより、体内にある抜け防止ボルスタ50の過膨張の状態を容易に検知することができる。これにより、抜け防止ボルスタ50の破裂を未然に防ぐことができる。
一方、体内に留置してあるカテーテル10の抜け防止ボルスタ50が通常の状態よりも収縮した場合には、抜け防止ボルスタ50からパイロットバルーン40に至る内部空間の圧力が外気圧よりも小さくなる。したがって、パイロットバルーン40は収縮する。
図5および図6に示したようにパイロットバルーン40は、萎むように収縮する。この場合には、パイロットバルーン40の収縮に従って流体導通栓部31は、抜け防止ボルスタ50内の圧力が通常のときよりもカテーテルヘッド30に近づく。
この収縮した状態もパイロットバルーン40の全周にわたるので、パイロットバルーン40をどのような角度から目視しても容易に収縮を確認できる。また、触覚による収縮の確認も容易にできる。したがって、医療従事者等は、視覚や触覚によってパイロットバルーン40の収縮状態を知ることにより、体内にある抜け防止ボルスタ50の収縮状態を容易に検知することができる。これにより、抜け防止ボルスタ50が収縮してカテーテル10が胃瘻や腸瘻から外れてしまうことを未然に防ぐことができる。
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。
図7から図9までは、本発明の第2の実施の形態を示している。
図7は、第2の実施の形態に係るカテーテルの過膨張した抜け防止ボルスタを反映してパイロットバルーンが膨張した状態を示す正面図であり、図8は、図7におけるカテーテルヘッドおよびその周辺部の拡大図である。
本実施の形態では、第1の実施の形態に係るカテーテル10のパイロットバルーン40に線状部41を設けたものである。
なお、第1の実施の形態と同種の部位には同一符号を付し重複した説明を省略する。
図7から図9までに示したように、本実施の形態に係るカテーテル10Aは、パイロットバルーン40Aが第1の実施の形態に係るパイロットバルーン40と異なっている。パイロットバルーン40Aは、カテーテルヘッド30に接続された一方の端部から流体導通栓部31に接続されたもう一方の端部に向かって延びる線状部41が設けられている。
図示した例では、線状部41は、一方の端部がカテーテルヘッド30との接続箇所まで延びており、もう一方の端部は流体導通栓部31との接続箇所まで延びている。線状部41は、パイロットバルーン40Aの内側にその内壁と一体の肉厚に膨らんだ線状の部分として形成されている。これにより、線状部41はパイロットバルーン40Aの他の部分よりも反撥性が強くなっており、パイロットバルーン40Aを補強する機能を発揮する。したがって、流体導通栓部31側が垂れ下がるように屈曲することなく他の部分の厚さを薄くすることができる。
このようにパイロットバルーン40Aに線状部41を設けて他の部分を薄くしたカテーテル10Aは、抜け防止ボルスタ50内の圧力変化に対するパイロットバルーン40Aの応答性がより良くなる。また、膨張・収縮の度合いをより大きくすることができるので、膨張・収縮の検知をより容易かつ明確に行うことができる。
図7および図8に示すように、このカテーテル10Aでは、抜け防止ボルスタ50が過膨張しているときのパイロットバルーン40Aの状態は、線状部41とその他の部分では膨張の度合いが異なるため、楕円形に近い状態に膨張する。なお、パイロットバルーン40Aが収縮したときの形状は、第1の実施の形態におけるパイロットバルーン40の収縮状態を示す図5および図6と類似の形状に収縮する。
このように本実施の形態に係るカテーテル10Aは、パイロットバルーン40Aの膨張および収縮の度合を大きくすることができ、また、膨張時の形状も特異なものとなるので容易かつ明確に膨張および収縮を検知することができる。また、線状部41をパイロットバルーン40Aと一体に形成することにより、線状部41を設けない場合と比べて製造が難しくなることがなく、かつ、コストも上昇することなく製造することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、線状部41は、カテーテルヘッド30および流体導通栓部31に至っていなくても良い。また、線状部41は、2本に限られず3本以上あってもよい。また、線状部41は、パイロットバルーン40Aの外側に設けても良い。さらに線状部41は、パイロットバルーン40Aとは別部材のものをパイロットバルーン40Aに取り付けてもよい。また、線状部41は、一本のものでなく、線状に並んだものでも良い。
また、抜け防止ボルスタ50は、内部が外気圧とほぼ同じ圧力のときに萎むことなく膨らんでいる状態であるものであっても良い。
本発明に係るカテーテルは、拡張収縮可能なボルスタを抜け防止のために用いたカテーテル一般に広く利用することができる。
S…シリンジ
10…カテーテル
10A…カテーテル
11…カテーテル本体
15…注入口
20…導入チューブ
21…メインルーメン
25…サブルーメン
27…先端部
30…カテーテルヘッド
31…流体導通栓部
32…連通路
33…蓋
34…ベルト
35…逆止弁
40…パイロットバルーン
40A…パイロットバルーン
41…線状部
50…抜け防止ボルスタ

Claims (3)

  1. 導入チューブの先端部に抜け防止のための拡張収縮可能な抜け防止ボルスタが装備され、体内に挿入した状態で臓器の内部に流動食ないし栄養剤等を導入するためのカテーテルにおいて、
    前記導入チューブと、該導入チューブが延設されたカテーテルヘッドと、前記抜け防止ボルスタに流体を送るシリンジを接続するための流体導通栓部と、該流体導通栓部と前記カテーテルヘッドとを接続する拡張収縮可能な管状のパイロットバルーンと、から成るカテーテル本体を備え、
    前記導入チューブは、前記カテーテルヘッドの注入口から注入される前記流動食ないし栄養剤等を臓器の内部に送るためのメインルーメンと、前記流体導通栓部に接続されたシリンジからの前記パイロットバルーンを経た流体を前記抜け防止ボルスタへ導通させるサブルーメンとが形成され、
    前記カテーテルヘッドは、前記パイロットバルーンと前記サブルーメンを連通する連通路を有し、
    前記流体導通栓部は、シリンジを挿入することによって開き、抜去することによって閉じるものであり、
    前記パイロットバルーンは、前記抜け防止ボルスタ内の圧力に応じて全周にわたって膨張および収縮して前記抜け防止ボルスタの状態が検知可能に反映されるものであることを特徴とするカテーテル。
  2. 前記パイロットバルーンは、前記カテーテルヘッドに接続された一方の端部から前記流体導通栓部に接続されたもう一方の端部に向かって延びる、補強のための線状部を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記線状部は、前記パイロットバルーンに一体に形成した線状の肉厚部分であることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
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