JP2016096031A - 銀被覆粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性に優れるとともに、微細な線幅での電極等の形成に好適な銀被覆粒子であって、異方性導電材料にも使用できる銀被覆粒子及びその製造方法を提供する。【解決手段】母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子において、母粒子を被覆する前記銀の結晶子径が12.5〜17.9nmであり、水系溶液中における銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmであり、100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ペーストや異方性導電材料等に導電性フィラーとして含まれる銀被覆粒子及びその製造方法に関する。更に詳しくは、導電性に優れるとともに、微細な線幅での電極等の形成に好適な銀被覆粒子及びその製造方法に関するものである。
例えば、太陽電池パネル又は液晶ディスプレイといった半導体素子、電子機器又は電子表示機器等が備える電子部品(電極又は電気配線等)の形成には、導電性ペーストが広く利用されている。導電性ペーストには、導電材料として金属粒子等からなる導電性フィラーが含まれており、この導電性フィラーと、更にバインダー成分としての樹脂や溶剤等の他の成分を混合してペースト状に調製される。導電性ペーストを用いて電極等を形成するには、先ず、導電性ペーストを基板等の表面に、スクリーン印刷法やオフセット印刷法等の塗工法により塗布して印刷パターンを形成する。次いで、形成した印刷パターンを所望の温度で乾燥又は焼成することにより電極等が形成される。このような導電性ペーストを用いた電極等の形成方法では、例えば真空中で行うスパッタ法のように多大な装置を必要としないことから、コスト面等で優れる。
また、電子機器等が備える電極や電気配線等を電気的に接続する材料には、異方性導電接着材や異方性導電フィルムといった異方性導電材料が一般的に利用されている。この異方性導電材料等にも、導電性ペーストと同様、導電材料として導電性フィラーが含まれる。
近年、電子機器等の薄型化や軽量化への動きがめざましく、これらの分野では、微細配線等における導電性の更なる向上や信頼性の向上等が求められている。このような要求に対応するため、導電性ペーストや異方性導電材料等に含まれる導電性フィラーには、更なる低抵抗化、微小化等の改良が求められる。
導電性ペーストに使用される導電性フィラーには、一般に、低抵抗化や耐酸化性等に優れることから、銀等が広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献2に開示されている銀粉は、銀粉の粉粒表面に、微粒銀粒子を付着させることにより、非常に優れた低温焼結特性を備えるとされている。
また、異方性導電材料に使用される導電性フィラーには、配線同士の接続又は金属バンプと配線の接続時等において荷重を負荷した時の潰れ方、或いは荷重を除荷した時の回復率等の観点から、金−ニッケル等の金属をセラミックスや樹脂からなる粒子表面に被覆させた微粒子等が一般的に使用されている(例えば、特許文献2参照。)。この微粒子は、アクリル樹脂やスチレン樹脂等の樹脂粒子を基材微粒子(母粒子)とし、この基材微粒子の表面に形成された下地金属層と、下地金属層の表面に形成された導電層とを有する。そして、シースフロー電気抵抗方式粒度分布計を用いて粒子径分布を測定した場合に、平均粒子径の1.26倍以上の粒子径を有する導電性微粒子の比率が8%以下であり、粒子が2個以上結合した連結粒子が少なく信頼性の高い導電接続ができるとされている。この微粒子は、超音波を液中に印加しながら無電解めっきを行う方法により製造される。
また、アクリル樹脂等の樹脂表面に、錫吸着層を介して銀を被覆させた銀被覆球粒子が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この特許文献3等に示される銀被覆球状樹脂では、銀よりも低比重の樹脂を使用し、その表面に銀を被覆する構造とすることにより、低比重で、しかも銀と同等の導電性が得られるとされている。また、銀粉を導電性フィラーとして使用した導電性ペーストに比べて、コストの高い銀使用量が抑えられるため、生産コストの面等でも優れる。また、この銀被覆球状粒子は、アクリル樹脂等の弾性を持つ母粒子表面を金属で被覆する構造になっていることから、異方性導電材料に使用される導電性フィラーとしても好適に使用することができる。更に、銀は全単体金属中、常温で最も低抵抗であるとともに、現在、異方性導電材料用の導電性フィラーとして主に使用されている金よりも低コストであることから、性能面及び生産コストの面で優れた異方性導電材料を製造することができる。
その一方、このような被覆構造を採る銀被覆粒子の場合、例えば母粒子と銀被覆層との密着性に関する課題等、単一の銀粒子には存在しない改良すべき点等も多く残されている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2005−146408号(請求項1、段落[0012]) 特許第5406544号公報(請求項4,5、段落[0009]〜段落[0011]、段落[0014]、段落[0021]) 国際公開第2012/023566号パンフレット(請求項1、請求項9、段落[0010]) 特開2010−229556号公報(請求項1、段落[0021])
上記従来の特許文献3に示される銀被覆球状樹脂では、母粒子表面を被覆する銀被覆層の結晶子径が小さいと銀被覆層形成時に母粒子表面を被覆する銀の結晶が塊状に異常析出し、緻密な被膜が得られず、密着性が低下することから、銀の結晶子径を比較的大きな径に制御している。また、銀の結晶が塊状に異常析出すると、被覆ムラが生じ、被覆されていない部分が生じることで導電性が低下する場合がある。そのため、少ない量の銀で樹脂表面全体を被覆するのが困難となり、生産コストが上がるといった問題も生じる。
一方、母粒子表面を被覆する銀の結晶子が大きいと、隣接する銀被覆球状樹脂同士が、母粒子表面を被覆する銀によって連鎖的に架橋凝集し、架橋凝集して一つになった銀被覆球状樹脂の2次粒子が肥大化するため、微細印刷に適した小さい粒径の銀被覆粒子が得られにくいという問題があった。
また、上記特許文献2のように、超音波を液中に印加しながら無電解めっきを行う方法では、液中に超音波を照射するために投げ込み式の超音波装置を用いる必要がある。そのため、無電解めっきを行う際に超音波装置も金属によって被覆されてしまい、メンテナンスが困難で、かつ高コストになるという欠点があった。
本発明の目的は、導電性に優れるとともに、微細な線幅での電極等の形成に好適な銀被覆粒子であって、異方性導電材料にも使用できる銀被覆粒子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子において、母粒子を被覆する銀の結晶子径が12.5〜17.9nmであり、水系溶液中における銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmであり、100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下であることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に分散粒子径D50と母粒子の一次粒子径DPの比(分散粒子径D50/母粒子の一次粒子径DP)が1.1〜3.0であることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に母粒子が樹脂、金属又は金属酸化物からなることを特徴とする。
本発明の第4の観点は、母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子の製造方法において、ポリカルボン酸塩を含有する分散剤を用いた無電解めっき法により、母粒子の表面に銀を還元析出させる工程を含み、ポリカルボン酸塩の添加量が母粒子100質量部に対して0.05〜2.0質量部であり、母粒子を被覆する銀の結晶子径が12.5〜17.9nmであり、水系溶液中における銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmであり、100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下である銀被覆粒子の製造方法である。
本発明の第1の観点の銀被覆粒子は、母粒子を被覆する銀の結晶子径が12.5〜17.9nmと非常に小さいため、隣接する銀被覆粒子同士の銀による架橋凝集が抑制され、水系溶液中における分散粒子径D50が非常に小さい値を示す。また、銀の結晶子径が非常に小さいにも拘わらず、一つの母粒子を被覆する銀の結晶がその母粒子表面で塊状に異常析出することなく、均一に被覆する表面に沿って分散した状態で被覆することで、銀被覆層が母粒子表面をムラなく、かつ高い被覆率で被覆する。そのため、銀被覆粒子間に良好な導通が得られ、また母粒子表面を被覆する銀被覆層が緻密で密着性に優れた膜となる。これにより、銀被覆粒子の微細化が図られるとともに、高い導電性を発現させるため、この銀被覆粒子を、導電性ペーストや異方性導電材料等に含まれる導電性フィラーとして用いれば、微細で、かつ導電性に優れた電極又は電気配線等を形成することができ、高い導通を確保することができる。
本発明の第2の観点の銀被覆粒子は、分散粒子径D50と母粒子の一次粒子径DPの比(分散粒子径D50/母粒子の一次粒子径DP)が1.1〜3.0を示す。即ち、この銀被覆粒子は、1つの母粒子を被覆する銀量が少ないものの、非常に薄い銀被覆層で効率良く、母粒子表面全体が被覆される。そのため、導電性を損なうことなく、コストの高い銀の使用量が低減されるため、生産コストを大幅に抑えることができる。
本発明の第3の観点の銀被覆粒子は、母粒子が樹脂、金属又は金属酸化物からなる。例えば、母粒子に銀よりもコストが低い樹脂粒子等を用いることにより、コストが高い銀の使用量を低減でき、生産コストを抑えることができる。また、母粒子に銀よりも比重が小さい樹脂粒子等を使用することで、導電性フィラーの自重による印刷パターンの形状崩れを防止できる等、印刷パターンの形状保持性に優れたペーストを調製できる。
本発明の第4の観点の製造方法は、母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子の製造方法において、ポリカルボン酸塩を含有する分散剤を用いた無電解めっき法により、母粒子の表面に銀を還元析出させる工程を含み、ポリカルボン酸塩の添加量を所望の割合に制御する。これにより、銀被覆粒子同士の架橋凝集が少なく、粒子径が小さい微細な銀被覆粒子であって、母粒子表面が銀被覆層により高い被覆率で被覆され、導電性に優れた銀被覆粒子を得ることができる。これにより、例えば、微細な電極又は電気配線等を形成する際に短絡等の不具合を生じさせることのない優れた導電性ペーストや異方性導電材料を製造できる。
実施例1で得られた銀被覆粒子を走査型電子顕微鏡で観察したときの写真図である。 比較例1で得られた銀被覆粒子を走査型電子顕微鏡で観察したときの写真図である。 比較例4で得られた銀被覆粒子を走査型電子顕微鏡で観察したときの写真図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の銀被覆粒子は、導電性ペースト等に含まれる導電性フィラーとして利用される銀被覆粒子であり、母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する。なお、銀を被覆する前の母粒子表面に、予め錫吸着層等が設けられた構造であっても良い。銀被覆粒子の形状は、球状に限らず、扁平状、棒状のものであっても良いが、球状であることが好ましい。その理由は、粒径の揃った球状粒子でないと、配線間の均一な導通接続が確保できないためである。また、導電性ペーストにおいても、球状の方が導電性フィラーの体積充填率を算出しやすいといった利点がある。なお、球状とは、完全な真球に限られず、楕円のような球形に近い形状や、表面に若干の凹凸がある形状等も含まれる。
母粒子を被覆する銀の結晶子径は12.5〜17.9nmの範囲である。母粒子を被覆する銀の結晶子径を上記範囲に限定したのは、下限値未満に結晶子径を制御しようとすると、母粒子表面で銀の結晶が塊状に異常析出し、銀被覆層が緻密な膜に形成されず、樹脂に対する銀の密着性が低下する。更に、塊状になった結晶は結晶成長しやすく、12.5nm未満の結晶子径を維持し続けることは困難であるためである。即ち、現状、本発明によっても、結晶子径が下限値未満の銀被覆粒子を得るのは困難である。一方、上限値を超えると、一の母粒子表面を被覆している銀と、隣接する他の母粒子表面を被覆している銀との間で凝集が起こり、一つの銀被覆粒子の大きさが連鎖的に肥大化して、所望の微細な粒子にならないからである。このうち、母粒子を被覆する銀の結晶子径は15〜17nmであることが好ましい。なお、本明細書中、母粒子を被覆する銀の結晶子径とは、X線回折装置(リガク社製 型式名:RINT2000)と、デバイ・シェラ−の式を用いて算出した値である。
この銀被覆粒子は、母粒子を被覆する銀の結晶子径が所望の範囲に制御されることで、上述の銀被覆粒子同士の銀による架橋凝集が抑制され、これによって所望の粒子径を有し、微細な線幅での電極等の形成に適した銀被覆粒子となる。具体的には、水系溶液中における銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmである。分散粒子径D50を上記範囲に限定したのは、粒子径が小さくなると、粒子同士が更に凝集、肥大化しやすくなるため、分散粒子径D50が1.0μm未満で、かつ導電材料に適した銀被覆粒子は現状では得られにくいからである。一方、上限値を超えると微細印刷による電極等の形成が困難になる。なお、本明細書中、上記水系溶液とは、水にヘキサメタリン酸ナトリウム等の分散剤を0.5質量%の割合で添加した溶液をいう。また、銀被覆粒子の分散粒子径D50とは、上記水系溶液に銀被覆粒子を0.1質量%の割合で添加し、超音波照射により分散させた後、回転速度100〜500rpmで撹拌した状態の粒子について、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(島津製作所社製、型式名:SALD−200V ER)を用いて測定した体積基準の粒子径におけるメジアン値D50をいう。
また、銀で母粒子を被覆する際に、銀の結晶子径が小さいと、一つの母粒子を被覆する銀の結晶が塊状に異常析出しやすくなる。この異常析出が起こると、母粒子表面の一部が銀で被覆されず、被覆率が低下することで良好な導電性が得られなかったり、緻密な銀の被膜が得られずに、母粒子に対する銀の密着性が悪くなる傾向がみられる。一方、本発明の銀被覆粒子は、母粒子を被覆する銀の結晶子径が、上述のように非常に小さいものの、上述の凝集が抑制され、銀被覆層が母粒子表面をムラなく、かつ高い被覆率で被覆している。また、母粒子表面を被覆する銀被覆層が緻密で母粒子との密着性に優れた膜となるため、銀被覆粒子間に良好な導通が得られる。具体的には、100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下の値を示す。これによって、微細印刷による電極等の形成が可能になるとともに、優れた導電性を発現させることができる。被覆率が低下し、上記体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cmを超えると、抵抗値が高すぎて、導電材料に適さない。このうち、上記体積抵抗率は、5.0×10-4Ω・cm以下であることが好ましい。
また、分散粒子径D50と母粒子の一次粒子径DPの比(分散粒子径D50/母粒子の一次粒子径DP)が1.1〜3.0であることが好ましい。D50/DPの値が下限値未満では、被覆率等が低下して、体積抵抗率が高くなる等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を超えると、分散粒子径D50が大きくなることで、微細な電極又は電気配線等を形成する材料として不適になるとともに、ペースト調製時に分散不良等を起こす場合がある。このうち、D50/DPの値は、1.1〜2.0であることが特に好ましい。なお、上記母粒子の一次粒子径DPとは、後述の方法で算出された粒子1000個の直径の平均値をいう。
銀被覆粒子を構成する母粒子の材質は、特に限定されないが、樹脂、金属又は金属酸化物からなる粒子等が挙げられる。樹脂粒子としては、耐薬品性、耐熱性等の理由から、アクリル、フェノール、ポリスチレン、シリコーン、メラミン、エポキシ、ポリアミド及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなる群より選ばれた1種又は2種以上が挙げられる。樹脂粒子は、金属粒子等に比べて低比重であることから、樹脂粒子を母粒子に用いることで、銀被覆粒子の比重も小さくすることができる。そのため、この銀被覆粒子を導電性ペースト等に含まれる導電性フィラーに用いれば、導電性フィラーの自重によって、印刷パターン(印刷後のペースト)の形状崩れを防止できる。即ち、印刷パターンの形状保持性に優れた導電性ペーストを調製しやすい点で優れる。また、金属粒子としては、銀より酸化還元電位的に卑な金属粒子であって、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、亜鉛、スズ、コバルト、インジウム、バナジウム又は鉛等の粒子が挙げられる。また、金属酸化物粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化銅、酸化鉄又は酸化チタン等の粒子が挙げられる。
母粒子には、一次粒子径DPが、好ましくは0.3〜9.5μmの球状の粒子を用いる。それは、所望の比重、所望の分散粒子径D50を有する銀被覆粒子を得やすいからである。なお、ここでの球状も、完全な真球に限られない。また、母粒子の一次粒子径DPは、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 型式名:SU−1500)にて、ソフトウェア(品名:PC SEM)により倍率5000倍で、1000個の粒子の直径を測定し、算出された平均値をいう。更に、球状のものを使用する場合、粒径の変動係数が、好ましくは7%以下、更に好ましくは5%以下であり、粒径が揃っているものを使用するのが好ましい。母粒子の変動係数(CV値、単位:%)は、上記1000個の母粒子の一次粒子径DPから、式:〔(標準偏差/一次粒子径DP)×100〕により求めた値をいう。
なお、母粒子に樹脂粒子と金属酸化物粒子を用いる場合には、銀を被覆する前の母粒子表面に、後述する前処理により、錫吸着層を設けることができる。一般に、有機質材料や無機質材料等の不導体の表面に無電解めっきを実施する際、予め不導体の表面に対して触媒化処理を行う必要がある。前処理として、この触媒化処理を実施して、母粒子表面に錫吸着層を設けることで、後述する無電解めっき法により、下記特性を有する銀(銀被覆層)が形成される。錫吸着層は、前処理で使用される錫化合物中の錫の2価イオンが、母粒子表面に付着することによって形成されたものである。
続いて、本発明の銀被覆粒子を製造する方法について説明する。先ず、母粒子に樹脂粒子と金属酸化物粒子を用いる場合には、母粒子に、錫化合物の水溶液による前処理を行う(錫吸着層の形成工程)。次いで、母粒子に、還元剤を用いて無電解銀めっきを行う(銀被覆層の形成工程)。
前処理では、例えば、錫化合物の水溶液に母粒子を添加し、攪拌する。そして、母粒子を濾別して水洗する。攪拌時間は、以下の錫化合物の水溶液の温度及び錫化合物の含有量によって適宜決定されるが、好ましくは、0.5〜24時間である。
錫化合物の水溶液の温度は、20〜45℃であり、好ましくは27〜35℃である。錫化合物の水溶液の温度が20℃未満であると、温度低下により、水溶液の活性が低くなり、母粒子に錫化合物が十分に付着しない。一方、錫化合物の水溶液の温度が45℃より高い場合は、錫化合物が酸化するため、水溶液が不安定となり、母粒子に錫化合物が十分に付着しない。この前処理を20〜45℃の水溶液で実施することによって、適切な結晶子径の銀の結晶を析出させることができる。このため、密着性、緻密性に優れた銀めっき層(銀被覆層)を形成できる。
前処理で使用する錫化合物としては、塩化第一錫、フッ化第一錫、臭化第一錫、ヨウ化第一錫等が挙げられる。塩化第一錫を用いる場合、錫化合物の水溶液中に含まれる塩化第一錫の含有量は、30〜100g/dm3の範囲とするのが好ましい。塩化第一錫の含有量が30g/dm3以上であれば、均一な錫吸着層を形成しやすい。また、塩化第一錫の含有量が100g/dm3以下であると、塩化第一錫中の不可避不純物の量を抑制しやすい。なお、塩化第一錫は、飽和になるまで錫化合物の水溶液に含有させることができる。
錫化合物の水溶液は、塩化第一錫1gに対して、塩酸0.5〜2cm3を含有することが好ましい。塩酸の量が0.5cm3以上であると、塩化第一錫の溶解性が向上し、かつ錫の加水分解を抑制することができる。塩酸の量が2cm3以下であると、錫化合物の水溶液のpHが低くなり過ぎず、錫を母粒子に効率よく吸着させることができる。
無電解めっき法は、還元剤の還元力による化学めっき法である、いわゆる湿式めっき法であり、例えば(1)水等の溶媒に母粒子を添加し、攪拌しながら、分散剤とともに錯化剤、還元剤等を添加、攪拌してスラリーを調製した後、銀塩水溶液を滴下する方法、(2)水等の溶媒に母粒子を添加し、攪拌しながら、分散剤とともに銀塩、錯化剤等を添加、攪拌してスラリーを調製した後、還元剤水溶液を滴下する方法、(3)水等の溶媒に母粒子を添加し、攪拌しながら、分散剤とともに錯化剤、還元剤等を添加、攪拌してスラリーを調製した後、銀塩を添加して、好ましくは5〜30℃の温度に保持し、更に水酸化ナトリウム水溶液等の苛性アルカリ水溶液を滴下してpHを好ましくは10.0以上に調整する方法が挙げられ、いずれの方法でも適用してもよい。なお、上記(1)〜(3)の方法において、上記スラリーを調製する際の手順については特に限定されず、例えば水等の溶媒に分散剤や還元剤等を添加して分散剤等を含む水溶液を予め調製してから、最後に母粒子を添加する手順等で調整してもよい。また、上記スラリーを調製する際、pH調整のため、水酸化ナトリウム等を添加してもよい。
本発明では、無電解めっき法により母粒子表面に銀を還元析出させ、銀被覆層を形成する際に、所定の分散剤を所定の割合で使用することで、母粒子表面を被覆する銀の結晶子径を上述の12.5〜17.9nmの範囲に制御する。母粒子表面を被覆する銀の結晶子径は、無電解めっきの際の温度条件や上述の前処理条件等を調整する方法等でも小さくすることはできるが、これらの方法で結晶子径を小さくすると、上述のように一つの母粒子を被覆する銀の結晶子が母粒子表面で塊状に異常析出し、緻密で密着性に優れた銀被覆層を高い被覆率で形成するのが困難になる。本発明において、分散剤にはポリカルボン酸塩を使用し、その添加量は、母粒子100質量部に対して0.05〜2.0質量部とする。なお、ここでの母粒子とは、前処理前の母粒子をいう。ポリカルボン酸塩の添加量を上記範囲に限定したのは、ポリカルボン酸塩の添加量が下限値未満であると、結晶子径が十分に小さくならず、一の母粒子表面を被覆している銀と、隣接する他の母粒子表面を被覆している銀との間で架橋凝集が起こり、一つの銀被覆粒子の大きさが連鎖的に肥大化して所望の分散粒子径D50を持つ銀被覆粒子が得られないからである。また、上限値を超えるとポリカルボン酸塩がめっき反応を阻害し、母粒子に対する銀被覆層の密着性が低下することで母粒子が銀で十分に被覆されず、所望の体積抵抗率が得られないといった不具合が生じるからである。このうち、ポリカルボン酸塩の添加量は、母粒子100質量部に対して0.2〜1.0質量部となる割合とするのが好ましい。また、好適なポリカルボン酸塩としては、ポリカルボン酸アンモニウム、ポリカルボン酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリカルボン酸共重合体アンモニウム塩、ポリカルボン酸共重合体ナトリウム塩、ジカルボン酸重合体ナトリウム塩又はジカルボン酸共重合体塩等が挙げられる。
銀塩としては、硝酸銀或いは銀を硝酸に溶解したもの等を用いることができる。錯化剤としては、アンモニア、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、ニトロ三酢酸、トリエチレンテトラアンミン六酢酸、チオ硫酸ナトリウム又はヨウ化物塩等の塩類を用いることができる。還元剤としては、ホルマリン、ブドウ糖、ロッシェル塩(酒石酸ナトリウムカリウム)、ヒドラジン及びその誘導体、ヒドロキノン、L−アスコルビン酸又はギ酸等を用いることができる。還元剤としては、還元力の強さから、ホルムアルデヒドが好ましく、少なくともホルムアルデヒドを含む2種以上の還元剤の混合物がより好ましく、ホルムアルデヒドとブドウ糖を含む還元剤の混合物が最も好ましい。
以上の工程により、本発明の銀被覆粒子が得られる。この銀被覆粒子は、印刷法によって電気配線や電極等を形成する際に用いられる導電性ペーストや異方導電材料等に、導電性フィラーとして使用することができる。導電性ペーストは、導電性フィラー以外に、樹脂成分や硬化剤、溶剤等を用いて調製することできる。本発明の銀被覆粒子を導電性フィラーとして用いた導電性ペーストでは、微細で導電性に優れた電気配線又は電極等を形成することができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、塩化第一錫20gと、濃度が35%の塩酸15cm3を、容量1dm3のメスフラスコを用いて水で1dm3に希釈(メスアップ)し、30℃に保温した。この水溶液に、母粒子として一次粒子径DPが2.0μmであり、かつ粒径の変動係数が2.1%である球状のアクリル樹脂50gを添加して、1時間撹拌し、その後、アクリル樹脂を濾別して水洗することにより前処理を行った。
次に、上記前処理により表面に錫被覆層が形成されたアクリル樹脂表面に、無電解めっきにより銀被覆層を形成した。具体的には、先ず、水2dm3に、錯化剤としてエチレンジアミン四酢酸ナトリウム40g、pH調整剤として水酸化ナトリウム20.0g、還元剤としてホルマリン(ホルムアルデヒド濃度37質量%)15mlを添加し、更に前処理前のアクリル樹脂100質量部に対して0.5質量部となる量のポリカルボン酸アンモニウム(即ち0.25g)を分散剤として添加し、これらを溶解させることにより、錯化剤、還元剤及び分散剤等を含む水溶液を調製した。次に、この水溶液に、上記前処理後のアクリル樹脂を浸漬させることによりスラリーを調製した。
次いで、硝酸銀30g、25%アンモニア水35ml、水50mlを混合して硝酸銀含有水溶液を調製し、上記スラリーを攪拌しながら、該硝酸銀含有水溶液を滴下した。更に、硝酸銀含有水溶液滴下後のスラリーに、水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを12に調整し、325℃の温度に保持しながら撹拌することにより、銀を樹脂表面上に析出させた。その後、洗浄、濾過を行い、最後に80℃の温度で乾燥させ、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例2>
母粒子を、一次粒子径DPが1.0μmであり、かつ粒径の変動係数が2.2%である球状のシリカ粒子に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例3>
母粒子を、一次粒子径DPが1.2μmであり、かつ粒径の変動係数が3.8%である球状の銅粒子に変更したこと、前処理を行わずに母粒子表面に銀被覆層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例4>
ポリカルボン酸アンモニウムの代わりに、分散剤としてポリカルボン酸ナトリウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例5>
ポリカルボン酸アンモニウムの添加量を、前処理前のアクリル樹脂100質量部に対して0.05質量部となる量に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例6>
ポリカルボン酸アンモニウムの添加量を、前処理前のアクリル樹脂100質量部に対して2.0質量部となる量に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例7>
母粒子を、一次粒子径DPが0.3μmであり、かつ粒径の変動係数が12.0%である球状のアクリル樹脂に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例8>
母粒子を、一次粒子径DPが5.0μmであり、かつ粒径の変動係数が2.4%である球状のアクリル樹脂に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<実施例9>
母粒子を、一次粒子径DPが9.5μmであり、かつ粒径の変動係数が2.2%である球状のアクリル樹脂に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例1>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例2>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例2と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例3>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例3と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例4>
ポリカルボン酸アンモニウムの代わりに、分散剤としてゼラチンを用いたこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例5>
ポリカルボン酸アンモニウムの添加量を、前処理前のアクリル樹脂100質量部に対して0.03質量部となる量に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例6>
ポリカルボン酸アンモニウムの添加量を、前処理前のアクリル樹脂100質量部に対して2.1質量部となる量に変更したこと以外は実施例1と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例7>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例7と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例8>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例8と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較例9>
分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウムを使用しなかったこと以外は実施例9と同様にして、以下の表1に示す銀被覆粒子を得た。
<比較試験及び評価>
実施例1〜9及び比較例1〜9で得られた銀被覆粒子について、銀(銀被覆層)の結晶子径、銀被覆粒子の分散粒子径D50、体積抵抗率を測定し、銀被覆粒子の外観を評価した。これらの結果を、以下の表1に示す。また、実施例1、比較例1、4で得られた銀被覆粒子を走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 型式名:SU−1500)で観察したときの写真図を、それぞれ図1〜図3に示す。
(i) 結晶子径:X線回折装置(リガク社製 型式名:RINT2000)と、デバイ・シェラ−の式を用いて算出した。
(ii) 分散粒子径D50:水にヘキサメタリン酸ナトリウムを0.5質量%添加して調製した水系溶液20mlを用意した。この水系溶液に、銀被覆粒子を0.1質量%の割合で添加した後、超音波照射により十分に分散させた。その後、銀被覆粒子が分散する水系溶液を、回転速度500rpmで撹拌し、この撹拌した状態にある銀被覆粒子について、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(島津製作所社製、型式名:SALD−200V ER)を用いて体積基準の粒子径におけるメジアン値D50を測定した。また、測定された分散粒子径D50の値と母粒子の一次粒子径DPの値から、D50/DPの値を算出した。
(iii) 体積抵抗率:銀被覆粒子について、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製 型式名:ロレスタGP MCP)を用い、100kPaの圧力をかけた状態の粉体の体積抵抗率を測定した。
(iv) 外観:銀被覆粒子の外観を走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 型式名:SU−1500)で観察し、評価した。表1中、「A」は、SEM画像に写し出された銀被覆粒子1個の面積100%に対し、銀が占める面積が80%以上であった場合を示し、「B」は、銀が占める面積が50%以上80%未満であった場合を示し、「C」は、銀が占める面積が50%未満であった場合を示す。
表1から明らかなように、実施例1〜9と比較例1〜9と比較すると、分散剤としてポリカルボン酸塩を使用せず、銀の結晶子径が17.9μmを超える比較例1〜3及び比較例7〜9では、体積抵抗率及び外観の評価では、いずれも実施例1〜9と同程度の優れた結果が得られた。一方、図2に示すように、比較例1等では隣接する銀被覆粒子同士の銀による架橋凝集が起こり、一つの銀被覆粒子の大きさが連鎖的に肥大化したため、分散粒子径D50の値等は、実施例1〜8に比べて大きい値を示した。このことから、微細印刷等の面では、実施例1〜8の方が優れることが判る。なお、実施例9では、母粒子に一次粒子径DPが比較的大きいものを使用しているため、比較例1に比べると分散粒子径D50が大きい値を示しているが、外観の評価が高く、しかもD50/D10の値が1.1と非常に小さい値を示していることから、凝集も少なく、極めて薄い銀被覆層で高い被覆率を達成している。そのため、生産性の面で比較例1よりも優れる。
また、ポリカルボン酸塩以外の分散剤を使用した比較例4では、銀による架橋凝集が若干抑えられ、分散剤を全く使用していない比較例1等よりも分散粒子径D50の値等が小さくなっているものの、分散剤自体が銀被覆層の形成を阻害する原因になったこと等から、図3に示すように母粒子表面の一部が銀によって被覆されていない粒子が多くみられた。そのため、銀の被覆率が大幅に低下し、体積抵抗率が実施例1〜9に比べて非常に高い値を示した。
また、分散剤としてポリカルボン酸塩を使用したものの、その使用量が所定の量に満たない、銀の結晶子径が17.9μmを若干上回った比較例5では、実施例5よりも、凝集や肥大化の程度が大きくなり、「分散粒子径D50」や「D50/DP」が高い値を示した。また、分散剤としてポリカルボン酸塩を使用したものの、その使用量が所定の量を超える比較例6では、銀の被覆率が低下し、体積抵抗率が高い値を示した。
これに対して、実施例1〜9では、図1に示すように、銀被覆粒子同士の凝集や被覆ムラ等はみられず、微細印刷による電極等の形成に適し、導電性にも優れた銀被覆粒子が得られた。
本発明は、微細な線幅での形成が要求される、例えば半導体素子、電子機器又は電子表示機器等が備える電子部品(電極又は電気配線等)や異方性導電材料の形成等に好適に利用できる。

Claims (4)

  1. 母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子において、
    前記母粒子を被覆する前記銀の結晶子径が12.5〜17.9nmであり、
    水系溶液中における前記銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmであり、
    100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下である
    ことを特徴とする銀被覆粒子。
  2. 前記分散粒子径D50と前記母粒子の一次粒子径DPの比(分散粒子径D50/母粒子の一次粒子径DP)が1.1〜3.0である請求項2記載の銀被覆粒子。
  3. 前記母粒子が樹脂、金属又は金属酸化物からなる請求項1又は2記載の銀被覆粒子。
  4. 母粒子の表面が銀で被覆された構造を有する銀被覆粒子の製造方法において、
    ポリカルボン酸塩を含有する分散剤を用いた無電解めっき法により、前記母粒子の表面に銀を還元析出させる工程を含み、
    前記ポリカルボン酸塩の添加量が前記母粒子100質量部に対して0.05〜2.0質量部であり、
    前記母粒子を被覆する前記銀の結晶子径が12.5〜17.9nmであり、水系溶液中における前記銀被覆粒子の分散粒子径D50が0.9〜10μmであり、100kPaの圧力をかけた状態で測定した体積抵抗率が1.0×10-3Ω・cm以下である銀被覆粒子の製造方法。
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