JP2016095523A - 傾斜偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械、投影露光装置、投影露光方法、及びミラー - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な方向に向くサブパターンを含むパターンを結像することを可能にする傾斜偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械を提供する。【解決手段】(t1−Δα1)≦α1<(t1+Δα1)に従う第1の入射角α1において入射するs−偏光光に対して反射率Rs1(α1)及びp−偏光光に対して反射率Rp1(α1)を備えた第1の反射コーティングを有する第1の偏向ミラー、(t2−Δα2)≦α2≦(t2+Δα2)に従う第2の入射角α2において入射するs−偏光光に対して反射率Rs2(α2)及びp−偏光光に対して反射率Rp2(α2)を備えた第2の反射コーティングを有する第2の偏向ミラーについて、これらに反射時に蓄積される極点エッジ光線のs−偏光光に関する第1の反射率総和RsPEは、反射時に蓄積される赤道エッジ光線のp−偏光光に関する第2の反射率総和RpEと実質的に等しい。【選択図】図2

Description

本発明は、投影対物器械の物体表面に配列されたパターンを投影対物器械の像表面上に結像するように配列された複数の光学要素を含む反射屈折投影対物器械に関する。更に、本発明は、投影露光装置、そのような投影対物器械を用いる投影露光方法、及びミラーに関する。
マイクロリソグラフィ処理は、集積回路(IC)液晶素子、マイクロパターン部材、及びマイクロ機械構成要素のような半導体素子の製造において一般的に用いられる。
フォトリソグラフィに用いられる投影露光装置は、一般的に、光源からの1次光を照明光へと変換するように構成された照明システム、及び投影対物器械を含む。照明システムからの光は、所定のパターンを有するレチクル(又はマスク)を照明し、投影対物器械は、パターンの像を投影対物器械の像表面に配列された感光基板のある一定の領域上に転写する。一般的に、投影は、レチクルパターンの縮小像を基板上に生成するように、縮小スケールにおいて高分解能で実施される。
光学リソグラフィでは、比較的大きく事実上平面の像視野において高分解能、並びに色収差及び他の収差の良好な補正ステータスを得なければならない。色補正及び像の平面化の問題を解決するのを助けるために、かねてから凹ミラーが用いられている。凹ミラーは、正のレンズと同様に正の屈折力を有するが、反対の符号のペツヴァル湾曲を有する。また、凹ミラーは、色収差を招かない。従って、屈折要素及び反射要素、特にレンズ及び少なくとも1つの凹ミラーを組み合わせる反射屈折システムは、紫外線を用いるマイクロリソグラフィのための高分解能投影対物器械を構成するのに多くの場合に用いられている。
残念ながら、凹ミラーは、光を到来方向にまともに送り返すので、光学設計内に統合することが困難である。凹ミラーを統合する知的設計が望ましい。
大きい像側開口数NA及び良好な補正ステータスを可能にする一部の反射屈折投影対物器械は、2つ又はそれよりも多くのカスケード(又は連結)結像対物器械部分、及び1つ又はそれよりも多くの中間像を含む。口径食及び掩蔽のない像を得るために軸外視野を用いた使用に向けて設計された連結システムの1つの部類は、軸上色収差(CHL)及びペッツヴァル和を補正するために凹ミラーの前に配列された1つ又はそれよりも多くの負のレンズと共に、反射屈折対物器械部分の瞳表面に又はその光学的近くに位置決めされた単一の凹ミラーを用いる。一般的に、そのような投影対物器械は、光軸に対して傾斜された第1の偏向ミラーを有し、このミラーは、物体表面から到来する光を凹ミラーに向けて偏向させるか、又は凹ミラーによって反射された光を下流の対物器械部分に向けて偏向させるためのいずれかに用いられる。対物面と像平面を平行にするために、第1の偏向ミラーに対して直角に向けられた第2の偏向ミラーを設けることができる。
平面偏向ミラーを単一凹ミラーとの組合せに用いる折り返し反射屈折投影対物器械に関する代表例は、例えば、US2006/0077366A1、US2003/0234912A1、US2005/0248856A1、US2004/0233405A1、又はWO2005/111689A2に開示されている。
偏向ミラーが高い反射率を有することを保証するために、通例的に、これらの偏向ミラーは、通常は複数の誘電体層(誘電体多層スタック)として又は金属層と誘電体層の組合せとして設計される反射コーティングで被覆される。そのようなミラー上に入射し、それによって反射される光に対する反射率は、誘電体層が大きい入射角で作動する場合には、一般的に偏光に依存する方式で影響を受ける。更に、投影対物器械の像側開口数NAが増大すると、偏向ミラー上に入射する光の入射角度範囲(入射角スペクトルとも表す)は拡大する場合がある。例えば、NA>1における液浸リソグラフィに向けて設計された投影対物器械では、光軸に対して45°だけ傾斜された偏向ミラー上に与えられる入射角は、約30°から約60°の範囲であると考えられる。
偏向ミラーにおいて発生する全ての入射角に対して基本的に一定の高反射率(例えば、90%又はそれよりも高い)を備え、無視することができる反射率の偏光依存性しか持たない反射コーティングを備えた偏向ミラーを有することが望ましいであろう。そのような「理想的」反射コーティングを用いると、そのような反射屈折システムにおける投影ビーム内の光の強度分布及び偏光分布に対する偏向ミラーの悪影響を排除することができると考えられる。しかし、そのような「理想的」反射コーティングは、現時点で利用可能ではない。
そのような反射屈折システムにおけるある一定の結像条件の下では、結像されるパターンに含まれる異なる向きを有する構造線は、異なる効率で投影されることが判明している。様々な構造方向に対する向きに依存するこれらの差は、H−V差(水平−垂直差)又は限界寸法の変動(CD変動)とも呼ばれ、フォトレスト内の異なる構造の方向に対して異なる線幅として観測することができる。
そのような方向依存の差を回避するために様々な提案が行われている。
本出願人が出願したWO2004/025370A1として公開されている国際特許出願(米国特許出願出願番号第11/066、923号に対応する)は、凹ミラーと、光軸に対して第1の傾斜角だけ傾斜された第1の偏向ミラー及び光軸に対して第2の傾斜角だけ傾斜された第2の偏向ミラーを有し、両方の傾斜角を45°又はその近くとすることができるビーム偏向デバイスとを有する反射屈折投影対物器械を開示している。s−偏光光に対する偏向ミラーの反射率Rsと、p−偏光光に対する偏向ミラーの反射率Rpとの間の比Rspは、この偏向ミラーに割り当てられた傾斜角を含む入射角度範囲内で、偏向ミラーの一方において1よりも大きく、他方の偏向ミラーにおいて1よりも小さい。そのような配列は、第1の偏向ミラーによって達成されるs−偏光及びp−偏光における反射強度の比の変化を少なくとも部分的に補償するために第2の偏向ミラーにおける反射を用いることを可能にする。従って、偏向ミラーの反射コーティングの設計は、偏向ミラーにおいて反射される光に対する偏光ミラーの偏光依存の影響が比較的小さく留まることを保証する。
2つの偏向ミラーと偏向ミラーを通過する光の偏光状態に影響を与えることを意図した反射コーティングとを用いる他の反射屈折投影対物器械は、WO2005/124420A1として公開されている国際特許出願に開示されている。
ある一定のマイクロリソグラフィ技術では、マスクのパターンは、特定の照明モードに対応する照明システムの瞳平面における強度分布によって形成される有効光源からの光で照らされる。これらの照明モードは、様々な程度の干渉(例えば、パラメータσによって定められる)を有する従来の照明モード及び軸外照明を適用する非従来照明モードを含む。軸外照明モードは、特定のリソグラフィ処理に対して望ましい限界寸法が露光システムの理論上の分解能限界に非常に近くなる際に好ましいものとすることができる。軸外照明では、パターンをもたらすマスクは、傾いた(非垂直)角度で照らされ、それによって分解能を改善する場合があるが、特に、焦点深度(DOF)及び/又はコントラストを高めることによって処理裕度が改善される。1つの公知の軸外照明モードは、光軸上の従来のゼロ次のスポットがリング形強度分布へと修正される環状のものである。別のモードは、有効光源を形成する照明システムの瞳平面における強度分布が光軸上にない(軸外)いくつかの極によって特徴付けられる多重極照明である。双極照明が、1つの主な周期方向を有する焼き付けパターンに対して多くの場合に用いられる。4つの軸外照明極を用いる四重極照明は、パターンが互いに垂直な方向に沿った直交線のサブパターン(場合によっては水平線及び垂直線で表される)を含む場合に用いることができる。
照明光の偏光状態を制御することにより、更に別の改善を得ることができる。
US2006/0077366A1 US2003/0234912A1 US2005/0248856A1 US2004/0233405A1 WO2005/111689A2 WO2004/025370A1 米国特許出願出願番号第11/066、923号 WO2005/124420A1 US2005/0152046A1 EP1、767、978A1 WO2005/040890A2 US2005/0185269A1
「SOLID E(登録商標)」、http://www.synnopsys.com/products/tcad/acqnr/sgmc/solide.html
本発明の1つの目的は、サブパターンの向きの差に起因する線幅変動が大幅に回避されるように、様々な方向に向くサブパターンを含むパターンを結像することを可能にする傾斜偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械を提供することである。
本発明の別の目的は、サブパターンの向きの差に起因するコントラスト変動が大幅に回避されるように、様々な方向に向くサブパターンを含むパターンを結像することを可能にする傾斜偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械を提供することである。
本発明の別の目的は、投影対物器械の瞳表面における照明極内の強度分布に対して悪影響を実質的に持たない傾斜偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械を提供することである。
反射屈折投影対物器械は、深紫外(DUV)又は超深紫外(VUV)域からの紫外線を用いる投影露光装置においてマイクロリソグラフィ処理を実施するのに用いることができる。
上記及び他の目的に対する解決法として、本発明は、一方式に従って、投影対物器械の物体表面に配列されたパターンを投影対物器械の像表面上へと結像するために光軸に沿って配列され、かつ凹ミラーと、物体表面からの光を凹ミラーに向けて偏向させるか又は凹ミラーからの光を像表面に向けて偏向させるために第1の傾斜軸回りに第1の傾斜角t1だけ光軸に対して傾斜された第1の偏向ミラーと、第2の傾斜軸回りに第2の傾斜角t2だけ光軸に対して傾斜された第2の偏向ミラーとを含む複数の光学要素を含む反射屈折投影対物器械を提供し、第1の偏向ミラーは、(t1−Δα1)≦α1≦(t1+Δα1)に従う第1の入射角度範囲からの第1の入射角α1において、第1偏向ミラー上に入射するs−偏光光に対して反射率Rs 1(α1)、及びp−偏光光に対して反射率Rp 1(α1)を備えた第1の反射コーティングを有し、第2の偏向ミラーは、(t2−Δα2)≦α2≦(t2+Δα2)に従う第2の入射角度範囲からの第2の入射角α2において、第2偏向ミラー上に入射するs−偏光光に対して反射率Rs 2(α2)、及びp−偏光光に対して反射率Rp 2(α2)を備えた第2の反射コーティングを有し、第1及び第2の偏向ミラー上での反射時に蓄積される極点エッジ光線のs−偏光光に関する第1の反射率総和Rs PEが、第1及び第2の偏向ミラー上での反射時に蓄積される赤道エッジ光線のp−偏光光に関する第2の反射率総和Rp Eと実質的に等しい。
一般的に、第1及び第2の偏向ミラーの各々の反射率Rは、そのミラー上に入射する光成分の偏光方向(例えば、s−偏光又はp−偏光)、及びミラー上に入射する光線の入射角(α)に依存する。これらの依存性は、それぞれ、パラメータRs 1(α)、Rs 2(α)、Rp 1(α)、及びRp 2(α)によって与えられ、ここでインデックス1及び2は、それぞれの偏向ミラーを表している。入射ビームが、有限の開き角(それぞれの偏向ミラーの位置におけるビームの開口数によって特定される)を有する場合には、偏向ミラー上に収まる入射角スペクトルは、実質的に、対応する偏向ミラーの傾斜角に対応する入射角を中心とする。それぞれの偏向ミラー上の入射角度範囲は、角度差Δαだけ中心値(α=傾斜角t)とは異なる最小入射角(αMIN)と最大入射角(αMAX)の間で広がり、一般的に、角度差Δαの値は、投影対物器械の物体側開口数NAOBJ、投影対物器械の物体表面とそれぞれの偏向ミラーに最も近い視野平面との間の倍率βx、及びΔα=asin(σ・NAOBJ/βx)に従ってそれぞれの照明モードによって定められるパラメータσに依存する。
偏向ミラーが、物体表面に光学的に近く位置決めされる場合には、βx=1である。同様に、偏向ミラーが、約1:1の拡大率を有する中継システムによって形成される中間像に近い場合には、βxは1に近いか又は等しい。パラメータσ(多くの場合に干渉係数とも呼ばれる)の値は、照明システムの瞳の半径に対する従来の設定における円盤状照明強度の半径の比として従来通りに示され、従って、0と1の間の値をとる。
一般的に、1又はその近くのσの値(例えば、σ≧0.7及び/又はσ≧0.8)は、照明システムの瞳のエッジ又はそれに非常に近い瞳位置に対応する。リソグラフィ処理において高い分解能及びコントラストを得るために、瞳エッジに近い領域に対応する傾斜した照明方向を用いることができる。本出願では、瞳のエッジに近い幅狭領域から発する光線を「瞳エッジ光線」で表している。「瞳エッジ光線」は、それぞれの偏向ミラーの向き及び傾斜した偏向ミラーの傾斜軸の方向に対する瞳エッジ光線の発射点の位置に依存して、最大又は最小入射角に近い入射角でそれぞれの偏向ミラー上に入射することができる。特に、瞳エッジ光線が、偏向ミラーの傾斜軸に対して垂直な方向を中心とする場所から発せられる場合には、大きい入射角を発生させることができる。本出願では、偏向ミラーの傾斜軸に対して垂直な方向を中心とする場所から発せられる瞳エッジ光線を「極点エッジ光線」で表している。
それとは対照的に、偏向ミラーの傾斜軸に対して平行な方向に延び、かつ光軸を含む瞳の幅狭領域から発する光線は、それぞれの傾斜角又はそれに近い入射角で偏向ミラー上に入射することができる。本出願では、偏向ミラーの傾斜軸に対して平行な方向に延びる瞳の幅狭領域を「赤道帯」で表している。本出願では、赤道帯から発する光線を「赤道光線」で表している。例えば、傾斜角が45°の場合には、赤道光線は、例えば、45°±5°又は45°±3°の領域内の入射角を有することができる。本出願では、赤道帯から発する瞳エッジ光線を「赤道エッジ光線」で表している。本出願では、瞳の光軸又はそれに近い場所における赤道帯から発する光線を「瞳中心光線」で表している。一般的に、これらの瞳中心光線は、小さいσ値、例えば、σ<0.2及び/又はσ<0.3を有する中心領域から発する。
「偏向ミラー」という用語は、所定の角度又は角度範囲で放射線を偏向させるように設計された反射光学要素を表している。「偏向ミラー」は、平面ミラーとすることができ、その場合には、偏向ミラーは、反射された光線に対する他の効果を招くことなく光軸を折り返すことができる。平面偏向ミラーは、屈折力を持たない。偏向ミラーは、平面から有意に逸脱した表面形状を有することができる。例えば、偏向ミラーの表面は、反射された光線に対して補正効果を発揮するために球面又は非球面で湾曲することができる。
偏向ミラーの反射率が、本発明のこの態様に従って調節された場合には、偏向ミラーの反射コーティングの構造及び反射率特性により、第1及び第2の偏向ミラーにおける光ビームの連続反射が、瞳の極点エッジ領域から発する光線(極点エッジ光線)と、それぞれの傾斜角又はそれに近い入射角、例えば、45°又はそれに近い入射角のみで偏向ミラー上に入射する光線、例えば、赤道帯から発する光線との間で有意な強度差を引き起こさないことが保証される。
第1の反射率総和Rs PEは、偏向ミラー上でそれぞれ最大及び最小入射角を有する光線が受ける反射損失を表している。これらの光線は、高コントラスト及び分解能を得るために2ビーム干渉状況に用いられる。また、結像処理において十分な強度を得るために、極値から5°又は4°又は3°又は2°又はそれ未満のような小量しか偏向しない光線が一般的に用いられる。これらの光線をRs PEの計算内に含めることができる。第2の反射率総和Rp Eは、偏向ミラー上にそれぞれの傾斜角又はそれに近い入射角で入射する光線が被る反射損失を表している。一般的に、これらの光線は、光軸とそれぞれの偏向ミラーの傾斜軸とによって定められる平面に対して小さい角度内又はその角度で伝播する光線を含む。偏差は、例えば、5°又は4°又は3°又は2°よりも小さいものとすることができる。これらの光線は、赤道エッジ光線を含むことができ、光軸に沿って又はそれに対して小さい角度で伝播する光線を含むことができる。
これらの選択された光線群の反射率が上述のように基本的に均衡する場合には、偏向ミラーの光学的下流の光線の強度不均一性は、それぞれのリソグラフィ処理おいて要求される程度まで回避することができる。この関連において、「実質的に等しい」という用語は、比較的幅狭な角度範囲における平均値が一般的に考えられ、第1の反射率総和と第2の反射率総和とが厳密に同じである必要がないことを意味する。反射率総和の間の偏差の許容可能量は、一般的に、瞳内の強度の不均一性に関するそれぞれのリソグラフィ処理の感度に依存し、3%又はそれ未満程度の反射率総和の間の偏差を許容範囲とすることができる。
一般的に、本出願では、記号「%」は「百分率ポイント」であると理解されるものとする。例えば、反射率R=90%とR=91%は、1百分率ポイント、すなわち、1%だけ異なる。反射率R=50%とR=51%において同じことが成り立つが、相対差はより大きい。
実施形態においては、第1の反射率総和Rs PEと第2の反射率総和Rp Eの間の差としてΔR=Rs PE−Rp Eに従って定められる有効反射率分離ΔRは、2%よりも小さい。ここで、次式が成り立つ。
s PE= Rs 1(t1−Δα1)+ Rs 1(t1+Δα1)+ Rs 2(t2−Δα2)+ Rs 2(t2+Δα2) (1)
及び
p E=2*(Rp 1(t1)+Rp 2(t2)). (2)
一部の実施形態では、有効反射率分離ΔRは、1.5%又はそれ未満、及び/又は1%又はそれ未満とすることができる。
一般的に、殆どの場合で有限量の反射率分離が発生する。幅狭なスペクトルの光線を考える場合には、ΔR=0に近い小さい値を得ることができる。例えば、反射コーティングは、回折次数が投影対物器械の瞳エッジの直近、例えば、σ≧0.98のところに位置するパターンの最も重要な周期性に対応する1対の入射角αmax及びαminにおける反射率分離ΔRがΔR=0になるように設計することができる。極値(それぞれαmax及びαmin)と中心値(例えばα=t)又はそれに近い値との間の入射角度範囲全体を考えた場合には、パターンにおける広い周期スペクトルにおいて、不均等な強度分布によって引き起こされる強度楕円度及びそれに対応するCD変化を回避することができることが判明している。実施形態により、これは、第1及び第2の偏向ミラーの少なくとも一方の上の入射角αによるs−偏光光に対する反射率の変化Rs(α)が、次の条件:
s(t+δα)+Rs(t−δα) = Rs(t) ± 0.5% (3)
がそれぞれの偏向ミラー上に入射する入射角度範囲の全ての入射角αに対して満たされるように、偏向ミラーの傾斜角に対応する入射角における反射率の値Rs(t)に対して実質的に点対称である場合に可能であり、上式において、δαは、傾斜角tとそれぞれの入射角αとの間の角度差である。数学的意味における点対称性からの許容偏差は、より小さいもの、例えば、±4%及び/又は±0.3%及び/又は±0.2%とすることができる。(記号「%」は、百分率ポイント反射率を表す。)
式(1)から式(3)によって表される条件は、瞳のエッジ又はそれに近い領域、例えば、0.7<α≦1の領域での接線偏光に対応する照明モードにおいて優れた性能を保証するための最小要件と考えることができる。本質的に非偏光の光を用いて露光装置を作動させることが望ましい場合には、式(1)及び式(2)の条件に加えて、次式の条件を満たすべきである。
(Rp(t+δα)+Rp(t−δα)) / 2 = Rs(t) ± 2 % (4)
これらの条件に従う場合には、接線偏光のみならず、放射状偏光(好ましい偏光方向が瞳の半径方向にある)及び非偏光光(好ましい偏光方向を基本的に持たない光)が用いられる場合にも強度楕円度を基本的に回避することができる。
偏向ミラーの反射率特性において、次式の条件:
(Rs(t−Δα)+ Rs(t+Δα)) / 2 = Rp(t) ± 0.5% (5)
が満たされる場合には、偏光光が用いられる場合に、説明した反射率不均一性を招くことなく、ある一定の傾斜角で傾斜された偏向ミラーとして単一のミラーを用いることができる。同一のコーティング構造を有する2つの「均衡する」偏向ミラーを有する偏向デバイスを用いてもよい。
露光処理において非偏光光(好ましい偏光方向を基本的に持たない光)を用いることが望ましく、均衡するミラーが望ましい場合には、条件(5)に加えて直交偏光方向に関する次式の条件を満たすべきである。
(Rp(t−Δα)+ Rp(t+Δα)) / 2 = Rs(t) ± 0.5% (6)
従って、条件(5)及び(6)に従うことにより、接線又は放射状偏光、又は非偏光光を用いることが可能になる。
条件(5)に加えて、次式の条件:
p(t) = Rs(t) ± 0.5% (7)
を満たすコーティングは、瞳エッジにおいて接線偏光を用い、瞳の中心の近くで(光軸の近くで)非偏光光を用いることを可能にする。
従って、本発明は、ミラー基板及びこの基板上に被覆された反射コーティングを有するミラーであり、反射コーティングの反射率特性が、式(5)、又は式(5)と(6)、又は式(5)と(7)に従うミラーにも関する。ミラーは、屈折力を持たずに光軸を折り返す偏向ミラーとして用いるのに適する平面ミラーとすることができる。
上述の条件は、リソグラフィ処理の望ましい範囲に対する予め定めた条件の集合という観点から、偏向ミラーにおいて用いるべき反射コーティングの構造を設計し、最適化するためのターゲット関数として利用することができる。例えば、接線偏光のようなある一定の好ましい偏光条件に関連して双極照明又は四重極照明のような限定組の照明モードに対して1組の反射コーティングを最適化することができる。他の照明環境が用いられる場合には、偏向ミラーの下流で所定の強度分布偏差を発生させることができる。必要に応じて、これらの偏差は、付加的な解決法を用いて補償することができる。一部の実施形態では、照明システム内の有効光源の強度分布が、偏向ミラー上の反射率の不均等効果に適応された不均等強度分布をもたらすようにターゲット方式で影響を受け、そのために組合せにおいて実質的に強度楕円度のない比較的均一な強度分布が、偏向ミラーの下流で得られる。照明システムの瞳内の強度分布を局所分解方式で調節するための適切な手段は、照明システムの瞳表面の領域内で可変透過フィルタを利用すること、US2005/0152046A1に示されているもののような複数の平面反射面の配列を用いて照明瞳の異なる区域に対して異なる回折効率を与える回折光学要素を利用すること、又は照明システムの瞳表面内の不均一な空間強度分布をターゲット方式で形成する同様の機能を有する他の解決法を含むことができる。
別の態様によると、本発明は、規定の波長を有する紫外線でマスクを照明する段階と、上記又は下記に説明する反射屈折投影対物器械を用いてパターンの像を感光基板上に投影する段階とを含む、反射屈折投影対物器械を利用して半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを加工する方法に関する。
マスク上の元の構造と基板上に結像される構造との間に高い忠実性を有する微細構造デバイスを得ることができる。
本発明はまた、1次光を発生する光源と、1次光を形成して、パターンを担持するマスク上に入射する照明光を発生する照明システムと、感光基板上にパターンの像を投影する、基本的に上記又は下記に説明するように構成された投影対物器械とを含む投影露光装置にも関する。
好ましくは、193nm又は157nmのような260nmと100nmの間の波長範囲からの紫外線1次光を用いることができる。
本発明は、NA<1にある乾式リソグラフィのための投影対物器械のみならず、特にNA≧1にある液浸リソグラフィのための投影対物器械においても実施することができるように考えている。実施形態は、例えば、NA≧0.80及び/又はNA≧0.90及び/又はNA≧1.0を有することができる。
以上の及び他の性質は、特許請求の範囲だけでなく、本明細書及び図面においても見ることができ、個々の特性は、本発明の実施形態として単独又は部分組合せのいずれにおいても、更に他の分野においても用いることができ、有利で特許取得可能な実施形態を個々に表すことができる。
図1Aは、照明システム及び投影対物器械を有するマイクロリソグラフィのための投影露光装置の実施形態の概略図であり、図1Bは、接線偏光を有する四重極照明モードによる照明システムの瞳表面における有効光源の強度分布の軸線方向図である。 接線偏光を有する四重極照明モードによる照明システムの瞳表面における有効光源の強度分布の軸線方向図である。 光軸上及びその近くに付加的な非偏光強度を有する図1B、1Cの照明モードを示す図である。 凹ミラー及びこの凹ミラーに向けて又はそこから光を誘導する2つの偏向ミラーを有する反射屈折投影対物器械のある一定の区画の詳細図である。 従来の反射コーティングで被覆した偏向ミラーにおけるそれぞれs−偏光光及びp−偏光光に対する反射率Rs及びRpの入射角αに対する依存性を示すグラフである。 反射コーティングの第1の実施形態による反射コーティングで被覆した偏向ミラーにおけるそれぞれs−偏光光及びp−偏光光に対する反射率Rs及びRpの入射角αに対する依存性を示す図である。 図5Bに略示している試験パターンを用いた場合の異なる線周期性(ピッチ)において基準システムREF及び本発明の第1の実施形態EMB1によって生成されるH−V差に関する結像シミュレーションの結果を有する比較図である。 試験パターンの概略図である。 反射コーティングの第2の実施形態による反射コーティングで被覆した偏向ミラーにおけるそれぞれs−偏光光及びp−偏光光に対する反射率Rs及びRpの入射角αに対する依存性を示す図である。 本発明の実施形態による偏向ミラーを含む反射屈折投影対物器械の第1の実施形態の概略図である。 本発明の実施形態による偏向ミラーを含む反射屈折投影対物器械の第2の実施形態の概略図である。
以下の好ましい実施形態の説明では、関わる物体は、集積回路の層のパターン又は何らかの他のパターン、例えば、格子パターンを担持するマスク(レチクル)である。物体の像は、フォトレジスト層で被覆した基板として機能するウェーハ上に投影されるが、液晶ディスプレイの構成要素又は光学格子のための基板のような他の種類の基板を利用することができる。
理解を容易にするために、図において対応する特徴を同様又は等しい参照識別記号で示している。
図1は、大規模集積半導体構成要素を逐次走査モードで加工するために設けられたウェーハスキャナWSの形態にあるマイクロリソグラフィ投影露光装置を略示している。投影露光装置は、光源として、約193nmの作動波長を有するArFエキシマレーザLを含む。他の実施形態では、248nm又は157nmのような他の作動波長も可能である。下流の照明システムILLは、その出射表面ESにおいて、下流の反射屈折投影対物器械POのテレセントリック要件に適応した大きくて鮮明に範囲が定められた均一に照らされる照明視野を生成する。照明システムILLは、照明モードを選択するためのデバイスを有し、この例では、可変の干渉度(σ)を有する従来の軸上照明と、軸外照明、特に環状照明(照明システムの瞳表面内にリング形の照明区域を有する)及び双極又は四重極照明との間で変更することができる。
照明システムの下流には、マスクM上に形成されたパターンが投影対物器械POの物体表面OSと対応する照明システムの出射表面ES内に位置し、走査作動において、照明システム及び投影対物器械に対して共通の光軸AX(すなわち、Z方向)に対して垂直な走査方向(Y方向)にこの平面内で移動することができるようにマスクMを保持し、かつ操作するためのデバイスRS(レチクル台)が配列される。
縮小投影対物器械POは、マスクによって設けられたパターンの像を4:1の縮小スケール(倍率|β|=0.25)でフォトレジスト層で被覆したウェーハW上に像側開口数NA>1で結像するように設計される。感光基板として機能するウェーハWは、フォトレジスト層を有する平面基板表面SSが投影対物器械の平面像表面ISと基本的に対応するように配列される。ウェーハは、ウェーハをマスクMと平行にマスクMと同期して移動するためのスキャナ駆動体を含むデバイスWS(ウェーハ台)によって保持される。また、デバイスWSは、光軸に対して平行なZ方向及びこの光軸に対して垂直なX及びY方向の両方にウェーハを移動するためのマニピュレータを含む。光軸に対して垂直に延びる少なくとも1つの傾斜軸を有する傾斜デバイスが統合される。
投影対物器械POは、像表面ISに最も近い最後の光学要素として平凸の最後のレンズLLを有し、この最後のレンズの平面の出射表面は、投影対物器械POの最後の光学面(出射表面)である。
露光装置は、NA>1における液浸リソグラフィに向けて構成され、純水又は添加剤を有する水のような透明な高屈折率液浸液ILを投影対物器械の出射表面と基板との間の小さい間隙内に、液浸液が少なくとも露光下の領域内でウェーハの基板表面SSを完全に覆い、投影対物器械の出射側の末端区域が液浸液の中に浸漬されると同時に有限の像側作動距離が正しく設定されるように誘導するための液浸媒体誘導システム(示していない)をむ。システム全体は、中央コンピュータCOMPによって制御される。
照明システムILLは、照明システムの瞳平面PILLにおける所定の強度分布によって形成される有効光源EFFを作り出すように構成された瞳成形ユニットPSUを含む。瞳平面PILLは、マスクMが置かれる投影対物器械POの物体表面に対してフーリエ変換表面である。従って、有効光源EFFの光強度の空間分布は、マスクM上に入射する照明光の角度分布を決める。フーリエ変換を実施するために集光器システムCSが設けられる。
投影対物器械POの出射側瞳表面PPOは、照明システムの瞳表面PILLと光学的に共役である。従って、マスクの不在時には、有効光源EFFにおける強度分布に等しい空間強度分布を投影対物器械の瞳表面PPO内に形成することができる。パターンを担持するマスクが照明システムと投影対物器械の間に挿入される場合には、投影対物器械の瞳平面PPOにおける強度分布は、マスクパターンの特質に対応する回折情報を更に含む。
図1に示している状況では、瞳成形ユニットPSUの可変光学要素は、有効光源EFFの所定の強度分布が、各々がリングの切片の形状を有し、瞳のエッジの近くに位置決めされた4つの軸外極PX1、PX2、PY1、PY2によって特徴付けられる四重極照明モードになるように調節される(図1Bから図1Dを参照されたい)。本明細書に用いる「極」という用語は、僅かな光強度しかないか、又は光強度のない領域で囲まれた比較的高い光強度を有する所定の形状及びサイズの領域を意味する。極は、内側σ値σiと1に近い外側σ値σoの間のσ範囲Δσ内で半径方向に延びている。値σi及びσoは、瞳の半径に対する極の内側及び外側半径の比である。投影システムの最大分解パワーを利用するようになっている照明モードでは、一般的に、σは、例えば、約σi=0.7とσo=0.98の間の範囲である。この実施形態では、極は、方位角(円周)方向に約30°から40°、例えば、約35°にわたって延びている。
瞳のエッジに近い幅狭領域(1又は1に近いσ値、例えば、σ≧0.7及び/又はσ≧0.8)から発する光線を「瞳エッジ光線」で表している。「瞳エッジ光線」は、それぞれの偏向ミラーの向き、及び傾斜された偏向ミラーの傾斜軸の方向に対する瞳エッジ光線の発射点の位置に依存して、最大又は最小入射角に近い入射角でそれぞれの偏向ミラーに入射することができる。本出願では、偏向ミラーの傾斜軸に対して垂直な方向(y方向)を中心とする場所から発する瞳エッジ光線を「極点エッジ光線」で表している。従って、y極PY1及びPY2は、極点エッジ光線に対応する。このことから、これらの極を「極点極」とも表している。
それとは対照的に、偏向ミラーの傾斜軸に対して平行な方向に延び(すなわち、x方向に対して平行に)、光軸AXを含む瞳の「赤道帯」EZから発する光線は、それぞれの傾斜角又はその近くの入射角で偏向ミラー上に入射することができる。赤道帯EZから発する光線を「赤道光線」で表している。赤道帯から発する瞳エッジ光線(例えば、σ≧0.7及び/又はσ≧0.8)を「赤道エッジ光線」で表している。従って、x極PX1及びPX2は、赤道エッジ光線に対応する。このことから、これらの極を「赤道極」とも表している。
本出願では、光軸又はそれに近い瞳の場所における赤道帯から発する光線を「瞳中心光線」で表す(例えば、図1Dの瞳中心光線PCRを参照されたい)。一般的に、これらの瞳中心光線は、中心領域から小さいσ値、例えば、σ<0.2及び/又はσ<0.3で発せられる。
一般的に、x方向に沿って位置決めされた極PX1、PX2(「x極」又は「赤道極」とも表す)から出射する光は、主に、一般的にy方向に延びるマスクのサブパターンを結像するのに有効である。場合によってこれらのパターンを「垂直線」で表し、これに対応するx極を「垂直極」で表している。y方向に沿って位置する極PY1及びPY2(「y極」又は「水平極」又は「極点極」から出射する光は、主に、x方向に主要な特徴部(場合によっては「水平線」で表す)を有するサブパターンを結像するのに有効である。
この照明システムには、有効光源EFFにおける光の偏光状態を調節することを可能にする偏光制御配列が装備される。この実施形態では、偏光状態は、電界ベクトルの好ましい振動方向が双方向矢印によって示しているように一般的に接線方向(半径方向に対して垂直)にある「接線偏光」を得るように調節される。接線偏光が用いられる場合には、好ましい偏光方向は、光軸と軸外極から発する光の伝播方向とによって定められる平面に対して一般的に垂直であり、それによって特に液浸作動で得ることができるNA>1のような高い像側NAにおいて効率的な干渉が得られる。
図1Bに、極PY1の外エッジから出射する第1の瞳エッジ光線PER1及び極PY2の他方のエッジから出射する第2の瞳エッジ光線PER2を示している。瞳エッジ光線PER1及びPER2は、パターンの限界構造、すなわち、リソグラフィが投影対物器械の分解能限界にあることを要求する最小周期長を有する構造の像を得るのに2ビーム干渉が望ましい場合のリソグラフィ処理において利用される照明方向における代表例である。
図2は、投影対物器械の瞳表面に位置決めされた単一の凹ミラーCMを有する反射屈折投影対物器械のある区画の詳細図を示している。物体表面から到来する光を凹ミラーに向けて偏向させるために、x方向に対して平行な第1の傾斜軸の回りに光軸AXに対して第1の傾斜角t1=45°だけ傾斜された第1の平面偏向ミラーM1が設けられる。凹ミラーから到来する光を像表面に向けて偏向させるために、第1の傾斜軸に対して平行な(すなわち、x方向に対して平行な)第2の傾斜軸の回りに光軸に対して第2の傾斜角t2=45°だけ傾斜された第2の偏向ミラーが設けられる。反射ミラーの平面反射面は、物体表面と像表面とが互いに対して平行になるように、互いに対して垂直に向けられる。
本明細書に用いる偏向ミラーの「傾斜角」は、偏向ミラーにおける光軸と平坦な反射ミラー表面の表面に対する法線との間の角度として定められる。入射角は、偏向ミラー上に入射する光の方向とこの表面に対する法線との間の角度として定められる。従って、光軸に対して平行に入射する光では、入射角は、偏向ミラーの傾斜角に対応する。s−偏光を有する光では、電界ベクトルは、入射方向及び偏向ミラーの表面に対する法線を含む入射平面に対して垂直に振動し、それに対してp−偏光光では、電界ベクトルは、この入射平面に対して平行に振動する。
物体表面及び/又は偏向ミラーの上流の中間像IMI1から到来する光は、偏向ミラー領域内の光ビームの開口数、及び当たる光線に対する偏向ミラーの向きによって定められる入射角度範囲にわたって偏向ミラーM1、M2の各々の上に入射する。各場合の最大及び最小入射角は、照明瞳のエッジ又はその近くの領域内の有効光源EFFの最も外側のエッジから発する光線に対応する。図2から明らかなように、破線で示している瞳エッジ光線PER1は、傾斜角よりも小さい比較的小さい入射角αMIN 1、例えば、約31°で第1の反射ミラーM1上に入射する。第1の偏向ミラーM1及び凹ミラーにおける反射の後に、光線PER1は、傾斜角よりも大きく、例えば、約59°とすることができる比較的大きい入射角αMAX 2で第2の偏向ミラーM2上に入射する。瞳における対向する位置から発する瞳エッジ光線PER2は、最初に、比較的大きい入射角αMAX 1>t1、例えば、59°で第1の偏向ミラーM1上に入射し、これに対して第2の偏向ミラーM2における対応する入射角αMIN 2は、第2の傾斜角t2よりも小さい(例えば、約31°)。
一方、x極PX1及びPX2から発する光線(すなわち、赤道エッジ光線)は、両方の偏向ミラー上に、偏向ミラーの傾斜角程度の比較的小さい範囲の入射角で入射する。これらの実施形態では、これらの光線の入射角度範囲は、例えば、45°±5°及び/又は45°±4°及び/又は45°±3°及び/又は45°±2°とすることができる。
接線偏光(図1B)にある極からの光の好ましい偏光方向は、瞳エッジ光線PER1及びPER2の電界の振動方向が入射平面に対して垂直である、例えば、偏向ミラー上の反射時に、光がs−偏光光になるように作用する。それとは対照的に、x極PX1、PX2(赤道極)からの光は、電界ベクトルが基本的に入射平面内で振動するので、偏向ミラー上の反射時にp−偏光光として作用する。
ここで、第1及び第2の偏向ミラー上の連続反射時に様々な光線において蓄積される全体反射損失を考える。各光線に対して、蓄積反射損失は、第1及び第2の偏向ミラー上のこの光線に対するそれぞれの反射率の総和によって判断される。反射損失の結果を示すために、図3は、従来技術のシステムにおける入射角による偏光依存反射率の変化の一般的な例を示している(WO2005/124420A1を参照されたい)。これらの従来の反射コーティングでは、s−偏光に対する反射率Rsは、一般的にp−偏光におけるものよりも実質的に大きい。一般的に、p−偏光に対する反射率Rpは、入射角が増大する時に低下し、一般的に、50°と60°の入射角の間の範囲に求められるブリュースター角において局所最小値に達する。
両方の偏向ミラー上の反射コーティングが同様の反射率特性を有すると仮定すると、反射の順序は、連続反射時に被る全体減衰に対して僅かな影響しか与えないか、又は全く影響を与えないので、反射の両方の瞳エッジ光線は、基本的に同様に減衰することになる。瞳エッジ光線の反射損失は、図2に関連して説明したように、次式に従う第1の反射率総和Rs PEによって表すことができる。
s PE= Rs 1(t1−Δα1)+ Rs 1(t1+Δα1)+ Rs 2(t2−Δα2)+ Rs 2(t2+Δα2
瞳エッジ光線PER1、PER2の反射は、最小値に近い入射角領域(例えば、31°と29°との間)内、又は最大入射角の領域(例えば、57°と59°との間)内のいずれかで発生する。30°<α<35°の領域では、平均反射率Rsは約92.5%である。57°<α<59°の領域では、平均反射率Rsは約90%である。従って、上述の定義による第1の反射率総和の4分の1は、約91%であり、これを図3のハッチング領域によって示している。一方、次式:
p C=2*(Rp 1(t1)+Rp 2(t2)).
として定められる第2の反射率総和Rs Eの4分の1は、t1=t2=45°であり、Rp(45°)=87%であるから、約87%である。その結果として、図3に示している従来技術のシステムでは、有効反射率分離ΔR=Rs PE−Rp Cは、約4百分率ポイントである。
図1Bの4つの極から出射する異なる光線において蓄積される光損失に関して、以下の状況が生じることになる。y極PY1、PY2(極点極)から出射する光は、比較的大きい入射角(約60°に近い)及び比較的小さい入射角(約30°に近い)の領域内の反射率に従って反射率損失を蓄積することになる。蓄積された光損失は、第1の反射率総和Rs PEの値によって表される。赤道帯内でx方向に中心を置くx極PX1、PX2(赤道極)から出射する光線における光損失は、一般的に、光損失が45°前後におけるp−偏光光に対する反射率の値Rp(45°)によって判断されることから有意に異なっている。その結果として、投影対物器械内の瞳平面PPO(照明システムの瞳平面PILLと光学的に共役である)における強度分布は、y方向の周りに位置する極とx方向の周りに位置する極とで異なる強度を有し、x方向の極は、偏向ミラー上の連続反射時のより大きい光損失に起因してより小さい平均強度を提供する。
x極(垂直極、x方向の極、赤道極)及びy極(水平極、y方向の極、極点極)の間の強度差を以下では「強度楕円度」で表している。強度楕円度は、水平極に対する約45°でのRpの反射率とy方向の瞳位置に対応する入射角に対する反射率の平均値との間の差に相関する。異なる極の間の強度差が、特定のリソグラフィ処理に依存するとすることができる許容閾値よりも大きい場合に、強度楕円度は、方向依存線幅差(CD変化とも表す)を引き起こすか又はそれに寄与することになる。
偏向ミラー上の不均等な反射損失によって引き起こされる強度楕円度は、上述の効果に対処する反射度の角度依存性を有する反射コーティングを偏向ミラーに設けることによって回避することができる。ここで、第1及び第2の偏向ミラーの両方の上に用いることができる反射コーティングの実施形態の反射特性を図4に関連して説明する。多層反射コーティングの構造を下記の表1に提供する。
(表1)
Figure 2016095523
表1では、第1列は、基板側(層0)から反射層(23)の利用可能表面に向う反射コーティングのそれぞれの層の番号を示している。他の列は、層の幾何学的厚みd[nm]、それぞれの材料、及び材料の複素屈折率N=n−ikを定めるパラメータn及びkを示しており、ここで、nは、複素屈折率の実数部分であり、kは、複素屈折率の虚数部分である。場合によっては消散係数とも呼ばれる無次元の吸収係数kは、k=(αλ)/4Πという関係によって有次元吸収係数α[1/cm]に関連付けられ、ここで、λは、対応する光波長を表している。
多層反射コーティングの基板側の層を形成するアルミニウム材料は、比較的高い反射率を高エネルギ紫外線の劣化の影響に対する十分な安定性と組み合わせる。他の金属、例えば、マグネシウム、イリジウム、錫、ベリリウム、又はルテニウム、又はこれらの合金も可能である。層1から層23は、低屈折率材料(ここではチオリス)と高屈折率材料(ここではAl23)との交互層を有する誘電体多層スタックを形成する。例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化アルミニウム(AlF3)、チオライト、クリオライト、フッ化ガドリニウム(GdF3)、二酸化珪素(SiO2)、フッ化ランタン(LaF3)、又はフッ化エルビウム(ErF3)を含む他の材料又は材料の組合せを用いることができる。
入射角によるs−偏光光に対する反射率Rsの変化は、α=45°、例えば、偏向ミラーの傾斜角tに対応する入射角において反射率の値Rsに対して実質的に点対称である。ここで、Rs(45°)≒93%である。入射角が傾斜角の値から大きい入射角に向けて偏向させる時に、反射率は、反射率の局所最小値が発生する約α=54°において約Rs=91.5%に至るまでほぼ線形(入射角一度につき約0.2%の反射率という平均勾配量)に低下する。局所最小値を超えると、α=60°における約92%に至るまでの反射率Rsのいくらかの上昇が発生する。それとは対照的に、反射率Rsは、入射角が45°における値からより小さい値へと偏向させる時に、s−偏光光に対する反射率の極大値が発生する約α=34°における約94.3%に至るまで、ほぼ線形の増加によって上昇する。一般的に、0°から15°のδαに対して、次式の条件に従う。
s(t+δα)+Rs(t−δα) = Rs(t) ± 0.5%
p−偏光光に対する反射率Rpは、93%前後の一般的な値Rp(45°)を有するα=45°前後の領域内でs−偏光光に対する反射率Rsと対応する。入射角が傾斜角の値から更に一層偏向させる時に、Rpの値は、最小入射角(α=30°)における91%前後の比較的小さい値、及び60°に至る大きい入射角における90%よりも小さい実質的に小さい値に向けて急激に低下する。(ここで解説している軸外照明環境では、最大又は最小入射角においていかなるp−偏光光も用いられないので、これらの小さい値は満足できることに注意されたい。それによってコーティング設計において付加的な自由度が与えられ、Rs(α)に対して最適化された性能に合わせることが容易になる。)
これらの反射率特性は、偏向ミラー上の連続反射によって引き起こされる強度楕円度を実際に回避することを可能にする。上述のように、第1の反射率総和Rs PEは、y方向の周りのy極PY1、PY2から発する光が直面する蓄積される強度損失を決める。29°と31°の間の最小入射角に対する平均反射率は、約94%であるのに対して、約57°から59°の角スペクトルの大きい角度端部における反射率は、約92%である。図4にハッチング領域によって示しているように、平均では、第1の反射率総和Rs PEの4分の1は、約93%である。両方の偏向ミラー上で、同じ量の反射率損失が、赤道帯内のx方向の周りのx極PX1、PX2から発する光において発生する。従って、事実上いかなる有効反射率分離も存在せず、例えば、ΔR=0である。これらの条件の下では、投影対物器械の瞳表面PPO内の光強度の極は、照明システムの瞳PILL内の対応する極が等しい強度を有し、強度分布に影響を与えるいかなる他の効果も発生しない場合には、等しい強度を有する。その結果として、偏向ミラーによっていかなる強度楕円度も引き起こされない。
図4に示している一般的特性を有する反射コーティングは、強度楕円度を引き起こすことなく他の照明モードにおいて用いることができる。s−偏光に対する反射率Rs特性は、偏向ミラーの傾斜角t=45°に対して基本的に点対称であるから、光軸(α=45°)と瞳のエッジの間の全てのσ値に対して、反射率損失の補償がy方向に得られる(式(3)における条件を参照されたい)。
更に、図4の反射コーティングでは、α=45°においてRs=Rsである。その結果、この反射コーティングは、強度楕円度を引き起こすことなく、非偏光光に対して用いることもできる。
図4に関連して解説した反射コーティングに関連して用いることができる別の照明モードは、接線偏光を有する4つの極を有する一般的に図1B又は1Cに従う四重極設定が用いられて有効光源が光軸の周りに、すなわち、瞳の中心領域に有意な強度の非偏光光を更に含む照明モードである(図1Dを参照されたい)。光軸の周りの強度は、条件Rp(45°)=Rs(45°)が満たされるので、有意な楕円度を引き起こさない。この照明モードは、小さい周期で高密に離間した複数の線に加えて、分離した線(例えば、チップ設計における周辺の電線管における)が存在するパターンを焼き付ける上で有利なものとすることができる。
ここで、図4に関連して提供した反射率特性を有する反射コーティングを有する2つの偏向ミラーが設けられた光学システムの改善された性能の証拠を図5に関連して提供する。EP1、767、978A1(WO2005/124420A1に対応する)の図12に開示されている従来技術のシステムから引用した2つの平面偏向ミラーを有する基準システムREFの光学性能を、従来技術と同じシステムの光学設計を有し、2つの平面偏向ミラーの反射コーティングの構造においてのみ異なる第1の実施形態EMB1と比較する。基準システムREFの偏向ミラーは、EP1、767、978A1の図12に開示されている層構造Al/MgF2/LaF3/MgF2を有する反射コーティングを有するのに対して、第1の実施形態EMB1における偏向ミラーは、上述の表1において開示した多層構造を有する反射コーティング、及び図4に関連して開示した反射率特性を有する。
米国カリフォルニア州94043、マウンテンビュー所在の「Synopsys、Inc.」によって提供され、光学マイクロリソグラフィ分野で処理開発及び最適化において幅広く用いられている市販の結像シミュレーションソフトウエア「SOLID E(登録商標)」を用いて結像シミュレーションを実施した。詳細に関しては、例えば、http://www.synnopsys.com/products/tcad/acqnr/sgmc/solide.htmlを参照されたい。「SOLID E(登録商標)」は、光学マイクロリソグラフィに係わる全ての処理及び技術を模擬し、モデル化するためのWindows(登録商標)ベースのソフトウエアパッケージである。このソフトウエアパッケージは、マイクロリソグラフィ処理における様々な段階全体を通じて集積回路デバイス内の3次元トポグラフィ特徴部の発達を模擬することができる。
互いに垂直な方向(x方向及びy方向)に延びる平行線LIから成るサブパターンを有する試験パターンを用いた。全てのシミュレーションにおける全ての試験パターンにおいて線幅LW=45nmを用いた。シミュレーションマスクは、線LIの間のスペース内で完全透過率(100%)を有し、線内で6%の残存透過率を有する減衰位相シフトマスクであった。様々な構造の方向において向きに依存する差(H−V差とも表される)を定量的に評価するために、各々が同じ線幅(45nm)を有するが、周期的なサブパターン内の対応する構造における周期長を表すピッチが異なる様々なパターンに対して焼き付けを模擬した。H−V差を定量化するために、異なるピッチ値、115nm、125nm、130nm、140nm、150nm、180nm、270nm、315nm、及び1000nmを用いた。本明細書に用いるH−V差ΔHV[nm]は、互いに垂直な方向にある同じ周期長(又はピッチ)の線の間の焼き付けられた線幅の差である。
平行線を一度x方向に向け、次にy方向に向けて所定の構造(パターン)に対する結像処理を模擬することによってΔHVの値を計算した。全てのシミュレーションにおいて同じ照明照射量を用い、同じ強度閾値を所定の感光材料(例えば、レジスト)に当て嵌めることで、空間像からそれぞれの線幅を特定することができる。焼き付けられたx方向の線幅がLWxであり、焼き付けられたy方向の線幅がLWyであるとすれば、ΔHV=LWx−LWyである。
環状設定(照明システムの瞳表面内にリング形有効光源を有する)を用いて照明を模擬し、リング形有効光源の内側エッジ及び外側エッジの相対半径位置をσi=0.82及びσo=0.97によって特徴付けた(σ値の定義に対して、例えば、図1B又は図1Cと比較されたい)。図1Bに示している四重極設定とは異なり、このシミュレーションの環状設定は、4つの切片に細分化されておらず、方位角方向に中断がない完全な閉じた照明リングによって特徴付けられる。投影対物器械の像側開口数NAをNA=1.3に設定した。照明瞳をx軸及びy軸を中心とする4つの90°の楔形区分に細分化し、隣接する区分の間の境界がx軸とy軸との間で対称に45°で延びるようにすることによって特徴付けられる「xy偏光状態」に対応するように照明放射線の偏光特質を設定した。区分の各々では、図1Cに示しているものと同様の種類の基本的な接線偏光を設けるために、それぞれの区分の中央軸に対して垂直に振動する電界ベクトルを有する直線偏光を有するように放射線を模擬した。
図5Aは、x軸上にサブパターンのピッチ[nm]を有し、y軸上にこれに対応する水平−垂直差ΔHV[nm]を有する線図にシミュレーションの結果を示しており、この線図では、破線の曲線REFは、基準システムの値に対応し、実線の曲線EMB1は、第1の実施形態(図4に示している反射コーティング)の値に対応する。両方の曲線を100nmのピッチにおいてΔHV=0nmを有するように正規化している。例えば、特に、約100nmと200nmの間から400nmに至る小さいピッチ値によって特徴付けられる限界微細構造の領域では、ΔHVが、ピッチによる有意な変化を示すことは明らかである。例えば、100nmと200nmの間のピッチでは、ΔHV変化の絶対値は約1.2nmである。これらの比較的大きい値は、特に、主に照明瞳の外側エッジ領域からの照明を用いて焼き付けられる微細に離間したパターンにおいて有意な線幅差を生じる。
図4にある表1の実施形態による反射コーティングを用いると、ΔHVの有意な改善が得られる。ピッチによるΔHVの変化は、小さいピッチ値の領域内では有意に小さいので、例えば、ΔHVは、約100nmのピッチと400nmのピッチの間で約0.2nmしか変化しておらず、本発明の実施形態では、高密に離間した線は、x方向及びy方向の両方で非常に同様の線幅を有することを示している。一般的に、ΔHVの変化は、約100nmと1000nmの間のピッチ域内で1.2nm又はそれ未満(又は第1nm又はそれ未満、又は0.8nm又はそれ未満、又は0.5nm又はそれ未満)とすることができる。
ここで、光学システム内の1つ又はそれよりも多くの偏向ミラー上に用いることができる均衡調整された反射コーティングの第2の実施形態を表2及び図6に関連して以下に説明する。多層反射コーティングというこの実施形態の構造を表2に提供しており、表2では、層番号#、厚みd、材料、並びに複素屈折率N=n−ikを定めるパラメータn及びkの意味は、表1におけるものと同じである。この実施形態は、53個の単層による低屈折率材料(ここではチオリス)と高屈折率材料(ここではAl23)との交互層を有する誘電体多層スタックによって形成された純誘電体多層システムである。基板表面上に直接に形成された第1の層1は低屈折層であり、周囲に隣接する外側層53も同様に低屈折のチオリスである。
(表2)
Figure 2016095523
(表2続き)
Figure 2016095523
図6に見られるように、入射角によるs−偏光光に対する反射率Rsの変化は、偏向ミラーの傾斜角tに対応するα=45°において反射率の値Rsに対して実質的に点対称である。ここでは、Rs(45°)≒89%である。入射角が、傾斜角から小さい値に向けて偏向させる時に、反射率は、α=40°及びそれ未満に至るまでほぼ線形に上昇し、これとは反対に、反射率は、約α=50°における約83%に至るまでほぼ同量だけ低下し、約α=51°において局所最小値を有する。一般的に、約0°から約10°のδαに対して、次式の条件に従う。
s(t+δα)+Rs(t−δα) = Rs(t) ± 0.5%
驚くべきことに、p−偏光光に対する反射率Rpは、基本的に反対の点対称挙動を有し、約α=45°においてRp≒Psである。入射角が小さい値に向かって低減する時に、Rpは、α=40°における約83%に至るまで低下する。その一方で、Rpは、α=50°における約Rp≒92%に至るまでほぼ線形に上昇し、0°から10°のδαに対して、次式の条件に従う。
p(t+δα)+Rp(t−δα) = Rp(t) ± 0.5%
従って、この反射コーティングの反射率特性は、反射率の値Rs(t)=45°に対して、s−偏光光ばかりでなく、p−偏光光に対しても実質的に点対称である。特に、式1から式3及び式5に提供した条件に加えて、少なくとも約40°と約50°の間(t=45°に対してΔα=5°又はそれよりも大きい)の入射角に対して以下の式4、式6、及び式7に提供する条件に従う。
(Rp(t+δα)+Rp(t−δα)) / 2 = Rs(t) ± 2 % (4)
(Rp(t−Δα)+ Rp(t+Δα)) / 2 = Rs(t) ± 0.5% (6)
p(t) = Rs(t) ± 0.5% (7)
その結果として、この種類のコーティングは、接線偏光のみならず放射状偏光に対して又は非偏光光に対して、基本的にここに示した偏光状態のいずれにおいても強度楕円度を招くことなく用いることができる。
偏向ミラーの実施形態は、様々な種類の反射屈折投影対物器械において用いることができる。図7及び図8は、3つのカスケード(又は連結)結像対物器械部分及び厳密に2つの中間像を用いて、物体表面OSからのパターンを光学的に共役な像表面IS上へと結像するように設計されたR−C−R型投影対物器械の第1及び第2の実施形態を略示している。第1の屈折対物器械部分(「R」と略記)は、パターンの第1の実中間像IMI1を生成する。凹ミラーを含む第2の反射屈折対物器械部分(「C」と略記)は、第1の中間像から第2の実中間像IMI2を生成する。第3の屈折対物器械部分(「R」と略記)は、第2の中間像を像表面へと結像する。一般的に、第1の屈折対物器械部分は、1:1に近い拡大率を有し、その後の結像段階に向けて第1の中間像のサイズ、位置、及び補正ステータスを適正に定める「中継」システムとして機能する。口径食及び掩蔽のない像を得るために軸外視野を利用する両方の実施形態は、軸上色収差(CHL)及びペッツヴァル和を補正するために凹ミラーの前に配列された1つ又はそれよりも多くの負のレンズと組合せて、第2の対物器械部分の瞳表面に又はそれに光学的に近く位置決めされた単一の凹ミラーCMを用いる。一般的に、第3の対物器械部分は、縮小率の主要部分及び望ましい像側NAを得るために、高密に詰め込まれたレンズを有する合焦群として最適化される。
図7の投影対物器械500では、第1の平面偏向ミラーM1は、物体表面OS及び第1の中間像IMI1から到来する光を凹ミラーCMに向けて偏向させるように配列され、それに対して第2の平面偏向ミラーM2は、第2の中間像IMI2に光学的に近く配列され、凹ミラーから反射される光を像表面に向けて誘導する。この一般的な構成例は、例えば、WO2005/111689A2、WO2005/124420A1、又はWO2005/124420A1に見ることができる。
図8の投影対物器械600では、物体表面から第1の中間像IMI1を通じて到来する光は、第1の平面偏向ミラーM1上に当たる前に凹ミラーCM上に入射し、第1の平面偏向ミラーM1は、凹ミラーから到来する光を像表面に向けて偏向させる。第2の中間像の光学的下流にあり、第1の偏向ミラーに対して垂直に向けられた第2の平面偏向ミラーM2は、像側ISを物体表面に対して平行に向けることを可能にする。この一般的な構成の実施形態は、例えば、US2004/0233405A1に開示されている。
本発明の異なる実施形態による投影対物器械は、WO2004/025370A1又はUS2006/0077366A1に示すように中間像を1つしか持たないか、又は例えばWO2005/040890A2又はUS2005/0185269A1に開示するように2つよりも多くの中間像を有することができる。
好ましい実施形態の以上の説明は、一例として提供したものである。提供した開示内容から、当業者は、本発明及びそれに伴う利点を理解するだけでなく、開示した構造及び方法に対する明らかな様々な変更及び修正も見出すであろう。従って、特許請求の範囲及びその均等物によって定められる本発明の精神及び範囲に収まる全ての変更及び修正を含むことが求められている。
全ての特許請求の範囲の内容は、引用によって本明細書の一部とされている。
AX 光軸
CM 凹ミラー
M1 第1の平面偏向ミラー
1 第1の傾斜角
2 第2の傾斜角

Claims (28)

  1. 投影対物器械の物体表面に配列されたパターンを投影対物器械の像表面上へと結像するために光軸に沿って配列された複数の光学要素、
    を含み、
    前記光学要素は、
    凹ミラーと、
    前記物体表面からの光を前記凹ミラーに向けて偏向させ、又は該凹ミラーからの光を前記像表面に向けて偏向させるために第1の傾斜軸回りに第1の傾斜角t1だけ前記光軸に対して傾斜された第1の偏向ミラーと、
    第2の傾斜軸回りに第2の傾斜角t2だけ前記光軸に対して傾斜された第2の偏向ミラーと、
    を含み、
    前記第1の偏向ミラーは、(t1−Δα1)≦α1≦(t1+Δα1)に従う第1の入射角度範囲からの第1の入射角α1で該第1偏向ミラー上に入射するs−偏光光に対して反射率Rs 1(α1)、及びp−偏光光に対して反射率Rp 1(α1)を備えた第1の反射コーティングを有し、
    前記第2の偏向ミラーは、(t2−Δα2)≦α2≦(t2+Δα2)に従う第2の入射角度範囲からの第2の入射角α2で該第2偏向ミラー上に入射するs−偏光光に対して反射率Rs 2(α2)、及びp−偏光光に対して反射率Rp 2(α2)を備えた第2の反射コーティングを有し、
    前記第1及び第2の偏向ミラー上での反射時に蓄積される極点エッジ光線のs−偏光光に関する第1の反射率総和Rs PEが、該第1及び第2の偏向ミラー上での反射時に蓄積される赤道エッジ光線のp−偏光光に関する第2の反射率総和Rp Eと実質的に等しい、
    ことを特徴とする反射屈折投影対物器械。
  2. ΔR=Rs PE−Rp Eに従って前記第1の反射率総和Rs PEと前記第2の反射率総和Rp Eの間の差として定義した有効反射率分離ΔRは、2%よりも小さく、ここで、
    s PE= Rs 1(t1−Δα1)+ Rs 1(t1+Δα1)+ Rs 2(t2−Δα2)+ Rs 2(t2+Δα2
    及び
    p E=2*(Rp 1(t1)+Rp 2(t2))
    であることを特徴とする請求項1に記載の投影対物器械。
  3. 前記第1及び第2の偏向ミラーの少なくとも一方への入射角αを有するs−偏光光に対する反射率の変動Rs(α)が、δαを前記傾斜角tと前記それぞれの入射角αとの間の角度差であるとして、以下の条件:
    s(t+δα)+Rs(t−δα) = Rs(t) ± 0.5%
    が、該それぞれの偏向ミラー上に入射する前記入射角度範囲の全ての入射角αに対して満たされるように、該偏向ミラーの該傾斜角に対応する入射角での反射率値Rs(t)に対して実質的に点対称であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投影対物器械。
  4. 更に、以下の条件:
    (Rp(t+δα)+Rp(t−δα)) / 2 = Rs(t) ± 2 %
    が満たされることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の投影対物器械。
  5. 前記第1及び前記第2の偏向ミラーの反射率特性に対して、以下の条件:
    (Rs(t−Δα)+ Rs(t+Δα)) / 2 = Rp(t) ± 0.5%
    が満たされることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  6. 前記第1及び前記第2の偏向ミラーの反射率特性に対して、以下の条件:
    (Rp(t−Δα)+ Rp(t+Δα)) / 2 = Rs(t) ± 0.5%
    が満たされることを特徴とする請求項5に記載の投影対物器械。
  7. 前記第1及び前記第2の偏向ミラーの反射率特性に対して、以下に条件:
    p(t) = Rs(t) ± 0.5%
    が満たされることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の投影対物器械。
  8. 40°≦t1≦50°及び40°≦t2≦50°であり、
    前記物体表面は、前記像表面に平行である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  9. 1=45°及びt2=45°であることを特徴とする請求項8に記載の投影対物器械。
  10. 前記第1の反射コーティング及び前記第2の反射コーティングは、同じコーティング構造を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  11. 前記第1の反射コーティング及び前記第2の反射コーティングは、260nmと100nmの間の波長範囲の紫外線に対して有効であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  12. 2つ又はそれよりも多くのカスケード結像対物器械部分及び1つ又はそれよりも多くの中間像を含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  13. 反射屈折対物器械部分の瞳表面に又はそれに光学的に近く位置決めされた単一の凹ミラーを該凹ミラーの前に配列された1つ又はそれよりも多くの負のレンズと共に含むことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  14. 前記パターンの第1の実中間像を発生する第1の屈折対物器械部分と、
    前記第1の中間像から第2の実中間像を発生する凹ミラーを含む第2の反射屈折対物器械部分と、
    前記第2の中間像を前記像表面内に結像する第3の屈折対物器械部分と、
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  15. 前記第1の偏向ミラーは、前記物体表面から到来する光を前記凹ミラーに向けて偏向させるために前記第1の中間像に光学的に近く配列され、前記第2の偏向ミラーは、該凹ミラーから反射された光を前記像表面に向けて偏向させるために前記第2の中間像に光学的に近く配列されることを特徴とする請求項14に記載の投影対物器械。
  16. 前記物体表面から前記第1の中間像を通じて到来する光が、前記凹ミラーから到来する光を前記像表面に向けて偏向させる前記第1の偏向ミラー上に当たる前に該凹ミラー上に入射し、
    前記第2の偏向ミラーは、前記第2の中間像の光学的下流に配列され、かつ前記像表面が前記物体表面と平行に配向されるように前記第1の偏向ミラーに対して垂直に配向される、
    ことを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の投影対物器械。
  17. 像側開口数NA>1で作動するように構成された液浸投影対物器械であることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の投影対物器械。
  18. ミラー基板と、
    前記基板上に被覆された反射コーティングと、
    を含み、
    前記反射コーティングは、以下の条件:
    (Rs(t−Δα)+ Rs(t+Δα)) / 2 = Rp(t) ± 0.5%
    が満たされるように、(t−Δα)≦α≦(t+Δα)に従う入射角度範囲からの入射角αでミラー上に入射するs−偏光光に対して反射率Rs(α)、及びp−偏光光に対して反射率Rp(α)を有する、
    ことを特徴とするミラー。
  19. 以下の条件:
    (Rp(t−Δα)+ Rp(t+Δα)) / 2 = Rs(t) ± 0.5%
    が満たされることを特徴とする請求項18に記載のミラー。
  20. 以下の条件:
    p(t) = Rs(t) ± 0.5%
    が満たされることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のミラー。
  21. 40°≦t≦50°及びΔα>10°であることを特徴とする請求項18から請求項20のいずれか1項に記載のミラー。
  22. 前記反射コーティングは、260nmと100nmの間の波長範囲の紫外線に対して有効であることを特徴とする請求項18から請求項21のいずれか1項に記載のミラー。
  23. 平面反射面を有する平面ミラーであることを特徴とする請求項18から請求項22のいずれか1項に記載のミラー。
  24. 反射屈折投影対物器械を利用して半導体素子及び他の種類のマイクロデバイスを加工する方法であって、
    規定の波長を有する紫外線照明光でマスクを照明する段階と、
    請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の反射屈折投影対物器械を用いてパターンの像を感光基板上に投影する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  25. 前記マスクの前記パターンは、4つの軸外照明極を含む軸外照明モードに対応する照明システムの瞳平面での強度分布によって形成された有効光源からの照明光で照らされることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記照明光は、前記照明極において接線偏光を有することを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 前記照明システムの前記瞳平面での前記強度分布は、光軸上に中心極を含み、該中心極における照明光は、実質的に非偏光であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 1次光を発生する光源と、
    前記1次光を形成して、パターンを担持するマスク上に入射する照明光を発生する照明システムと、
    前記パターンの像を感光基板上に投影する、請求項1から請求項27のいずれか1項に従って構成された投影対物器械と、
    を含むことを特徴とする投影露光装置。
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