JP2016095408A - 走査型顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】照明光と観察光を分離する光分離素子に起因するケラレを抑制する技術を提供する。【解決手段】多光子励起顕微鏡10は、照明光で試料Sを走査するXYスキャナ2を備えた走査型顕微鏡である。多光子励起顕微鏡10は、さらに、対物レンズ4とダイクロイックミラー3を備える。対物レンズ4は、射出瞳位置Pを外部に有し、XYスキャナ2で偏向された照明光を試料Sに照射する。ダイクロイックミラー3は、対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間に配置され、照明光と蛍光の一方を反射させ他方を透過させる。【選択図】図1

Description

本発明は、走査型顕微鏡に関する。
近年、生体試料の深部観察が可能な顕微鏡として、2光子励起顕微鏡に代表される多光子励起顕微鏡が注目されている。多光子励起顕微鏡については、例えば、特許文献1に開示されている。
多光子励起現象の発生には、非常に高い光子密度が要求されるため、多光子励起現象を利用する多光子励起顕微鏡では、蛍光は試料中の一点(極狭い範囲)から発生する。このため、共焦点顕微鏡とは異なり、蛍光を励起光と同じスキャン光路に戻して検出するデスキャンが不要であり、デスキャンすることなく蛍光を検出することができる。なお、走査型顕微鏡においてデスキャンすることなく観察光(蛍光)を検出する検出器をノンデスキャン検出器といい、デスキャンすることなく観察光(蛍光)を検出することをノンデスキャン検出という。
また、多光子励起顕微鏡では、試料のできるだけ広い範囲から蛍光をノンデスキャン検出器に導くことで、蛍光が散乱してしまう試料についても明るい画像を得ることができる。このため、ノンデスキャン検出器は、軸外から対物レンズに入射する蛍光もノンデスキャン検出器に導かれるように、対物レンズの瞳と共役な面に受光面が位置するように配置されるのが通常である。
特開2011−022299号公報
ところで、多光子励起顕微鏡では、蛍光(観察光)を励起光(照明光)から分離するために、対物レンズの光軸上にダイクロイックミラーなどの光分離素子が配置される。このダイクロイックミラーが蛍光の検出効率を低下させることがある。これは、試料から放出された蛍光のうち対物レンズの光軸から離れた位置(軸外)から取り込まれた蛍光は、対物レンズで光軸に対して傾いた平行光束に変換されて出射されるからである。そのような蛍光は、ダイクロイックミラーから逸れてしまうことがあり、その結果、ケラレが生じてしまう。
以上のような実情を踏まえ、本発明は、照明光と観察光を分離する光分離素子に起因するケラレを抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、照明光で試料を走査する走査手段と、射出瞳位置を外部に有し、前記走査手段で偏向された照明光を前記試料に照射する対物レンズと、前記対物レンズと前記射出瞳位置との間に配置され、前記照明光と前記試料からの観察光の一方を反射させ他方を透過させる光分離素子と、を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の走査型顕微鏡において、さらに、前記走査手段を介すことなく、前記対物レンズ及び前記光分離素子を介して、前記観察光を検出するノンデスキャン検出器を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の走査型顕微鏡において、さらに、前記対物レンズの射出瞳位置と前記ノンデスキャン検出器との間に配置され、前記ノンデスキャン検出器の受光面を前記試料と前記射出瞳位置との間に投影する第1のリレー光学系を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の走査型顕微鏡において、さらに、前記第1のリレー光学系が前記ノンデスキャン検出器の受光面を投影する位置を調整する第1の調整手段を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つに記載の走査型顕微鏡において、さらに、前記走査手段を前記射出瞳位置に投影する第2のリレー光学系と、前記第2のリレー光学系が前記走査手段を投影する位置を調整する第2の調整手段と、を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の走査型顕微鏡において、さらに、前記第2のリレー光学系の投影倍率を調整する第3の調整手段と、を備える走査型顕微鏡を提供する。
本発明によれば、照明光と観察光を分離する光分離素子に起因するケラレを抑制する技術を提供することができる。
本発明の実施例1に係る多光子励起顕微鏡の構成を例示した図である。 ダイクロイックミラーの大きさと位置について説明するための図である。 図1に示す対物レンズの断面図である。 図1に示す多光子励起顕微鏡の受光面を射出瞳位置に投影したときの光線図と受光面を胴付き面に投影したときの光線図とを比較した図である。 図1に示す多光子励起顕微鏡のダイクロイックミラーの大きさが対物レンズの射出瞳径よりも大きい場合にPMTで検出される蛍光の光線図である。 図1に示す多光子励起顕微鏡のダイクロイックミラーの大きさが対物レンズの射出瞳径よりも大きい場合における開口効率を示した図である。 図1に示す多光子励起顕微鏡のダイクロイックミラーの大きさが対物レンズの射出瞳径程度の場合にPMTで検出される蛍光の光線図である。 図1に示す多光子励起顕微鏡のダイクロイックミラーの大きさが対物レンズの射出瞳径程度の場合における開口効率を示した図である。 本発明の実施例2に係る多光子励起顕微鏡の構成を例示した図である。 本発明の実施例3に係る多光子励起顕微鏡の構成を例示した図である。 本発明の実施例3に係る多光子励起顕微鏡の構成の変形例を例示した図である。
図1は、本実施例に係る多光子励起顕微鏡10の構成を例示した図である。図2は、多光子励起顕微鏡10に含まれるダイクロイックミラーの大きさと位置について説明するための図である。図3は多光子励起顕微鏡10に含まれる対物レンズ4の断面図である。
多光子励起顕微鏡10は、走査手段(XYスキャナ2)を備える走査型顕微鏡である。多光子励起顕微鏡10は、図1に例示されるように、光源1と、XYスキャナ2と、ダイクロイックミラー3と、対物レンズ4と、非共焦点検出部5とを備えている。なお、図1及び図2には、多光子励起顕微鏡10の構成要素とともに多光子励起顕微鏡10で検出する蛍光の光束が描かれている。実線で示した光束は軸上光束であり、破線及び長破線で示した光束は軸外光束である。ここで、光束とは、物体の一点(物点)から出射した光線の束のことであり、光線束ともいう。
光源1は、試料Sを照明する照明光である励起光を出射する光源である。光源1は、例えば、チタンサファイアレーザなどの、赤外域の波長を有するパルス光を励起光として出射する光源である。
XYスキャナ2は、励起光で試料Sを対物レンズ4の光軸と直交するXY方向に走査する走査手段である。XYスキャナ2は、例えば、ガルバノスキャナ、レゾナンドスキャナである。XYスキャナ2は、図示しないリレー光学系により対物レンズの射出瞳位置Pに投影される。即ち、XYスキャナ2は、射出瞳位置Pと光学的に共役な位置に配置される。
ダイクロイックミラー3は、励起光と試料Sからの観察光である蛍光を分離する光分離素子である。より詳細には、励起光と蛍光の一方を反射させ他方を透過させる光分離素子である。ダイクロイックミラー3は、励起光を透過し蛍光を反射する分光透過率特性を有している。ダイクロイックミラー3は、対物レンズ4と対物レンズ4の射出瞳位置Pの間の光路上に配置される。
なお、以降では、図2に示すように、D1はダイクロイックミラー3の一辺の長さを示し、D2は対物レンズ4の胴付き面9とダイクロイックミラー3の位置との距離を示すものとする。ここで、ダイクロイックミラー3の位置は、対物レンズ4の光軸とダイクロイックミラー3が交わる位置と定義される。また、ダイクロイックミラー3の大きさは、ダイクロイックミラー3の光軸と直交する方向(XY方向)の幅と定義され、D1/√2で算出される。
対物レンズ4は、無限遠補正型の対物レンズであり、射出瞳位置Pをその対物レンズ4の外部に有する。対物レンズ4は、XYスキャナ2で偏向された励起光を試料Sに照射するとともに、試料Sからの蛍光を平行光束に変換する。ここで、射出瞳位置Pとは、入射側をテレセントリック(入射瞳無限遠)としたときの対物レンズ4の射出瞳位置である。
対物レンズ4は、図3に示すように、物体側から順に、平凸レンズL1と、像側に凹面を向けた正のパワーを有するメニスカスレンズL2と像側に凹面を向けた負のパワーを有するメニスカスレンズL3とからなる接合レンズCL1と、両凹レンズL4と、両凹レンズL5と両凸レンズL6とからなる接合レンズCL2と、両凸レンズL7と、から構成されている。
結像レンズと組合わせたときの対物レンズ4の総合倍率βは2倍であり、対物レンズ4の同焦点距離は60mmである。対物レンズ4のレンズデータは、以下のとおりである。
対物レンズ4
s r d nd vd 有効径
1 ∞ 6.05 1.33304 55.79
2 ∞ 9.00
3 ∞ 3.50 1.51633 64.14 16.0
4 21.0497 0.50 16.0
5 -10.5065 4.30 1.6779 55.34 15.0
6 -11.3866 2.00 1.48749 70.23 13.0
7 -7.024 8.50 10.0
8 7.801 7.00 1.58144 40.75 9.0
9 -37.142 8.84 14.0
10 37.142 1.50 1.59551 39.24 21.0
11 -40.593 6.20 1.43875 94.99 21.0
12 18.5902 0.20 22.0
13 -121.955 6.30 1.48749 70.23 26.0
14 22.4011 -3.90 25.0
ここで、sは面番号を、rは曲率半径(mm)を、dは面間隔(mm)を、ndはd線に対する屈折率を、vdはアッベ数を示す。なお、面番号s1とs2の間は試料S(ここでは、水と等価な物質)で満たされ、面番号s2とs3の間は空気面間隔としている。面番号s3,s14が示す面は、それぞれ対物レンズ4の最も物体側のレンズ面、最も像側のレンズ面を示している。また、例えば、面間隔d1は、面番号s1が示す面から面番号s2が示す面までの距離を示している。面間隔d14は、面番号s14が示す面から胴付き面9までの距離を示している。また、胴付き面9から射出瞳位置Pまでの距離は54.6(mm)である。
非共焦点検出部5は、デスキャンすることなく蛍光を検出する、即ち、ノンデスキャン検出を行う光検出部である。非共焦点検出部5は、リレー光学系6と、光電子増倍管(PMT)7とを備えている。
リレー光学系6は、蛍光をPMT7に導く第1のリレー光学系であり、射出瞳位置PとPMT7の間との間に配置されている。リレー光学系6は、PMT7の受光面8を試料Sと射出瞳位置Pの間に投影すればよい。例えば、PMT7の受光面8を射出瞳位置Pに投影してもよく、対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間に投影してもよい。
PMT7は、蛍光を検出する光検出器である。PMT7は、いわゆるノンデスキャン検出器であり、XYスキャナ2を介すことなく、対物レンズ4及びダイクロイックミラー3を介して、蛍光を検出する。
多光子励起顕微鏡10によれば、ダイクロイックミラー3が対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間に配置されているため、ダイクロイックミラー3に起因する蛍光のケラレを効果的に抑制することができる。その結果、蛍光の検出効率が向上し、明るい画像を得ることができる。以下、この点について詳細に説明する。
試料Sからの主光線は対物レンズの射出瞳位置で光軸と交わるため、試料Sからの光束径(軸上光、軸外光を含む光束全体の径)は射出瞳位置において最小となると一般的に考えられている。この前提においては、ダイクロイックミラーに起因するケラレを抑制するためには、ダイクロイックミラーを射出瞳位置に配置することが望ましいと考えられる。しかしながら、射出瞳位置が対物レンズ内部に位置する場合には、ダイクロイックミラーを射出瞳位置に配置することができない。射出瞳位置を内部に有する対物レンズは数多く存在する。一方、射出瞳位置が対物レンズ外部に位置する場合には、ダイクロイックミラーを射出瞳位置に配置することができる。しかしながら、そのような対物レンズでは、試料Sからの光束径は射出瞳位置において最小にはならず、射出瞳位置よりも物体側の位置において光束径は最小となる。その位置は、多くの場合、対物レンズから出射した直後の位置、例えば、対物レンズの胴付き面、において最小となる。これは、対物レンズ内で生じるケラレが影響していると考えられる。
図4は、受光面8を射出瞳位置Pに投影したときの光線図と受光面8を胴付き面9に投影したときの光線図とを比較した図である。ここでは、リレー光学系6が90mmの間隔で配置された焦点距離が75mmと15mmの2枚のレンズからなり、受光面8がリレー光学系6の像側のレンズから15mm離れた位置に配置されている例が示されている。図4(a)は、リレー光学系6が投影倍率0.2倍で受光面8を射出瞳位置Pに投影したときの光線図であり、この場合、受光面8での蛍光の光束径は7.2mmである。図4(b)は、リレー光学系6が投影倍率0.2倍で受光面8を胴付き面9に投影したときの光線図であり、この場合、受光面8での蛍光の光束径は5mmである。なお、符号8cは受光面8を投影する位置、即ち、受光面と共役な面(共役面)を示している。図4に示すように、受光面8を胴付き面9に投影することで、受光面8を射出瞳位置Pに投影した場合に比べて、受光面8に入射する蛍光の光束径を小さくすることができる。このため、受光面8を射出瞳位置Pに投影した場合に比べて、大きな投影倍率で受光面8に蛍光を入射させることができるため、受光面8への光線の入射角度を小さく抑えることができる。
従って、多光子励起顕微鏡10のように、射出瞳位置Pが外部に位置するように対物レンズ4を設計し、対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間にダイクロイックミラー3を配置することで、ケラレを効果的に抑制することが可能となる。また、受光面8への光線の入射角度を小さく抑えることができるため、PMT7での蛍光の検出効率を向上させることができる。
以下、大きさの異なるダイクロイックミラー3を用いた上記の効果の検証結果について、図5から図8を参照しながら説明する。
図5は、ダイクロイックミラー3の大きさD1が対物レンズ4の射出瞳径よりも大きい場合にPMT7で検出される蛍光の光線図である。図6は、ダイクロイックミラー3の大きさD1が対物レンズ4の射出瞳径よりも大きい場合における多光子励起顕微鏡10の開口効率を示した図である。図5及び図6では、D1は45mmであり、D1/√2(≒32mm)が対物レンズ4の射出瞳径(25.2mm)よりも大きい。
図7は、ダイクロイックミラー3の大きさD1が対物レンズ4の射出瞳径と同程度である場合にPMT7で検出される蛍光の光線図である。図8は、ダイクロイックミラー3の大きさD1が対物レンズ4の射出瞳径と同程度である場合における多光子励起顕微鏡10の開口効率を示した図である。図7及び図8では、D1は36mmであり、D1/√2(≒25.5mm)が対物レンズ4の射出瞳径(25.2mm)と同程度である。
なお、図5(a)及び図7(a)は物体面の上半分(光軸に対して一方側)からの蛍光の光線図であり、図5(b)及び図7(b)は物体面の下半分(光軸に対して他方側)からの蛍光の光線図である。図6(a)及び図8(a)は物体面の上半分(光軸に対して一方側)からの蛍光に対する開口効率であり、図6(b)及び図8(b)は物体面の下半分(光軸に対して他方側)からの蛍光に対する開口効率である。ここで、開口効率とは、試料S(物体面)から受光面8までの間の光学系において、軸外から取り込んだ光(軸外光)が軸上から取り込んだ光(軸上光)に対してどれくらいケラれているかを示す指標であり、高い数値ほどケラレが抑制されていることを示している。
図6及び図8には、光軸から離れるほど(つまり、物体高が大きくなるほど)、開口効率は低下するが、距離D2を短くするほど開口効率が改善されることが示されている。この結果は、ダイクロイックミラー3の大きさによらず、ダイクロイックミラー3を対物レンズ4と射出瞳位置Pの間に配置することで、射出瞳位置Pに配置するよりもケラレが抑制されること、さらに、対物レンズ4の胴付き面9に近づけるほどケラレが抑制されること、を示している。
なお、図6及び図8を比較すると、ダイクロイックミラー3が比較的小さい図8では、物体面の上半分と下半分のどちらから出射した蛍光についても、距離D2を短くすることで開口効率は大きく改善する。これに対して、ダイクロイックミラー3が比較的大きい図6では、物体面の上半分から出射した蛍光については開口効率が大きく改善するが、物体面の下半分から出射した蛍光については開口効率の変動が小さい。これは、ダイクロイックミラー3が比較的大きい場合には、物体面の下半分から出射した蛍光が最もケラレやすいダイクロイックミラー3の端部3eが対物レンズ4に十分に近づいているためである。
図9は、本実施例に係る多光子励起顕微鏡20の構成を例示した図である。なお、図9では、照明系(光源1、XYスキャナ2など)についての記載は省略されている。多光子励起顕微鏡20は、リレー光学系6の代わりに、リレー光学系12を備えている点が異なっている。多光子励起顕微鏡20のその他の構成については、多光子励起顕微鏡10と同様である。
リレー光学系12は、蛍光をPMT7に導く第1のリレー光学系であり、射出瞳位置PとPMT7の間との間に配置されている。リレー光学系12は、リレー光学系12を構成するレンズを光軸方向に移動させる構造を備えている点が、リレー光学系6とは異なっている。リレー光学系12は、リレー光学系12を構成するレンズが光軸方向に移動することで、受光面8を投影する位置(共役面8c)を試料Sと射出瞳位置Pとの間で調整するように構成されている。即ち、リレー光学系12は、受光面8を投影する位置(共役面8c)を調整する第1の調整手段12a、12bを備えている。
本実施例に係る多光子励起顕微鏡20によっても、図9(a)に示すように、ダイクロイックミラー3が対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間に配置されているため、ダイクロイックミラー3に起因する蛍光のケラレを効果的に抑制することができる。
また、多光子励起顕微鏡20では、図9(a)に示すように、共役面8cを胴付き面9に合わせて、受光面8を胴付き面9に投影することができる。
多光子励起顕微鏡20では、対物レンズ4から射出瞳位置Pを内部に有する一般的な対物レンズ11に切り替えられた場合には、図9(b)に示すように、共役面8cを対物レンズ11内部に位置する射出瞳位置Pに合わせることができる。従って、多光子励起顕微鏡20によれば、射出瞳位置Pを内部に有する対物レンズ11を使用する場合と射出瞳位置Pを外部に有する対物レンズ4を使用する場合のいずれであっても、ケラレを効果的に抑制することができる。なお、一般に顕微鏡では対物レンズの胴付き面9の位置は一定であるので、対物レンズ11内部に位置する射出瞳位置Pと対物レンズ4の胴付き面9とは一致しない。
さらに、本実施例では、リレー光学系12が第1の調整手段12a、12bを備える例を示したが、多光子励起顕微鏡20は、リレー光学系12を他のリレー光学系と交換することで、使用する対物レンズに応じた位置に受光面8を投影してもよい。
図10は、本実施例に係る多光子励起顕微鏡30の構成を例示した図である。なお、図10では、検出系(非共焦点検出部5)についての記載は省略されている。多光子励起顕微鏡30は、XYスキャナ2とダイクロイックミラー3の間に、XYスキャナ2を射出瞳位置Pに投影するリレー光学系を備える点は、多光子励起顕微鏡10と同様である。ただし、多光子励起顕微鏡30が備えるリレー光学系13は、リレー光学系13を構成するレンズが光軸方向に移動することで、XYスキャナ2を投影する位置(共役面2c)が調整されるように構成されている点が、多光子励起顕微鏡10のリレー光学系とは異なっている。即ち、リレー光学系13は、XYスキャナ2を投影する投影する位置を調整する第2の調整手段(レンズ移動手段13a)を備えている。
本実施例に係る多光子励起顕微鏡30によっても、図10(a)に示すように、ダイクロイックミラー3が対物レンズ4と射出瞳位置Pとの間に配置されているため、ダイクロイックミラー3に起因する蛍光のケラレを効果的に抑制することができる。
また、多光子励起顕微鏡30では、対物レンズ4から対物レンズ11に切り替えられた場合には、図10(b)に示すように、共役面2cを対物レンズ11内部に位置する射出瞳位置Pに合わせることができる。従って、多光子励起顕微鏡30によれば、射出瞳位置Pを内部に有する対物レンズ11を使用する場合と射出瞳位置Pを外部に有する対物レンズ4を使用する場合のいずれであっても、励起光(の主光線)を対物レンズから試料Sに向けて光軸と平行に出射することができる。即ち、物体側がテレセントリックな条件で標本Sを走査することができる。
さらに、リレー光学系13はリレー光学系13の投影倍率が変化するズーム変倍光学系として構成されてもよい。即ち、リレー光学系13は、リレー光学系13がXYスキャナ2を投影する位置を調整する第2の調整手段であり、且つ、リレー光学系13の投影倍率を調整する第3の調整手段である、レンズ移動手段13aを備えてもよい。この場合、多光子励起顕微鏡30では、瞳径の異なる対物レンズが交換して使用される場合であっても、投影倍率を変更して瞳径に応じた光束径で蛍光を対物レンズに入射させることができる。
なお、本実施例では、リレー光学系13が第2の調整手段を備える例を示したが、多光子励起顕微鏡30は、図11に示すように、リレー光学系13を他のリレー光学系14と交換することで、使用する対物レンズの射出瞳位置PにXYスキャナ2を投影してもよい。
上述した各実施例は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。走査型顕微鏡は、特許請求の範囲により規定される本発明の思想を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。この明細書で説明される個別の実施例の文脈におけるいくつかの特徴を組み合わせて単一の実施例としてもよい。例えば、実施例2に係る多光子励起顕微鏡20を、多光子励起顕微鏡30のリレー光学系13を有するように変形してもよい。
1 光源
2 XYスキャナ
2c、8c 共役面
3 ダイクロイックミラー
3e 端部
4、11 対物レンズ
5 非共焦点検出部
6、12、13、14 リレー光学系
7 PMT
8 受光面
9 胴付き面
10、20、30 多光子励起顕微鏡
S 試料
P 射出瞳位置

Claims (6)

  1. 照明光で試料を走査する走査手段と、
    射出瞳位置を外部に有し、前記走査手段で偏向された照明光を前記試料に照射する対物レンズと、
    前記対物レンズと前記射出瞳位置との間に配置され、前記照明光と前記試料からの観察光の一方を反射させ他方を透過させる光分離素子と、を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の走査型顕微鏡において、さらに、
    前記走査手段を介すことなく、前記対物レンズ及び前記光分離素子を介して、前記観察光を検出するノンデスキャン検出器を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
  3. 請求項2に記載の走査型顕微鏡において、さらに、
    前記対物レンズの射出瞳位置と前記ノンデスキャン検出器との間に配置され、前記ノンデスキャン検出器の受光面を前記試料と前記射出瞳位置との間に投影する第1のリレー光学系を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
  4. 請求項3に記載の走査型顕微鏡において、さらに、
    前記第1のリレー光学系が前記ノンデスキャン検出器の受光面を投影する位置を調整する第1の調整手段を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の走査型顕微鏡において、さらに、
    前記走査手段を前記射出瞳位置に投影する第2のリレー光学系と、
    前記第2のリレー光学系が前記走査手段を投影する位置を調整する第2の調整手段と、を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
  6. 請求項5に記載の走査型顕微鏡において、さらに、
    前記第2のリレー光学系の投影倍率を調整する第3の調整手段と、を備える
    ことを特徴とする走査型顕微鏡。
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