JP2016095392A - 窓用視野角制御フィルムおよび視野角制御方法 - Google Patents

窓用視野角制御フィルムおよび視野角制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新規な窓用視野角制御フィルムおよび窓の横方向からの視野角制御方法が求められていた。【解決手段】一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚または複数枚配置されてなる窓用視野角制御フィルムおよび該窓用視野角制御フィルムを、前記賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に対して垂直になるよう窓に設置する工程を含む窓の横方向からの視野角制御方法。前記凸部は、設定角度を超えて進行する光線を全反射させるように形成されることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、住宅や建築物の窓用部材として有用な視野角制御フィルムおよび視野角制御方法に関する。具体的には、例えば、窓の外側から内側を、特定の角度範囲(特に横方向)からは見えないようにするための覗き見防止フィルムおよび覗き見防止方法に関する。
屋外からの覗き見を防止するための窓用部材として、例えば、特許文献1に記載された視野角制御フィルムが知られている。
特開2004−250960号公報
新規な窓用視野角制御フィルムおよび窓の横方向からの視野角制御方法が求められていた。
本発明は、以下の〔1〕〜〔11〕に記載された発明を含むものである。
〔1〕一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚または複数枚配置されてなる窓用視野角制御フィルム;
〔2〕前記凸部が、設定角度を超えて進行する光線を全反射させるように形成される前記〔1〕項に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔3〕前記凸部の高さが1μm以上100μm以下であり、ピッチ間隔が10μm以上1cm以下である前記〔1〕または〔2〕に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔4〕前記凸部が、その断面形状が三角形である三角形凸部である前記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔5〕前記三角形凸部の底部の両端を結ぶ直線を三角形の底辺とするとき、該三角形の一方の底角が1°以上40°以下であり、他方の底角が1°以上40°以下である前記〔4〕に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔6〕前記三角形の一方の底角と他方の底角との差が5°以下である前記〔5〕に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔7〕一対の一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが、空気層を介して、該凸部を有する面が対向するように配置されてなる前記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御視野角制御フィルム;
〔8〕一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚配置されてなる前記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔9〕前記賦型樹脂シートが、枠部材により外周が囲われている前記〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔10〕前記賦型樹脂シートの一方の面に粘着層を有する前記〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム;
〔11〕前記〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルムを、前記賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に対して垂直になるよう窓に設置する工程を含む窓の横方向からの視野角制御方法。
本発明により、新規な窓用視野角制御フィルムおよび窓の横方向からの視野角制御方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る窓用視野角制御フィルムの断面形状の模式図である。 本発明の一実施形態に係る窓用視野角制御フィルムの製造方法に使用される製造装置の概略模式図である。
本発明の窓用視野角制御フィルムは、一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚または複数枚配置されてなる。通常、該凸部は、設定角度を超えて進行する光線を全反射させるように形成される。好ましくは、一対の一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが、空気層を介して、該凸部を有する面(以下、賦型面ということがある。)が対向するように配置されてなる。
<賦型樹脂シート>
賦型樹脂シートは、一方の面に凸部を有する樹脂シートであって、通常、樹脂を溶融押出成形することで得られる。通常、賦型面の反対側の面は平面である。かかる賦型樹脂シートを2枚配置した本発明の一実施形態に係る窓用視野角制御フィルムの断面形状の模式図を図1に示す。
上記樹脂としては、溶融押出成形することのできる樹脂であればよく、通常は、加熱されることにより溶融状態となる熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィン重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂などが挙げられ、中でも、透明性や耐候性に優れることから、アクリル系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルなどのアクリル系モノマーの単独重合体または2種以上の共重合体、アクリル系モノマーとその他のモノマーとの共重合体などが挙げられる。なお、本明細書において、用語「(メタ)アクリル」は、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。
アクリル系樹脂としては、優れた硬度、耐候性、透明性などを有する点から、メタクリル樹脂を用いることが好ましい。メタクリル樹脂は、メタクリル酸エステルを主体とする単量体を重合して得られる重合体であり、例えば、メタクリル酸エステルの単独重合体(ポリアルキルメタクリレート)、50重量%以上のメタクリル酸エステルと50重量%以下のメタクリル酸エステル以外の単量体との共重合体などが挙げられる。共重合体の場合、単量体総量に対して、好ましくはメタクリル酸エステルが70重量%以上、他の単量体が30重量%以下であり、より好ましくはメタクリル酸エステルが90重量%以上、他の単量体が10重量%以下である。
メタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ノニル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。これらの中でも、炭素数が1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸エステルが好ましく、メタクリル酸メチルがより好ましい。メタクリル酸エステルは、単独で用いてもよいし(単独重合体)、2種以上を併用してもよい(共重合体)。
メタクリル酸エステル以外の単量体としては、例えば、アクリル酸エステル、不飽和ニトリル、エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレン性不飽和カルボン酸アミド、エチレン性不飽和酸、エチレン性不飽和スルホン酸エステル、エチレン性不飽和アルコールおよびそのエステル、エチレン性不飽和エーテル、エチレン性不飽和アミン、エチレン性不飽和シラン化合物、脂肪族共役ジエンなどが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸エステルが好ましい。メタクリル酸エステル以外の単量体は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ノニル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチルなどが挙げられる。これらの中でも、炭素数が1〜8のアルキル基を有するアクリル酸エステルが好ましく、アクリル酸メチルがより好ましい。
不飽和ニトリルとしては、例えば、アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−メトキシアクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどが挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどが挙げられる。
エチレン性不飽和カルボン酸アミドとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシエチルアクリルアミド、N−ブトキシエチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−n−プロピオキシメチルアクリルアミド、N−n−プロピオキシメチルメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
エチレン性不飽和酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、無水フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸のようなエチレン性不飽和カルボン酸、エチレン性不飽和スルホン酸などが挙げられる。エチレン性不飽和酸単量体は、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、アンモニアなどで中和されていてもよい。
エチレン性不飽和スルホン酸エステルとしては、例えば、ビニルスルホン酸アルキル、イソプレンスルホン酸アルキルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和アルコールおよびそのエステルとしては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコール、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸アリル、カプロン酸メタリル、ラウリン酸アリル、安息香酸アリル、アルキルスルホン酸ビニル、アルキルスルホン酸アリル、アリールスルホン酸ビニルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和エーテルとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテルなどが挙げられる。
エチレン性不飽和アミンとしては、例えば、ビニルジメチルアミン、ビニルジエチルアミン、ビニルジフェニルアミン、アリルジメチルアミン、メタリルジエチルアミンなどが挙げられる。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリエチルシラン、メチルビニルジクロロシラン、ジメチルアリルクロロシラン、ビニルトリクロロシランなどが挙げられる。
脂肪族共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,2ジクロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、2−ブロモ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、直鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが挙げられる。
これらのアクリル系樹脂の中でも、メタクリル酸メチルの単独重合体(ポリメチルメタクリレート)、または50重量%以上99.9重量%以下のメタクリル酸メチルと0.1重量%以上50重量%以下のメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が特に好ましい。
50重量%以上99.9重量%以下のメタクリル酸メチルと0.1重量%以上50重量%以下のメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体とは、メタクリル酸メチルと該(メタ)アクリル酸エステルとの合計量に対して、メタクリル酸メチルが50重量%以上99.9重量%以下の割合で含有され、メタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルが0.1重量%以上50重量%以下の割合で含有される単量体混合物を重合させて得られる共重合体である。この単量体混合物中に、メタクリル酸メチルが好ましくは70重量%以上99.9重量%以下の割合で含有され、より好ましくは90重量%以上99.9重量%以下の割合で含有される。
アクリル系樹脂は、上述の単量体を、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、注液重合法(キャスト重合法)などの重合方法に供することによって得られる。重合は、光照射や重合開始剤を用いて行われ、アゾ系開始剤(例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など)、過酸化物系開始剤(ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなど)、有機過酸化物とアミン類とを組み合わせたレドックス系開始剤などの重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤は、アクリル樹脂を構成する単量体100重量部に対して、通常0.01重量部以上1重量部以下、好ましくは0.01重量部以上0.5重量部位かの割合で用いられる。さらに、分子量制御のための連鎖移動剤(メチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタンのような直鎖または分岐したアルキルメルカプタン化合物など)、架橋剤などを添加してもよい。
賦型樹脂シート1は、1種の樹脂を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。例えば、上記アクリル系樹脂を単独で用いてもよいし、上記アクリル系樹脂と他の樹脂とを併用してもよい。前記他の樹脂としては、前記アクリル系樹脂とは、単量体の組成が異なるアクリル系樹脂であってもよいし、ポリスチレン等の樹脂種が異なる樹脂であってもよい。また、アクリル系樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般的に用いられる各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、発泡剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、難燃剤、重合抑制剤、難燃助剤、補強剤などが挙げられる。これら添加剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
添加剤を添加する場合、その含有量は、樹脂に対して、0.005重量%以上30重量%以下程度が好ましい。
アクリル系樹脂には、ゴム粒子を添加してもよい。ここで、ゴム粒子としては、例えば、アクリル系ゴム粒子、ブタジエン系ゴム粒子、スチレン−ブタジエン系ゴム粒子などのものを用いることができるが、中でも、耐候性、耐久性の点から、アクリル系ゴム粒子が好ましく用いられる。
アクリル系ゴム粒子は、ゴム成分としてアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体を含有する粒子であり、この弾性重合体のみからなる単層構造の粒子であってもよいし、この弾性重合体の層と、例えば、メタクリル酸エステルを主体とする重合体の層とを有する多層構造の粒子であってもよいが、アクリル系樹脂からなる賦型樹脂シートの表面硬度の点から多層構造の粒子であることが好ましい。
また、この弾性重合体は、アクリル酸エステルの単独重合体であってもよいし、アクリル酸エステル50重量%以上とこれ以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。ここで、アクリル酸エステルとしては、通常、アクリル酸のアルキルエステルが用いられる。
アクリル酸エステルを主体とする弾性重合体の好ましい単量体組成は、全単量体を基準として、アクリル酸アルキルを50重量%以上99.9重量%以下、メタクリル酸アルキルを0重量%以上49.9重量%以下、これら以外の単官能単量体を0重量%以上49.9重量%以下、及び多官能単量体を0.1重量%以上10重量%以下である。
ここで、上記弾性重合体におけるアクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたアクリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは4〜8である。
また、上記弾性重合体におけるメタクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。
上記弾性重合体におけるアクリル酸アルキル及びメタクリル酸アルキル以外の単官能単量体としては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタクリル酸アルキル及びアクリル酸アルキル以外の単官能単量体の例と同様である。中でもスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系単量体が好ましく用いられる。
上記弾性重合体における多官能単量体としては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げた多官能単量体の例と同様であり、中でも、不飽和カルボン酸のアルケニルエステルや、多塩基酸のポリアルケニルエステルが好ましく用いられる。
上記の弾性重合体におけるアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、これら以外の単官能単量体、及び多官能単量体は、それぞれ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
アクリル系ゴム粒子として多層構造のものを使用する場合、その好適な例としては、上述したアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体の層の外側に、メタクリル酸エステルを主体とする重合体の層を有するもの、すなわち、上述したアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体を内層とし、メタクリル酸エステルを主体とする重合体を外層とする、少なくとも2層構造のものを挙げることができる。ここで、外層の重合体の単量体成分であるメタクリル酸エステルとしては、通常、メタクリル酸アルキルが用いられる。
また、外層の重合体は、内層の弾性重合体100重量部に対し、通常10重量部以上400重量部以下、好ましくは20重量部以上200重量部以下の割合で形成するのがよい。外層の重合体を、内層の弾性重合体100重量部に対し10重量部以上とすることで、該弾性重合体の凝集が生じ難くなり、アクリル系樹脂からなる賦型樹脂シートの透明性が良好となる。
上記外層の重合体の好ましい単量体組成は、全単量体を基準として、メタクリル酸アルキルを50重量%以上100重量%以下、アクリル酸アルキルを0重量%以上50重量%以下、これら以外の単量体を0重量%以上50重量%以下、及び多官能単量体を0重量%以上10重量%以下である。
上記外層の重合体におけるメタクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタクリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。中でもメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
上記外層の重合体におけるアクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたアクリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。
上記外層の重合体におけるメタクリル酸アルキル及びアクリル酸アルキル以外の単量体としては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタクリル酸アルキル及びアクリル酸アルキル以外の単官能単量体の例と同様であり、また、多官能単量体としては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げた多官能単量体の例と同様である。
なお、上記の外層の重合体におけるメタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキル、これら以外の単量体、及び多官能単量体は、それぞれ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
また、多層構造のアクリル系ゴム粒子の好適な例として、上記2層構造の内層である上述したアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体の層の内側に、さらにメタクリル酸エステルを主体とする重合体の層を有するもの、すなわち、このメタクリル酸エステルを主体とする重合体を内層とし、上述したアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体を中間層とし、先のメタクリル酸エステルを主体とする重合体を外層とする、少なくとも3層構造のものを挙げることもできる。ここで、内層の重合体の単量体成分であるメタクリル酸エステルとしては、通常、メタクリル酸アルキルが用いられる。また、内層の重合体は、中間層の弾性重合体100重量部に対し、通常10重量部以上400重量部以下、好ましくは20重量部以上200重量部以下の割合で形成するのがよい。
上記内層の重合体の好ましい単量体組成は、全単量体を基準として、メタクリル酸アルキルを70重量%以上100重量%以下、アクリル酸アルキルを0重量%以上30重量%以下、これ以外の単量体を0重量%以上30重量%以下、及び多官能単量体を0重量%以上10重量%以下である。
上記内層の重合体におけるメタクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタクリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。中でもメタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
また、上記内層の重合体におけるアクリル酸アルキルとしては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたアクリル酸アルキルの例と同様であり、そのアルキル基の炭素数は通常1〜8、好ましくは1〜4である。
上記内層の重合体におけるメタクリル酸アルキル及びアクリル酸アルキル以外の単量体としては、例えば、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げたメタクリル酸アルキル及びアクリル酸アルキル以外の単官能単量体の例と同様であり、また、多官能単量体の例としては、先にメタクリル樹脂の単量体成分として挙げた多官能単量体の例と同様である。
なお、上記の内層の重合体におけるメタクリル酸アルキル、アクリル酸アルキル、これら以外の単量体及び多官能単量体は、それぞれ、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。
アクリル系ゴム粒子は、先に述べたアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体の単量体成分を、乳化重合法などにより、少なくとも1段の反応で重合させることにより、調製することができる。その際、先に述べた如く、上記弾性重合体の層の外側に、メタクリル酸エステルを主体とする重合体の層を形成する場合は、この外層の重合体の単量体成分を、上記弾性重合体の存在下に、乳化重合法などにより、少なくとも1段の反応で重合させることにより、上記弾性重合体にグラフトさせればよい。
また、先に述べた如く、上記弾性重合体の層の内側に、さらにメタクリル酸エステルを主体とする重合体の層を形成する場合は、まず、この内層の重合体の単量体成分を、乳化重合法などにより、少なくとも1段の反応で重合させ、次いで、得られる重合体の存在下で、上記弾性重合体の単量体成分を、乳化重合法などにより、少なくとも1段の反応で重合させることにより、上記内層の重合体にグラフトさせ、さらに、得られる弾性重合体の存在下で、上記外層の重合体の単量体成分を、乳化重合法などにより、少なくとも1段の反応で重合させることにより、上記弾性重合体にグラフトさせればよい。なお、各層の重合を、それぞれ2段以上で行う場合、いずれも、各段の単量体組成ではなく、全体としての単量体組成が所定の範囲内にあればよい。
アクリル系ゴム粒子の粒径については、該ゴム粒子中のアクリル酸エステルを主体とする弾性重合体の層の平均粒子径が、0.01μm以上0.4μm以下であるのが好ましく、0.05μm以上0.3μm以下であるのがより好ましく、0.07μm以上0.25μm以下であるのがさらに好ましい。この弾性重合体の層の平均粒子径が0.4μmより大きいと、アクリル系樹脂からなる樹脂シートの透明性が低下し透過率低下につながるため、好ましくない。また、この弾性重合体の層の平均粒子径が0.01μmより小さいと、樹脂シートの表面硬度が低下して傷が付き易くなるため好ましくない。
なお、上記平均粒子径は、アクリル系ゴム粒子をメタクリル樹脂と混合してフィルム化し、その断面において酸化ルテニウムによる上記弾性重合体の層の染色を施し、電子顕微鏡で観察して、染色された部分の直径から求めることができる。
すなわち、アクリル系ゴム粒子をメタクリル樹脂に混合し、その断面を酸化ルテニウムで染色すると、母相のメタクリル樹脂は染色されず、上記弾性重合体の層の外側にメタクリル酸エステルを主体とする重合体の層が存在する場合は、この外層の重合体も染色されず、上記弾性重合体の層のみが染色されるので、こうして染色され、電子顕微鏡でほぼ円形状に観察される部分の直径から、粒子径を求めることができる。上記弾性重合体の層の内側にメタクリル酸エステルを主体とする重合体の層が存在する場合は、この内層の重合体も染色されず、その外側の上記弾性重合体の層が染色された2層構造の状態で観察されることになるが、この場合は、2層構造の外側、すなわち上記弾性重合体の層の外径で考えればよい。
アクリル系樹脂に対するゴム粒子の含有割合は、アクリル系樹脂全体の40重量%以下であり、好ましくは30重量%以下である。ゴム粒子の含有割合がアクリル系樹脂全体の40重量%より大きいと、賦型樹脂シートの表面硬度が低下して傷が付き易くなってしまう。
上記凸部は、設定角度を超えて進行する光線を全反射させる上で、その断面形状が三角形である三角形凸部であることが好ましく、特に、賦型樹脂シート1の対向する端辺間を直線状に延びる凸条であって、該凸条をその長手方向に垂直な方向に沿って切断したときに現れる直交断面の形状が三角形である、三角形凸部であることが好ましい。上記三角形の頂角は、曲率を持つ円弧であってもよい。
前記三角形において、底部の両端を結ぶ直線を三角形の底辺とするとき、設定角度を超えて進行する光線を全反射させる上で、該三角形の底角2は、一方の底角2a(以下、第一底角2aということがある。)が0°を超え90°以下であり、他方の底角2b(以下、第二底角2bということがある。)が0°を超え90°以下であることが好ましく、第一底角2aが1°以上40°以下であり、第二底角2bが1°以上40°以下であることがより好ましい。
また、視野角の対象性の観点から、第一底角2aと第二底角2bとの差が5°以下であることが好ましく、その差が3°以下であることがより好ましく、その差が1°以下であることがさらに好ましく、その差が実質的に0°即ち前記三角形が二等辺三角形であることがとりわけ好ましい。
凸部の高さ(H)は、1μm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上50μm以下であることがより好ましい。凸部の高さ(H)が、1μm未満であると、樹脂シート表面に凸部を賦型し難くなる恐れがあり、100μmを超えると、窓用視野角制御フィルムとして窓に貼り合わせた際にスジとして確認されてしまい、視認性が劣る。
凸部の頂点間の距離であるピッチ間隔(P)は、10μm以上1cm以下であることが好ましく、10μm以上0.5cm以下であることがより好ましい。ピッチ間隔(P)が、10μm未満であると、樹脂シート表面に凸部を賦型し難くなる恐れがあり、1cmを超えると、窓に貼る窓用視野角制御フィルムとして用いた際にスジが確認されて、視認性が悪くなる。
賦型樹脂シート1の厚みとしては、1μm以上1cm以下であることが好ましく、10μm以上1cm以下であることがより好ましい。1μmよりも薄いと破断するおそれがあり、1cmよりも厚いとそれ自体が重たくなり、窓用部材としては不適当となるおそれがある。なお、本明細書において、賦型樹脂シートの厚みとは、凸部を有する面と対向する面から凸部の底部までの距離を意味する。
賦型樹脂シート1は、目視で観察した場合に透明であることが好ましい。透明性の指標としては、本発明の賦型樹脂シート1の厚みを3mmとしたときに、JIS K7361−1に準拠して測定されたその賦型樹脂シート1の全光線透過率が、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。
透明性の他の指標としては、JIS K7136に準拠して測定された上記賦型樹脂シート1のヘーズが、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
以下、賦型樹脂シート1の製造方法および製造装置について、図2を参照して詳細に説明する。
<賦型樹脂シートの製造装置>
賦型樹脂シートの製造装置は、加熱溶融状態の樹脂を連続的に押し出してシート状物を得るダイと、押圧ロールと、上記シート状物をこの押圧ロールとの間に挟み込むことにより表面形状をシート状物の表面に形状を賦型する賦型ロールとを備えたものである。図2は、本発明の一実施形態に係る賦型樹脂シートの製造方法に使用される製造装置の概略模式図である。図2に示す装置は、加熱溶融状態の樹脂を連続的に押し出してシート状物を得るダイ4と、押圧ロール5とを備える。押圧ロール5は、シート状物を押圧するための第一押圧ロール5aと、第二押圧ロール5bと、第三押圧ロール5cとからなり、第三押圧ロール5cの表面に転写型6を備え、上記シート状物を、第二押圧ロール5bと転写型6を備えた第三押圧ロール5cとに挟み込むことにより、所望の表面形状を賦型した賦型樹脂シート1を得ることができる。
なお、上記押圧ロール5の他に、本発明に技術上無関係なロールを設けてもよい。このようなロールはシート状物に接するものであり、たとえば、シート状物を第一押圧ロールに搬送するためのガイドロール(タッチロール)や、シート状物を第二押圧ロールに密着させておくためのタッチロールを挙げることができる。
<賦型樹脂シートの製造方法>
賦型樹脂シートの製造方法は、樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出してシート状に押し出すシート状物押し出し工程と、シート状物を第一押圧ロールと第二押圧ロールとで挟み込む押圧工程と、第二押圧ロールに密着させたままシート状物を搬送する搬送工程と、搬送された前記シート状物を前記第二押圧ロールと賦型ロールとで挟み込む賦型工程とを含む。この製造方法によれば、樹脂シートを成形する過程で、樹脂シート表面に凸形状が付与されるので、樹脂シート表面へ凸形状を付与するための二次加工が不要であり、簡便に賦型樹脂シートが得られる。
<シート状物押し出し工程>
シート状物押し出し工程は、樹脂を加熱溶融状態でダイから連続的に押し出してシート状物を製造する。
賦型樹脂シートの製造方法に用いられる樹脂としては、上記賦型樹脂シートにて例示した熱可塑性樹脂を用いることができ、中でも、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
上記樹脂は、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤、光拡散剤などの添加剤が添加されていてもよい。
上記樹脂を加熱溶融状態で連続的に押し出すダイとしては、通常の押出成形法に用いられると同様の金属製のTダイなどが用いられる。ダイから樹脂を加熱溶融状態で押し出すには、通常の押出成形法と同様に、押出機が用いられる。押出機は一軸押出機であってもよいし、二軸押出機であってもよい。樹脂は押出機内で加熱され、溶融された状態でダイに送られ、押し出される。ダイから押し出された樹脂は、連続的にシート状物となって押し出される。
上記シート状物は、単層でもよいし2以上の層としてもよい。シート状物が単層の場合は、ダイから樹脂を加熱溶融状態で押し出す際にダイに1種の樹脂を供給し押し出しをすればよく、2以上の層の場合は、2種以上の樹脂をダイに供給し、積層した状態で共押し出しをしてもよい。なお、2種以上の樹脂を積層した状態で共押し出しをするには、たとえば、公知の2種3層分配型フィードブロックを用い、これを経由してダイに樹脂を供給すればよい。
<第一押圧工程>
上記シート状物押し出し工程で得られたシート状物は、第一押圧工程により、図2に示すように、第一押圧ロール5aと第二押圧ロール5bとで同時に挟み込まれる。第一押圧ロールと、第二押圧ロールとして通常はステンレス鋼、鉄鋼などの金属で構成された金属製ロールが用いられ、その直径は通常100mm以上500mm以下である。これらの第一および第二押圧ロールとして金属製ロールを用いる場合、その表面は、たとえばクロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理が施されていてもよい。また、押圧ロールの表面は、鏡面であってもよいし、精度よく転写する必要がなければ、エンボスなどの凹凸が施された転写面となっていてもよい。
<搬送工程>
搬送工程は、シート状物を第二押圧ロールに密着した状態で、第二押圧ロールの回転に従って搬送する工程である。
シート状物は、上記第一押圧工程および搬送工程において、押圧ロールに接することによる冷却や、外気との接触による冷却によって、ダイから押し出された加熱溶融状態よりも温度が低下する。このように加熱溶融状態よりも温度が低下した状態で、シート状物は搬送され、次の第二押圧工程に供される。なお、押圧ロールは、温度調節機能を備え、所望の温度に調節可能であることが望ましい。
<第二押圧工程>
第二押圧工程では、上記搬送されたシート状物は、図2に示されるように、第二押圧ロール5bと第三押圧ロール5cとに挟み込まれ押圧される。この第二押圧工程において、シート状物には、第三押圧ロール5c表面に備えられた転写型6が賦型される。なお、本発明においては、転写型を備えた第三押圧ロールを賦型ロールともいう。上記賦型ロール表面に備えられた転写型は、シート状物の表面に押し当てられ、その表面形状を逆型としてシート状物に賦型するものである。
上記シート状物は、この第二押圧工程において、第二押圧ロールと賦型ロールとで再度押圧され、第二押圧ロールから剥離し、賦型ロールに密着し、今度は賦型ロールの回転に従って搬送される。その際、シート状物の表面温度が高く、第二押圧ロールと賦型ロールとで押圧せずとも、シート状物が十分に賦型ロールに密着する場合は、第二押圧ロールと賦型ロールとの間はシート状物の厚さよりも若干大きく開いていてもよい。上記賦型ロールの回転に従って搬送されたシート状物は、賦型ロールから剥離し、賦型樹脂シートが得られる。
上記転写型6は、賦型ロール表面に設けられた複数の凹部からなり、凹部の形状は、得られる賦型樹脂シート表面の凸部の断面形状の逆型であることが好ましく、該凸部の断面形状が三角形である場合には、該三角形の形状と略同一なV型の溝であることが好ましい。
上記転写型6の隣接する凹部の頂点間の距離をピッチ間隔(P)とし、賦型ロール表面円周上から凹部の頂点までの距離を溝深さ(H)とするとき、ピッチ間隔(P)は、10μm以上1cm以下であることが好ましく、溝深さ(H)は、1μm以上100μm以下であることが好ましい。
上記転写型の作製方法としては、上記ステンレス鋼、鉄鋼などからなる転写ロールの表面に、たとえばクロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理を施した後に、そのメッキ面に対してダイヤモンドバイトや金属砥石等を用いた除去加工や、レーザー加工や、またはケミカルエッチングを行い、形状を加工することがあるが、これらの手法に特に限定されるものではない。
また、賦型ロールの表面は、上記転写型を形成した後に、たとえば表面形状の精度を損なわないレベルで、クロムメッキ、銅メッキ、ニッケルメッキ、ニッケル−リンメッキなどのメッキ処理を施してもよい。
上記第二押圧工程において賦型ロールの表面形状(転写型)をシート状物に賦型することにより、目的の賦型樹脂シートを製造することができる。得られた賦型樹脂シートは通常、さらに冷却されたのち枚葉に切断され、窓用視野角制御フィルムに用いられる。
賦型樹脂シートの製造方法は、第三押圧ロールではなく、第一押圧ロールを賦型ロールにして、ダイから押し出されたシート状物を、賦型ロールと第二押圧ロールとで挟み込んで賦型してもよいし、第二押圧ロールを賦型ロールにして、ダイから押し出されたシート状物を、賦型ロールと第二押圧ロールとで挟み込んで賦型してもよい。
<窓用視野角制御フィルム>
本発明の窓用視野角制御フィルムは、上記の製造方法により得られた賦型樹脂シートが1枚または複数枚配置されてなるものであるが、好ましくは、一対の賦型樹脂シートを、空気層を介して、該凸部を有する面が対向するように配置されてなる。本発明の一実施形態に係る窓用視野角制御フィルムの模式図を図1に示す。
空気層9は、一対の賦型樹脂シート1A及び1Bの、賦型面同士間の空隙を意味し、図1に示す一実施形態の窓用視野角制御フィルムでは、左下がり斜面9aと右下がり斜面9bとが、繰り返し配置されてなる。
一対の賦型樹脂シートを、賦型面が対向するように配置するとき、対向する凸部は点対称の関係であることが好ましく、例えば、該断面形状が三角形である場合、対向する三角形が、該三角形の一方の斜辺の中点を対称の中心として、点対称の関係であることが好ましい。
本発明の窓用視野角制御フィルム8は、一方の表面に平面8Xを有し、他方の表面には平面8Yを有し、平面8Xと平面8Yとは互いに平行となっている。樹脂の屈折率は一般に1.3以上1.7以下の範囲にあり、その光透過率は、通常、90%前後である。例えば、アクリル系樹脂であれば、屈折率は約1.5、光透過率は92%以上93%以下である。窓用視野角制御フィルム8は、平面8Xに対し角度2aで傾斜した左下がり斜面9aと、平面8X対し角度2bで傾斜した右下がり斜面9bとからなり、一定の厚みを有する空気層9を有している。空気層9の傾斜角2a(すなわち、賦型樹脂シートの三角形凸部の第一底角2a)は以下に述べる技術的事項を考慮して設定することができる。
ここでは、窓用視野角制御フィルム8を構成する賦型樹脂シート1A及び1Bの樹脂が、屈折率1.5の樹脂である場合を例に説明する。一般に、光が、屈折率が大きい媒体(樹脂)から小さい媒体(空気)に進む場合、入射角が小さいときには、両者の界面で屈折が生じる。本例の場合、樹脂の屈折率が1.5で空気の屈折率が1であるので、屈折角は入射角より大きくなる。入射角が次第に大きくなると、屈折角も次第に大きくなる。入射角がある角度以上になると、樹脂から空気側へ光が進まない状態となり、光は樹脂と空気層の界面で全反射される。本明細書において、この角度は臨界角と呼び、θmと記す。
本例の場合、臨界角θmと空気及び樹脂との間には次のような関係がある。
sinθm=(空気の屈折率)/(樹脂の屈折率)=1/1.5
したがって、臨界角はθm=41.8゜となる。
例えば、図1に示す本発明の一実施形態に係る窓用視野角制御フィルムを窓用部材として、平面8Xを室内側とし、底角2aが左側、底角2bが右側となるように窓に配置するとき、室外側から平面8Yに小さい入射角(光と平面8Yの垂線とのなす角)で光が入射すると、光は平面8Yで屈折した後、賦型樹脂シート1B中を進み、賦型樹脂シート1Bと空気層9の界面で屈折した後、空気層9を進み、空気層9と賦型樹脂シート1Bの界面で屈折した後、賦型樹脂シート1A中を進み、平面8Xで屈折して、室内側に入射する。
一方、室外側から平面8Yに大きい入射角で光が入射すると、光は平面8Yで屈折した後、賦型樹脂シート1B中を進み、賦型樹脂シート1Bと空気層9の界面で全反射して、空気層9及び賦型樹脂シート1Aには透過せず、室内側への進入が遮断される。本明細書において、この光が室内側に入射されなくなるときの、室外側から平面8Xへの入射角度を、特定角と呼ぶ。
特定角は、空気層9の底角2aに応じて変化する。視野角制御フィルム8を構成する賦型樹脂シート1A及び1Bの樹脂として、屈折率1.5の樹脂を用いた場合、空気層9の底角2aが5°のとき、特定角は63.9°であり、底角2aが10°のとき、特定角は52.2°であり、底角2aが20°のとき、特定角は33.9°である。
例えば、空気層9の底角2aを7°にすると、屈折率が1.5の場合、特定角は約60°になる。60°より大きな角度、平面8Yに垂直な方向からの角度70°で右方から入射した光は、平面8Yに入射する際屈折し、斜めの空気層9には45°の角度で入射する。この角度は賦型樹脂シート1Bと空気層9の界面の臨界角より大きいため、全反射が起こり、光はこの界面で反射される。反射された光は賦型樹脂シート1B内で反射され、空気層9、賦型樹脂シート1Aは透過しない。これに対して特定角の60°より小さい角度で入射した光については、空気層9に対して賦型樹脂シート1Bと空気層9との界面の臨界角よりも小さい角度で賦型樹脂シート1Bから空気層9に入るため、全反射は起こらず屈折する。そして、空気層9から賦型樹脂シート1Aに入るときに逆の屈折が起こり、空気層9の幅が小さければ、ほとんど空気層9の影響は受けず通常のガラスと同様に透過する。このため、空気層9の厚みは0.1mm以下であることが望ましい。空気層9の厚みの下限値は空気層9の役割が発揮できる観点から0.01mm程度である。空気層9の厚みが上記範囲であると、室内から室外を見たときに外の景色が通常のガラスと同じように見える。また、屈折率が大きい樹脂を使用すると傾斜角をより小さくできることがわかる。
<窓の横方向からの視野角制御方法>
本発明の窓の横方向からの視野角制御方法は、前記賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に対して垂直になるよう窓に設置する工程を含む。
例えば、窓用視野角制御フィルムを構成する賦型樹脂シート1A及び1Bの樹脂の屈折率が1.5であり、空気層9の傾斜角が7度である窓用視野角制御フィルムを、図1のように、賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に垂直になるよう窓に設置する。このとき、正面から見ると、窓の向こう側が透明に見えるが、正面から横に60度以上ずれた方向から見ると、不透明に見える。この不透明になる角度を変更するときは、傾斜角の角度を変更すればよい。横に70度ずれた方向から見ると透明になるようにするならば、傾斜角を7度より小さくすればよいし、50度ずれた方向から見ると透明になるようにするならば、傾斜角を7度より大きくすればよい。
窓用視野角制御フィルムを構成する賦型樹脂シート1Aおよび1Bの樹脂の屈折率が1.5であり、空気層9の傾斜角が7°である。この凸部の断面形状は二等辺三角形になっており、そのため、左右いずれの方向から見たときでも、正面から60度以上ずれたときには不透明に見える。
窓用視野角制御フィルムを設置することで、全反射で制限される角度を超える範囲の光線の透過を制限するため、限られた角度でしか窓の外から部屋の内部を見ることはできない。また、本発明の窓用視野角制御フィルムを、前記賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に対して平行になるように窓に設置する工程を含む上下方向の視野角制御方法に使用することも可能である。
窓用視野角制御フィルムは、一対の賦型樹脂シートが、枠部材により外周が囲われていることが好ましい。窓用視野角制御フィルムは、外周が枠部材で囲われていることで、一対の賦型樹脂シート間の空気層の厚みを一定に保ち易い。
窓用視野角制御フィルムは、窓用部材としても通常使用される窓ガラスに替えて用いることができるし、また、住宅やビルの窓ガラスに貼りつける窓用フィルムとしても使用することができる。このような窓ガラスに貼りつける窓用フィルムとして使用するために、賦型樹脂シートの一方の面に粘着層を有することが好ましい。また、ショーウインドウガラスに貼りつけてプライバシーフィルムとしても使用することができる。また、トラックのなどの安全確認窓に貼って、プライバシーフィルムとしても使用することができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
アクリル樹脂(スミペックスEX、住友化学株式会社製)を、スクリュー径65mmの押出機に供給して210〜260℃で溶融混練し、マルチブロックおよびTダイを経由してTダイ温度260℃でシート状に押出して連続樹脂シートを製造する。この押出された連続樹脂シートを表面にクロムメッキを施した鏡面冷却ロールである第一押圧ロールと表面に転写型を備えた第二押圧ロールとで挟持(押圧)して、各押圧ロールの回転により順次搬送しながら連続樹脂シートの表面に転写型を転写させる。その後、この連続樹脂シートを第二押圧ロールに密着させた状態で搬送して、次いで第二押圧ロールと表面にクロムメッキを施した鏡面ロールである第三押圧ロールとで挟持(押圧)して、各押圧ロールの回転により順次搬送して、その後、引き取りロールで引き取り、一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートを得る。得られた賦型樹脂シートの底角2a及び2bは、それぞれ7度である。
(比較例1)
アクリル樹脂をスクリュー径65mmの押出機に供給して210〜260℃で溶融混練し、マルチブロックおよびTダイを経由してTダイ温度260℃でシート状に押出して連続樹脂シートを製造する。この押出された連続樹脂シートを表面にクロムメッキを施した鏡面冷却ロールである第一押圧ロールと表面にクロムメッキを施した金属鏡面冷却ロールである第二押圧ロールとで挟持(押圧)して、各押圧ロールの回転により順次搬送する。次いで、第二押圧ロールと表面にクロムメッキを施した鏡面冷却ロールである第三押圧ロールとで挟持(押圧)して、各押圧ロールの回転により順次搬送して、その後、引き取りロールで引き取り、形状を保持しない樹脂シートを得る。
(目視による確認)
窓ガラスの前に、作製した賦型樹脂シートを図1(図中、10は窓ガラス)のように置いて、室外側から室内側を見る際の視認性について確認する。窓用視野角制御フィルム8X側から、室内を見た際に、遮蔽されずに室内が見えるときは×、遮蔽されて室内が見えなくなるときは○として、評価結果を下表に示す。正面から見たときの角度を0度として、左右±30度、±60度で評価する。
Figure 2016095392
このように、実施例1では、凸部を有するために、正面から±60°ずれた方角から室内を見ると、視界が遮蔽されてしまい、室内が見えなくなる。一方、比較例1では、凸部を有しないために、どの角度においても室内を見ることが可能で、他人が室内を覗き見ることが可能である。
1 賦型樹脂シート 2 底角 3 樹脂投入口 4 ダイ 5 押圧ロール 6 転写型 7 押出機 8 視野角制御フィルム 9 空気層 10 窓

Claims (11)

  1. 一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚または複数枚配置されてなる窓用視野角制御フィルム。
  2. 前記凸部が、設定角度を超えて進行する光線を全反射させるように形成される請求項1に記載の窓用視野角制御フィルム。
  3. 前記凸部の高さが1μm以上100μm以下であり、ピッチ間隔が10μm以上1cm以下である請求項1または2に記載の窓用視野角制御フィルム。
  4. 前記凸部が、その断面形状が三角形である三角形凸部である請求項1〜3のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム。
  5. 前記三角形凸部の底部の両端を結ぶ直線を三角形の底辺とするとき、該三角形の一方の底角が1°以上40°以下であり、他方の底角が1°以上40°以下である請求項4に記載の窓用視野角制御フィルム。
  6. 前記三角形の一方の底角と他方の底角との差が5°以下である請求恋5に記載の窓用視野角制御フィルム。
  7. 一対の一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが、空気層を介して、該凸部を有する面が対向するように配置されてなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の窓用視野角制御視野角制御フィルム。
  8. 一方の面に凸部を有する賦型樹脂シートが1枚配置されてなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム。
  9. 前記賦型樹脂シートが、枠部材により外周が囲われている請求項1〜8のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム。
  10. 前記賦型樹脂シートの一方の面に粘着層を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の窓用視野角制御フィルムを、前記賦型樹脂シートの対向する端辺間を直線状に延びる凸条が地面に対して垂直になるよう窓に設置する工程を含む窓の横方向からの視野角制御方法。
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