JP2016093202A - 髄膜炎菌における増加したタンパク質発現のためのプロモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】髄膜炎菌における増加したタンパク質発現のためのプロモータの提供。【解決手段】髄膜炎菌において、例えば、膜小胞内に保持されるタンパク質抗原の過剰発現のために、転写を駆動させる新しいプロモータが記載されている。改変型porAプロモータは、相変異を引き起こすことができる野生型ポリG配列を欠損する。髄膜炎菌rRNAコード遺伝子(例えば、16S rRNAについて)は、タンパク質コード遺伝子の転写を駆動させるために用いることができる。これらのアプローチは、組み合わせて用いることができる。【選択図】なし

Description

本出願は、2012年2月2日に出願された米国特許仮出願第61/594,159号の利益を請求し、その全内容は、あらゆる目的に対して参照によって本開示に援用される。
この発明は、髄膜炎菌性細菌において転写を制御するためのプロモータの分野にある。
Neisseria meningitidisは、細菌性髄膜炎の原因である。髄膜炎菌ワクチン接種への一つのアプローチは、Novartis MENZB(商標)製品およびNorwegian Institute of Public Health MENBVAC(商標)製品において用いられているような、外膜小胞(OMV)に頼っており、それらの製品のどちらも、髄膜炎菌の界面活性剤処理によって作製されている。
髄膜炎菌外膜のタンパク質組成を変化させること、およびそれゆえOMVの組成を変化させることは公知である。望ましくない遺伝子のノックアウトおよび望ましい遺伝子の過剰発現のどちらも記載されている。参考文献1〜3は、fHbp(GNA1870としても知られている)が過剰発現している(およびこの過剰発現は、LpxL1のノックアウトと組み合わせることができる[4])OMVワクチンの前臨床研究を報告している。参考文献5は、PorAおよびFrpBがノックアウトされ、かつHsfおよびTbpAが過剰発現しているOMVワクチンの5つの製剤の臨床研究を報告した。参考文献6は、synX遺伝子およびlpxL1遺伝子が不活性化され、fHbpが過剰発現され、2つの異なるPorAタンパク質を有し、ならびにOpcA発現が安定化された細菌から調製される天然の外膜小胞ワクチンの第I相臨床研究を報告している。参考文献7は、synX遺伝子およびlpxL1遺伝子が不活性化され(および、2つの場合において、lgtAが不活性化されている)、2つの異なるPorAタンパク質を有し、ならびにNadAまたはfHbpが過剰発現された細菌から調製される三価の天然の外膜小胞ワクチンを報告している。小胞が、LPSを除去しない方法によって作製される場合には、lpxL1などの遺伝子の不活性化は重要である。
タンパク質組成におけるこれらの変化は、様々な方法でもたらすことができる。例えば、細菌は、鉄代謝に関係したある特定のタンパク質の発現を刺激するために、鉄制限条件下で成長することができる。他の技術は、細菌を操作することを含み得る。例えば、参考文献8は、強いプロモータ(porAプロモータ、porBプロモータ、lgtFプロモータ、またはhpuABプロモータなど)が、保護性外膜タンパク質の発現を上方制御するために用いられ得ること、または抑制性転写制御機構が除去され得ることを示唆している。参考文献9は、遺伝子を操作して、それらの相変異性を除去することができることを示唆している。porAプロモータは、参考文献7において、NadAを過剰発現するために用いられ、他方、fHbpは、tacプロモータを用いて過剰発現された。
髄膜炎菌においてタンパク質発現を改変する改善されたさらなる方法を提供すること、特に、目的の遺伝子の発現を駆動させるためのプロモータを提供することが本発明の目的である。上方制御は、OMVにおいて有用なタンパク質のレベルを増加させるために用いることができる。
国際公開第2009/038889号 国際公開第01/09350号 国際公開第2004/015099号
Koeberling et al. (2007) Vaccine 25:1912−20. Koeberling et al. (2008) J Infect Dis 198:262−70. Hou et al. (2005) J Infect Dis 192:580−90. Bonvehi et al. (2010) Clin Vacc Immunol 17:1460−6. Keiser et al. (2011) Vaccine 29:1413−20. Pinto et al. (2011) Vaccine 29:7752−8.
本発明の第1態様は、転写を駆動させるための改変型porAプロモータを用いる。参考文献8の例10〜16に用いられているような天然porAプロモータは、その35領域と−10領域の間にポリG配列を含有するが、この配列は、相変異を引き起こすことができ、それゆえに、天然porAプロモータからの発現は不安定であり得る。本発明の改変型porAプロモータは、それらが、野生型ポリG配列を欠損するため、改善されている。
したがって、本発明は、以下を含むプロモータを含む核酸を提供する:
(i)髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−10領域および/または
(ii)髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−35領域、
ここで、−10領域と−35領域は、12〜20個のヌクレオチドの介在(またはスペーサー)配列によって分離されており、かつ介在配列は、ポリグアニジン配列を含有しないか、または8個以下の連続したグアニジンヌクレオチドを有するポリグアニジン配列を含むかのいずれかである。
本発明の第2の態様は、タンパク質コード遺伝子の転写を駆動させるための髄膜炎菌rRNAコード遺伝子(16S rRNA遺伝子など)由来のプロモータを用いる。したがって、本発明はまた、下流タンパク質コード遺伝子に作動可能に連結されたプロモータを含む核酸であって、プロモータが(i)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−10領域および/または(ii)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域を含む、核酸を提供する。
本発明はまた、タンパク質の発現のための翻訳制御エレメントを含有する5’UTRを有するタンパク質コード遺伝子に作動可能に連結されたrRNA遺伝子プロモータ由来のプロモータ領域を含む核酸を提供する。プロモータ領域は、(i)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−10領域、(ii)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域、および(iii)porA遺伝子などの遺伝子由来の5’UTRを含むことができる。
本発明はまた、配列番号18、または4つまで(すなわち、1つ、2つ、3つ、または4つ)の一ヌクレオチド挿入、欠失、または置換だけ配列番号18と異なる配列番号18の変異体を含むプロモータを含む核酸を提供する。
porAプロモータおよびrRNAプロモータは、例えば、porAプロモータ由来の−10領域、および(コンセンサス−35領域であり得る)rRNAプロモータ由来の−35領域を有するハイブリッドの形として用いることができる。したがって、本発明はまた、以下のいずれかを含むプロモータを含む核酸を提供する:
(i)髄膜炎菌rRNA遺伝子由来の−10領域および髄膜炎菌porA遺伝子由来の−35領域、または
(ii)髄膜炎菌porA遺伝子由来の−10領域および髄膜炎菌rRNA遺伝子由来の−35領域。
本発明の核酸は、細菌中、特に髄膜炎菌中に存在し得る。プロモータは、それらが作動可能に連結されている下流のタンパク質コード遺伝子(特に、外膜タンパク質をコードする遺伝子)の発現を駆動させることができ、この細菌は、ワクチン(特に、小胞に基づいたワクチン)を調製するために用いることができる。本発明はまた、これらの細菌、これらの小胞、およびこれらのワクチンを提供する。
本発明のプロモータ
細菌プロモータにおける2つの必須の配列は、−10領域(プリブノーボックスとしても知られている)および−35領域である。これらは、介在配列によって分離されており、−10領域と転写開始部位(+1)との間には短い非転写上流配列がある。
PorAプロモータは、詳細に研究されている。参考文献10は、6−merの−35領域、続いて16−merまたは17−merの介在配列、その後、7−merのプリブノーボックス、その後、7−merの非転写上流配列、続いて、転写ヌクレオチド+1を報告している。野生型porA遺伝子における開始コドンは、転写産物のヌクレオチド+59にあり、この59−merのスペーシングは、参考文献8において確認された。
本発明のプロモータが、髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−10領域を含む場合、これは、典型的には、6−merのTATAAT、すなわち、典型的な−10領域の6−merである。
本発明のプロモータは、髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−35領域を含む場合、これは、典型的には、6−merのTGGTTTまたはATGGTTである。
−35領域と−10領域との間の介在配列は、12〜20個の間のヌクレオチド、例えば、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個のヌクレオチドであり得る。16個、17個、または18個のヌクレオチドの介在配列が典型的である。
短い非転写上流配列は、典型的には、5〜10個の間のヌクレオチド、例えば、6個、7個、または8個のヌクレオチドである。それは、G:Cリッチであり得、例えば、配列におけるヌクレオチドの少なくとも1/2がGまたはC、例えば、6−merの非転写上流配列において、少なくとも3個がG/C残基であり得る。
したがって、プロモータは、6−merの−35領域、16−merまたは17−merの介在配列、6−merの−10領域、および6−merまたは7−merの非転写上流配列を含むことができ、合計で34個、35個、または36個のヌクレオチドのコアプロモータを示す。
当然のことながら、プロモータは、−35領域の上流に続くことができる。−35領域の上流の配列は、そのプロモータからの高レベルの発現、またはそのプロモータからの発現の制御にとって重要であり得る。例えば、rRNAプロモータにおいて、UPエレメントと呼ばれるコアプロモータの上流の配列が、300倍もの転写を増加させるそれらの並外れた強度の主な原因となり得る[11、12]。これらは、RNAポリメラーゼコアのα−サブユニットによって認識され得る。したがって、本発明のプロモータは、通常A:Tリッチである上流UPエレメントを含み得る。同様に、本発明のプロモータは、上流CREN(Neisseriaの接触制御エレメント)を含み得る[13]。
本発明のプロモータが、porA遺伝子プロモータ由来の−35領域および/または−10領域を含む場合、短い非転写上流配列は、TGAAGACであり得る。
本発明のプロモータが、porA遺伝子プロモータ由来の−35領域および/または−10領域を含む場合、介在配列は、例に示されているように、様々であり得る。例えば、それは、TTTGCGGGGGGGGGGG(野生型16−mer;配列番号26)またはTTTGCGGGGGGGGGGGGG(野生型18−mer;配列番号17)であり得るが、これらの野生型配列は好ましくない。むしろ、この16−merまたは18−merにおける11−merまたは13−merのポリG配列が、非Gヌクレオチド(複数可)によって中断され得る。2つの好ましい介在配列は、TTTGCGAGGGAGGTGG(16−mer;配列番号27)およびTTTTGCGAGGGAGGTGG(17−mer;配列番号28)である。
いくつかの実施形態において、介在配列は、ポリグアニジン配列を含有せず、すなわち、介在配列内にGGジヌクレオチドが存在しない。他の実施形態において、介在配列は、ポリグアニジン配列を含有することができるが、それは、8個以下の連続したグアニジンヌクレオチドを含有し、すなわち、それは、配列GGGGGGGGを含まない。理想的には、介在配列は、配列GGGGGGGを含まない。理想的には、介在配列は、配列GGGGGGを含まない。理想的には、介在配列は、配列GGGGGを含まない。理想的には、介在配列は、配列GGGGを含まない。介在配列は、GGGトリヌクレオチドまたはGGジヌクレオチドを含むことができる。したがって、介在配列内のポリG配列は、合計で8個以下のヌクレオチドまで伸長するが、理想的には、3個以下の連続したグアニジン残基を有する。
本発明のプロモータが髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−10領域を含む場合、これは、典型的には、6−merのTATAAT、すなわち、典型的な−10領域の6−merである。
本発明のプロモータが髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域を含む場合、これは、典型的には、(コンセンサス−35領域である)6−merのTTGACAである。
本発明のプロモータが髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域および/または−10領域を含む場合、介在配列は、GGCGGAAGGAATACTT(配列番号29)であり得る。
本発明のプロモータがrRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域および/または−10領域を含む場合、短い非転写上流配列は、TCGCAACであり得る。
porAプロモータおよびrRNAプロモータは、ハイブリッドの形で用いることができ、有用なプロモータは、rRNA遺伝子由来の−35領域(例えば、TTGACA)、porA遺伝子から改変された介在配列(例えば、TTTGCGAGGGAGGTGG;配列番号27)、典型的なプリブノーボックス(TATAAT)、およびporA遺伝子由来の短い非転写上流配列(例えば、TGAAGAC)を含む。したがって、プロモータは、配列番号30(TTGACATTTGCGAGGGAGGTGGTATAATTGAAGAC)を含むことができる。
いくつかの実施形態において、プロモータは、配列番号18(野生型髄膜炎菌16S rRNAプロモータの転写開始部位の直前の35−merの断片)を含む。この配列は、本明細書に示されているように、その35−mer内での1つ、2つ、3つ、または4つの単一ヌクレオチドの挿入、欠失、または置換によって改変することができる。
細菌内で機能性DNAの形で存在する場合、これらのプロモータは、目的のタンパク質をコードする配列に作動可能に連結され、そのタンパク質の転写は、そのプロモータによって制御される。本発明は、目的の任意のタンパク質を発現するために用いることができるが、そのタンパク質は、有利なことに、小胞において保持され得る外膜タンパク質である。外膜タンパク質の適切な例は下に示されているが、本発明は、好ましくは、PorA外膜タンパク質をコードする転写産物の発現を駆動させるためには用いられない。
本発明のプロモータの下流のコードDNA配列において、そのDNAは、転写開始部位、続いて、5’非翻訳領域(典型的には、シャイン・ダルガーノ配列を含む)、およびその後、目的のコードされるタンパク質についての開始コドンを含む。
プロモータがrRNA遺伝子由来である場合、転写配列の開始は、理想的には、rRNA遺伝子由来よりむしろタンパク質コード遺伝子由来である。したがって、rRNAプロモータ(例えば、配列番号18または変異体)は、髄膜炎菌タンパク質コード遺伝子由来の5’UTRに融合することができる。いくつかの実施形態において、rRNAプロモータは、porA遺伝子由来の5’UTR(58−mer)に融合し、この5’UTRが、その後、目的のコード配列に融合する。5’UTRは、タンパク質コード遺伝子からタンパク質の翻訳を可能にする翻訳制御エレメントを含むべきである。したがって、この実施形態は、rRNAプロモータを用いて、翻訳され得るタンパク質コード転写産物を産生する。5’UTRの内部で、プロモータの下流の配列は、転写の制御または下流遺伝子の発現に対する転写後の効果にとって重要であり得る。
porA遺伝子の5’UTRはまた、改変型porAプロモータがporA遺伝子由来の5’UTRに連結し、その後、その5’UTRが、目的のタンパク質のコード配列と融合するように、本発明の改変型porAプロモータと共に用いることができる。
有用なporA 5’UTRは、配列番号39のヌクレオチド配列、すなわち、GTATCGGGTGTTTGCCCGATGTTTTTAGGTTTTTATCAAATTTACAAAAGGAAGCC、または5つまで(すなわち、1つ、2つ、3つ、4つ、または5つ)の単一ヌクレオチドの挿入、欠失、または置換だけ配列番号39と異なる配列を含むことができる。
本明細書におけるプロモータ配列の議論は、センス鎖に言及することは認識されているだろう。転写が起こる二本鎖DNAにおいて、プロモータは相補鎖を有する。2つのプロモータエレメントが「n個」のヌクレオチドによって分離しているといわれる場合、これもまた、センス鎖におけるヌクレオチドの数への言及である;二本鎖DNAにおいて、エレメントは、「n個」の塩基対によって分離される。プロモータエレメントがグアニジン残基を欠くといわれる場合には、これもまた、センス鎖への言及である;二本鎖DNAにおいて、例えば、グアニジンを含まないプロモータは、グアニジン残基を含めることができるが、センス鎖におけるシトシン残基についてのアンチセンス鎖における相補塩基としてのみ含むだけである。本発明は、センス鎖への言及によって記載されるが、本発明の範囲は、そのようなセンス鎖を含む二本鎖核酸、ならびにそのようなセンス鎖またはこれらのセンス鎖のアンチセンス型を含む一本鎖核酸を含む(当然のことながら、これらのアンチセンス鎖は、標準技術によってセンス鎖を調製するために用いることができる)。
小胞
本発明は、髄膜炎菌の小胞、すなわち、外膜由来の抗原を保持する小胞を形成する髄膜炎菌外膜の破壊またはそれからのブレブ形成によって得られる任意のプロテオリポソーム小胞を調製する場合、特に有用である。したがって、その用語としては、例えば、OMV(「ブレブ」と呼ばれることもある)、微小胞(MV[14])、および「天然OMV」(「NOMV」[15])が挙げられる。
MVおよびNOMVは、細菌成長中に自発的に形成し、培地へ放出される天然に存在する膜小胞である。MVは、Neisseriaをブロス培地中で培養され、ブロス培地において全細胞をより小さいMVから(例えば、濾過により、または細胞だけをペレット化して、より小さい小胞はペレット化しない低速遠心分離により)分離し、その後、細胞を除去した培地からMVを(例えば、濾過により、MVの示差的沈殿または凝集により、あるいはMVをペレット化する高速遠心分離により)回収することによって、得ることができる。MVの産生に用いられる菌株は、一般的に、培養中に産生されるMVの量に基づいて選択することができ、例えば、参考文献16および17は、高いMV産生を有するNeisseriaを記載している。
自発的な外膜小胞の産生のための別の有用な技術は、参考文献18に開示されているように、髄膜炎菌においてmltA遺伝子を不活性化することである。これらの変異細菌は、成長中、培地へ小胞を放出する。
OMVは、細菌から人工的に調製され、(例えば、デオキシコレートでの)界面活性剤処理を用いて、または界面活性剤を使用しない手段によって調製されてもよい(例えば、参考文献19参照)。OMVを形成するための技術には、細菌を胆汁酸塩の界面活性剤(例えば、リトコール酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸、ウルソコール酸(ursocholic acid)などの塩、Neisseriaを処理するためにはデオキシコール酸ナトリウム[20および21]が好ましい)で、その界面活性剤を沈殿させないよう十分に高いpHにおいて処理することが挙げられる[22]。超音波処理、ホモジナイゼーション、顕微溶液化、キャビテーション、浸透圧ショック、粉砕、フレンチプレス、ブレンディングなどの技術を用いて、他の技術が、界面活性剤の非存在下で、実質的に実施され得る[19]。界面活性剤を用いないか、または低濃度の界面活性剤を用いる方法は、NspAなどの有用な抗原を保持することができる[19]。したがって、方法は、約0.5%またはそれ未満、例えば、約0.2%、約0.1%、<0.05%、またはゼロのデオキシコレートを含むOMV抽出緩衝液を用いてもよい。OMV調製のための有用な工程は、参考文献23に記載されており、高速遠心分離の代わりというよりむしろ、粗製OMVにおける限界濾過を含む。工程は、限外濾過が行われた後に超遠心のステップを含んでもよい。
小胞を精製する便利な方法は、参考文献24に開示された二層濾過方法である。
好ましい小胞は、細菌の物理的または化学的処理後のみに放出される小胞よりむしろ、細菌培養中に自発的に形成する小胞である。MltAが不活性化された髄膜炎菌の成長は、このようにして小胞を産生する好ましい方法である。参考文献47は、高ブレブ形成菌株を産生する他の方法を開示している。自発的に放出される小胞について、インタクトLOSを産生しない細菌を用いることが好ましい(界面活性剤抽出された小胞は、潜在的反応源性LOSのレベルを低下させている)。
リポオリゴ糖(LOS)が小胞内に存在する場合には、小胞を、そのLOSとタンパク質成分と結合させる(「ブレブ内」コンジュゲーション[48])ために処理することが可能である。
小胞は、LOSを完全に欠損してもよく、またはそれらは、ヘキサアシル化LOSを欠損してもよく、例えば、小胞内のLOSは、LOS分子あたりの第二級アシル鎖の低下した数を有してもよい[25]。例えば、小胞は、ペンタアシル化LOSの産生が生じるlpxL1の欠失または変異を有する菌株由来であってもよい[2、43]。菌株内のLOSは、ラクト−N−ネオテトラオースエピトープを欠損してもよく、例えば、それは、lstおよび/またはlgtBノックアウト株であってもよい[5]。LOSは、少なくとも1つの野生型のO連結型一級脂肪酸を欠損してもよい[26]。LOSは、α鎖を有しなくてもよい。LOSは、GlcNAc−Hepホスホエタノールアミン−KDO−リピドAを含んでもよい[27]。
小胞は、1つ、1つより多く、または(好ましくは)ゼロのPorA血清サブタイプを含んでもよい。複数のPorA OMVを提供するための髄膜炎菌の改変は、例えば、6個の異なるPorAサブタイプを発現するように改変された菌株からの小胞の構成を開示する参考文献28から、および参考文献29から、公知である。逆に、PorAを除去するための改変もまた、例えば参考文献5から、公知である。
小胞は、PorAおよびFrpBの一方または両方を含まなくてもよい。好ましい小胞はPorAを含まない。
小胞は、莢膜サッカライドを欠損してもよい。例えば、それらは、莢膜生合成および/または搬出についての遺伝子のうちの1つまたは複数(例えば、synX)が非活性化されている菌株に由来してもよい。
本発明は、異なる菌株由来の小胞の混合物と共に用いられてもよい。例えば、参考文献30は、使用される国において流行している血清サブタイプを有する髄膜炎菌株に由来する第1の小胞、および使用される国において防止される血清サブタイプを有する必要がない菌株に由来する第2の小胞を含む、多価髄膜炎菌小胞組成物を含むワクチンを開示している。参考文献31もまた、異なる小胞の有用な組み合わせを開示している。L2およびL3免疫型のそれぞれにおける菌株由来の小胞の組み合わせが、いくつかの実施形態において用いられてもよい。
過剰発現
本発明のプロモータは、髄膜炎菌において目的の遺伝子を過剰発現するために用いることができる。その遺伝子が外膜タンパク質抗原をコードする場合、この過剰発現は、その抗原を有利に保持する小胞を提供するために用いることができる。そのような小胞は、下記でより詳細に論じられている。過剰発現の結果として、改変型髄膜炎菌から調製された小胞は、対応する野生型髄膜炎菌において見られるものより高いレベルの過剰発現した抗原(複数可)を含有する。小胞における発現の増加は、有用には、小胞の単位質量あたりの関連抗原の質量において測定される少なくとも10%であり、より有用には、少なくとも20%、30%、40%、50%、75%、100%、またはそれ以上である。
本発明のプロモータを用いることにより抗原を過剰発現するために用いることができる適切な組換え改変には、(i)プロモータ置換、(ii)遺伝子付加、および/または(iii)遺伝子置換が挙げられるが、それらに限定されない。これらの3つの技術は、必要に応じて、(iv)リプレッサノックアウトと併せて用いることができる。
プロモータ置換において、細菌における抗原の遺伝子の発現を制御するプロモータは、より高いレベルの発現を提供するために本発明のプロモータで置換される。
遺伝子付加において、すでに抗原を発現する細菌は、その関連遺伝子の第2のコピーを受け入れる。この第2のコピーは、細菌染色体へ組み込まれることができ、またはプラスミドなどのエピソームエレメント上に存在することができる。第2のコピーは、本発明のプロモータを用いて発現され得る。遺伝子付加の効果は、発現する抗原の量を増加させることである。プラスミドが用いられる場合、それは、理想的には、高コピー数、例えば、10個より多く、またはさらに100個より多くを有するプラスミドである。
遺伝子置換において、遺伝子付加は起こるが、遺伝子の現存するコピーの欠失を伴う。例えば、このアプローチは参考文献3において用いられ、その参考文献において、細菌の内因性染色体fHbp遺伝子が除去され、プラスミドにコードされたコピーで置換された(参考文献32も参照)。本発明のプロモータを用いる、置換コピーからの発現は、前のコピーからよりも高く、したがって、過剰発現をもたらす。
いくつかの実施形態において、遺伝子付加が別の遺伝子の欠失を伴う、遺伝子置換が起こる。例えば、内因性遺伝子のノックアウトが必要とされるが、目的の遺伝子、すなわち本発明のプロモータによって過剰発現する遺伝子ではない場合である。
いくつかの実施形態において、1つより多い遺伝子付加または遺伝子置換事象は、本発明のプロモータによる目的の遺伝子の複数のコピーからの発現、または本発明のプロモータによる目的の異なる遺伝子の過剰発現の組み合わせが起こり得るように、生じ得る。
少なくとも1つの抗原の過剰発現は、本発明のプロモータを用いるが、これらのプロモータは、他の技術と併せて用いることができる。例えば、プロモータは、目的の抗原の発現を抑制するタンパク質がノックアウトされるリプレッサノックアウトと併せて用いることができる。このノックアウトとは、抑制が生じず、目的の抗原がより高いレベルで発現することができることを意味する。
例えば、NadAが過剰発現する場合、nadA遺伝子は本発明のプロモータを用いることができるが、さらに、NadRをコードする遺伝子(NMB1843)を除去することができる。NadRは、試験される全ての菌株において、NadAコード遺伝子を下方制御し、または抑制する転写リプレッサタンパク質である[33]。NadRのノックアウトは、結果として、NadAの恒常的発現を生じさせる。NadAを過剰発現させる代替方法は、培地へ4−ヒドロキシフェニル酢酸(4−hydroxyphenylacetic)を加えることである。したがって、本発明のプロモータは、過剰発現戦略として単独で、または他のアプローチと組み合わせて用いることができる。
いくつかの実施形態において、細菌はNadAを過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はNHBAを過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はfHbpを過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はNHBAとNadAの両方を過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はfHbpとNadAの両方を過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はfHbpとNHBAの両方を過剰発現する。
いくつかの実施形態において、細菌はfHbp、NHBA、およびNadAを過剰発現する。
NHBAおよび/またはNadAを過剰発現することに加えて、細菌は、1つまたは複数のさらなる抗原を過剰発現してもよい。例えば、細菌は、以下のうちの1つまたは複数を過剰発現してもよい:(a)NhhA;(b)TbpA;(c)HmbR;(d)TbpB;(e)NspA;(f)Cu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ;(g)Omp85;(h)App;および/または(i)fHbp。NhhAの過剰発現は、参考文献5および34においてすでに報告されている。TbpAの過剰発現は、参考文献5、34、および35においてすでに報告されている。HmbRの過剰発現は、参考文献36においてすでに報告されている。TbpBの過剰発現は、参考文献35においてすでに報告されている。NspAの過剰発現は、porAおよびcpsノックアウトと組み合わせて、参考文献37においてすでに報告されている。Cu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼの過剰発現は、参考文献35においてすでに報告されている。fHbpの過剰発現は、参考文献1〜3および32において、ならびに参考文献38および39において異なるアプローチ(恒常的活性のある変異体FNRを発現すること)によって、すでに報告されている。1つより多い抗原が過剰発現される場合、少なくとも1つの抗原が、本発明のプロモータを用いて過剰発現され、いくつかの実施形態において、1つより多い抗原が、本発明のプロモータを用いて過剰発現される。
いくつかの実施形態において、細菌は、NHBA、NadA、およびfHbpを過剰発現する。これらの3つの抗原は、参考文献40において開示された「万能ワクチン」の成分、または「4CMenB」[41、42]である。一実施形態において、NHBAの発現は、本発明のプロモータによって制御され、NadRはノックアウトされ、菌株は、恒常的に活性のある変異体FNRを発現する。別の実施形態において、NHBAの発現は、本発明のプロモータによって制御され、fHbpの発現は本発明のプロモータによって制御され、NadRはノックアウトされている。
過剰発現する改変型菌株は、一般的に、遺伝子改変を除けば、その親株と同質遺伝子的である。改変の結果として、改変型菌株における目的の抗原の発現は、親株より(同じ条件下で)高い。
細菌
上述のように、本発明の小胞は、少なくとも本発明のプロモータの使用を含む、遺伝子改変に起因して関連抗原(複数可)を過剰発現する髄膜炎菌から調製される。本発明はまた、これらの細菌を提供する。それらは、本発明の小胞を調製するために用いることができる。
本発明のプロモータを含むことに加えて、髄膜炎菌は、1つまたは複数のさらなる改変を含んでもよい。例えば、それはlpxL1、lgtA、lgtB、porA、frpB、synX、mltA、および/またはlstのうちの1つまたは複数のノックアウトを有することができる。例えば、参考文献43は、不活性化されたsynX遺伝子、lpxL1遺伝子、およびlgtA遺伝子が不活性化された細菌から調製されたNOMVワクチンを報告している。少なくともlpxL1およびsynXのノックアウトは特に有用である。
細菌は、LPS生合成に関与する酵素のノックアウトによって達成される低いエンドトキシンレベルを有してもよい[44、45]。
細菌は、任意の血清群、例えば、A、B、C、W135、またはY由来であってもよい。それは、好ましくは、血清群Bまたは血清群W135である。
細菌は、任意の血清型(例えば、1、2a、2b、4、14、15、16など)、任意の血清サブタイプおよび任意の免疫型(例えば、L1;L2;L3;L3,3,7;L10など)であってもよい。小胞は、有用には、以下の亜型の1つを有する菌株から調製することができる:P1.2;P1.2,5;P1.4;P1.5;P1.5,2;P1.5,c;P1.5c,10;P1.7,16;P1.7,16b;P1.7h,4;P1.9;P1.15;P1.9,15;P1.12,13;P1.13;P1.14;P1.21,16;P1.22,14。
細菌は、任意の適切な系統由来であってもよく、その系統には、高侵襲性系統および高毒性系統、例えば、以下の7つの高毒性系統:サブタイプI;サブタイプIII;サブタイプIV−1;ET−5複合体;ET−37複合体;A4クラスター;系統3のいずれかが挙げられる。これらの系統は、多座酵素電気泳動(MLEE)によって定義されているが、多座配列タイピング(MLST)もまた、髄膜炎菌を分類するために用いられており[参考文献46]、例えば、ET−37複合体は、MLSTによりST−11複合体であり、ET−5複合体は、ST−32(ET−5)であり、系統3はST−41/44であるなど。
いくつかの実施形態において、細菌は、参考文献8、37、47、および48に開示されたノックアウトおよび/または過剰発現変異のうちの1つまたは複数を含んでもよい。改変についての適切な遺伝子には、以下が挙げられる:(a)Cps、CtrA、CtrB、CtrC、CtrD、FrpB、GalE、HtrB/MsbB、LbpA、LbpB、LpxK、Opa、Opc、PilC、PorB、SiaA、SiaB、SiaC、SiaD、TbpA、および/またはTbpB[8];(b)CtrA、CtrB、CtrC、CtrD、FrpB、GalE、HtrB/MsbB、LbpA、LbpB、LpxK、Opa、Opc、PhoP、PilC、PmrE、PmrF、SiaA、SiaB、SiaC、SiaD、TbpA、および/またはTbpB;(c)ExbB、ExbD、rmpM、CtrA、CtrB、CtrD、GalE、LbpA、LpbB、Opa、Opc、PilC、PorB、SiaA、SiaB、SiaC、SiaD、TbpA、および/またはTbpB;ならびに(d)CtrA、CtrB、CtrD、FrpB、OpA、OpC、PilC、PorB、SiaD、SynA、SynB、および/またはSynC。
上述のように、髄膜炎菌は、有利なことに、それが、例えば本発明のプロモータを用いて発現する抗原を含有する小胞を自発的に放出するように、活性MltA(GNA33)を発現しない。
理想的には、細菌は、天然LPSを発現せず、例えば、それは、LpxL1および/またはLgtBの変異体またはノックアウトを有する。
細菌がノックアウトを有する場合、目的のタンパク質の転写を制御する本発明のプロモータを含む配列の挿入によってこのノックアウトを達成することが好都合である。例えば、ゲノムのsynX遺伝子またはlpxL1遺伝子は、fHbpなどの外膜タンパク質の発現を制御する本発明のプロモータを含む配列をその内部に挿入することにより、ノックアウトすることができる。したがって、単一の形質転換事象が、2つの目的を達成するために用いることができる。
本発明の細菌は、選択マーカー、例えば、抗生物質抵抗性マーカーを含んでもよい。
細菌は、以下の特性のうちの1つもしくは複数、または全部を有してもよい:(i)髄膜炎菌のLOSを切断するために下方制御またはノックアウトされたLgtBおよび/またはGalE;(ii)上方制御されたTbpA;(iii)上方制御されたNhhA;(iv)上方制御されたOmp85;(v)上方制御されたLbpA;(vi)上方制御されたNspA;(vii)ノックアウトされたPorA;(viii)下方制御またはノックアウトされたFrpB;(ix)下方制御またはノックアウトされたOpa;(x)下方制御またはノックアウトされたOpc;(xii)除去されたcps遺伝子複合体。切断されたLOSは、シアリル−ラクト−N−ネオテトラオースエピトープを含まないものであり得、例えば、それは、ガラクトース欠損LOSであってもよい。そのLOSはα鎖を有しなくてもよい。
細菌は、以下の特性のうちの1つもしくは複数、または全部を有してもよい:(i)下方制御もしくはノックアウトされたLgtA;(ii)下方制御もしくはノックアウトされたLpxL1;(iii)下方制御もしくはノックアウトされたSynX;(iv)2つの異なるPorAサブタイプなどの1つより多いPorAサブタイプ;および/または(v)NadAもしくはfHbpなどの上方制御された外膜抗原。
菌株作製
本発明は、(i)特定の培養条件において増殖させた場合、第1の量の抗原を発現する出発菌株を選択するステップ、その後(ii)出発菌株を改変して、本発明のプロモータを含む改変型菌株を供給するステップであって、その改変型菌株が、同じ特定の培養条件において増殖させた場合、第2の量の抗原を発現し、第2の量が、第1の量より高い、ステップを含む、小胞調製に適切な髄膜炎菌株を調製するための工程を提供する。第2の量は、有用には、細菌の単位質量あたりの関連抗原の質量において測定される場合、少なくとも10%第1の量より高く、より有用には、少なくとも20%、30%、40%、50%、75%、100%、またはそれより高い。
この工程の後に、(iii)ステップ(ii)において得られた改変型細菌を培養して、細菌培養物を供給するステップが続くことができる。
上記工程はまた、本発明のプロモータの導入の前かまたは後のいずれかに遺伝子操作のさらなるステップを含むことができる。本発明のプロモータは、1度より多く、かつ1つより多い部位に、例えば、複数の制御される遺伝子と共に、細菌へ導入することができる。
本発明はまた、(上記のような)本発明の工程によって得られた細菌培養物を、その外膜が小胞を形成するように、処理するステップを含む、髄膜炎菌小胞を調製するための工程を提供する。この処理ステップは、上述の技術のいずれかを用いることができる。
本発明はまた、本発明の髄膜炎菌を、その外膜が小胞を形成するように、処理するステップを含む、髄膜炎菌小胞を調製するための工程を提供する。この処理ステップは、上述の技術のいずれかを用いることができる。
本発明はまた、本発明の髄膜炎菌を、その外膜が小胞を自発的に排出する条件下で培養するステップを含む、髄膜炎菌小胞を調製するための工程を提供する。例えば、髄膜炎菌は、活性MltAを発現しなくてもよい。
有用な出発菌株は、髄膜炎菌血清群Bである。目的の抗原を過剰発現する細菌を調製するための3つの有用な出発髄膜炎菌株は、MC58、NZ98/254、およびH44/76である。MC58は、PorA血清サブタイプ1.7,16を有する;NZ98/254は血清サブタイプP1.7−2,4を有する;およびH44/76は血清サブタイプ1.7,16を有する。これらの血清サブタイプを有する他の菌株もまた用いることができる。
ベクターなど
本発明は、上記のようなプロモータを提供する。これらは、細菌の染色体中に、または染色体外の、もしくはエピソームの核酸中に、例えば、プラスミド内に、存在することができる。細菌は、本発明のプロモータの1または複数のコピーを含むことができる。細菌が2コピーを含む場合、これらは、染色体および/またはエピソーム(複数可)中に存在することができる。
したがって、本発明は、(i)本発明の少なくとも1つのプロモータを含む染色体、および/または(ii)本発明の少なくとも1つのプロモータを含むプラスミドなどのエピソームを、含む細菌を提供する。
本発明はまた、細菌発現ベクターなどの、本発明のプロモータを含む核酸ベクターを提供する。
これらのベクターまたは細菌内のこれらのプロモータは、下流の転写可能な配列も有さない「オーファン」プロモータ(orphan promoter)であり得るが、それらは、典型的には、転写され、かつその後、翻訳されて目的のタンパク質を発現する配列に作動可能に連結される。
抗原
NHBA(ナイセリアのヘパリン結合抗原)
NHBA[51]は、遺伝子NMB2132(GenBank受託番号GI:7227388;本明細書では配列番号9)として髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のNHBAの配列が、それ以来、公開されている。例えば、NHBAの対立形質(タンパク質「287」と呼ばれている)は、参考文献49の図5および図15、ならびに参考文献50の実施例13および図21(そこでは、配列番号3179〜3184)で見られる。NHBAの様々な免疫原性断片もまた報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいNHBA抗原は、(a)配列番号9と50%より高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号9の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより高い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号9由来のエピトープを含む。
最も有用なNHBA抗原は、被験体への投与後に配列番号9のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なNHBA抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
NHBAの過剰発現は、以前に、様々な方法、例えば、IPTG誘導性プロモータの制御下のNHBA遺伝子の導入において達成されている[51]。
NadA(ナイセリアのアドヘシンA)
NadA抗原は、遺伝子NMB1994(GenBank受託番号GI:7227256;本明細書では配列番号10)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のNadA抗原の配列が、それ以来、公開されており、ナイセリアのアドヘシンとしてのタンパク質活性は、文書で十分立証されている。NadAの様々な免疫原性断片もまた報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいNadA抗原は、(a)配列番号10と50%より高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号10の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号10由来のエピトープを含む。
最も有用なNadA抗原は、被験体への投与後に配列番号10のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なNadA抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。配列番号6は1つのそのような断片である。
HmbR
全長HmbR配列は、遺伝子NMB1668(本明細書では配列番号7)として、髄膜炎菌血清群BMC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。参考文献52は、異なる菌株由来のHmbR配列(本明細書では配列番号8)を報告し、参考文献36は、さらなる配列(本明細書では配列番号19)を報告している。配列番号7と配列番号8は、長さが1アミノ酸、異なり、94.2%同一性を有する。配列番号19は、配列番号7より1アミノ酸、短く、それらは、CLUSTALWにより99%同一性(1つの挿入、7つの違い)を有する。本発明は、任意のそのようなHmbRポリペプチドを用いることができる。
本発明は、全長HmbR配列を含むポリペプチドを用いることができるが、部分的なHmbR配列を含むポリペプチドを用いることが多い。したがって、いくつかの実施形態において、本発明に従って用いられるHmbR配列は、配列番号7と少なくともi%の配列同一性を有するアミノ酸配列であって、iの値が、50、60、70、80、90、95、99、またはそれより大きい、アミノ酸配列を含んでもよい。他の実施形態において、本発明に従って用いられるHmbR配列は、配列番号7由来の少なくともj個の連続したアミノ酸の断片であって、jの値が、7、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより大きい、断片を含んでもよい。他の実施形態において、本発明に従って用いられるHmbR配列は、(i)配列番号7と少なくともi%の配列同一性を有し、および/または(ii)配列番号7由来の少なくともj個の連続したアミノ酸の断片を含むアミノ酸配列を含んでもよい。
j個のアミノ酸の好ましい断片は、配列番号7由来のエピトープを含む。そのようなエピトープは、通常、HmbRの表面上に位置するアミノ酸を含む。有用なエピトープには、HmbRのヘモグロビンへの結合に関与するアミノ酸を含むエピトープが挙げられる。なぜなら、これらのエピトープに結合する抗体が、宿主のヘモグロビンに結合する細菌の能力をブロックすることができるからである。HmbRおよびその重要な機能性残基のトポロジーは、参考文献53において調べられた。膜貫通配列を保持する断片は、それらが、細菌表面上、例えば小胞において、提示(display)され得るため、有用である。HmbRの長い断片の例は、配列番号21および配列番号22に対応する。しかしながら、可溶性HmbRが用いられる場合には、膜貫通配列が取り除かれているが、典型的には、細胞外部分由来のエピトープ(複数可)を保持する配列を、用いることができる。
最も有用なHmbR抗原は、被験体への投与後に配列番号7のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なHmbR抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
fHbp(H因子結合タンパク質)
fHbp抗原は詳細に特徴づけられている。それはまた、タンパク質「741」[参考文献50における配列番号2535および2536]、「NMB1870」、「GNA1870」[54〜56]、「P2086」、「LP2086」、または「ORF2086」[57〜59]として知られている。それは、天然では、リポタンパク質であり、全ての髄膜炎菌血清群にわたって発現している。fHbpのC末端免疫優性ドメイン(「fHbpC」)の構造は、NMRによって決定されている[60]。そのタンパク質のこの部分は、8本鎖のβ−バレルを形成し、その鎖は可変長のループによって結合している。バレルは、短いα−ヘリックスおよび可動性N末端テールによって先行される。
fHbp抗原は、3つの別々の変異体に分類され[61]、所定のファミリーに対して生じた血清は同じファミリー内で殺菌性であるが、その他の2つのファミリーのうちの1つを発現する菌株に対して活性がなく、すなわち、ファミリー内交差防御が存在するが、ファミリー間交差防御が存在しないことが見出されている。本発明は、単一のfHbp変異体を用いることができるが、有用には、その変異体のうちの2つまたは3つ由来のfHbpを含む。したがって、本発明は、以下から選択される2つまたは3つの異なるfHbpの組み合わせを用いてもよい:(a)配列番号1と少なくともa%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号1由来の少なくともx個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第1のタンパク質;(b)配列番号2と少なくともb%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号2由来の少なくともy個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第2のタンパク質;ならびに/または(c)配列番号3と少なくともc%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号3由来の少なくともz個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第3のタンパク質。
aの値は、少なくとも85であり、例えば、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、またはそれより大きい。bの値は、少なくとも85であり、例えば、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、またはそれより大きい。cの値は、少なくとも85であり、例えば、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、またはそれより大きい。a、b、およびcの値は、本質的にお互いに関連しているものではない。
xの値は、少なくとも7、例えば、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、225、250である。yの値は、少なくとも7、例えば、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、225、250である。zの値は、少なくとも7、例えば、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、225、250である。x、y、およびzの値は、本質的にお互いに関連しているものではない。
本発明が単一のfHbp変異体を用いる場合、組成物は、(a)配列番号1と少なくともa%の配列同一性を有し、および/もしくは配列番号1由来の少なくともx個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、アミノ酸配列;または(b)配列番号2と少なくともb%の配列同一性を有し、および/もしくは配列番号2由来の少なくともy個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、アミノ酸配列、または(c)配列番号3と少なくともc%の配列同一性を有し、および/もしくは配列番号3由来の少なくともz個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、アミノ酸配列を含むポリペプチドを含んでもよい。
本発明が、変異体のうちの2つまたは3つ由来のfHbpを用いる場合、組成物は、以下から選択される2つまたは3つの異なるfHbpの組み合わせを含んでもよい:(a)配列番号1と少なくともa%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号1由来の少なくともx個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第1のポリペプチド;(b)配列番号2と少なくともb%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号2由来の少なくともy個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第2のポリペプチド;ならびに/または(c)配列番号3と少なくともc%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号3由来の少なくともz個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第3のポリペプチド。第1、第2、および第3のポリペプチドは、異なるアミノ酸配列を有する。
本発明が、変異体のうちの2つ由来のfHbpを用いる場合、組成物は、以下の両方を含むことができる:(a)配列番号1と少なくともa%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号1由来の少なくともx個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第1のポリペプチド;ならびに(b)配列番号2と少なくともb%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号2由来の少なくともy個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第2のポリペプチド。第1および第2のポリペプチドは、異なるアミノ酸配列を有する。
本発明が、変異体のうちの2つ由来のfHbpを用いる場合、組成物は、以下の両方を含むことができる:(a)配列番号1と少なくともa%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号1由来の少なくともx個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第1のポリペプチド;(b)配列番号3と少なくともc%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、および/もしくは配列番号3由来の少なくともz個の連続したアミノ酸の断片からなるアミノ酸配列を含む、第2のポリペプチド。第1および第2のポリペプチドは、異なるアミノ酸配列を有する。
本発明に従って用いることができる別の有用なfHbpは、例えば、参考文献62において開示された改変型のうちの1つ、例えば、その参考文献からの配列番号20または23を含む改変型である。これらの改変型は、髄膜炎菌に対して幅広く殺菌性である抗体応答を誘発することができる。参考文献62における配列番号77は、用いることができる別の有用なfHbp配列である。
上述の配列を含むfHbpの有用な改変は、H因子に対するそのタンパク質の親和性を低下させ、または除去する変異である。例えば、参考文献63および64は、それらのナンバリングによる残基Glu−283および/またはGlu−304(このナンバリングスキーム(numbering scheme)から72を引き算すると、本明細書における配列番号1に対応する)におけるそのような変異を開示する。同様に、参考文献65および66は、変異体1について、それらのナンバリングによる位置Arg−41(7を引き算すると、配列番号1に対応する)、ならびに変異体2について、それらのナンバリングによる位置80、211、218、220、222、および/または236(7を引き算すると、配列番号2に対応する)における(例えば、Serへの)変異を開示する。アラインメントは、目的の任意のfHbp配列についての対応する残基を迅速に明らかにする。変異体1の配列におけるArg−41−Ser変異が、特に好ましい。
OMVにおけるfHbpタンパク質(複数可)は、例えば、N末端のシステインにおいて、通常脂質付加される。他の実施形態において、それらは、脂質付加されない。
NspA(ナイセリアの表面タンパク質A)
NspA抗原は、遺伝子NMB0663(GenBank受託番号GI:7225888;本明細書では配列番号11)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。その抗原は、参考文献67および68により、以前公知となった。多くの菌株由来のNspA抗原の配列が、それ以来、公開されている。NspAの様々な免疫原性断片もまた、報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいNspA抗原は、(a)配列番号11と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号11の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号11由来のエピトープを含む。
最も有用なNspA抗原は、被験体への投与後に配列番号11のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なNspA抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
Nhha(Neisseria hia相同体)
NhhA抗原は、遺伝子NMB0992(GenBank受託番号GI:7226232;本明細書では配列番号12)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のNhhA抗原の配列は、例えば参考文献49および69以来、公開されており、NhhAの様々な免疫原性断片が報告されている。それはまた、Hsfとしても知られている。
本発明と共に用いられる好ましいNhhA抗原は、(a)配列番号12と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号12の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号12由来のエピトープを含む。
最も有用なNhhA抗原は、被験体への投与後に配列番号12のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なNhhA抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
App(接着および透過タンパク質)
App抗原は、遺伝子NMB1985(GenBank受託番号GI:7227246;本明細書では配列番号13)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のApp抗原の配列は、それ以来、公開されている。それはまた、「ORF1」および「Hap」としても知られている。Appの様々な免疫原性断片もまた報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいApp抗原は、(a)配列番号13と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号13の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号13由来のエピトープを含む。
最も有用なApp抗原は、被験体への投与後に配列番号13のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なApp抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
Omp85(85kDa外膜タンパク質)
Omp85抗原は、遺伝子NMB0182(GenBank受託番号GI:7225401;本明細書では配列番号14)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のOmp85抗原の配列は、それ以来、公開されている。Omp85に関するさらなる情報は、参考文献70および71において見出すことができる。Omp85の様々な免疫原性断片もまた、報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいOmp85抗原は、(a)配列番号14と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号14の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号14由来のエピトープを含む。
最も有用なOmp85抗原は、被験体への投与後に配列番号14のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なOmp85抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
TbpA
TbpA抗原は、遺伝子NMB0461(GenBank受託番号GI:7225687;本明細書では配列番号23)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のTbpAの配列は、それ以来、公開されている。TbpAの様々な免疫原性断片もまた、報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいTbpA抗原は、(a)配列番号23と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号23の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号23由来のエピトープを含む。
最も有用なTbpA抗原は、被験体への投与後に配列番号23のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なTbpA抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
TbpB
TbpB抗原は、遺伝子NMB1398(GenBank受託番号GI:7225686;本明細書では配列番号24)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のTbpBの配列は、それ以来、公開されている。TbpBの様々な免疫原性断片もまた、報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいTbpB抗原は、(a)配列番号24と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号24の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより高い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号24由来のエピトープを含む。
最も有用なTbpB抗原は、被験体への投与後に配列番号24のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なTbpB抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
Cu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ
Cu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ抗原は、遺伝子NMB1398(GenBank受託番号GI:7226637;本明細書では配列番号25)として、髄膜炎菌血清群B MC58株についての公開されたゲノム配列[78]中に含まれた。多くの菌株由来のCu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼの配列は、それ以来、公開されている。Cu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼの様々な免疫原性断片もまた、報告されている。
本発明と共に用いられる好ましいCu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ抗原は、(a)配列番号25と50%またはそれより高い(例えば、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれより高い)同一性を有し、および/または(b)配列番号25の少なくとも「n」個の連続したアミノ酸の断片を含む(ここで、「n」は7またはそれより多い(例えば、8、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれより多い))、アミノ酸配列を含む。(b)の好ましい断片は、配列番号25由来のエピトープを含む。
最も有用なCu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ抗原は、被験体への投与後に配列番号25のアミノ酸配列からなる髄膜炎菌ポリペプチドに結合することができる抗体を誘発することができる。本発明と共に用いられる有利なCu、Zn−スーパーオキシドジスムターゼ抗原は、被験体への投与後、殺菌性抗髄膜炎菌抗体を誘発することができる。
薬学的組成物
本発明の小胞は、患者への投与のための免疫原性薬学的組成物における活性成分として有用である。これらは、典型的には、薬学的に許容され得る担体を含み、そのような担体の徹底的な議論は、参考文献72において入手可能である。
有効投与体積は、定期的に規定することができるが、組成物の典型的なヒト用量は、例えば、筋肉内注射について、約0.5mlの体積を有する。RIVM OMVベースのワクチンは、大腿部または上腕への筋肉内注射により0.5mlの体積で投与された[73]。MeNZB(商標)は、大腿前外側部または腕の三角筋部への筋肉内注射により0.5mlで投与される。同様の用量が、他の送達経路について用いられてもよく、例えば、噴霧用の鼻腔内のOMVベースのワクチンは、1回のスプレーあたり約100μlまたは約130μlの体積を有し得、4回のスプレーが投与されて、約0.5mlの総用量を与える。
本発明の組成物のpHは、通常、6から8の間であり、より好ましくは、6.5から7.5の間(例えば、約7)である。RIVM OMVベースのワクチンのpHは、7.4であり[74]、pH<7.5は、本発明の組成物にとって好ましい。RIVM OMVベースのワクチンは、10mM Tris/HCl緩衝液を用いることによりpHを維持し、本発明の組成物における安定なpHは、緩衝液、例えば、Tris緩衝液、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、またはヒスチジン緩衝液の使用によって維持されてもよい。したがって、本発明の組成物は、一般的に緩衝液を含む。
組成物は、無菌であり得、および/または発熱物質を含まないものであり得る。本発明の組成物は、ヒトに対して、等張性であり得る。
患者への投与のための本発明の組成物は、免疫原性であり、より好ましくは、ワクチン組成物である。本発明によるワクチンは、予防的(すなわち、感染を予防するため)または治療的(すなわち、感染を処置するため)のいずれでもあり得るが、典型的には、予防的である。ワクチンとして用いられる免疫原性組成物は、免疫学的有効量の抗原(複数可)、ならびに必要に応じて、任意の他の成分を含む。「免疫学的有効量」とは、単回投与におけるその量の個体への投与、または連続の一部としてのその量の個体への投与のいずれかが、処置または予防に有効であることを意味する。この量は、処置される個体の健康および身体的状態、年齢、処置される個体の分類群(例えば、非ヒト霊長類、霊長類など)、抗体を合成する個体の免疫系の能力、望まれる防御の程度、ワクチンの剤形、処置を行う医師の医学的状況の評価、および他の関連した因子によって異なる。その量は、日常的試行を通して決定することができる相対的に幅広い範囲になることが予想される。本発明の組成物の抗原含有量は、一般的に、用量あたりのタンパク質の量に関して表される。1mlあたり約0.9mgのタンパク質の用量は、OMVベースの鼻腔内ワクチンについて典型的である。
本発明の組成物は、免疫学的アジュバントを含んでもよい。したがって、例えば、それらは、アルミニウム塩アジュバントまたは水中油型エマルション(例えば、水中スクアレンエマルション)を含んでもよい。適切なアルミニウム塩には、水酸化物(例えば、オキシ水酸化物)、リン酸塩(例えば、ヒドロキシリン酸塩、オルトリン酸塩)、(例えば、参考文献75の8章および9章参照)、またはそれらの混合物が挙げられる。上記塩は、任意の適切な形(例えば、ゲル、結晶、非晶質など)をとることができ、抗原が塩に吸着することが好ましい。患者への投与のための組成物におけるAl+++の濃度は、好ましくは5mg/ml未満、例えば、≦4mg/ml、≦3mg/ml、≦2mg/ml、≦1mg/mlなどである。好ましい範囲は、0.3mg/mlから1mg/mlの間である。最大0.85mg/用量が好ましい。水酸化アルミニウムアジュバントは、髄膜炎菌ワクチンと共に用いるのに特に適している。
髄膜炎菌は身体の様々な部位を冒し、それゆえに、本発明の組成物は、様々な液体の形で調製されてもよい。例えば、上記組成物は、溶液または懸濁液としてのいずれかの注射剤として調製されてもよい。上記組成物は、例えば、吸入器による、微細なスプレーを用いる肺投与用に調製されてもよい。上記組成物は、例えば、スプレーまたは液滴として、鼻、耳、または目の投与用に調製されてもよい。筋肉内投与用の注射剤が典型的である。
本発明の組成物は、特に複数回投与形式でパッケージされる場合、抗菌剤を含んでもよい。チオメルサールおよび2−フェノキシエタノールなどの抗菌剤が、ワクチンにおいて一般的に見られるが、水銀を含まない保存剤を用いるかまたは全く保存剤を用いないかのいずれかが好ましい。
本発明の組成物は、界面活性剤、例えば、Tween 80などのTween(ポリソルベート)を含んでもよい。界面活性剤は、一般的に、低レベル、例えば、<0.01%で存在する。
本発明の組成物は、OMV調製物からの残留界面活性剤(例えば、デオキシコレート)を含んでもよい。残留界面活性剤の量は、好ましくは、1μgのMenBタンパク質ごとに0.4μg未満(より好ましくは0.2μg未満)である。
本発明の組成物がLOSを含む場合には、LOSの量は、好ましくは、1μgのタンパク質ごとに0.12μg未満(より好ましくは0.05μg未満)である。
本発明の組成物は、浸透圧を与えるためにナトリウム塩(例えば、塩化ナトリウム)を含んでもよい。10±2mg/ml NaClの濃度が、典型的であり、例えば、約9mg/mlである。
本発明の小胞に加えて、免疫原性組成物は、可溶性タンパク質抗原を含むことができる。例えば、有用な組成物は、(i)NHBA抗原、(ii)NadA抗原、および(iii)fHbp抗原のうちの1つまたは複数と組み合わせて本発明の小胞を含むことができる。例えば、小胞は、「4CMenB」ワクチン(上記参照)と混合することができる。一つの有用な実施形態において、組成物は、可溶型、かつ過剰発現する小胞型の両方の型のfHbpを含み、その2つの型は異なるfHbp変異体、例えば、(4CMenBのような)可溶型での変異体1、ならびに本発明のプロモータから変異体2または3の配列を発現する細菌から調製される小胞の表面に存在する変異体2および/または3である。
したがって、本発明の1つの組成物は、(i)fHbp配列を提示する自発的に放出される小胞などの本発明の小胞;(ii)配列番号4などの可溶性NHBA抗原;(iii)配列番号5などの可溶性fHbp抗原;および(iv)配列番号6などの可溶性NadA抗原を含む。
処置の方法
本発明はまた、本発明の組成物を哺乳動物へ投与することを含む、哺乳動物における免疫応答を生じさせるための方法を提供する。免疫応答は、好ましくは、防御性であり、好ましくは、抗体を含む。この方法は、N.meningitidisに対してすでにプライミングされている患者において追加免疫応答を生じさせ得る。
上記哺乳動物は、好ましくはヒトである。ワクチンが予防的に用いられる場合、ヒトは好ましくは子ども(例えば、幼児または乳児)またはティーンエージャである;ワクチンが治療的に用いられる場合、ヒトは好ましくは成人である。小児を対象とするワクチンはまた、成人に、例えば、安全性、投与量、免疫原性などを評価するために、投与される場合もある。
本発明はまた、薬物として用いられる本発明の小胞を提供する。薬物は、好ましくは、哺乳動物において免疫応答を生じさせるために用いられ(すなわち、それは、免疫原性組成物である)、より好ましくはワクチンである。
本発明はまた、哺乳動物において免疫応答を生じさせるための薬物の製造における本発明の小胞の使用を提供する。
これらの使用および方法は、好ましくは、N.meningitidisによって引き起こされる疾患、例えば、細菌性(または、より具体的には、髄膜炎菌性)髄膜炎または敗血症の予防および/または処置のためのものである。
治療的処置の効力をチェックする一つの方法は、本発明の組成物の投与後、ナイセリア感染をモニターすることを含む。予防的処置の効力をチェックする一つの方法は、その組成物の投与後、抗原に対する免疫応答をモニターすることを含む。本発明の組成物の免疫原性は、それらを被験体(例えば、生後12〜16ヶ月の子ども、または動物モデル[76])に投与し、その後、血清殺菌性抗体(SBA)およびELISA力価(GMT)を含む標準パラメータを決定することにより決定することができる。これらの免疫応答は、一般的に、組成物の投与から約4週間後に決定され、組成物の投与前に決定された値と比較される。少なくとも4倍または8倍のSBAの増加が好ましい。単回投与より多く組成物が投与される場合、1回より多い投与後の決定が行われてもよい。
一般的に、本発明の組成物は、被験体に投与された後に、血清殺菌性抗体応答を誘導することができる。これらの応答は、簡便にマウスにおいて測定され、ワクチン効力の標準指標である。血清殺菌活性(SBA)は、補体によって媒介される細菌の死滅を測定し、ヒトまたはベビーラビットの補体を用いてアッセイすることができる。WHO標準は、ワクチンが、90%より多いレシピエントにおいてSBAの少なくとも4倍の上昇を誘導することを要求する。MeNZB(商標)は、3回目の用量の投与から4〜6週間後、SBAの4倍の上昇を誘発する。
好ましい組成物は、許容され得る割合の被験体についての抗体保有率の基準よりも優れている、ヒト被験患者における抗体価を与えることができる。宿主が、抗原に対して血清転換されたとみなされる抗体価より高い関連抗体価を有する抗原は周知であり、そのような力価は、WHOなどの機構によって公開されている。好ましくは、被験体の統計学的に有意な試料の80%より多くが、血清転換されており、より好ましくは90%より多く、さらにより好ましくは93%より多く、最も好ましくは96〜100%、血清転換されている。
本発明の組成物は、一般的に、患者へ直接的に投与される。直接的送達は、(例えば、皮下に、腹腔内に、静脈内に、筋肉内に、または組織の間質腔への)非経口的注射により、または任意の他の適切な経路によって達成されてもよい。本発明は、全身免疫および/または粘膜免疫を誘発するために用いられてもよい。大腿部または上腕への筋肉内投与が好ましい。注射は針(例えば、皮下針)を介してもよいが、代わりとして、無針注射が用いられてもよい。典型的な筋肉内用量は0.5mlである。
投与処置は、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュールであり得る。複数回投与は、一次免疫スケジュールおよび/または追加免疫スケジュールにおいて用いられてもよい。一次投与スケジュールの後に、追加免疫投与スケジュールが続いてもよい。プライミング投与間の適切なタイミング(例えば、4〜16週間の間)、およびプライミングと追加免疫との間の適切なタイミングは、定期的に決定することができる。OMVベースのRIVMワクチンを、0ヶ月目、2ヶ月目および8ヶ月目、または0ヶ月目、1ヶ月目、2ヶ月目および8ヶ月目におけるワクチン接種での3回または4回投与の一次スケジュールを用いて試験した。MeNZB(商標)は、6週間の間隔で3回投与として投与される。
本発明の組成物は、1つより多い髄膜炎菌の高毒性系統に対する殺菌性抗体応答を誘導するために用いられてもよい。特に、それらは、好ましくは、以下の3つの高毒性系統のうちの2つまたは3つに対する殺菌性応答を誘導することができる:(i)クラスターA4;(ii)ET5複合体;および(iii)系統3。それらは、さらに、高毒性系統サブグループI、サブグループIII、サブグループIV−1、またはET−37複合体のうちの1つまたは複数に対する殺菌性抗体応答、および他の系統、例えば、高侵襲性系統に対する殺菌性抗体応答を誘導し得る。これは、組成物が、これらの高毒性系統内の髄膜炎菌の全ての菌株に対する殺菌性抗体を誘導することができることを必ずしも意味するわけではなく、例えば、むしろ、特定の高毒性系統内の髄膜炎菌の4つまたはそれより多くの菌株の任意の所定の群について、組成物によって誘導される抗体が、その群の少なくとも50%(例えば、60%、70%、80%、90%、またはそれより高く)に対して殺菌性である。菌株の好ましい群は、以下の国:GB、AU、CA、NO、IT、US、NZ、NL、BR、およびCUのうちの少なくとも4ヶ国において単離される菌株を含む。血清は、好ましくは、少なくとも1024(例えば、210、211、212、213、214、215、216、217、218、またはそれより多く、好ましくは少なくとも214)の殺菌性力価を有し、例えば、血清は、1/1024に希釈された場合、特定の菌株の試験細菌の少なくとも50%を死滅させることができる。
有用な組成物は、血清群B髄膜炎菌の以下の菌株に対して殺菌性応答を誘導することができる:(i)クラスターA4由来、961−5945株(B:2b:P1.21、16)および/またはG2136株(B:−);(ii)ET−5複合体由来、MC58株(B:15:P1.7、16b)および/または44/76株(B:15:P1.7、16);(iii)系統3由来、394/98株(B:4:P1.4)および/またはBZ198株(B:NT:−)。より好ましい組成物は、961−5945株、44/76株、および394/98株に対する殺菌性応答を誘導することができる。
961−5945株およびG2136株はどちらもNeisseria MLST参照株である(参考文献77におけるid 638およびid 1002)。MC58株は、広く入手可能であり(例えば、ATCC BAA−335)、参考文献78において配列決定された菌株であった。44/76株は、広く用いられ、特徴づけられており(例えば、参考文献79)、Neisseria MLST参照株のうちの1つである[参考文献77におけるid 237;参考文献46における表2の32行目]。394/98株は、最初、1998年にニュージーランドで単離され、この菌株を用いたいくつかの発表された研究がある(例えば、参考文献80および81)。BZ198株は、別のMLST参照株である(参考文献77におけるid 409;参考文献46における表2の41行目)。
さらなる抗原性成分
本発明の小胞に加えて、免疫原性組成物は、さらなる非小胞抗原を含むことができる。
いくつかの実施形態において、組成物は、髄膜炎菌由来、例えば、血清群A、血清群C、血清群W135、および/または血清群Y由来の1つまたは複数の莢膜糖を含む。これらのサッカライドは、通常、タンパク質担体にコンジュゲートされている。本発明の組成物は、髄膜炎菌血清群A、血清群C、血清群W135、および血清群Yのうちの1つ、2つ、3つ、または4つ、例えば、A+C、A+W135、A+Y、C+W135、C+Y、W135+Y、A+C+W135、A+C+Y、A+W135+Y、A+C+W135+Yなど由来の莢膜糖の1つまたは複数のコンジュゲートを含んでもよい。血清群A、血清群C、血清群W135、および血清群Yの全ての4つ由来のサッカライドを含む成分が理想的である。
N.meningitidis由来の抗原を含有することに加えて、組成物は、さらなる病原体由来の抗原を含んでもよい。例えば、組成物は、以下のさらなる抗原のうちの1つまたは複数を含んでもよい:
− (典型的にはコンジュゲートされた)サッカライドなどのStreptococcus pneumoniae由来の抗原
− 表面抗原HBsAgなどのB型肝炎ウイルス由来の抗原
− Bordetella pertussis由来の百日咳ホロトキシン(PT)および線維状赤血球凝集素(FHA)などのBordetella pertussis由来の抗原(さらに、必要に応じて、パータクチンならびに/または凝集原2および3と組み合わせてもよい)
− ジフテリアトキソイドなどのジフテリア抗原
− 破傷風トキソイドなどの破傷風抗原
− 典型的にはコンジュゲートされた、Haemophilus influenzae
B(Hib)由来のサッカライド抗原
− 不活性化ポリオウイルス抗原
ジフテリア抗原が組成物中に含まれる場合、さらに破傷風抗原および百日咳抗原を含むことが好ましい。同様に、破傷風抗原が含まれる場合、さらにジフテリア抗原および百日咳抗原を含むことが好ましい。同様に、百日咳抗原が含まれる場合、さらにジフテリア抗原および破傷風抗原を含むことが好ましい。したがって、DTP組み合わせが好ましい。
Hibサッカライドが(典型的には、コンジュゲートとして)含まれる場合には、サッカライド部分は、ポリサッカライド(例えば、細菌から精製されるような全長ポリリボシルリビトールホスフェート(PRP))であってもよいが、例えば、加水分解によって、精製されたサッカライドを断片化して、オリゴサッカライド(例えば、約1kDa〜約5kDaの分子量)を生成することも可能である。組成物中のHibコンジュゲートの濃度は、通常、0.5μg〜50μg、例えば、1〜20μg、10〜15μg、12〜16μgなどの範囲内である。いくつかの実施形態において、量は、約15g、または約12.5μgであってもよい。5μg未満の質量、例えば、1〜5μg、2〜4μgの範囲内、または約2.5μgが適し得る[82]。上記にように、Hibサッカライドおよび髄膜炎菌サッカライドを含む組み合わせにおいて、前者の用量は、後者の用量(特に、複数の髄膜炎菌血清群に関して、それらの平均質量)に基づいて選択されてもよい。担体タンパク質(例えば、CRM197または破傷風トキソイド)の選択、連結、割合などを含む、Hibコンジュゲートのさらなる特性は、髄膜炎菌コンジュゲートについて上記で開示されている通りである。
S.pneumoniae抗原が含まれる場合には、これは、ポリペプチドまたはサッカライドであってもよい。コンジュゲート莢膜糖は、肺炎球菌に対して免疫化するために特に有用である。サッカライドは、細菌由来のサッカライドの精製中に生じるサイズを有するポリサッカライドであってもよいし、またはそれは、そのようなポリサッカライドの断片化によって達成されるオリゴサッカライドであってもよい。例えば、7価のPREVNAR(商標)製品において、サッカライドのうちの6個は、インタクトのポリサッカライドとして存在し、他方、1個(18C血清型)はオリゴサッカライドとして存在する。組成物は、以下の肺炎球菌血清型:1、2、3、4、5、6A、6B、7F、8、9N、9V、10A、11A、12F、14、15B、17F、18C、19A、19F、20、22F、23F、および/または33Fのうちの1つまたは複数由来の莢膜糖を含んでもよい。組成物は、複数の血清型、例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、またはそれより多くの血清型を含んでもよい。7価、9価、10価、11価、および13価コンジュゲート組み合わせは、当技術分野においてすでに公知であり、23価の非コンジュゲート化組み合わせも公知である。例えば、10価の組み合わせは、血清型1、4、5、6B、7F、9V、14、18C、19F、および23F由来のサッカライドを含んでもよい。11価の組み合わせは、さらに血清型3由来のサッカライドを含んでもよい。12価の組み合わせは、10価の混合物に血清型:6Aおよび19A;6Aおよび22F;19Aおよび22F;6Aおよび15B;19Aおよび15B;r 22Fおよび15Bを加えてもよい;13価の組み合わせは、11価の混合物に血清型:19Aおよび22F;8および12F;8および15B;8および19A;8および22F;12Fおよび15B;12Fおよび19A;12Fおよび22F;15Bおよび19A;15Bおよび22Fなどを加えてもよい。担体タンパク質(例えば、CRM197または破傷風トキソイド)の選択、連結、割合などを含む、肺炎球菌コンジュゲートのさらなる特性は、髄膜炎菌コンジュゲートについて上記で開示されている通りである。組成物は、1つより多いコンジュゲートを含む場合、各コンジュゲートは、同じ担体タンパク質または異なる担体タンパク質を用いてもよい。参考文献83は、多価肺炎球菌コンジュゲートワクチンにおいて異なる担体タンパク質を用いる場合の潜在的な利点を記載している。
一般
本発明の実施は、他に指示がない限り、当業者の技能の範囲内の化学、生化学、分子生物学、免疫学、および薬理学の従来の方法を用いる。そのような技術は、文献において完全に説明されている。例えば、参考文献84〜90などを参照されたい。
用語「を含むこと(comprising)」は、「からなること(consisting)」に加えて、「を含むこと(including)」を包含し、例えば、X「を含む(comprising)」組成物は、排他的にXからなってもよいし、追加の何かを含んでもよく、例えば、X+Yでもよい。
数値xに関しての用語「約」は、任意および平均、例えば、x±10%である。
本発明が「エピトープ」に関する場合、このエピトープは、B細胞エピトープおよび/またはT細胞エピトープであってもよいが、通常、B細胞エピトープである。そのようなエピトープは、実験的に(例えば、PEPSCAN[91、92]または類似した方法を用いて)同定することができ、または、それらは(例えば、Jameson−Wolf抗原指標[93]、マトリックスに基づいたアプローチ[94]、MAPITOPE[95]、TEPITOPE[96、97]、神経ネットワーク[98]、OptiMer &
EpiMer[99、100]、ADEPT[101]、Tsites[102]、親水性[103]、抗原指標[104]、または参考文献105〜109に開示された方法などを用いて)予測され得る。エピトープは、抗体またはT細胞受容体の抗原結合部位によって認識され、かつ抗体またはT細胞受容体に結合する抗原の一部であり、それらはまた、「抗原決定基」とも呼ばれる場合がある。
2つのアミノ酸配列間の配列同一性パーセンテージへの言及は、アラインメントされた場合、その2つの配列を比較して、そのパーセンテージのアミノ酸が同じであることを意味する。このアラインメントおよび相同性%または配列同一性は、当技術分野で公知のソフトウェアプログラム、例えば、参考文献110のセクション7.7.18に記載されたプログラムを用いて決定され得る。好ましいアラインメントは、12のギャップオープンペナルティおよび2のギャップ伸長ペナルティ、62のBLOSUMマトリックスを含むアフィンギャップ検索を用いるSmith−Waterman相同性検索アルゴリズムによって、決定される。Smith−Waterman相同性検索アルゴリズムは、参考文献111において開示されている。
単語「実質的に」は、「完全に」を排除せず、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを全く含まなくてもよい。必要な場合、単語「実質的に」は、本発明の定義から除外されてもよい。
上記に加えて、本発明は以下を提供する:
(項目1)
(i)髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−10領域および
(ii)髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−35領域
を含むプロモータを含む核酸であって、該−10領域および該−35領域が、12〜20個のヌクレオチドの介在配列によって分離されており、かつ該介在配列が、ポリG配列を含有しないか、または8個以下の連続したGヌクレオチドを有するポリG配列を含むかのいずれかである、核酸。
(項目2)
下流のタンパク質コード遺伝子に作動可能に連結されたプロモータを含む核酸であって、前記プロモータが、(i)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−10領域および/または(ii)髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域を含む、核酸。
(項目3)
タンパク質の発現のための翻訳制御エレメントを含有する5’UTRを有するタンパク質コード遺伝子に作動可能に連結された髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来のプロモータ領域を含む核酸。
(項目4)
髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−10領域および髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域を含むプロモータを含む核酸。
(項目5)
配列番号18、または配列番号18とは4つまでの単一ヌクレオチドの挿入、欠失、もしくは置換だけ異なる配列番号18の変異体を含むプロモータを含む核酸。
(項目6)
前記−10領域がTATAATであり;
前記髄膜炎菌porA遺伝子プロモータ由来の−35領域がTGGTTTであり;および/または
前記髄膜炎菌rRNA遺伝子プロモータ由来の−35領域がTTGACAである、前記項目のいずれか一項に記載の核酸。
(項目7)
−35領域と−10領域との間の前記介在配列が12〜20個の間のヌクレオチド、例えば、配列番号27または配列番号28または配列番号29を有する、前記項目のいずれか一項に記載の核酸。
(項目8)
前記介在配列が配列GGGGGを含まない、項目7に記載の核酸。
(項目9)
前記−10配列の下流であるが、転写開始部位の上流の非転写配列が、5〜10個の間のヌクレオチド、例えば、TGAAGACまたはTCGCAACを有する、前記項目のいずれか一項に記載の核酸。
(項目10)
配列番号30を含む、前記項目のいずれか一項に記載の核酸。
(項目11)
配列番号18またはその変異体、例えば、配列番号36のヌクレオチド6〜39、配列番号37のヌクレオチド6〜38、または配列番号38のヌクレオチド6〜39を含む、前記項目のいずれか一項に記載の核酸。
(項目12)
前記項目のいずれか一項に記載のプロモータを含むDNA配列を含む細菌発現ベクター。
(項目13)
前記項目のいずれか一項に記載のプロモータを含むDNA配列を含む髄膜炎菌。
(項目14)
前記プロモータが外膜タンパク質の発現を駆動させる、項目13に記載の髄膜炎菌。
(項目15)
前記外膜タンパク質がfHbpである、項目14に記載の髄膜炎菌。
(項目16)
前記細菌が、活性MltAを発現しない、項目13〜15のいずれか一項に記載の髄膜炎菌。
(項目17)
前記細菌がSynXおよび/またはLpxL1のノックアウトを有する、項目13〜16のいずれか一項に記載の髄膜炎菌。
(項目18) 血清群Bを有する、項目13〜17のいずれか一項に記載の髄膜炎菌。
(項目19) 血清群W135を有する、項目13〜17のいずれか一項に記載の髄膜炎菌。
(項目20) 免疫型L3を有する、項目13〜19のいずれか一項に記載の髄膜炎菌。
(項目21) 項目13〜20のいずれか一項に記載の髄膜炎菌から調製される外膜小胞。
(項目22) 項目21に記載の小胞を含む免疫原性薬学的組成物。
(項目23) 髄膜炎菌由来の1つまたは複数のコンジュゲート化莢膜サッカライドを含む、項目22に記載の組成物。
(項目24)
哺乳動物において免疫応答を生じさせるための方法であって、項目22または項目23に記載の組成物を該哺乳動物に投与することを含む、方法。
図1は、5つの異なるプロモータを用いる同じバックグラウンドの菌株(NZ98/254)、および同じバックグラウンドにおいて同じfHbp対立遺伝子を過剰発現するベンチマーク株[112、113]における、fHbp発現レベルを示す。fHbpの変異体2対立遺伝子が、ベンチマーク株において、またはスペーサー区間(tract)において11個のGもしくは13個のGのいずれかを含むporAプロモータの2つの野生型相変異体(wildtype phase variant)のいずれかから、または示されているような改変型ST1 porAプロモータ、ST2 porAプロモータ、およびST3 porAプロモータを用いて、過剰発現させた。総タンパク質の等価量のウェスタンブロッティングを、各菌株について示されているように0.5×〜2×でロードされ、矢印はfHbpを示す。 図2は、porAおよび16Sの改変型プロモータからのfHbp発現の比較分析を示す。示されたプロモータの制御下でfHBP変異体2を発現するNZ98/254株を、プレート上で(A)、および液体中で対数期まで(B)、および液体中で定常期まで(C)増殖させ、fHBP発現のレベルを、2重の培養物(#1、#2)からの、またはベンチマーク過剰発現株からのウェスタンブロットにより測定した。実線の矢印はfHbpを示し、他方で下の方の破線の矢印はロード対照(loding control)を示す。 図3は、3つの菌株:(a)ΔlpxL1ノックアウト;(b)ΔsynXノックアウト;および(c)ΔlpxL1ΔsynX二重ノックアウトからのfHbpの発現を示す。全ての場合において、ノックアウトされた遺伝子(複数可)は、改変型PorAプロモータの制御下でfHbpに置換された。fHbpの発現を、抗fHbp血清を用いる粗細胞抽出物におけるウェスタンブロットによって評価し、対照としてのHfqと比較した。図3Aは、ウェスタンブロットを示し、図3Bは、発現を任意の単位で定量化している。 図4は、(i)ΔlpxL1ΔsynXノックアウト株および(ii)ΔlpxL1ΔsynXΔmltAノックアウト株から単離された小胞におけるfHbpレベルを示す。図4Aは、mg/ODでの収量を示し、図4Bは、0.5μgの小胞のウェスタンブロットである。 図5は、別個の遺伝子座において変異体1 fHbpもしくは変異体2 fHbpのいずれかを過剰発現する2つの菌株(レーンcおよびd)、またはそれぞれの遺伝子座で変異体1と変異体2の両方を過剰発現する菌株(レーンe)におけるfHbpの過剰発現を示す。レーンaは野生型株であり、レーンbは、その株のΔfHbpノックアウトである。 図6は、三重ノックアウトから精製された小胞の銀染色されたSDS−PAGEを示す。
改変型PorAプロモータ
スペーサー領域に11個の連続したG、および13個の連続したGを含有する、野生型髄膜炎菌porAプロモータの2つの相変異体の転写開始部位の上流の配列は以下の通りであり、−35領域および−10領域に下線が引かれている:
Figure 2016093202
−35領域と−10領域との間の介在配列は、PorA発現の相変異に関連するG11ポリG配列を含む。このプロモータからの発現を安定化させるために、以下の3つの改変を試験した(改変は小文字):
Figure 2016093202
したがって、「ST1」において、G11配列は、3カ所で中断され、3個以下の連続したG残基になった。「ST2」において、同じ介在配列が用いられたが、−35領域は、コンセンサス−35領域TTGACAによって置換された。「ST3」において、追加のT残基が、−35領域のすぐ下流に挿入された。
これらの3つのプロモータを用いて、NZ98/258株においてfHbp配列(fHbp変異体2)の発現を駆動させた。全ての3つの改変型プロモータは、文献[112、113]に報告されている同等に過剰発現する菌株と比較した場合、その菌株におけるfHBPの高レベルの過剰発現を生じさせた。最良の発現は、ST2において見られた(図1および2)。
改変型rRNAプロモータ
さらなる実験において、16S rRNAプロモータを、porA遺伝子の5’UTRに融合させた:
Figure 2016093202
このプロモータを変異に供し、−35領域の下流の3つの変異体が以下の通り配列決定された:
Figure 2016093202
したがって、変異体#5および変異体#6において、−10配列は5−merであり、変異体#6はまた、−10領域と転写開始部位との間に1個のヌクレオチドを欠損した。変異体#8において、−10領域およびその下流配列は、野生型と同じであるが、−35領域と−10領域との間の介在配列は、野生型より1ヌクレオチド短い。
改変型プロモータからのfHbpの発現
これらのプロモータを、porA遺伝子の5’UTR領域に融合させ、それらを用いて、fHbpコード配列の発現を駆動させた。図2、変異体#5および変異体#6で見られるように、変異体#5および変異体#6は、ST2において見られたレベルに迫る最も強い発現を示した。
下流から転写領域まで、さらに上流にまで及ぶ、野生型プロモータ(配列番号35)にわたる完全な領域は以下の通りであり(配列番号41;358mer)、−35領域および−10領域は下線が引かれ、ならびに(参考文献10に従って)ヌクレオチド+1は二重下線が引かれている。
Figure 2016093202
同様に、変異体#5および変異体#6についての周囲配列は以下の通りであった:
Figure 2016093202
Figure 2016093202
これらのより長い配列のいずれかが本発明と共に用いることができるが、本明細書で述べられているような改変が、当然のことながら、なされ得る。
変異体プロモータの制御下のfHbp遺伝子を、髄膜炎菌(NZ98/254株)の染色体中へ、内因性lpxL1遺伝子および/またはsynX遺伝子の代わりに安定的に挿入した。synX遺伝子座においてわずかに高い発現レベルが見られ、両方の挿入(ΔlpxL1ΔsynX二重ノックアウト)を有する菌株についての発現は、個々の遺伝子座からの発現の合計であった(図3)。
2つの異なるfHbp変異体(1および2)を改変型PorAプロモータの制御下で発現する菌株もまた作製された。両方の変異体の共発現は、それぞれ別個の遺伝子座からの発現に対して顕著な悪影響を与えず、それどころか、相加的な効果を生じた(図5)。
ΔlpxL1ΔsynX二重ノックアウトにおける内因性mltA(GNA33)遺伝子のノックアウトはさらに、発現レベルを増加させ、fHbpタンパク質の菌株の小胞への局在化対して悪影響を及ぼさなかった。図4は、これらの菌株から単離された小胞におけるfHbpレベルを示し、(A)培養物の光学密度(OD)に対するタンパク質の収量(mg)、および(B)0.5μgの小胞に対する抗fHbpウェスタンブロットを示している。SDS−PAGEは、三重ノックアウト菌株におけるfHbpバンドが、小胞において、PorAおよびPorBと共に、最も大量のタンパク質の1つであったことを示している(図6)。
本発明は単なる例として、上で記載されており、本発明の範囲および精神の範囲内に留まりながら改変がなされ得ることは理解されるだろう。
Figure 2016093202
Figure 2016093202
Figure 2016093202

Claims (1)

  1. 明細書に記載された発明。
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