JP2016092229A - 多層基板及びその製造方法 - Google Patents

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Takuo Abe
拓郎 阿部
照郎 小西
Teruo Konishi
照郎 小西
康孝 落合
Yasutaka Ochiai
康孝 落合
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Abstract

【課題】内層にアルミニウム層を有することにより、大電流かつ高放熱に優れ、且つ、外層側に微細な配線が可能な銅を主導体とする回路パターンを形成可能な多層基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】スルーホール9によって層間の電気的接続がなされる多層基板1,11であって、前記スルーホールが形成された少なくとも1層のアルミニウム層2と、前記アルミニウム層上に積層されたニッケルめっき層4と、少なくとも前記スルーホールの壁面に前記ニッケルめっき層を介して形成された第1の銅層5と、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に積層された絶縁層16と、前記絶縁層上および前記第1の銅層上に積層された第2の銅層8とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層基板及びその製造方法に関し、特に、内層にアルミニウム層を有する多層基板及びその製造方法に関する。
従来、プリント配線基板において、大電流かつ高放熱に優れた材料として、アルミニウムを用いたものが提案されている。
例えば、特許文献1に開示されるプリント配線基板は、図14のように構成される。図14に示すプリント配線基板50は、大きくは、主導体としてのアルミニウムパターン53が形成された2枚のアルミニウム板51、52を、プリプレグ54を介して上下に(互いに)貼り合わせてなる。
前記アルミニウムパターン53上には、副導体としての銅パターン55が形成されている。また、プリント配線基板50にはスルーホール60が形成され、このスルーホール60には銅メッキ皮膜61が形成され、上下のアルミニウム板51,52を電気的に接続している。また、アルミニウムパターン53、銅パターン55、銅メッキ皮膜61等の上にはソルダーレジスト絶縁皮膜65が形成されている。
このようなアルミニウム板51、52を用いたプリント配線基板50によれば、主導体として厚みのあるアルミニウム板51、52を有しているため、高い放熱性が得られ、また、大電流を流すことが可能となる。
更には、従来の大電流を流すために厚みのある銅板を内層に用いた構成に比べ、大幅に軽量化を図ることができる。
特許第4327774号公報
図14に示したアルミニウム板を用いたプリント配線基板にあっては、外層側に主導体としてアルミニウムからなる回路パターンを形成したものとなる。
しかしながら、回路パターンの形成にアルミニウムを用いる場合、細い配線の形成が困難であるという課題があった。
さらに、図14のプリント配線基板にあっては、単にプリプレグ54の上下面にアルミニウム板51,52を積層した構成であり、導体層が3層以上の多層基板を形成可能なものではなかった。
本発明は、前記した点に着目してなされたものであり、内層にアルミニウム層を有することにより、大電流かつ高放熱に優れ、且つ、外層側に微細な配線が可能な銅を主導体とする回路パターンを形成可能な多層基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明に係る多層基板は、スルーホールによって層間の電気的接続がなされる多層基板であって、前記スルーホールが形成された少なくとも1層のアルミニウム層と、前記アルミニウム層上に積層されたニッケルめっき層と、少なくとも前記スルーホールの壁面に前記ニッケルめっき層を介して形成された第1の銅層と、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に積層された絶縁層と、前記絶縁層上および前記第1の銅層上に積層された第2の銅層とを有することに特徴を有する。
尚、前記第2の銅層上に少なくとも1組の絶縁層と銅層とが、さらに積層されていてもよい。
また、前記スルーホールは、前記アルミニウム層と前記ニッケルめっき層と前記第1の銅層と前記第2の銅層とが電気的に接続された電気的接続穴、または前記アルミニウム層と前記第2の銅層との間に絶縁樹脂が設けられた絶縁穴であることが望ましい。
また、前記絶縁層は、ローフロー型の接着樹脂シートまたはプリプレグシートを加熱処理することにより形成されていることが望ましい。
このように多層基板を構成することにより、内層にアルミニウム層を有するため、大電流を流すことができ、また、従来の厚銅を用いた大電流基板に比較して大幅な軽量化を図ることができる。また、アルミニウム層によって高い放熱性を得ることができる。さらに、基板表裏面に銅層を形成し外層回路を銅だけで形成できるため、細線の回路パターンの形成が容易となる。
また、前記した課題を解決するために、本発明に係る多層基板の製造方法は、スルーホールによって層間の電気的接続がなされる多層基板の製造方法であって、前記スルーホールが形成された少なくとも1層のアルミニウム層を形成するステップと、前記アルミニウム層上に亜鉛置換めっき層を形成するステップと、前記亜鉛置換めっき層をニッケルめっき層に置換するステップと、少なくとも前記スルーホールの壁面の前記ニッケルめっき層上に第1の銅層を形成するステップと、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップと、前記絶縁層上および前記第1の銅層上に第2の銅層を積層するステップとを含むことに特徴を有する。
尚、前記第2の銅層上に少なくとも1組の絶縁層と銅層とを積層するステップを含んでもよい。
また、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップにおいて、ローフロー型の接着樹脂シートの一面に銅箔を貼り付けるステップと、前記接着樹脂シート及び銅箔に、前記アルミニウム層のスルーホールに対応するスルーホールを形成するステップと、前記銅箔が貼り付けられていない前記接着樹脂シートの他面側を前記アルミニウム層の少なくとも上下いずれかの面側に貼り付けるステップと、加熱プレス処理により前記接着樹脂シートを加熱し、前記絶縁層を形成するステップとを含むことが望ましい。
或いは、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップにおいて、少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に、プリプレグシートと銅箔とを重ね、加熱プレス処理により積層するステップと、前記加熱プレス処理により前記プリプレグシートが溶解し前記アルミニウム層のスルーホールに充填された樹脂を穿孔により取り除き、前記絶縁層を形成するステップとを含むようにしてもよい。
このように、少なくとも1層のアルミニウム層の上下の外層側に絶縁層を介して銅層を形成することにより、内層にアルミニウム層を有する多層基板を得ることができる。
また、この多層基板は、内層にアルミニウム層を有するため、大電流を流すことができ、また、従来の厚銅を用いた大電流基板に比較して大幅な軽量化を図ることができる。また、アルミニウム層によって高い放熱性を得ることができる。さらに、基板表裏面に銅層を形成し外層回路を銅だけで形成できるため、細線の回路パターンの形成が容易となる。
本発明によれば、内層にアルミニウム層を有することにより、大電流かつ高放熱に優れ、且つ、外層側に微細な配線が可能な銅を主導体とする回路パターンを形成可能な多層基板及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に係る多層基板としてのスルーホール基板の断面図である。 図2は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第1の実施形態を時系列に示す断面図である。 図3は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第1の実施形態を時系列に示す断面図である。 図4は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第1の実施形態を時系列に示す断面図である。 図5は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第2の実施形態を時系列に示す断面図である。 図6は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第2の実施形態を時系列に示す断面図である。 図7は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第2の実施形態を時系列に示す断面図である。 図8は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第3の実施形態を時系列に示す断面図である。 図9は、図1のスルーホール基板の基板製造工程の第3の実施形態を時系列に示す断面図である。 図10は、導体層が7層のスルーホール基板の断面図である。 図11は、図10のスルーホール基板の基板製造工程を時系列に示す断面図である。 図12は、図10のスルーホール基板の基板製造工程を時系列に示す断面図である。 図13は、図10のスルーホール基板の基板製造工程を時系列に示す断面図である。 図14は、従来のアルミニウム板を用いたプリント配線基板の断面図である。
以下、本発明に係る多層基板及びその製造方法の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明に係る多層基板としてのスルーホール基板の断面図である。図示するスルーホール基板1は、3層の導体層を有する。具体的には、中心部に所定の厚さ(例えば2mm)のアルミニウム層2を有し、このアルミニウム層2の周りに例えば厚さ5μmのニッケルめっき層4と1次銅めっき層5(第1の銅層)とが形成されている。
また、前記1次銅めっき層5の上には絶縁性の接着シート6を介して銅箔層7が形成され、その上に2次銅めっき層8(第2の銅層)が形成されている。これにより、スルーホール基板1の表裏面には銅層が形成され、この銅層(銅箔層7及び2次銅めっき層8)に対し、配線パターン10が形成されている。
また、このスルーホール基板1には上下(表裏)に貫通するスルーホール9A,9B(9)が形成されており、このスルーホール9の壁面に前記2次銅めっき層8が形成されている。
スルーホール9A(絶縁穴)においては、アルミニウム層2と2次銅めっき層8の間にはエポキシ樹脂3が設けられているため、アルミニウム層2と2次銅めっき層8とは電気的に絶縁されている。
一方、スルーホール9B(電気的接続穴)においては、壁面の2次銅めっき層8は、アルミニウム層2の周囲に形成された1次銅めっき層5に接している。このため、2次銅めっき層8とアルミニウム層2とは電気的に接続されている。即ち、スルーホール基板1の表裏面の銅層パターンを箇所毎に電気的に接続するか否かは、スルーホール9A、9Bのように構成することにより可能である。
このように構成されたスルーホール基板1によれば、内層にアルミニウム層2を有するため、大電流を流すことができ、また、従来の厚銅層を用いた大電流基板に比較して大幅な軽量化を図ることができる。また、アルミニウム層2によって高い放熱性を得ることができる。さらに、基板表裏面に銅層を形成し外層回路を銅だけで形成できるため、細線の回路パターンの形成が容易となる。
続いて、図2乃至図4を用いて、前記導体層が3層の場合のスルーホール基板1の製造方法の第1の実施形態について説明する。図2乃至図4は、それぞれ基板製造工程を時系列に示す断面図である。
先ず、図2(a)に示すように、アルミニウム層2を形成するためのアルミニウム板20を用意する。
このアルミニウム板20に対しては、最初にアルミニウム層2の回路パターンに従って絶縁部分となる箇所に、図2(b)に示すように板厚の半分の深さまでザグリ加工(ハーフザグリ加工と呼ぶ)を施し、凹部20aを形成する。次に、図2(c)に示すように、前記凹部20aをエポキシ樹脂3で埋める。
また、図2(d)に示すように、アルミニウム板20の裏面に対しても同様に、前記凹部20aに対応する箇所に、(凹部20aの底部に達するまで)ハーフザグリ加工を施し、凹部20bを形成する。また、図2(e)に示すように、前記凹部20bをエポキシ樹脂3で埋める。
そして、図2(f)に示すように、前記エポキシ樹脂3の形成箇所を含む、スルーホール基板1の必要な箇所にスルーホール9を貫通して形成する。また、これによりアルミニウム層2が形成される。
次いで、前記アルミニウム層2に対し、ダブルジンケート処理にて亜鉛置換めっき層を形成し、置換させた亜鉛上へ、無電解めっき液中で例えば5μmのニッケルめっき層4の析出を行う(図3(a)参照)。尚、このとき、前記エポキシ樹脂上にはニッケルめっき層4は形成されない。
さらに、電解銅めっき処理を施し、図3(b)に示すようにニッケルめっき層4の上に1次銅めっき層5を形成する。この1次銅めっき層5に対しては、その上層との密着性向上のために粗化処理が施される。尚、この粗化処理とは、例えば粗化エッチング法により1次銅めっき層5の表面が微細な凹凸形状になる様1〜2μm程度、銅を除去する処理をいう。
一方、図4(a)に示すように、接着シート6の上に銅箔7を配置し、図4(b)に示すように接着シート6と銅箔7とを仮接着する。尚、接着シート6としては、例えば、積層加熱時の樹脂溶解が少ないローフロー型の接着シートが好ましく、それにより後述の積層加熱プレス時にスルーホールに樹脂が入り込まないようにすることができる。
そして、この積層された接着シート6と銅箔7とに対し、前記アルミニウム層2に形成されたスルーホール9に対応するスルーホール9を形成する。この銅箔7が積層された接着シート6は、アルミニウム層2の上下面にそれぞれ対応するよう2枚用意される。
そして、図3(c)に示すように、前記アルミニウム層2の上下面に対し、前記接着シート6の一面(銅箔7が接着されていない面)を加熱プレス処理により積層する。
続いて、図3(d)に示すように無電解銅めっき処理後に電解銅めっき処理を施し、基板表裏面及びスルーホール9の壁面に2次銅めっき層8を形成する。
そして、図3(e)に示すように基板表裏面の銅層(銅箔7、2次銅めっき層8)に対し、エッチング処理によりパターニング加工を施し、外層に回路パターンが形成されたスルーホール基板1が完成する。
続いて、図5乃至図7を用いて本発明に係るスルーホール基板の製造方法の第2の実施形態について説明する。尚、この第2の実施形態においては、前記した第1の実施形態での工程のうち、1次銅めっき層5の粗化処理までは同一のため、それまでの詳細な説明は省略する(ダブルジンケート処理前までは図示省略)。
図5(a)〜(c)に示すように、前記アルミニウム層2に対し、ダブルジンケート処理にて亜鉛置換めっき層を形成し、置換させた亜鉛上へ、無電解めっき液中で例えば5μmのニッケルめっき層4の析出を行う。そして、ニッケルめっき層4の上に銅めっき層5を形成し、銅めっき層5を粗化処理すると、その上下面に図7に示すようなプリプレグシート12(接着シート6に相当)と銅箔7とを置き、図5(d)に示すように、熱プレスにより積層する。尚、この熱プレス処理により、アルミニウム層2のスルーホール9A、9Bにはプリプレグシート12から溶融した樹脂が充填される。
次いで、スルーホール9A、9Bに充填された樹脂を取り除くために、図6(a)に示すように、穴開け加工を行う。このとき、スルーホール9Aにおいては、内周壁面にエポキシ樹脂3が露出するように、スルーホール9Bにおいては、内周壁面に1次銅めっき層5が露出するように穴開けを行う。
また、図6(b)に示すように無電解銅めっき処理後に電解銅めっき処理を施し、基板表裏面及びスルーホール9の壁面に2次銅めっき層8を形成する。
そして、図6(c)に示すように基板表裏面の銅層(銅箔7、2次銅めっき層8)に対し、エッチング処理によりパターニング加工を施し、外層に回路パターンが形成されたスルーホール基板1が完成する。
続いて、図8、図9を用いて本発明に係るスルーホール基板の製造方法の第3の実施形態について説明する。尚、この第3の実施形態においては、前記した第1の実施形態での工程のうち、スルーホール9A、9Bを形成したアルミニウム層2を得るまでの処理は同一のため、それまでの詳細な説明は省略する。
スルーホール9A、9Bを形成したアルミニウム層2が得られると、図8(a)に示すように、1次銅めっき層5が不要な箇所にめっきレジスト13を形成する。
次いで、図8(b)に示すように、電解銅めっき処理により、めっきレジスト13が形成されていない箇所、例えばスルーホール9Bに1次銅めっき層5を形成する。
また、1次銅めっき層5が形成されると、図8(c)に示すように、めっきレジスト13を剥離する。また、1次銅めっき層5に対しては粗化処理を施す。
1次銅めっき層5を粗化処理すると、その上下面にプリプレグシート12(接着シート6に相当)と銅箔7とを置き、図9(a)に示すように、加熱プレス処理により積層する。尚、この熱プレス処理により、アルミニウム層2のスルーホール9A、9Bにはプリプレグシート12から溶融した樹脂が充填される。
次いで、スルーホール9A、9Bに充填された樹脂を取り除くために、図9(b)に示すように、穿孔処理を行う。このとき、スルーホール9Aにおいては、内周壁面にエポキシ樹脂3が露出するように、スルーホール9Bにおいては、内周壁面に1次銅めっき層5が露出するように穴開けを行う。
また、図9(c)に示すように無電解銅めっき処理後に電解銅めっき処理を施し、基板表裏面及びスルーホール9の壁面に2次銅めっき層8を形成する。
そして、図9(d)に示すように基板表裏面の銅層(銅箔7、2次銅めっき層8)に対し、エッチング処理によりパターニング加工を施し、外層に回路パターンが形成されたスルーホール基板1が完成する。
前記実施の形態にあっては、導体層が3層のスルーホール基板1及びその製造方法について説明したが、本発明に係るスルーホール基板及びその製造方法にあっては、導体層は3層に限定されるものではなく、それ以上の多層基板にも適用することができる。
例えば、図10に示すような導体層が7層のスルーホール基板11にも適用することができる。図10は、導体層が7層のスルーホール基板11の断面図である。
図示するスルーホール基板11は、7層の導体層を有する。具体的には、内層として所定の厚さ(例えば2mm)のアルミニウム層2を3段有し、上下のアルミニウム層2の間は、例えばFR4(Flame Retardant Type4)板14により分離されている。また、各アルミニウム層2において、回路パターンに応じてエポキシ樹脂3が設けられ、絶縁箇所が形成されている。
また、アルミニウム層2の周りに例えば厚さ5μmのニッケルめっき層4と1次銅めっき層5とが形成されている。
また、基板上下面側には、FR4コア材21の両面に銅めっき層22、23(銅層)を有する両面基板24が、樹脂流れの少ない接着シート16(絶縁層)を介して積層されている。前記銅めっき層22、23には、必要に応じて回路パターンが形成されている。
また、このスルーホール基板11には上下(表裏)に貫通するスルーホール9C(9)が形成されており、このスルーホール9Cの壁面に2次銅めっき層8が形成されている。
スルーホール9Cにおいて、壁面の2次銅めっき8は、アルミニウム層3の周囲に形成された1次銅めっき5に接している。このため、スルーホール9Cとアルミニウム層2とは電気的に接続されている。
このように内層にアルミニウム層2を3段に積層し、上下面側に両面基板24をそれぞれ配置することにより、導体層が7層のスルーホール基板11が構成されている。
続いて、図11乃至図13を用いて、前記導体層が7層の場合のスルーホール基板11の製造方法の一実施形態について説明する。図11乃至図13は、それぞれ基板製造工程を時系列に示す断面図である。
先ず、図11(a)に示すように、アルミニウム層2を形成するためのアルミニウム板20(2mm厚)を用意する。
このアルミニウム板20に対しては、例えば最初にアルミニウム層2の回路パターンに従って絶縁部分となる箇所に、図11(b)に示すように板厚の半分の深さまでザグリ加工(ハーフザグリ加工)を施し、凹部20aを形成する(図では2箇所)。次に、図11(c)に示すように、前記凹部20aをエポキシ樹脂3で埋める。
また、図11(d)に示すように、アルミニウム板20の裏面に対しても同様に、前記凹部20aに対応する箇所に、(凹部20aの底部に達するまで)ハーフザグリ加工を施し、凹部20bを形成する。また、図11(e)に示すように、前記凹部20bをエポキシ樹脂3で埋める。
このようにしてアルミニウム層2が形成されるが、これを3層分形成し、図11(f)に示すようにFR4板14(絶縁層)を介して積層する。
そして、図12(a)に示すように、必要な箇所にスルーホール9Cを貫通して形成する。このようにして3層のアルミニウム層2が形成される。
次いで、前記3層のアルミニウム層2に対し、ダブルジンケート処理にて亜鉛置換めっき層を形成し、置換させた亜鉛上へ、無電解めっき液中で例えば5μmのニッケルめっき層4の析出を行う(図12(b)参照)。
さらに、電解銅めっき処理を施し、図12(c)に示すようにニッケルめっき層4の上に1次銅めっき層5を形成する。この1次銅めっき層5に対しては、その上層との密着性向上のために粗化処理が施される。
一方、図12(d)に示すように、FR4コア材21(絶縁層)の両面に銅めっき層22、23を有する両面基板24を2枚用意し、前記スルーホール9Cに対応する箇所を穿孔する(スルーホール9)。また、これら両面基板24を、同様に穿孔した樹脂流れの少ないローフロー型の接着シート16を介して、図13(a)に示すように前記3層のアルミニウム層2の上下面側に接着し積層する。
そして、図13(b)に示すように無電解銅めっき処理後に電解銅めっき処理を施してスルーホール9Cの壁面に2次銅めっき層8を形成し、基板表裏面に回路パターンを形成することにより導体層が7層のスルーホール基板11が完成する。
以上のように、本発明に係る実施の形態によれば、少なくとも1層のアルミニウム層2の上下の外層側に絶縁層を介して銅層を形成することにより、内層にアルミニウム層2を有する多層のスルーホール基板1、11を得ることができる。
また、このスルーホール基板1、11は、内層にアルミニウム層2を有するため、大電流を流すことができ、また、従来の厚銅を用いた大電流基板に比較して大幅な軽量化を図ることができる。また、アルミニウム層2によって高い放熱性を得ることができる。さらに、基板表裏面に銅層を形成し外層回路を銅だけで形成できるため、細線の回路パターンの形成が容易となる。
尚、図10に示した導体層が7層のスルーホール基板11にあっては、一例として電気的接続穴としてのスルーホール9C(9)のみを有する構成を示したが、電気的絶縁穴としてのスルーホールを形成することも可能である。その場合には、図1の導体層が3層のスルーホール基板1を製造する場合と同様の方法に基づき形成すればよい。
また、前記実施の形態においては、導体層が3層の場合(内層のアルミニウム層2が1層)、導体層が7層の場合(内層のアルミニウム層2が3層)について説明したが、本発明にあっては、これに限定されるものではなく、内層のアルミニウム層2をより多層に積層してもよい。
また、前記実施の形態においては、アルミニウム層2を内層として、その両面側の外層に銅層を形成するものとしたが、それに限定されず、いずれか一方に銅層を形成してもよい。
1 スルーホール基板(多層基板)
2 アルミニウム層
3 エポキシ樹脂
4 ニッケルめっき層
5 1次銅めっき層(第1の銅層)
6 接着シート
7 銅箔
8 2次銅めっき層(第2の銅層)
9 スルーホール
9A スルーホール
9B スルーホール
9C スルーホール
10 配線パターン
11 スルーホール基板(多層基板)
12 プリプレグシート
13 めっきレジスト
14 FR4板(絶縁層)
16 接着シート(絶縁層)
21 FR4コア材(絶縁層)
22 銅めっき層(銅層)
23 銅めっき層(銅層)
24 両面基板

Claims (8)

  1. スルーホールによって層間の電気的接続がなされる多層基板であって、
    前記スルーホールが形成された少なくとも1層のアルミニウム層と、
    前記アルミニウム層上に積層されたニッケルめっき層と、
    少なくとも前記スルーホールの壁面に前記ニッケルめっき層を介して形成された第1の銅層と、
    少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に積層された絶縁層と、
    前記絶縁層上および前記第1の銅層上に積層された第2の銅層とを有することを特徴とする多層基板。
  2. 前記第2の銅層上に少なくとも1組の絶縁層と銅層とが、さらに積層されていることを特徴とする請求項1に記載された多層基板。
  3. 前記スルーホールは、前記アルミニウム層と前記ニッケルめっき層と前記第1の銅層と前記第2の銅層とが電気的に接続された電気的接続穴、または前記アルミニウム層と前記第2の銅層との間に絶縁樹脂が設けられた絶縁穴であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された多層基板。
  4. 前記絶縁層は、ローフロー型の接着樹脂シートまたはプリプレグシートを加熱処理することにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された多層基板。
  5. スルーホールによって層間の電気的接続がなされる多層基板の製造方法であって、
    前記スルーホールが形成された少なくとも1層のアルミニウム層を形成するステップと、
    前記アルミニウム層上に亜鉛置換めっき層を形成するステップと、
    前記亜鉛置換めっき層をニッケルめっき層に置換するステップと、
    少なくとも前記スルーホールの壁面の前記ニッケルめっき層上に第1の銅層を形成するステップと、
    少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップと、
    前記絶縁層上および前記第1の銅層上に第2の銅層を積層するステップとを含むことを特徴とする多層基板の製造方法。
  6. さらに、前記第2の銅層上に少なくとも1組の絶縁層と銅層とを積層するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載された多層基板の製造方法。
  7. 少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップにおいて、
    ローフロー型の接着樹脂シートの一面に銅箔を貼り付けるステップと、
    前記接着樹脂シート及び銅箔に、前記アルミニウム層のスルーホールに対応するスルーホールを形成するステップと、
    前記銅箔が貼り付けられていない前記接着樹脂シートの他面側を前記アルミニウム層の少なくとも上下いずれかの面側に貼り付けるステップと、
    加熱プレス処理により前記接着樹脂シートを加熱し、前記絶縁層を形成するステップとを含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載された多層基板の製造方法。
  8. 少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に絶縁層を形成するステップにおいて、
    少なくとも前記アルミニウム層の上下いずれかの面側に、プリプレグシートと銅箔とを重ね、加熱プレス処理により積層するステップと、
    前記加熱プレス処理により前記プリプレグシートが溶解し前記アルミニウム層のスルーホールに充填された樹脂を穿孔により取り除き、前記絶縁層を形成するステップとを含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載された多層基板の製造方法。
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