JP2016092215A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物を支持する支持部材の温度分布を均一にでき、かつ、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって十分に緩和できる加熱装置を提供すること。
【解決手段】静電チャック(加熱装置)1は、ベース部材12と、半導体ウェハ(被処理物)8を支持する支持面111を有する支持部材11と、支持部材11に設けられ、半導体ウェハ(被処理物)8を加熱するヒータ41と、充填材を含有する第1樹脂層61と、充填材を含有しない第2樹脂層62と、を備えている。ベース部材12と支持部材11との間には、第1樹脂層61及び第2樹脂層62を含む接合層13が配置されている。接合層13は、第1樹脂層61を少なくとも1層含む接合本体部131と、ベース部材12と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、半導体ウェハ等を支持して加熱する加熱装置に関する。
従来、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対してドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の加工処理が行われている。この加工処理の精度を高めるためには、半導体製造装置内に半導体ウェハを確実に支持する支持手段が必要である。この支持手段として、静電チャックが知られている。
静電チャックは、例えば、ベース部材と、半導体ウェハを支持する支持部材とを備えている。支持部材には、吸着用電極及びヒータが設けられている。ベース部材と支持部材とは、樹脂製の接着剤等からなる接合層を介して接合されている。静電チャックは、吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力により、半導体ウェハを支持部材の支持面に吸着して支持する。また、ヒータによって、支持部材の支持面に吸着支持された半導体ウェハを加熱する。
ところで、静電チャックには、加工処理の精度を高めるうえで、支持部材の支持面の温度ばらつきが小さいことが求められる。例えば、特許文献1には、ベース部材と支持部材との間の接合層にフィラーの含有比率が異なる2つの層を設けたウェハ支持部材が開示されている。
特開2012−129539号公報
しかしながら、前記特許文献1のように、接合層にフィラーの含有比率が異なる2つの層を設けただけでは、支持部材の支持面の温度ばらつきの均一化が十分ではなかった。また、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって緩和する効果も十分ではなかった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、被処理物を支持する支持部材の支持面の温度分布を均一にでき、かつ、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって十分に緩和できる加熱装置を提供しようとするものである。
本発明の第1の態様は、表面及び裏面を有するベース部材と、該ベース部材の前記表面側に配置され、被処理物を支持する支持面を有する支持部材と、該支持部材に設けられ、前記被処理物を加熱するヒータと、充填材を含有する第1樹脂層と、充填材を含有しない第2樹脂層と、を備え、前記ベース部材と前記支持部材との間には、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を含む接合層が配置され、該接合層は、前記第1樹脂層を少なくとも1層含む接合本体部と、前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層と、を含むことを特徴とする加熱装置である。
前記加熱装置は、ベース部材と接合本体部との間に、第2樹脂層を配置している。すなわち、接合層におけるベース部材と接する位置に、第2樹脂層を配置している。ここで、第2樹脂層は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、接合層を形成する際、ベース部材の表面の凹凸やうねりに対して第2樹脂層が追随し、ベース部材と接合層との間に気泡が入ることを抑制できる。これにより、気泡の存在に起因する、ベース部材と接合層との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材の支持面の温度分布を均一にできる。
また、接合層に、充填材を含まない第2樹脂層を入れることで、接合層全体としての熱伝導率が小さくなる。そのため、支持部材から接合層を介してベース部材に熱が伝わりにくくなる。一方で、支持部材(支持面)内において熱が伝わりやすくなる。これにより、支持部材に設けられたヒータの消費電力を抑えながら、支持部材の支持面の温度分布を均一にできる。
また、接合層に、充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層を入れることで、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって十分に緩和することができる。これにより、熱応力による加熱装置の変形(反り)を抑制できる。
また、接合層は、第1樹脂層を少なくとも1層含む接合本体部を有する。接合層に充填材を含む第1樹脂層を入れることで、接合層全体の強度を高めることができる。これにより、支持部材の位置ずれを抑制できる。また、第1樹脂層は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて、厚い平坦な層を形成することが容易となる。
また、第1樹脂層は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて粘度が高く、チキソトロピー性を有する。そのため、第1樹脂層をスクリーン印刷等の一般的な塗布方法により均一に塗布することができる。また、材料のロスを抑えて効率良く塗布することができる。
本発明の第2の態様は、表面及び裏面を有するベース部材と、該ベース部材の前記表面側に配置され、被処理物を支持する支持面を有する支持部材と、該支持部材に設けられ、前記被処理物を加熱するヒータと、充填材を含有する第1樹脂層と、充填材を含有しない第2樹脂層と、を備え、前記ベース部材と前記支持部材との間には、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を含む接合層が配置され、該接合層は、前記ベース部材側に配置された前記第1樹脂層と、前記支持部材側に配置された前記第1樹脂層と、これら2つの前記第1樹脂層の間に配置された前記第2樹脂層と、を含むことを特徴とする加熱装置である。
前記加熱装置は、接合層におけるベース部材側及び支持部材側に、それぞれ第1樹脂層を配置している。すなわち、接合層におけるベース部材や支持部材と接する位置に、第1樹脂層を配置している。ここで、第1樹脂層は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて熱伝導率が高い。そのため、ベース部材によって接合層が冷却されやすくなる。この場合、接合層全体の温度が低下することから、接合層の耐久性及び信頼性を高めることができる。また、接合層に要求される耐熱性が緩和され、接合層に用いる材料の選択の幅が広がる。
また、第1樹脂層は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて粘度が高く、チキソトロピー性を有する。そのため、第1樹脂層をスクリーン印刷等の一般的な塗布方法により均一に塗布することができる。また、材料のロスを抑えて効率良く塗布することができる。
また、充填材を含む第1樹脂層同士の間に、充填材を含まない第2樹脂層を配置している。ここで、第2樹脂層は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、第1樹脂層同士の間に第2樹脂層を挟み込むことで、第2樹脂層が第1樹脂層の緩衝材としての役割を果たす。具体的には、接合層を形成する際、第1樹脂層がベース部材や支持部材の表面の凹凸やうねりに対して追随し、ベース部材と支持部材とを接合層によって均一に接着できる。これにより、ベース部材と支持部材との接着の不均一に起因する、ベース部材と接合層との間の熱伝導率の低下や支持部材と接合層との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材の支持面の温度分布を均一にできる。
また、接合層に、充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層を入れることで、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって十分に緩和することができる。これにより、熱応力による加熱装置の変形(反り)を抑制できる。
このように、本発明によれば、被処理物を支持する支持部材の支持面の温度分布を均一にでき、かつ、ベース部材と支持部材との間に生じる熱応力を接合層によって十分に緩和できる加熱装置を提供することができる。
前記加熱装置において、前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みは、0.5〜10μmであってもよい。この場合には、ベース部材と支持部材との位置ずれを抑制できると共に、接合層による熱応力緩和効果を十分に得ることができる。なお、第2樹脂層の厚みの測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)等による断面観察によって行うことができる。その他、第1樹脂層の厚みや接合層全体の厚みも同様に測定することができる。
前記接合層は、さらに、前記支持部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層を含んでいてもよい。すなわち、接合層における支持部材と接する位置に、第2樹脂層が配置される。ここで、第2樹脂層は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、接合層を形成する際、支持部材の表面の凹凸やうねりに対して第2樹脂層が追随し、支持部材と接合層との間に気泡が入ることを抑制できる。これにより、気泡の存在に起因する、支持部材と接合層との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材の支持面の温度分布を均一にできる。その他、前述したベース部材と接合本体部との間に配置された第2樹脂層と同様の作用効果が得られる。
また、前記支持部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みは、0.5〜10μmであってもよい。この場合には、ベース部材と支持部材との位置ずれを抑制できると共に、接合層による熱応力緩和効果を十分に得ることができる。
前記接合本体部は、複数層の前記第1樹脂層と、該第1樹脂層同士の間に配置された前記第2樹脂層と、を含んでいてもよい。この場合には、接合本体部に充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層を入れることで、接合層による熱応力緩和効果が向上する。
前記接合本体部に含まれる前記第2樹脂層の厚みは、前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みよりも大きくてもよい。この場合には、接合層による熱応力緩和効果を高めることができる。
前記接合本体部に含まれる前記第2樹脂層の厚みは、前記支持部材と前記接合本体部との間に前記第2樹脂層が配置されている場合、該第2樹脂層の厚みよりも大きくてもよい。この場合には、接合層による熱応力緩和効果を高めることができる。
前記接合層における前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層の積層数が多くなればなるほど、層間の熱抵抗が生じるため、接合層全体としての熱伝導率が小さくなる。そのため、支持部材から接合層を介してベース部材に熱が伝わりにくくなる。一方で、支持部材(支持面)内において熱が伝わりやすくなる。これにより、支持部材に設けられたヒータの消費電力を抑えながら、支持部材の支持面の温度分布を均一にできる。
前記支持部材は、その支持部材に設けた吸着用電極に対して電圧を印加した際に生じる静電引力を用いて、被処理物を吸着できるよう構成されている。被処理物としては、半導体ウェハ、ガラス基板等が挙げられる。
前記支持部材は、例えば、積層した複数のセラミック層により構成することができる。このような構成にすると、支持部材の内部に各種の構造(例えば吸着用電極、ヒータ電極等)を容易に形成することができる。
前記支持部材を構成する材料としては、例えば、セラミック材料等を用いることができる。セラミック材料としては、例えば、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、炭化ケイ素等を主成分とする焼結体を用いることができる。
前記吸着用電極及び前記ヒータ(発熱体)を構成する導体の材料としては、特に限定されないが、同時焼成法によってこれらの導体及び支持部材を形成する場合、導体中の金属粉末は、支持部材の焼成温度よりも高融点である必要がある。導体中の金属粉末としては、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、これらの合金等を用いることができる。
前記ベース部材を構成する材料としては、例えば、金属材料等を用いることができる。金属材料としては、例えば、チタン(Ti)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、これらの合金等を用いることができる。また、ベース部材には、冷却媒体を流通させる冷媒流路が設けられていてもよい。
前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を構成する樹脂材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。この中でも特にシリコーン樹脂が好ましい。シリコーン樹脂は、耐熱性や気体透過性が高い。気体透過性が高いと、第1樹脂層及び第2樹脂層の内部の気泡発生を抑制できる。
前記樹脂材料としては、硬化過程で揮発性化合物を生じない熱硬化性樹脂であることが好ましい。熱硬化性樹脂には、硬化の過程でオキシム、アセトン、アルコール、酢酸等の揮発性化合物を生じるものがある。支持部材とベース部材との間に接合層が配置されるため、これらの揮発物が接合層(樹脂材料)から抜けにくく、接合(接着)不良の原因となる。前記樹脂材料として、硬化過程で揮発性化合物を生じない熱硬化性樹脂を用いることで、このような問題を解決できる。
前記第1樹脂層に含有される前記充填材としては、例えば、無機充填材等を用いることができる。無機充填材としては、例えば、アルミナ、シリカ、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミノシリケート、ジルコニア、チタニア、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、カーボンブラック等を用いることができる。この中でも特に安価で耐久性のあるアルミナやシリカが好ましい。また、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記充填材の形状は、球状であることが好ましい。この場合には、繊維状や板状であるときに比べて、接合層の伸びと歪みを大きくすることができる。また、熱伝導に異方性が生じることを抑制でき、接合層(第1樹脂層)の温度分布のばらつきを抑制できる。
なお、充填材の形状が「球状」であるとは、真球状のみならず、真球状に近似した形状を含む。すなわち、充填材全体の90%以上が形状因子1〜1.4の範囲内にあることをいう。ここで、形状因子とは、走査型電子顕微鏡(SEM)等で拡大観察した任意の数(例えば数百個)の粒子の長径と長径に直交する短径との比の平均値より算出することができる。したがって、完全な球形粒子のみであれば形状因子は1であり、この形状因子が1から外れるほど非球形となる。
前記第1樹脂層に含有される前記充填材の一部に、内部が中空状の中空粒子が含まれていてもよい。中空粒子は、中実の粒子に比べて低密度であり、第1樹脂層中での沈降速度が遅くなる。そのため、第1樹脂層中での充填材の偏りを抑制し、第1樹脂層内(例えば上下)で特性が変化するといったことを抑制できる。
前記接合層において、隣接する2つの層(第1樹脂層、第2樹脂層)の樹脂材料を同じとすることが好ましい。この場合には、各層同士の接合力が向上し、各層の接合面での剥離を抑制できる。
前記接合層において、複数層存在する第2樹脂層は、すべて同じ組成であることが好ましい。また、第1樹脂層が複数層存在する場合、第1樹脂層は、すべて同じ組成であることが好ましい。この場合には、例えば、各層の硬化反応が均一となり、支持部材の反りやベース部材と支持部材との位置ずれを抑制できる。
実施形態1の静電チャックの構造を示す断面説明図である。 静電チャックの一部を拡大した断面説明図である。 (A)は吸着用電極示す平面図であり、(B)は吸着用電極に接続されるビアを示す平面図である。 (A)はヒータを示す平面図であり、(B)はヒータに接続されるビアを示す平面図であり、(C)はドライバ(内部導電層)を示す平面図であり、(D)はドライバに接続されるビアを示す平面図である。 冷媒流路を示す平面図である。 支持部材と接合層との境界部分を示すSEM写真である。 (A)はベース部材上に第2樹脂層を形成する工程を示す説明図であり、(B)は第2樹脂層上に接合本体部(第1樹脂層)を形成する工程を示す説明図であり、(C)は接合本体部(第1樹脂層)上に第2樹脂層を形成する工程を示す説明図である。 接合層上に支持部材を載せる工程を示す説明図である。 (A)は搬送フィルム上に第2樹脂層を形成する工程を示す説明図であり、(B)は第2樹脂層上に接合本体部(第1樹脂層)を形成する工程を示す説明図であり、(C)は接合本体部(第1樹脂層)上に第2樹脂層を形成する工程を示す説明図である。 (A)は搬送フィルム上の接合層をベース部材上に転写する工程を示す説明図であり、(B)は搬送フィルムを除去してベース部材上に接合層を形成する工程を示す説明図である。 実施形態2の静電チャックの一部を拡大した断面説明図である。 実施形態3の静電チャックの一部を拡大した断面説明図である。 実施形態4の静電チャックの一部を拡大した断面説明図である。 接合層の一部を示すSEM写真である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、本発明の加熱装置を静電チャックに適用した例である。
図1〜図6に示すように、本実施形態の静電チャック(加熱装置)1は、表面121及び裏面122を有するベース部材12と、ベース部材12の表面121側に配置され、半導体ウェハ(被処理物)8を支持する支持面111を有する支持部材11と、支持部材11に設けられ、半導体ウェハ(被処理物)8を加熱するヒータ41と、充填材を含有する第1樹脂層61と、充填材を含有しない第2樹脂層62と、を備えている。
ベース部材12と支持部材11との間には、第1樹脂層61及び第2樹脂層62を含む接合層13が配置されている。接合層13は、第1樹脂層61を少なくとも1層含む接合本体部131と、ベース部材12と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62と、を含む。以下、この静電チャック1について詳細に説明する。
図1、図2に示すように、静電チャック1は、被処理物である半導体ウェハ8を吸着支持する装置である。静電チャック1は、支持部材11、ベース部材12、接合層13等を備えている。支持部材11とベース部材12とは、両者の間に配置された接合層13を介して接合されている。
本実施形態では、支持部材11側を上側、ベース部材12側を下側とする。上下方向とは、支持部材11とベース部材12との積層方向であり、支持部材11及びベース部材12の厚み方向である。上下方向(厚み方向)に直交する方向とは、静電チャック1が平面的に広がる方向(平面方向、面方向)である。
同図に示すように、支持部材11は、半導体ウェハ8を吸着して支持する部材である。支持部材11は、表面(支持面)111及び裏面112を有し、円板状に形成されている。支持部材11の表面(支持面)111は、半導体ウェハ8を吸着して支持する面である。支持部材11は、複数のセラミック層(図示略)を積層して構成されている。各セラミック層は、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体からなる。
支持部材11の内部には、吸着用電極21及びヒータ(発熱体)41が配置されている。吸着用電極21は、支持部材11の内部において、略同一平面上に配置されている。吸着用電極21は、直流高電圧を印加することにより静電引力を発生する。この静電引力により、半導体ウェハ8を支持部材11の表面(支持面)111に吸着して支持する。吸着用電極21は、タングステンからなる。
ヒータ41は、支持部材11の内部において、吸着用電極21よりも下方側(ベース部材12側)に配置されている。ヒータ41は、支持部材11の内部において、略同一平面上に配置されている。ヒータ41は、タングステンからなる。吸着用電極21及びヒータ41を構成する材料としては、前述のタングステンの他、モリブデン、これらの合金等を用いることができる。
同図に示すように、ベース部材12は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製の冷却用部材(クーリングプレート)である。ベース部材12は、表面121及びベース裏面を有し、円板状に形成されている。ベース部材12は、支持部材11の下方側に配置されている。ベース部材12の内部には、冷却媒体(例えば、フッ素化液、純水等)を流通させる冷媒流路123が設けられている。
同図に示すように、接合層13は、支持部材11とベース部材12との間に配置されている。支持部材11とベース部材12とは、接合層13を介して接合されている。なお、接合層13の詳細については後述する。
図3(A)に示すように、吸着用電極21は、前述のとおり、支持部材11の内部において、略同一平面上に配置されている。吸着用電極21は、平面視で円形状に形成されている。
図3(B)に示すように、吸着用電極21の下方側(ベース部材12側)には、ビア22が配置されている。ビア22は、支持部材11の中心軸に沿って上下方向に形成されている。ビア22は、吸着用電極21に接続されている。
図1に示すように、静電チャック1の内部には、ベース部材12の裏面122から支持部材11側に向かって上下方向に形成された内部穴31が設けられている。内部穴31には、筒状の絶縁部材32が嵌め込まれている。内部穴31の底面には、メタライズ層23が設けられている。メタライズ層23は、ビア22に接続されている。すなわち、吸着用電極21は、ビア22を介して、メタライズ層23に接続されている。
メタライズ層23には、接続端子33が設けられている。接続端子33には、端子金具34が取り付けられている。端子金具34は、電源回路(図示略)に接続されている。吸着用電極21には、接続端子33等を介して、静電引力を発生させるための電力が供給される。
図4(A)に示すように、ヒータ41は、前述のとおり、支持部材11の内部において、略同一平面上に配置されている。長尺状の1本のヒータ41は、何度も折り返して略同心円状に配置されている。
図4(B)に示すように、ヒータ41の下方側(ベース部材12側)には、一対のビア42、43が配置されている。一対のビア42、43は、ヒータ41の一対の端子部411、412にそれぞれ接続されている。
図4(C)に示すように、一対のビア42、43の下方側(ベース部材12側)には、一対のドライバ(内部導電層)44、45が配置されている。一対のドライバ44、45は、一対のビア42、43にそれぞれ接続されている。各ドライバ44、45は、平面視が略半円形状に形成されている。
図4(D)に示すように、一対のドライバ44、45の下方側(ベース部材12側)には、一対のビア46、47が配置されている。一対のビア46、47は、一対のドライバ44、45にそれぞれ接続されている。
図1に示すように、静電チャック1の内部には、ベース部材12の裏面122から支持部材11側に向かって上下方向に形成された内部穴51が設けられている。内部穴51には、筒状の絶縁部材52が嵌め込まれている。内部穴51の底面には、一対のメタライズ層48が設けられている(図1では一方のみを示す)。一対のメタライズ層48は、一対のビア46、47にそれぞれ接続されている。すなわち、ヒータ41(端子部411、412)は、ビア42、43、ドライバ44、45及びビア46、47を介して、メタライズ層48に接続されている。
メタライズ層48には、接続端子53が設けられている。接続端子53には、端子金具54が取り付けられている。端子金具54は、電源回路(図示略)に接続されている。ヒータ41には、接続端子53等を介して、ヒータ41を発熱させるための電力が供給される。
図5に示すように、冷媒流路123は、ベース部材12の内部において、略同一平面上に配置されている。冷媒流路123は、平面視で渦巻き状に形成されている。冷媒流路123は、その一端から冷却媒体を導入し、その他端から冷却媒体を排出するよう構成されている。
図示を省略したが、静電チャック1(支持部材11、ベース部材12)の内部には、半導体ウェハ8を冷却するヘリウム等の冷却用ガスの供給通路となる冷却用ガス供給路が設けられている。支持部材11の表面(支持面)111には、冷却用ガス供給路が開口して形成された複数の冷却用開口部(図示略)及びその冷却用開口部から供給された冷却用ガスが支持部材11の表面(支持面)111全体に広がるように形成された環状の冷却用溝部(図示略)が設けられている。
このような構成の静電チャック1において、図1、図2に示すように、ベース部材12と支持部材11との間には、第1樹脂層61及び第2樹脂層62を含む接合層13が配置されている。接合層13は、第1樹脂層61からなる接合本体部131と、ベース部材12と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62と、支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62とを有する。
図6に示すように、第1樹脂層61は、シリコーン樹脂中に充填材611が分散されたものである。充填材611は、球状のアルミナ粒子である。一方、第2樹脂層62は、シリコーン樹脂からなり、第1樹脂層61のように充填材が含有されていない。
本実施形態において、接合層13全体の厚みは、304μmである。また、接合本体部131(第1樹脂層61)の厚みは、300μmである。また、第2樹脂層62の厚みは、2μmである。
次に、本実施形態の静電チャックの製造方法について説明する。
まず、支持部材11を作製する。具体的には、従来公知の方法により、アルミナを主成分とするセラミックグリーンシートを作製する。本実施形態では、支持部材11となる複数のセラミックグリーンシートを作製する。
次いで、複数のセラミックグリーンシートに対して、内部穴31となる空間、冷却用ガス供給路等の冷却ガスの流路となる空間、ビア22、42、43、46、47となるスルーホール等を必要箇所に形成する。
次いで、複数のセラミックグリーンシートにおいて、ビア22、42、43、46、47となる位置に形成したスルーホール内に、メタライズインクを充填する。また、複数のセラミックグリーンシートにおいて、吸着用電極21、ヒータ41、ドライバ44、45を形成する位置に、スクリーン印刷等の方法により、メタライズインクを塗布する。なお、メタライズインクは、アルミナを主成分とするセラミックグリーンシート用の原料粉末にタングステン粉末を混合してスラリー状としたものである。
次いで、複数のセラミックグリーンシートを互いに位置合わせして積層、熱圧着し、積層体を得る。積層体は、所定の形状にカットする。そして、積層体を還元雰囲気中、1400〜1600℃の温度で焼成し、吸着用電極21、ヒータ41等が設けられた支持部材11を得る。その後、支持部材11の必要な箇所に、メタライズ層23、48等を形成する。
次いで、図7(A)に示すように、内部穴31、51、冷媒流路123等(図示略)が形成されたベース部材12の表面121上に、第2樹脂層62となる第2接着材を塗布する。第2接着材の塗布方法としては、スクリーン印刷、スピンコート、ディップコート等を用いることができる。その後、第2接着材を弱く加熱し、第2接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。なお、第2接着材は、シリコーン樹脂(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製:TSE3070)からなる。
次いで、図7(B)に示すように、第2樹脂層62上に、第1樹脂層61となる第1接着材を塗布する。第1接着材の塗布方法としては、第2接着材と同様であるが、充填材を含んでおり、厚膜に形成するため、スクリーン印刷が好ましい。その後、第1接着材を弱く加熱し、第1接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。なお、第1接着材は、シリコーン樹脂(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製:TSE3070)に、充填材であるアルミナ粉末(アドマテックス社製:AO−509)を混合し、撹拌脱泡処理を施したものである。混合方法としては、撹拌羽根による方法、ロールによる方法等を用いることができる。良好な分散性が得られる点から、ロールミルが好ましい。第1接着材において、充填材の含有量は、75質量%である。充填材であるアルミナ粉末は、篩により選別した粒径が25μm以下のものを用いた。
次いで、図7(C)に示すように、第1樹脂層61上に、第2樹脂層62となる第2接着材を塗布する。その後、第2接着材を弱く加熱し、第2接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。これにより、ベース部材12の表面121上に、接合層13を形成する。
次いで、図8に示すように、接合層13上に支持部材11を載せる。そして、接合層13を強く加熱し、硬化させる。これにより、支持部材11とベース部材12とを接合層13によって接合(接着)する。以上により、静電チャック1を得る。
次に、本実施形態の静電チャック1の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1は、ベース部材12と接合本体部131との間に、第2樹脂層62を配置している。すなわち、接合層13におけるベース部材12と接する位置に、第2樹脂層62を配置している。ここで、第2樹脂層62は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、接合層13を形成する際、ベース部材12の表面の凹凸やうねりに対して第2樹脂層62が追随し、ベース部材12と接合層13との間に気泡が入ることを抑制できる。これにより、気泡の存在に起因する、ベース部材12と接合層13との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材11の支持面111の温度分布を均一にできる。
また、接合層13に、充填材を含まない第2樹脂層62を入れることで、接合層13全体としての熱伝導率が小さくなる。そのため、支持部材11から接合層13を介してベース部材12に熱が伝わりにくくなる。一方で、支持部材11(支持面111)内において熱が伝わりやすくなる。これにより、支持部材11に設けられたヒータ41の消費電力を抑えながら、支持部材11の支持面111の温度分布を均一にできる。
また、接合層13に、充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層62を入れることで、ベース部材12と支持部材11との間に生じる熱応力を接合層13によって十分に緩和することができる。これにより、熱応力による静電チャック1の変形(反り)を抑制できる。
また、接合層13は、第1樹脂層61を少なくとも1層含む接合本体部131を有する。接合層13に充填材を含む第1樹脂層61を入れることで、接合層13全体の強度を高めることができる。これにより、支持部材11の位置ずれを抑制できる。また、第1樹脂層61は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて、厚い平坦な層を形成することが容易となる。
また、第1樹脂層61は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて粘度が高く、チキソトロピー性を有する。そのため、第1樹脂層61をスクリーン印刷等の一般的な塗布方法により均一に塗布することができる。また、材料のロスを抑えて効率良く塗布することができる。
また、本実施形態において、接合層13は、さらに、支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62を含んでいる。すなわち、接合層13における支持部材11と接する位置に、第2樹脂層62が配置される。ここで、第2樹脂層62は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、接合層13を形成する際、支持部材11の表面の凹凸やうねりに対して第2樹脂層62が追随し、支持部材11と接合層13との間に気泡が入ることを抑制できる。これにより、気泡の存在に起因する、支持部材11と接合層13との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材11の支持面111の温度分布を均一にできる。その他、前述したベース部材12と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62と同様の作用効果が得られる。
また、ベース部材12と接合本体部131との間及び支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62に配置された第2樹脂層62の厚みは、0.5〜10μm(本実施形態では2μm)である。そのため、ベース部材12と支持部材11との位置ずれを抑制できると共に、接合層13による熱応力緩和効果を十分に得ることができる。
このように、本実施形態によれば、半導体ウェハ(被処理物)8を支持する支持部材11の支持面111の温度分布を均一にでき、かつ、ベース部材12と支持部材11との間に生じる熱応力を接合層13によって十分に緩和できる静電チャック(加熱装置)1を提供することができる。
なお、本実施形態の製造方法では、図7、図8に示すように、ベース部材12の表面121上に、直接、第1接着材や第2接着材を塗布して接合層13を形成したが、支持部材11の裏面112上に、直接、第1接着材や第2接着材を塗布して接合層13を形成してもよい。また、その他の方法を用いることもできる。
例えば、図9(A)に示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の搬送フィルム60上に、第2樹脂層62となる第2接着材を塗布する。その後、第2接着材を弱く加熱し、第2接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。
次いで、図9(B)に示すように、第2樹脂層62上に、第1樹脂層61となる第1接着材を塗布する。その後、第1接着材を弱く加熱し、第1接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。
次いで、図9(C)に示すように、第1樹脂層61上に、第2樹脂層62となる第2接着材を塗布する。その後、第2接着材を弱く加熱し、第2接着材の接着性を備えたまま流動を抑制する。これにより、搬送フィルム60上に、接合層13を形成する。
次いで、図10(A)に示すように、ベース部材12の表面121上に、搬送フィルム60上に形成した接合層13を載せる。その後、図10(B)に示すように、搬送フィルム60を除去する。これにより、ベース部材12の表面121上に、接合層13を転写する。なお、接合層13の転写は、支持部材11の裏面112上に行ってもよい。以降は前述の製造方法と同様である。
この製造方法の場合、搬送フィルム60上に接合層13を形成することで、接合層13に貫通孔を形成したり、外形を切り出したりする等の形状加工が容易となる。また、外形を切り出すことで、ベース部材12や支持部材11の必要な箇所にだけ接合層13を形成することが容易となる。
(実施形態2)
本実施形態は、図11、図12に示すように、静電チャック1の接合層13の一部(接合本体部131)の構成を変更した例である。なお、実施形態1と同様の構成及び作用効果については説明を省略する。
図11に示す例では、接合層13の接合本体部131は、2つの第1樹脂層61と、2つの第1樹脂層61の間に配置された第2樹脂層62とを有する。すなわち、接合本体部131は、第1樹脂層61、第2樹脂層62、第1樹脂層61の順に、上下方向に交互に積層してなる。また、接合層13において、接合本体部131に含まれる第2樹脂層62の厚みは、ベース部材12と接合本体部131との間及び支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62の厚みよりも大きい。
図12に示す例では、接合層13の接合本体部131は、3つの第1樹脂層61と、第1樹脂層61同士の間に配置された第2樹脂層62とを有する。すなわち、接合本体部131は、第1樹脂層61、第2樹脂層62、第1樹脂層61、第2樹脂層62、第1樹脂層61の順に、上下方向に交互に積層してなる。また、接合層13において、接合本体部131に含まれる第2樹脂層62の厚みは、ベース部材12と接合本体部131との間及び支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62の厚みよりも大きい。
本実施形態において、接合層13における接合本体部131は、複数層の第1樹脂層61と、第1樹脂層61同士の間に配置された第2樹脂層62とを含んでいる。接合本体部131に充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層62を入れることで、接合層13による熱応力緩和効果が向上する。
また、接合層13の接合本体部131に含まれる第2樹脂層62の厚みは、ベース部材12と接合本体部131との間及び支持部材11と接合本体部131との間に配置された第2樹脂層62の厚みよりも大きい。そのため、接合層13による熱応力緩和効果を高めることができる。
また、接合層13における第1樹脂層61及び第2樹脂層62の積層数が多くなればなるほど、層間の熱抵抗が生じるため、接合層13全体としての熱伝導率が小さくなる。そのため、支持部材11から接合層13を介してベース部材12に熱が伝わりにくくなる。一方で、支持部材11(支持面111)内において熱が伝わりやすくなる。これにより、支持部材11に設けられたヒータ41の消費電力を抑えながら、支持部材11の支持面111の温度分布を均一にできる。
(実施形態3)
本実施形態は、図13、図14に示すように、静電チャック1の接合層13全体の構成を変更した例である。なお、実施形態1と同様の構成については説明を省略する。
同図に示すように、本実施形態の静電チャック(加熱装置)1は、表面121及び裏面122を有するベース部材12と、ベース部材12の表面121側に配置され、半導体ウェハ(被処理物)8を支持する支持面111を有する支持部材11と、支持部材11に設けられ、半導体ウェハ(被処理物)8を加熱するヒータ電極(ヒータ)41と、充填材を含有する第1樹脂層61と、充填材を含有しない第2樹脂層62と、を備えている。
ベース部材12と支持部材11との間には、第1樹脂層61及び第2樹脂層62を含む接合層13が配置されている。接合層13は、ベース部材12側に配置された第1樹脂層61と、支持部材11側に配置された第1樹脂層61と、これら2つの第1樹脂層61の間に配置された第2樹脂層62と、を含む。以下、この静電チャック1について詳細に説明する。
図13に示すように、接合層13は、2つの第1樹脂層61と、2つの第1樹脂層61の間に配置された第2樹脂層62とを有する。すなわち、接合層13は、第1樹脂層61、第2樹脂層62、第1樹脂層61の順に、上下方向に交互に積層してなる。
図14に示すように、第1樹脂層61は、シリコーン樹脂中に充填材611が分散されたものである。充填材611は、球状のアルミナ粒子である。充填材611の一部に、内部が中空状の中空粒子が含まれている。一方、第2樹脂層62は、シリコーン樹脂からなり、第1樹脂層61のように充填材が含有されていない。
本実施形態において、接合層13全体の厚みは、305μmである。また、2つの第1樹脂層61の厚みは、いずれも150μmである。また、第2樹脂層62の厚みは、5μmである。
次に、本実施形態の静電チャック1の作用効果について説明する。
本実施形態の静電チャック1は、接合層13におけるベース部材12側及び支持部材11側に、それぞれ第1樹脂層61を配置している。すなわち、接合層13におけるベース部材12や支持部材11と接する位置に、第1樹脂層61を配置している。ここで、第1樹脂層61は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて熱伝導率が高い。そのため、ベース部材12によって接合層13が冷却されやすくなる。この場合、接合層13全体の温度が低下することから、接合層13の耐久性及び信頼性を高めることができる。また、接合層13に要求される耐熱性が緩和され、接合層13に用いる材料の選択の幅が広がる。
また、第1樹脂層61は、充填材を含むことから、充填材を含まない場合に比べて粘度が高く、チキソトロピー性を有する。そのため、第1樹脂層61をスクリーン印刷等の一般的な塗布方法により均一に塗布することができる。また、材料のロスを抑えて効率良く塗布することができる。
また、充填材を含む第1樹脂層61同士の間に、充填材を含まない第2樹脂層62を配置している。ここで、第2樹脂層62は、充填材を含まないことから、充填材を含む場合に比べて流動性及び柔軟性が高い。そのため、第1樹脂層61同士の間に第2樹脂層62を挟み込むことで、第2樹脂層62が第1樹脂層61の緩衝材としての役割を果たす。具体的には、接合層13を形成する際、第1樹脂層61がベース部材12や支持部材11の表面の凹凸やうねりに対して追随し、ベース部材12と支持部材11とを接合層13によって均一に接着できる。これにより、ベース部材12と支持部材11との接着の不均一に起因する、ベース部材12と接合層13との間の熱伝導率の低下や支持部材11と接合層13との間の熱伝導率の低下を抑制でき、支持部材11の支持面111の温度分布を均一にできる。
また、接合層13に、充填材を含まない、柔軟性を有する第2樹脂層62を入れることで、ベース部材12と支持部材11との間に生じる熱応力を接合層13によって十分に緩和することができる。これにより、熱応力による静電チャック1の変形(反り)を抑制できる。
また、本実施形態では、第1樹脂層61に含有される充填材611の一部に、内部が中空状の中空粒子が含まれている。中空粒子は、中実の粒子に比べて低密度であり、第1樹脂層61中での沈降速度が遅くなる。そのため、第1樹脂層61中での充填材611の偏りを抑制し、第1樹脂層61内(例えば上下)で特性が変化するといったことを抑制できる。
(その他の実施形態)
本発明は、前述の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)前述の実施形態では、第2樹脂層62がベース部材12と接合本体部131との間及び支持部材11と接合本体部131との間の両方に配置されていたが、第2樹脂層62がベース部材12と接合本体部131との間に配置され、支持部材11と接合本体部131との間に配置されていない構成としてもよい。
(2)前述の実施形態では、本発明の加熱装置を静電チャックに適用したが、その他、セラミックヒータやヒータ付き真空チャック等に適用することもできる。
(3)前述の実施形態3では、第1樹脂層61に、中空粒子を含む充填材611が含有されているが、前述の実施形態1、2においても同様に、第1樹脂層61に、中空粒子を含む充填材611が含有されていてもよい。
1…静電チャック(加熱装置)
11…ベース部材
111…支持面
12…金属ベース
121…表面
122…裏面
13…接合層
131…接合本体部
21…吸着用電極
41…ヒータ
61…第1樹脂層
62…第2樹脂層
8…半導体ウェハ(被処理物)

Claims (7)

  1. 表面及び裏面を有するベース部材と、
    該ベース部材の前記表面側に配置され、被処理物を支持する支持面を有する支持部材と、
    該支持部材に設けられ、前記被処理物を加熱するヒータと、
    充填材を含有する第1樹脂層と、
    充填材を含有しない第2樹脂層と、を備え、
    前記ベース部材と前記支持部材との間には、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を含む接合層が配置され、
    該接合層は、前記第1樹脂層を少なくとも1層含む接合本体部と、前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層と、を含むことを特徴とする加熱装置。
  2. 前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みは、0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記接合層は、さらに、前記支持部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 前記支持部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みは、0.5〜10μmであることを特徴とする請求項3に記載の加熱装置。
  5. 前記接合本体部は、複数層の前記第1樹脂層と、該第1樹脂層同士の間に配置された前記第2樹脂層と、を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱装置。
  6. 前記接合本体部に含まれる前記第2樹脂層の厚みは、前記ベース部材と前記接合本体部との間に配置された前記第2樹脂層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の加熱装置。
  7. 表面及び裏面を有するベース部材と、
    該ベース部材の前記表面側に配置され、被処理物を支持する支持面を有する支持部材と、
    該支持部材に設けられ、前記被処理物を加熱するヒータと、
    充填材を含有する第1樹脂層と、
    充填材を含有しない第2樹脂層と、を備え、
    前記ベース部材と前記支持部材との間には、前記第1樹脂層及び前記第2樹脂層を含む接合層が配置され、
    該接合層は、前記ベース部材側に配置された前記第1樹脂層と、前記支持部材側に配置された前記第1樹脂層と、これら2つの前記第1樹脂層の間に配置された前記第2樹脂層と、を含むことを特徴とする加熱装置。
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