JP2016091951A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】ケースの周囲温度が高い場合でも、ケース内部の循環流の妨げとならない構成によって電池の冷却性能を向上し、かつ小型化が図れる電池パックを提供する。【解決手段】電池パック1は、通電可能に接続される複数の電池セル2と、複数の電池セル2を収容するケース3と、を備える。さらに電池パック1は、ケース3の内部に存在する内部流体をその内部で循環させて循環流を形成する送風機6と、ケース3を構成する少なくとも一つのケース壁の内部に設けられる通路であって冷媒が流通する冷媒通路4と、を備える。これらのケース壁には、冷媒通路4が設けられる部位の内側にフィン5が一体に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ケース内部に収容した複数個の電池セルを冷却する電池パックに関する。
従来、電池を冷却するための電池パックとして、例えば、特許文献1、2に記載の装置が知られている。
特許文献1には、ファン装置によって内気をケース内部に対流させることで、ケースを介した輻射放熱によって、ケース内部に設置する複数個の単電池を冷却する組電池が開示されている。
特許文献2には、奥行き方向に貫通する複数個の溝が形成されたケースにおいて、溝と溝の間に位置するケース内の空間に二次電池を格納し、各溝にケースの外部から冷却フィンが嵌め込まれた電池パックが開示されている。
各溝に設置された冷却フィンは、水が流通する水冷ジャケット本体から間隔をあけて並び、それぞれ鉛直上方に延びている。水冷ジャケット本体及び各冷却フィンは、高い熱伝導性を有するアルミ等の金属で作られている。そして、水冷ジャケット本体内に水が流通することで、各冷却フィンが冷やされて溝部の壁面を冷却できるので、溝間の二次電池を冷却することが可能になる。
特開2009−211829号公報 特許第5422596号公報
特許文献1に記載の装置によると、ケースの周囲温度が高い場合には、ケース内外の温度差が確保できないため、効果的な輻射放熱を行えず、十分な電池冷却性能が得られないという問題がある。
特許文献2に記載の装置によると、溝等によりケース形状が複雑になるため、内部に冷却流体の循環流を形成する場合には、循環流の抵抗が大きくなるという問題がある。さらに複雑なケース形状に適合した冷却装置が必要になるため、二次電池の収容スペースや冷却のための装置が複雑なものになるため、電池パック全体が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、ケースの周囲温度が高い場合でも、ケース内部の循環流の妨げとならない構成によって電池の冷却性能を向上し、かつ小型化が図れる電池パックを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示する電池パックに係る発明のひとつは、通電可能に接続される複数の電池セル(2)と、複数の電池セルを収容するケース(3、103、203、303)と、ケースの内部に存在する内部流体をケースの内部で循環させて循環流を形成する流体駆動手段(6)と、ケースを構成する少なくとも一つのケース壁(31、32、33、34)の内部に設けられる通路であって、冷媒が流通する冷媒通路(4、104、204、304)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、ケースを構成する少なくとも一つのケース壁の内部に設けられた冷媒通路を備える電池パックを提供する。これにより、ケース壁内には冷媒が流通するため、ケース壁を冷却することができる。ケース内部には内部流体の循環流が形成されているため、内部流体がもつ熱を冷却されたケース壁によって吸熱することができる。このため、ケースの周囲温度が高い場合でも、ケース壁からの輻射放熱量を確保することができる。さらにこの冷媒通路はケース壁の内部に形成されるため、ケース内部の循環流に対して流通抵抗となることを抑制できる。このため、循環流とケース壁との効率的な熱交換を図り、電池セル温度の低下を促進することができる。さらに冷媒通路はケース内通路であるため、部品点数を抑制しつつ、電池パックの体格を大型化することなく冷却性能向上を図ることができる。
以上から本発明によれば、ケースの周囲温度が高い場合でも、ケース内部に流れる循環流の妨げとならない構成によって電池の冷却性能を向上し、かつ小型化が図れる電池パックを提供できる。
第1実施形態の電池パックについて、構成と内部流体及び冷媒の流れとを説明するために天壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 第1実施形態の電池パックについて、構成と内部流体及び冷媒の流れとを説明するために一方の側壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 第1実施形態の電池パックについて冷媒の流れを示した斜視図である。 ケース自体に設けられた冷媒通路を示す部分断面図である。 第1実施形態の電池パックについて電池冷却の制御に係るブロック図である。 第2実施形態の電池パックについて、構成と内部流体及び冷媒の流れとを説明するために一方の側壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 第3実施形態の電池パックについて、構成と内部流体及び冷媒の流れとを説明するために天壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 第4実施形態の電池パックについて、構成と内部流体及び冷媒の流れとを説明するために天壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 比較例としての電池パックについて、構成と循環流体の流れとを説明するために天壁側から電池パックの内部を示した概要図である。 ケース自体に設けられた冷媒通路について他の形態を示した部分断面図である。 ケース自体に設けられた冷媒通路について他の形態を示した部分断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一例である第1実施形態の電池パック1について図1〜図5を参照しながら説明する。電池パック1は、例えば、内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。電池パック1に含まれる複数の電池セル2は、例えば、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池である。
電池パック1は、通電可能に接続される複数の電池セル2からなる組電池20と、外部と隔離した密閉された内部空間を形成するケース3と、ケース3内で流体を循環させる流体駆動手段と、を備える。ケース3は、複数の電池セル2、及び流体駆動手段の一例である送風機6を収容するパックケースである。ケース3の内部には、2つの送風機6A、6Bが並んで搭載されている。2つの送風機6A、6Bは、総称して送風機6として記載することもある。
電池セル2は、外装ケースから外部に突出する正極端子及び負極端子を備える。外装ケースから露出する電極端子であって、隣り合う電池セル2における異極の端子間は、バスバー等の導電部材によって電気的に接続される。バスバーと電極端子との接続は、例えばネジ締めや、溶接等により行われる。したがって、バスバー等によって電気的に接続された複数の電池セル2の両端に配された総端子部は、外部から電力が供給されたり、他の電気機器へ向けて放電したりする。
電池パック1は、電池管理ユニット(Battery Management Unit)を備える。電池管理ユニットは、少なくとも電池セル2の蓄電量を管理する機器であり、電池セル2に係る制御を行う電池制御ユニットの一例である。また、電池管理ユニットは、電池セル2に関する電流、電圧、温度を監視するとともに、電池セル2の異常状態、漏電等を管理する機器であってもよい。
また、電池管理ユニットには、電流センサによって検出された電流値に係る信号が入力される。電池管理ユニットは、車両ECUと同様に入力回路、マイクロコンピュータ、及び出力回路を備えている。マイクロコンピュータが有する記憶手段には、電池情報がデータとして随時蓄積されている。蓄積される電池情報のデータは、例えば、電池パック1における電池電圧、充電電流、放電電流及び電池温度等である。
また、電池管理ユニットは、送風機6A、6Bのモータ60の作動を制御する制御装置100として機能することもできる。制御装置100には、電池セル2の温度を検出する温度検出器110によって検出された温度情報が入力される。温度検出器110は、複数の電池セル2において、各電池セル2または所定の電池セル2に設けられる。温度検出器110は、制御装置100に信号を入力する温度検出線、温度センサ等によって構成することができる。
制御装置100は、温度検出器110によって検出される電池温度に応じて電池冷却を実施する条件が成立した場合には、送風機6A、6Bのモータ60や、冷媒通路4に冷媒を流通させるためのポンプ120を運転するように制御する。また、電池管理ユニットは、車両に搭載された各種の電子制御装置と通信可能に構成されている。
ケース3の内部には、送風機6A、6Bによって強制的に流れる流体の循環経路をなす循環通路7が形成されている。循環通路7は、ケース3の内部に形成され、流体が循環する通路である。循環通路7は、送風機6A、6Bにより送風された流体(例えば空気)が各電池セル2と熱交換した後、送風機6A、6Bに吸い込まれる一連の流体の主流経路をなす。すなわち、ケース3の内部において、流体が各送風機6A、6Bから流出する箇所は一箇所ずつであり、流体が各送風機6A、6Bに流入する箇所も一箇所ずつである。したがって、ケース3の内部の流体は、必ず送風機6を経由して循環通路7を循環することになる。
図1及び図2に図示するように、循環通路7は、吸入通路74、吹出し通路75、天壁側通路70、電池通路76及び集合通路73を結ぶ一連の流通経路によって構成される。吹出し通路75は、送風機6A、6Bによって吐出される流体が通る流体吐出通路を構成する。吸入通路74、集合通路73は、吹出し通路75から吐出された流体が複数の電池セル2と熱交換して冷却した後に流通する流体吸入通路を構成する。
ケース3は、内部の空間を包囲する複数の壁からなる箱形を呈し、アルミニウム板または鉄板の成型品で形成される。ケース3は、例えば、6面(例えば、側壁31、32、34、35、天壁30、底壁33)を有するケースである。側壁31と側壁32は互いに向かい合う位置関係にある壁であり、側壁34と側壁35は、互いに向かい合う位置関係にあって、側壁31及び側壁32に直交する壁である。
また、ケース3は、複数のケース体を接合して組み立てることにより、内部に箱体状の空間を形成して製作することができる。また、ケース3の複数の壁のうち、所定の壁の表面には、放熱面積を大きくするために複数の凸部または凹部を形成するようにしてもよい。
複数の電池セル2は、ケース3の内部空間において複数のセル積層体を構成する。複数のセル積層体を構成する複数の電池セル2は、それぞれ所定の間隔をあけて設置され、隣り合う電池セル2間には、流体が流通可能な隙間である電池通路76が形成される。電池通路76は、セル間に設けられたスペーサ部材によって形成される。
このスペーサ部材は、セル間に挟まれて支持されることにより、セル間に流体が上下方向に流れる通路を形成する。すなわち、各電池通路76は、セル間において、側壁31側及び側壁32側が閉じられて天壁30側が天壁側通路70に向けて開放し、底壁33側が集合ダクト83に接続されて、集合通路73に通じる。これにより、各電池通路76は、天壁30側で流体の入口部を備え、底壁33側で集合通路73に集まる流体の出口部を備える。
集合ダクト83は、各電池セル2の下流側端部(下端部)と、吸入用ダクト82内の吸入通路74とを繋ぐダクトである。集合ダクト83は、各電池通路76を流出した流体が底壁33に熱的に接続しうる集合通路73を形成する。換言すれば、集合通路73を流通する流体の熱は、底壁33へ移動しうる。
集合通路73は、各電池通路76の出口部から、吸入通路74までにわたって底壁33に平行に延びる通路であり、吸入用ダクト82及びダクト接続部材80を介して、送風機6A及び送風機6Bのそれぞれの吸込み部61に連通している。
天壁側通路70は、天壁30と複数の電池セル2との間に形成される天壁30に平行に延びる通路である。側壁側通路71は、天壁30及び底壁33の両方に直交する側壁31に平行に延び、複数の電池セル2と側壁31との間に形成される通路である。側壁側通路72は、天壁30及び底壁33の両方に直交し、側壁31に対向する側壁32に平行に延び、複数の電池セル2と側壁32との間に形成される通路である。
電池パック1は、ケース3を構成する少なくとも一つの壁の内部に設けられる通路であり、冷媒が流通する冷媒通路4を備える。図1〜図3に示すように、冷媒通路4は、一連の通路である、壁内通路42、壁内通路44及び壁内通路41により構成される。上流側の壁内通路42は、冷媒流入部46を構成するジョイントによって配管460に接続されている。下流側の壁内通路41は、冷媒流出部47を構成するジョイントによって配管470に接続されている。ポンプ120によって駆動された冷媒は、配管460、冷媒流入部46、壁内通路42、壁内通路44、壁内通路41を順に流下し、冷媒流出部47から配管470へ流れ出る。このように、冷媒供給機構は、冷媒通路4と、冷媒駆動装置であるポンプ120とを備えて構成される。
壁内通路42は、側壁32の内部の全体に渡って設けられ、側壁35側から側壁34側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路44は、側壁34の内部の全体に渡って設けられ、側壁32側から側壁31側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路41は、側壁31の内部の全体に渡って設けられ、側壁34側から側壁35側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路42、壁内通路44、壁内通路41のそれぞれは、例えば、壁に沿う方向の長さに対して壁の厚み方向の長さが短い扁平な通路を構成する。壁内通路42と壁内通路44は、側壁32と側壁34とで形成される角部において連通する。壁内通路44と壁内通路41は、側壁34と側壁31とで形成される角部において連通する。
また、壁内通路42、壁内通路44、壁内通路41は、それぞれ、側壁32、側壁34、側壁31の一部において内部に設けるように構成してもよい。例えば、壁内通路42、壁内通路44、壁内通路41は、それぞれ、側壁32、側壁34、側壁31において所定の高さの範囲に設けるようにしてもよい。例えば、壁内通路は、側壁において上部、下部、中央部等に設けるようにしてもよい。
また、図4に図示するように、壁内通路41、42、44は、それぞれ、壁の内部に並ぶ複数個の小通路410、420、440によって構成される。各小通路410、420、440は、壁内で所定の間隔をあけて並び、小通路間はケース壁における内部側の内壁面と外部側の外壁面とを橋渡しする肉部によって仕切られている。また、複数個の小通路410、420、440は、例えば、押出成形によって製造されたケース壁に形成される通路である。例えば、各側壁31、32、34は、内部に長手方向に延びる複数の穴部を形成するように、扁平状部材として押出成形によって製造することができる。
この構成により、冷媒流入部46から流入した冷媒は、側壁32において複数の小通路420に分岐して流れ、引き続いて側壁34において複数の小通路440、さらに側壁31において複数の小通路410へと流れる。そして、複数の小通路410の冷媒は、集合して冷媒流出部47から配管470に流出する。
冷媒通路4は、ケース3を天壁30を上面にした状態で平面視すると、側壁31、側壁34及び側壁31に渡って複数の電池セル2を取り囲むように延びている(図1、図3参照)。冷媒通路4は、複数の側壁に渡って配されているため、隣り合う複数のケース壁を冷却することができる。さらに、冷媒通路4は、ケース3の内部の側方を囲むように、かつケース壁の全体にわたって設けられている。
このようにケース3を天壁30を上面にした状態で平面視すると、冷媒通路4は複数の電池セル2の周りをU字状に取り囲むように這わされている。このように、冷媒通路4は、冷媒流入部46と冷媒流出部47の両方がケースに対して同じ側に設置される通路である。したがって、配管460と配管470は、ケース3に対して同じ側に設置することが可能である。これにより、流入用配管、流出用配管及びポンプ120を固まった場所に設置することが可能である。
側壁32には、内表面から突出する複数個のフィン5が設けられている。側壁31には、内表面から突出する複数個のフィン5が設けられている。フィン5は、側壁32や側壁31と一体に形成されて、側壁の表面積を増加させて伝熱面積を大きくする働きがある。したがって、ケース壁には、冷媒通路が設けられる部位の内側にフィン5が一体に設けられることになる。
ケース3の内部の流体は、ケース3を構成する複数のケース壁を介して外部に放熱するが、冷媒によって冷却される側壁32、34、31において積極的に吸熱されて各側壁を介してケース3の外部に放熱する。特に側壁31、側壁32においては、循環流が側壁側通路71、側壁側通路72を流通するときにフィン5に接触することで、吸熱が促進され、より多くの熱量を側壁31、側壁32に移動させることができる。さらに、壁内通路42を流れる冷媒と側壁32の内側を流れる内部流体とは、対向流を構成するため、同じ方向に流れる流体同士に係る熱交換よりも効率的な熱交換が行われ、さらなる放熱性能の向上が図れる。
送風機6A、6Bは、ケース3内の流体を循環通路7に循環させる流体駆動手段の一例である。循環通路7に循環させる流体としては、例えば、空気、各種のガス、水、冷媒を用いることができる。各送風機6A、6Bは、モータ60と、モータ60により回転されるシロッコファンと、シロッコファンを内蔵するファンケーシングとを備える。このファンケーシングは、内部にシロッコファンの吸込み口に通じる吸込み部61を形成する。吸込み部61と吸入用ダクト82内の吸入通路74とは、ダクト接続部材80によって接続されて連通する。ダクト接続部材80は、ファンケーシングと吸入用ダクト82とを連結するアタッチメントである。ダクト接続部材80は、直方体状のチャンバを内部に有しているため、循環流体の流通抵抗を低減することにも寄与している。
各送風機6A、6Bは、ファンの回転軸を天壁30や底壁33に沿う方向に配して、回転軸に沿う方向に流体を吸入し、遠心方向に吹き出すように設置されている。各送風機6A、6Bは、ケース3の側壁34にモータ60側、すなわち、吸込み部61とは反対側である背面側(モータ60側)を向けて設置されている。
ファンケーシングの吹出し部には、循環通路7の一通路である吹出し通路75を形成する吹出し用ダクト81が接続されている。送風機6Aの吹出し通路75は、ファンの遠心方向であって、天壁30及び側壁31寄りでこの両方の壁に沿うように延びている。したがって、送風機6Aによって吹出し通路75を通じて吹き出される流体は、天壁30及び側壁31に沿うように側壁側通路71の上部を側壁35に向けて進み、さらに側壁側通路71の上部の全域から天壁側通路70を中央部に向けて流れる。そして、流体は、送風機6Aの流体吸引力によって、各電池通路76に流入して下方に流れ、各電池通路76の下端部から集合通路73に流入するようになり、さらに流体は吸入通路74、吸込み部61を経て、各送風機6Aに必ず戻ってくる。
送風機6Bの吹出し通路75は、ファンの遠心方向であって、底壁33及び側壁32寄りでこの両方の壁に沿うように延びている。したがって、送風機6Bによって吹出し通路75を通じて吹き出される流体は、底壁33及び側壁32に沿うように側壁側通路72の下部または中央部を側壁35に向けて進み、さらに側壁側通路72の全域から中央部に向けて流れる。そして、流体は、送風機6Bの流体吸引力によって、各電池通路76に流入して下方に流れ、各電池通路76の下端部から集合通路73に流入するようになり、さらに流体は吸入通路74、吸込み部61を経て、送風機6Bに必ず戻ってくる。
また、循環通路7を流れる流体は、各電池通路76を流れるときに、各電池セル2から吸熱したり、各電池セル2を加熱したりする。各電池セル2を冷却したり加熱したりした流体は、それぞれ、集合通路73に集められ、吸入通路74、吸込み部61を通して送風機6A、6Bのそれぞれに吸入される。また、流体は、ケース3内を循環する際に、正極端子、負極端子からなる電池セル2の電極端子や、異極端子間を電気的に接続するバスバーにも接触するため、電極端子やバスバーも伝熱手段の一つを構成しうる。
電池セル2は、電流が取り出される出力時及び充電される入力時に自己発熱する。例えば、電池管理ユニットは、温度検出器110によって電池パック1内の電池セル2の温度を常時モニターし、電池セル2の温度に基づいて送風機6A、6Bの運転を制御する。電池管理ユニットは、送風機6A、6Bの各モータ60に、最大電圧に対して0%〜100%に含まれる任意の値のデューティ比に制御した電圧を印加して、各ファンの回転数を可変させる。電池パック1では、このデューティ制御によってファンの回転数を変化させることにより、各送風機6A、6Bによる風量を、多段階または無段階的に調節することができる。
また、電池パック1は、トランクルーム、トランクルームより下方に設けられたトランクルーム裏エリア等のパック収容スペースに設置される。このパック収容スペースは、例えば、スペアタイヤ、工具等も収納することができる。電池パック1は、底壁33や集合通路73を下側にした姿勢で、パック収容スペースに設置される。
また、電池パック1は、車両の車室内に設けられる前部座席の下方や後部座席の下方に設置することができる。この場合、電池パック1は、底壁33や集合通路73を下側にした姿勢で、前部座席や後部座席の下方に設置することができる。また、後部座席の下方の電池パック1を設置する空間は、トランクルームよりも下方のトランクルーム裏エリアに連通させるようにしてもよい。また当該設置空間は、車外に連通するようにも構成できる。
また、循環通路7を循環する過程で流体は、側壁31、側壁32、天壁30、底壁33等に接触する。循環流体は、側壁側通路71、72を流れる際に、電池セル2との熱交換の前に、冷媒によって冷却された側壁31、側壁32を通してケース3の外部に放熱する。また、循環流体は、天壁側通路70を流れる際に、電池セル2との熱交換の直前に、天壁30を通してケース3の外部に放熱する。側壁31、側壁32、天壁30等を通して放出された熱は、自然対流によってケース3の外部に放熱される。したがって、天壁30の全体、側壁31、32の全体が、ケース3内の電池セル2の熱を外部に放出する際の放熱面として機能することになる。
次に、第1実施形態の電池パック1がもたらす作用効果について説明する。電池パック1は、複数の電池セル2と、複数の電池セル2を収容するケース3と、を備える。電池パック1は、さらにケース3の内部に存在する内部流体をその内部で循環させて循環流を形成する送風機6と、ケース3を構成する少なくとも一つのケース壁の内部に設けられる通路であって冷媒が流通する冷媒通路4と、を備える。
電池パック1は、ケース3を構成する少なくとも一つのケース壁自体に設けた冷媒通路4を備えるため、ケース壁内には冷媒が流通するので、ケース壁を効果的に冷却することができる。さらにケース3の内部には内部流体の循環流が形成されているため、内部流体がもつ熱を、冷媒によって冷却されたケース壁で吸熱することができる。このため、ケース3の周囲温度が高い場合でも、ケース壁からの輻射放熱量を確保できる。さらに冷媒通路4はケース壁の内部に形成されるため、ケース3の内部の循環流に対して流通抵抗となることを抑制できる。このため、循環流とケース壁との効率的な熱交換が図れ、電池セル2の温度低下を促進できる。さらに冷媒通路4はケース3の内部通路であるため、電池パック1の体格を大型化することがなく、部品点数の抑制にも貢献できる。以上より、ケース3の周囲温度が高い場合でも、ケース3内に流れる循環流の妨げとならない構成によって電池の冷却性能を向上し、かつ小型化を図る電池パック1が得られる。
また、電池パック1の小型化が図れるため、その分、電池セルの収容個数を多くすることができる。これにより、車両の走行可能距離を延ばすことにも寄与する。
また、冷媒通路4を構成する壁内通路41、42、44は、それぞれ、ケース壁の内部に並ぶ複数個の小通路410、420、440によって構成される。この構成によれば、小通路間はケース壁における内壁面と外壁面とを橋渡しする肉部によって仕切られている。このため、ケース壁の内部にひとつの通路を形成する場合に比べて、ケース壁自体の強度を向上することができ、強度を確保しつつも壁の広範囲に渡る冷媒通路を形成することができる。
また、複数個の小通路410、420、440は、押出成形によって製造されたケース壁に形成される通路である。この構成によれば、強度を確保でき、かつ壁の広範囲に渡る冷媒通路を形成できるケース壁を安定的な品質が得られる製法により提供することができる。
また、ケース壁には、冷媒通路4が設けられる部位の内側にフィン5が一体に設けられている。この構成によれば、ケース壁内を冷媒が流れることによる壁冷却と、内部流体との伝熱面積の拡大とにより、ケース壁を介した放熱効果を一層高めることができる。
また、冷媒通路4は、ケース壁の全体にわたって設けられる。この構成によれば、ケース壁内を冷媒が流れることによる壁冷却効果をケース壁の全面に渡って享受することができるため、ケース壁を介した放熱効果を一層高めることができる。
また、冷媒通路4は、冷媒流入部46と冷媒流出部47の両方がケース3に対して同じ側に設置される通路である。この構成によれば、冷媒通路4に冷媒を運ぶ配管460と冷媒通路4から流出した冷媒が流れる配管470とは、ケース3に対して同じ側に設置することが可能である。これにより、流入用配管、流出用配管及びポンプ120を固まった場所に設置することができるため、車両への設置作業、メンテナンス作業等の作業効率を高めることができる。また車両への搭載に関しても、電池パック1の収納箇所と冷媒供給に係る部品の収容箇所とを分けて設定することができるので、収容スペースの効率的活用が図れる。
また、冷媒通路4は、ケース3の内部の側方を囲むように、ケース壁の全体にわたって設けられる。この構成によれば、ケース壁を介した積極的な放熱を、ケース3の側方へ向けて実施する電池パック1を提供できる。したがって、上下方向についての収容スペースが狭いような設置条件であっても、側方への放熱を積極的に行うことで、高い放熱性能を有する電池パック1を提供できる。
また、ケース3の内部に設けられた循環通路7は、ケース3を形成する複数の壁に囲まれている。このように、循環通路7を取り囲むケース3の複数の壁を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を大きくでき、ケース3の外部へ放熱を促進することができる。これにより、電池セル2の発熱を効果的にケース3の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。すなわち、ケース3の壁面を広く放熱面積として活用する効果的な電池冷却を実現できる。
また、集合通路73は、各電池セル2から吸熱した後の流体を確実に集合させて各送風機6A、6Bに吸入させる流れを形成でき、さらに送風機6A、6Bに向かって同一方向に流れる円滑な流れ、すなわち抵抗の少ない流れを形成できる。
また、複数の電池セル2は、電極端子を上にした姿勢で設けられる。送風機6A、6Bから流出した流体は、電極端子の周囲を通過した後、各電池通路76に流入する。この構成によれば、各電池セル2の発熱が集まりやすい電極端子を冷却した後、各電池セル2の外装ケースを冷却することができる。したがって、効率的な電池冷却を実施できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、冷媒通路の設置場所に係る他の形態について図6を参照して説明する。図6において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第2実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図6に示すように、第2実施形態の電池パック101は、ケース103を構成する少なくとも一つの壁の内部に設けられる通路であり、冷媒が流通する冷媒通路104を備える。冷媒通路104は、壁内通路43により構成される。壁内通路43の上流側は、冷媒流入部46を構成するジョイントによって配管460に接続されている。壁内通路43の下流側は、冷媒流出部47を構成するジョイントによって配管470に接続されている。ポンプ120によって駆動された冷媒は、配管460、冷媒流入部46、壁内通路43を順に流下し、冷媒流出部47から配管470へ流れ出る。このように、冷媒供給機構は、冷媒通路104と、冷媒駆動装置であるポンプ120とを備えて構成される。
壁内通路43は、底壁33の内部の全体に渡って設けられ、側壁34側から側壁35側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路43は、例えば、壁に沿う方向の長さに対して壁の厚み方向の長さが短い扁平な通路を構成する。
また、壁内通路43は、底壁33の一部において内部に設けるように構成してもよい。例えば、壁内通路43は、底壁33において所定の幅の範囲に設けるようにしてもよい。例えば、壁内通路43は、底壁において複数箇所に分けて設けるようにしてもよい。
また、壁内通路43は、壁の内部に並ぶ複数個の小通路によって構成される。この小通路は前述の小通路410、420、440等と同じ構成、同じ作用効果を奏する。この構成により、冷媒流入部46から流入した冷媒は、底壁33において複数の小通路に分岐して流れた後、集合して冷媒流出部47から配管470に流出する。
また、電池パック1のケース3は、車両に設けられた床面に接触するように車両に搭載してもよい。これにより、ケース3内の熱は、冷媒によって冷却された底壁33を介して床面に伝達される。したがって、ケース3内の熱は、電池セル2と熱交換した後の集合通路73を流れる流体から、冷却された底壁33を介して車両の床面に伝達される。また、底壁33と床面との接触部には、熱伝導性に優れた放熱シートを介在させるようにしてもよい。ケース3内の熱は、底壁33から放熱シートを介して床面に伝達される。
第2実施形態の電池パック101によれば、冷媒通路104を流れる冷媒とケース壁の内側を流れる内部流体とは、対向流を構成する。これによれば、壁内通路43を流れる冷媒と底壁33の内側を流れる内部流体とは、対向流を構成するため、同じ方向に流れる流体同士に係る熱交換よりも効率的な熱交換が行われ、さらなる放熱性能の向上が図れる。
また、冷媒通路104は、循環流を形成する内部流体が複数の電池セル2の周囲を通過した後、送風機6に吸い込まれるまでの間に接触する底壁33に設けられる通路である。これによれば、電池セル2を通過して電池の発熱を吸熱した直後の内部流体が、冷媒によって冷却されたケース壁に吸熱されるので、さらなる放熱性能の向上が図れる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、冷媒通路の設置場所に係る他の形態について図7を参照して説明する。図7において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第3実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図7に示すように、第3実施形態の電池パック201は、ケース203を構成する少なくとも一つの壁の内部に設けられる通路であり、冷媒が流通する冷媒通路204を備える。図7に示すように、冷媒通路204は、一連の通路である、壁内通路45、壁内通路42、壁内通路41及び壁内通路44により構成される。なお、上流側の壁内通路45は、冷媒流入部46を構成するジョイントによって配管460に接続されている。下流側の壁内通路44は、冷媒流出部47を構成するジョイントによって配管470に接続されている。冷媒通路204は、側壁35の中央部で冷媒流入部46から二手に分岐する。一方の分岐通路は、冷媒流入部46、壁内通路45、壁内通路41、壁内通路44、冷媒流出部47の順に流下する通路である。他方の分岐通路は、冷媒流入部46、壁内通路45、壁内通路42、壁内通路44、冷媒流出部47の順に流下する通路である。
ポンプ120によって駆動された冷媒は、配管460、冷媒流入部46と流れ、この後、前述の2つの通路に分岐し、側壁34の中央部で集合して冷媒流出部47から配管470へ流れ出る。このように、冷媒供給機構は、冷媒通路204と、冷媒駆動装置であるポンプ120とを備えて構成される。
壁内通路45は、側壁35の内部の全体に渡って設けられる。壁内通路42は、側壁32の内部の全体に渡って設けられ、側壁35側から側壁34側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路41は、側壁31の内部の全体に渡って設けられ、側壁35側から側壁34側に向かって冷媒が流れる通路である。壁内通路44は、側壁34の内部の全体に渡って設けられる。壁内通路45は、例えば、壁に沿う方向の長さに対して壁の厚み方向の長さが短い扁平な通路を構成する。壁内通路45と壁内通路42は、側壁35と側壁32とで形成される角部において連通する。壁内通路45と壁内通路41は、側壁35と側壁31とで形成される角部において連通する。壁内通路41と壁内通路44は、側壁31と側壁34とで形成される角部において連通する。壁内通路42と壁内通路44は、側壁31と側壁34とで形成される角部において連通する。
また、壁内通路45は、側壁35の一部において内部に設けるように構成してもよい。例えば、壁内通路45は、側壁35において所定の高さの範囲に設けるようにしてもよい。例えば、壁内通路45は、側壁において上部、下部、中央部等に設けるようにしてもよい。
また、壁内通路45は、壁の内部に並ぶ複数個の小通路によって構成される。この小通路は前述の小通路410、420、440等と同じ構成、同じ作用効果を奏する。
第3実施形態の電池パック201によれば、冷媒通路204を流れる冷媒とケース壁の内側を流れる内部流体とは、対向流を構成する。これによれば、各壁内通路を流れる冷媒と各側壁の内側を流れる内部流体とは、対向流を構成するため、同じ方向に流れる流体同士に係る熱交換よりも効率的な熱交換が行われ、さらなる放熱性能の向上が図れる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、他の形態の電池パック301について図8を参照して説明する。図8において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。また、第4実施形態において第1実施形態と同様の構成を有するものは、第1実施形態で説明した同様の作用、効果を奏するものとする。
図8に示すように、第4実施形態の電池パック301は、側壁31と側壁32が対向する方向に仕切り板で仕切られて対称に配置された内蔵部品を有するパックである。対称に配置されたそれぞれの内部空間は、仕切り板によってさらに二つの部屋に仕切られている。各部屋には、送風機6と複数の電池セル2からなる組電池20とが配置されている。
電池パック301は、ケース303を構成する少なくとも一つの壁の内部に設けられる通路であり、冷媒が流通する冷媒通路304を備える。図8に示すように、冷媒通路304は、一連の通路である、壁内通路41、壁内通路45及び壁内通路42により構成される。なお、上流側の壁内通路41は、冷媒流入部46を構成するジョイントによって配管460に接続されている。下流側の壁内通路42は、冷媒流出部47を構成するジョイントによって配管470に接続されている。ポンプ120によって駆動された冷媒は、配管460、冷媒流入部46、壁内通路41、壁内通路45、壁内通路42を順に流下し、冷媒流出部47から配管470へ流れ出る。このように、冷媒供給機構は、冷媒通路304と、冷媒駆動装置であるポンプ120とを備えて構成される。
一方、図9に図示する比較例としての電池パック1000は、ケースの外部に設置した送風機6と、蒸発器9とを有し、蒸発器9で冷却した空気を外部の送風機6によってダクトを介して各組電池20に供給する。このため、電池パック1000は、冷却空気を供給循環させるためのダクトを要するので、電池パック301に対してダクトによる循環流の圧力損失が生じ、装置の体格が大きくなる。電池パック301は、比較例の電池パック1000に対して、このような問題点を解消し、かつ、前述の第1実施形態と同様の作用効果を奏するものである。
(他の実施形態)
前述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
第1実施形態の壁内通路41、42、44は、図10及び図11に示すような形態でもよい。図10に示すように、壁内通路41、42、44は、ケース3の内部に位置するようにケース壁に設けることができる。また図11に示すように、押出成形により各小通路410、420、440を形成した扁平状部材をケース壁に、溶接等により一体に組み付け、ケース壁内に冷媒通路を形成するようにしてもよい。
本発明に含まれる冷媒通路の構成は、前述の実施形態に記載するものに限定されない。当該冷媒通路は、ケースを構成する複数のケース壁のうち、任意に選択されたケース壁の内部に設けられる通路であり、その大きさ、個数、形状等は前述の実施形態に記載のものの他、発明の目的を達成する範囲内で種々の他の形態を採用することができる。
本発明に含まれる冷媒は、液体、気体のいずれも用いることができる。冷媒には、例えば、水、冷却液、フロン系の冷媒、二酸化炭素、空気等を用いることができる。
また、前述の実施形態の電池パックは、複数個の送風機6を用いて、循環通路7を主流経路とする循環流を形成するが、例えば1個の送風機による吸入、吹出しによって、循環流を形成することもできる。
また、ケース3の内部に設けられる送風機6が内蔵するファンには、前述の実施形態に記載するシロッコファンの他、軸流ファン、ターボファン等を用いることができる。
前述の実施形態において集合通路73は、集合ダクト83によって形成されているが、集合通路73は、例えば、ダクトではなく、底壁33、側壁31及び側壁32によって囲まれる通路として構成してもよい。
1、101、201、301…電池パック
2…電池セル
3、103、203、303…ケース
4、104、204、304…冷媒通路
6、6A、6B…送風機(流体駆動手段)
31、32、34…側壁(ケース壁)

Claims (9)

  1. 通電可能に接続される複数の電池セル(2)と、
    前記複数の電池セルを収容するケース(3、103、203、303)と、
    前記ケースの内部に存在する内部流体を前記ケースの内部で循環させて循環流を形成する流体駆動手段(6)と、
    前記ケースを構成する少なくとも一つのケース壁(31、32、33、34)の内部に設けられる通路であって、冷媒が流通する冷媒通路(4、104、204、304)と、
    を備えることを特徴とする電池パック。
  2. 前記冷媒通路は、前記ケース壁の内部に並ぶ複数個の小通路(410、420、430、440)によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記複数個の小通路は、押出成形によって製造された前記ケース壁に形成される通路であることを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
  4. 前記冷媒通路を流れる冷媒と前記ケース壁の内側を流れる前記内部流体とは、対向流を構成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電池パック。
  5. 前記ケース壁には、前記冷媒通路が設けられる部位の内側にフィン(5)が一体に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電池パック。
  6. 前記冷媒通路は、前記ケース壁の全体にわたって設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電池パック。
  7. 前記冷媒通路(104)は、前記循環流を形成する前記内部流体が前記複数の電池セルの周囲を通過した後、前記流体駆動手段に吸い込まれるまでの間に接触する前記ケース壁(33)に設けられる通路であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電池パック。
  8. 前記冷媒通路(4、304)は、冷媒流入部(46)と冷媒流出部(47)の両方が前記ケースに対して同じ側に設置される通路であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電池パック。
  9. 前記冷媒通路(4、204、304)は、前記ケースの内部の側方を囲むように、前記ケース壁の全体にわたって設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電池パック。
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