JP2020013750A - バッテリ装置及びバッテリ装置の製造方法 - Google Patents

バッテリ装置及びバッテリ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱シートをバッテリセルと熱交換面とに密着可能であり、伝熱シートの厚みを容易に管理可能なバッテリ装置及びその製造方法の提供。【解決手段】二つの外側壁33を有する外装体30と、複数積層されるバッテリセル60で構成されるバッテリセル群6と、バッテリセル群6に外側壁33に押し付ける方向の圧力を作用させる保持機構7と、外側壁33とバッテリセル群6との間の伝熱シート39とを備え、バッテリセル群6は、伝熱シート39の上位にストッパ突部616を有し、伝熱シート39の下位に凸部617を有し、外側壁33の内面33aは、凸部617を挿入可能な凹部37を有し、保持機構7の押し付け方向の圧力よるストッパ突部616と外側壁33との当接及び凸部617と凹部37との係合により、バッテリセル群6と外側壁33との隙間Sが設定され、バッテリセル群6が位置決め保持され、伝熱シート39は外側壁33とバッテリセル群6の間で押し潰されて隙間Sに挟着される。【選択図】図7

Description

本発明は、バッテリ装置及びバッテリ装置の製造方法に関する。
ハイブリッドカーや電気自動車には、リチウムイオン二次電池等のバッテリセルを複数有するバッテリ装置が搭載されている。一般に、これらの車両は、通常のガソリン車よりも多くの電力を必要とするため、限られたスペースになるべく数多くのバッテリセルを高密度に搭載することが求められる。
従来、底板と一対の側板と端板とを有するケース本体に、複数のバッテリセルを積層して収容したバッテリ装置であって、側板の内面の上部に、互いに対向する一対のガイド溝を形成し、このガイド溝に、バッテリセルの上部両側面に突設される電極端子を収容し、ガイド溝内の接続端子と電気的に接続するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−286357号公報
バッテリ装置では、複数積層されるバッテリセルを車両の振動等によってがたつくことなく定位置に位置決めすることと、複数のバッテリセルを熱交換面に対して熱交換可能に接触させて効率的に冷却することが必要となる。
一般に、バッテリセルは熱交換面に対して伝熱シートを介して接触する。伝熱シートは、厚みによって伝熱量が決まるため、バッテリセルを効率的に冷却するためには、伝熱シートをバッテリセルと熱交換面とに密着させると共に、伝熱シートの厚みを容易に管理できるようにする必要がある。
しかし、特許文献1には、バッテリセルの電極端子付近を熱交換面に対して熱交換可能に接触させることも、伝熱シートの厚みを管理できるようにすることも開示されていない。
本発明は、複数積層されるバッテリセルと熱交換面との間に配置される伝熱シートを、バッテリセルと熱交換面とに密着させることができると共に、伝熱シートの厚みを容易に管理可能なバッテリ装置及びバッテリ装置の製造方法を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係るバッテリ装置は、二つの外側壁(例えば、後述の外側壁33)を有する外装体(例えば、後述の外装体30)と、前記外装体の前記二つの外側壁の間に配置され、複数積層されるバッテリセル(例えば、後述のバッテリセル60)により構成される少なくとも一つのバッテリセル群(例えば、後述のバッテリセル群6)と、前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する保持機構(例えば、後述の保持機構7)と、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間に配置される押し潰し可能な伝熱シート(例えば、後述の伝熱シート39)と、を備えるバッテリ装置(例えば、後述のバッテリ装置1)であって、前記バッテリセル群は、前記伝熱シートよりも上位又は下位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出するストッパ突部(例えば、後述のストッパ突部616)を有すると共に、前記伝熱シートよりも下位又は上位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出する凸部(例えば、後述の凸部617)を有し、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁の内面(例えば、後述の内面33a)は、前記凸部と係合可能な凹部(例えば、後述の凹部37)を有し、前記保持機構の押し付け方向の圧力による前記ストッパ突部と前記外側壁との当接及び前記凸部と前記凹部との係合により、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間の隙間(例えば、後述の隙間S)が設定されると共に、前記バッテリセル群が前記外装体内で位置決めされた状態で保持され、前記伝熱シートは、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間で押し潰されて前記隙間に挟着される。
上記(1)に記載のバッテリ装置によれば、複数積層されるバッテリセルと熱交換面との間に配置される伝熱シートを、バッテリセルと熱交換面とに密着させることができると共に、伝熱シートの厚みを容易に管理可能なバッテリ装置を提供することができる。
(2) (1)に記載のバッテリ装置において、前記外装体の前記二つの外側壁の間に、複数の前記バッテリセル群が並列に収容され、前記保持機構は、前記複数のバッテリセル群の間に配置され、前記複数のバッテリセル群に対して、前記バッテリセル群同士を引き離して相反する前記二つの外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させるものであってもよい。
上記(2)に記載のバッテリ装置によれば、一つの外装体内に複数のバッテリセル群を並列に収容できるため、バッテリセルを更に高密度に配置させることができると共に、各バッテリセル群を熱交換面である外側壁に対してそれぞれ容易に接触及び保持させることができる。
(3) (1)又は(2)に記載のバッテリ装置において、前記外装体は、前記バッテリセルの積層方向に沿う方向を押出し方向とする押出し成形品であることが好ましい。
上記(3)に記載のバッテリ装置によれば、外装体を容易に成形できる。また、外装部は板材同士の接合部を有しないため、組み付けばらつきや熱歪みが発生するおそれがなく、保持機構による押し付け圧力による接合部の歪みが発生するおそれもない。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載のバッテリ装置において、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁は、前記外側壁を介して前記バッテリセルと熱交換可能な温調媒体が流れる温調媒体流路(例えば、後述の温調媒体流路36)を有するものであってもよい。
上記(4)に記載のバッテリ装置によれば、外側壁を介して温調媒体流路内の温調媒体との熱交換が可能となり、より効率的な熱交換が可能となる。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載のバッテリ装置において、前記凸部は、上下に配置される二つの傾斜外面(例えば、後述の傾斜外面617a、617b)と、前記二つの傾斜外面の間の一つの先端面(例えば、後述の先端面617c)と、を有する台形形状であり、前記凹部は、前記凸部の二つの前記傾斜外面にそれぞれ当接する二つの傾斜内面(例えば、後述の傾斜内面37a、37b)を有するものであってもよい。
上記(5)に記載のバッテリ装置によれば、凸部の二つの傾斜外面と凹部の二つの傾斜内面との当接によって、バッテリセルの上下方向の位置決めが可能となると同時に、凸部の先端面の幅を調整することによって凸部の凹部への挿入量を調整することができ、外側壁に対する押し付け方向の位置決めが可能となる。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載のバッテリ装置において、前記バッテリセル群は、積層方向に隣り合う前記バッテリセルとの間を絶縁するセパレータ(例えば、後述のセパレータ61)を有し、前記凸部及び前記ストッパ突部は、前記セパレータに設けられるものであってもよい。
上記(6)に記載のバッテリ装置によれば、凸部及びストッパ突部をバッテリセルのセルケースに形成する必要がなく、絶縁性の凸部及びストッパ突部を備えるバッテリセルを容易に構成することができる。
(7) (6)に記載のバッテリ装置において、前記セパレータは、前記バッテリセルの側面(例えば、後述の側面60d)の上部に配置される上部側板部(例えば、後述の上部側板部613)及び下部に配置される下部側板部(例えば、後述の下部側板部614)を有し、前記ストッパ突部は、前記セパレータの前記上部側板部又は前記下部側板部に設けられ、前記凸部は、前記セパレータの前記下部側板部又は前記上部側板部に設けられるものであってもよい。
上記(7)に記載のバッテリ装置によれば、凸部及びストッパ突部はバッテリセルの側面に配置されるため、バッテリセルの位置決めと伝熱シートの押し潰しを安定して行うことができる。
(8) 本発明に係るバッテリ装置の製造方法は、二つの外側壁(例えば、後述の外側壁33)を有する外装体(例えば、後述の外装体30)と、前記外装体の前記二つの外側壁の間に配置され、複数積層されるバッテリセル(例えば、後述のバッテリセル60)により構成される少なくとも一つのバッテリセル群(例えば、後述のバッテリセル群6)と、前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する保持機構(例えば、後述の保持機構7)と、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間に配置される押し潰し可能な伝熱シート(例えば、後述の伝熱シート39)と、を備えるバッテリ装置(例えば、後述のバッテリ装置1)の製造方法であって、前記バッテリセルにおける前記伝熱シートよりも上位又は下位の部位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出するストッパ突部(例えば、後述のストッパ突部616)を設けると共に、前記伝熱シートよりも下位又は上位の部位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出する凸部(例えば、後述の凸部617)を設け、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁の内面(例えば、後述の内面33a)に、前記凸部と係合可能な凹部(例えば、後述の凹部37)を設け、前記ストッパ突部及び前記凸部を有する前記バッテリセル群を、二つの前記外側壁の間に配置させ、次いで、前記保持機構により、前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記ストッパ突部を前記外側壁に当接させると共に前記凸部を前記凹部に挿入して係合させることにより、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間の隙間(例えば、後述の隙間S)を設定し、前記伝熱シートを前記隙間に挟着する。
上記(8)に記載のバッテリ装置の製造方法によれば、複数積層されるバッテリセルと熱交換面との間に配置される伝熱シートを、バッテリセルと熱交換面とに密着させることができると共に、伝熱シートの厚みを容易に管理可能なバッテリ装置の製造方法を提供することができる。
本発明によれば、複数積層されるバッテリセルと熱交換面との間に配置される伝熱シートを、バッテリセルと熱交換面とに密着させることができると共に、伝熱シートの厚みを容易に管理可能なバッテリ装置及びバッテリ装置の製造方法を提供することができる。
本発明に係るバッテリ装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すバッテリ装置の分解斜視図である。 図2中の矩形枠で示す領域Aの拡大図である。 バッテリ装置におけるI/Fボックスのみを示す平面図である。 バッテリ装置のI/Fボックス同士を連結した状態を示す平面図である。 バッテリ装置の外装体にバッテリセル群を収容する様子を示す要部拡大斜視図である。 保持機構の一実施形態を示すバッテリ装置の外装体内部を示す図である。 バッテリセル群の概要を説明する要部拡大斜視図である。 バッテリセルとセパレータを説明する分解斜視図である。 セパレータを装着したバッテリセルの正面図である。 図10中の円形枠で示す領域Bの拡大図である。 図10中の円形枠で示す領域Cの拡大図である。 押し付け方向の圧力が作用する前のバッテリセル群のストッパ突部と外側壁との関係を示す要部拡大図である。 押し付け方向の圧力が作用した後のバッテリセル群のストッパ突部と外側壁との関係を示す要部拡大図である。 押し付け方向の圧力が作用する前のバッテリセル群の凸部と外側壁との関係を示す要部拡大図である。 押し付け方向の圧力が作用した後のバッテリセル群の凸部と外側壁との関係を示す要部拡大図である。 保持機構の他の一実施形態を示すバッテリ装置の外装体内部を示す図である。 保持機構の他の一実施形態を示すバッテリ装置の外装体内部を平面視した模式図である。 保持機構の他の一実施形態を示すバッテリ装置の要部を示す模式図である。 保持機構の他の一実施形態を示すバッテリ装置の外装体内部を示す模式図である。 保持機構の他の一実施形態に係るバッテリ装置の要部を平面視した模式図であり、押し付け方向の圧力を発生させる前の保持機構の状態を示す。 保持機構の他の一実施形態に係るバッテリ装置の要部を平面視した模式図であり、押し付け圧力を発生させた保持機構の状態を示す。 保持機構の他の一実施形態に係るバッテリ装置の外装体内部を示す図である。 保持機構の他の一実施形態に係るバッテリ装置の外装体内部を示す図である。 図21に示す保持機構の要部を示す斜視図である。
以下、本発明に係るバッテリ装置の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[バッテリ装置の全体構成]
本実施形態に示すバッテリ装置1は、図1及び図2に示すように、一つのI/F(インターフェース)ボックス2と、二つのバッテリセル搭載部3、3と、を備える。なお、本明細書の各図中の矢印で示す方向において、D1方向に沿う方向は、バッテリ装置1の長さ方向を示す。D2方向に沿う方向は、バッテリ装置1の幅方向を示す。D3方向に沿う方向は、バッテリ装置1の高さ方向を示す。D3方向がバッテリ装置1の「上」を示し、その反対方向がバッテリ装置1の「下」を示す。
バッテリ装置1は、中央部にI/Fボックス2が配置され、このI/Fボックス2のD1方向に沿う両端にそれぞれバッテリセル搭載部3、3が配置される。バッテリセル搭載部3、3は、バッテリセル群6をそれぞれ備えている。バッテリセル搭載部3のバッテリセル群6は、詳細には後述するが、保持機構により熱交換面に対して熱交換可能に接触すると共に、その接触状態が保持されて位置決めされている。
各バッテリセル搭載部3、3におけるI/Fボックス2から遠い側の端面3aには、それぞれエンドプレート4、4が配置されている。二つのバッテリセル搭載部3、3は、I/Fボックス2を経由してバッテリセル搭載部3、3間に亘って挿通される複数本(本実施形態では6本)の長尺な連結ボルト5によって連結される。本実施形態に示すエンドプレート4、4は、連結ボルト5による締め付け力によって二つのバッテリセル搭載部3、3を互いに近接する方向に締め付け、I/Fボックス2を両側から挟着している。なお、バッテリセル搭載部3とI/Fボックス2との連結方法は、連結ボルト5を採用するものに限らず、溶接や、その他の適宜公知の接合方法を採用してもよい。
[I/Fボックス]
I/Fボックス2は、バッテリセル搭載部3、3への温調媒体の供給流路部品、配電部品、ECU(engine control unit)等の構成部品22を収容する。具体的には、図2及び図3に示すように、I/Fボックス2は、ボックス本体20と、ボックス本体20の上面を被蓋する蓋体21とを有し、ボックス本体20の内部に構成部品22を収容している。構成部品22は、ボックス本体20内でカバー23により保護されている。
ボックス本体20は、アルミニウム、アルミニウム合金等の剛体からなる容器であり、平面視で矩形状に形成されている。D1方向に面するボックス本体20の二つの平行な側壁部201、201は、バッテリセル搭載部3、3と接続される側にそれぞれ配置される。本実施形態に示すバッテリ装置1において、この側壁部201は、バッテリセル搭載部3に収容される後述のバッテリセル群6を、エンドプレート4と共に両側から挟んで締め付けるためのもう一方のエンドプレートとしても機能する。このため、側壁部201は、大きな締め付け荷重に耐えることができる十分な板厚を有する。側壁部201には、バッテリセル搭載部3内のバッテリセル群6から延びる配線類(図示せず)を、構成部品22の集配電部と電気的に接続させるために挿通させる複数の配線挿通穴201aがそれぞれ設けられている。
図4に示すように、D2方向に面するボックス本体20の二つの側壁部202、203には、低電圧用コネクタ24と、高電圧用コネクタ25と、温調媒体供給用コネクタ26と、がそれぞれD1方向に沿って一直線上に並んで突設されている。低電圧用コネクタ24及び高電圧用コネクタ25は、構成部品22の集配電部とそれぞれ電気的に接続されている。また、温調媒体供給用コネクタ26は、バッテリセル搭載部3、3の後述の温調媒体流路36とそれぞれ連通している。温調媒体供給用コネクタ26は、低電圧用コネクタ24と高電圧用コネクタ25との間に配置されている。
二つの側壁部202、203のうちの一方の側壁部202に配置される低電圧用コネクタ24は、雄型のコネクタ241であり、他方の側壁部203に配置される低電圧用コネクタ24は、雌型のコネクタ242である。また、同様に、一方の側壁部202に配置される高電圧用コネクタ25は、雄型のコネクタ251であり、他方の側壁部203に配置される高電圧用コネクタ25は、雌型のコネクタ252である。更に、同様に、一方の側壁部202に配置される温調媒体供給用コネクタ26は、雄型のコネクタ261であり、他方の側壁部203に配置される温調媒体供給用コネクタ26は、雌型のコネクタ262である。
これら雄型のコネクタ241、251、261と雌型のコネクタ242、252、262とは、相補的に接続可能な構造を有する。また、両側壁部202、203における低電圧用コネクタ24、24同士、高電圧用コネクタ25、25同士及び温調媒体供給用コネクタ26、26同士は、それぞれD2方向に沿う同一直線上に配置されている。このため、図5に示すように、バッテリ装置1は、同一構造を有する他のバッテリ装置1との間で、低電圧用コネクタ24、24同士、高電圧用コネクタ25、25同士及び温調媒体供給用コネクタ26、26同士をそれぞれ接続することにより、D2方向に沿って連結することが可能である。各コネクタ24、25、26が接続されることにより、バッテリ装置1、1同士は電気的に接続されると共に、温調媒体供給用コネクタ26、26を介して相互に温調媒体の流通が可能とされる。これにより、複数のバッテリ装置1、1を機能的に一体化させることができ、バッテリ装置1の連結数を増加させることによって大容量のバッテリ装置を簡単に構成することができる。
ボックス本体20において、側壁部202、203のうちの一方の側壁部202は、バッテリセル搭載部3、3と接続される二つの側壁部201、201の端部(図4における下側の端部)201b、201bよりもやや内側(側壁部203側)に奥まった位置に配置されている。このため、複数のバッテリ装置1、1同士を連結した際、各コネクタ24、25、26の接続部位は、二つの側壁部201、201の端部201b、201bの間及び隣接するI/Fボックス2、2の側壁部202、203の間に収容される。これにより、連結方向に隣接するバッテリセル搭載部3、3同士を可及的に近接又は当接させることができ、接続部位に掛かる負担を軽減することができる。
[バッテリセル搭載部]
二つのバッテリセル搭載部3、3は、I/Fボックス2を挟んでその両側に配置される。二つのバッテリセル搭載部3、3は同一構造であるため、ここでは一つのバッテリセル搭載部3の概要について説明する。
バッテリセル搭載部3は、図7に示すように、外装体30と、外装体30内に収容されるバッテリセル群6と、バッテリセル群6を外装体30内に保持する保持機構7と、を有する。本実施形態に示すバッテリセル搭載部3は、外装体30内に並列に配置された二つのバッテリセル群6、6を有する。これにより、バッテリ装置1は、後述のバッテリセル60を高密度に配置させることができる。しかし、一つの外装体30内に配置されるバッテリセル群6は一つだけでもよい。
(外装体)
本実施形態に示す外装体30は、アルミニウム、アルミニウム合金等の剛体により四角筒状に形成される。外装体30の長さ方向(D1方向に沿う方向)の両端は、それぞれ横長矩形状に開口している。この外装体30は、図7に示すように、上側壁31と、下側壁32と、左右に相対峙する二つの外側壁33、33と、二つの外側壁33、33の間に配置される中間壁34と、を有する。図7に示すように、外装体30は、連結ボルト5(図7において図示せず)を挿通させる適宜数のボルト挿通穴35を有する。ボルト挿通穴35は、外装体30の長さ方向に延びて外装体30を貫通している。
二つの外側壁33、33の内部には、それぞれ温調媒体が流通する温調媒体流路(第1の温調媒体流路)36、36が設けられる。温調媒体流路36は、外側壁33の内面33aに可及的に近接して配置される。これにより、外側壁33の内面33aは、温調媒体流路36内の温調媒体との熱交換面を構成し、温調媒体とのより効率的な熱交換が可能となる。各外側壁33における温調媒体流路36は、上位に配置される上側流路361と、下位に配置される下側流路362との二つの流路にそれぞれ区画されている。上側流路361及び下側流路362は、外装体30の長さ方向(D1方向)の全長に亘って延びて外装体30の両端面30a、30aにそれぞれ開口している。温調媒体流路36のI/Fボックス2側の端部は、図示しないが、I/Fボックス2の側壁部201及びI/Fボックス2の内部を介して温調媒体供給用コネクタ26と連通している。
温調媒体は、バッテリセル群6を構成する後述のバッテリセル60を冷却するための冷却空気又は冷却液を一般に用いることができるが、必要に応じて、バッテリセル60を加温するための所定温度に加温された空気又は液体を用いることもできる。また、本実施形態に示す温調媒体流路36は、外側壁33の内部に完全に埋設されているが、温調媒体流路36は、例えば外側壁33の外側から凹設された溝により構成されてもよい。この場合は、プレート等によって外側壁33の外側から溝に蓋をすることによって、外側壁33の内部に温調媒体が流通可能な流路が構成される。いずれの場合も、温調媒体流路36は、外側壁33の厚みの範囲内に、外側壁33の内面33aに可及的に近接して配置される。
中間壁34は、外装体30の内部をD2方向に二等分している。中間壁34は、バッテリセル群6の高さ方向の中央部から上側壁31との連結部位に亘って薄肉状に形成された薄壁部341と、この薄壁部341の下端から下側壁32との連結部位に亘って厚肉状に形成された厚壁部342と、を有する。この中間壁34によって区画される外装体30内の二つの空間は、バッテリセル群収容部301、301を構成する。各バッテリセル群収容部301、301に、それぞれ一つずつのバッテリセル群6、6が収容される。これにより、外装体30内に二つのバッテリセル群6、6が並列に配置される。但し、中間壁34は、外装体30に必須のものではなく、必要に応じて設けることができる。
外装体30の外側壁33の内面33aには、バッテリセル群6から突出する後述の凸部617と係合可能な凹部37が設けられる。凹部37は、詳細には図14Aに示すように、上下に配置される二つの傾斜内面37a、37bと、これら傾斜内面37a、37bの間に配置される一つの溝底面37cと、を有し、外側壁33の内面33aから溝底面37cに向かうに従って幅狭となる台形形状に形成される。本実施形態に示す凹部37は、外装体30の長さ方向の全長に亘っている。この凹部37は、図7に示すように、外側壁33の内面33aにおいて、温調媒体流路36よりも下位に配置されている。このため、温調媒体流路36は、バッテリセル60の上部の電極端子62a、62bに近接して配置可能である。
一方、中間壁34の厚壁部342の両面には、バッテリセル群6から突出する後述の凸部618と係合可能な凹部38が設けられる。本実施形態に示す凹部38の具体的な構成は、凹部37と同一であり、外装体30の長さ方向の全長に亘っている。しかし、凹部38の具体的な構成は、後述の凸部618と係合可能であれば特に制限はない。この凹部38は、外装体30の高さ方向において、外側壁33の凹部37と同一高さに配置されている。
本実施形態における外装体30は、ボルト挿通穴35、温調媒体流路36、凹部37、38、バッテリセル群収容部301を、D1方向に沿って同一形状に形成することにより、D1方向に沿って押出し成形された押出し成形品により構成することができる。これにより、外装体30を容易に形成することができる。また、押出し成形品からなる外装体30は、板材同士を接合して形成される接合部を有しないため、接合部に起因する組み付けばらつきや熱歪みが発生するおそれがない。しかも、バッテリセル群6が後述の保持機構7により外側壁33に向けて押し付けられた際の応力が接合部に集中して歪みを発生させることもない。このため、形状が安定した外装体30を有するバッテリ装置1を構成することができる。
(バッテリセル群)
バッテリセル群6は、図8に示すように、例えばリチウムイオン二次電池からなる複数のバッテリセル60を、絶縁性の樹脂材料によって形成されるセパレータ61を挟んで、D1方向に沿って積層することにより構成される。バッテリセル60は、アルミニウム、アルミニウム合金等からなる直方体形状のセルケース601内に電極体(図示せず)を収容し、セルケース601の上面を被蓋することによって構成される。バッテリセル60の上面60aには、正負一対の電極端子602、602が突設されている。
積層方向に隣り合うバッテリセル60、60の電極端子602、602同士は、金属プレートからなるバスバー62によって電気的に接続される。バッテリセル60は、積層方向に隣り合う正の電極端子602と負の電極端子602とをバスバー62によって電気的に接続することにより、直列接続されてもよいし、積層方向に隣り合う正の電極端子602同士及び負の電極端子602同士をバスバーによって電気的に接続することにより、並列接続されてもよい。
図6に示すように、バッテリセル群6の上面には、バッテリセル60の電圧検出を行うCVS(Cell Voltage Sensor)等のバッテリ状態を検出するための状態検出部63が配置される。状態検出部63の周囲には、バッテリセル群6の全てのバッテリセル60に亘るカバー64が配置され、電極端子602等を保護している。
図7に示すように、外装体30内のバッテリセル群6、6と温調媒体流路36を有する外側壁33、33との間に、それぞれ伝熱シート39、39が介在される。伝熱シート39は、シリコーン等の伝熱性を有する樹脂シートにより形成される。伝熱シート39は、バッテリセル60の積層方向に沿って長尺に形成されてもよいし、バッテリセル60毎に対応して複数に分割されていてもよい。また、バッテリセル群6が外装体30に収容される前の伝熱シート39は、バッテリセル60に予め貼着されていてもよいし、外側壁33の内面33aに予め貼着されていてもよい。この伝熱シート39は、バッテリセル群6が、後述の保持機構7によって外側壁33に向けて押し付けられた際に、バッテリセル群6と外側壁33との間で押し潰され、両者に密着する。これにより、バッテリセル群6の各バッテリセル60は、伝熱シート39を介して外側壁33の内面33aに熱交換可能に接触し、温調媒体流路36内の温調媒体との熱交換が良好に行われる。
セパレータ61は、積層方向に隣り合うバッテリセル60、60の間に配置される。セパレータ61は、図9に示すように、セパレータ本体611と、底板部612と、一対の上部側板部613と、一対の下部側板部614と、を有する。
セパレータ本体611は、バッテリセル60の積層方向に面する外面60bと略同一面積を有する矩形状の平板からなる。底板部612は、セパレータ本体611の下端に一体に設けられる。底板部612は、バッテリセル60の底面60cと略同一面積を有する矩形状の平板からなり、バッテリセル60の積層方向に沿ってセパレータ本体611に対して直交している。
上部側板部613は、セパレータ本体611の上部の左右両端部に一体に設けられる。上部側板部613は、セパレータ本体611から底板部612と同一方向に延びている。上部側板部613の高さ方向(D3方向)の寸法は、バッテリセル60の高さに比べて十分に短い。上部側板部613の長さ方向(D1方向)の寸法は、バッテリセル60の厚み方向(D1方向)の寸法と略同一である。上部側板部613とセパレータ本体611との間には、それらの上端縁同士を連結する三角形状のコーナー板部615がそれぞれ設けられている。コーナー板部615は、底板部612と平行に配置されている。
下部側板部614は、セパレータ本体611の下部の左右両端部に一体に設けられる。下部側板部614は、上部側板部613と同様に、セパレータ本体611から底板部612と同一方向に延びている。下部側板部614は、セパレータ本体611の下部側端縁と底板部612の側端縁とに亘って設けられている。このため、下部側板部614は、底板部612の両端部から上方に立ち上げられた形状を有する。下部側板部614の高さ方向(D3方向)の寸法は、バッテリセル60の高さに比べて十分に短い。下部側板部614の長さ方向(D1方向)の寸法は、バッテリセル60の厚み方向(D1方向)の寸法と略同一である。
セパレータ61は、セパレータ本体611、底板部612、一対の上部側板部613、一対の下部側板部614及び二つのコーナー板部615で囲まれる空間内に、バッテリセル60を収容する。バッテリセル60の底面60cは、セパレータ61の底板部612上に載置される。上部側板部613と下部側板部614は、バッテリセル60の二つの側面60d、60dの上端部と下端部に分かれて配置され、バッテリセル60を幅方向の両側から挟んでいる。コーナー板部615は、バッテリセル60の上面60aの隅角部を覆うように配置される。更に、セパレータ本体611は、バッテリセル60の一方の外面60bの全体を覆うように配置される。これにより、セパレータ61は、バッテリセル60に位置ずれすることなく装着され、バッテリセル群6における隣り合うバッテリセル60、60の間、及びバッテリセル60と外装体30の下側壁32との間を絶縁する。
セパレータ61のセパレータ本体611は平板であるため、セパレータ61を挟んで複数のバッテリセル60を積層した際に、隣り合うバッテリセル60、60の間隔を可及的に狭くすることが可能である。このため、バッテリセル群6のD1方向の長大化は抑えられ、バッテリ装置1は小型化される。また、図8に示すように、バッテリセル60の側面60dは、セパレータ61を装着した状態で、上部側板部613と下部側板部614との間に大きく開放される。このため、バッテリセル60の側面60dを利用して、外側壁33内の温調媒体流路36を流動する温調媒体との熱交換を行うことができる。
図8〜図11に示すように、セパレータ61の上部側板部613に、ストッパ突部616が設けられる。本実施形態に示すストッパ突部616は、上部側板部613の下端部に沿って配置され、バッテリセル60の積層方向に延びている。ストッパ突部616は、後述の保持機構7によってバッテリセル群6が外側壁33に向けて押し付けられた際に、バッテリセル60の側面60dよりも先に外側壁33の内面33aと直に接触するように、バッテリセル群6(バッテリセル60の側面60d)から外側壁33に向けて所定の突出高さH1で突出している。伝熱シート39は、このストッパ突部616よりも下位に配置され、ストッパ突部616とは干渉していない。
このストッパ突部616により、バッテリセル群6の上部と外装体30の外側壁33の内面33aとの間に、図13Bに示すように、突出高さH1に相当する隙間Sが形成される。押し潰される前の伝熱シート39の厚みは、このストッパ突部616の突出高さH1よりも大きい。このため、ストッパ突部616と外側壁33との当接によりバッテリセル群6と外側壁33との間で押し潰された後の伝熱シート39の厚みは、突出高さH1によって規定される隙間Sの幅に制限される。
図8〜図10及び図12に示すように、セパレータ61の一対の下部側板部614、614のうちの外側壁33側に配置される下部側板部614に、凸部617が設けられる。凸部617は、下部側板部614の上端部に、ストッパ突部616の突出方向と同一方向に突出して設けられる。この凸部617は、バッテリセル60の積層方向に沿って延びている。バッテリセル60の側面60dからの凸部617の突出高さH2は、ストッパ突部616の突出高さH1よりも大きい。伝熱シート39は、この凸部617よりも上位に配置され、凸部617とは干渉していない。
凸部617は、外側壁33の凹部37の位置に対応して配置される。凸部617は、図12に示すように、上下に配置される二つの傾斜外面617a、617bと、二つの傾斜外面617a、617bの間に配置される一つの先端面617cと、を有し、バッテリセル60の側面60dから先端面617cに向かうに従って細くなる台形形状に形成される。二つの傾斜外面617a、617bの傾斜角度は、凹部37の二つの傾斜内面37a、37bの傾斜角度に略等しい。凸部617の先端面617cの上下方向に沿う幅W1は、凹部37の溝幅(凹部37の入り口の上下方向に沿う幅)よりも小さく、且つ溝底面37cの上下方向に沿う幅よりも大きい。これにより、凸部617は、図7、図14Bに示すように、バッテリセル群6が外装体30に収容され、後述の保持機構7によって外側壁33に向けて押し付けられた際に、外側壁33に設けられた凹部37内に入り込んで係合する。
図7、図8及び図10に示すように、セパレータ61の一対の下部側板部614、614のうちの中間壁34側に配置される下部側板部614にも、凸部618が設けられる。本実施形態に示す凸部618は、凸部617と左右対称に配置される以外、同一の構成を有する。凸部618は、中間壁34の凹部38の位置に対応して配置される。しかし、凸部618の具体的構成は、中間壁34の凹部38と係合可能であれば特に制限はない。
なお、セパレータ61のストッパ突部616は、外側壁33に対向する側に設けられていればよい。従って、本実施形態におけるストッパ突部616は、一対の上部側板部613、613のうちの外側壁33に対向する側の上部側板部613のみに設けられている。また、ストッパ突部616及び凸部617、618は、必ずしもバッテリセル群6の全てのセパレータ61に設けられていなくてもよい。
バッテリセル60とセパレータ61の組が複数積層されることによってバッテリセル群6が構成される。外装体30内に収容されたバッテリセル群6は、連結ボルト5によって、エンドプレート4とI/Fボックス2の側壁部201との間で締め付けられる。これにより、バッテリセル60の膨張は抑制される。本実施形態では、図6に示すように、外装体30内に並列に配置される二つのバッテリセル群6、6に対して一枚のエンドプレート4が使用され、I/Fボックス2を挟んで配置される二つのバッテリセル搭載部3、3の各バッテリセル60が、連結ボルト5によってエンドプレート4、4の間で一体に締め付けられている。
エンドプレート4は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属、エンジニアリングプラスチック等の樹脂又はこれら金属と樹脂との複合体等の剛体によって形成される。エンドプレート4は、温調媒体流路36と連通する連通流路(図示せず)を内部に有していてもよい。例えば、連通流路は、二つの外側壁33、33の各温調媒体流路36、36同士を連通するように設けられる。また、連通流路は、例えば、外装体30の端面30aと接する面に、一つの外側壁33の温調媒体流路36の上側流路361と下側流路362とを連通するように設けられてもよい。これにより、エンドプレート4を利用して、外装体30内の温調媒体を効率良く流動させることができる。
(保持機構)
保持機構7は、外装体30内のバッテリセル群6に対して、温調媒体流路36を有する外側壁33の内面33aに向けて押し付ける方向の圧力を作用させる。これにより、保持機構7は、バッテリセル群6の全てのバッテリセル60の側面60dを、伝熱シート39を介して外側壁33の内面33aに熱交換可能に接触させると共に、その接触状態を維持したまま、バッテリセル60を外装体30内に保持する。保持機構7により外側壁33の内面33aに押し付けられるバッテリセル60は、伝熱シート39及び外側壁33の内面33aを介して温調媒体流路36内の温調媒体と熱交換される。保持機構7は、バッテリセル60を一つずつ熱交換面に保持する必要がなく、バッテリセル群6全体をまとめて保持することができる。このため、バッテリセル60を熱交換面に対して熱交換可能に接触及び保持するための作業性が良く、しかも、バッテリセル60を容易に保持可能である。
保持機構7は、外装体30内のバッテリセル群6に対して、外側壁33の内面33aに向けて押し付ける方向の圧力を作用させることができるものであれば特に制限はない。図7に示す保持機構7は、樹脂710により構成される。樹脂710としては、例えば化学反応により膨張する樹脂を用いることができる。化学反応により膨張する具体的な樹脂としては、2液の化学反応により膨張するウレタン樹脂が例示される。樹脂710は、並列に配置される二つのバッテリセル群6、6と中間壁34の薄壁部341の両面との間の隙間に、バッテリセル60の積層方向に沿って充填される。充填後の化学反応により樹脂710が膨張すると、樹脂710は、中間壁34を挟んで各バッテリセル群6、6の各々に対して、バッテリセル群6、6同士を引き離して相反する二つの外側壁33、33に向けて押し付ける方向の圧力(膨張圧力)を作用させる。樹脂710は、化学反応による膨張後、その膨張状態を維持するので、各バッテリセル群6、6のバッテリセル60は、それぞれ外側壁33の内面33aに伝熱シート331を介して熱交換可能に接触し、その接触状態が保持される。このため、バッテリセル60は、温調媒体流路36内の温調媒体との熱交換を効率良く行うことができる。
また、樹脂710は、外装体30内に充填される際の高圧の充填圧によって、バッテリセル群6に対して、外側壁33に向けて押し付ける方向の圧力(充填圧)を作用させてもよい。外装体30内に所定の充填圧で充填された後の樹脂710は、外装体30内で硬化して所定の硬度を維持し、バッテリセル群6に対する押し付け圧力を維持する。これにより、バッテリセル60は、それぞれ外側壁33の内面33aに伝熱シート331を介して熱交換可能に接触し、その接触状態が保持される。このため、バッテリセル60は、温調媒体流路36内の温調媒体との熱交換を効率良く行うことができる。この場合に用いられる樹脂710は特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エラストマー、ゴム、又はこれらの組み合わせから構成されるものであってよい。
樹脂710は、膨張により又は充填により、バッテリセル群6、6の側面の凹凸に容易に追従することができる。このため、バッテリセル群6の個々のバッテリセル60が幅寸法のばらつきを有していても、そのばらつきを許容して、各バッテリセル60に対して均等に圧力を作用させることができる。また、樹脂710を充填するスペースは極めて狭小なスペースで足りるため、外装体30をより小型化することができる。更に、樹脂710は、バッテリセル群6と中間壁34との間又は並列されるバッテリセル群6、6間を絶縁することも可能である。なお、外装体30に中間壁34が設けられない場合、樹脂710は、二つのバッテリセル群6、6の間に共通に設けられてもよい。
(バッテリセル群の収容方法)
次に、外装体30内にバッテリセル群6を収容する具体的な方法の一例について説明する。
先ず、ストッパ突部616及び凸部617を有するセパレータ61を挟んで、複数のバッテリセル60が積層されることにより、バッテリセル群6が構成される。この方法において、伝熱シート39がバッテリセル群6のバッテリセル60に予め貼着される。
次いで、このバッテリセル群6を、外装体30のバッテリセル群収容部301に収容する。このとき、バッテリセル群6は、外装体30の一方の端面3a(I/Fボックス2から遠い側の端面3a)の側から、バッテリセル群収容部301に、D1方向に沿ってスライドさせながら挿入される。このとき、バッテリセル群6は、中間壁34側に片寄らせて挿入される。バッテリセル群6の挿入時に、伝熱シート39が外側壁33の内面33aと干渉することを避けるためである。このため、図13Aに示すように、外側壁33に向けて突出するストッパ突部616は、外側壁33に未だ当接せず、図14Aに示すように、外側壁33に向けて突出する凸部617は、凹部37に完全に挿入されていない。一方、中間壁34側に配置される凸部618は、中間壁34の凹部38に挿入されて係合する。このため、外装体30内にスライドされるバッテリセル群6は、凹部38に案内されながら円滑に挿入される。なお、挿入時の各バッテリセル60の積層状態を維持して挿入作業をし易くするため、図示しないが、バッテリセル群6は、拘束バンド等によって簡易的に拘束されて一体化されてもよい。
二つのバッテリセル群6、6がバッテリセル群収容部301、301に挿入された後、中間壁34とバッテリセル群6、6との間に保持機構7、7が配置される。保持機構7は、バッテリセル群6に対して外側壁33に向けて押し付ける方向の圧力を作用させる。これにより、バッテリセル群6は、外側壁33に向けて押し付けられ、図13A、図14Aに示すように、外側壁33との間で伝熱シート39を挟着する。バッテリセル群6は、更に押し付け方向へ移動するのに伴って伝熱シート39を徐々に押し潰す。
その後、図13Bに示すように、バッテリセル群6の上部において、ストッパ突部616が外側壁33の内面33aに当接すると、バッテリセル群6の外側壁33へ向けた移動は終了する。これにより、バッテリセル群6と外側壁33との間には、ストッパ突部616の突出高さH1に相当する幅の隙間Sが形成される。伝熱シート39は、この隙間Sの幅と同じ厚みになるように押し潰され、バッテリセル群6と外側壁33にそれぞれ密着する。
一方、バッテリセル群6の下部では、凸部617が、バッテリセル群6の外側壁33への移動に伴って、外側壁33の凹部37内に挿入される。そして、図14Bに示すように、凸部617の傾斜外面617a、617bが、凹部37の傾斜内面37a、37bに当接すると、バッテリセル群6の外側壁33へ向けた移動は終了する。このとき、凸部617と凹部37の傾斜面同士が当接することにより、バッテリセル群6は、外装体30内において上下方向の移動が阻止されて位置決めされる。これと同時に、バッテリセル群6は、外側壁33に向けた移動も阻止されて位置決めされる。更に、バッテリセル群6は、保持機構7による継続的な保持力により、外側壁33に向けて押し付けられて位置決めされた状態で外装体30内に保持される。
このように、バッテリセル群6は、凸部617と凹部37との係合によって、外装体30内で位置決めされる。温調媒体流路36は、凹部37よりも上位に配置されるため、外側壁33の内面33a及びバッテリセル60の上部の電極端子602に近接して配置される。このため、バッテリセル60と温調媒体との効率的な熱交換が可能となる。従って、このバッテリ装置1は、複数積層されるバッテリセル60の効率的な熱交換と容易な位置決めとの両立が可能である。
凸部617の突出高さH2及び傾斜外面617a、617bの傾斜角度が一定である場合、凸部617の先端面617cの幅W1が調整されると、凸部617の凹部37内への挿入量が調整される。この先端面617cの幅W1は、凸部617が凹部37へ挿入された時のバッテリセル群6の下部と外側壁33との間の隙間が、ストッパ突部616によって規定されるバッテリセル群6の上部と外側壁33との隙間Sと同一になるように調整される。これにより、凸部617は、伝熱シート39の押し潰し量をストッパ突部616と同じ押し潰し量に容易に制限することができる。伝熱シート39の厚みはバッテリセル群6の上部と下部とで均一になるため、バッテリセル60と温調媒体流路36内の温調媒体との熱交換が、バッテリセル60の上部と下部とで不均一になることが避けられる。
また、ストッパ突部616の突出高さH1及び凸部617の凹部37への挿入量の設定により、バッテリセル群6と外側壁33との間の隙間Sが設定されると、押し潰された後の伝熱シート39の厚みが制限される。伝熱シート39の伝熱量は厚みによって決まるため、隙間Sの設定によって、伝熱シート39の伝熱量は容易に管理可能である。
ストッパ突部616及び凸部617、618は、セパレータ61に形成されるため、バッテリセル60のセルケース601に加工を施す必要がない。このため、ストッパ突部616及び凸部617、618を有するバッテリセル群6を容易に構成することができる。特に、ストッパ突部616及び凸部617は、上部側板部613及び下部側板部614によってバッテリセル60の側面60d側に配置されるため、バッテリセル60の側面60dと外側壁33の内面33aとの隙間Sを安定的に制限することが可能である。
また、ストッパ突部616及び凸部617、618は、上部側板部613及び下部側板部614に設けられるため、セパレータ本体611が薄いものであっても、バッテリセル60の積層方向に沿って長尺に形成可能である。このため、バッテリセル60の位置決めと伝熱シート39の押し潰しを安定して行うことができる。
(保持機構の他の実施形態)
本発明における保持機構7は、樹脂710により構成されるものに限らず、様々な保持機構を採用することができる。
図15に示す保持機構7は、板ばね720により構成される。板ばね720は、並列に配置される二つのバッテリセル群6、6の間の隙間、具体的には、外装体30の中間壁34の薄壁部341の両面と各バッテリセル群6、6との間の隙間に、外装体30及びバッテリセル群6の長さ方向の全長に亘ってそれぞれ挿入される。板ばね720は、中間壁34と各バッテリセル群6、6との間でばね反力を発生させることにより、中間壁34を挟んで各バッテリセル群6、6の各々に対して、相反する二つの外側壁33、33に向けて押し付ける方向の圧力(ばね反力)を作用させる。
図16に示す保持機構7は、弾性を有するコイル730により構成される。コイル730は、二つのバッテリセル群6、6の間に、コイル730の軸線方向がバッテリセル60の積層方向に沿うように配置される。コイル730のピッチは、二つのバッテリセル群6、6の各バッテリセル60の積層方向のピッチとほぼ一致している。なお、ここでは、外装体30の中間壁34は設けられていない。また、積層方向に隣り合うバッテリセル60、60間のセパレータ61の図示は省略している。
コイル730は、二つのバッテリセル群6、6の間に配置された後、コイル730の一端を固定し、他端をコイル730の巻方向と逆方向に回転変位させることにより、弾性的に拡径される。これにより、コイル730は、バッテリセル群6、6の各々に対して、相反する二つの外側壁33、33に向けて押し付ける方向の圧力を作用させることができる。このとき、コイル730は、各バッテリセル群6、6のバッテリセル60の各々と当接し、バッテリセル60に対して個々に圧力を作用させる。
図17に示す保持機構7は、カム部材740により構成される。カム部材740は、アルミニウム、アルミニウム合金等の剛体からなる。カム部材740の軸線方向(回転中心)は、外装体30の長さ方向に沿って延びている。カム部材740は、回転中心から回転方向に対して半径が連続的に変化(増大)する断面形状を有する。二つのバッテリセル群6、6の間に、高さ方向に沿って二つのカム部材740、740が配置されている。この場合の外装体30も中間壁34を有していない。カム部材740、740とバッテリセル群6、6との間には、絶縁性の押し付けプレート741が介在され、カム部材740の摺動によるバッテリセル60の損傷を防止すると共に、カム部材740とバッテリセル60との間を絶縁している。
カム部材740は、バッテリセル群6、6の押し付け方向(D2方向に沿う方向)に沿う半径を縮小させた状態で、バッテリセル群6、6の間に挿入される。その状態から、各カム部材740、740を回転させると、図17に示すように、バッテリセル群6、6の押し付け方向に沿うカム部材740、740の半径は次第に増加する。これにより、各バッテリセル群6、6は、カム部材740、740の外周面に押されて相反する方向に向けて押し付けられる。カム部材740の回転変位位置は、例えば外装体30の端面30a等に適宜のカム部材740の固定部材(図示せず)を設けることによって維持される。
図18に示す保持機構7は、アルミニウム、アルミニウム合金等の塑性変形可能な金属からなる押し付け部材750により構成される。押し付け部材750は、例えば六角筒状に形成されて外装体30の長さ方向に沿って延びており、外装体30内の二つのバッテリセル群6、6の間に配置されている。押し付け部材750とバッテリセル群6、6との間には、押し付け部材750との接触による変形等を防止するための接触部材751が介在されている。この場合の外装体30も中間壁34を有していない。
バッテリセル群6、6の間に挿入された押し付け部材750は、図示しない適宜のかしめ治具を用いて上下方向からかしめられることにより、図18中の矢印で示されるように、押し潰されて塑性変形される。その結果、押し付け部材750が拡幅され、接触部材751、751を介して、各バッテリセル群6、6に対して外側壁33、33に押し付ける方向の圧力を作用させる。塑性変形後の押し付け部材750の拡幅状態は維持されるため、押し付け部材750は、バッテリセル群6、6に対して容易に安定した押し付け圧力を付与することができる。
図19A、図19Bに示す保持機構7は、リンク機構760により構成される。リンク機構760は、バッテリセル60の積層方向に沿って配置された二枚の平行な支持板761、761と、この二枚の支持板761、761の間を連結する複数の平行な連結部材762と、を有する。連結部材762の両端部は、各支持板761、761に対して回動可能に連結される。この場合の外装体30も中間壁34を有していない。
リンク機構760は、図19Aに示すように、二枚の支持板761、761同士の間隔を近接させ、リンク機構760の幅寸法を縮小させた状態で、バッテリセル群6、6の間に挿入される。その後、矢印で示されるように、二枚の支持板761、761が側壁部201とエンドプレート4とで挟まれてバッテリセル60の積層方向の反対方向へ相対移動すると、支持板761、761同士の間隔は拡大し、図19Bに示すように、リンク機構760は、バッテリセル群6、6に対して外側壁33、33に向けて押し付ける方向の圧力を作用させる。
図20に示す保持機構7は、外装体30を貫通する貫通穴771と、この貫通穴771に挿入される楔部材772と、を有する楔機構770により構成される。貫通穴771は、外装体30における二つのバッテリセル群6、6の間に対応する上側壁31に配置される。なお、この場合の外装体30も中間壁34を有していない。楔部材772の円柱状の軸部772aの先端は、先細り状に形成されることにより、斜面772bを有する。この楔部材772は、軸部772aの外周面に雄ねじを有しており、貫通穴771に形成された雌ねじに対して螺合するように構成される。
貫通穴771に楔部材772が螺合されると、軸部772aの先端の斜面772bが、バッテリセル群6、6の角部6a、6aに当接する。楔部材772が更に回転されて押し込まれると、斜面772bがバッテリセル群6、6の角部6a、6aを押圧し、その傾斜面に沿って二つのバッテリセル群6、6を、相反する方向に配置される外側壁33、33に押し付ける。このため、外装体30の外側から貫通穴771に楔部材772を挿入するだけで、外装体30内のバッテリセル群6、6に対して容易に押し付け圧力を付与することができる。また、楔部材772は、貫通穴771に螺合されるため、楔部材772の回転量を調整することにより、バッテリセル群6、6に対する押し付け量を容易に調整することができる。
図21に示す保持機構7は、充填部材780により構成される。充填部材780は略直方体形状を有しており、バッテリセル60の積層方向の全長に亘って延び、外装体30内の二つのバッテリセル群6、6の間に配置される。なお、この場合の外装体30も中間壁34を有していない。充填部材780は、図22に示すように、空気等の気体が充填される気体充填層781と、エポキシ系樹脂等の硬化性樹脂が充填される樹脂充填層782と、を有する。樹脂充填層782は、気体充填層781の外周に配置され、この気体充填層781を包囲している。中央に配置される気体充填層781に比べて、その外周の樹脂充填層782は薄い層状に形成されている。気体充填層781及び樹脂充填層782は、例えば二重構造の袋状の柔軟なラミネートフィルム783により構成される。
充填部材780の一端には、金属又は硬質樹脂等の硬質材によって形成される末端部784を有する。末端部784には、気体充填層781内と連通する気体充填用の第1ジョイント部785と、樹脂充填層782内と連通する樹脂充填用の第2ジョイント部786と、を有する。第1ジョイント部785及び第2ジョイント部786は、末端部784から突出しているが、末端部784から突出しないメス型のジョイント部であってもよい。
充填部材780は、気体充填層781及び樹脂充填層782に対して気体及び硬化性樹脂のいずれも実質的に充填させていない収縮状態で、外装体30内のバッテリセル群6、6の間に挿入される。充填部材780は収縮状態であるため、挿入作業を楽に行うことができる。その後、先ず、第1ジョイント部785から気体充填層781内に気体を注入して充満させる。これにより、気体充填層781は膨張し、バッテリセル群6、6に対して外側壁33、33に向けた押し付け方向の圧力を作用させる。但し、このときの圧力は、圧縮性を有する気体充填層781内の気体による圧力であるため、バッテリセル群6、6を外側壁33、33に安定して保持させるには十分でない。
次いで、第2ジョイント部786から樹脂充填層782内に硬化性樹脂を注入して充満させる。これにより、樹脂充填層782は膨張し、バッテリセル群6、6に対して更に外側壁33、33に向けた押し付け方向の圧力を作用させる。その後、樹脂充填層782内の硬化性樹脂を硬化させると、充填部材780がバッテリセル群6、6に対して付与する押し付け方向の圧力が維持される。これにより、充填部材780は、バッテリセル群6、6を外側壁33、33に安定して保持することができる。
[バッテリ装置の製造方法]
以上説明したように、バッテリ装置1は、上部に電極端子602を有するバッテリセル60を複数積層して構成されるバッテリセル群6を外装体30内に保持することにより得られる。外装体30内に収容する前のバッテリセル群6には、伝熱シート39よりも上位又は下位の部位にストッパ突部616が設けられ、伝熱シート39よりも下位又は上位の部位に凸部617が設けられる。また、予め外装体30の外側壁33の内面33aには、凸部617と係合可能な凹部37が設けられる。
それぞれストッパ突部616及び凸部617を有する二つのバッテリセル群6、6が、外装体30内の二つの外側壁33、33の間に並列に収容されて配置される。その後、バッテリセル群6、6の間に保持機構7を配置し、その保持機構7により、複数のバッテリセル群6、6に対して、バッテリセル群6、6同士を引き離して相反する外側壁33、33に向けて押し付ける方向の圧力を作用させる。バッテリセル群6が保持機構7によって外側壁33に向けて押し付けられると、ストッパ突部616が外側壁33の内面33aに当接すると共に、凸部617が凹部37に係合する。これにより、バッテリセル群6と外側壁33の内面33aと間の隙間Sがストッパ突部616の突出高さに設定され、隙間S内の伝熱シート39は押し潰される。押し潰された伝熱シート39は、隙間Sに挟着され、バッテリセル群6の各バッテリセル60と外側壁33の内面33aとに密着する。
このようにして得られるバッテリ装置1は、複数積層されるバッテリセル60と熱交換面である外側壁33の内面33aとの間に配置される伝熱シート39を、バッテリセル60と外側壁33の内面33aとに密着させることができると共に、ストッパ突部616によって伝熱シート39の厚みを容易に管理可能である。
[バッテリ装置の他の実施形態]
以上の実施形態に示すバッテリ装置1では、I/Fボックス2を挟んで二つのバッテリセル搭載部3、3が設けられるが、バッテリセル搭載部3は、I/Fボックス2のいずれか一方側のみに設けられるだけでもよい。
また、以上の実施形態では、伝熱シート39の上位にストッパ突部616が配置され、伝熱シート39の下位に凸部617が配置されるが、伝熱シート39の上位に凸部617が配置され、伝熱シート39の下位にストッパ突部616が配置されてもよい。従って、この場合、セパレータ61の上部側板部613に凸部617が設けられ、下部側板部614にストッパ突部616が設けられる。
更に、以上の各実施形態は、筒状の外装体30を有するバッテリ装置1を例示したが、外装体30は筒状のものに限定されない。バッテリセル群6を収容する外装体は、例えば、上部に着脱可能な蓋体を有する箱状(バスタブ状)であってもよい。この場合は、蓋体を取り外した開放状態の外装体の上方から外装体内にバッテリセル60を個別に収容することにより、外装体内でバッテリセル群6を構成することができる。中間壁34の凹部38は、バッテリセル群6の凸部618を上方から係合可能に設けることができる。
箱状(バスタブ状)の外装体を用いる場合も、上記保持機構7を用いて、バッテリセル群6を箱状の外装体の外側壁に向けて押し付けることができる。バッテリセル群6は、外側壁に向けて移動することにより、上記実施形態と同様に、凸部617を外側壁の凹部37に横方向から係合させることができる。この場合の保持機構7は、例えば、箱状の外装体の上方から配置させてもよいし、バッテリセル60の積層方向の両端部に配置される箱状の外装体の周壁部の一部に開口部を設け、この開口部を利用して外装体内に配置させてもよい。
1 バッテリ装置
30 外装体
33 外側壁
33a (外側壁の)内面
36 温調媒体流路
37 凹部
37a、37b (凹部の)傾斜内面
39 伝熱シート
6 バッテリセル群
60 バッテリセル
60d (バッテリセルの)側面
602 電極端子
61 セパレータ
613 上部側板部
614 下部側板部
616 ストッパ突部
617 凸部
617a、617b (凸部の)傾斜外面
617c (凸部の)先端面
7 保持機構
S 隙間

Claims (8)

  1. 二つの外側壁を有する外装体と、
    前記外装体の前記二つの外側壁の間に配置され、複数積層されるバッテリセルにより構成される少なくとも一つのバッテリセル群と、
    前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する保持機構と、
    前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間に配置される押し潰し可能な伝熱シートと、を備えるバッテリ装置であって、
    前記バッテリセル群は、前記伝熱シートよりも上位又は下位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出するストッパ突部を有すると共に、前記伝熱シートよりも下位又は上位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出する凸部を有し、
    前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁の内面は、前記凸部と係合可能な凹部を有し、
    前記保持機構の押し付け方向の圧力による前記ストッパ突部と前記外側壁との当接及び前記凸部と前記凹部との係合により、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間の隙間が設定されると共に、前記バッテリセル群が前記外装体内で位置決めされた状態で保持され、
    前記伝熱シートは、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間で押し潰されて前記隙間に挟着される、バッテリ装置。
  2. 前記外装体の前記二つの外側壁の間に、複数の前記バッテリセル群が並列に収容され、
    前記保持機構は、前記複数のバッテリセル群の間に配置され、前記複数のバッテリセル群に対して、前記バッテリセル群同士を引き離して相反する前記二つの外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させる、請求項1に記載のバッテリ装置。
  3. 前記外装体は、前記バッテリセルの積層方向に沿う方向を押出し方向とする押出し成形品である、請求項1又は2に記載のバッテリ装置。
  4. 前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁は、前記外側壁を介して前記バッテリセルと熱交換可能な温調媒体が流れる温調媒体流路を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバッテリ装置。
  5. 前記凸部は、上下に配置される二つの傾斜外面と、前記二つの傾斜外面の間の一つの先端面と、を有する台形形状であり、
    前記凹部は、前記凸部の前記二つの傾斜外面にそれぞれ当接する二つの傾斜内面を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバッテリ装置。
  6. 前記バッテリセル群は、積層方向に隣り合う前記バッテリセルの間を絶縁するセパレータを有し、
    前記凸部及び前記ストッパ突部は、前記セパレータに設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバッテリ装置。
  7. 前記セパレータは、前記バッテリセルの側面の上部に配置される上部側板部及び下部に配置される下部側板部を有し、
    前記ストッパ突部は、前記セパレータの前記上部側板部又は前記下部側板部に設けられ、
    前記凸部は、前記セパレータの前記下部側板部又は前記上部側板部に設けられる、請求項6に記載のバッテリ装置。
  8. 二つの外側壁を有する外装体と、
    前記外装体の前記二つの外側壁の間に配置され、複数積層されるバッテリセルにより構成される少なくとも一つのバッテリセル群と、
    前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記バッテリセル群を前記外装体内に保持する保持機構と、
    前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間に配置される押し潰し可能な伝熱シートと、を備えるバッテリ装置の製造方法であって、
    前記バッテリセル群における前記伝熱シートよりも上位又は下位の部位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出するストッパ突部を設けると共に、前記伝熱シートよりも下位又は上位の部位に、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁に向けて突出する凸部を設け、
    前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁の内面に、前記凸部と係合可能な凹部を設け、
    前記ストッパ突部及び前記凸部を有する前記バッテリセル群を、前記二つの外側壁の間に配置させ、
    次いで、前記保持機構により、前記バッテリセル群に対して、前記二つの外側壁のうちの一方の前記外側壁に向けて押し付ける方向の圧力を作用させ、前記ストッパ突部を前記外側壁に当接させると共に前記凸部を前記凹部に係合させることにより、前記バッテリセル群が押し付けられる前記外側壁と前記バッテリセル群との間の隙間を設定し、前記伝熱シートを前記隙間に挟着する、バッテリ装置の製造方法。






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