JP2016091873A - 膜電極接合体の製造方法および膜電極接合体 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法および膜電極接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】電極触媒層の製造の乾燥工程におけるアイオノマーの分解による硫酸イオンの発生を抑制する。【解決手段】本発明は、電解質膜の面上に電極触媒層が形成された膜電極接合体の製造方法である。膜電極接合体に形成されている電極触媒層は、触媒金属を担持した触媒担持粒子と、溶媒と、アイオノマーとを含む触媒インクを所定の温度で乾燥させる乾燥工程によって生成されるものである。触媒インクは、沸点が異なる複数種類の溶媒を含んでおり、所定の温度は、各溶媒のうち、沸点が最も低い溶媒の沸点未満に設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池に用いられる膜電極接合体の製造方法および膜電極接合体に関する。
燃料電池に用いられる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)は、電解質膜と、電解質膜の両面にそれぞれ形成された電極(アノード及びカソード)と、を備える発電体である。電極は、電解質膜に接する電極触媒層と、電極触媒層の上に形成されたガス拡散層とを有している。
特許文献1には、電極触媒層の製造方法について以下のように記載されている。触媒粒子(白金担持カーボン微粒子など)と水素イオン伝導性樹脂(Nafion<登録商標>など)と溶媒(アルコールなど)との混合物(「触媒インク」とも呼ぶ)を、導電性多孔体(カーボンペーパーなど)に塗布した後、待機中、60℃〜80℃で蒸発させて触媒層を形成する。次に、形成した触媒層を100〜140℃の温度にて、2×10Pa以上、大気中の酸素分圧以下の酸素が存在する雰囲気中で、0.2〜6時間加熱して、加熱処理した酸素極触媒層(電極触媒層)および燃料極触媒層(電極触媒層)を作製する。
また、特許文献2には、電極触媒層の製造方法について以下のように記載されている。触媒粒子と高分子電解質と第1の炭素粒子とを溶媒に分散させ第1の触媒インクを調整し、第1の触媒インクを30℃以上140℃以下で乾燥させることで触媒凝集体を得る。そして、触媒凝集体と第2の炭素粒子とを、第2の溶媒に分散させることで第2の触媒インクを得る。第2の触媒インクを基材上に塗布し、乾燥することにより電極触媒層を形成する。
特開2005−235556号公報 特開2012−212661号公報
電極触媒層中のアイオノマーとして用いられる電解質材料としては、末端基にスルホン酸基(−SOH)を有する高分子ポリマーであるフッ素樹脂(例えば、「Nafion」<登録商標>)が多く利用されている。ここで、高分子ポリマーは、その末端基から劣化(分解)が進み易い。従来、電極触媒層では、発電時の化学的作用によるラジカル分解を主な要因として、アイオノマーのスルホン酸基が分解して硫酸イオン(So 2−)が増加し、燃料電池のセル内、より具体的には、セルを構成する膜電極接合体内のpHが低下して酸性環境となり、電極触媒層の被毒を招いている、と考えられていた。そして、電極触媒層の被毒により、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、電極触媒層及びガス拡散層からなる電極のインピーダンスの増加が発生し、燃料電池の発電の出力低下を招いている、と考えられていた。そして、従来、この発電時における硫酸イオンは、膜電極接合体のガス拡散層中に含まれるラジカル消去促進剤(例えば、酸化セリウム)によって抑制が図られていた。
本願の発明者は、電極触媒層の製造過程において、特に、乾燥工程で加わる熱と触媒との作用により、アイオノマーのスルホン酸基の分解によって硫酸イオン(So 2−)が発生し、その硫酸イオンによって電極触媒層の被毒が発生することを見出した。そして、このアイオノマーの分解は、触媒インクに含まれる溶媒が、乾燥工程における熱と触媒との作用によって、直接燃焼することで加速的に発生していることを見出した。このようにして、燃料電池(具体的には膜電極接合体)の初期段階の電極触媒層であっても電極触媒層の被毒が発生し、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、電極触媒層及びガス拡散層からなる電極のインピーダンスの増加等の問題が生じている。
なお、特許文献1,2には、触媒インク中の溶媒の燃焼によってアイオノマーの分解による硫酸イオンの発生が加速的に増加し、燃料電池(膜電極接合体)の初期段階の電極触媒層であっても電極触媒層の被毒が発生し、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、電極のインピーダンスの増加等の問題が生じる点について何ら記載されていない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、電解質膜の面上に電極触媒層が形成された膜電極接合体の製造方法が提供される。この製造方法は、前記膜電極接合体に形成されている電極触媒層は、触媒金属を担持した触媒担持粒子と、溶媒と、アイオノマーとを含む触媒インクを所定の温度で乾燥させる乾燥工程によって生成されるものである。前記触媒インクは、沸点が異なる複数種類の溶媒を含んでおり、前記所定の温度は、各溶媒のうち、沸点が最も低い溶媒の沸点未満に設定される。
この形態の膜電極接合体の製造方法によれば、乾燥工程における触媒インク中の各溶媒の燃焼を抑制することができ、アイオノマーの分解による硫酸イオンの加速的な発生を抑制することができる。これにより、この膜電極接合体を用いた燃料電池において、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加等の問題を改善することができる。
(2)上記形態の膜電極接合体の製造方法において、前記触媒インクは、沸点が異なる少なくとも2種類の溶媒を含んでおり、前記乾燥工程は、前記2種類の溶媒のうち、沸点が低い一方の溶媒の沸点未満の温度に設定された第1の乾燥工程と、前記第1の乾燥工程における温度よりも高く、他方の溶媒の沸点未満の温度に設定され、前記第1の乾燥工程後に実施される第2の乾燥工程と、を備えるようにしてもよい。
沸点が低い溶媒ほど蒸発及び乾燥が容易であり、蒸発が完了した後は、その溶媒の沸点よりも高い温度に昇温したとしても、その溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生はない。従って、第1の乾燥工程で沸点が低い一方の溶媒を、その沸点未満の温度で乾燥させ、第2の乾燥工程で他方の溶媒を、第1の乾燥工程における温度よりも高く、その溶媒の沸点未満の温度で乾燥させることにより、各溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制するとともに、乾燥に要する時間の低減を図ることができる。
(3)上記形態の膜電極接合体の製造方法において、さらに、前記乾燥工程後に、作製された電極触媒層に含まれる硫酸イオンを測定し、測定した硫酸イオンの量が予め定めた既定値以下である電極触媒層を良品とする工程を備えるようにしてもよい。
この形態の膜電極接合体の製造方法によれば、作製された電極触媒層に含まれる硫酸イオンを測定し、測定した硫酸イオンの量が少なく、電極触媒層の被毒の抑制が可能な電極触媒層を、予め定めた既定値に基づいて容易に選別して、電極触媒層として用いることが可能である。これにより、作製された膜電極接合体を用いた燃料電池において、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加等の問題を改善することができる。
(4)上記形態の膜電極接合体の製造方法において、前記既定値は、予め、未使用状態の電極触媒層に含まれる硫酸イオンと、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係を求め、求めた関係から得られる出力電流密度の変曲点に対応する硫酸イオンの値としてもよい。
これによれば、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加等の問題を改善できる値を既定値として設定して、膜電極接合体に用いられる電極触媒層の選別が容易である。
(5)上記形態の膜電極接合体の製造方法において、前記既定値は0.33μg/cmとしてもよい。
(6)本発明の他の形態によれば、電解質膜の面上に電極触媒層が形成された膜電極接合体が提供される。前記電極触媒層は、触媒金属を担持した触媒担持粒子とアイオノマーとを有し、未使用状態において含まれる硫酸イオンが予め定めた既定値以下である。
この形態の膜電極接合体によれば、電極触媒層に含まれる硫酸イオンが予め定めた既定値以下であるので、この電極触媒層を含む膜電極接合体を用いた燃料電池において、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加、燃料電池の発電の出力低下等の問題を改善することができる。
(7)上記形態の膜電極接合体において、前記既定値は、予め、未使用状態の電極触媒層に含まれる硫酸イオンと、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係を求め、求めた関係から得られる出力電流密度の変曲点に対応する硫酸イオンの値であるとしてもよい。
これによれば、既定値が、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加、燃料電池の発電の出力低下の問題を改善できる値であるので、この電極触媒層を含む膜電極接合体を用いた燃料電池において、電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加等の問題を改善することができる。
(8)上記形態の膜電極接合体において、前記既定値は0.33μg/cmとしてもよい。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、膜電極接合体の製造方法の他、電極触媒層の製造方法、燃料電池の製造方法、膜電極接合体、電極触媒層、燃料電池等の各種の製造方法及び物等、様々な形態で実現することができる。
一実施形態としての燃料電池に用いられる膜電極接合体の製造工程を示すフローチャートである。 電極触媒層の作製工程を示すフローチャートである。 触媒インクを塗工する工程及び触媒インクの塗工層を乾燥する工程の例を示す説明図である。 乾燥炉で実行される乾燥温度履歴について示す説明図である。 乾燥炉で実行される他の乾燥温度履歴について示す説明図である。 乾燥時間と電極触媒層中の硫酸イオンとの関係を示す説明図である。 電極触媒層の検査工程を示すフローチャートである。 電極触媒層の硫酸イオンの測定手順を示すフローチャートである。 イオンクロマトグラフィーによりイオン成分を分析するための分析装置の例を示す説明図である。 電極触媒層中の硫酸イオン量とその電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係の一例を示すグラフである。 電解質膜および電極触媒層を用いて作製される触媒層形成膜を示す説明図である。 触媒層形成膜およびガス拡散層を用いて作製される膜電極接合体を示す説明図である。 膜電極接合体を用いて構成される燃料電池を示す説明図である。
図1は、一実施形態としての燃料電池に用いられる膜電極接合体の製造工程を示すフローチャートである。以下で説明するように、電解質膜を用意し(ステップS100)、電極触媒層を用意し(ステップS200)、用意した電解質膜及び電極触媒層を用いて触媒層形成膜(CCM:Catalyst Coated Membrane )を作製し(ステップS300)、ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer )を用意し(ステップS400)、作製した触媒層形成膜及び用意したガス拡散層を用いて膜電極接合体(MEA)を作製する(ステップS500)。
ステップS100で用意される電解質膜は、後述する電極触媒層に含まれるアイオノマーと同様に、末端基にスルホンサン基を有するアイオノマーにより形成されたプロトン伝導性のイオン交換樹脂膜である。本例では、「Nafion(登録商標)」を用いて形成されたNafion膜が用いられる。
ステップS200では、以下で説明するように、電極触媒層を作製し、作製した電極触媒層を検査して、電極触媒層を製造することにより、電極触媒層が用意される。
図2は、電極触媒層の作製工程を示すフローチャートである。まず、ステップS210では、電極触媒層触媒インクを用意する(ステップS210)。触媒インクは、例えば、以下のようにして作製(調整)することができる。用意した触媒担持粒子を水(イオン交換水)に混合した後、エタノールやプロパノールなどの複数の親水性溶媒(以下「溶媒」と呼ぶ)を加えるとともに、用意したアイオノマーを加えて混合した混合物を、超音波ホモジナイザーやビーズミル等を用いて分散することにより、触媒インクを作製することができる。但し、これに限定されるものではなく、種々の一般的な手法を用いて触媒インクを作製することができる。
触媒担持粒子は、例えば、以下のようにして作製することができる。触媒金属を担持するための導電性の担持用粒子を、触媒金属の溶液中に分散せて、含浸法や共沈法、イオン交換法等を行なうことによって触媒担持粒子を作製することができる。なお、担持用粒子としては、種々のカーボン粒子(カーボン粉末)を選択可能であり、例えば、カーボンブラックやカーボンナノチューブを用いることができる。触媒金属としては、白金や白金化合物(例えば、白金コバルト合金や白金ニッケル合金等)を用いることができる。電極触媒層用のアイオノマーとしては、末端基にスルホンサン基を有するプロトン伝導性の電解質材料が用いられる。本例では、電解質膜と同様に、Nafionが用いられる。但し、これに限定されるものではなく、種々の一般的な手法を用いて触媒担持粒子を作製することができる。
次に、ステップS220において、塗工シート(「基材」とも呼ばれる)上に触媒インクを塗工して触媒インクの塗工層を形成し、ステップS230において、形成した触媒インクの塗工層を乾燥して塗工シート上に電極触媒層を作製する。
図3は、触媒インクを塗工する工程及び触媒インクの塗工層を乾燥する工程の例を示す説明図である。図3に示すように、ステップS220では、シートロールBSrから巻き出される長尺状の塗工シートBS上に、コーター(例えば、ダイコーダー)50によって触媒インクを塗工することにより、塗工シートBS上に触媒インクの塗工層Licatを形成することができる。
そして、ステップS230では、乾燥炉60による乾燥(加熱処理)により、塗工シートBS上に形成された触媒インクの塗工層Licatを乾燥させて、塗工シートBS上に電極触媒層Lctを作製することができる。なお、表面に電極触媒層Lctが形成された塗工シートBSはロール状に巻き取られて電極触媒層シートロールCsrとされる。
図4は、乾燥炉で実行される乾燥温度履歴について示す説明図である。図3の乾燥炉60に搬送されてくる触媒インクの塗工層Licatは、順に、乾燥炉60に設定される乾燥温度履歴に従った乾燥温度に加熱されて乾燥が実行される。図4に示した乾燥履歴は、触媒インクに3種類の溶媒S1,S2,S3及び水が含まれている例を示している。また、第1の溶媒S1としてアセトン(沸点Tb1:56.5℃)、第2の溶媒S2としてエタノール(沸点Tb2:78.5℃)、第3の溶媒S3として1−プロパノール(沸点Tb3:97.2℃)を例として示している。
乾燥炉60では、以下のように触媒インクの塗工層Licatの乾燥が順に実行される。まず、第1の溶媒S1の第1の沸点Tb1未満の第1の温度(「乾燥温度」とも呼ぶ)Ts1及び第1の時間(「乾燥時間」とも呼ぶ)ps1で乾燥を行なう。次に、第1の沸点Tb1よりも高く第2の溶媒S2の第2の沸点Tb2未満の第2の乾燥温度Ts2及び第2の乾燥時間ps2で乾燥を行なう。そして、第2の沸点Tb2よりも高く第3の溶媒S3の第3の沸点Tb3未満の第3の乾燥温度Ts3及び第3の乾燥時間ps3で乾燥を行なう。この結果、3種類の溶媒S1,S2,S3のそれぞれの蒸発が実行される。なお、3種類の溶媒S1,S2,S3の蒸発過程において、触媒インクに含まれている水の蒸発も実行される。これにより、触媒インクの塗工層Licatの乾燥がほぼ(本例では95%以上)完了する。そして、最後に、第3の沸点Tb3及び水の沸点Tb4(100℃)よりも高く、上限温度(本例では150℃)未満の加熱温度Ts4(本例では140℃)及び加熱時間ps4で加熱処理を実行する。これにより、乾燥炉60に搬送されてくる触媒インクの塗工層Licatが順に乾燥されて電極触媒層Lctが形成される。
以上のように、ステップS230では、乾燥炉60による乾燥及び加熱処理が乾燥温度履歴(図4)に従って実行される。これにより、触媒インクの塗工層Licat中の3種類の溶媒S1,S2,S3のそれぞれの沸点Tb1,Tb2,Tb3に応じた乾燥温度Ts1,Ts2,Ts3で順に乾燥処理が実行された後、最も高い第3の沸点Tb3及び水の沸点Tb4よりも高い加熱温度Ts4で加熱処理を実行することにより、塗工シートBS上に電極触媒層Lctが形成される。
なお、3段階の乾燥温度Ts1,Ts2,Ts3は、上記したように、それぞれ、対応する溶媒S1,S2,S3の沸点Tb1,Tb2,Tb3未満に設定されている。但し、マージンを考慮すると、対応する溶媒S1,S2,S3の沸点Tb1,Tb2,Tb3よりも−5℃以下の温度であることが好ましい。また、沸点に対してあまり低い温度とした場合には、乾燥時間が長くなるので、時間的な効率を考慮した場合、なるべく沸点に近い温度とした方が好ましい。そこで、本例では、各乾燥温度Ts1,Ts2,Ts3を、以下のように、それぞれ、対応する溶媒S1,S2,S3の沸点Tb1,Tb2,Tb3よりも5℃低い温度とした。
Ts1=[Tb1−5]=51.5℃
Ts2=[Tb2−5]=73.5℃
Ts3=[Tb3−5]=92.2℃
また、各乾燥温度Ts1,Ts2,Ts3における乾燥時間ps1,ps2,ps3は、各溶媒の量に応じて蒸発及び乾燥に要する時間が設定される。なお、各乾燥時間ps1,ps2,ps3及び加熱時間ps4は、乾燥炉60内において入口側から出口へ向かって順に設定され各乾燥温度Ts1,Ts2,Ts3,Ts4に設定される炉の長さ及び搬送速度に応じて設定される。
加熱温度Ts4は、最も高い溶媒、本例では、第3の溶媒S3の沸点Tb3及び水の沸点Tb4よりも高く、上限温度以下であれば、とくに限定はない。なお、上限温度は、150℃以下であることが好ましく、145℃以下であることがより好ましい。なお、加熱温度Ts4による加熱処理は省略してもよい。但し、この加熱処理を省略する場合には、3段階の乾燥温度での乾燥により乾燥が完了するように、それぞれの乾燥温度での乾燥時間が設定されることが好ましい。
ここで、沸点が低い溶媒ほど蒸発及び乾燥が容易である。また、溶媒の蒸発が完了した後は、その溶媒の沸点よりも高い温度に昇温したとしても、その溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生はない。従って、上記した乾燥温度履歴のように、各溶媒の沸点に合わせて段階的に高い温度で乾燥を実行すれば、溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制するとともに、乾燥に要する時間の低減を図ることができる。
図5は、乾燥炉で実行される他の乾燥温度履歴について示す説明図である。触媒インクの条件は、図4の場合と同様である。本例の場合、図4の乾燥温度履歴のように3段階の温度Ts1,Ts2,Ts3で順に段階的に昇温して乾燥を実行するのではなく、最も低い沸点の第1の溶媒S1(本例ではアセトン)に対応した第1の乾燥温度Ts1で乾燥をほぼ(本例では95%以上)完了し、最後に、加熱温度Ts4及び加熱時間ps4mで加熱処理を実行する。
本例の乾燥温度履歴に従った乾燥処理においても、最も低い沸点の溶媒に合わせた乾燥温度で乾燥を実行すれば、溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制することができる。但し、本例の乾燥温度履歴の場合、乾燥に要する時間は図4の乾燥温度履歴の場合に比べて長時間を要する。
なお、本例の乾燥温度履歴においても、加熱処理を省略してもよい。但し、この加熱処理を省略する場合には、最も低い沸点の溶媒に合わせた乾燥温度で乾燥が完了するように乾燥時間が設定されることが好ましい。
また、上述した触媒インクは、3種類の溶媒S1,S2,S3及び水を含む場合を例に説明したが、1種類の溶媒及び水を含むものあってもよい。この場合、1種類の溶媒の単独の沸点未満の乾燥温度で乾燥を行なえばよい。また、4種類以上の複数の溶媒を含むものであってもよい。この場合、各溶媒のそれぞれ単独での沸点のうちの最も低い沸点の溶媒から最も高い沸点の溶媒に向けて順に合わせて、段階的に高くした各沸点未満の乾燥温度で乾燥を行なえばよい。
図6は、乾燥時間と電極触媒層中の硫酸イオンとの関係を示す説明図である。図6は、乾燥温度150℃で一定として、乾燥時間を60min、80min、100min、140minとして作製した電極触媒層中の硫酸イオンを測定した結果を示している。なお、触媒インクの条件は図4,5の場合と同様である。また、電極触媒層中の硫酸イオンの測定は、後述するように、電極触媒層を温水浸漬することにより得られた抽出液に含まれるイオン成分を、イオンクロマトグラフィーにて分析することにより実行される。
図6から分かるように、乾燥温度を、溶媒S1,S2,S3の沸点よりも高温の150℃としても、乾燥時間を80min以下とすれば、硫酸イオンの発生を抑制可能であることが分かる。すなわち、乾燥温度を溶媒の沸点より高い乾燥温度とし、乾燥時間を短くすることにより溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制することが可能である。なお、乾燥温度および乾燥時間は、溶媒の全てを蒸発させて乾燥を完了することが可能であり、かつ、溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制することが可能な温度および時間を、使用する触媒インクに合わせて予め実験的に確認することによって決定することができる。
図7は、電極触媒層の検査工程を示すフローチャートである。電極触媒層中に含まれる硫酸イオンを測定し(ステップS240)、この硫酸イオンの量(以下、「硫酸イオン量」と呼ぶ)が予め定めた既定値Ar[μg/cm]以下か否かを確認する(ステップS250)。既定値Arの具体例については後述する。
図8は、電極触媒層の硫酸イオンの測定手順を示すフローチャートである。まず、
電極触媒層シートロールCsr(図3参照)の一部の電極触媒層Lctを転写シートTCSに転写し、試料片を作製する(ステップS242)。転写シートTCSとしてはポリイミドのシート等種々の樹脂シートを用いることができる、本例では、カプトン(登録商標)のシートを用いるものとした。そして、電極触媒層Lctの面に転写シートTCSを重ね合わせて押圧し、加熱温度150℃及び加熱時間1hrで加熱処理することにより、転写シートTCSに電極触媒層Lctを転写することができる。そして、転写された電極触媒層Lctを、例えば、試料サイズ39cmに裁断することにより、試料片を得ることができる。なお、この試料サイズに特に限定はない。
次に、作製した試料片を温水浸漬して抽出液を得る(ステップS244)。本例では、温度90℃で45mLの純水中に試料片を抽出時間20hrで浸漬することにより、抽出液を得ることとした。なお、これらの温水浸漬の条件は、これに限定されるものではなく、試料片の電極触媒層から測定対象の硫酸イオンを十分抽出可能とするように設定すればよい。
そして、抽出液に含まれるイオン成分をイオンクロマトグラフィーにより分析して、硫酸イオンの量を測定する(ステップS246)。図9はイオンクロマトグラフィーによりイオン成分を分析するための分析装置(「イオンクロマトグラフ」とも呼ばれる)の例を示す説明図である。この分析装置100は、溶離液ポンプ170と、サンプルループ160と、ガードカラム150と、分離カラム140と、サプレッサー130と、電気伝導度検出器120と、イオンクロマトグラフィーによる分析用コンピューター110と、で構成される。
試料としての抽出液は、サンプルループ160に注入され、溶離液ポンプ170により送られる溶離液によってガードカラム150を介して分離カラム140へと運ばれ、分離カラム140中の充填剤との相互作用(主にイオン交換作用)の強弱によって分離される。サプレッサー130では、溶離液自身に有する電気伝導度が抽出液中のイオン成分の電気伝導度に影響しないように、溶離液自身に有する電気伝導度の抑制が行われる。分離カラム140で分離された抽出液中のイオン成分が、電気伝導度検出器120で測定される。電気伝導度検出器120による測定結果は、分析用コンピューター110においてクロマトグラムとされる。そして、得られたクロマトグラムから試料片の硫酸イオンの量が求められる。なお、電極触媒層全体に含まれる硫酸イオンの量は、試料片の硫酸イオンの量から、電極触媒層のサイズに対応する値を推定することにより求めることができる。
ここで、図10は、電極触媒層中の硫酸イオン量と、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係の一例を示すグラフである。なお、硫酸イオン量は、上述した硫酸イオンの測定手順に従って測定された電極触媒層の単位面積当たりの値(電極触媒層の厚さは10μm)である。この硫酸イオン量は、例えば、上述したように、触媒インクの乾燥温度を高くすることにより増加させることができ、低くすることにより減少させることができる。また、触媒インクの乾燥時間を長くすることにより増加させることができ、短くすることにより減少させることができる。
図10に示すように、硫酸イオンの量の増加に従って、出力電流密度は低下する。特に、或る硫酸イオン量Ar(本例では0.33μg/cm)を境界(変曲点)として、その硫酸イオン量Arより多い場合には出力電流密度の下降の傾斜が大きく、その硫酸イオン量Ar以下の場合には出力電流密度の下降傾斜が小さくなる。従って、電極触媒層中の硫酸イオン量が変曲点の硫酸イオン量Ar以下であれば、出力電流密度の低下、すなわち、燃料電池の出力の低下を抑制可能であることが分かる。そこで、硫酸イオン量Arを既定値Arとし、上記ステップS250(図7)では、測定した硫酸イオン量が既定値Ar以下か否かを確認する。
測定した硫酸イオン量が既定値Arよりも多い場合には、良好な出力が得られない電極触媒層と判断し、使用不可な不良品(NG品)とする(ステップS260b)。一方、測定した硫酸イオン量が既定値Ar以下の場合には、良好な出力が得られる電極触媒層と判断し、使用可能な良品(OK品)とする(ステップS260a)。そして、OK品と判断され電極触媒層シートロールCsrが、以下で説明する電極触媒層形成膜(CCM)の作製に用いられる。
ここで、変曲点における硫酸イオン量Ar(既定値Ar)は、触媒インクの調整条件(触媒担持粒子、溶媒、アイオノマーの組成等)や、試料片を温水浸漬する条件に応じて異なるため、使用する触媒インクや温水浸漬の条件に合わせてあらかじめ実験的に確認することによって決定することができる。図10における既定値Ar(=0.33μg/cm)は一例であり、通常は0.25〜0.35の範囲の値に設定することが好ましい。
なお、上記した電極触媒層の検査では、転写シートTCSに転写して電極触媒層中の硫酸イオン量の測定を行っている。これは、後述するように、膜電極接合体の作製時にガス拡散層に接する側の電極触媒層の面を、上記した温水浸漬において温水に直接接触させて、その面側の硫酸イオンの抽出精度を高めるためである。課題で説明したように、硫酸イオンによって溶出して電極触媒層の被毒を招くラジカル消去促進剤(例えば、酸化セリウム)は、ガス拡散層に含まれており、ガス拡散層に接する側の電極触媒層の硫酸イオンの影響が大きいと考えられるからである。また、転写シートTCSに電極触媒層を転写する際に、加熱処理をすることにより、転写後の電極触媒層に含まれる硫酸イオンの抽出精度を高めることが可能と考えられるからである。図10に示すように、電極触媒層シートロールCsrを裁断した試料片による抽出液で硫酸イオン量を測定した場合(転写無しの場合)は、転写有りの場合に比べて、硫酸イオン量を精度良く測定できず、変曲点における硫酸イオン量Arを精度良く規定できないことが分かる。なお、転写シートTCSに電極触媒層を転写しない状態で加熱処理を行なったものを試料片としても、硫酸イオン量を精度良く測定することは可能である。但し、転写シートTCSに転写した方が、ガス拡散層接触面に抽出用の温水を直接接触させることができる点でより好ましい。
以上のように、図1のステップS200では、電極触媒層を作製(図2〜4参照)し、作製した電極触媒層を検査(図7〜10参照)することにより、後述する触媒層形成膜の作製に用いられる電極触媒層が用意される。
図11は、電解質膜および電極触媒層を用いて作製される触媒層形成膜を示す説明図である。図1のステップS300では、ステップS100で用意された電解質膜22の両面に、それぞれ、ステップS200で用意された電極触媒層23,24を重ねて配置してホットプレスする。これにより、電解質膜22の一方の面上に電極触媒層23が形成(接合)され、他方の面上に電極触媒層24が形成された触媒層形成膜21を作製することができる。
図1のステップS400では、膜電極接合体の作製に用いられるガス拡散層を用意する。ガス拡散層は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンクロスやカーボンペーパー等のカーボン多孔質体、あるいは、金属メッシュや発泡金属などの金属多孔質体が用いられる。ガス拡散層には、ラジカル消去促進剤(例えば、酸化セリウム)が含浸されている。
図12は、触媒層形成膜およびガス拡散層を用いて作製される膜電極接合体を示す説明図である。図1のステップS500では、ステップS300で作製された触媒層形成膜21の両面に、それぞれ、ステップS400で用意されたガス拡散層25,26を重ねて配置してホットプレスする。これにより、触媒層形成膜21の電極触媒層23の面上にガス拡散層25が形成(接合)され、電極触媒層24の面上にガス拡散層26が形成された膜電極接合体20を作製することができる。なお、触媒層形成膜21を「膜電極接合体」と呼び、膜電極接合体20を「膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode and Gas Diffusion Layer Assembly)」と呼ぶ場合もある。
なお、図11では、説明を容易にするため、枚葉状にカットされた電極触媒層及び電解質膜により触媒層形成膜が作製される様子を示し、図12では、枚葉状の触媒層形成膜およびガス拡散層により膜電極接合体が作製される様子を示している。しかしながら、これに限定されるものではなく、長尺状の電解質膜に、長尺状の電極触媒層をホットプレスあるいは複数の枚葉状の電極触媒層を一定間隔でホットプレスし、さらに、複数の枚葉状のガス拡散層を一定間隔でホットプレスすることにより、複数の膜電極接合体を連続して作製し、それぞれの膜電極接合体に裁断してもよい。
図13は、膜電極接合体を用いて構成される燃料電池を示す説明図である。燃料電池10は、図12に示した膜電極接合体20を、アノード(電極触媒層23及びガス拡散層25)側に配置されたセパレーター27とカソード(電極触媒層24及びガス拡散層25)側に配置されたセパレーター28で挟持して構成される。
セパレーター27,28は、ガス不透過の導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成形した金属板によって形成することができる。セパレーター27,28も膜電極接合体20に接する面には、燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成するための凹凸形状が形成されている。すなわち、アノード側のガス拡散層25とセパレーター27との間には、アノードでの電気化学反応に供される燃料ガス(H)が流通する燃料ガス流路27pが形成されている。また、カソード側のガス拡散層26とセパレーター28との間には、カソードでの電気化学反応に供される酸化ガス(O、実際にはOを含む空気)が流通する酸化ガス流路28pが形成されている。
なお、実際の燃料電池は、一般的に、図13に示した燃料電池10を複数積層したスタック構造の燃料電池として利用される。
以上説明したように、上述した実施形態では、電極触媒層の製造過程、特に、触媒インクの塗工層の乾燥工程において、その乾燥温度を溶媒の沸点未満とすることにより、溶媒の燃焼による硫酸イオンの発生を抑制することができる。これにより、電極触媒層の製造過程において発生する硫酸イオンの量を抑制した電極触媒層を作製することができる。
また、作製した電極触媒層の硫酸イオンの量を測定し、硫酸イオンの量が予め定めた既定値以下の電極触媒層を用いて膜電極接合体を作製することができる。なお、既定値は、上記したように、予め、未使用状態の電極触媒層に含まれる硫酸イオンと、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係を求め、求めた関係(図10参照)から得られる出力電流密度の変曲点に対応する硫酸イオンの値(例えば、0.33μg/cm)である。これにより、この膜電極接合体を用いた燃料電池において、初期段階の電極触媒層に含まれる硫酸イオンによって発生する電極触媒層の被毒を抑制することができ、電極触媒層のプロトン伝導度の低下や、膜電極接合体の電極のインピーダンスの増加を抑制し、燃料電池の発電の出力低下を改善することができる。
また、図11に示した触媒層形成膜21及び図12に示した膜電極接合体20では、電解質膜22の両側の電極触媒層23,24の硫酸イオンの量が既定値Ar(本例では0.33μg/cm)以下の場合を例に説明したが、いずれか一方のみが既定値Ar以下の場合であってもよい。
また、上述した電極触媒層23,24は、塗工シートBSに触媒インクを塗工し、乾燥することにより作製する場合(図2のステップS220及び図3)を例に説明したが、塗工シートBSに代えて電解質膜22に触媒インクを塗工し乾燥することによって作製されるようにしてもよい。この場合、電解質膜22に電極触媒層23,24をホットプレスによって接合して触媒層形成膜21を形成する(図1のステップS300及び図11)のではなく、電解質膜22に触媒インクを塗工し乾燥することによって電極触媒層23,24を形成し、触媒層形成膜21を形成することができる。
また、図13に示した燃料電池10は、膜電極接合体20を挟持するセパレーター27,28に溝状のガス流路27p,28pが形成されている場合を例に説明しているが、これに限定されるものではなく、セパレーターと膜電極接合体との間にガス流路、例えば、多孔体ガス流路を別に備える構成であってもよい。また、いずれか一方のセパレーターと膜電極接合体との間にガス流路を別に備える構成であってもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池
20…膜電極接合体
21…触媒層形成膜
22…電解質膜
23,24…電極触媒層
25,26…ガス拡散層
27,28…セパレーター
27p…燃料ガス流路(ガス流路)
28p…酸化ガス流路(ガス流路)
50…コーター
60…乾燥炉
100…分析装置
110…分析用コンピューター
120…電気伝導度検出器
130…サプレッサー
140…分離カラム
150…ガードカラム
160…サンプルループ
170…溶離液ポンプ
BSr…シートロール
Csr…電極触媒層シートロールCsr
Licat…触媒インクの塗工層
BS…塗工シート
TCS…転写シート

Claims (8)

  1. 電解質膜の面上に電極触媒層が形成された膜電極接合体の製造方法であって、
    前記膜電極接合体に形成されている電極触媒層は、
    触媒金属を担持した触媒担持粒子と、溶媒と、アイオノマーとを含む触媒インクを所定の温度で乾燥させる乾燥工程によって生成されるものであり、
    前記触媒インクは、沸点が異なる複数種類の溶媒を含んでおり、
    前記所定の温度は、各溶媒のうち、沸点が最も低い溶媒の沸点未満に設定される
    ことを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記触媒インクは、沸点が異なる少なくとも2種類の溶媒を含んでおり、
    前記乾燥工程は、
    前記2種類の溶媒のうち、沸点が低い一方の溶媒の沸点未満の温度に設定された第1の乾燥工程と、
    前記第1の乾燥工程における温度よりも高く、他方の溶媒の沸点未満の温度に設定され、前記第1の乾燥工程後に実施される第2の乾燥工程と、
    を備えることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の膜電極接合体の製造方法であって、さらに、
    前記乾燥工程後に、作製された電極触媒層に含まれる硫酸イオンの量を測定し、測定した硫酸イオンの量が予め定めた既定値以下である電極触媒層を良品とする工程を備えることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  4. 請求項3に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記既定値は、予め、未使用状態の電極触媒層に含まれる硫酸イオンと、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係を求め、求めた関係から得られる出力電流密度の変曲点に対応する硫酸イオンの値であることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記既定値は0.33μg/cmであることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
  6. 電解質膜の面上に電極触媒層が形成された膜電極接合体であって、
    前記電極触媒層は、
    触媒金属を担持した触媒担持粒子とアイオノマーとを有し、
    未使用状態において含まれる硫酸イオンが予め定めた既定値以下である
    ことを特徴とする膜電極接合体。
  7. 請求項6に記載の膜電極接合体であって、
    前記既定値は、予め、未使用状態の電極触媒層に含まれる硫酸イオンと、その電極触媒層を用いた燃料電池の出力電流密度との関係を求め、求めた関係から得られる出力電流密度の変曲点に対応する硫酸イオンの値であることを特徴とする膜電極接合体。
  8. 請求項6または請求項7に記載の膜電極接合体であって、
    前記既定値は0.33μg/cmであることを特徴とする膜電極接合体。
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