JP2014078364A - 燃料電池システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の発電性能の低下の要因に応じて適切に燃料電池を回復させることが可能な技術を提供する。
【解決手段】燃料電池システム100は、燃料電池11と、燃料電池の出力電圧を調整する電圧調整部22と、燃料電池に供給する反応ガスの流量を調整する流量調整部21と、制御部20とを備える。制御部20は、出力電圧と流量と燃料電池から出力される電流の変化量とに基づいて、燃料電池の性能の低下の要因を判断し、判断された要因に応じて、出力電圧および流量を制御して性能の低下を回復させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
固体高分子形の燃料電池において、大気中に存在する硫黄化合物等の不純物が、触媒に吸着して発電性能が低下してしまう現象が知られている。このような現象に関し、例えば、特許文献1には、触媒層から排出される水の量を所定量以上に増加させることで不純物を除去し、燃料電池の発電性能を回復させる技術(回復操作)が開示されている。
特開2008−77911号公報 特開2007−207669号公報 特開2010−3586号公報 特開2011−181383号公報 特開2006−331774号公報
しかし、燃料電池の発電性能の低下の要因は、不純物による触媒の劣化には限られない。そのため、性能低下の要因が不純物による触媒の劣化ではない場合において、特許文献1に記載された回復操作を行ったとしても、発電性能が回復しないばかりか、回復処理の実行に伴って無駄なエネルギーが消費されてしまうおそれがある。よって、燃料電池の発電性能の低下の要因に応じて適切に燃料電池を回復させることが可能な技術が望まれている。また、従来の燃料電池システムにおいては、構成の簡素化や、低コスト化、発電性能の向上等が望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、燃料電池と;前記燃料電池の出力電圧を調整する電圧調整部と;前記燃料電池に供給する反応ガスの流量を調整する流量調整部と;前記出力電圧と前記流量と前記燃料電池から出力される電流の変化量とに基づいて、前記燃料電池の性能の低下の要因を判断し、前記判断された要因に応じて、前記出力電圧および前記流量を制御して前記性能の低下を回復させる制御部と;を備える。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池の性能の低下の要因に応じて出力電圧および流量を制御して性能の低下を回復させるので、燃料電池を適切に回復させることが可能になる。
(2)上記燃料電池システムにおいて、前記電圧調整部は、前記出力電圧を、第1の電圧および前記第1の電圧よりも高い電圧である第2の電圧の少なくともいずれか一方に前調整可能であってもよく、前記流量調整部は、前記流量を、第1の流量および前記第1の流量よりも多い流量である第2の流量の少なくともいずれか一方に調整可能であってもよい。このような態様の燃料電池システムであれば、燃料電池の出力電圧を第1の電圧または第2の電圧に調整し、燃料電池に供給する反応ガスの流量を第1の流量または第2の流量に調整することで、燃料電池の性能の低下の要因を判断することができる。
(3)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記第1の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第2の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として、少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれる、と判断してもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池の触媒に不純物が吸着しているか否かを判断することができる。
(4)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれると判断された場合に、予め定められた時間、前記第1の電圧および前記第2の流量によって前記燃料電池を運転させることにより前記不純物の除去を行ってもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池の触媒から不純物を効率的に除去することができる。
(5)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれないと判断された場合に、前記第1の時間よりも短い時間で、前記第1の電圧および前記第2の流量による前記燃料電池の運転を停止させてもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池によって無駄な発電が行われることを抑制することができる。
(6)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記第2の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第1の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれると判断してもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池の電解質膜が乾燥しているか否かを判断することができる。
(7)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれると判断された場合に、予め定められた第2の時間、前記第2の電圧および前記第1の流量によって前記燃料電池を運転させることで、前記電解質膜の水分量を増加させてもよい。このような形態の燃料電池システムによれば、乾燥した電解質膜を湿潤状態に効率的に回復させることができる。
(8)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれないと判断された場合に、前記第2の時間よりも短い時間で、前記第2の電圧および前記第1の流量による前記燃料電池の運転を停止させてもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池によって無駄な発電が行われることを抑制することができる。
(9)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記第2の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第2の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれると判断してもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池内に水つまりが発生しているか否かを判断することができる。
(10)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれると判断された場合に、予め定められた第3の時間、前記第2の電圧および前記第2の流量によって前記燃料電池を運転させることで、前記燃料電池内の水を排出させてもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池内の水つまりの発生を効率的に回復させることができる。
(11)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれないと判断された場合に、前記第3の時間よりも短い時間で、前記第2の電圧および前記第2の流量による前記燃料電池の運転を停止させてもよい。このような形態の燃料電池システムであれば、燃料電池によって無駄な発電が行われることを抑制することができる。
(12)上記燃料電池システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池システムの運転積算時間が一定時間を超える度に、前記燃料電池の性能の低下の要因を判断してもよい。このような形態の燃料電池システムによれば、燃料電池の性能が徐々に低下してしまうことを抑制することができる。
本発明は、上述した燃料電池システムとしての形態に限らず、種々の形態で実現することが可能である。例えば、燃料電池システムを備える自動車や、燃料電池の性能の低下を回復させるための方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。 燃料電池システムの電気的構成を示す概略図である。 性能回復処理のフローチャートである。 低電圧・大ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。 可逆劣化のメカニズムを説明するための図である。 燃料電池のIV特性を示す図である。 高電圧・小ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。 高電圧・大ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。 燃料電池の可逆劣化の進行を例示する図である。
A.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、例えば、電気自動車に搭載され、運転者からの要求に応じて、車両の動力源となる電力を出力する。
燃料電池システム100は、燃料電池10と、制御部20と、カソードガス供給系30と、カソードガス排出系40と、アノードガス供給系50と、アノードガス排出系60と、を備える。
燃料電池10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と空気(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池10は、複数のセル11が積層されて構成されている。燃料電池10はセルスタックとも呼ばれる。
各セル11は、膜電極接合体5と、膜電極接合体5を狭持して反応ガスや冷媒の流路を形成するとともに、集電板としても機能する板状基材である2枚のセパレータ(図示せず)とを有する。膜電極接合体5は、電解質膜1と、電解質膜1の両面に配置された電極2,3とを有している。電解質膜1は、湿潤状態のときに良好なプロトン伝導性を示す固体高分子薄膜である。
電極2,3は、触媒インクの塗布膜として形成することができる。ここで、「触媒インク」とは、発電反応を促進させるための触媒が担持された導電性粒子と、電解質膜1を構成するのと同種又は類似のアイオノマーと、を分散させた分散液を意味する。なお、触媒としては、例えば、白金(Pt)を採用することができ、導電性粒子としては、例えば、カーボン(C)粒子を採用することができる。空気が供給される電極は、カソード(空気極)と呼ばれ、水素が供給される電極は、アノード(燃料極)と呼ばれる。燃料電池10内において発電が行われると、水素と酸素の電気化学反応によってカソード側に水が生成される。
制御部20は、CPUとRAMとROMとを備えるコンピュータとして構成されている。CPUは、ROMに記憶されたプログラムをRAMにロードして実行することで、流量調整部21および電圧調整部22として機能する。流量調整部21は、後述するエアコンプレッサ32を制御して、燃料電池10に供給する空気の流量を調整する。電圧調整部22は、後述するDC/DCコンバータ82を制御して、燃料電池10の出力電圧を調整する。また、制御部20は、カソードガス供給系30,カソードガス排出系40,アノードガス供給系50,アノードガス排出系60を制御して、燃料電池10に発電させる。
カソードガス供給系30は、カソードガス配管31と、エアコンプレッサ32と、エアフロメータ33と、開閉弁34と、を備える。カソードガス配管31は、燃料電池10のカソード側の供給用マニホールドに接続された配管である。エアコンプレッサ32は、カソードガス配管31を介して燃料電池10と接続されており、外気を取り込んで圧縮した空気を、カソードガスとして燃料電池10に供給する。
エアフロメータ33は、エアコンプレッサ32の上流側において、エアコンプレッサ32が取り込む外気の量を計測し、制御部20に送信する。制御部20は、この計測値に基づいて、エアコンプレッサ32を駆動することにより、燃料電池10に対する空気の供給量を制御する。
開閉弁34は、エアコンプレッサ32と燃料電池10との間に設けられている。開閉弁34は、通常、閉じた状態であり、エアコンプレッサ32から所定の圧力を有する空気がカソードガス配管31に供給されたときに開く。
カソードガス排出系40は、カソード排ガス配管41と、調圧弁43とを備える。カソード排ガス配管41は、燃料電池10のカソード側の排出用マニホールドに接続された配管である。カソード排ガスは、カソード排ガス配管41を介して、燃料電池システム100の外部へと排出される。
調圧弁43は、制御部20によって、その開度が制御されており、カソード排ガス配管41におけるカソード排ガスの圧力(燃料電池10のカソード側の背圧)を調整する。
アノードガス供給系50は、アノードガス配管51と、水素タンク52と、開閉弁53と、レギュレータ54と、水素供給装置55と、圧力計測部56とを備える。水素タンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池10のアノード(燃料極)側の供給用マニホールドと接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池10に供給する。
開閉弁53と、レギュレータ54と、水素供給装置55と、アノードガス配管51とは、この順序で、上流側(水素タンク52側)から設けられている。開閉弁53は、制御部20からの指令により開閉し、水素タンク52から水素供給装置55の上流側への水素の流入を制御する。レギュレータ54は、水素供給装置55の上流側における水素の圧力を調整するための減圧弁であり、その開度が制御部20によって制御される。水素供給装置55は、例えば、電磁駆動式の開閉弁であるインジェクタによって構成することができる。
アノードガス排出系60は、アノード排ガス配管61と、開閉弁66とを備える。アノード排ガス配管61は、燃料電池10のアノード側の排出用マニホールドに接続された配管である。発電反応に用いられることのなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスは、アノード排ガス配管61を介して、燃料電池システム100の外部へと排出される。
開閉弁66は、アノード排ガス配管61に設けられており、制御部20からの指令に応じて開閉する。アノードガス排出系60の圧力計測部67は、アノード排ガス配管61に設けられている。
なお、アノードガス排出系60は、アノード排ガス配管61から分岐してアノードガス配管51に接続される分岐配管と、分岐配管に設けられる昇圧ポンプとを備えていても良い。このような構成であれば、未反応ガスを燃料電池10に循環させることができるので、燃費性能を向上させることができる。
図2は、燃料電池システム100の電気的構成を示す概略図である。燃料電池システム100は、二次電池81と、DC/DCコンバータ82と、DC/ACインバータ83と、電流センサ90と、を備える。
燃料電池10は、直流配線DCLを介してDC/ACインバータ83に接続されており、DC/ACインバータ83は、電気自動車の駆動力源であるモータ200に接続されている。二次電池81は、DC/DCコンバータ82を介して、直流配線DCLに接続されている。
二次電池81は、燃料電池10によって発電された電力や、モータ200の回生電力によって充電され、燃料電池10とともに電力源として機能する。二次電池81は、例えばリチウムイオン電池で構成することができる。
DC/DCコンバータ82は、制御部20の指令に基づいて、燃料電池10の電流・電圧を制御するとともに、二次電池81の充・放電を制御し、直流配線DCLの電圧レベルを可変に調整する。DC/ACインバータ83は、燃料電池10と二次電池81とから得られた直流電力を交流電力へと変換し、モータ200に供給する。また、モータ200によって回生電力が発生する場合には、その回生電力を直流電力に変換する。
電流センサ90は、直流配線DCLに接続されており、燃料電池10から出力される電流の電流値を計測し、制御部20に出力する。
B.性能回復処理:
図3は、制御部20によって実行される性能回復処理のフローチャートである。この性能回復処理は、燃料電池10の性能の低下の要因を判別し、判別された要因に応じた方法で性能を回復させる処理である。この性能回復処理は、燃料電池システム100の運転積算時間が10時間を超え、その後に、燃料電池システム100が始動される度に実行される。このようなタイミングで性能回復処理を実行する理由については後述する。
制御部20によって性能回復処理が実行されると、まず、制御部20は、アノードガス供給系50を制御して燃料電池10に水素を供給する。そして、電圧調整部22が、燃料電池10の各セル11の出力電圧を一定の低電圧(例えば、0.35V)に調整し、更に、流量調整部21が、燃料電池10に供給するカソードガスの流量を一定の大流量(例えば、22L/min/セル)に調整することで、燃料電池10に発電を行わせる(ステップS10)。
ステップS10において燃料電池10が低電圧・大ガス流量状態にされると、制御部20は、ステップS10の開始から2秒間における燃料電池10の電流変化量ΔIを、電流センサ90を用いて計測する。以降では、この電流変化量ΔIを、電流回復量ΔIともいう。制御部20は、電流回復量ΔIを測定すると、その電流回復量ΔIが、所定の閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS12)。予め定められた閾値とは、本実施形態では、燃料電池10の性能の低下がない場合に低電圧・大ガス流量状態において測定された電流値の80%の値とする。
ステップS12において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも大きいと判断された場合には、制御部20は、少なくとも、触媒に対する不純物の付着による性能低下が有る、と判断する(ステップS14)。以下では、触媒に対する不純物の付着による性能低下のことを、「可逆劣化」という。「可逆」と称するのは、触媒への不純物の付着による性能低下は、不純物を除去することで、ほぼ元通りに回復するためである。ステップS14において、少なくとも可逆劣化有り、と判断されると、制御部20は、ステップS10で調整した低電圧・大ガス流量状態を、ステップS12およびS14よる処理を含め、計10秒間継続させる(ステップS16)。このように、10秒間、低電圧・大ガス流量状態を継続させることで、無駄な発電を抑制しつつ、燃料電池10の可逆劣化を回復させることができる。ステップS16における「10秒間」は、本願の「第1の時間」に対応する。
図4は、低電圧・大ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。この測定では、出力電圧を0.35V、カソードガスの流量を22L/min/セルとした。このとき出力される電流値は最大890アンペアであり、ストイキ比は1.5である。ストイキ比とは、発電において必要となる空気量に対して実際に燃料電池10に供給されている空気量の割合である。図4に示した例では、電流値(電流密度)の測定開始から9秒後において燃料電池10を低電圧・大ガス流量状態に遷移させている。図示するように、燃料電池10の可逆劣化が大きい場合には、低電圧・大ガス流量状態への遷移から、10秒程度かけて電流値が徐々に上昇している。これに対して、可逆劣化が小さい場合には、低電圧・大ガス流量状態への遷移から、2秒後には、電流値が最大値付近まで上昇している。よって、上記ステップS12では、低電圧・大ガス流量状態への遷移から2秒間における電流回復量ΔIに基づいて、可逆劣化の有無を判断している。
図5は、可逆劣化のメカニズムを説明するための図である。燃料電池10に発電を行わせると、図5(A)に示すように、燃料電池10のカソード(空気極)に、電解質膜1やアイオノマからの分解・脱離に由来する硫酸イオン(SO4 2-)や亜硫酸イオン(SO3 2-)、硫酸水素イオン(HSO4 -)等の不純物が、触媒(白金Pt)に吸着する。触媒にこれらの不純物が吸着すると、電気化学反応が可能な触媒の表面積が小さくなってしまい、発電性能が低下してしまう。これに対して、図5(B)に示すように、カソードの電位を低下させると、不純物が触媒の表面から脱離する。また、図5(C)に示すように、カソードに水が供給されると、不純物が移動可能となり、脱離した不純物が触媒に再吸着することが抑制される。そして、図5(D)に示すように、カソードに供給するガス(空気)の流量を大ガス流量にすると、カソード周辺に不純物の濃度勾配が生じるため、触媒付近の濃度が徐々に低下し、不純物を排出することができる。
図6は、燃料電池のIV特性を示す図である。図6に示したIV特性によれば、燃料電池10は、高電圧で発電させるよりも、低電圧で発電させた方が、発電される電力が大きくなる。つまり、上記ステップS10において、燃料電池10の出力電圧を低電圧にすると、発電量が多くなり、それに伴い、カソードで生成される水も多くなる。そして、更に、上記ステップS10においてガスの流量を大ガス流量とすれば、図5の(B)、(C)、(D)に示した条件を全て満たすことができ、効率的に、可逆劣化を回復させることができる。図4に示した例では、電流値は、燃料電池10を低電圧・大ガス流量状態に遷移させた後、概ね10秒で最大値まで上昇している。よって、本実施形態では、上記ステップS16において、低電圧・大ガス流量状態を10秒間継続させることで、燃料電池10の可逆劣化を回復させている。
上記ステップS12において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも小さいと判断された場合には、制御部20は、ステップS10において調整された低電圧・大ガス流量状態を5秒で停止させる(ステップS18)。このように、可逆劣化の回復に必要な時間(10秒)に到達する前に、低電圧・大ガス流量状態を停止させれば、無駄な発電が抑制されるので、反応ガス(カソードガスおよびアノードガス)の消費を抑制することができる。低電圧・大ガス流量状態を5秒で停止させると、制御部20は、燃料電池10の性能低下要因が電解質膜1の乾燥もしくは燃料電池10内の水つまりのいずれか、あるいは、性能低下なし、と判断する(ステップS20)。
ステップS16またはステップS20の処理が終了すると、電圧調整部22が、燃料電池10の各セル11の出力電圧を一定の高電圧(例えば、0.85V)に調整し、流量調整部21が、燃料電池10に供給するカソードガスの流量を一定の小流量(例えば、0.55L/min/セル)に調整することで燃料電池10に発電を行わせる(ステップS22)。
ステップS22において燃料電池10が高電圧・小ガス流量状態にされると、制御部20は、ステップS22の開始から2秒間における燃料電池10の電流回復量ΔIを、電流センサ90を用いて計測する。電流回復量ΔIを測定すると、その電流回復量ΔIが、所定の閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS24)。予め定められた閾値とは、本実施形態では、燃料電池10の性能の低下がない場合に、高電圧・小ガス流量状態において測定された電流値の80%の値とする。
ステップS24において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも大きいと判断された場合には、制御部20は、少なくとも、電解質膜1の乾燥による性能低下が有る、と判断する(ステップS26)。ステップS26において、電解質膜1の乾燥による性能低下が有る、と判断されると、制御部20は、ステップS22で調整された高電圧・小ガス流量状態を、ステップS24およびS26による処理を含め、計30秒間継続させる(ステップS28)。こうして、30秒間、高電圧・小ガス流量状態を継続させれば、供給するガスの流量が小流量となるため、電気化学反応によって生じる生成水が外部に排出することを抑制することができ、電解質膜1の乾燥を効率的に回復させることができる。ステップS28における「30秒間」は、本願の「第2の時間」に対応する。
図7は、高電圧・小ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。この測定では、出力電圧を0.85V、カソードガスの流量を0.55L/min/セルとした。このとき出力される電流値は最大22アンペアであり、ストイキ比は1.5である。図7に示した例では、電流値(電流密度)の測定開始から137秒後において燃料電池10を低電圧・小ガス流量状態に遷移させている。図示するように、電解質膜1が乾燥している場合には、高電圧・小ガス流量状態への遷移から、10秒程度かけて電流値が上昇している。これに対して、電解質膜1が乾燥していない場合(湿潤している場合)には、高電圧・小ガス流量状態への遷移から、2秒後には、電流が最大値付近まで上昇している。よって、上記ステップS24では、低電圧・大ガス流量状態への遷移から2秒間における電流回復量ΔIに基づいて、電解質膜1が乾燥しているか否かを判断している。また、図7に示した例では、電流値は、燃料電池10を高電圧・小ガス流量状態に遷移させた後、概ね30秒で最大値まで上昇している。よって、本実施形態では、上記ステップS28において、高電圧・小ガス流量状態を30秒間継続させることで、電解質膜1の乾燥を湿潤状態に回復させている。
上記ステップS24において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも小さいと判断された場合には、制御部20は、ステップS22において調整された高電圧・小ガス流量状態を5秒で停止させる(ステップS30)。このように、電解質膜1の乾燥の回復に必要な時間(30秒)よりも短い時間で、高電圧・小ガス流量状態を停止させれば、無駄な発電が抑制されるので、反応ガス(カソードガスおよびアノードガス)の消費を抑制することができる。高電圧・小ガス流量状態を5秒で停止させると、制御部20は、燃料電池10の性能低下要因が燃料電池10内の水つまりである、または、性能低下なし、と判断する(ステップS32)。
ステップS28またはステップS32の処理が終了すると、電圧調整部22が、燃料電池10の各セル11の出力電圧を一定の高電圧(例えば、0.85V)に調整し、流量調整部21が、燃料電池10に供給するカソードガスの流量を一定の大流量(例えば、2L/min/セル)に調整することで、燃料電池10に発電を行わせる(ステップS34)。なお、ステップS10において調整される流量とステップS34において調整される流量とは、ステップS22で調整される流量よりも大きな流量である。また、ステップS22で調整される電圧とステップS34で調整される電圧とは、ステップS10で調整される電圧よりも高い電圧である。
ステップS34において燃料電池10が高電圧・大ガス流量状態にされると、制御部20は、ステップS34の開始から2秒間における燃料電池10の電流回復量ΔIを、電流センサ90を用いて計測する。電流回復量ΔIを測定すると、その電流回復量ΔIが、所定の閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS36)。予め定められた閾値とは、本実施形態では、燃料電池10の性能の低下がない場合に、高電圧・大ガス流量状態において測定された電流値の80%の値とする。
ステップS36において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも大きいと判断された場合には、制御部20は、燃料電池10の主にカソードに水つまりが発生している、と判断する(ステップS38)。ステップS38において、水つまりが発生している、と判断されると、制御部20は、ステップS34で調整された高電圧・大ガス流量状態を、ステップS36およびS38による処理を含め、計30秒間継続させる(ステップS40)。こうして、30秒間、高電圧・高ガス流量状態を継続させれば、供給するガスの流量が大きくなるので、効率的に水つまりを解消させることができる。ステップS40における「30秒間」は、本願の「第3の時間」に対応する。制御部20は、水つまりを解消させると、当該性能回復処理を終了させる。
図8は、高電圧・大ガス流量状態における電流の測定結果の例を示す図である。この測定では、出力電圧を0.85V、カソードガスの流量を2L/min/セルとした。このとき出力される電流値は最大22アンペアであり、ストイキ比は5である。図8に示した例では、電流値(電流密度)の測定開始から約137秒後において燃料電池10を高電圧・大ガス流量状態に遷移させている。図示するように、燃料電池10内に水つまりが発生している場合には、水つまりが発生していない場合に比べて、測定開始から2秒後までの電流値は小さい。よって、上記ステップS24では、高電圧・大ガス流量状態への遷移から2秒間における電流回復量ΔIに基づいて、水つまりが発生しているか否かを判断している。また、図8に示した例では、電流値は、燃料電池10を高電圧・大ガス流量状態に遷移させた後、概ね30秒で最大値まで上昇している。よって、本実施形態では、上記ステップS40において、高電圧・大ガス流量状態を30秒間継続させることで、燃料電池10内の水つまりを回復させている。
上記ステップS36において、電流回復量ΔIが、予め定められた閾値よりも小さいと判断された場合には、制御部20は、ステップS34において調整された高電圧・大ガス流量状態を5秒で停止させる(ステップS30)。このように、水つまりの回復に必要な時間(30秒)よりも短い時間で、高電圧・高ガス流量状態を停止させれば、無駄な発電が抑制されるので、反応ガス(カソードガスおよびアノードガス)の消費を抑制することができる。高電圧・大ガス流量状態を5秒で停止させると、制御部20は、燃料電池10の性能低下はない、と判断し(ステップS44)、当該性能回復処理を終了させる(ステップS44)。
以上で説明した本実施形態の燃料電池システム100によれば、燃料電池10の出力電圧と燃料電池10に供給するカソードオフガスの流量とを変化させることで、燃料電池10の性能低下の要因を判別することができる。そのため、判別された性能低下の要因に応じて、適切に燃料電池10の性能の低下を回復させることができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池10の性能低下の要因が判別できない場合には、回復処理(図3のステップS16,S28,S40)に要する時間よりも短い時間で、燃料電池へのガスの供給を停止させる(図3のステップS18,30,42)。そのため、燃料電池10によって無駄に発電が行われてしまうことを抑制することが可能となり、燃費を向上させることができる。なお、燃料電池10の性能低下の要因が判別できない場合とは、図3のステップS12,S24,S36において電流回復量ΔIが小さいと判断された場合である。
また、本実施形態では、燃料電池10の温度が低い燃料電池システム100の始動直後に可逆劣化の回復を行う。そのため、カソードで生成される水がすぐに排出されず、効率的に可逆劣化を回復させることができる。
また、本実施形態では、上記性能回復処理を燃料電池システム100の始動時に実行するため、電解質膜1の乾燥の回復を、燃料電池10の温度が低い状態で行うことができる。そのため、カソードで生成される水がすぐに排出されず、効率的に電解質膜1を湿潤させることができる。
また、本実施形態では、上記性能回復処理の最終段階で水つまりの回復を行うため、燃料電池10の温度が上昇した後に水を排出することができる。よって、効率的に水つまりを回復させることが可能になる。
また、本実施形態では、上記性能回復処理を、燃料電池システム100の運転積算時間が10時間を超える度に実行する。これは以下の理由による。
図9は、燃料電池10の可逆劣化の進行を例示する図である。この図9に示すように、一定低電圧・大ガス流量での運転をしない場合には、可逆劣化の発生により、時間とともに出力電流が徐々に低下する。これに対して、10時間ごとに上記性能回復処理を実行して、一定低電圧・大ガス流量による運転を行えば、可逆劣化が増加しない場合とほぼ同等の出力性能が得られる。よって、本実施形態では、上記性能回復処理を、燃料電池システム100の運転積算時間が10時間を超え、その後に、燃料電池システム100が始動された度に実行されることとした。10時間よりも短いタイミングで実行することも可能であるが、性能回復処理を実行すれば、それだけ、ガスの消費が行われるので、10時間毎に行うことが好ましい。なお、図9において、可逆劣化が増加しない場合においても若干、出力電流が低下しているのは、電極そのものの劣化によるものである。
C.変形例:
・変形例1:
上記実施形態の性能回復処理(図3)では、可逆劣化の有無を判断したのちに、電解質膜が乾燥しているか否かを判断しているが、電解質膜が乾燥しているか否かを判断したのちに、可逆劣化の有無を判断してもよい。つまり、図3のステップS10〜S20の処理とステップS22〜S32の処理とを入れ替えても良い。また、図3のステップS34〜44の処理は、燃料電池システム100の始動時に限らず、燃料電池システム100の運転中に定期的に行ってもよい。
・変形例2:
上記実施形態では、カソードガスの流量を調整することで、燃料電池の性能低下の要因の判別や、回復処理(図3のステップS16,S28,S40)を行っている。これに対して、アノードガスの流量も調整して、燃料電池10の性能低下の要因の判別や、回復処理を行っても良い。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1…電解質膜
2,3…電極
5…膜電極接合体
10…燃料電池
11…セル
20…制御部
21…流量調整部
22…電圧調整部
30…カソードガス供給系
31…カソードガス配管
32…エアコンプレッサ
33…エアフロメータ
34…開閉弁
40…カソードガス排出系
41…カソード排ガス配管
43…調圧弁
50…アノードガス供給系
51…アノードガス配管
52…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレータ
55…水素供給装置
56…圧力計測部
60…アノードガス排出系
61…アノード排ガス配管
66…開閉弁
67…圧力計測部
81…二次電池
90…電流センサ
100…燃料電池システム
200…モータ
DCL…直流配線

Claims (13)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池の出力電圧を調整する電圧調整部と、
    前記燃料電池に供給する反応ガスの流量を調整する流量調整部と、
    前記出力電圧と前記流量と前記燃料電池から出力される電流の変化量とに基づいて、前記燃料電池の性能の低下の要因を判断し、前記判断された要因に応じて、前記出力電圧および前記流量を制御して前記性能の低下を回復させる制御部と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
    前記電圧調整部は、前記出力電圧を、第1の電圧および前記第1の電圧よりも高い電圧である第2の電圧の少なくともいずれか一方に調整可能であり、
    前記流量調整部は、前記流量を、第1の流量および前記第1の流量よりも多い流量である第2の流量の少なくともいずれか一方に調整可能である、燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記第1の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第2の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として、少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれる、と判断する、燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれると判断された場合に、予め定められた第1の時間、前記第1の電圧および前記第2の流量によって前記燃料電池を運転させることにより前記不純物の除去を行う、燃料電池システム。
  5. 請求項4に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の触媒への不純物の吸着が含まれないと判断された場合に、前記第1の時間よりも短い時間で、前記第1の電圧および前記第2の流量による前記燃料電池の運転を停止させる、燃料電池システム。
  6. 請求項2から請求項5までのいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記第2の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第1の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれると判断する、燃料電池システム。
  7. 請求項6に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれると判断された場合に、予め定められた第2の時間、前記第2の電圧および前記第1の流量によって前記燃料電池を運転させることで、前記電解質膜の水分量を増加させる、燃料電池システム。
  8. 請求項7に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池の電解質膜の乾燥が含まれないと判断された場合に、前記第2の時間よりも短い時間で、前記第2の電圧および前記第1の流量による前記燃料電池の運転を停止させる、燃料電池システム。
  9. 請求項2から請求項8までのいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記第2の電圧に前記出力電圧が調整され、前記第2の流量に前記流量が調整された場合において、前記電流の変化量が予め定められた値よりも大きい場合に、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれると判断する、燃料電池システム。
  10. 請求項9に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれると判断された場合に、予め定められた第3の時間、前記第2の電圧および前記第2の流量によって前記燃料電池を運転させることで、前記燃料電池内の水を排出させる、燃料電池システム。
  11. 請求項10に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記要因として少なくとも前記燃料電池内における水つまりの発生が含まれないと判断された場合に、前記第3の時間よりも短い時間で、前記第2の電圧および前記第2の流量による前記燃料電池の運転を停止させる、燃料電池システム。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの運転積算時間が一定時間を超える度に、前記燃料電池の性能の低下の要因を判断する、燃料電池システム。
  13. 燃料電池システムが燃料電池の性能の低下を回復させる方法であって、
    前記燃料電池システムが、
    前記燃料電池の出力電圧を調整する工程と、
    前記燃料電池に供給する反応ガスの流量を調整する工程と、
    前記出力電圧と前記流量と前記燃料電池から出力される電流の変化量とに基づいて、前記燃料電池の性能低下の要因を判断し、前記判断された要因に応じて、前記出力電圧および前記流量を制御して前記性能の低下を回復させる工程と、
    を備える方法。
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