JP2016091198A - センサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のセンサICにより生成されるデジタル信号にそれぞれ同様の異常が発生することをより軽減すること。
【解決手段】第2のセンサIC70に設けられた遅延部76により、検出信号S2が遅延される。このため、第1のセンサIC60および第2のセンサIC70により生成される検出信号S1,S2はそれぞれ異なるタイミングで外部へ出力される。そのため、外乱によって、検出信号S1のデジタル通信が阻害されても、もう一方の検出信号S2のデジタル通信は阻害されない。これにより、検出信号S1,S2の両方のデジタル通信が同様に阻害されることを軽減する。さらに、検出信号S1,S2の両方が同様にデータを書き換えられることを抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、センサシステムに関する。
たとえば、特許文献1では、2つのトルク検出部を有しているセンサICが2つ設けられ、それぞれのセンサICでトルクを検出する。この構成では、それぞれのセンサICで検出されたトルクを異常判定することにより、正常に検出されたトルクと正常に検出されなかったトルクとを判定できる。そのため、たとえ一方のセンサICで正常なトルクを検出できなかったとしても、もう一方のセンサICで正常なトルクを検出することができる。そのため、より確実にトルクを検出することができる。
特開2013−253806号
特許文献1のように冗長化の観点から複数のセンサを設けることにより、確かに検出の信頼性が高められる。しかし、たとえば2つのセンサによって生成される2つのデジタル信号は、同じタイミングで外部へ出力される。そのため、2つのデジタル信号が同時に電磁ノイズなどの外乱の影響を受けるおそれがある。特に、デジタル通信では、たとえばデジタル信号の一部が欠けると、全く異なるデジタル信号となるおそれがある。その場合、冗長化していても、2つのデジタル信号が同様に全く異なるデジタル信号となり、比較しても一致するために異常なしと判断されるおそれがある。
そのため、外乱によって冗長化した複数のデジタル通信が阻害されても、全てのデジタル通信が同様に阻害されないような工夫が要求されている。
上記目的を達成しうるセンサシステムは、同一の検出対象について同一の状態量を検出して、その検出結果に応じてそれぞれデジタル信号を生成する複数のセンサICと、前記複数のセンサICから前記デジタル信号を受け取る演算部と、を有している。前記複数のセンサICは、それぞれ異なるタイミングで前記デジタル信号を前記演算部へ出力している。
この構成によれば、センサICはそれぞれ異なるタイミングでデジタル信号を出力するため、外乱によって一のデジタル信号が影響を受けても、他のデジタル信号は影響を受けることを軽減できる。
前記複数のセンサICは、それぞれ前記デジタル信号を生成する検出部および前記デジタル信号を前記演算部へ出力する通信部を有している。複数の前記通信部の前記デジタル信号を前記演算部へ出力するタイミングに時間差を設けることにより、前記デジタル信号を前記演算部へ出力するタイミングを異ならせることが好ましい。
この構成によれば、複数の通信部のデジタル信号を出力するタイミングに時間差があるので、センサICの内部の構成によって、出力するタイミングをずらすことができる。
複数の前記通信部は、外部からの指令がそれぞれ入力されることにより、前記デジタル信号を前記演算部へ出力するのを開始してもよい。
この構成によれば、複数の通信部は同時に外部からの指令が入力され、演算部へデジタル信号を出力することを開始する。そのため、外部の装置にそれぞれの通信部の通信タイミングを調整する構成を設けなくてよい。
前記通信部は、前記デジタル信号を各通信部間でそれぞれ異なる通信フレームとなるように変換してもよい。
この構成によれば、前記デジタル信号をそれぞれ異なる通信フレームで通信することにより、たとえ同時に通信しても同時に外乱による影響を受けることを低減できる。
前記同一の検出対象は、操舵トルクの印加を通じて捩れるトーションバーであってもよい。前記複数のセンサICはそれぞれ前記同一の状態量として前記トーションバーの捩れ量を検出してもよい。
この構成によれば、センサICは操舵トルクを検出するために設けられ、複数のセンサICはそれぞれトーションバーの捩れ量を検出することができる。
同一の検出対象について同一の状態量を検出して、その検出結果に応じてそれぞれデジタル信号を生成する複数のセンサICと、前記複数のセンサICから前記デジタル信号を受け取る演算部と、を備えている。前記複数のセンサICは、それぞれ前記デジタル信号を生成する検出部および前記デジタル信号を前記演算部へ出力する通信部を有している。複数の前記通信部は、前記デジタル信号をそれぞれ異なる通信フレームとなるように生成している。
この構成によれば、センサICはそれぞれ異なる通信フレームでデジタル信号を出力するため、外乱によって一のデジタル信号が影響を受けても、他のデジタル信号は影響を受けることを軽減できる。
本発明に係るセンサシステムによれば、複数のセンサICにより生成されるデジタル信号にそれぞれ同様の異常が発生することをより軽減することができる。
第1実施形態におけるステアリング装置の構成を示すブロック図。 (a),(b)は、第1実施形態におけるトルクセンサの分解斜視構造を示す斜視図。 第1実施形態におけるトルクセンサの電気的な構成を示すブロック図。 (a),(b)は、第1実施形態におけるトルクセンサに搭載される各ホール素子の出力値と磁気の強さとの関係を示す図。 (a),(b),(c)は、第1実施形態における各センサICにより生成されるデジタル信号の出力タイミングを異ならせたときの信号パターンの一例を示す波形図。 (a),(b),(c)は、第2実施形態におけるデジタル信号の通信フレームの構成の一例を示す図。 他の実施の形態におけるトルクセンサの一例を示すブロック図。
以下、センサシステムを車両のパワーステアリング装置のトルクセンサに適用した一実施形態について説明する。
図1に示すように、EPS10は運転者のステアリングホイール21の操作に基づいて転舵輪29を転舵させる操舵機構20、運転者のステアリング操作を補助する操舵補助機構30および操舵補助機構30を制御するECU(電子制御装置)40を備えている。
操舵機構20は、ステアリングホイール21およびステアリングホイール21と一体回転するステアリングシャフト22を備えている。ステアリングシャフト22は、ステアリングホイール21に連結されたコラムシャフト23、コラムシャフト23の下端部に連結されたインターミディエイトシャフト24およびインターミディエイトシャフト24の下端部に連結されたピニオンシャフト25から構成される。ピニオンシャフト25の下端部は、ピニオンシャフト25に交わる方向へ延びるラックシャフト26に連結されている。したがって、ステアリングシャフト22の回転運動は、ステアリングシャフト22の先端に設けられたピニオンギヤと、ラックシャフト26に刻まれたラックとからなるラックアンドピニオン機構27を介してラックシャフト26の軸方向の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラックシャフト26の両端にそれぞれ連結されたタイロッド28を介して左右の転舵輪29にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪29の転舵角が変化し、車両の進行方向が変更される。
操舵補助機構30は、操舵補助力の発生源であるモータ31を備えている。モータ31の回転軸31aは、減速機構32を介してコラムシャフト23に連結されている。減速機構32はモータ31の回転を減速し、当該減速した回転力をコラムシャフト23に伝達する。すなわち、ステアリングシャフト22にモータ31の回転力(トルク)が操舵補助力として付与されることにより、運転者のステアリング操作が補助される。
ECU40は、車両に設けられる各種のセンサの検出結果に基づいてモータ31を制御する。各種のセンサとしては、たとえばトルクセンサ41、回転角センサ42、および車速センサ43がある。トルクセンサ41はコラムシャフト23に設けられ、回転角センサ42はモータ31に設けられている。トルクセンサ41は、運転者のステアリング操作に伴いステアリングシャフト22に付与される操舵トルクτを検出する。回転角センサ42は、回転軸31aの回転角θを検出する。車速センサ43は、車両の走行速度Vを検出する。ECU40は各センサの出力に基づいて、目標の操舵補助力を設定し、操舵補助力が目標操舵補助力となるようにモータ31に供給される電流をフィードバック制御する。なお、ECU40とトルクセンサ41とはセンサシステムを構成する。
次に、トルクセンサ41の構造について説明する。
図2(a)に示すように、コラムシャフト23は、ステアリングホイール21側のインプットシャフト23aとインターミディエイトシャフト24側のロアシャフト23bとをトーションバー23cを介して同一の軸m上で連結した構造からなる。ステアリングホイール21の操作に伴って、インプットシャフト23aに操舵トルクτが付与されると、この操舵トルクτがインプットシャフト23aからトーションバー23cを介してロアシャフト23bに伝達される際にトーションバー23cに捩れ変形が生じる。これにより、インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間に操舵トルクτに応じた相対的な回転変位が生じる。
トルクセンサ41は、インプットシャフト23aの下端部の外周と嵌合される保持部材50と、ロアシャフト23bに固定され、保持部材50の外周面と所定の隙間を隔てて囲むように対向する円環状の2つのヨーク51,52とを有している。保持部材50の外周面には、N極およびS極の各磁極が周方向に交互に配置される多極磁石50aが設けられている。
第1のヨーク51は図中の上側に、第2のヨーク52は図中の下側に位置する。第1のヨーク51の内周面には、軸mに沿って下方に延びる複数の爪部51aが形成されている。第2のヨーク52の内周面には、軸mに沿って上方に延びる複数の爪部52aが形成されている。2つのヨーク51,52は、それぞれの爪部51a,52aを交互に噛み合わせる形で、軸mに沿う方向において対向して配置される。
トルクセンサ41は、第1のヨーク51の周面と所定の隙間を隔ててその周囲を囲むように配置される円環状の第1の集磁リング53、および第2のヨーク52の周面と所定の間隔を隔ててその周囲を囲むように配置される円環状の第2の集磁リング54を備えている。なお、集磁リング53,54は磁性材料からなる。
図2(b)に拡大して示すように、第1の集磁リング53および第2の集磁リング54は、それぞれ軸mに沿う方向において互いに対向している。第1の集磁リング53の下部には2つの集磁部53a,53bが設けられている。これら集磁部53a,53bは第1の集磁リング53の円周方向において間隔をおいて、かつ第1の集磁リング53の半径方向における外側へ向けて突出して設けられている。第2の集磁リング54にも第1の集磁リング53と同様の2つの集磁部54a,54bが設けられている。2つの集磁部53a,54aは軸mに沿う方向において互いに対向している。同様に、2つの集磁部53b,54bも軸mに沿う方向において互いに対向している。集磁部53a,54aの間には第1のセンサIC60が、集磁部53b,54bの間には第2のセンサIC70が配置されている。第1のセンサIC60および第2のセンサIC70は、それぞれ自身に付与される磁気の強度に応じた電気信号を生成する。
このトルクセンサ41では、インプットシャフト23aに操舵トルクτが入力されることにより、インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間に相対的な回転変位が生じる。このような相対的な回転変位が生じると、保持部材50とヨーク51,52との位置関係が変化するため、各ヨーク51,52に集磁される磁気の強さが変化する。そのため、第1のセンサIC60、第2のセンサIC70へ作用する磁気の強度も変化する。第1のセンサIC60、第2のセンサIC70は、インプットシャフト23a,ロアシャフト23bとの相対的な回転変位に応じた電気信号、すなわちトーションバー23cの捩れ角に応じた電気信号を生成する。
次に、第1のセンサIC60,第2のセンサIC70の構造について詳述する。
図3に示すように、第1のセンサIC60は、第1検出部61と、第2検出部62と、不揮発性のメモリ63と、発振器64と、第1通信部65とを有している。
第1検出部61は、磁気検出素子としての第1ホール素子61aと、温度センサ61bと、第1A/D変換部(アナログ/デジタル変換部)61cとを有している。第1ホール素子61aは、自身に付与される磁気の強度に応じたホール電圧を生成する。温度センサ61bは、第1ホール素子61aおよび多極磁石50aの温度を検出する。第1A/D変換部61cとしては、たとえばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)が用いられる。第1A/D変換部61cは第1ホール素子61aにより生成されるアナログ信号であるホール電圧をデジタル信号に変換する。第1A/D変換部61cは、発振器64により生成されるクロック信号に基づいてデジタル信号を生成する。
第1A/D変換部61cは、デジタル信号を生成する際、アナログ信号に対する補正処理を行う。たとえば第1ホール素子61aおよび多極磁石50aは、それぞれ温度依存性を有する。このため、第1A/D変換部61cは、温度に基づきアナログ信号(ホール電圧)を補正することが好ましい。第1A/D変換部61cは、温度センサ61bおよびメモリ63から信号処理に必要な情報を読み込む。メモリ63には、温度補正値などの補正に必要な各種情報が予め記憶されている。第1A/D変換部61cは、メモリ63から読み込んだ情報に基づいて第1ホール素子61aにより生成されるアナログ信号を補正して、当該補正されたアナログ信号をデジタル信号である検出信号S1へ変換する。検出信号S1は、トーションバー23cの捩れ角に比例して変化する信号である。
第2検出部62は第1検出部61と同様の構成を有している。すなわち、第2検出部62は、第2ホール素子62aと、温度センサ62bと、および第2A/D変換部62cを有している。ただし、第2ホール素子62aは第1検出部61の第1ホール素子61aと異なる電圧信号を生成する。図4(a)に示すように、第1ホール素子61aは、自身に作用する磁気の強さに対して正の相関関係を有するアナログ信号を生成する。これに対し、第2ホール素子62aは、第1ホール素子61aと逆の相関関係、つまり作用する磁気の強さに対して負の相関関係を有するアナログ信号を生成する。そして、図4(b)に示すように、第1ホール素子61aのアナログ信号と、第2ホール素子62aのアナログ信号との和の値は、作用する磁気の強さによらず許容される誤差の範囲内で一定の値となる。
第1通信部65は、第1A/D変換部61cおよび第2A/D変換部62cによりそれぞれ生成されるデジタル信号を所定の通信フレームを持った検出信号S1に変換する。また第1通信部65は、ECU40との間で双方向通信を行う。さらに、第1通信部65は、ECU40からの要求があるまで検出信号S1を記憶(保持)する、いわゆるレジスタとしての機能を有する。
第2のセンサIC70は第1のセンサIC60と基本的には同一の構成を有している。すなわち、第2のセンサIC70は、第1検出部61と同一の第3検出部71、第2検出部62と同一の第4検出部72、メモリ73、発振器74、および第2通信部75に加えて、遅延部76を有している。
図4(a)のグラフに示すように、第3ホール素子71aは第1ホール素子61aと、第4ホール素子72aは第2ホール素子62aと同様の電気的特性(出力特性)を有している。そのため、図4(b)のグラフに示されるように、第3ホール素子71aと第4ホール素子72aとのアナログ信号の和の値は、作用する磁気の強さによらずに許容される誤差の範囲内で一定の値となる。
遅延部76としては遅延回路や抵抗器が用いられる。遅延部76は第2通信部75により生成される検出信号S2の出力タイミングを所定の遅延時間dtだけ遅延させる。当該遅延時間dtの分だけ、第2通信部75における検出信号S2の出力タイミングは、第1通信部65における検出信号S1の出力タイミングと異なる。
ECU40は、2つのセンサIC60,70から出力される検出信号S1,S2に基づいてトーションバー23cの捩れ角を求める。そして、ECU40は、演算された捩れ角にトーションバー23cのばね定数を乗算することにより、操舵トルクτを演算する。また、ECU40は検出信号S1,S2および操舵トルクτの異常判定を行い、それぞれ正常と判定されるとき、当該操舵トルクτを用いてモータ31を制御する。
以上、説明した本実施形態のセンサシステムの作用について説明する。
ステアリング操作に伴って、ステアリングホイール21が回転すると、インプットシャフト23aに操舵トルクτが作用する。操舵トルクτがトーションバー23cを介してインプットシャフト23aからロアシャフト23bに伝達される際に、トーションバー23cには捩れ変形が生じる。インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間に相対的な回転変位が生じると、保持部材50とヨーク51,52との位置関係が変化し、第1のセンサIC60、第2のセンサIC70へ作用する磁気の強さも変化する。各ホール素子は作用する磁気の強さに対応して出力するホール電圧が変化する。そのため、インプットシャフト23aとロアシャフト23bとの間の相対的な回転変位により、各ホール素子の出力するホール電圧は変化する。
第1のセンサIC60の第1検出部61では、第1ホール素子61aのホール電圧の変化を検出する。第1ホール素子61aの出力と、温度センサ61bの温度とを用いて、第1A/D変換部61cは補正を行い、アナログ信号(ホール電圧)からデジタル信号を生成する。同様に、第2検出部62、第3検出部71、および第4検出部72でも第2〜第4ホール素子62a,71a,72aのホール電圧の変化を検出する。第2〜第4A/D変換部62c,71c,72cは、これらホール電圧を補正したうえでデジタル信号に変換する。このように、生成されたデジタル信号は、第1のセンサIC60では第1通信部65へ、第2のセンサIC70では第2通信部75へ出力される。
第1通信部65は第1検出部61および第2検出部62から取得したデジタル信号から、所定の通信フレームをもった検出信号S1を生成する。同様に、第2通信部75は第3検出部71および第4検出部72から取得したデジタル信号から、所定の通信フレームをもった検出信号S2を生成する。第1通信部65および第2通信部75は、ECU40からのトリガーT1,T2が入力されるまで、それぞれ検出信号S1,S2を記憶する。なお、第1のセンサIC60で記憶される検出信号S1は、第2のセンサIC70で記憶される検出信号S2とは、それぞれ同一の値となる。同一の値とは、検出信号S1および検出信号S2が全く同じ値の場合だけでなく、許容される誤差の範囲内で検出信号S1および検出信号S2が同一な場合を含む。
ECU40は操舵トルクτの情報が必要な際に、トリガーT1,T2をそれぞれ第1通信部65および第2通信部75へと同時に出力する。第1通信部65および第2通信部75はトリガーT1,T2を受け取ると、記憶していた検出信号S1,S2をECU40へ出力する。ただし、第2のセンサIC70では、第2通信部75とECU40との間に遅延部76が設けられているため、所定の遅延時間dtだけ検出信号S2がECU40へ供給されるタイミングがずれる。なお、トリガーT1,T2はたとえば500μsごとに出力される。
検出信号S1および検出信号S2の通信タイミングをそれぞれずらした一例を、図5(a)に示す。検出信号S1および検出信号S2は、時間t1の通信フレームと、時間t2の通信フレームのない部分とが同じ周期tで繰り返されてなる。検出信号S1および検出信号S2が同時に出力されたとき、通常、2つの検出信号S1,S2の通信フレームのタイミングは一致する。しかし、本実施形態では、検出信号S2は遅延部76によって遅延時間dtだけ遅延してECU40に供給される。ところで、時間t1は時間t2より短く設定されている。そのため、遅延時間dtを時間t1より長く、かつ周期tと遅延時間dtとの差(t−dt)よりも短く設定することにより、検出信号S2の通信フレームは検出信号S1の通信フレームと時間的に重ならないようにすることができる。
ここで、車両におけるトルク検出における外乱の影響について、具体的に説明する。車両においては、様々な要因(外乱)によってデジタル通信が阻害されるおそれがある。外乱としては、たとえば、スパークプラグの点火、モータ系、エアコン、カーナビ、車体の振動、無線、高圧線、および落雷など様々な形態がある。たとえばスパークプラグを点火すると、高電圧が流れることにより、電磁ノイズが発生する。これらの外乱により、デジタル通信には通信の断絶や一部のデータが破損してしまうおそれがある。特に、デジタル通信では、たとえばデジタル信号の一部が欠けると、全く異なるデジタル信号となってしまうおそれがある。このような外乱がある状態で、従来と同様に、検出信号S1および検出信号S2を同時にECU40に対して出力した場合には、検出信号S1および検出信号S2の同じ部分が外乱による影響を受ける。外乱により通信が断絶した場合には、たとえばセンサICを2つ設けるなどして冗長化していても、検出信号S1からも検出信号S2からも外乱が発生した際に通信されるはずのデジタル信号は通信されない。また、外乱によりデジタル信号の一部が欠けて、全く異なるデジタル信号になった場合には、検出信号S1も検出信号S2も同様に異なるデジタル信号となっているおそれがある。このような場合、冗長化して両者を比較して異常を検出する異常検出部を設けていても、検出信号S1も検出信号S2も同じのデジタル信号を示しているので異常検出部は当該検出信号S1,S2を正常と判断する。そして、ECU40は外乱の影響を受けた正常でない検出信号S1,S2を用いて、操舵トルクτを演算するおそれがある。そして、ECU40は正常でない操舵トルクτにより、EPS10を制御するおそれがある。
本実施形態では、第2のセンサIC70に遅延部76が設けられていることにより、検出信号S2は遅延時間dtaだけ検出信号S1より遅延する。通信フレームの時間ta1と周期taに応じて遅延時間dtaを設定することで、図5(a)に示すように、検出信号S1と検出信号S2の通信フレームが重ならないように設定することができる。このように通信フレームが重ならないように設定することにより、たとえば検出信号S1が外乱により通信が断絶してももう一方の検出信号S2は外乱による影響を受けないので、通信が阻害されることを軽減することができる。
この場合、ECU40は、通信が断絶された検出信号S1の通信フレームは用いずに、対応する正常に通信できた検出信号S2の通信フレームを用いて操舵トルクτを演算する。また、正常に通信できたとしても、検出信号S1および検出信号S2の情報は外乱により書き換えられているおそれがある。そのため、ECU40は、自身に既定されている判定基準に基づき、算出される操舵トルクτが異常でないかどうかを判定する。判定基準としては、たとえば、明らかに人間が操舵できる操舵トルクτの量でないことやパリティなどの誤り検出機能による誤り検出が挙げられる。そして、ECU40は、当該操舵トルクτが異常なものではないとき、一時的に当該操舵トルクτを用いてモータ31を制御する。通信断絶が改善されると、ECU40は、検出信号S1および検出信号S2が一致するかどうかを判定する。一致するならばECU40は検出信号S1,S2により操舵トルクτを演算し、操舵トルクτを用いてモータ31を制御する。なお、正常に通信でき、操舵トルクτも正常値としてありうる値だが、検出信号S1と検出信号S2が一致しないときには、たとえばホール素子の故障や劣化と判断する。
また、第1および第2のセンサIC60,70は、つぎのような検出信号S1,S2を生成するようにしてもよい。
図5(b)に示すように、検出信号S1および検出信号S2は、時間tb1の通信フレームと、時間tb2の通信フレームのない部分とが同じ周期tbで繰り返されてなる。検出信号S1および検出信号S2では、通信フレームの存在する部分はHiレベル、通信フレームの存在しない部分はLoレベルとして生成され、HiとLoの切り替わりが周期tbで連続している。時間tb1は時間tb2よりも長いため、検出信号S2の遅延時間dtbを調整しても、検出信号S1の通信フレームの存在しない部分に検出信号S2の通信フレームの存在する部分がすべて重ならないようにすることはできない。そのため、検出信号S1の通信フレームは部分的に検出信号S2と重なる。
検出信号S1および検出信号S2の通信フレームが重なっているタイミングで外乱による影響があった場合、確かに両方の通信フレームに影響がある。しかし、外乱による影響があっても、LoからHiに切り替わるときと、HiからLoに切り替わる瞬間は判定することができる。検出信号S1の通信フレームがHiからLoに切り替わるときにたとえば通信断絶が発生したとしても、検出信号S2の通信フレームがHiからLoに切り替わる瞬間は異なるタイミングで出力されている。そのため、HiとLoを判定することで、正常な検出信号S1,S2を検出することができるため、通信の阻害を軽減することができる。そして、検出信号S1,S2により、ECU40は操舵トルクτを演算する。
さらに、第1および第2のセンサIC60,70は、つぎのような検出信号S1,S2を生成するようにしてもよい。
図5(c)に示すように、検出信号S1および検出信号S2は、それぞれ複数のLo/Hiの切り替わりが組み合わさった通信フレームを有する。検出信号S1および検出信号S2では、時間tc1の通信フレームと、時間tc2の通信フレームの存在しない部分とが同じ周期tcで繰り返されている。時間tc1は時間tc2よりも長いため、検出信号S2の遅延時間dtcを調整しても、検出信号S1の通信フレームの存在しない部分に検出信号S2の通信フレームの存在する部分がすべて重ならないようにすることはできない。
検出信号S1および検出信号S2の通信フレームが重なっているタイミングで外乱による影響があった場合、確かに両方の通信フレームに影響がある。従来であれば、検出信号S1および検出信号S2は外乱によって同様に正常でないデジタル信号に変化し、両者を比較すると一致するために実際には正常でないにもかかわらず正常と判断されるおそれがあった。しかし、たとえば外乱によって検出信号S1の通信フレームの一部が失われたとしても、異なるタイミングでデジタル通信される検出信号S2は通信フレームで失われる部分は異なりうる。そのため、検出信号S1および検出信号S2は、同一のデジタル信号へ変化することが抑制され、検出信号S1および検出信号S2を比較しても両者は同一のデジタル信号とは判断されない。よって両者が正常でないデジタル信号であるにも関わらず、正常と判断されることを抑制することができる。
以上説明したセンサシステムによれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1のセンサIC60の検出信号S1と第2のセンサIC70の検出信号S2とのデジタル通信するタイミングを異ならせることにより、外乱により一方の検出信号に影響がある場合にも、もう一方の検出信号を正常にデジタル通信することができる。完全に検出信号の通信フレーム同士が重ならないようにできる場合には、外乱の影響を受けていない通信フレームからECU40は操舵トルクτを演算できる。さらに、検出信号S1,S2の両方が同様にデータを書き換えられることを抑制できる。
(2)通信フレーム同士が重なっている場合にも、通信フレームがHiとLoが周期的に切り替わる検出信号の場合には、HiとLoとの切り替わりを検出することにより、一方の検出信号が外乱により影響を受けても、もう一方の検出信号のHiとLoの切り替わりを検出することで、正常な検出信号S1,S2を検出することができる。そのため、ECU40は正常な操舵トルクτを演算できる。
(3)検出信号S1および検出信号S2は複数のLo/Hiの切り替わりが組み合わさったような通信フレームのデジタル通信するタイミングを部分的にずらす構成であっても外乱の影響を軽減することができる。すなわち、検出信号S1および検出信号S2は異なる時間に通信しているため、同一のデジタル信号へ変化することが抑制される。そのため、検出信号S1および検出信号S2は正常なデジタル信号でないにも関わらず、比較すれば同一であるために正常と判断されることを抑制することができる。そのため、より確実にECU40は正常な操舵トルクτを演算できる。
(4)温度センサ61b,62b,71b,72bは第1〜4検出部61,62,71,72にそれぞれ設けられ、それぞれ第1〜第4ホール素子61a,62a,71a,72aおよび保持部材50の磁石の温度を測定する。そして、第1〜4A/D変換部61c,62c,71c,72cは各温度センサ61b,62b,71b,72bから得られる温度により、それぞれのアナログ信号(ホール電圧)をより正確にデジタル信号へと補正して変換することができる。そのため、より正確な操舵トルクτを演算することができる。
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。
図3を参照して、第1実施形態と第2実施形態の違いを説明する。本実施形態では、第2のセンサIC70には遅延部76は設けられておらず、第2通信部75の検出信号S2は直接ECU40へ出力される。そのため、第1通信部65と第2通信部75とは、ECU40からのトリガーT1,T2が入力された際に、同時に検出信号S1,S2を出力する。
また、第1実施形態と異なり、第2検出部62と第3検出部71は入れ替えられている。そのため、第1のセンサIC60は、作用する磁気の強さと電圧信号の関係において正の相関関係を示すホール素子61a,71aが備えられている。また、第2のセンサICは負の相関関係を示すホール素子62a,72aが備えられている。
第1通信部65および第2通信部75は各A/D変換部からのデジタル信号から、所定の通信フレームをもった検出信号S1,S2を生成する。当該通信フレームの一例は、図6(a)に示すとおりである。同図に示されるように、第1検出部61から出力されるデジタル信号(ホール電圧を表す)はビットa(0)〜a(12)で表される。また、第2検出部62から出力されるデジタル信号はビットb(0)〜b(12)で表される。これらのビットa(0)〜a(12)とビットb(0)〜b(12)で表されるデジタル信号の和は、図4(b)に示すように、作用する磁気の強さによらずに一定値となる。同様に、第3検出部71のデジタル信号はビットc(0)〜c(12)と、第4検出部72のデジタル信号はビットd(0)〜d(12)と表される。ビットc(0)〜c(12)とビットd(0)〜d(12)で表されるデジタル信号の和も、作用する磁気の強さによらずに一定値となる。なお、デジタル信号の和とは、ホール電圧の和のことである。
第1通信部65は、各ビットa(0)〜a(12),c(0)〜c(12)を並べ替えることにより、図6(a)に表される通信フレームを有する検出信号S1を生成する。第2通信部75は、各ビットb(0)〜b(12),d(0)〜d(12)を並べ替えることにより、図6(b)に表される通信フレームを有する検出信号S2を生成する。ビットa(0)〜a(12)はビットb(0)〜b(12)の同じ番号のビットと異なる位置に配置されている。ビットc(0)〜c(12)とビットd(0)〜d(12)も同様に、同じ番号のビットは異なる位置に配置されている。たとえば、ビットa(1)と同時に通信されるのは、ビットb(12)である。
また、第1通信部65および第2通信部75ならびにECU40の間では、検出信号S1,S2の誤りを検出するために、たとえば巡回冗長検査(CRC)が行われる。CRCは、通信中のエラーを検出するために用いられる方法である。すなわち、送信側である通信部65,75と受信側であるECU40との通信中にエラーが発生した場合には、通信部65,75のCRC値とECU40側のCRC値とが一致しない。
つぎに、本実施形態の作用を説明する。なお、第1実施形態と同じ作用については省略する。
本実施形態では、第2のセンサIC70に遅延部76が設けられていないため、検出信号S1,S2は同時に出力される。外乱が発生した場合には、検出信号S1も検出信号S2も通信フレームの同一の列にあるビットが影響を受ける。これにより、同一の列にあるビット情報が失われたり、異なるビット情報となったりする。
そこで本実施形態では、第1検出部61と第2検出部62とによってそれぞれ生成されるデジタル信号の対応するそれぞれのビットが同時に外乱の影響を受けないように、検出信号S1,検出信号S2の通信フレームにおけるビットの並び方が設定されている。また、第1検出部61のデジタル信号と対応する第3検出部71のデジタル信号の対応するそれぞれのビットが同時に外乱の影響を受けないように、並び方が設定されている。たとえば、ビットa(1)を出力するタイミングで外乱が発生し、ビットa(1)のビット情報が書き換えられたとする。その場合、ビットa(1),ビットc(12),ビットb(12),ビットd(1)が外乱の影響を受ける。しかし、ビットa(1)とビットb(12)とが書き換えられたとしても、ビットa(0)〜a(12)で表現されるデジタル信号と、ビットb(0)〜b(12)で表現されるデジタル信号との和の値は、正常であれば、作用する磁気の強さによらずに一定値である。同様に、ビットc(0)〜c(12)で表されるデジタル信号と、ビットd(0)〜d(12)で表されるデジタル信号との和の値は、正常であれば、作用する磁気の強さによらずに一定値である。この一定値を基準として設定される許容範囲に、ビットa(0)〜a(12)で表現されるデジタル信号と、ビットb(0)〜b(12)で表現されるデジタル信号との和がなければ、検出信号S1が異常であると判断できる。このような場合、ECU40は検出信号S1,S2に基づき算出される操舵トルクτを使用したモータ31の制御を制限または停止する。
ビットa(0)〜a(12)はビットc(0)〜c(12)とは同じトーションバーの捩れ角を検出した結果であるため、それらのデータは本来等しい。従来であれば、ビットの順番を並び替えていないため、外乱によりビットが書き換えられるときに、ビットa(0)〜a(12)とビットc(0)〜c(12)とは、同じ部分が書き換えられるおそれがある。そのため、たとえば複数のセンサICでトーションバー23cの捩り角を検出して冗長化したとしても、それらのセンサICは同様に正常でない値同士で比較して一致するため、ECU40は検出信号S1,S2は異常でないと誤判断しうる。
この点、本実施形態では、ビットa(0)〜a(12)とビットc(0)〜c(12)とは、それぞれ対応するビットが異なるタイミングで出力される。たとえば、ビットa(1)が出力されるときには、ビットc(12)が出力される。この際に、外乱によって、ビットa(1)が書き換えられた場合には、ビットc(12)も同様に書き換えられているおそれがある。しかし、書き換えられるおそれがあるのは異なるビット情報同士であるため、ビットa(0)〜a(12)で表されるデジタル信号とビットc(0)〜c(12)で表されるデジタル信号は、両者で比較すると一致しない。そのため、外乱により一部のビットが異なるビット情報に書き換えられたとしても、両デジタル信号を比較して一致しなければ、検出信号S1,S2は異常と判定できる。ビットb(0)〜b(12)で表されるデジタル信号とビットd(0)〜d(12)で表されるデジタル信号についても同様である。
さらに、外乱により通信フレームが書き換えられた場合には、CRC用のデータも書き換えられるおそれがある。この場合には、ECU40において計算されるCRC値と、検出信号S1,S2に含まれるCRC値とが一致しない。そのため、ECU40は検出信号S1,S2に異常が発生したことを検出することができる。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)通信フレームを変化させることにより、同時に対応するビットがデジタル通信されないため、外乱によりビット情報が書き換えられたりしても、同時に対応するビット情報は書き換えられることはない。そのため、それぞれ逆の相関関係を示すホール素子のデジタル信号は、両者のデジタル信号(ホール電圧)の和をとると通常は一定であるが、ビット情報が書き換えられたり、失われたりした際には一定値ではなくなる。これにより、異常判定することができる。よって、通信フレームのビット構成を変化させることにより、外乱によりビット情報が書き換えられたとしても、より正確に異常判定することができる。
(2)同じ相関関係を示すホール素子のデジタル信号同士を比較して異常判定する場合には、通信フレームを変化させることにより、より確実に異常を検出することができる。従来であれば外乱により一の通信フレームのビット情報が書き換えられると、同時に冗長した他の通信フレームの同一のビット情報が書き換えられうる。そのため、この状態で異常判定しても、両者は等しく、異常はないと判断されるおそれがあった。しかし、本実施形態では、同一のビット情報は同時には通信されないため、検出信号同士を単純に比較することで異常判定することができる。
(3)通信フレームにCRCの情報が含まれることにより、外乱により通信フレームのビット情報が書き換えられたとしても、ECU40で計算されるCRCと照らし合わせることにより、異常を検出することができる。つまり、検出信号S1,S2中のCRC値とECU40のCRC値が一致しない場合は、異常と判定することができる。
<他の実施の形態>
なお、両実施形態は次のように変更してもよい。なお、以下の他の実施の形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・両実施形態では、第1〜4検出部61,62,71,72にそれぞれ温度センサ61b,62b,71b,72bを設けているが、第1のセンサIC60と第2のセンサIC70にそれぞれ1つずつ設けるようにしてもよいし、どの部分にも設けなくてもよい。温度センサを設けない場合には、温度依存性の小さいホール素子および磁石を用いるのが好ましい。
・両実施形態では、ECU40は1つのみ設けたが、各センサICからの出力にそれぞれ別個の処理をするECU40を設けてもよい。
・両実施形態では、ECU40からのトリガーT1,T2によって、第1通信部65および第2通信部75は検出信号S1,S2をECU40へ出力したが、ECU40からの要求でなくてよい。たとえば、外部の装置からの要求であってもよいし、トルクセンサ41は一定時間ごとに間欠駆動してECU40に検出結果S1,S2を通信してもよい。
・第1実施形態および第2実施形態を組み合わせて実施しても良い。この場合、図5(a)のようにそれぞれの通信フレームは異なるタイミングでデジタル通信されるのが好ましい。
・第1実施形態では、第2のセンサIC70に遅延部76を設けることによって、通信フレームの出力するタイミングを異ならせたが、それぞれの第1及び第2通信部65,75を、それぞれタイミングをずらしたクロック信号によって一定の周期ごとに通信を行うことで検出信号S1,S2の出力タイミングを異ならせてもよい。また、第2通信部75の内部における信号経路に抵抗を設けることによって、検出信号S1,S2の出力タイミングを異ならせてもよい。
・第1実施形態では、第2のセンサIC70に遅延部76を設けることによって、通信フレームの出力するタイミングを異ならせたが、遅延部76を設けず、ECU40からのトリガーT1,T2のタイミングを異ならせることにより、検出信号S1,S2の出力タイミングを異ならせてもよい。
・両実施形態では、センサICを2つ設けたが、3つ以上であってもよい。
・両実施形態では、それぞれのセンサICに検出部は2つ設けられたが、たとえば図7のように検出部は1つであってもよい。また、それぞれのセンサICに3つ以上の検出部が設けられてもよい。
・両実施形態では磁気検出素子としてホール素子を用いたが、たとえばMRセンサであってもよい。さらに、本発明は磁気検出素子に限らず、状態量を測定するセンサであればよい。
・両実施形態では、センサ(たとえば第1ホール素子61a)の出力を補正するために温度センサ61bが設けられたが、別の状態量に基づき補正してもよい。たとえば、温度センサの代わりに圧力センサを設けて、ホール電圧の圧力変化から補正してもよい。
・第2実施形態では、検出信号S1,S2の誤り検出方法としてCRCを採用したが、他の方法を採用してもよい。たとえばパリティチェックを採用してもよい。
・第2実施形態では、検出信号S1,S2の誤り検出をCRCにより行ったが、誤り検出は行わなくてもよい。この場合、通信フレームにCRC値を設けなくてもよい。
・第1実施形態では、一の検出信号の通信が阻害された場合に、他の検出信号から計算される操舵トルクτが異常でないならその操舵トルクτを採用したが、共に正常であった操舵トルクτの前回値を用いてもよい。
・また、第2実施形態では、図6(a),(b)のような通信フレームを採用したが、同じタイミングにそれぞれの検出信号の同列のビットが重ならないようにする別の構成であってもよい。たとえば、図6(c)に示すような構成であってもよい。
・本例では、A/D変換部でデジタル信号に変換する際に温度補正を行ったが、マルチプレクサを設けて当該マルチプレクサにて温度補正してからA/D変換してもよい。また、第1および第2A/D変換部61c,62cと第1通信部65との間、ならびに第3および第4A/D変換部71c,72cと第2通信部75との間にそれぞれ合計4つのハードロジック回路を設けてもよい。各ハードロジック回路により各A/D変換部により生成されるデジタル信号が処理される。
・両実施形態では、トーションバー23cの捻れ角を検出するトルクセンサ41を例に挙げたが、操舵角センサなどの他のセンサシステムに具体化してもよい。
10…EPS、20…操舵機構、21…ステアリングホイール、22…ステアリングシャフト、23…コラムシャフト、23a…インプットシャフト、23b…ロアシャフト、23c…トーションバー(検出対象)、24…インターミディエイトシャフト、25…ピニオンシャフト、26…ラックシャフト、27…ラックアンドピニオン機構、28…タイロッド、29…転舵輪、30…操舵補助機構、31…モータ、31a…モータ31の回転軸、32…減速機構、40…ECU、41…トルクセンサ、42…回転角センサ、43…車速センサ、50…保持部材、51,52…ヨーク、51a,52a…爪部、53,54…集磁リング、60…第1のセンサIC、61…第1検出部、62…第2検出部、61a,62a…第1,第2ホール素子、61b,62b…温度センサ、61c,62c…第1,第2A/D変換部、63…メモリ、64…発振器、65…第1通信部、70…第2のセンサIC、71…第3検出部、72…第4検出部、71a,72a…第3,第4ホール素子、71b,72b…温度センサ、71c,72c…第3,第4A/D変換部、73…メモリ、74…発振器、75…第2通信部、76…遅延部。

Claims (6)

  1. 同一の検出対象について同一の状態量を検出して、その検出結果に応じてそれぞれデジタル信号を生成する複数のセンサICと、
    前記複数のセンサICから前記デジタル信号を受け取る演算部と、を有するセンサシステムにおいて、
    前記複数のセンサICは、それぞれ異なるタイミングで前記デジタル信号を前記演算部へ出力するセンサシステム。
  2. 請求項1に記載のセンサシステムにおいて、
    前記複数のセンサICは、それぞれ前記デジタル信号を生成する検出部および前記デジタル信号を前記演算部へ出力する通信部を有し、
    複数の前記通信部の前記デジタル信号を前記演算部へ出力するタイミングに時間差を設けることにより、前記デジタル信号を前記演算部へ出力するタイミングを異ならせるセンサシステム。
  3. 請求項2に記載のセンサシステムにおいて、
    複数の前記通信部は、外部からの指令がそれぞれ入力されることにより、前記デジタル信号を前記演算部へ出力するのを開始するセンサシステム。
  4. 請求項2または3に記載のセンサシステムにおいて、
    複数の前記通信部は、前記デジタル信号を各通信部間でそれぞれ異なる通信フレームとなるように変換するセンサシステム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサシステムにおいて、
    前記同一の検出対象は、操舵トルクの印加を通じて捩れるトーションバーであって、
    前記複数のセンサICはそれぞれ前記同一の状態量として前記トーションバーの捩れ量を検出するセンサシステム。
  6. 同一の検出対象について同一の状態量を検出して、その検出結果に応じてそれぞれデジタル信号を生成する複数のセンサICと、
    前記複数のセンサICから前記デジタル信号を受け取る演算部と、を備えるセンサシステムであって、
    前記複数のセンサICは、それぞれ前記デジタル信号を生成する検出部および前記デジタル信号を前記演算部へ出力する通信部を有し、
    複数の前記通信部は、前記デジタル信号をそれぞれ異なる通信フレームとなるように生成するセンサシステム。
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